JP2001211597A - 送風機ハウジングに取付けた電動機支持部材を有する暖房または空調装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ハウジング上に設けた電動機支持部材を含む
送気ユニットを有する暖房または空調装置において、ら
せん状の範囲において、電動機支持部材とハウジングと
を結合する。 【解決手段】 電動機支持部材１およびハウジング２
に、それぞれ、第１，第２密封側片を設け、このうちの
１つを、密封側片１４として構成とし、他の１つは、密
封縁２４とし、電動機支持部材１およびハウジング２
に、それぞれ、ハウジング２上に電動機支持部材１を螺
合した状態において、密封側片１４が密封縁２４に押付
けられるよう、少なくとも１つの傾いた螺合傾斜面を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングに取付
けた電動機支持部材を含む送風ユニットを有する暖房ま
たは空調装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の装置は、例えば、本出願人が１
９９５年１１月３０日に出願したフランス国特許公開第
２７４１８４２号から公知である。

【０００３】この出願の発明においては、電動機支持部
材は、平坦な環状スカートと、ハウジングの環状壁に固
定するためのバヨネットタイプの固定手段とを含んでい
る。

【０００４】このタイプの固定方式は、うず形室の断面
積が角度に依存して、うず形室の入口から出口へ向かっ
て増加する形式の送風機の場合に特に好適である。

【０００５】しかし、軸線方向および半径方向の二重の
推移を有するうず形室におけるこの解決法は、満足しう
るものではないその理由は、平坦な環状密封範囲を採用
した場合、電動機支持部材とハウジングと密封範囲にお
けるうず形室のすべての軸線方向推移を削除せざるを得
ないからである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の基本的考え方
は、らせん状範囲において電動機支持部材とハウジング
とを結合することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ハウジングに
取付けた電動機支持部材を含む送風ユニットを有する暖
房または空調装置であって、電動機支持部材およびハウ
ジングが、それぞれ、第１，第２密封傾斜面を有し、こ
のうちの１つは、密封側片であり、他の１つは、密封縁
であり、電動機支持部材およびハウジングが、それぞ
れ、ハウジング上に電動機支持部材を螺合した状態にお
いて、密封側片が密封縁に押付けられるよう、少なくと
も１つの傾いた螺合傾斜面を有することを特徴とする装
置に関する。

【０００８】密封縁に対する密封側片の上記押付け操作
は、密封側片の弾性変形を誘起するように実施すると有
利である。この変形は、パッキンを挿入せずに満足でき
る密封状態を創成するのに十分なものとする。

【０００９】電動機支持部材に支持された第１密封側片
が密封側片であり、ハウジングに支持された第２密封側
片が密封縁であれば有利である。

【００１０】密封傾斜面または螺合傾斜面は、らせん状
であるのがよい。

【００１１】電動機支持部材およびハウジングが、複数
の螺合傾斜面を有していれば有利である。

【００１２】好ましい実施例においては、電動機支持部
材およびハウジングは、密封側片の勾配よりも強い勾配
を有し、これにより、漸次的なロックを実現できる。

【００１３】電動機支持部材またはハウジングの螺合傾
斜面は、相互に角度的に離隔され、かつ送風ユニットの
軸線方向（Ｚ）へ相互にシフトされた複数の截片から形
成するのが有利である。

【００１４】本発明は、ハウジングへの電動機支持部材
の螺合に応じて、即ち、第１段階において、密封側片お
よび密封縁が離隔状態に保持されるとともに、電動機支
持部材の螺合傾斜面の裏面が、ハウジングの少なくとも
１つの螺合傾斜面の表面と接触し、第２段階において、
密封側片が、電動機支持部材およびハウジングの螺合傾
斜面が接触しないよう、変形することなく密封縁上を摺
動し、第３段階において、電動機支持部材およびハウジ
ングの螺合傾斜面を接触させることによって、密封側片
が、密封縁に対して弾性的に変形されるように、螺合傾
斜面が配置されていることを特徴とすることができる。

【００１５】上記間隔（ｅ）は、例えば密封側片および
密封縁が接触するまで、漸次的に減少している（第２段
階の開始）。

【００１６】電動機支持部材の密封縁は、周方向の傾斜
面によって結合された端末を有する。従って、電動機支
持部材の螺合傾斜面は、周方向の傾斜面の両側に配置さ
れた２つの傾斜面半部を有する。

【００１７】上記第１段階において、第１傾斜面半部の
表面は、ハウジングの螺合傾斜面の裏面と接触し、他
方、第２傾斜面半部は、ハウジングの螺合傾斜面と接触
しない。

【００１８】上記第３段階において、第２傾斜面半部の
裏面は、ハウジングの螺合傾斜面の表面と接触し、他
方、第１傾斜面半部は、ハウジングの螺合傾斜面と接触
しない。

【００１９】密封縁において弾性変形された密封側片に
よって達成された密封状態は、場合によっては、補足し
てまたは代替として、第１密封側片または第２密封側片
に支持し、例えば、上方からの注形によって、例えばエ
ラストマータイプの材料から形成され、特に、関連づけ
たパッキンによって実現できる。

【００２０】本発明は、特に、うず形室に少なくとも１
つのらせん状軸線方向推移を有する送風機の場合に適用
される。この場合、第２密封側片が、実質的に、うず形
室と同一のらせん状推移を有していれば有利である。

【００２１】

【発明の実施の形態】本発明の他の特徴および利点は、
添付の図面を参照して行う実施例に関する以下の説明か
ら、より良く理解されると思う。

【００２２】図１ａ，図１ｂに示すように、電動機支持
部材１は、プラスチック材料からなる注形部材として形
成されている。支持部材１は、うず形室２５を形成する
傾斜した底片１７および起立片１８からなる環状部によ
って囲まれた電動機枠１０を有する（図２ａ参照）。

【００２３】らせん状縁部１２の外側に密封縁１４が設
けられている。この密封片１４は、ハウジング２の密封
縁２４と協働するスカート面１４１で支持することによ
って、弾性変形可能とするのが有利である（図２ａ参
照）。らせん状縁片１２の端末１２ａ，１２ｂ同士は、
円周方向の傾斜面１００によって相互に連結されてい
る。

【００２４】側片１４の内側から垂下する垂下片１９の
外側面には、らせん状螺合傾斜面１６が設けられてい
る。

【００２５】らせん状縁部１２には、取付けたユニット
を適所にロックして保持するために、ハウジング２また
は複数の係止要素３２と協働する１つまたは複数のラチ
ェット３１を設けてある（図３ａ〜図３ｃ参照）。

【００２６】電動機支持部材１は、電動機１’（図２
ａ）および送風タービン１１（図３ａ〜図３ｃ）を支持
する。

【００２７】ハウジング２（図２ａ，図３ａ〜図３ｃ）
は、フランジ２７により連結されて、送風タービン１１
を囲むうず形室２５を形成する上下のうず形室半部２
１，２３を有する。これらうず形室半部２１，２３の断
面積は、その出口に近づくにつれて、漸次、半径方向お
よび軸線方向（Ｚ軸の方向）へらせん状に増大してい
る。上側のうず形室半部２３の上面には、軸線方向にら
せん状をなす縁片２２が形成されている。

【００２８】ハウジング２に電動機支持部材１を固定で
きるよう、ハウジング２の、縁片２２の近傍の内方に、
電動機支持部材１の上記螺合傾斜面１６に対応する螺合
傾斜面２６を設けてある。

【００２９】次に、組立操作について述べる。

【００３０】まず、電動機支持部材１をハウジング２へ
軸線方向に導入する（図３ａ）。

【００３１】次いで、上記支持部材１を軸線方向（Ｚ方
向）へ下降させて、ハウジング２内に位置決めする（図
３ｂ）。この接近・案内位置において（第１段階）、図
２ｂの左半部に示すように、らせん状の螺合傾斜面１６
の支持面１６１は、同様の螺合傾斜面２６の支持面２６
１と接触し、密封縁２４から離隔している側片１４を、
距離（ｅ）（図２ｂの左半部参照）をあけて保持する。

【００３２】支持部材１を回転させると、上記距離
（ｅ）は、減少して消失する。従って、側片１４は、変
形することなく密封縁２４に載り、密封縁２４および螺
合傾斜面１６，２６は、もはや接触することはない。

【００３３】側片１４は、密封された傾斜面上を摺動す
る（第２段階）。支持部材１の回転に続いて、第３段階
が始まり、螺合傾斜面１６の支持下面１６１は、前記螺
合傾斜面２６に続く支持上面２６２と接触する。

【００３４】そのため、傾斜面１６，２６における順次
に並ぶ載片は、らせん状に並んでいるが、相互に連続し
たはおらず、上記連続状態に対して、軸線方向（Ｚ軸方
向）へ距離△Ｘだけシフトされている（図２ｂ参照）。

【００３５】らせん状螺合傾斜面２６は、密封らせん状
傾斜面１６よりも大きいピッチを有しており、らせん状
螺合傾斜面１６，２６の支持面１６２，２６２の接触に
より、側片１４は、密封縁２４に漸次的に支持されてい
る。従って、第３段階において、ラチエット３１と、係
止要素３２が相互に係合するまで、側片１４は弾性的に
変形する。この状態において、密封状態を伴うロックが
達成される。

【００３６】側片１４および密封縁２４との相対摺動角
度ゾーンの範囲、および側片１４の圧縮角度ゾーンの範
囲は、側片１４のピッチとらせん状螺合傾斜面１６，２
６のピッチとの間の相対的偏差、らせん状螺合傾斜面２
６の順次に生じる機能的遊び、およびらせん状螺合傾斜
面１６の厚さに依存する。

【００３７】例えば、相対摺動ゾーンＡは、約２５°の
範囲であるのがよく、係止ゾーンＢは、約１０°の範囲
にあるのがよい。

【００３８】従って、本発明にもとづき、電動機支持部
材１における可撓性側片１４の変形に、よってらせん状
ゾーンの密封を達成できる。らせん状螺合傾斜面の規則
性にもとづき、電動機の位置において、大きい角度範囲
にわたって、上記機能を保証できる。

【００３９】らせん状傾斜面は、密封縁とらせん状螺合
傾斜面との間のピッチ差にもとづき、組立中に、密封の
達成のために側片の圧縮が行われる角度ストロークを制
限することができる。

【００４０】もちろん、らせん状螺合傾斜面とは異なる
形状を選択できる。例えば、螺合傾斜面２６は、すべて
の所望の形状のうち、経路に沿う案内を保証する任意の
形状とすることができ、螺合傾斜面１６は、選択された
すべての任意の形状に従い得るよう、小さな寸法とする
ことができる。

【００４１】周方向傾斜面１００によって結合されたら
せん状縁部１２の端末１２ａ，１２ｂの近傍に位置する
螺合傾斜面１６ａ，１６ｂが、それぞれ、他の傾斜面の
機能の一部を果たす２つの傾斜面半部を構成すれば有利
である。

【００４２】第１段階において、電動機支持部材１の螺
合傾斜面１６ｂの支持下面１６１は、ハウジング２の螺
合傾斜面２６の支持上面２６１と接触し、他方、電動機
支持部材１の螺合傾斜面１６ａは、ハウジングの螺合傾
斜面と接触しない。

【００４３】第３段階において、電動機支持部材１の螺
合傾斜面１６ａの支持上１６２は、ハウジング２の螺合
傾斜面２６のしじ下面２６２と接触し、他方、電動機支
持部材１の螺合傾斜面１６ｂは、ハウジング２の螺合傾
斜面と接触しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ａは、本発明の好ましい実施例の電動機支持部
材の斜視図である。ｂは、本発明の好ましい実施例の電
動機支持部材の正面図である。

【図２】ａは、図１ａ，図１ｂの電動機支持部材を、螺
合によって送風機のハウジングに取付けた状態を示す部
分断面図である。ｂは、図１ａ，１ｂの電動機支持部材
を、螺合によって送風機のハウジングに取付けた状態を
示す展開図である。

【図３】ａは、送風機のハウジングが、半径方向偏位お
よび軸線方向偏位を有するうず形室を有する場合の組立
工程を示す図である。ｂは、送風機のハウジングが、半
径方向偏位および軸線方向偏位を有するうず形室を有す
る場合の組立工程を示す図である。ｃは、送風機のハウ
ジングが、半径方向偏位および軸線方向偏位を有するう
ず形室を有する場合の組立工程を示す図である。

【符号の説明】

１ 電動機支持部材 ２ ハウジング １０ 電動機枠 １１ 送風タービン １２ らせん状縁部 １２ａ、１２ｂ 端末 １４ 密封側片 １６ 螺合傾斜面 １７ 底片 １８ 起立片 １９ 垂下片 ２１、２３ うず形室半部 ２２ 縁片 ２４ 密封縁 ２５ うず形室 ２６ 螺合傾斜面 ２７ フランジ ３１ ラチエット ３２ 係止要素 １００ 周方向傾斜面 １６１ 裏面 １６２ 表面 ２６１ 表面 ２６２ 裏面

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングに取付けた電動機支持部材を
   含む送風ユニットを有する暖房または空調装置におい
   て、電動機支持部材（１）およびハウジング（２）が、
   それぞれ、第１，第２密封傾斜面を有し、このうちの１
   つは、密封側片（１４）であり、他の１つは、密封縁
   （２４）であり、電動機支持部材（１）およびハウジン
   グ（２）が、それぞれ、ハウジング（２）上に電動機支
   持部材（１）を螺合した状態において、密封側片（１
   ４）が密封縁（２４）に押付けられるよう、少なくとも
   １つの傾いた螺合傾斜面（１６）（２６）を有すること
   を特徴とする装置。
2. 【請求項２】 上記押付操作によって、密封側片（１
   ４）の弾性変形を誘起するようにしたことを特徴とす
   る、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 第１密封傾斜面が、密封側片（１４）で
   あり、第２密封傾斜面が、密封縁（２４）であることを
   特徴とする、請求項１または２記載の装置。
4. 【請求項４】 密封側片（１４）、密封縁（２４）、ま
   たは螺合傾斜面（１６）（２６）が、らせん状であるこ
   とを特徴とする、請求項１〜３いずれかに記載の装置。
5. 【請求項５】 電動機支持部材（１）およびハウジング
   （２）が、複数の螺合傾斜面（１６）（２６）を有する
   ことを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載の装
   置。
6. 【請求項６】 電動機支持部材（１）およびハウジング
   （２）の螺合傾斜面（１６）（２６）が、密封側片（１
   ４）および密封縁（２４）の勾配よりも大きい勾配を有
   することを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載
   の装置。
7. 【請求項７】 電動機支持部材（１）またはハウジング
   （２）の螺合傾斜面が、相互に角度的に離隔され、かつ
   送気ユニットの軸線方向（Ｚ）へ相互にシフトされた複
   数の截片から形成されていることを特徴とする、請求項
   ５または６に記載の装置。
8. 【請求項８】 ハウジング（２）への電動機支持部材
   （１）の螺合に応じて、即ち、 第１段階において、密封側片（１４）および密封縁（１
   ６）が離隔状態に保持されるとともに、電動機支持部材
   （１）の螺合傾斜面（１６）の裏面（１６１）が、ハウ
   ジング（２）の少なくとも１つの螺合傾斜面（２６）の
   表面（２６１）と接触し、 第２段階において、密封側片（１４）が、電動機支持部
   材（１）およびハウジング（２）の螺合傾斜面（１６）
   （２６）が接触しないよう変形することなく、密封縁
   （２４）上を摺動し、 第３段階において、電動機支持部材（１）およびハウジ
   ング（２）の螺合傾斜面（１６）（２６）を接触させる
   ことによって、密封側片（１４）が、密封縁（２４）に
   対して弾性的に変形されるように、 螺合傾斜面が配置されていることを特徴とする、請求項
   ５〜７のいずれかに記載の装置。
9. 【請求項９】 電動機支持部材（１）の密封側片（１
   ４）が、周方向傾斜面（１００）によって結合された端
   末（１２ａ，１２ｂ）を有し、電動機支持部材（１）の
   螺合傾斜面（１６）が、周方向傾斜面（１００）の両側
   に配置された２つの傾斜面半部（１６ａ）（１６ｂ）を
   有することを特徴とする請求項８記載の装置。
10. 【請求項１０】 上記第１段階において、第１傾斜面半
    部（１６ａ）の外面（１６１）が、ハウジング（２）の
    螺合傾斜面（２６）の表面（２６１）と接触し、他方、
    第２傾斜面半部（１６ｂ）は、ハウジング（２）の螺合
    傾斜面（２６）と接触していないことを特徴とする、請
    求項９記載の装置。
11. 【請求項１１】 上記第３段階において、第２傾斜面半
    部（１６ａ）の内面（１６２）が、ハウジング（２）の
    螺合傾斜面（２６）の裏面（２６２）と接触し、他方、
    第１傾斜面半部（１６ｂ）は、ハウジングの螺合傾斜面
    （２６）と接触していないことを特徴とする、請求項９
    または１０に記載の装置。
12. 【請求項１２】 ハウジング（２）に支持された密封縁
    （２４）が、ハウジングと一体ののラセン状の軸線方向
    推移に対応するらせん状であることを特徴とする、請求
    項１〜１１のいずれかに記載の装置。
13. 【請求項１３】 密封側片（１４）または密封縁（２
    ４）に支持され、かつ関連させたパッキンを含むことを
    特徴とする、請求項１〜１２のいずれかに記載の装置。