JP2001211813A - パン用品質改良組成物、及びそれを用いたパン類の製造方法 - Google Patents
パン用品質改良組成物、及びそれを用いたパン類の製造方法Info
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- JP2001211813A JP2001211813A JP2000027897A JP2000027897A JP2001211813A JP 2001211813 A JP2001211813 A JP 2001211813A JP 2000027897 A JP2000027897 A JP 2000027897A JP 2000027897 A JP2000027897 A JP 2000027897A JP 2001211813 A JP2001211813 A JP 2001211813A
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- quality improving
- composition
- pectin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】乳化剤、イーストフードを使用しなくてもパン
のボリュームが増大し、製品保存中の固化現象を防止す
るパン用プレミックスまたは品質改良組成物またはパン
類の製造法を提供する。 【解決方法】小麦粉等の穀類粉末を主原料とするパン類
の製造法においてガラクツロン酸を主成分とするペクチ
ン、及び大豆多糖類を共に含むことを特徴とするパン用
プレミックスまたは品質改良組成物を添加混合する。
のボリュームが増大し、製品保存中の固化現象を防止す
るパン用プレミックスまたは品質改良組成物またはパン
類の製造法を提供する。 【解決方法】小麦粉等の穀類粉末を主原料とするパン類
の製造法においてガラクツロン酸を主成分とするペクチ
ン、及び大豆多糖類を共に含むことを特徴とするパン用
プレミックスまたは品質改良組成物を添加混合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパン用のプレミックスま
たはパン用品質改良組成物及びパン類の製造法に関す
る。
たはパン用品質改良組成物及びパン類の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、パンを貯蔵した場合における
食味の経時的な劣化を防止または遅延させるための試み
が為されており、例えば特開平08−173012に見
られるようなペクチンを使用する方法、または特開平1
1−178499に見られるような酵素を使用する方法
あるいは脂肪酸モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステ
ル等の乳化剤、糖類又は糖アルコール、α化澱粉を添加
することが行われて来た。また、イーストの活動を促進
し発酵力を強め、結果としてパンのボリュームを増大さ
せる目的で、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、リン
酸塩等のいわゆるイーストフードも製パン業界で広く使
用されて来た。
食味の経時的な劣化を防止または遅延させるための試み
が為されており、例えば特開平08−173012に見
られるようなペクチンを使用する方法、または特開平1
1−178499に見られるような酵素を使用する方法
あるいは脂肪酸モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステ
ル等の乳化剤、糖類又は糖アルコール、α化澱粉を添加
することが行われて来た。また、イーストの活動を促進
し発酵力を強め、結果としてパンのボリュームを増大さ
せる目的で、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、リン
酸塩等のいわゆるイーストフードも製パン業界で広く使
用されて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のパンの老化防
止、あるいはパンのボリュームの増大方法のうちで、特
に乳化剤とイーストフードはその効果が高いとされてい
るが、これらの合成の食品添加物は消費者の天然志向に
合致しないので、天然物のみからなり、しかも乳化剤や
イーストフードと同等の効果を持つパン用品質改良剤を
開発する努力が続けられている。
止、あるいはパンのボリュームの増大方法のうちで、特
に乳化剤とイーストフードはその効果が高いとされてい
るが、これらの合成の食品添加物は消費者の天然志向に
合致しないので、天然物のみからなり、しかも乳化剤や
イーストフードと同等の効果を持つパン用品質改良剤を
開発する努力が続けられている。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、消費者に敬
遠されがちな合成の食品添加物である乳化剤及びイース
トフードを使用しなくてもパンのボリュームの増大及び
パンの老化防止に効果のある方法について種々検討を重
ね鋭意研究を進めた結果、ガラクツロン酸を主成分とす
るペクチン及び大豆多糖類が、各々単独ではなく併用す
ることでその効果が相乗的に高まることを発見し、本発
明を完成した。すなわち本発明はガラクツロン酸を主成
分とするペクチン及び大豆多糖類を共に含むことを特徴
とするパン用プレミックス、または品質改良剤及び小麦
粉等の穀粉を主原料とするパン類の製造工程中にペクチ
ン及び大豆多糖類を共に添加混合することを特徴とする
パン類の製造方法に関する。
遠されがちな合成の食品添加物である乳化剤及びイース
トフードを使用しなくてもパンのボリュームの増大及び
パンの老化防止に効果のある方法について種々検討を重
ね鋭意研究を進めた結果、ガラクツロン酸を主成分とす
るペクチン及び大豆多糖類が、各々単独ではなく併用す
ることでその効果が相乗的に高まることを発見し、本発
明を完成した。すなわち本発明はガラクツロン酸を主成
分とするペクチン及び大豆多糖類を共に含むことを特徴
とするパン用プレミックス、または品質改良剤及び小麦
粉等の穀粉を主原料とするパン類の製造工程中にペクチ
ン及び大豆多糖類を共に添加混合することを特徴とする
パン類の製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においてパン類及びパン生
地とは、穀粉を主原料とし、これにイースト、食塩、水
を加え更に必要に応じて砂糖、卵、油脂、乳製品等を混
合、発酵後焼成し得られた一般的なパンをいい、発酵後
蒸して得られた饅頭類、または油中にてフライしたドー
ナツ類も含む。ここでいう穀紛とは、小麦粉を始め、ラ
イ麦粉、大麦粉、米粉、コーンフラワーなどの穀物の粉
をいい、1種又は2種以上を使用することができる。好
ましくは、小麦粉、もしくは小麦粉とその他の穀粉を主
原料とするのが望ましい。
地とは、穀粉を主原料とし、これにイースト、食塩、水
を加え更に必要に応じて砂糖、卵、油脂、乳製品等を混
合、発酵後焼成し得られた一般的なパンをいい、発酵後
蒸して得られた饅頭類、または油中にてフライしたドー
ナツ類も含む。ここでいう穀紛とは、小麦粉を始め、ラ
イ麦粉、大麦粉、米粉、コーンフラワーなどの穀物の粉
をいい、1種又は2種以上を使用することができる。好
ましくは、小麦粉、もしくは小麦粉とその他の穀粉を主
原料とするのが望ましい。
【0006】本発明のプレミックスまたは品質改良剤に
含まれる大豆多糖類とは、ラムノガラクツロン酸鎖にガ
ラクタンとアラビナンが結合した構造と推定される、平
均分子量数十万の多糖類である。
含まれる大豆多糖類とは、ラムノガラクツロン酸鎖にガ
ラクタンとアラビナンが結合した構造と推定される、平
均分子量数十万の多糖類である。
【0007】本発明のプレミックスまたは品質改良剤に
含まれるペクチンは、そのメトキシル基の含有割合がメ
トキシル基7%以下のいわゆる低メトキシルペクチンが
より好ましいが、メトキシル基の含有割合により制限さ
れるものではない。また、当該ペクチンの由来原料すな
わちレモン等の柑橘類由来なのか或いはリンゴなどの他
の果実由来なのかによって制限されるものではない。
含まれるペクチンは、そのメトキシル基の含有割合がメ
トキシル基7%以下のいわゆる低メトキシルペクチンが
より好ましいが、メトキシル基の含有割合により制限さ
れるものではない。また、当該ペクチンの由来原料すな
わちレモン等の柑橘類由来なのか或いはリンゴなどの他
の果実由来なのかによって制限されるものではない。
【0008】本発明は、穀粉に対しペクチンの量が0.
1〜5%、大豆多糖類0.01〜1%を使用することが
好ましい。ペクチンの量が0.1%未満では効果がな
く、5%を超えると食感のねばつきなどが顕著になり好
ましくない。大豆多糖類0.01%未満では効果がな
く、1%を超えるとボリュームがダウンし内相が粗くな
る。
1〜5%、大豆多糖類0.01〜1%を使用することが
好ましい。ペクチンの量が0.1%未満では効果がな
く、5%を超えると食感のねばつきなどが顕著になり好
ましくない。大豆多糖類0.01%未満では効果がな
く、1%を超えるとボリュームがダウンし内相が粗くな
る。
【0009】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、これらは何ら本発明を制限するものではない。
るが、これらは何ら本発明を制限するものではない。
【0010】実施例1 表1に示す配合の各原料を混合して、パン用プレミック
スを作成した。次いで表2に示す配合及び工程によって
食パンを作成し、冷却後、乾燥防止のためにポリ袋に入
れた状態で20℃の室温に4日間保存した。保存後、1
0名のパネラーにより官能検査を実施し、その結果を表
3に示した。
スを作成した。次いで表2に示す配合及び工程によって
食パンを作成し、冷却後、乾燥防止のためにポリ袋に入
れた状態で20℃の室温に4日間保存した。保存後、1
0名のパネラーにより官能検査を実施し、その結果を表
3に示した。
【0011】比較例1〜4 ペクチン0.5%、大豆多糖類0.1%の配合の代わり
に、比較例1では脂肪酸モノク゛リ0.5%、イーストフー
ド0.5%、比較例2ではペクチン、大豆多糖類のいず
れも配合せず、比較例3ではペクチン0.5%、比較例
4では大豆多糖類0.1%を配合すること以外は、実施
例1に基づいて製造し、同様にして官能検査を行なっ
た。
に、比較例1では脂肪酸モノク゛リ0.5%、イーストフー
ド0.5%、比較例2ではペクチン、大豆多糖類のいず
れも配合せず、比較例3ではペクチン0.5%、比較例
4では大豆多糖類0.1%を配合すること以外は、実施
例1に基づいて製造し、同様にして官能検査を行なっ
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】 評価点数の尺度 1:劣る 2:やや劣る 3:普通
4:やや優れる 5:優れる
4:やや優れる 5:優れる
【0015】表3の官能検査の結果、実施例1は比較例
1〜4に比べて、ボリューム感、ソフト感、しっとり感
のいずれも優れていた。
1〜4に比べて、ボリューム感、ソフト感、しっとり感
のいずれも優れていた。
【0016】実施例2 表4に示すように、原料配合においてペクチンが1%、
大豆多糖類が0.2%である以外は、実施例1と同様に
して製造し、評価した。
大豆多糖類が0.2%である以外は、実施例1と同様に
して製造し、評価した。
【0017】比較例5〜7 表4に示すように、配合原料において大豆多糖類の代わ
りに、比較例5ではキサンタンガム、比較例6ではグア
ガム、比較例7ではカラギーナンを使用し、実施例1と
同様にして製造し、評価した。
りに、比較例5ではキサンタンガム、比較例6ではグア
ガム、比較例7ではカラギーナンを使用し、実施例1と
同様にして製造し、評価した。
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】 評価点数の尺度 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、
4:やや優れる、5:優れる
4:やや優れる、5:優れる
【0020】表5の官能検査の結果、実施例2は比較例
5〜7に比べて、ボリューム感、ソフト感、しっとり感
のいずれも優れていた。
5〜7に比べて、ボリューム感、ソフト感、しっとり感
のいずれも優れていた。
【0021】
【発明の効果】本発明のパン用プレミックスまたはパン
用品質改良剤または製造方法を用いれば、乳化剤あるい
はイーストフードを使用しなくても、それらを使用した
パンと同様に焼き上げ後の製品の老化が遅く、しっとり
とした食感が保たれ、さらにボリュームも増大されたパ
ンを得ることができる。
用品質改良剤または製造方法を用いれば、乳化剤あるい
はイーストフードを使用しなくても、それらを使用した
パンと同様に焼き上げ後の製品の老化が遅く、しっとり
とした食感が保たれ、さらにボリュームも増大されたパ
ンを得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】ペクチン及び大豆多糖類を含むことを特徴
とするパン用プレミックスまたはパン用品質改良組成
物。 - 【請求項2】穀粉を主原料とするパン類の製造法におい
て、当該製造工程中にペクチン及び大豆多糖類を共に混
合することを特徴とするパン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000027897A JP2001211813A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | パン用品質改良組成物、及びそれを用いたパン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000027897A JP2001211813A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | パン用品質改良組成物、及びそれを用いたパン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001211813A true JP2001211813A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18553406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000027897A Pending JP2001211813A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | パン用品質改良組成物、及びそれを用いたパン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001211813A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014054205A (ja) * | 2012-09-12 | 2014-03-27 | Unitec Foods Co Ltd | プレミックス粉 |
-
2000
- 2000-02-04 JP JP2000027897A patent/JP2001211813A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014054205A (ja) * | 2012-09-12 | 2014-03-27 | Unitec Foods Co Ltd | プレミックス粉 |
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