JP2001210542A - 積層型電子部品 - Google Patents

積層型電子部品

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JP2001210542A
JP2001210542A JP2000019662A JP2000019662A JP2001210542A JP 2001210542 A JP2001210542 A JP 2001210542A JP 2000019662 A JP2000019662 A JP 2000019662A JP 2000019662 A JP2000019662 A JP 2000019662A JP 2001210542 A JP2001210542 A JP 2001210542A
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electrodes
electrode
dielectric
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Masaaki Togashi
正明 富樫
Taisuke Abiko
泰介 安彦
Osamu Honjo
修 本庄
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 等価直列インダクタンスを低減する。 【解決手段】 誘電体素体12内に第1の内部電極14
が配置され、セラミック層12Aを隔てた第1の内部電
極14の下方に第2の内部電極16が配置される。セラ
ミック層12Aを隔てた第2の内部電極16の下方に、
第3の内部電極18が配置され、セラミック層12Aを
隔てた第3の内部電極18の下方に、第4の内部電極2
0が配置される。第1の内部電極14の引出部14Aに
接続される第1の端子電極22及び、第2の内部電極1
6の引出部16Aに接続される第2の端子電極24が誘
電体素体12の側面12Bに配置される。第3の内部電
極18の引出部に接続される第3の端子電極及び、第4
の内部電極20の引出部に接続される第4の端子電極が
誘電体素体12の側面に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、等価直列インダク
タンス(ESL)を低減し、且つ、コンデンサアレイと
しても使用可能な積層型電子部品に係り、特に多端子型
積層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品の一種としてのコン
デンサが幅広く用いられているが、近年のCPU等の高
周波数化により、ESLの小さい積層セラミックチップ
コンデンサも用いられるようになっていた。これらの積
層セラミックチップコンデンサの一例である従来の多端
子型で低ESLを特徴とする構造を示す図8及び図9を
参照して、以下に従来技術を説明する。
【0003】図8及び図9に示すように、従来の低ES
Lを特徴とする多端子型コンデンサ110の本体部分
は、直方体形状の積層体112により構成されており、
静電容量が積層体112を形成するセラミック素地によ
って得られるように、2つの内部電極114、116が
セラミック素地を介して重なり合う構造とされている。
さらに、積層体112が有する4つの側面の内の相互に
対向する2つの側面に引き出される引出部114A、1
16Aをこれら内部電極114、116がそれぞれ有
し、これら引出部114A、116Aと接続される端子
電極118、120がこれら2つの側面にそれぞれ設置
されている。尚、これらの多端子型積層コンデンサに関
する技術を開示した公報として、特開平9−17693
号公報や米国特許公報USP5880925号等が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の多端子型積層コ
ンデンサ110は本来的に静電容量を得るためのもので
あるが、必然的に寄生インダクタンスを有するので、等
価直列インダクタンスが存在することになる。そして、
近年のCPUの動作の高速化に伴う動作周波数の高周波
数化により、これまで使用されていた多端子型積層コン
デンサであっても、寄生インダクタンスが大きすぎる場
合が生じるようになった。
【0005】一方、この多端子型積層コンデンサ110
は2種類の内部電極114、116間で単に静電容量を
得る構造とされるので、1回路のみにしか適用すること
ができなかった。本発明は上記事実を考慮し、等価直列
インダクタンスを低減し得る積層型電子部品を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1による積層型電
子部品は、誘電体層を積層して形成された誘電体素体
と、誘電体素体の相互に対向する2つの側面に向かって
それぞれ引き出される引出部を有し且つ、これら引出部
のパターンが相互に異なった状態で、誘電体素体内に誘
電体層を介して隔てられつつそれぞれ配置される4枚の
内部電極と、誘電体素体外にそれぞれ配置され且つ、こ
れら引出部を介して4枚の内部電極の何れかにそれぞれ
接続される少なくとも4対の端子電極と、を有したこと
を特徴とする。
【0007】請求項1に係る積層型電子部品によれば、
誘電体層を積層して形成された誘電体素体内に、誘電体
層を介して隔てられつつ4枚の内部電極がそれぞれ配置
される。また、これら4枚の内部電極は、誘電体素体の
相互に対向する2つの側面に向かってそれぞれ引き出さ
れる引出部をパターンが相互に異なった状態で有してい
て、誘電体素体外にそれぞれ配置される少なくとも4対
の端子電極が、これら引出部を介して4枚の内部電極の
何れかに、それぞれ接続されている。
【0008】そして、これら少なくとも4対の端子電極
が通電の際に交互に正負極に順次なって、引出部を介し
て端子電極とそれぞれ接続される4枚の内部電極が、相
互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とな
る。つまり、引出部が誘電体素体の相互に対向する2つ
の側面に向かってそれぞれ引き出される構成となってい
るので、通電の際に直線的に短い経路で電流が流れ、積
層型電子部品内の4枚の内部電極間において、2次元的
に正負の電流が交差し合って磁束を相殺させることによ
り、積層型電子部品自体が持つ寄生インダクタンスが激
減する。
【0009】以上より本請求項は、磁束を相殺させる効
果で積層型電子部品自体の寄生インダクタンスを少なく
することで、等価直列インダクタンスが低減される。ま
た、4枚の内部電極間で静電容量を得る構造とされるの
で、2枚の内部電極毎に分けて使用することで、2回路
に対応することが可能ともなった。
【0010】請求項2に係る積層型電子部品によれば、
請求項1の積層型電子部品と同様の構成の他に、誘電体
素体が六面体形状に形成され、この六面体形状の誘電体
素体の4つの側面にそれぞれ端子電極が設けられてお
り、相互に対向した2つの側面及び、これら2つの側面
に対して90度回転して位置する相互に対向した2つの
側面が、それぞれ独立したコンデンサとして使用可能な
アレイ構造を持つという構成を有している。従って、端
子電極が六面体形状の誘電体素体の4つの側面にそれぞ
れ設けられるので、電流の流れる経路が最短になるだけ
でなく、各側面の各端子電極が交互に正負となるように
高周波電流を端子電極に流した場合、端子電極に接続さ
れた4枚の内部電極が正負極になるのに伴って電流が4
つの側面の端子電極から内部電極に流れて交差し合い、
その効果で更に寄生インダクタンスが低下する。
【0011】請求項3に係る積層型電子部品によれば、
請求項1及び請求項2の積層型電子部品と同様の構成の
他に、隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部電極に
接続されるようにこれら端子電極が誘電体素体の側面に
配置されるという構成を有している。従って、誘電体素
体の側面に、隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部
電極に接続されつつ配置されているので、隣り合う端子
電極の極性が相互に異なるように電流が流され、相互に
逆向きに内部電極内に流れる高周波電流によって発生す
る磁束が互いに打ち消し合い、請求項1の効果が一層高
まるようになる。
【0012】請求項4に係る積層型電子部品によれば、
請求項1から請求項3の積層型電子部品と同様の構成の
他に、引出部のパターンが相互に異なった内部電極を1
ブロックとし、複数ブロックが積層重畳して配置される
という構成を有している。従って、内部電極を2枚の内
部電極毎に分けて使用することで、より確実に2回路に
対応することが可能となった。
【0013】請求項5に係る積層型電子部品によれば、
請求項1から請求項4の積層型電子部品と同様の構成の
他に、1枚の内部電極から1つの側面に引き出される引
出部が複数有るという構成を有している。従って、引出
部が複数有ることで、2次元的に正負の電流が交差し合
って磁束を相殺させる効果が高まることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型電子部
品の一実施の形態を図面に基づき説明する。本発明の一
実施の形態に係る積層型電子部品であるアレイ型の多端
子型積層コンデンサ10を図1から図4に示す。これら
の図に示すように、誘電体層とされるセラミックグリー
ンシートを複数枚積層した積層体を焼成することで得ら
れた直方体状の焼結体である誘電体素体12を主要部と
して、多端子型積層コンデンサ10が構成されている。
【0015】この誘電体素体12内の所定の高さ位置に
は、面状の第1の内部電極14が配置されており、誘電
体素体12内においてセラミック層12Aを隔てた第1
の内部電極14の下方には、同じく面状の第2の内部電
極16が配置されている。同じく誘電体素体12内にお
いてセラミック層12Aを隔てた第2の内部電極16の
下方には、同じく面状の第3の内部電極18が配置さ
れ、同じく誘電体素体12内においてセラミック層12
Aを隔てた第3の内部電極18の下方には、同じく面状
の第4の内部電極20が配置されている。
【0016】この為、これら第1の内部電極14から第
4の内部電極20までが誘電体素体12内においてセラ
ミック層12Aを介して隔てられつつ相互に対向して配
置されることになる。そして、これら第1の内部電極1
4から第4の内部電極20までの中心は、誘電体素体1
2の中心とほぼ同位置に配置されており、また、第1の
内部電極14から第4の内部電極20までの縦横寸法
は、対応する誘電体素体12の辺の長さより小さくされ
ている。
【0017】さらに、図5に示すように、第1の内部電
極14の左右方向に向かってそれぞれ2箇所づつ電極が
引き出されることで、第1の内部電極14に2対の引出
部14Aが形成されている。また、第2の内部電極16
の左右方向に向かってそれぞれ2箇所づつ、第1の内部
電極14と重ならない位置で電極が引き出されること
で、第2の内部電極16に2対の引出部16Aが形成さ
れている。一方、第3の内部電極18の上下方向に向か
ってそれぞれ2箇所づつ電極が引き出されることで、第
3の内部電極18に2対の引出部18Aが形成されてい
る。また、第4の内部電極20の上下方向に向かってそ
れぞれ2箇所づつ、第3の内部電極18と重ならない位
置で電極が引き出されることで、第4の内部電極20に
2対の引出部20Aが形成されている。
【0018】以上より、相互に対向し合う内部電極1
4、16同士が180°反転した形の引き出し形状で、
誘電体素体12の相互に対向する2つの側面12Bに向
かって内部電極14、16からそれぞれ引出部14A、
16Aが引き出されている。また、相互に対向し合う内
部電極18、20同士が180°反転した形の引き出し
形状で、誘電体素体12の相互に対向する2つの側面で
あって、内部電極14、16の引き出し方向と異なる側
面12Cに向かって内部電極18、20からそれぞれ引
出部18A、20Aが引き出されている。
【0019】さらに、端子電極が側面に配置された従来
の多端子型積層コンデンサ110と同じように、図1か
ら図4に示すように、第1の内部電極14の引出部14
Aに接続される第1の端子電極22及び、第2の内部電
極16の引出部16Aに接続される第2の端子電極24
が誘電体素体12の左右の側面12Bにそれぞれ配置さ
れている。また、第3の内部電極18の引出部18Aに
接続される第3の端子電極26及び、第4の内部電極2
0の引出部20Aに接続される第4の端子電極28が誘
電体素体12の上下の側面12Cにそれぞれ配置されて
いる。
【0020】そして、第1の内部電極14の引出部14
Aと第2の内部電極16の引出部16Aとが相互に重な
らずに交互に位置しているので、これら引出部14A、
16Aを介して、隣り合う端子電極22、24同士が相
互に異なる内部電極14、16に接続される形で、これ
ら端子電極22、24が誘電体素体12の側面12Bに
配置されることになる。
【0021】また、第3の内部電極18の引出部18A
と第4の内部電極20の引出部20Aとが相互に重なら
ずに交互に位置しているので、これら引出部18A、2
0Aを介して、隣り合う端子電極26、28同士が相互
に異なる内部電極18、20に接続される形で、これら
端子電極26、28が誘電体素体12の側面12Cに配
置されることになる。以上より、本実施の形態では、直
方体である六面体形状とされる多端子型積層コンデンサ
10の6面の内の4面に端子電極22、24、26、2
8がそれぞれ4個づつ配置されることになる。
【0022】次に、本実施の形態に係る多端子型積層コ
ンデンサ10の製造について、図5に基づき説明する。
先ず、多端子型積層コンデンサ10の製造に際しては、
コンデンサとして機能する誘電体材料よりなる複数枚の
セラミックグリーンシート30A、30B、30C、3
0Dを用意する。
【0023】この図5に示すように、左右方向に2箇所
づつ引出部14Aを有した第1の内部電極14を形成す
るために、セラミックグリーンシート30Aの上面に、
この第1の内部電極14に応じて例えば導電ペーストが
印刷又はスパッタされている。このセラミックグリーン
シート30Aの下方に位置するセラミックグリーンシー
ト30Bの上面には、左右方向に2箇所づつ引出部16
Aを有した第2の内部電極16を形成するために、この
第2の内部電極16に応じて例えば導電ペーストが印刷
又はスパッタされている。
【0024】さらに、このセラミックグリーンシート3
0Bの下方に位置するセラミックグリーンシート30C
の上面には、上下方向に2箇所づつ引出部18Aを有し
た第3の内部電極18を形成するために、この第3の内
部電極18に応じて同様に印刷又はスパッタされてい
る。このセラミックグリーンシート30Cの下方に位置
するセラミックグリーンシート30Dの上面には、上下
方向に2箇所づつ引出部20Aを有した第4の内部電極
20を形成するために、この第4の内部電極20に応じ
て同様に印刷又はスパッタされている。
【0025】そして、それぞれ平面形状を矩形としたセ
ラミックグリーンシート30A、30B、30C、30
Dを積層し、第1の内部電極14の引出部14Aに接続
される第1の端子電極22、第2の内部電極16の引出
部16Aに接続される第2の端子電極24、第3の内部
電極18の引出部18Aに接続される第3の端子電極2
6及び、第4の内部電極20の引出部20Aに接続され
る第4の端子電極28をこれら積層されたセラミックグ
リーンシートの周囲に配置する。
【0026】さらに、第1の内部電極14の上面やこれ
ら端子電極22、24、26、28間の部分をこれらセ
ラミックグリーンシートと同一の材料で覆って、これら
を一体焼成することにより、誘電体素体12の4つの側
面12B、12Cにそれぞれ端子電極22、24、2
6、28が配置された多端子型積層コンデンサ10を得
ることができる。
【0027】次に、本実施の形態に係る多端子型積層コ
ンデンサ10の作用を説明する。セラミック等の誘電体
層を積層して形成された誘電体素体12内に、セラミッ
ク層12Aを介して隔てられつつ4枚の内部電極14、
16、18、20がそれぞれ配置される。また、これら
4枚の内部電極14〜20は、誘電体素体12の相互に
対向する2つの側面に向かってそれぞれ引き出される引
出部14A、16A、18A、20Aを有していて、誘
電体素体12外にそれぞれ配置される8対で計16個の
端子電極22、24、26、28が、これら引出部14
A〜20Aを介して4枚の内部電極14〜20の何れか
に、それぞれ接続されている。
【0028】そして、これら8対の端子電極22、2
4、26、28が通電の際に交互に正負極に順次なっ
て、引出部14A〜20Aを介して端子電極22〜28
とそれぞれ接続される4枚の内部電極14〜20が、相
互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とな
る。
【0029】つまり、引出部14A、16Aが誘電体素
体12の相互に対向する2つの側面12Bに向かってそ
れぞれ引き出され、また、引出部18A、20Aが誘電
体素体12の相互に対向する2つの側面12Cに向かっ
てそれぞれ引き出される構造になっている。この為、通
電の際に直線的に短い経路で電流がそれぞれ流れ、多端
子型積層コンデンサ10内の4枚の内部電極14、1
6、18、20間において、2次元的に正負の電流が交
差し合って磁束が相殺されることで、多端子型積層コン
デンサ10自体が持つ寄生インダクタンスが激減する。
以上より本実施の形態は、磁束を相殺させる効果で多端
子型積層コンデンサ10自体の寄生インダクタンスを少
なくすることにより、等価直列インダクタンスが低減さ
れる。
【0030】一方、本実施の形態では、誘電体素体12
が六面体形状に形成され、側面12Bにおいて隣り合う
端子電極22、24同士及び、側面12Cにおいて隣り
合う端子電極26、28が、相互に異なる内部電極1
4、16、18、20に接続されるように、この六面体
形状の誘電体素体12の4つの側面12B、12Cに、
これら端子電極22、24、26、28がそれぞれ配置
される構造となっている。
【0031】従って、端子電極22、24、26、28
が六面体形状の誘電体素体12の4つの側面12B、1
2Cにそれぞれ設けられているので、電流の流れる経路
が最短になる。さらに、各側面12B、12Cの各端子
電極22、24、26、28が交互に正負となるように
高周波電流を端子電極22、24、26、28に流した
場合、端子電極22、24、26、28に接続された4
枚の内部電極14、16、18、20が正負極になるの
に伴って電流が4つの側面の端子電極22、24、2
6、28から内部電極14、16、18、20に流れて
交差し合い、その効果で更に寄生インダクタンスが低下
する。
【0032】さらに、誘電体素体12の側面に、隣り合
う端子電極22、24、26、28同士が相互に異なる
内部電極14、16、18、20に接続されつつ配置さ
れている。この為、隣り合う端子電極22、24、2
6、28の極性が相互に異なるように電流が流され、相
互に逆向きに内部電極14、16、18、20内に流れ
る高周波電流によって、発生した磁束を互いに打ち消し
合う効果が一層高まるようになる。
【0033】次に、本実施の形態に係る多端子型積層コ
ンデンサ10内における電流の流れを図6を用いて具体
的に説明する。4枚の内部電極14、16、18、20
が重ねられた状態を表す図6に示すように、電流は図示
した時点で端子電極22、26から各引出部14A、1
8Aを介してそれぞれ内部電極14、18内に流れ込
み、各引出部16A、20Aを介して端子電極24、2
8から内部電極16、20外にそれぞれ流れ出してい
る。但し、高周波電流の場合には、次に瞬間にこの逆と
なる。そして、電流が流れたとき、電流の方向によって
向きが決まる磁束が誘起されて、寄生インダクタンスが
生じる。
【0034】しかし、本実施の形態に係る多端子型積層
コンデンサ10においては、図6に示すように、内部電
極14、18の各引出部14A、18Aから流れ込んだ
電流は大きな角度で広がり、また、大きな角度で集まっ
た電流は内部電極16、20の各引出部16A、20A
から流れ出す。すなわち、電流は種々の方向に流れるの
で、電流によって誘起された磁束の大部分は対向し合う
内部電極間で相殺されて、大きな磁束の発生をもたらさ
ない。この為、寄生インダクタンスが小さくなり、これ
に伴って等価直列インダクタンスが減少する。
【0035】次に、本実施の形態に係る多端子型積層コ
ンデンサ10と他のコンデンサとの間での等価直列イン
ダクタンス値を比較した試験を行った結果を下記に示
す。つまり、通常の3216形状の積層セラミックコン
デンサの等価直列インダクタンスは1250pHであ
り、多端子型積層コンデンサ110の等価直列インダク
タンスが105pHであるのに対して、本実施の形態に
係る多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタ
ンスは、75pHと明らかに小さくなっていた。尚ここ
で、試験に用いた各コンデンサの静電容量は1μFであ
り、また、3216形状とは縦が約3.2mmであり横
が約1.6mmの大きさのものを言う。
【0036】次に、本実施の形態に係る多端子型積層コ
ンデンサ10の使用例を図7に基づき説明する。図7に
示すように、多端子型積層コンデンサ10の回りに回路
A、回路B及び4つのグランドCが有り、多端子型積層
コンデンサ10の2つの側面12Bにそれぞれ配置され
る4個の第1の端子電極22が回路Aにそれぞれ接続さ
れることで、この第1の端子電極22を介して第1の内
部電極14が回路Aと接続されている。また、第1の端
子電極22と隣り合って側面12Bに配置される4個の
第2の端子電極24がグランドCに接続されることで、
この第2の端子電極24を介して第2の内部電極16が
グランドCと接続されている。
【0037】一方、多端子型積層コンデンサ10の2つ
の側面12Cにそれぞれ配置される4個の第3の端子電
極26が回路Bにそれぞれ接続されることで、この第3
の端子電極26を介して第3の内部電極18が回路Bと
接続されている。また、第3の端子電極26と隣り合っ
て側面12Cに配置される4個の第4の端子電極28が
グランドCに接続されることで、この第4の端子電極2
8を介して第4の内部電極20がグランドCと接続され
ている。
【0038】つまり、本実施の形態に係る多端子型積層
コンデンサ10は、4枚の内部電極14、16、18、
20間でそれぞれ静電容量を得る構造とされるので、上
記のように2枚の内部電極毎に分けて使用することで、
2回路に対応することが可能ともなっている。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、等価直列インダクタン
スを低減した積層型電子部品を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る多端子型積層コン
デンサを示す断面図であって、図3の1−1矢視線断面
に対応する図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る多端子型積層コン
デンサを示す断面図であって、図3の2−2矢視線断面
に対応する図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る多端子型積層コン
デンサを示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る多端子型積層コン
デンサを示す透視図である。
【図5】一実施の形態の多端子型積層コンデンサの製造
工程において用いられる複数枚のセラミックグリーンシ
ート及び電極形状を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る多端子型積層コン
デンサ内での電流の流れを説明する図である。
【図7】一実施の形態の変形例に係る多端子型積層コン
デンサの使用状態を示す図である。
【図8】従来の多端子型積層コンデンサを示す斜視図で
ある。
【図9】従来の多端子型積層コンデンサの製造工程にお
いて用いられるセラミックグリーンシート及び電極形状
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 多端子型積層コンデンサ 12 誘電体素体 12A セラミック層 14 第1の内部電極 16 第2の内部電極 18 第3の内部電極 20 第4の内部電極 22 第1の端子電極 24 第2の端子電極 26 第3の端子電極 28 第4の端子電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本庄 修 秋田県由利郡仁賀保町平沢字前田151 テ ィーディーケイ エムシーシー株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC02 AC03 AF00 AF03 AH01 AH03 AH09 AJ01 AZ01 5E082 AA01 AB03 BC14 CC03 CC17 EE04 EE05 EE16 EE35 EE37 FG06 FG26 FG54 GG10 HH43 LL02 PP08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体層を積層して形成された誘電体素
    体と、 誘電体素体の相互に対向する2つの側面に向かってそれ
    ぞれ引き出される引出部を有し且つ、これら引出部のパ
    ターンが相互に異なった状態で、誘電体素体内に誘電体
    層を介して隔てられつつそれぞれ配置される4枚の内部
    電極と、 誘電体素体外にそれぞれ配置され且つ、これら引出部を
    介して4枚の内部電極の何れかにそれぞれ接続される少
    なくとも4対の端子電極と、 を有したことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 【請求項2】 誘電体素体が六面体形状に形成され、こ
    の六面体形状の誘電体素体の4つの側面にそれぞれ端子
    電極が設けられる積層型電子部品であって、相互に対向
    した2つの側面及び、これら2つの側面に対して90度
    回転して位置する相互に対向した2つの側面が、それぞ
    れ独立したコンデンサとして使用可能なアレイ構造を持
    つことを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品。
  3. 【請求項3】 隣り合う端子電極同士が相互に異なる内
    部電極に接続されるようにこれら端子電極が誘電体素体
    の側面に配置されたことを特徴とする請求項1或いは請
    求項2に記載の積層型電子部品。
  4. 【請求項4】 引出部のパターンが相互に異なった内部
    電極を1ブロックとし、複数ブロックが積層重畳して配
    置されたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れ
    かに記載の積層型電子部品。
  5. 【請求項5】 1枚の内部電極から1つの側面に引き出
    される引出部が複数有ることを特徴とする請求項1から
    請求項4の何れかに記載の積層型電子部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4912324B2 (ja) * 2005-12-26 2012-04-11 三洋電機株式会社 電気回路装置
CN113114150A (zh) * 2015-12-24 2021-07-13 株式会社村田制作所 滤波器电路以及电容元件

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