JP2001207284A - 電鋳装置 - Google Patents

電鋳装置

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JP2001207284A
JP2001207284A JP2000023354A JP2000023354A JP2001207284A JP 2001207284 A JP2001207284 A JP 2001207284A JP 2000023354 A JP2000023354 A JP 2000023354A JP 2000023354 A JP2000023354 A JP 2000023354A JP 2001207284 A JP2001207284 A JP 2001207284A
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cathode
plating
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Yuji Segawa
雄司 瀬川
Masatoshi Suzuki
正敏 鈴木
Makoto Ito
伊藤  誠
Minoru Tazoe
稔 田添
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ガラス基板等のワークの表面に略
均一に電鋳膜を形成することができる電鋳装置を提供す
ること。 【解決手段】 メッキ液が収容されるメッキ槽120
と、このメッキ槽内にて互いに所定の極間距離で対向し
て配設されるカソード150及びアノード130とを有
し、このカソードに被電鋳物であるワークが配置され、
このワークに対して遮蔽部が配置される構成となってい
る電鋳装置において、前記ワーク140と前記遮蔽部2
00との間にメッキ液の滞留を防止するための滞留防止
用隙間部が形成されるように電鋳装置100を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
の製造の際に使用される光ディスク原盤にメッキ等を施
すための電鋳装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクを製造するための光デ
ィスク原盤にメッキを施す場合、電鋳装置を用いてメッ
キしているが、この電鋳装置は図17に示すように構成
されている。すなわち、図17に示すように、電鋳装置
10は電鋳槽11を有しており、この電鋳槽11内には
メッキ液14が充填されていると共に、アノード12と
カソード13とが所定の極間距離を保持した状態で配置
されている。そして、このカソード13には、被電鋳物
である光ディスク原盤であるガラス基板14が配置され
ている。このガラス基板14は、具体的には図18に示
すように配置されている。図18はこのカソード13と
ガラス基板14との関係を示す断面である。すなわち、
図18に示すように、ガラス基板14はカソード固定治
具13a及び導通接点13bを介してカソード13に固
定されている。また、前記アノード12には、試料であ
る球状金属12aをチタンより成る網状保持体12bの
中に保持されるようになっている。この状態でアノード
12とカソード13との間を通電状態にすると、アノー
ド12側の試料金属がアノード溶融し、カソード13に
固定されているガラス基板14上に対して電鋳膜が形成
されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記ガラス基
板14上に形成される電鋳膜は、その形成過程において
ガラス基板14の端部であるエッジ部分に電気力線が集
中するため、このエッジ部分に電鋳膜の盛り上がりが生
じ、電鋳膜がガラス基板14上に均一に形成されないと
いう問題があった。
【0004】本発明は、以上の点に鑑み、ガラス基板等
のワークの表面に略均一に電鋳膜を形成することができ
る電鋳装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的は、請求項1の
発明によれば、メッキ液が収容されるメッキ槽と、この
メッキ槽内にて互いに所定の極間距離で対向して配設さ
れるカソード及びアノードとを有し、このカソードに被
電鋳物であるワークが配置され、このワークに対して遮
蔽部が配置される構成となっている電鋳装置において、
前記ワークと前記遮蔽部との間にメッキ液の滞留を防止
するための滞留防止用隙間部が形成されるように構成さ
れていることを特徴とする電鋳装置により、達成され
る。
【0006】前記構成によれば、前記ワークと前記遮蔽
部との間にメッキ液の滞留を防止するための滞留防止用
隙間部が形成されるように構成されているので、このワ
ークの表面にメッキ液が滞留せず、前記滞留防止用隙間
部からメッキ液が流失することになる。
【0007】好ましくは、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記カソードには、前記ワーク
を固定するための固定部が形成されていると共に、この
固定部には前記滞留防止用隙間部をこのワークと前記遮
蔽部との間に形成するための隙間形成用支持部が設けら
れている電鋳装置である。
【0008】前記構成によれば、前記カソードには、前
記ワークを固定するための固定部が形成されていると共
に、この固定部には前記滞留防止用隙間部をこのワーク
と前記遮蔽部との間に形成するための隙間形成用支持部
が設けられているので、この隙間形成用支持部により形
成された前記滞留防止用隙間部から前記メッキ液が流出
することになる。
【0009】好ましくは、請求項3の発明によれば、請
求項2の構成において、前記遮蔽部が、その略中央に略
円形の穴部を有するドーナツ状遮蔽板である電鋳装置で
ある。
【0010】前記構成によれば、前記遮蔽部が、その略
中央に略円形の穴部を有するドーナツ状遮蔽板であるの
で、ワークが円盤状である場合に適用できると共に、こ
の円盤状のワークの周縁部には、この遮蔽板によって電
気力線の集中が妨げられることになる。また、前記遮蔽
板と前記ワークとの間に前記滞留防止隙間部が設けられ
ているため、メッキ液はこのワークの表面に滞留するこ
となく、この滞留防止隙間部から流失されることにな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図16を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例
であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されてい
るが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明
を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られ
るものではない。
【0012】図1は本発明に係る電鋳装置であるディス
ク型記録担体用電鋳装置100の実施の形態を示す図で
ある。図1においてディスク型記録担体用電鋳装置10
0は、ベース110上に載置されたメッキ槽120、メ
ッキ槽120内にて略垂直に配置される陽極(アノー
ド)としての分離型チタンバスケット130と、このチ
タンバスケット130に対向してワークである例えば光
ディスク原盤140を略垂直に支持する陰極(カソー
ド)である例えば陰極棒150とを有している。また、
ディスク型記録担体用電鋳装置100は、図2に示すよ
うに、メッキ液を供給するための吹き出しノズル160
と、メッキ液を回収するための排出口170とを備えて
いる。図2はディスク型記録担体用電鋳装置100の要
部を示す図である。前記メッキ槽120は、メッキ液を
収容するためのものであり、例えば塩化ビニル等の耐熱
性材料から構成されていると共に、略直方体状に形成さ
れ、その上端が開放されている。さらに、前記メッキ槽
120は、チタンバスケット130及び光ディスク原盤
140が、略垂直に配置されているため、小型に構成さ
れている。
【0013】前記メッキ液は例えばニッケルメッキを行
う場合、550g/1以上のスルファミン酸ニッケル、
10g/1以下の塩化ニッケル、30乃至40g/1の
ホウ酸から構成されている。図3は、図2と同様にディ
スク型記録担体用電鋳装置100の要部を示す図でる
が、これら図2及び図3に示すように前記チタンバスケ
ット130は、前記メッキ槽120を横方向に区切っ
て、光ディスク原盤140を収容するメッキ部120
a、メッキ液を送出する吐出部120b及びメッキ液を
回収する吸い込み部120cを画成している。さらに、
チタンバスケット130は、水平方向に関して複数個
(図1の場合は5個)に分割されていると共にメッキの
際には、それぞれメッキ用電源の陽極に接続されるよう
になっている。また、前記陰極棒150は、図1に示す
ように、両端が偏心カム軸150aを介して支持されて
いる。この状態を示したのが図4である。図4に示すよ
うに、陰極棒150が揺動アームとして作用し、光ディ
スク原盤140を揺動させるようになっている。ここ
で、光ディスク原盤140は、具体的には陰極棒150
のキャリアアーム150bを介して陰極棒150に支持
されている。このキャリアアーム150bと光ディスク
原盤140との関係を示したのが図4である。図5は、
図4におけるA−A’断面を示す概略図である。
【0014】図5に示すようにキャリアアーム150b
上には、光ディスク原盤140が載置されている。この
光ディスク原盤140は、具体的にはガラス基板140
cの上に記録パターンが現れているレジスト140bが
設けられており、このレジスト140bの上には光ディ
スク原盤140が陰極になるためのニッケル薄膜140
aが無電解メッキ又はスパッタにより配置されている。
このように構成されている光ディスク原盤140は、導
通接点であるコンタクトリング210を介して固定部で
ある固定治具180によりキャリアアーム150bに固
定されている。また、この固定治具180上には、隙間
形成用支持部である遮蔽板支持部190が設けられてい
る。この遮蔽板支持部190は、例えば樹脂製のネジに
より形成されている。この遮蔽板支持部190は、滞留
防止用隙間部が形成される間隔、例えば1mm以上の間
隔を保持して、この固定治具180と遮蔽板200とが
配置されるように構成されている。
【0015】このように配置されている遮蔽板200
は、例えば塩化ビニルにより形成されており、その略中
央には、略円形の穴部200aが設けられ、全体として
図6(a)に示すようにドーナツ状を成している。図6
(a)は、この遮蔽板200の平面を示した図であり、
図6(b)は遮蔽板200と光ディスク原盤140との
位置関係のみを単純化して示した図である。図6(a)
に示すように、この遮蔽板200の直径は例えば228
mmに形成されていると共に、遮蔽板200の穴部20
0aの直径は例えば150mmに形成されている。ま
た、この遮蔽板200の厚みは例えば3mmと成ってい
る。このような遮蔽板200は、光ディスク原盤140
との間が例えば10mm程度に成るように配置されてい
る。ところで、図2に示す吹き出しノズル160は、分
割された各チタンバスケット130の間の各間隔にて、
メッキ槽120の吐出部120bからメッキ部120a
まで延びるように配設されていると共に、図3に示すよ
うに、前記間隔にて垂直方向に複数個並んで配設されて
いる。
【0016】一方、図2に示す前記排出口170は、分
割された各チタンバスケット130の後方から、メッキ
槽120の吸い込み部120cにまで延びるように配設
されていると共に、図3に示すように、前記間隔にて垂
直方向に複数個並んで配設されている。さらに、図2に
示すように前記メッキ槽120の吐出部120bは、供
給ポンプを介してメッキ液貯蔵タンクに接続されてい
る。また、メッキ槽120の吸い込み部120cは、吸
引ポンプを介してメッキ液貯蔵タンクに接続されてい
る。さらに、メッキ液貯蔵タンクは補助タンクからメッ
キ液が補充されるように成っている。本実施の形態に係
るディスク型記録担体用電鋳装置100は、以上のよう
に構成されており、光ディスク原盤140にメッキを行
う場合は、以下のように行われる。本実施の形態に係る
ディスク型記録担体用電鋳装置100でメッキ処理を行
おうとする光ディスク原盤140は、例えば直径が20
0mmで、有効エリアの直径が140mmのものであ
る。この光ディスク原盤140は、図4に示す陰極棒1
50のキャリアアーム150bに図5に示す固定治具1
80等を用いて配置されることになる。
【0017】また、固定された光ディスク原盤140の
上には、固定治具180に設けられた遮蔽板支持部19
0を介して遮蔽板200が配置されることになる。この
ように光ディスク原盤140及び遮蔽板200等を保持
した陰極棒150は、メッキ槽120のメッキ部120
a内に略垂直に、且つ極間距離が例えば30mm以下に
なるように設定して、吊り下げられる。ここでメッキ作
業中は、陰極棒150が偏心カム150aの回転駆動に
よって、光ディスク原盤140と遮蔽板200を、図4
に示すようにメッキ槽120内で揺動されることにな
る。このときのメッキ液の流れを示したのが図7であ
る。図7に示すように遮蔽板200の穴部200aから
光ディスク基板140に向かって流れ込むメッキ液はそ
の後、光ディスク原盤140と遮蔽板200との間の隙
間を通って外側に向かって流れるため、メッキ液が光デ
ィスク原盤140の周縁部で滞留してメッキの膜厚が厚
く成ることを有効に防止することができる。また、遮蔽
板200は、図7に示すように、その略中央の穴部20
0aの外側には穴部200aが設けられていない遮蔽部
分200bがあるため、メッキ作業中に電気力線が集中
する光ディスク原盤140の外周部分に、電気力線が集
中するのを防止することができるようになっている。そ
して、この電気力線の集中を防止することで、光ディス
ク原盤140のメッキの膜厚をより均一にすることがで
きるようになっている。
【0018】図8は、前記遮蔽板200がない場合の光
ディスク原盤140における膜厚分布、前記遮蔽板支持
部190を用いずに直接、前記遮蔽板200を固定治具
180に密着させた場合の膜厚分布及び図7に示すよう
に前記遮蔽板200を前記遮蔽板支持部190を介して
配置した場合の膜厚分布をそれぞれ比較した図である。
図8に示すように、前記光ディスク原盤140の有効エ
リアである直径140mm、半径で70mmを比べる
と、光ディスク原盤140の外周部で膜厚が最も厚くな
るのは、遮蔽板200を固定治具180に密着させた場
合であることがわかる。そして、遮蔽板200を使用し
ない場合も、やはり光ディスク原盤140の外周部で膜
厚が厚くなる傾向があることが分かる。これに対して、
遮蔽板200を遮蔽板支持部190を介して配置した場
合は、光ディスク原盤140上に均一に膜厚が形成され
ることが分かる。このように、本実施の形態に係るディ
スク型記録担体用電鋳装置100を用いれば、光ディス
ク原盤140が陰極棒150の偏心カム軸150aによ
って、揺動されるため、メッキ液が相対的に揺動される
と共に、前記遮蔽板200の遮蔽部分200bで、光デ
ィスク原盤140の外周部の電気力線の集中を防止する
ことができる。さらに、前記遮蔽板支持部190によっ
て、メッキ液は光ディスク原盤140上に滞留すること
なく、光ディスク原盤140の外側に流れ出る構造とな
っているため、極めて理想的な均一の膜厚、例えば25
0μm程度の膜厚を光ディスク原盤140に形成するこ
とができる。
【0019】(他の変形例)図9乃至図12は、上述の
第1の実施の形態に係るディスク型記録担体用電鋳装置
100に用いられている遮蔽板200の変形例を示す図
である。すなわち、図9は図6に示すドーナツ状の遮蔽
板200の代わりに装着可能であるパンチング状の遮蔽
板300と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化
して示した図である。このパンチング状の遮蔽板300
は、その直径が上述のドーナツ状の遮蔽板200と同じ
例えば228mmに形成してなるが、トーナツ状の遮蔽
板200と異なりその中心に穴部200aは設けられて
おらず、その代わりに小さな孔300aがパンチング状
に多数設けられている。この孔300aは、ピッチが7
mmのパンチングでなり、遮蔽板300の中心から例え
ば半径35mmの間には、直径が例えば6mmの孔30
0aが設けられている。また、遮蔽板300の中心から
例えば半径35mmの外側には、例えば直径5mmの孔
300aが設けられている。このように直径の小さな孔
300aを遮蔽板300の外周部に配置することで、光
ディスク原盤140の外周部に電気力線が集中するのを
防止することができるようになる。
【0020】このパンチング状の遮蔽板300の厚み
は、図6のドーナツ状の遮蔽板200と同様の例えば3
mmに形成されている。また、この遮蔽板300と光デ
ィスク原盤140との間隔は、図6のドーナツ状の遮蔽
板200と同様に例えば10mmに設定されている。こ
のように遮蔽板300と光ディスク原盤140との間に
間隔を設けたことで、図13(a)の矢印で示すように
メッキ液が、光ディスク原盤140の外側へ流れ出るた
め、図14に示すように、光ディスク原盤140の有効
エリアである直径140mm(半径70mm)の範囲内
においては、均一のメッキの膜厚を得ることができる。
なお、図14は電流密度60A/dm2 で25分の高速
メッキを行った場合のデータである。
【0021】図10及び図11は、図6に示すドーナツ
状の遮蔽板200の代わりに装着可能である離間型すり
鉢状の遮蔽板310及び近接型スリ鉢状の遮蔽板320
と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化して示し
た図である。この離間型すり鉢状の遮蔽板310と近接
型すり鉢状の遮蔽板320は、その直径が上述のドーナ
ツ状の遮蔽板200と同じ例えば228mmに形成さ
れ、トーナツ状の遮蔽板200と同様にその中心に穴部
310a、320aが設けられている。しかし、これら
離間型すり鉢状の遮蔽板310と近接型すり鉢状の遮蔽
板320は、上述のドーナツ状の遮蔽板200と異な
り、その遮蔽部分310b、320bは、光ディスク原
盤140に対して離間又は近接する方向に折り曲げられ
傾斜を持たせられている。具体的には、図10の離間型
すり鉢状の遮蔽板310は光ディスク原盤140から離
間する方向に傾斜して形成され、図11の近接型すり鉢
状の遮蔽板320は、光ディスク原盤140に近接する
方向に傾斜して形成されている。そして、この傾斜角度
θは10度乃至30度の範囲内で定められ、離間型すり
鉢状の遮蔽板310及び近接型すり鉢状の遮蔽板320
の場合、例えば10度の傾斜角度となっている。
【0022】このように離間型すり鉢状の遮蔽板310
と近接型すり鉢の遮蔽板320の遮蔽部分310b,3
20bが10度の角度で傾斜し、光ディスク原盤140
との間隔は例えば10mmに設定されているので、メッ
キ液の流れは図13(b)(c)のようになる。また、
この傾斜している遮蔽部分310b、320bは、光デ
ィスク原盤140の外周部に相当するため、光ディスク
原盤140の外周部に電気力線が集中するのを防止する
ことができるようになっている。このため、このよう
な、すり鉢状の遮蔽板310、320を用いてメッキを
行うと、図14に示すように、光ディスク原盤140の
有効エリアである直径140mm(半径70mm)の範
囲内においては、均一のメッキの膜厚を得ることができ
るようになる。
【0023】図12は、図6に示すドーナツ状の遮蔽板
200の代わりに装着可能である外周部閉塞型遮蔽板3
30と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化して
示した図である。この外周部閉塞型遮蔽板330は、図
12に示すように近接型すり鉢状遮蔽板である上側遮蔽
板331と離間型すり鉢状遮蔽板である下側遮蔽板33
2とを有している。この上側遮蔽板331は、その中央
に例えば直径160mmの穴部331aを有し、穴部3
31aの外側にある遮蔽部分331bは、例えば10度
の角度で光ディスク原盤140側に近接する方向に傾斜
している。一方、下側遮蔽板332は、その中央に例え
ば直径175mmの穴部332aを有し、その外側の遮
蔽部分332bは、光ディスク原盤140から離間する
方向に例えば10度程度、傾斜している。そして、上側
遮蔽板331と下側遮蔽板332の外周部は相互に当接
し、その外周部に隙間を設けず閉塞状態となっている。
ところで、この上側遮蔽板331は、上述の図11に示
した近接型すり鉢状の遮蔽板320に近い形状を成し、
前記下側遮蔽板332は、上述の図10の離間型すり鉢
状の遮蔽板310と近い形状を成している。
【0024】このような外周部閉塞型遮蔽板330の遮
蔽部分331b、332bが、10度の角度で傾斜し、
光ディスク原盤140とこれら上側遮蔽板331と下側
遮蔽板332の当接部までの間隔は例えば10mmに設
定されているので、メッキ液の流れは図13(d)のよ
うになる。また、この傾斜している遮蔽部分331b、
332bbは、光ディスク原盤140の外周部に相当す
るため、光ディスク原盤140の外周部に電気力線が集
中するのを防止することができるようになっている。こ
のため、このような、外周部閉塞型遮蔽板330を用い
てメッキを行うと、図14に示すように、光ディスク原
盤140の有効エリアである直径140mm(半径70
mm)の範囲内においては、均一のメッキの膜厚を得る
ことができるようになる。特に、この外周部閉塞型遮蔽
板330を用いると、図14に示すように、1回のメッ
キ作業で膜厚300μmの厚みを±5μm以内の均一性
で成膜することができるので、光ディスク原盤140に
必要な膜厚300μmを一回で成膜できることになる。
したがって、図12に示す外周部閉塞型遮蔽板330を
用いて光ディスク原盤140に成膜すると、メッキ作業
が1回で済み、大幅なコストダウンが可能となる。
【0025】本実施の形態では、上述のように図1に示
すようなディスク型記録担体用電鋳装置100を用いた
が、本発明はこれに限らず、例えば図15に示すような
電鋳装置400の場合にも適用することができる。すな
わち、図15において、メッキ槽420はその中に斜め
に配置された陽極であるアノード430とこれに対向し
て、斜めに配置されている陰極であるカソードが配置さ
れている。このカソード450の表面には、上述の図5
と同様に固定治具180によって、光ディスク原盤14
0が固定されている。また、この固定治具180には図
5と同様に遮蔽板支持部190が配置され、この遮蔽板
支持部190によって遮蔽板200が配置されている。
この状態でカソード450の表面、すなわち光ディスク
原盤140方向にメッキ液が図15に示すように、メッ
キ液吹き出しノズル460から当てられることになる。
また、このとき、カソード450は回転をするようにな
っている。ところで、図15に示す電鋳装置400で
は、ドーナツ状の遮蔽板200だけでなく、上述のパン
チング状の遮蔽板300、離間型すり鉢状の遮蔽板31
0、近接型すり鉢状の遮蔽板320及び外周部閉塞型遮
蔽板330にも適用することができる。
【0026】このように形状の異なる遮蔽板200、3
00、310、320、330を用いた場合に、メッキ
槽420内でメッキ液が同様に流れるかを示したのが図
16である。図16で示すようにメッキ液は、遮蔽板2
00、300、310、320、330の斜め上方より
排出されることになるが、カソード450の回転と共に
これら遮蔽板200、300、310、320、330
及び光ディスク原盤140も回転するため、上述の図1
4に示したものと同様の膜厚分布を得ることができた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガ
ラス基板等のワークの表面に略均一に電鋳膜を形成する
ことができる電鋳装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るディスク型記
録担体用電鋳装置を示す概略斜視図である。
【図2】図1のディスク型記録担体用電鋳装置の要部を
示す概略図である。
【図3】図1のディスク型記録担体用電鋳装置の要部を
示す概略図である。
【図4】図1の陰極棒とキャリアアーム及び光ディスク
原盤の関係を示した概略図である。
【図5】図4のA−A’断面を示す概略図である。
【図6】(a)ドーナツ状の遮蔽板の構成を示す概略図
である。(b)ドーナツ状の遮蔽板と光ディスク原盤と
の位置関係を示す概略図である。
【図7】図6の遮蔽板におけるメッキ液の流れを示す概
略図である。
【図8】遮蔽板設置方法と膜厚分布との関係を示す図で
ある。
【図9】(a)パンチング状の遮蔽板の構成を示す概略
図である。(b)パンチング状の遮蔽板と光ディスク原
盤との位置関係を示す概略図である。
【図10】(a)離間型すり鉢状の遮蔽板の構成を示す
概略図である。(b)離間型すり鉢状の遮蔽板と光ディ
スク原盤との位置関係を示す概略図である。
【図11】(a)近接型すり鉢状の遮蔽板の構成を示す
概略図である。(b)近接型すり鉢状の遮蔽板と光ディ
スク原盤との位置関係を示す概略図である。
【図12】(a)外周部閉塞型遮蔽板の構成を示す概略
図である。(b)外周部閉塞型遮蔽板と光ディスク原盤
との位置関係を示す概略図である。
【図13】(a)パンチング型の遮蔽板におけるメッキ
液の流れを示す概略図である。(b)離間型すり鉢状の
遮蔽板におけるメッキ液の流れを示す概略図である。
(c)近接型すり鉢状の遮蔽板におけるメッキ液の流れ
を示す概略図である。(d)外周部閉塞型遮蔽板におけ
るメッキ液の流れを示す概略図である。
【図14】遮蔽板形状と膜厚分布との関係を示す図であ
る。
【図15】本発明の他の実施の形態に係る電鋳装置を示
す概略図である。
【図16】(a)図15の他の実施の形態に係る電鋳装
置に図6に示す遮蔽板を適用した場合のメッキ液の流れ
を示す概略図である。(b)図15の他の実施の形態に
係る電鋳装置に図9に示す遮蔽板を適用した場合のメッ
キ液の流れを示す概略図である。(c)図15の他の実
施の形態に係る電鋳装置に図10に示す遮蔽板を適用し
た場合のメッキ液の流れを示す概略図である。(d)図
15の他の実施の形態に係る電鋳装置に図11に示す遮
蔽板を適用した場合のメッキ液の流れを示す概略図であ
る。(e)図15の他の実施の形態に係る電鋳装置に図
12に示す遮蔽板を適用した場合のメッキ液の流れを示
す概略図である。
【図17】従来の電鋳装置を示す図である。
【図18】図17のカソードとガラス基板との関係を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
100・・・ディスク型記録担体用電鋳装置、110・
・・ベース、120・・・メッキ槽、130・・・分離
型チタンバスケット、140・・・光ディスク原盤、1
50・・・陰極棒、160・・・吹き出しノズル、17
0・・・排出口、180・・・固定治具、190・・・
遮蔽板支持部、200・・・ドーナツ状の遮蔽板、21
0・・・コンタクトリング、300・・・パンチング状
の遮蔽板、310・・・離間型すり鉢状の遮蔽板、32
0・・・近接型すり鉢状の遮蔽板、300・・・外周部
閉塞型遮蔽板、400・・・電鋳装置、420・・・メ
ッキ槽、430・・・アノード、440・・・光ディス
ク原盤、450・・・カソード、460・・・メッキ液
吹き出しノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 誠 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 田添 稔 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッキ液が収容されるメッキ槽と、 このメッキ槽内にて互いに所定の極間距離で対向して配
    設されるカソード及びアノードとを有し、 このカソードに被電鋳物であるワークが配置され、この
    ワークに対して遮蔽部が配置される構成となっている電
    鋳装置において、 前記ワークと前記遮蔽部との間にメッキ液の滞留を防止
    するための滞留防止用隙間部が形成されるように構成さ
    れていることを特徴とする電鋳装置。
  2. 【請求項2】 前記カソードには、前記ワークを固定す
    るための固定部が形成されていると共に、この固定部に
    は前記滞留防止用隙間部をこのワークと前記遮蔽部の間
    に形成するための隙間形成用支持部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電鋳装置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽部が、その略中央に略円形の穴
    部を有するドーナツ状遮蔽板であることを特徴とする請
    求項2に記載の電鋳装置。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽部が、円盤状で、且つその面に
    多数の孔が設けられているパンチング状の遮蔽板である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電鋳装置。
  5. 【請求項5】 前記ドーナツ状遮蔽板の前記穴部の外側
    に設けられている遮蔽部分が前記カソードに対して徐々
    に離間又は近接する方向に折り曲げられているすり鉢状
    遮蔽板であることを特徴とする請求項3に記載の電鋳装
    置。
  6. 【請求項6】 前記カソードに対して徐々に離間方向に
    折り曲げられている離間型すり鉢状遮蔽板と、 前記カソードに対して近接方向に折り曲げられている近
    接型すり鉢状遮蔽板とを、組み合わせた構成となってい
    ることを特徴とする請求項5に記載の電鋳装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102424992A (zh) * 2011-12-07 2012-04-25 南京航空航天大学 回转体无裂纹电铸铬的设备和方法
CN103215617A (zh) * 2012-01-18 2013-07-24 昆山允升吉光电科技有限公司 一种减轻边缘效应的方法

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CN103215617A (zh) * 2012-01-18 2013-07-24 昆山允升吉光电科技有限公司 一种减轻边缘效应的方法
CN103215617B (zh) * 2012-01-18 2016-03-02 昆山允升吉光电科技有限公司 一种减轻边缘效应的方法

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