JP2001207426A - 築堤マット用の篭とその篭の製造方法及び連結金具 - Google Patents

築堤マット用の篭とその篭の製造方法及び連結金具

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JP2001207426A
JP2001207426A JP2000018571A JP2000018571A JP2001207426A JP 2001207426 A JP2001207426 A JP 2001207426A JP 2000018571 A JP2000018571 A JP 2000018571A JP 2000018571 A JP2000018571 A JP 2000018571A JP 2001207426 A JP2001207426 A JP 2001207426A
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pair
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frame steel
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Kazuhiro Arikado
和広 有門
Takehiko Michimori
武彦 道盛
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Nichia Steel Works Ltd
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Nichia Steel Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造作業が能率的に行え且つ簡単な築堤マッ
ト用の篭を提供する。 【解決手段】 一対の側面枠体22、22と、一対の妻
面枠体23、23と、前記側面枠体22が配設される一
対の側面網24、24と、前記妻面枠体23が配設され
る一対の妻面網25、25と、底面網26と、蓋網27
とを少なくとも有し且つ箱形の築堤マット用の篭21で
あって、前記側面枠体22及び妻面枠体23は、両端に
リング状部28、36を有する上枠鋼棒29、37と、
一端にリング状部30、38を有し他端にネジ切部3
1、39を有する下枠鋼棒32、40と、上端にネジ切
部33a、33bを有して前記上枠鋼棒のリング状部2
8、36に挿通し且つ下端にリング状部34a、34b
を有して前記下枠鋼棒32、40が挿通する一対の側枠
鋼棒35a、35bとからなり、前記下枠鋼棒32、4
0及び側枠鋼棒35a、35bのネジ切部31、39、
33a、33bにそれぞれナット42、43、41が螺
着されて枠体が固定されている築堤マット用の篭21で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾、漁港等の建
設工事、海岸建設工事、臨海埋立工事、沿岸人工島建設
工事、海底パイプライン敷設工事、及び河川工事等にお
いて、内部に石材を充填して敷設する築堤マット用の篭
と、その篭の製造方法、及び連結金具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図24及び図25(A)
(B)に示すように、この種の築堤マット用の篭1は、
一対の側面網2、2と、一対の妻面網3、3と、底網4
と、蓋網5と、前記側面網2、2に配設する側面枠体
6、6と、前記妻面網3、3に配設する妻面枠体7、7
とから構成される。
【0003】側面枠体6及び妻面枠体7は、それぞれ上
端に配設する上枠鋼棒8a、8bと、下端に配設する下
枠鋼棒9a、9bと、この下枠鋼棒9a、9bと上枠鋼
棒8a、8bとの各々両方の端部間に渡って配設する一
対の側枠鋼棒10a、10bとを有しており、更に、上
枠鋼棒8a、8bと下枠鋼棒9a、9bとの間に渡って
補強用鋼棒11a、11bを配設している。
【0004】これら上枠鋼棒8a、8b、下枠鋼棒9
a、9b、側枠鋼棒10a、10b、補強用鋼棒11
a、11bの各々の当接位置は、例えば図26(A)
(B)に示すように、別体のU字状の連結鋼材12又は
13等を用いて、或いは鋼棒の端部をU字状に折り曲げ
て、当該当接位置を溶接手段によって固定し連結してい
る。
【0005】このような築堤マット用の篭1を製造する
場合には、工場の敷地内に当該篭1を形成する金網を広
げて配置し、全部の鋼棒8a、8b、9a、9b、10
a、10b、11a、11bを金網の所定位置に取り付
ける。そして、前記の連結鋼材12又は13等を用いて
全ての溶接位置を順次溶接することにより、篭1の一体
分の金網体14を形成するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来例の築堤マッ
ト用の篭1においては、前述のように各鋼棒8a、8
b、9a、9b、10a、10b、11a、11bの各
々の当接位置を溶接手段によって固定するので、その溶
接作業に手間がかかり作業能率が悪いという欠点があ
る。そして、作業時には必ず溶接工が必要であるという
欠点もある。更には、溶接作業を行うことからその製造
作業は事実上工場内に限られる。従って、溶接が完了し
た一体分の金網体14を工場から敷設現場まで運搬する
こととなり、その運搬作業は金網体14が嵩張って厄介
であり運搬効率が悪いという欠点がある。
【0007】従って、従来例における築堤マット用の篭
1においては、製造作業を能率的に行えるようにするこ
とと、普通の作業員でも簡単に行えるようにすること、
及び篭1(金網体14)の運搬を効率よく行えるように
することなどに解決しなければならない課題を有してい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記従来例の課題を解決
する具体的手段として本発明は、一対の側面枠体と、一
対の妻面枠体と、前記側面枠体が配設される一対の側面
網と、前記妻面枠体が配設される一対の妻面網と、底面
網と、蓋網とを少なくとも有し且つ箱形の築堤マット用
の篭であって、前記側面枠体及び妻面枠体は、両端にリ
ング状部を有する上枠鋼棒と、一端にリング状部を有し
他端にネジ切部を有する下枠鋼棒と、上端にネジ切部を
有して前記上枠鋼棒のリング状部に挿通し且つ下端にリ
ング状部を有して前記下枠鋼棒が挿通する一対の側枠鋼
棒とからなり、前記下枠鋼棒及び側枠鋼棒のネジ切部に
それぞれナットが螺着されて枠体が固定されていること
を特徴とする築堤マット用の篭を提供するものである。
【0009】また、本発明は、一対の側面枠体と、一対
の妻面枠体と、前記側面枠体が配設される一対の側面網
と、前記妻面枠体が配設される一対の妻面網と、底面網
と、蓋網とを少なくとも有し且つ箱形の築堤マット用の
篭であって、前記側面枠体及び妻面枠体は、一端にリン
グ状部を有し他端にネジ切部を有する下枠鋼棒と、上下
両端にリング状部を有して下端のリング状部に前記下枠
鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とを有し、前記下枠鋼棒
のネジ切部にナットが螺着されて枠体が固定され、且つ
前記側枠鋼棒の上端の全てのリング状部に渡ってワイヤ
ーが連通されていることを特徴とする築堤マット用の篭
を提供するものである。
【0010】そして、前記上枠鋼棒又はワイヤーと下枠
鋼棒との間には、少なくとも1本の補強用鋼棒が配設さ
れている構成としたものであり、更に、前記側面枠体及
び妻面枠体の各々隣接する側枠鋼棒同士は、連結金具で
連結固定されている構成としたものである。
【0011】また、本発明は、前記側面枠体及び妻面枠
体の各々隣接する側枠鋼棒同士を連結する連結金具であ
って、該連結金具は、前記側枠鋼棒を保持する二つのU
字状部を備えた金具本体と、前記U字状部を閉鎖する閉
鎖部材とからなることを特徴とする連結金具を提供する
ものである。
【0012】更に、本発明は、一対の側面網と、底面網
領域を介して一対の妻面網領域を有する胴網と、蓋網
と、前記側面網に配設する一対の側面枠体と、前記妻面
網領域に配設する一対の妻面枠体とを少なくとも有し、
前記側面枠体及び妻面枠体は、両端にリング状部を有す
る上枠鋼棒と、一端にリング状部を有し他端にネジ切部
を有する下枠鋼棒と、上端にネジ切部を有して前記上枠
鋼棒のリング状部に挿通し且つ下端にリング状部を有し
て前記下枠鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とからなり、
前記下枠鋼棒及び側枠鋼棒のネジ切部にそれぞれナット
が螺着されて枠体が固定されている築堤マット用の篭の
製造方法であって、前記側面網に前記側面枠体を配設す
る工程と、前記妻面網領域に前記妻面枠体を配設する工
程と、前記胴網に前記側面網を取り付ける工程と、前記
側面枠体及び前記妻面枠体を前記底面網領域に対して立
設させ固定する工程と、石材を充填した篭の上部に蓋網
を配設する工程とを少なくとも有することを特徴とする
築堤マット用の篭の製造方法を提供するものである。
【0013】本発明に係る築堤マット用の篭において
は、鋼棒の各ネジ切部にナットを螺着して枠体を固定す
るので、従来例のように溶接作業が必要なく、製造作業
が能率的に且つ簡単に行える。また、篭の製造作業は溶
接等の特殊な技術を必要とせず、普通の作業員で行える
ので結果的にコストダウンが可能である。そして、溶接
作業が必要ないことから、必ずしも工場で一体分の金網
体を製造する必要がない。つまり、篭を形成する各部分
ごとに製作してその各部分をコンパクトに纏めて敷設現
場に搬入し、そこで最終的に組み立てればよいので、運
搬能率が良好となる。更には、一体分の金網体を工場で
製作する必要がないことから、各部分ごとに複数個分の
ものを予め製作して、後で最終的に組み立てることがで
きるので、大量生産に適して作業が段取り良く行える。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。まず、図1及び図2に
おいて、符号21は築堤マット用の篭を示し、この篭2
1は、一対の側面枠体22、22と、一対の妻面枠体2
3、23と、前記側面枠体22が配設される一対の側面
網24、24と、前記妻面枠体23が配設される一対の
妻面網25、25と、底面網26と、蓋網27とから構
成されており、全体的に箱体形状を呈する。
【0015】篭21の大きさは、一例をあげれば側面側
の長さが約2000mm程度、妻面側の長さが約300
0mm程度、高さが約1000mm程度である。但し、
これらの寸法は、用途などに応じて適宜に変更されるこ
とは勿論である。
【0016】側面枠体22は、図2に示すように、両端
にリング状部28を有する上枠鋼棒29と、一端にリン
グ状部30を有し他端にネジ切部31を有する下枠鋼棒
32と、上端にネジ切部33aを有して前記上枠鋼棒2
9のリング状部28に挿通し且つ下端にリング状部34
aを有して前記下枠鋼棒32が挿通する一対の側枠鋼棒
35aとからなる。また、上枠鋼棒29と下枠鋼棒32
との間には、補強用鋼棒44aが配設されており、この
補強用鋼棒44aの上下両端にはリング状部45a、4
6aが形成されており、このリング状部45a、46a
にそれぞれ上枠鋼棒29又は下枠鋼棒32が挿通してい
る。
【0017】妻面枠体23は、図2に示すように、両端
にリング状部36を有する上枠鋼棒37と、一端にリン
グ状部38を有し他端にネジ切部39を有する下枠鋼棒
40と、上端にネジ切部33bを有して前記上枠鋼棒3
7のリング状部36に挿通し且つ下端にリング状部34
bを有して前記下枠鋼棒40が挿通する一対の側枠鋼棒
35bとからなる。また、上枠鋼棒37と下枠鋼棒40
との間には、補強用鋼棒44bが配設されており、この
補強用鋼棒44bの上下両端にはリング状部45b又は
46bが形成されており、このリング状部45b又は4
6bに上枠鋼棒37又は下枠鋼棒40が挿通している。
尚、妻面枠体23に用いられている補強用鋼棒44b及
び側枠鋼棒35bと前記側面枠体22に用いられている
補強用鋼棒44a及び側枠鋼棒35aとは同一形状のも
のである。
【0018】次に、前記の各鋼棒の形状を詳説すると、
いずれも断面が円形を呈する丸棒が用いられている。そ
して、上枠鋼棒29は長さが約1970mm程度であ
り、図3に示すように、両端にリング状部28、28を
有している。また、上枠鋼棒37は長さが約2965m
m程度であり、図4に示すように、両端にリング状部3
6、36を有している。尚、上枠鋼棒29と上枠鋼棒3
7とはその長さが異なるだけで形状は同一である。下枠
鋼棒32は長さが約2040mm程度であり、図5に示
すように、一端にリング状部30を有し他端にネジ切部
31を有している。また、下枠鋼棒40は長さが約30
30mm程度であり、図6に示すように、一端にリング
状部38を有し他端にネジ切部39を有している。尚、
下枠鋼棒32と下枠鋼棒40とはその長さが異なるだけ
で形状は同一である。側枠鋼棒35a、35bは長さが
約1015mm程度であり、図7に示すように、上端に
ネジ切部33a、33bを有し下端にリング状部34
a、34bを有している。補強用鋼棒44a、44b
は、長さが約990mm程度であり、図8に示すよう
に、上端に長孔のリング状部45a、45bを有し下端
にリング状部46a、46bを有している。
【0019】そして、全部の側枠鋼棒35a、35bの
上端のネジ切部33a、33bには、図9に示すよう
に、ナット41が螺着されている。また、下枠鋼棒32
のネジ切部31には、図10に示すように、側枠鋼棒3
5aのリング状部34aと、隣接する下枠鋼棒40のリ
ング状部38とを挿通してナット42が螺着されてい
る。更に、下枠鋼棒40のネジ切部39には、側枠鋼棒
35bのリング状部34bと、隣接する下枠鋼棒32の
リング状部30とを挿通してナット43が螺着される。
このように下枠鋼棒32、40のネジ切部31、39に
ナット42、43が各々螺着されることによって、側面
枠体22及び妻面枠体23の固定状態が維持されてい
る。
【0020】側面網24、妻面網25、底面網26、蓋
網27は、菱形金網で形成されており、後述するように
各々一体に或いは別体に形成されている。
【0021】更に、側面枠体22及び妻面枠体23は、
底面網26に対して略90度立設させている。そして、
箱体の4隅における隣接する側枠鋼棒35a、35b同
士は、複数ヶ所に取り付けた連結金具47で並列状態に
連結固定されている。
【0022】連結金具47は、図11から図14に示す
ように、二つのU字状部48、48を有し且つこのU字
状部48、48を貫通する複数の貫通孔49を備えた金
具本体50と、前記貫通孔49に挿通してU字状部4
8、48を閉鎖する六角ボルト51(閉鎖部材)と、こ
の六角ボルト51のネジ切部52に螺着するナット53
(閉鎖部材)とからなる。そして、U字状部48、48
に側枠鋼棒35a、35bをそれぞれ嵌め込み、六角ボ
ルト51を全部の貫通孔49に挿通してから、ネジ切部
52にナット53を螺着すれば、側枠鋼棒35a、35
b同士が並列状態に連結固定される。
【0023】次に、以上のような築堤マット用の篭21
の製造方法について説明する。まず、図15に示すよう
に、側面網24を広げて所要の場所に配置してから、そ
の略中央位置に補強用鋼棒44aを挿通する。この場合
リング状部45aを先にして網目に交互に挿通させる。
そして、上枠鋼棒29を側面網24の上端部に沿って網
目に交互に挿通する。その際一方のリング状部28を先
にして補強用鋼棒44aのリング状部45aに挿通させ
る。次に、両方の側枠鋼棒35aを側面網24の両端部
に形成した複数のリング54に連続して挿通する。この
場合ネジ切部33aを先にして上枠鋼棒29のリング状
部28に挿通させる。更に、側枠鋼棒35aのネジ切部
33aに2枚のワッシャー67を介してナット41を螺
着して固定する。このように側面網24に側面枠体22
を配設する工程を経て、図16に示すような側面網24
を2枚(一対)製造する。
【0024】次に、図17に示すように、底面網領域5
5を介して一対の妻面網領域56を有する胴網57を広
げて所要の場所に配置してから、各妻面網領域56の所
要位置に複数本の補強用鋼棒44bを挿通する。この場
合リング状部46bを先にして網目に交互に挿通させ
る。そして、上枠鋼棒37を各妻面網領域56の上端部
に沿って網目に交互に挿通する。その際一方のリング状
部36を先にして補強用鋼棒44bのリング状部45b
に挿通させる。次に、両方の側枠鋼棒35bを各妻面網
領域56の両端部に形成した複数のリング58に連続し
て挿通する。この場合ネジ切部33bを先にして上枠鋼
棒37のリング状部36に挿通させる。更に、側枠鋼棒
35bのネジ切部33bに2枚のワッシャー67を介し
てナット41を螺着して固定する。このように妻面網領
域56に妻面枠体23を配設する工程を経て、図18に
示すような胴網57を製造する。尚、この胴網57は、
図19に示すように、一対の妻面枠体23同士を重ね合
わせて、底面網領域55を束ねて縮めることにより、コ
ンパクトにすることが可能である。従って、このように
コンパクトにした胴網57と前記一対の側面網24とを
纏めて敷設現場に搬入し、そこで最終的に組み立てるこ
ともできる。
【0025】次に、図20に示すにように、妻面枠体2
3を配設した前記の胴網57を所要の場所に配置してか
ら、底面網領域55の両端部に図16に示す側面網24
を取り付ける。この場合側面網24の下端部を底面網領
域55の両端部に形成した複数のリング59に当接し、
下枠鋼棒32をネジ切部31が先になるようにして、側
面網24の網目とリング59とに交互に挿通し且つ側枠
鋼棒35aのリング状部34a及び補強用鋼棒44aの
リング状部46aに挿通する。
【0026】そして、図20に示すによう、下枠鋼棒4
0を妻面網領域56の下端部に挿入する。この場合下枠
鋼棒40をネジ切部39が先になるようにして網目に交
互に挿通し且つ側枠鋼棒35bのリング状部34b及び
補強用鋼棒44bのリング状部46bに挿通する。更
に、ネジ切部31を下枠鋼棒40のリング状部38に挿
通し(図10参照)、ネジ切部39を下枠鋼棒32のリ
ング状部30に挿通してから、ワッシャーを介してナッ
ト42及びナット43を各々ネジ切部31及びネジ切部
39に螺着することによって(図2参照)図21に示す
金網体60を形成する。尚、胴網57の底面網領域55
は、金網体60の底面網26を形成し、同様に妻面網領
域56は、妻面網25を形成するのである。
【0027】次に、側面枠体22及び妻面枠体23を底
面網領域55(底面網26)に対して立設させてから、
各々隣接する側枠鋼棒35a、35bに前述した連結金
具47を複数取り付けて側枠鋼棒35a、35b同士を
並列状態に連結固定する。この場合、連結金具47のU
字状部48、48に側枠鋼棒35a、35bをそれぞれ
嵌め込み、六角ボルト51を全部の貫通孔49に挿通し
てから、ネジ切部52にナット53を螺着して固定すれ
ばよい。
【0028】そして、現場において所定の方法で石材を
充填した篭の上部に蓋網27を配設し、図示しない蓋閉
じ用の線材を蓋網27の縁部網目と側面網24の上部網
目又は妻面網25の上部網目とに交互に連続して挿通さ
せて固定することにより築堤マット用の篭21が最終的
に完成する。
【0029】次に、図22及び図23に本発明の第2実
施例に係る築堤マット用の篭61を示す。この第2実施
例において、前記第1実施例の築堤マット用の篭21と
同一部分には同一符号を付してその詳細は省略する。
【0030】側面枠体22及び妻面枠体23に配設され
る全部の側枠鋼棒62a、62bの上端部には、リング
状部63が形成されている。そして、このリング状部6
3及び補強用鋼棒44a、44bのリング状部45a、
45bに渡ってワイヤー64が連通されており、このワ
イヤー64の両端部65、65同士が連結部材66で強
固に保持されて連結固定されている。このように構成す
ることによって、ワイヤー64に図示しないフックを係
止してクレーンで持ち上げた際に、ワイヤー64が変形
して篭21の形が崩れたとしても、ワイヤー64は元の
直線状態に戻り篭の形も元に戻るのである。
【0031】以上のように構成された第1実施例の築堤
マット用の篭21、及び第2実施例の築堤マット用の篭
61は、各鋼棒の各ネジ切部にそれぞれナットを螺着し
て枠体を固定するので、従来例のように溶接作業が必要
なく、製造作業が能率的に且つ簡単に行えるのである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る築堤マ
ット用の篭は、一対の側面枠体と、一対の妻面枠体と、
前記側面枠体が配設される一対の側面網と、前記妻面枠
体が配設される一対の妻面網と、底面網と、蓋網とを少
なくとも有し且つ箱形の築堤マット用の篭であって、前
記側面枠体及び妻面枠体は、両端にリング状部を有する
上枠鋼棒と、一端にリング状部を有し他端にネジ切部を
有する下枠鋼棒と、上端にネジ切部を有して前記上枠鋼
棒のリング状部に挿通し且つ下端にリング状部を有して
前記下枠鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とからなり、前
記下枠鋼棒及び側枠鋼棒のネジ切部にそれぞれナットが
螺着されて枠体が固定されていることによって、製造す
る際に従来例のような溶接作業が必要なく、製造作業が
能率的に且つ簡単に行える。また、製造作業は溶接等の
特殊な技術を必要とせず、普通の作業員で行えるので結
果的にコストダウンが可能である。そして、溶接作業が
必要ないことから、必ずしも工場で一体分の金網体を製
造する必要がない。従って、篭を形成する各部分ごとに
製作してその各部分をコンパクトに纏めて敷設現場に搬
入し、そこで最終的に組み立てればよいので、運搬能率
が良好となる。更には、一体分の金網体を工場で製作す
る必要がないことから、各部分ごとに複数個分のものを
予め製作して、後で最終的に組み立てることができるの
で、大量生産に適して作業が段取り良く行えるという種
々の優れた効果を奏する。
【0033】また、本発明の築堤マット用の篭は、一対
の側面枠体と、一対の妻面枠体と、前記側面枠体が配設
される一対の側面網と、前記妻面枠体が配設される一対
の妻面網と、底面網と、蓋網とを少なくとも有し且つ箱
形の築堤マット用の篭であって、前記側面枠体及び妻面
枠体は、一端にリング状部を有し他端にネジ切部を有す
る下枠鋼棒と、上下両端にリング状部を有して下端のリ
ング状部に前記下枠鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とを
有し、前記下枠鋼棒のネジ切部にナットが螺着されて枠
体が固定され、且つ前記側枠鋼棒の上端の全てのリング
状部に渡ってワイヤーが連通されていることによって、
そのワイヤーにフックを係止してクレーンで持ち上げた
際にワイヤーが変形して篭の形が崩れたとしても、ワイ
ヤーは元の直線状態に戻り篭の形も元に戻るという優れ
た効果を奏する。
【0034】そして、上枠鋼棒又はワイヤーと下枠鋼棒
との間には、少なくとも1本の補強用鋼棒が配設されて
いることによって、篭の変形が防止できると共に強度が
向上するという優れた効果を奏する。
【0035】更に、側面枠体及び妻面枠体の各々隣接す
る側枠鋼棒同士は、連結金具で連結固定されていること
によって、常に箱形形状が維持されるという優れた効果
を奏する。
【0036】また、本発明の連結金具は、側面枠体及び
妻面枠体の各々隣接する側枠鋼棒同士を連結する連結金
具であって、該連結金具は、前記側枠鋼棒を保持する二
つのU字状部を備えた金具本体と、前記U字状部を閉鎖
する閉鎖部材とからなることによって、側枠鋼棒同士を
連結する専用の金具であるので、連結作業が能率良く且
つ確実に行えるという優れた効果を奏する。
【0037】更に、一対の側面網と、底面網領域を介し
て一対の妻面網領域を有する胴網と、蓋網と、前記側面
網に配設する一対の側面枠体と、前記妻面網領域に配設
する一対の妻面枠体とを少なくとも有し、前記側面枠体
及び妻面枠体は、両端にリング状部を有する上枠鋼棒
と、一端にリング状部を有し他端にネジ切部を有する下
枠鋼棒と、上端にネジ切部を有して前記上枠鋼棒のリン
グ状部に挿通し且つ下端にリング状部を有して前記下枠
鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とからなり、前記下枠鋼
棒及び側枠鋼棒のネジ切部にそれぞれナットが螺着され
て枠体が固定されている築堤マット用の篭の製造方法で
あって、前記側面網に前記側面枠体を配設する工程と、
前記妻面網領域に前記妻面枠体を配設する工程と、前記
胴網に前記側面網を取り付ける工程と、前記側面枠体及
び前記妻面枠体を前記底面網領域に対して立設させ固定
する工程と、石材を充填した篭の上部に蓋網を配設する
工程とを少なくとも有することによって、篭の製造に従
来例のような溶接作業が必要なく、作業が能率的に且つ
簡単に行える。また、その製造作業は特殊な技術を必要
とせず、普通の作業員で行えるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る築堤マット用の篭を略示的に示す
斜視図である。
【図2】本発明に係る築堤マット用の篭の金網を省略し
て示した展開図である。
【図3】上枠鋼棒29の正面図である。
【図4】上枠鋼棒37の正面図である。
【図5】下枠鋼棒32の正面図である。
【図6】下枠鋼棒40の正面図である。
【図7】側枠鋼棒の正面図である。
【図8】補強用鋼棒の正面図である。
【図9】側枠鋼棒のネジ切部にナットを螺着した状態を
示す要部拡大説明図である。
【図10】下枠鋼棒のネジ切部にナットを螺着した状態
を示す要部拡大説明図である。
【図11】金具本体の正面図である。
【図12】金具本体の底面図である。
【図13】金具本体の側面図である。
【図14】連結金具を側枠鋼棒に取り付けた状態を示す
正面図である。
【図15】側面枠体を側面網に配設する工程を示す説明
図である。
【図16】側面枠体が配設された側面網の正面図であ
る。
【図17】妻面枠体を妻面網領域に配設する工程を説明
する胴網の正面図である。
【図18】妻面枠体が配設された胴網の正面図である。
【図19】胴網をコンパクトに束ねた状態を示す正面図
である。
【図20】胴網の両端部に側面網を取り付ける工程を示
す説明図である。
【図21】金網体の展開図である。
【図22】本発明の第2実施例に係る築堤マット用の篭
を略示的に示す斜視図である。
【図23】本発明の第2実施例に係る築堤マット用の篭
の金網を省略して示した展開図である。
【図24】従来例に係る築堤マット用の篭の斜視図であ
る。
【図25】(A)従来例に係る築堤マット用の篭の展開
図である。 (B)従来例に係る築堤マット用の篭の蓋網の正面図で
ある。
【図26】(A)(B)従来例に係る連結鋼材を用いた
要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 築堤マット用の篭 2 側面網 3 妻面網 4 底網 5 蓋網 6 側面枠体 7 妻面枠体 8a、8b 上枠鋼棒 9a、9b 下枠鋼棒 10a、10b 側枠鋼棒 11a、11b 補強用鋼棒 12 連結鋼材 13 連結鋼材 14 金網体 21 築堤マット用の篭 22 側面枠体 23 妻面枠体 24 側面網 25 妻面網 26 底面網 27 蓋網 28 リング状部 29 上枠鋼棒 30 リング状部 31 ネジ切部 32 下枠鋼棒 33a、33b ネジ切部 34a、34b リング状部 35a、35b 側枠鋼棒 36 リング状部 37 上枠鋼棒 38 リング状部 39 ネジ切部 40 下枠鋼棒 41 ナット 42 ナット 43 ナット 44a、44b 補強用鋼棒 45a、45b リング状部 46a、46b リング状部 47 連結金具 48 U字状部 49 貫通孔 50 金具本体 51 六角ボルト(閉鎖部材) 52 ネジ切部 53 ナット(閉鎖部材) 54 リング 55 底面網領域 56 妻面網領域 57 胴網 58 リング 59 リング 60 金網体 61 築堤マット用の篭 62a、62b 側枠鋼棒 63 リング状部 64 ワイヤー 65 端部 66 連結部材 67 ワッシャー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の側面枠体と、一対の妻面枠体と、
    前記側面枠体が配設される一対の側面網と、前記妻面枠
    体が配設される一対の妻面網と、底面網と、蓋網とを少
    なくとも有し且つ箱形の築堤マット用の篭であって、前
    記側面枠体及び妻面枠体は、両端にリング状部を有する
    上枠鋼棒と、一端にリング状部を有し他端にネジ切部を
    有する下枠鋼棒と、上端にネジ切部を有して前記上枠鋼
    棒のリング状部に挿通し且つ下端にリング状部を有して
    前記下枠鋼棒が挿通する一対の側枠鋼棒とからなり、前
    記下枠鋼棒及び側枠鋼棒のネジ切部にそれぞれナットが
    螺着されて枠体が固定されていることを特徴とする築堤
    マット用の篭。
  2. 【請求項2】 一対の側面枠体と、一対の妻面枠体と、
    前記側面枠体が配設される一対の側面網と、前記妻面枠
    体が配設される一対の妻面網と、底面網と、蓋網とを少
    なくとも有し且つ箱形の築堤マット用の篭であって、前
    記側面枠体及び妻面枠体は、一端にリング状部を有し他
    端にネジ切部を有する下枠鋼棒と、上下両端にリング状
    部を有して下端のリング状部に前記下枠鋼棒が挿通する
    一対の側枠鋼棒とを有し、前記下枠鋼棒のネジ切部にナ
    ットが螺着されて枠体が固定され、且つ前記側枠鋼棒の
    上端の全てのリング状部に渡ってワイヤーが連通されて
    いることを特徴とする築堤マット用の篭。
  3. 【請求項3】 前記上枠鋼棒又はワイヤーと下枠鋼棒と
    の間には、少なくとも1本の補強用鋼棒が配設されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の築堤マット
    用の篭。
  4. 【請求項4】 前記側面枠体及び妻面枠体の各々隣接す
    る側枠鋼棒同士は、連結金具で連結固定されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の築堤マット用の
    篭。
  5. 【請求項5】 前記側面枠体及び妻面枠体の各々隣接す
    る側枠鋼棒同士を連結する連結金具であって、該連結金
    具は、前記側枠鋼棒を保持する二つのU字状部を備えた
    金具本体と、前記U字状部を閉鎖する閉鎖部材とからな
    ることを特徴とする連結金具。
  6. 【請求項6】 一対の側面網と、底面網領域を介して一
    対の妻面網領域を有する胴網と、蓋網と、前記側面網に
    配設する一対の側面枠体と、前記妻面網領域に配設する
    一対の妻面枠体とを少なくとも有し、前記側面枠体及び
    妻面枠体は、両端にリング状部を有する上枠鋼棒と、一
    端にリング状部を有し他端にネジ切部を有する下枠鋼棒
    と、上端にネジ切部を有して前記上枠鋼棒のリング状部
    に挿通し且つ下端にリング状部を有して前記下枠鋼棒が
    挿通する一対の側枠鋼棒とからなり、前記下枠鋼棒及び
    側枠鋼棒のネジ切部にそれぞれナットが螺着されて枠体
    が固定されている築堤マット用の篭の製造方法であっ
    て、前記側面網に前記側面枠体を配設する工程と、前記
    妻面網領域に前記妻面枠体を配設する工程と、前記胴網
    に前記側面網を取り付ける工程と、前記側面枠体及び前
    記妻面枠体を前記底面網領域に対して立設させ固定する
    工程と、石材を充填した篭の上部に蓋網を配設する工程
    とを少なくとも有することを特徴とする築堤マット用の
    篭の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017043962A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 旭化成アドバンス株式会社 施工セル構造体及びその施工方法
KR20170002857U (ko) * 2017-05-08 2017-08-10 주식회사 석송 장력보강수단을 구비한 스톤네트 어셈블리

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KR200488987Y1 (ko) * 2017-05-08 2019-04-12 주식회사 석송 장력보강수단을 구비한 스톤네트 어셈블리

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