JP7124369B2 - 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 - Google Patents

製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 Download PDF

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Description

本発明は、食用油脂、L-シスチンおよびα-アミラーゼを含有する製パン用油脂組成物、ならびに、さらに穀粉を含有する製パン用穀粉生地に関する。
小麦粉、パン酵母、食塩、砂糖、油脂、イーストフードなどを主な原材料として製造されるパン類は、その穀粉生地の物性がパン類の品質に大きな影響を与えることが知られている。穀粉生地の生地物性としては、醗酵過程でパン酵母によって生成される炭酸ガスを生地中に良好に保持するだけでなく、焼成過程において十分なオーブンスプリングが得られるように適度な粘弾性を有していることが非常に重要となる。適度な伸展性と強度を有する生地物性とすることで、ボリュームが大きく外観が優れたパン類を得ることが出来る。そのため、生地物性の改良によってパン類のボリューム等の品質を向上させるという方法が種々検討されてきた。すなわち、ジアセチル酒石酸エステルやモノグリセライド、ステアロイル乳酸カルシウムなどの乳化剤を活用する方法(特許文献1~3)やパン生地を締める酸化剤を活用する方法(特許文献4~7)などが知られている。
しかし、前者のように乳化剤を主たる改質剤として活用した場合には、パンのボリュームは向上するが腰持ちは同等または低下してしまい良好な外観とはいえない。また、パン生地の風味や食味の低下などの懸念があり、近年の健康志向の高まりによる消費者の乳化剤無添加品への嗜好に答えられるものではない。後者のように酸化剤を活用した手法では、生地を締める酸化剤としてはグルコースオキシダーゼやアスコルビン酸、L-シスチン等が用いられており、これらの素材の組み合わせ、またはその他の加工澱粉や増粘多糖類、酵素剤等との組み合わせによって良好なパン類を得るとの報告もある。
しかし、グルコースオキシダーゼ等の生地を締める酸化剤は過剰に添加することによって、生地の引き締め効果により焼成後のパン生地が硬くなって歯切れが低下し、生地の乾燥により底割れが生じるなど種々の弊害がある。このような弊害への懸念によりその添加量はかなり少量に抑えられている。特にL-シスチンの添加量としては、これらの先行技術文献においては対粉0.0005%~0.005%と極少量であり、その効果も小さいのが現状である。
以上のように、過剰に乳化剤等を使用しなくてもソフトで歯切れよくボリュームのみならず腰持ちが良好なパンが得られる方法は見出されておらず、本発明はこれらの課題に対して解決を図るものである。
特開平8-173013号公報 特開平11-243840号公報 特開2004-113051号公報 特開昭56-121428号公報 特開昭57-58844号公報 特開平11-299415号公報 特開2001-211814号公報
本発明の課題は、生地物性を低下させることなくソフトで歯切れよくボリュームのみならず腰持ちが良好なパンを焼成することができる製パン用穀粉生地用改良剤を提供することである。
種々の酸化剤の穀粉生地改質効果について鋭意検討を重ねた結果、L-シスチンは他の酸化剤とは異なる穀粉生地改質効果を有し、中温性のα-アミラーゼと組み合わせることによって上記課題を解決することの知見を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の〔1〕または〔2〕である。
〔1〕(A)食用油脂、(B)L-シスチンおよび(C)至適温度が40℃以上60℃以下であるα-アミラーゼを含有し、前記の(A)食用油脂が60~99.9質量%、前記の(B)L-シスチンが0.05~1質量%、かつ前記の(C)α-アミラーゼが0.001~0.5質量%である、製パン用油脂組成物。
〔2〕(G)穀粉100質量部に対して、前記の〔1〕の製パン用油脂組成物を3~10質量部含有する、製パン用穀粉生地。
本発明によると、生地物性を低下させることなくソフトで歯切れよくボリュームのみならず腰持ちが良好なパンを焼成することのできる製パン用穀粉生地を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
[製パン用油脂組成物]
本発明の製パン用油脂組成物は、(A)食用油脂、(B)L-シスチンおよび(C)至適温度が40℃以上60℃以下であるα-アミラーゼを含有することを特徴とする。なお、本発明の製パン用油脂組成物はショートニングまたは乳化物のいずれの形態においてもその効果を発揮することが出来る。
((A)食用油脂)
(A)食用油脂としては、一般にマーガリン、ショートニングの原料として用いられている食用油脂を使用することができる。例えば牛脂、豚脂、魚油等の動物性油脂、パーム油、菜種油、大豆油等の植物性油脂や、これら動物性油脂、植物性油脂の硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂が挙げられ、これらは適宜混合して用いることができる。本発明において食用油脂としては、製パンのミキシング工程の生地温度における固体脂含量(SFC)が10~30%であることが好ましい。
本発明の製パン用油脂組成物において、(A)食用油脂の含有量は、60~99.9質量%である。下限値としては、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは75質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。上限値としては、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下であり、更に好ましくは85質量%以下である。(A)食用油脂の含有量を高めることにより、(B)L-シスチン及び(C)α-アミラーゼと、穀粉との混合分散性が高くなるため、(B)L-シスチン及び(C)α-アミラーゼの作用を十分に発揮することができる。
((B)L-シスチン)
本発明において使用されるL-シスチンは、アミノ酸の1種であり、2つのシステイン分子がジスルフィド結合によって繋がった構造を有することを特徴とする。本発明において使用できるL-シスチンはその形態や由来に限定されないが、L-シスチンの粒度は細かい方が、よりキメの細かいパンとなり好ましい。グルコースオキシダーゼやアスコルビン酸等の酸化剤を使用した際には、多量に使用することによって生地が過度に引き締まることが懸念されるが、L-シスチンを用いた際には生地が引き締まり過ぎることなくグルテンを補強するため非常に釜伸びの良いパンを得ることが出来る。
(B)L-シスチンの粒度は、特に制限されないが、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下であり、特に好ましくは30μm以下である。粒度を小さくすることにより、食用油脂中での分散性に優れるため、L-シスチンの生地の引き締め効果をより発揮することができる。なお、本発明における粒度とは、レーザー回折式粒度分布測定器(SALD-2100:(株)島津製作所製)を用いて測定した平均粒子径である。
本発明の製パン用油脂組成物において、L-シスチンの含有量は、0.05~1質量%である。下限値としては、好ましくは0.08質量%以上である。上限値としては、好ましくは0.8質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、特に好ましくは0.3質量%以下である。0.05質量%未満であると十分なボリュームおよび腰持ち向上効果が得られず、1質量%を超えると、釜伸びが良くなり過ぎて釜落ちによるボリューム、腰持ちの低下や歯切れ(以下、「食感」と表現する場合もある。)の低下などの原因となる。
((C)α-アミラーゼ)
本発明において使用されるα-アミラーゼは、至適温度が40~60℃であることを特徴とする。α-アミラーゼとは、α-1,4-グルコシド結合をランダムに加水分解する酵素であり、Bacillus等の細菌由来、Malt等の穀物由来、及びAspergillus等のカビ由来のいずれも用いることができる。具体的には、ノボザイムジャパン(株)の「ファンガミル」等が挙げられる。(C)α-アミラーゼは、1種又は2種以上を含有することができる。
L-シスチンを単独で使用した場合にパンのキメが粗くなる傾向が見られるが、40~60℃において至適温度を有するα-アミラーゼを用いることによってキメの細かいパンクラムとすることが出来る。
なお、本発明において酵素の至適温度とは、酵素を水に溶解し、5℃ずつ温度を変えて活性を測定した結果、最も活性の高い温度のことをいう。
本発明の製パン用油脂組成物において、(C)α-アミラーゼの含有量は、0.001~0.5質量%である。下限値としては、好ましくは0.01質量%以上である。上限値としては、好ましくは0.3質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、更に好ましくは0.08質量%以下であり、特に好ましくは0.05質量%以下である。0.001質量%未満であるとパンクラムのキメが粗くなって食感が低下し、0.5質量%を超えると作業性の低下や得られるパンの品質の低下などの原因となる。
また、本発明の製パン用油脂組成物において、(C)α-アミラーゼの活性量は、油脂組成物100gに対し、15~7500unitであることが好ましい。下限値としては、好ましくは150unit以上である。上限値としては、好ましくは4500unit以下であり、より好ましくは1500unit以下であり、更に好ましくは1200unit以下であり、特に好ましくは750unit以下である。15unit未満であるとパンクラムのキメが粗くなって食感が低下し、7500unitを超えると作業性の低下や得られるパンの品質の低下などの原因となる。
なお、α-アミラーゼの活性測定法は、以下の方法により測定する。
(1)サンプル吸光度の測定:5mLの緩衝液(Britton-Robinson Buffer、pH8.5、50mM(阿南功一ら著,「基礎生化学実験法6」,P277,丸善(株))にネオ.アミラーゼテスト「第一」〔第一化学薬品(株)より入手、製品番号701501-005〕を1錠添加し、約10秒間攪拌した後、2mM塩化カルシウム水溶液で希釈した1mLの酵素溶液を添加して、50℃にて15分間反応させる。1mLの0.5N水酸化ナトリウム水溶液を添加、攪拌することで反応を停止させた後、遠心分離(400×g、5分間)にて不溶成分を沈殿させ、得られた遠心上澄の620nmにおける吸光度を測定する。
(2)ブランク吸光度の測定:5mLの緩衝液(Britton-Robinson Buffer、pH 8.5、50mM(阿南功一ら著,「基礎生化学実験法6」,P277,丸善(株))にネオ.アミラーゼテスト「第一」を1錠添加し、約10秒間攪拌する。これに1mLの0.5N水酸化ナトリウム水溶液を添加、攪拌した後、1mLの酵素溶液を添加し、50℃にて15分間インキュベートした後、遠心分離(400×g、5分間)を行なう。得られた遠心上澄の620nmにおける吸光度を測定する。
(3)酵素活性の算出:ネオ.アミラーゼテスト「第一」同封の国際単位の検量線を基準とし、これに(1)と(2)の吸光度の差をあてはめることでアミラーゼの活性を算出した。
本発明における製パン用油脂組成物には、パン生地の伸展性や風味、外観等を損なわない限りにおいて、乳化剤、加工澱粉、その他の酵素、保存料、pH調整剤、色素、香料等を適宜使用してもよい。
乳化剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、ポリグリセリン縮合脂肪酸エステル等が用いられる。乳化剤は1種または2種以上を混合して用いることができるが、グリセリン脂肪酸エステルが好ましく、特に食感改良効果、デンプンの老化防止効果を有する飽和、不飽和の脂肪酸がついた脂肪酸モノグリセリド単独、又は飽和、不飽和脂肪酸モノグリセリドと他の乳化剤とを混合して用いると、食感改良効果、老化防止効果がさらに向上するため好ましい。乳化剤の添加量は、本発明の製パン用油脂組成物において、通常0.1~10質量%、好ましくは0.3~3質量%である。
加工澱粉としては、アセチル化アジピン酸架橋澱粉やアセチル化リン酸化架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロ岸プロピル澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、リン酸酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウムなど、食品に利用可能な全ての加工澱粉を適宜1種または2種以上を混合して用いることが出来る。
その他の酵素としては、α-アミラーゼ((C)α-アミラーゼを除く)、グルコシダーゼ、β-アミラーゼ、マルトース生成α-アミラーゼ、マルトテトラオース生成α-アミラーゼ(以下、「G4アミラーゼ」という。)などのアミラーゼ類や、ペントサナーゼ、セルラーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコシルトランスフェラーゼ、プロテアーゼ、ぺプチダーゼ、プルラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼなど食品に利用可能な全ての酵素を適宜1種または2種以上を混合して用いることが出来る。酵素は粉末や液体などいずれの形態でも使用できる。
本発明の製パン用油脂組成物は、マルトース生成α-アミラーゼ、G4アミラーゼを添加することが好ましい。マルトース生成α-アミラーゼを添加することにより、ソフトさおよびボリュームが向上するという効果を奏する。また、G4アミラーゼを添加することにより、ボリュームおよび歯切れが向上するという効果を奏する。さらに、マルトース生成α-アミラーゼおよびG4アミラーゼの両方を添加すると、ソフトさ、ボリュームおよび歯切れとも向上する。
マルトース生成α-アミラーゼの至適温度は、特に制限されないが、好ましくは40~80℃であり、より好ましくは50~70℃である。
マルトース生成α-アミラーゼの添加量としては、特に制限されないが、本発明の製パン用油脂組成物において、0.001~0.5質量%であることが好ましい。下限値としては、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。上限値としては、より好ましくは0.3質量%以下であり、更に好ましくは0.2質量%以下であり、特に好ましくは0.15質量%以下である。
また、本発明の製パン用油脂組成物において、マルトース生成α-アミラーゼの活性量は、特に制限されないが、製パン用油脂組成物100gに対し、10~5000unitであることが好ましい。下限値としては、より好ましくは100unit以上であり、更に好ましくは500unitである。上限値としては、より好ましくは3000unit以下であり、更に好ましくは2000unit以下であり、特に好ましくは1500unit以下である。
G4アミラーゼの至適温度は、特に制限されないが、好ましくは30~70℃であり、より好ましくは40~60℃である。
G4アミラーゼの添加量としては、特に制限されないが、本発明の製パン用油脂組成物において、0.001~0.5質量%であることが好ましい。下限値としては、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上であり、特に好ましくは0.1質量%以上である。上限値としては、より好ましくは0.4質量%以下であり、更に好ましくは0.3質量%以下であり、特に好ましくは0.25質量%以下である。
また、本発明の製パン用油脂組成物において、G4アミラーゼの活性量は、特に制限されないが、製パン用油脂組成物100gに対し、6.5~3250unitであることが好ましい。下限値としては、より好ましくは65unit以上であり、更に好ましくは325unitであり、特に好ましくは650unitである。上限値としては、より好ましくは2600unit以下であり、更に好ましくは1950unit以下であり、特に好ましくは1625unit以下である。
また、本発明の製パン用油脂組成物は、グルコースオキシダーゼを実質的に含有しないことが好ましい。グルコースオキシダーゼを実質的に含有しないことにより、生地の作業性や歯切れを向上することができる。ここで、「実質的に含有しない」とは、食用油脂100gに対して、50unit未満であり、より好ましくは10unit未満である。
本発明における製パン用油脂組成物の製法は、まず油脂および油溶成分を融点温度以上の温度で加熱し、均一溶解後、50~55℃まで降温する。次に、加温した水を添加し、均一に混合攪拌後、酵素を添加し、試作機を用いて急冷可塑化し、30℃以下まで冷却することにより、目的の製パン用油脂組成物を得る。上記製造において、高温状態にある均一混合物を冷却する際には均一混合物を入れている容器自身を外部から冷却しても良いが、一般的にショートニング、マーガリン製造に用いられるチラー、ボテーター、コンビネーター等を用いて急冷する方が性能上好ましい。
[製パン用穀粉生地]
本発明の製パン用穀粉生地は、(G)穀粉、(A)食用油脂、(B)L-シスチン、および(C)至適温度が40℃以上60℃以下であるα-アミラーゼを含有する。
本発明の製パン用穀粉生地における(A)食用油脂の含有量は、特に制限されないが、(G)穀粉100質量部に対して、好ましくは1~35質量部である。下限値としては、より好ましくは3質量部以上であり、更に好ましくは5質量部以上である。上限値としては、より好ましくは20質量部以下であり、更に好ましくは15質量部以下であり、特に好ましくは10質量部以下である。
本発明の製パン用穀粉生地における(B)L-シスチンの含有量は、(G)穀粉100質量部に対して、0.005~0.1質量部である。下限値としては、好ましくは0.008質量部以上である。上限値としては、好ましくは0.08質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以下であり、特に好ましくは0.03質量部以下である。0.005質量部未満であると十分なボリュームおよび腰持ち向上効果が得られず、0.1質量部を超えると、釜伸びが良くなり過ぎて釜落ちによるボリューム、腰持ちの低下や歯切れの低下などの原因となる。
本発明の製パン用穀粉生地における(C)α-アミラーゼの含有量は、(G)穀粉100質量部に対して、0.0001~0.05質量部である。下限値としては、好ましくは0.001質量部以上である。上限値としては、好ましくは0.03質量部以下であり、より好ましくは0.01質量部以下であり、更に好ましくは0.008質量部以下であり、特に好ましくは0.005質量部以下である。0.0001質量部未満であるとパンクラムのキメが粗くなって食感が低下し、0.05質量部を超えると作業性の低下や得られるパンの品質の低下などの原因となる。
また、本発明の製パン用穀粉生地における(C)α-アミラーゼの活性量は、(G)穀粉100gに対し、1.5~750unitであることが好ましい。下限値としては、好ましくは15unit以上である。上限値としては、好ましくは450unit以下であり、より好ましくは150unit以下であり、更に好ましくは120unit以下であり、特に好ましくは75unit以下である。1.5unit未満であるとパンクラムのキメが粗くなって食感が低下し、750unitを超えると作業性の低下や得られるパンの品質の低下などの原因となる。
(B)L-シスチンと(C)α-アミラーゼは、本発明の製パン用油脂組成物に含有させて添加することが好ましい。製パン用油脂組成物に含有することにより、(G)穀粉との混合分散性が向上し、本発明の効果をより一層発揮することができる。
本発明の製パン用穀粉生地において、ベーカリー製品調整時に添加する本発明の製パン用油脂組成物の量は、ベーカリー製品に使用する穀粉100質量部に対して、通常3~10質量部、好ましくは4~6質量部である。製パン用油脂組成物の量をこの範囲とすることによって、十分なボリュームおよび腰持ち向上効果と、良好なベーカリー製品の食感が得られる。
本発明におけるベーカリー製品の原料としては、主原料としての穀粉の他に、イースト、イーストフード、乳化剤、油脂類(ショートニング、ラード、マーガリン、バター、液状油等)、水、加工澱粉、乳製品、食塩、糖類、調味料(グルタミン酸ソーダ類や核酸類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化剤、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等が挙げられる。さらに、一般に原料として用いると老化しやすくなる、レーズン等の乾燥果実、小麦ふすま、全粒粉等を使用できる。
本発明の製パン用油脂組成物を使用して製造するパン類としては、フィリングなどの詰め物をしたパンも含まれ、食事パン、特殊パン、調理パン、菓子パン、ペストリー系、パン粉用食パンなどが挙げられる。具体的には、食事パンとしては白パン、黒パン、フランスパン、バラエティーブレッド、ロール(テーブルロール、バンズ、バターロールなど)が挙げられる。特殊パンとしてはマフィンなど、調理パンとしてはホットドック、ハンバーガーなど、菓子パンとしてはジャムパン、あんパン、クリームパン、レーズンパン、メロンパンなどが挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[製パン用油脂組成物(マーガリン)の調製]
表1に示す配合組成の(A)食用油脂中に(B)L-シスチンおよび(C)α-アミラーゼを添加して、製パン用油脂組成物(マーガリン)を得た。製パン用油脂組成物の製造方法は、以下のとおりである。
パーム硬化油(融点42℃)5kg、パーム油30kg、菜種硬化油(融点36℃)35kg、および菜種油30kg、大豆レシチン100g、L-シスチン(平均粒子径:25μm)を配合し加熱溶解した油相部に、加温した水20kgを添加し乳化液を製造した。乳化液の温度を50~55℃に降温し、酵素を添加後、十分に撹拌を行い、ついで、コンビネーターにて急冷捏和し、製パン用油脂組成物(マーガリン)を試作した。。なお、L-シスチンおよび酵素の添加量は、製パン用油脂組成物100g中における含有量が表3、4となるように配合した。
Figure 0007124369000001
[製パン用油脂組成物(ショートニング)の調製]
表2に示す配合組成の(A)食用油脂中に(B)L-シスチンおよび(C)α-アミラーゼを添加して、製パン用油脂組成物(ショートニング)を得た。製パン用油脂組成物の製造方法は、以下のとおりである。
パーム硬化油(融点42℃)5kg、パーム油30kg、菜種硬化油(融点36℃)35kg、および菜種油30kg、L-シスチン(平均粒子径:25μm)を配合し加熱溶解した。油相部の温度を50~55℃に降温し、酵素を添加後、十分に撹拌を行い、ついで、コンビネーターにて急冷捏和し、製パン用油脂組成物(ショートニング)を試作した。なお、L-シスチンおよび酵素の添加量は、製パン用油脂組成物100g中における含有量が表3、4となるように配合した。
Figure 0007124369000002
Figure 0007124369000003
1)Novozymes社製 Fungamyl(至適温度55℃、15000unit/g)
2)Novozymes社製 Novamyl 10000BG(至適温度65℃、10000unit/g)
3)ナガセケムテックス(株)製 デナベイクExtra(至適温度50℃、6500unit/g)
Figure 0007124369000004
1)Novozymes社製 Fungamyl
2)Novozymes社製 Novamyl 10000BG
4)ダニスコジャパン(株)製 GRYNDAMYLS758
[製パンの評価]
上記製パン用油脂組成物を用いてパンを製造し、製パン性を評価した。製パン性の評価に際しては、生地の作業性、ソフトさ、ボリューム、腰持ち、歯切れの5つを評価項目として設けた。それぞれの評価項目について、評価方法を下記に記す。
なお、製パン性の試験は、コッペパン、白焼きコッペパン、メロンパンにて行なった。
(生地の作業性の評価方法)
酸化剤や酵素の使用によって、パン生地がゆるんでべたついたり、逆に締まってしまったりという問題が生じることがある。通常の良好な生地状態を「3」として、生地がかなりべたついた場合を「5」、生地がややべたついた場合を「4」、生地がややしまる場合を「2」、生地がかなりしまる場合を「1」として評価を行なった。評点の「2」、「3」および「4」を合格とした。
(ソフトさの評価方法)
焼成後1日目において、パンクラムを圧縮した際の応力値を測定し、コントロールに比較して応力値が小さいものをソフトさが良好と評価した。コッペパン、白焼きコッペパンについては、パンのクラムを底面より3cmのところでスライスし、中心部を4cm×4cmの正方形に切り取ってサンプルとした。スライス面からクラムを1.5cm圧縮する際に必要な応力値(N)を(株)山電製レオメーターで測定し、ソフトさの指標とした。また、メロンパンについては、パンの中心を3cm分スライスしてサンプルとした。パンクラム上面からクラムを1.5cm圧縮する際に必要な応力値(N)を(株)山電製製レオメーターで測定し、ソフトさの指標とした。機能性の添加物を配合しないコントロールとして比較例1を使用した場合と比較して、ソフトさが1.2倍より大きくなった場合を「1」、1倍より大きく1.2倍以下となった場合を「2」、0.9倍より大きく1倍以下となった場合を「3」、0.8倍より大きく0.9倍以下となった場合を「4」、0.8倍以下となった場合を「5」として5段階評価で評価を行なった。評点の「4」および「5」を合格とした。
(ボリュームの評価方法)
焼成後1日目のパンの比容積を測定し、ボリューム評価の指標とした。パンの比容積は、アステックス(株)製3Dレーザー体積計を用いて測定した。コントロールと比較して比容積が1.05倍以上の場合を「5」、1.02倍以上1.05倍未満の場合を「4」、1.0倍以上1.02倍未満の場合を「3」、0.98倍以上1.0倍未満の場合を「2」、0.98倍未満の場合を「1」として、5段階評価で評価を行なった。評点の「4」および「5」を合格とした。
(腰持ちの評価方法)
アステックス(株)製3Dレーザー体積計を用いて焼成後1日目のパンの腰持ちを測定した。腰持ちは、パンの最大高をH、パンの短辺の横幅をWとした際に下記の(式1)にて表される値である。
腰持ち = H/W (式1)
コントロールと比較して腰持ちが1.05倍以上の場合を「5」、1.02倍以上1.05倍未満の場合を「4」、1.0倍以上1.02倍未満の場合を「3」、0.98倍以上1.0倍未満の場合を「2」、0.98倍未満の場合を「1」として、5段階評価で評価を行なった。評点の「4」および「5」を合格とした。
(歯切れの評価方法)
焼成後1日目のパンの歯切れを15人のパネラーにて評価した。歯切れが非常に良好(5)、良好(4)、普通(3)、少し歯切れが悪い(2)、歯切れが悪い(1)、の評価項目を設け、平均点に最も近い評点を歯切れの評点とした。評点の3、4および5を合格とした。
[コッペパンにおける評価]
下記配合(表5)にてコッペパンを焼成し、上記の評価方法に従って評価を行なった結果を表6に示す。また、各例において添加した製パン用油脂組成物、及びその配合率を表6に示す。なお、表5における「油脂 10.0」には、製パン用油脂組成物中の食用油脂を含み、「油脂 10.0」に満たない場合には、「油脂 10.0」となるようにコントロール用の油脂(表2に示す(A)食用油脂)を配合した。
Figure 0007124369000005
[コッペパンの評価結果]
Figure 0007124369000006
P1~P4を使用することで、本発明の課題を解決することが出来た。R1を用いた場合にはボリューム向上効果は得られたが、L-シスチンの配合量が少ないため効果は限定的であった。R2ではL-シスチンの配合量が多すぎたため、釜伸びが良くなりすぎて釜落ちが生じて腰持ちが低下し、ソフトさおよび歯切れ(食感)も低下した。また、R3およびR4では中温性α-アミラーゼを含まないため、キメが粗く内相が厚くなり歯切れが低下した。R3においては生地の十分な伸びが得られずボリュームが低下し、R4においてはマルトース生成α-アミラーゼとの併用効果によりボリューム向上効果は得られたが、十分な腰持ちは得られなかった。R5ではグルコースオキシダーゼによって生地が過剰に締まることにより腰持ちは向上したがボリュームおよびソフトさが低下した。また、生地の作業性および歯切れについても低下が見られた。
[白焼きコッペパンにおける評価]
下記配合(表7)にて白焼きコッペパンを焼成し、上記の評価方法に従って評価を行なった結果を表8に示す。また、各例において添加した製パン用油脂組成物、及びその配合率を表8に示す。なお、表7における「油脂 8.0」には、製パン用油脂組成物中の食用油脂を含み、「油脂 8.0」に満たない場合には、「油脂 8.0」となるようにコントロール用の油脂(表2に示す(A)食用油脂)を配合した。
Figure 0007124369000007
[白焼きコッペパンの評価結果]
Figure 0007124369000008
P2、P5、P6、P7を使用することで、本発明の課題を解決することが出来た。R2を用いた場合にはL-シスチンの配合量が多すぎたため、釜伸びが良くなりすぎて釜落ちが生じて腰持ちが低下し、ソフトさおよび歯切れも低下した。また、R4では中温性α-アミラーゼを含まないため、キメが粗く内相が厚くなり歯切れが低下した。R6ではグルコースオキシダーゼによって生地が過剰に締まることにより腰持ちは向上したがボリュームおよびソフトさが低下した。また、生地の作業性および歯切れについても低下が見られた。
[メロンパンにおける評価]
下記配合(表9)にてメロンパンを焼成し、上記の評価方法に従って評価を行なった結果を表10に示す。また、各例において添加した製パン用油脂組成物、及びその配合率を表10に示す。なお、表9における「油脂 10.0」には、製パン用油脂組成物中の食用油脂を含み、「油脂 10.0」に満たない場合には、「油脂 10.0」となるようにコントロール用の油脂(表2に示す(A)食用油脂)を配合した。
Figure 0007124369000009
[メロンパンの評価結果]
Figure 0007124369000010
P5、P6、P7、P8を使用することで、本発明の課題を解決することが出来た。R1を用いた場合には腰持ち向上効果は得られたが、L-シスチンの配合量が少ないためソフトさおよびボリュームが不十分であった。また、R3およびR4では中温性α-アミラーゼを含まないため、キメが粗く内相が厚くなり歯切れが低下した。R3においては、ソフトさおよびボリュームについてもコントロールと同程度となった。R5ではグルコースオキシダーゼによって生地が過剰に締まることにより腰持ちは向上したがボリュームおよびソフトさが低下した。また、生地の作業性および歯切れについても低下が見られた。
以上より、本発明の製パン用油脂組成物によって、パンの種類によらず、焼成前の作業性が良好で、焼成後の風味や食感を低下させずにソフトで歯切れ良くボリュームのみならず腰持ちを向上させる製パン用穀粉生地を得ることができることが明らかであり、本発明以外の製パン用油脂組成物では、所期の効果を得られるべくもない。

Claims (2)

  1. (A)食用油脂、(B)L-シスチンおよび(C)至適温度が40℃以上60℃以下であるα-アミラーゼを含有し、前記の(A)食用油脂が60~99.9質量%、前記の(B)L-シスチンが0.05~1質量%、かつ前記の(C)α-アミラーゼが0.001~0.5質量%である、製パン用油脂組成物(但し、冷凍生地用を除く。)
  2. (G)穀粉100質量部に対して、請求項1の製パン用油脂組成物を油脂組成物の状態で3~10質量部含有し、
    前記(B)L-シスチンの含有量が前記(G)穀粉100質量部に対して、0.008~0.1質量部である、製パン用穀粉生地の製造方法(但し、冷凍生地の製造方法を除く。)
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