JP2001205952A - 平版印刷用原板 - Google Patents

平版印刷用原板

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JP2001205952A
JP2001205952A JP2000020729A JP2000020729A JP2001205952A JP 2001205952 A JP2001205952 A JP 2001205952A JP 2000020729 A JP2000020729 A JP 2000020729A JP 2000020729 A JP2000020729 A JP 2000020729A JP 2001205952 A JP2001205952 A JP 2001205952A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光後、そのまま印刷機に装着して印刷する
ことが可能な機上現像型の平版印刷用原板において、機
上現像性が良好であり、感度が高く、かつ高耐刷性であ
る平版印刷用原板を提供する。 【解決手段】支持体上に、親水層、さらにその上に感熱
層を有する平版印刷用原板であって、親水層が熱反応性
化合物を含有し、感熱層が、該熱反応性化合物の反応相
手化合物を含有することを特徴とする平版印刷用原板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネガ型の平版印刷用
原版に関する。より詳しくは、ディジタル信号に基づい
た走査露光による製版が可能であり、高感度且つ高耐刷
性で、汚れのない印刷物を与えることが可能な平版印刷
用原版であり、現像することなしにそのまま印刷機に装
着し印刷することが可能な平版印刷用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年進展が目覚ましいコンピュータ・ツ
ウ・プレートシステム用刷版については、多数の研究が
なされている。その中で、より一層の工程合理化と廃液
処理問題の解決を目指すものとして、露光後、現像処理
することなしに印刷機に架けられる現像不要な平版印刷
用原板が研究され、種々の方法が提案されている。
【0003】処理工程をなくす方法の一つに、露光済み
の印刷用原版を印刷機のシリンダーに装着し、該シリン
ダーを回転しながら湿し水やインキを供給することによ
り、印刷用原版の非画像部を除去する機上現像と呼ばれ
る方法がある。すなわち、印刷用原版の露光後、そのま
ま印刷機に装着し、通常の印刷初期過程の中で処理が完
了する方式である。このような機上現像に適した平版印
刷用原板は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光層を有
し、しかも、明室に置かれた印刷機上で現像されるのに
適した明室取り扱い性を有することが必要とされる。
【0004】例えば、日本特許2938397号公報に
は、親水性バインダーポリマー中に熱可塑性疎水性重合
体の微粒子を分散させた感光層を親水性支持体上に設け
た平版印刷用原板が開示されている。この公報には、該
平版印刷用原板において、赤外線レーザー露光して熱可
塑性疎水性重合体の微粒子を熱により合体させて画像形
成した後、印刷機シリンダー上に版を取付け、湿し水お
よび/またはインキにより機上現像できることが記載さ
れている。しかしながら、このように単に熱による合体
で画像を作る方法では、良好な機上現像性を示すもの
の、画像強度が弱いために耐刷性が不十分となる。ま
た、アルミニウム基板上に直接感熱層を設けた場合、発
生した熱がアルミニウム基板により奪われるために基板
・感熱層界面上では熱による合体が起こらず、耐刷性が
不十分となってしまう。
【0005】特開平9−127683号公報およびWO
99/10186号公報にも熱可塑性微粒子を熱による
合体後、機上現像により印刷版を作製することが記載さ
れているが、前記同様に画像強度が弱く、耐刷性が不十
分という問題がある。
【0006】また、特開平8−48020号公報には、
親油性感熱性層を多孔質親水性支持体上に設けて、赤外
線レーザーで露光し、熱により親油性感熱性層を基板に
固着する方法が記載されている。しかし、親油性の皮膜
では機上現像性が悪く、インキローラーあるいは印刷物
へ親油性感熱層のかすが付着する問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような先行技術の欠点を克服した平版印刷用原板を提
供することである。すなわち、機上現像性が良好であ
り、感度が高く、かつ高耐刷性を示す平版印刷用原板を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、支持体上
に、レーザー照射した際に発生する熱により感熱層と親
水層を化学反応によって接着させることにより、上記目
的を達成できた。すなわち、本発明は、以下の通りであ
る。
【0009】1.支持体上に、親水層、さらにその上に
感熱層を有する平版印刷用原板であって、親水層が熱反
応性化合物を含有し、感熱層が、該熱反応性化合物の反
応相手化合物を含有することを特徴とする平版印刷用原
板。
【0010】2.感熱層に含有される反応相手化合物
が、微粒子ポリマーであることを特徴とする前記1記載
の平版印刷用原板。 3.感熱層に含有される反応相手化合物が、マイクロカ
プセルに内包されていることを特徴とする前記1記載の
平版印刷用原板。
【0011】4.親水層が、光熱変換剤を含有すること
を特徴とする前記1から3のいずれかに記載の平版印刷
用原板。 5.光熱変換剤が、金属微粒子または水溶性の赤外線吸
収染料であることを特徴とする前記4記載の平版印刷用
原板。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明に用いる支持体としては、寸
度的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミ
ニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセター
ル等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着され
た紙またはプラスチックフィルムなどが挙げられる。好
ましい支持体としては、ポリエステルフィルムまたはア
ルミニウム板が挙げられる。
【0013】本発明に用いるアルミニウム板は、純アル
ミニウム板あるいはアルミニウムを主成分とし、微量の
異元素を含む合金板である。アルミニウム合金に含まれ
る異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウ
ム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどが
ある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下で
ある。また、DC鋳造法を用いたアルミニウム鋳塊から
のアルミニウム板でも、連続鋳造法による鋳塊からのア
ルミニウム板であっても良い。しかし、本発明に適用さ
れるアルミニウム板は、従来より公知公用の素材のアル
ミニウム板をも適宜に利用することができる。
【0014】本発明で用いられる上記基板の厚みは0.
05〜0.6mm、好ましくは0.1〜0.4mm、特
に好ましくは0.15mm〜0.3mmである。
【0015】アルミニウム板を使用するに先立ち、表面
を粗面化することが好ましい。粗面化により表面積を増
大させ、上層との接着性を向上できる。アルミニウム板
表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例
えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶
解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる
方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨
法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの
公知の方法を用いることができる。化学的方法として
は、特開昭54−31187号公報に記載されているよ
うな鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法
が適している。また、電気化学的な粗面化法としては塩
酸または硝酸などの酸を含む電解液中で交流または直流
により行う方法がある。また、特開昭54−63902
号に開示されているように混合酸を用いた電解粗面化方
法も利用することができる。
【0016】粗面化されたアルミニウム板は、必要に応
じて水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどの水溶液に
よるアルカリエッチング処理をされ、さらに中和処理さ
れた後、陽極酸化処理が施される。
【0017】アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられ
る電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電
解質の使用が可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、ク
ロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電
解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。陽
極酸化の処理条件は、用いる電解質により種々変わるの
で一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度が1
〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜6
0A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分
の範囲であれば適当である。形成される酸化皮膜量は、
1.0g/m2以上が好ましく、より好ましくは2.0
〜6.0g/m2である。
【0018】本発明で用いらる支持体としては、上記の
ような表面処理をされ酸化皮膜を有する基板そのままで
も良いが、その表面に塗布される層との接着性を向上さ
せるため、酸化皮膜を有する基板を沸騰水処理、水蒸気
処理、ケイ酸ナトリウムなどのアルカリケイ酸塩水溶液
に浸す処理などの封孔処理、あるいは酸化皮膜を有する
基板にポリビニルホスホン酸、ポリアクリル酸、スルホ
ン酸基を側鎖に有するポリマーまたはコポリマーあるい
は特開平11−231509号公報に記載の(a)アミ
ノ基、および(b)ホスフィン基、ホスホン基およびリ
ン酸基から選択された基を有する有機化合物またはその
塩などを含む溶液に浸す処理あるいは該溶液を下塗りす
る処理など、公知の表面処理を、必要に応じて行うこと
ができる。
【0019】平版印刷版用支持体として好ましい特性と
しては、中心線平均粗さで0.10〜1.2μmであ
る。0.10μmより低いと感光層と密着性が低下し、
著しい耐刷の低下を生じてしまう。
【0020】本発明の平版印刷用原板の親水層は、熱反
応性化合物を含有する。この熱反応性化合物と、感熱層
が含有する反応相手化合物との間で、熱が加わった時に
反応が起こって化学結合が形成され、その結果、親水層
と感熱層とが強固に接着し、良好な機上現像性をもちつ
つ、良好な感度と耐刷性を有する平版印刷用原板が得ら
れる。
【0021】かかる熱による反応としては、エチレン性
不飽和基による重合反応、イソシアナート基あるいはそ
れのブロック体と活性水素原子を有する化合物(例えば
アミン、アルコール、カルボン酸など)による付加反
応、エポキシ基とアミノ基・カルボキシル基・ヒドロキ
シル基との付加反応、カルボキシル基とヒドロキシル基
あるいはアミノ基との縮合反応、酸無水物とアミノ基あ
るいはヒドロキシル基との開環付加反応などを挙げるこ
とができる。従って、熱反応性化合物と反応相手化合物
と関係は、例えば、化学結合を形成する反応が重合反応
の場合は、熱反応性化合物と反応相手化合物とは、どち
らもエチレン性不飽和基を有する化合物であり、イソシ
アナートとアミンの反応の場合は、熱反応性化合物がイ
ソシアナートであれば、反応相手化合物はアミンであ
り、熱反応性化合物がアミンなら、反応相手化合物はイ
ソシアナートとなる。しかし、親水層と感熱層を接着さ
せるという目的からは、どのような化学反応による化学
結合でもよい。
【0022】本発明の親水層に含有される熱反応性化合
物としては、重合性不飽和基、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基あるいはカルボキシレート基あるいは酸無水
物、アミノ基、エポキシ基、および、イソシアナート基
あるいはそのブロック体から選ばれた少なくとも一個の
熱反応性官能基を有する化合物を挙げることができる。
【0023】重合性不飽和基を有する化合物としては、
エチレン性不飽和結合、例えばアクリロイル基、メタク
リロイル基、ビニル基、アリル基などを少なくとも1
個、好ましくは2個以上有する化合物が好ましく、この
様な化合物群は当該産業分野において広く知られるもの
であり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いる
ことができる。これらは、化学的形態としては、モノマ
ー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリ
ゴマー、またはそれらの混合物、あるいはそれらの共重
合体である。
【0024】例として、不飽和カルボン酸(例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸など)、そのエステルおよび
アミドが挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂
肪族多価アルコールとのエステルおよび不飽和カルボン
酸と脂肪族多価アミンとのアミドが挙げられる。また、
ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基等の求核性置
換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたは不飽和カ
ルボン酸アミドと、単官能もしくは多官能イソシアネー
トまたはエポキシドとの付加反応物、および、単官能も
しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適
に使用される。また、イソシアナート基やエポキシ基な
どの親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル
またはアミドと、単官能もしくは多官能のアルコール、
アミンおよびチオールとの付加反応物、さらに、ハロゲ
ン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和
カルボン酸エステルまたはアミドと、単官能もしくは多
官能アルコール、アミンおよびチオールとの置換反応物
も好適である。また、別の好適な例として、上記の不飽
和カルボン酸を、不飽和ホスホン酸あるいはクロロメチ
ルスチレンに置き換えた化合物を挙げることができる。
【0025】不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール
とのエステルである重合性化合物の具体例としては、ア
クリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イ
ソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー
等を挙げることができる。
【0026】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕
ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリロイルオキシ
エトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等を挙げることが
できる。
【0027】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等を挙
げることができる。
【0028】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等を挙げることがで
きる。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリ
コールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイ
ソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート
等を挙げることができる。マレイン酸エステルとして
は、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリ
コールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、
ソルビトールテトラマレート等を挙げることができる。
【0029】その他のエステルの例として、例えば、特
公昭46−27926、特公昭51−47334、特開
昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステ
ル類や、特開昭59−5240、特開昭59−524
1、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有す
るもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有
するもの等を挙げることができる。
【0030】また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カ
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等を挙げることができる。その他の好ましいアミド系
モノマーの例としては、特公昭54−21726記載の
シクロへキシレン構造を有すものを挙げることができ
る。
【0031】また、イソシアネートと水酸基の付加反応
を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適
であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭4
8−41708号公報中に記載されている1分子に2個
以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
合物に、下記式(I)で示される水酸基を有する不飽和
モノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性不飽
和基を含有するウレタン化合物等が挙げられる。
【0032】一般式(I) CH2=C(R1)COOCH2CH(R2)OH (ただし、R1およびR2は、HまたはCH3を示す。)
【0033】また、特開昭51−37193号、特公平
2−32293号、特公平2−16765号に記載され
ているようなウレタンアクリレートや、特公昭58−4
9860号、特公昭56−17654号、特公昭62−
39417、特公昭62−39418号記載のエチレン
オキサイド系骨格を有するウレタン化合物も好適なもの
として挙げることができる。
【0034】さらに、特開昭63−277653,特開
昭63−260909号、特開平1−105238号に
記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有
するラジカル重合性化合物を好適なものとして挙げるこ
とができる。
【0035】その他の好適なものの例としては、特開昭
48−64183号公報、特公昭49−43191号公
報、同52−30490号公報の各公報に記載されてい
るようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート
類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げる
ことができる。また、特公昭46−43946号公報、
特公平1−40337号公報、同1−40336号公報
記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号
公報に記載のビニルホスホン酸系化合物等も好適なもの
として挙げることができる。また、ある場合には、特開
昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル
基を含有する化合物も好適に使用される。さらに日本接
着協会誌、20巻7号、300〜308ページ(198
4年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介
されているものも好適に使用することができる。
【0036】好適なエポキシ化合物としては、グリセリ
ンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリプロピレンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノ
ール類あるいはポリフェノール類もしくはそれらの水素
添加物のポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0037】好適なイソシアネート化合物としては、ト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシ
アネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、ある
いは、それらをアルコールあるいはアミンでブロックし
た化合物を挙げることができる。
【0038】好適なアミン化合物としては、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ポ
リエチレンイミンなどが挙げられる。
【0039】好適なヒドロキシル基を有する化合物とし
ては、末端メチロール基を有する化合物、ペンタエリス
リトールなどの多価アルコール、ビスフェノール・ポリ
フェノール類などを挙げることができる。好ましカルボ
キシル基を有する化合物としては、ピロメリット酸、ト
リメリット酸、フタル酸などの芳香族多価カルボン酸、
アジピン酸などの脂肪族多価カルボン酸などが挙げられ
る。好適な酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などが挙げられ
る。
【0040】エチレン状不飽和化合物の共重合体の好適
なものとして、アリルメタクリレートの共重合体を挙げ
ることができる。例えば、アリルメタクリレート/メタ
クリル酸共重合体、アリルメタクリレート/エチルメタ
クリレート共重合体、アリルメタクリレート/ブチルメ
タクリレート共重合体などを挙げることができる。
【0041】上記の熱反応性化合物(以後、A群化合物
と呼ぶ)は、親水層に添加される場合、好ましくは、こ
れらの化合物を内包物とするマイクロカプセルとして添
加される。マイクロカプセル化する方法としては、公知
の方法が適用できる。例えばマイクロカプセルの製造方
法としては、米国特許2800457号、同28004
58号にみられるコアセルベーションを利用した方法、
英国特許990443号、米国特許3287154号、
特公昭38−19574号、同42−446号、同42
−711号にみられる界面重合法による方法、米国特許
3418250号、同3660304号にみられるポリ
マーの析出による方法、米国特許3796669号に見
られるイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、
米国特許3914511号に見られるイソシアネート壁
材料を用いる方法、米国特許4001140号、同40
87376号、同4089802号にみられる尿素―ホ
ルムアルデヒド系あるいは尿素ホルムアルデヒド−レゾ
ルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許402
5445号にみられるメラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特公
昭36−9163号、同51−9079号にみられるモ
ノマー重合によるin situ法、英国特許9304
22号米国特許3111407号にみられるスプレード
ライング法、英国特許952807号、同967074
号にみられる電解分散冷却法などがあるが、これらに限
定されるものではない。
【0042】本発明に用いられる好ましいマイクロカプ
セル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性
質を有するものである。このような観点から、マイクロ
カプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびこれら
の混合物が好ましく、特に、ポリウレアおよびポリウレ
タンが好ましい。マイクロカプセル壁に熱反応性官能基
を有する化合物を導入しても良い。
【0043】本発明のマイクロカプセルに内包された熱
反応性化合物は、塗布乾燥後の層中では、少なくとも一
部がマイクロカプセル外に拡散して存在し、それが感熱
層の反応相手化合物との反応に寄与していると推定され
る。この熱反応性化合物の拡散を促進するために、内包
物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤を添加マイクロカ
プセル分散媒中に添加することができる。このような溶
剤としては、マイクロカプセル分散溶剤、マイクロカプ
セル壁の材質、壁厚および内包物に依存するが、多くの
市販されている溶剤から容易に選択することができる。
例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン壁からなる水分散
性マイクロカプセルの場合、アルコール類、エーテル
類、アセタール類、エステル類、ケトン類、多価アルコ
ール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類などが好まし
い。
【0044】具体的化合物としては、メタノール、エタ
ノール、第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒ
ドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケ
トン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どがあるが、これらに限られない。またこれらの溶剤を
2種以上用いても良い。
【0045】マイクロカプセル分散液には溶解しない
が、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いることが
できる。添加量は、素材の組み合わせにより決まるもの
であるが、適性値より少ない場合は、画像形成が不十分
となり、多い場合は分散液の安定性が劣化する。通常、
塗布液の5〜95重量%が有効であり好ましい範囲は、
10〜90重量%、より好ましい範囲は15〜85重量
%である。
【0046】上記のA群化合物を内包しているマイクロ
カプセルとしては、平均粒径は0.01〜20μmが好
ましいが、その中でも0.05〜2.0μmがさらに好
ましく、特に0.10〜1.0μmが最適である。平均
粒径が大き過ぎると解像度が悪く、また小さ過ぎると経
時安定性が悪くなってしまう。このようなマイクロカプ
セルは、カプセル同志が熱により合体してもよいし、合
体しなくとも良い。要は、マイクロカプセル内包物のう
ち、塗布時にカプセル表面に滲み出したもの、あるいは
マイクロカプセル壁に浸入したものが、熱により化学反
応を起こせば良い。従って、熱によってマイクロカプセ
ル同志が合体することは画像形成上好ましいことである
が、必須ではない。
【0047】本発明の親水層に含有される好適な熱反応
性化合物としては、マイクロカプセルに内包されるA群
化合物のほかに、前記の熱反応性官能基を有する、親水
性樹脂および微粒子ポリマーを挙げることができる。
【0048】熱反応性官能基を有する親水性樹脂の具体
例として、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘
導体、カルボキシメチルセルロースおよびそれらのナト
リウム塩、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウ
ム、酢酸ビニル−マレイン酸コポリマー類、スチレン−
マレイン酸コポリマー類、無水マレイン酸のホモポリマ
ーおよびコポリマー、ポリアクリル酸およびそれらの
塩、ポリメタクリル酸およびそれらの塩、ヒドロキシエ
チルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、
ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマーおよびコ
ポリマー、ヒドロキシプロピルメタクリレートのホモポ
リマーおよびコポリマー、ヒドロキシプロピルアクリレ
ートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチ
ルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒ
ドロキシブチルアクリレートのホモポリマーおよびコポ
リマー、アリルメタクリレートと水溶性モノマー、例え
ばヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸およびそ
の塩、2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホ
ン酸およびその塩などとのコポリマー、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアル
コール、加水分解度が少なくとも60重量%、好ましく
は少なくとも80重量%の加水分解ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、N
−メチロールアクリルアミドあるいはN−メチロールメ
タクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー等を挙
げることができる。これらは、2種以上を混合して用い
ることもできる。
【0049】特に好ましい親水性樹脂としては、ヒドロ
キシエチルメタクリレートの単独重合体、共重合体、お
よびヒドロキシエチルアクリレートの単独重合体または
共重合体を挙げることができる。
【0050】本発明の親水層に用いる、熱反応性官能基
を有する微粒子ポリマーとしては、アクリロイル基、メ
タクリルロイル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、
アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシア
ネート基、酸無水物およびそれらを保護した基を有する
ものを挙げることができる。これらの官能基のポリマー
粒子への導入は、重合時に行ってもよいし、重合後に高
分子反応を利用して行ってもよい。
【0051】重合時に導入する場合は、これらの官能基
を有するモノマーを乳化重合あるいは懸濁重合すること
が好ましい。そのような官能基を有するモノマーの具体
例として、アリルメタクリレート、アリルアクリレー
ト、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−
イソシアネートエチルメタクリレートあるいはそのアル
コールなどによるブロックイソシアナート、2−イソシ
アネートエチルアクリレートあるいはそのアルコールな
どによるブロックイソシアナート、2−アミノエチルメ
タクリレート、2−アミノエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、2官能アクリレート、2官能メタクリレートなど
を挙げることができるが、これらに限定されない。これ
らのモノマーと共重合可能な、熱により化学結合する官
能基をもたないモノマーとしては、例えば、スチレン、
アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アク
リロニトリル、酢酸ビニルなどを挙げることができる
が、官能基を有していないモノマーであればこれらに限
定されない。熱により化学結合する官能基の導入を重合
後に行う場合に用いる高分子反応としては、例えば、W
O96−34316号公報に記載されている高分子反応
を挙げることができる。
【0052】上記の微粒子ポリマーの中で、微粒子ポリ
マー同志が熱により合体するものが好ましく、その表面
は親水性で、水に分散するものが、特に好ましい。微粒
子ポリマーのみを塗布し、凝固温度よりも低い温度で乾
燥して作製した時の皮膜の接触角(空中水滴)が、凝固
温度よりも高い温度で乾燥して作製した時の皮膜の接触
角(空中水滴)よりも低くなることが好ましい。このよ
うに微粒子ポリマー表面を親水性にするには、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレングリコールなどの親水性ポ
リマーあるいはオリゴマー、または親水性低分子化合物
を微粒子ポリマー表面に吸着させてやれば良いが、その
方法はこれらに限定されるものではない。
【0053】これらの熱により化学結合する官能基を有
し、熱により合体する微粒子ポリマーの凝固温度は70
℃以上が好ましいが、経時安定性を考えると100℃以
上がさらに好ましい。
【0054】上記の微粒子ポリマーの平均粒径は、0.
01〜20μmが好ましいが、その中でも0.05〜
2.0μmがさらに好ましく、特に0.1〜1.0μm
が最適である。平均粒径が大き過ぎると解像度が悪く、
また小さ過ぎると経時安定性が悪くなってしまう。
【0055】本発明の親水層固形分に対する、熱反応性
化合物の添加割合は、マイクロカプセルと微粒子ポリマ
ーの場合は固形分換算で、好ましくは10〜60重量
%、さらに好ましくは15〜40重量%である。熱反応
性官能基を有する親水性樹脂の場合は、親水性樹脂が水
溶性の場合は、1〜40重量%が好ましく、1〜30重
量%がさらに好ましい。親水性樹脂が水溶性でない場合
は、1〜20重量%が好ましく、1〜15重量%がさら
に好ましい。この範囲内で、良好な機上現像性と同時
に、良好な感度および耐刷性が得られる
【0056】本発明の親水層は、金属酸化物または金属
水酸化物のコロイドを含有することができる。かかるコ
ロイドとして、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウ
ム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコ
ニウム、鉄、バナジウム、アンチモンおよび遷移金属か
ら選択される少なくとも一つの元素の酸化物または水酸
化物のコロイドを、好適なものとして挙げることができ
る。これらの中で、特に好ましいコロイドとしては、ア
ルミニウム、珪素、チタンおよびジルコニウムから選ば
れた少なくとも一つの元素の酸化物または水酸化物のコ
ロイドを挙げることができる。
【0057】本発明に用いられるコロイドの粒径は、シ
リカの場合5〜100nmの球形のものが本発明では好
適である。10〜50nmの球状粒子が50〜400n
mの長さに連なったパールネックレス状のコロイドも用
いることができる。アルミニウムの酸化物または水酸化
物のコロイドのように100nm×10nmのような羽
毛状のものも有効である。
【0058】これらのコロイドは、上記元素のハロゲン
化物やアルコキシ化合物の加水分解あるいは水酸化物の
縮合など種々の公知の方法で作ることができる。これら
のコロイドの分散媒としては、水の他、メタノール、エ
タノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、メ
チルエチルケトンなどの有機溶媒も有用である。これら
のコロイドの分散液は、日産化学工業(株)などの市販
品を購入することもできる。
【0059】これらのコロイドの親水層への添加割合
は、親水層固形分に対するコロイド固形分として、好ま
しくは30〜95重量%、さらに好ましくは40〜90
重量%である。この範囲で、耐刷性を損なわずに、良好
な親水性が得られる。
【0060】本発明の親水層に用いる光熱変換剤として
は、700nm以上の光を吸収する物質であればよく、
種々の顔料、染料および金属微粒子を用いる事ができ
る。顔料としては、市販の顔料およびカラーインデック
ス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術
協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CM
C出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC
出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用でき
る。
【0061】顔料の種類としては、黒色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系
顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。
【0062】これら顔料は表面処理をせずに用いてもよ
く、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方
法には親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、
界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シ
リカゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤やエポ
キシ化合物、イソシアネート化合物等)を顔料表面に結
合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、
「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用
技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されてい
る。これらの顔料中、赤外線を吸収するものが、赤外線
を発光するレーザでの利用に適する点で好ましい。かか
る赤外線を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好
ましく、水溶性あるいは親水性の樹脂と分散しやすく、
かつ親水性を損わないように親水性樹脂やシリカゾルで
表面がコートされたカーボンブラックが特に好ましい。
顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあることが
好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲にあること
が更に好ましい。
【0063】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料などの染料が挙げられる。これらの染料中、赤外線
を吸収するものが、赤外線を発光するレーザでの利用に
適する点で特に好ましい。
【0064】赤外線を吸収する染料としては、例えば、
特開昭58−125246号、特開昭59−84356
号、特開昭60−78787号等に記載されているシア
ニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−
181690号、特開昭58−194595号等に記載
されているメチン染料、特開昭58−112793号、
特開昭58−224793号、特開昭59−48187
号、特開昭59−73996号、特開昭60−5294
0号、特開昭60−63744号等に記載されているナ
フトキノン染料、 特開昭58−112792号等に記
載されているスクワリリウム染料、英国特許434,8
75号記載のシアニン染料や米国特許第4,756,9
93号記載の染料、米国特許第4,973,572号記
載のシアニン染料、特開平10−268512号記載の
染料を挙げることができる。
【0065】また、染料として米国特許第5,156,
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号(米国特許第4,327,169号)記載
のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−1810
51号、同58−220143号、同59−41363
号、同59−84248号、同59−84249号、同
59−146063号、同59−146061号に記載
されているピリリウム系化合物、特開昭59−2161
46号記載のシアニン染料、米国特許第4,283,4
75号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公
平5−13514号、同5−19702号公報に開示さ
れているピリリウム化合物、エポリン社製Epolig
htIII−178、EpolightIII−130、Ep
olightIII−125等も好ましく用いられる。こ
れらの中で、特に好ましい染料は水溶性染料で、以下に
具体例を構造式で列挙する。
【0066】
【化1】
【0067】
【化2】
【0068】上記の有機系の光熱変換剤は、親水層中に
30重量%まで添加することができる。好ましくは5〜
25重量%であり、特に好ましくは7〜20重量%であ
る。この範囲内で、親水性を損なわないで、良好な感度
が得られる。
【0069】本発明の親水層には光熱変換剤として金属
微粒子も用いられる。金属微粒子の多くは光熱変換性で
あって、かつ自己発熱性であるが、好ましい金属微粒子
として、Si,Al,Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、Ag、Au、
Pt、Pd、Rh、In、Sn、W、Te,Pb、G
e,Re、Sbの単体または合金、あるいはそれらの酸
化物または硫化物の微粒子が挙げられる。これらの金属
微粒子を構成する金属の中でも好ましい金属は、光照射
時に熱による合体をし易い、融点がおよそ1000℃以
下で赤外、可視または紫外線領域に吸収をもつ金属、例
えばRe,Sb,Te,Au,Ag,Cu、Ge,Pb
およびSnである。また、特に好ましいのは、融点も比
較的低く、赤外線に対する吸光度も比較的高い金属の微
粒子、例えばAg,Au,Cu,Sb,GeおよびPb
で、特に好ましい元素はAg,AuおよびCuが挙げら
れる。
【0070】また、例えばRe,Sb,Te,Au,A
g,Cu、Ge,Pb、Snなどの低融点金属の微粒子
とTi、Cr、Fe、Co、Ni、W、Geなどの自己
発熱性金属の微粒子を混合使用するなど、2種以上の光
熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、P
t、Pdなど微小片としたときに光吸収が特に大きい金
属種の微小片と他の金属微小片を組み合わせて用いるこ
とも好ましい。
【0071】これらの粒子の粒径は、10μm以下、好
ましくは、0.003〜5μm、さらに好ましくは、
0.01〜3μmである。微小であるほど、凝固温度は
低下する、つまりヒートモードの光感度が高くなって好
都合であるが、粒子の分散が難しく、10μm以上で
は、印刷物の解像度が悪くなる。
【0072】以上に述べた金属単体及び合金の微粒子
は、表面を親水性化処理することによって、本発明の効
果がより発揮される。表面親水性化の手段は、親水性で
かつ粒子への吸着性を有する化合物、例えば界面活性剤
で表面処理したり、粒子の構成物質と反応する親水性基
をもつ物質で表面処理したり、保護コロイド性の親水性
高分子皮膜を設けるなどの方法を用いることができる。
特に好ましいのは、表面シリケート処理であり、例えば
鉄微粒子の場合は、70℃の珪酸ナトリウム3%水溶液
に30秒浸漬する方法によって表面を十分に親水性化す
ることができる。他の金属微粒子も同様の方法で表面シ
リケート処理を行うことができる。
【0073】本発明において、これらの金属微粒子を光
熱変換剤として用いる場合、その添加量は、親水層全固
形分の10重量%以上であり、好ましくは20重量%以
上、特に好ましくは30重量%以上で用いられる。10
重量%未満では感度が低くなってしまう。
【0074】本発明の親水層には、熱反応性官能基をも
たない親水性樹脂を添加することもできる。そのような
親水性樹脂の具体例として、アクリルアミドのホモポリ
マーおよびコポリマー、メタクリルアミドのホモポリマ
ーおよびコポリマー、ポリビニルピロリドン、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸あるいはそ
の塩のポリマーあるいはコポリマーなどを挙げることが
できる。
【0075】本発明の親水層には、コロイドの架橋を促
進する架橋剤を添加しても良い。その様なコロイドの架
橋剤としては、テトラアルコキシシランの初期加水分解
縮合物、トリアルコキシシリルプロピル−N,N,N−
トリアルキルアンモニウムハライドまたはアミノプロピ
ルトリアルコキシシランが好ましい。その添加割合は親
水層の全固形分の5重量%以下であることが好ましい。
【0076】さらに、本発明の親水層には、印刷時の耐
刷力を増加させる目的で親水性樹脂の架橋剤を添加して
もよい。この様な親水性樹脂の架橋剤としては、ホルム
アルデヒド、グリオキザール、ポリイソシアネート、テ
トラアルコキシシランの初期加水分解・縮合物、ジメチ
ロール尿素及びヘキサメチロールメラミンを挙げること
ができる。
【0077】本発明においては、親水層で発生した熱が
支持体に拡散し、感熱層への熱の伝達効率を低下させ、
低感度となるのを防止するために、支持体と親水層の間
に水に不溶の有機ポリマー層(断熱層)を設けることが
できる。この断熱層により感熱層と親水層との接着性を
一層上げることができる。断熱層に含まれる有機ポリマ
ーとしては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ア
クリル樹脂、クレゾール樹脂、レゾール樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ビニル樹脂など通常使用される有機
ポリマーであれば問題なく使用することができる。断熱
層の乾燥塗布量は、0.1〜5.0g/m2であること
が好ましい。この範囲内で、良好な断熱効果および耐刷
性が得られる。
【0078】本発明の感熱層は、親水層に含まれる熱反
応性化合物と化学結合を形成する反応相手化合物を含有
する。感熱層に用いる反応相手化合物としては、親水層
に用いられるA群化合物および微粒子ポリマーを挙げる
ことができる。また、A群化合物は、親水層の場合と同
様、そのまま添加することもできるが、これらを内包す
るマイクロカプセルとして添加することもできる。
【0079】微粒子ポリマーおよびマイクロカプセルの
平均粒径は0.01〜20μmが好ましいが、その中で
も0.05〜2.0μmがさらに好ましく、特に0.1
0〜1.0μmが最適である。平均粒径が大き過ぎると
解像度がわるく、また小さ過ぎると経時安定性が悪くな
ってしまう。熱により反応する化合物の、感熱層固形分
に対する含有割合は、微粒子ポリマーとマイクロカプセ
ルの場合は固形分換算で、好ましくは10〜60重量
%、さらに好ましくは15〜40重量%である。この範
囲内で、良好な機上現像性と同時に、良好な感度および
耐刷性が得られる
【0080】これらの微粒子ポリマーまたはマイクロカ
プセルは、官能基を介して微粒子ポリマーまたはマイク
ロカプセル同士で反応してもよいし、添加された親水性
樹脂あるいは添加された低分子化合物と反応してもよ
い。また2種類以上の微粒子ポリマーまたはマイクロカ
プセルに、互いに熱反応するような官能基を持たせて微
粒子ポリマーまたはマイクロカプセル同士を反応させて
もよい。
【0081】本発明の感熱層には、必要に応じて、熱に
よる反応を開始あるいは促進する化合物を添加してもよ
い。反応を開始あるいは促進する化合物としては、熱に
よりラジカルあるいはカチオンを発生するような化合物
を挙げることができる。例えば、ロフィンダイマー、ト
リハロメチル化合物、過酸化物、アゾ化合物、ジアゾニ
ウム塩あるいはジフェニルヨードニウム塩などを含んだ
オニウム塩、アシルホスフィン、イミドスルホナートな
どを挙げることができる。これらの化合物は、感熱層固
形分の1〜20重量%の範囲で添加することができる。
好ましくは3〜10重量%の範囲である。この範囲で、
機上現像性を損なわず、良好な反応開始あるいは促進効
果が得られる。
【0082】本発明の感熱層には、熱反応性官能基をも
たない親水性樹脂を含有させることができる。このよう
な親水性樹脂としては、本発明の親水層の説明に記載し
たものと同じものを、好適に用いうる。このような熱反
応性官能基をもたない親水性樹脂を添加することにより
機上現像性が良好となると同時に、感熱層自体の皮膜強
度も向上する。熱反応性官能基をもたない親水性樹脂の
感熱層への添加量は、感光層固形分の5〜40重量%が
好ましく、10〜30重量%がさらに好ましい。この範
囲内で、耐刷性を損なわないで、良好な機上現像性と皮
膜強度が得られる。
【0083】本発明の感熱層には、光を熱に変換する光
熱変換剤を添加することができる。好適な光熱変換剤と
しては、親水層の説明に記載した光熱変換剤を挙げるこ
とができる。光熱変換剤の感熱層への添加量は、有機系
光熱変換剤では感熱層全固形分の30重量%まで添加す
ることができる。好ましくは5〜25重量%であり、特
に好ましくは7〜20重量%である。金属微粒子系光熱
変換剤の場合は、感熱層全固形分の10重量%以上であ
り、好ましくは20重量%以上、特に好ましくは30重
量%以上で用いられる。この範囲内で、良好な感度が得
られる。
【0084】本発明の感熱層には、さらに必要に応じて
種々の化合物を添加してもよい。例えば、画像形成後、
画像部と非画像部の区別がつきやすくするため、可視光
域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用す
ることができる。具体的には、オイルイエロー#10
1、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、
オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブル
ー#603、オイルブラックBY、オイルブラックB
S、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工
業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバ
イオレット(CI42555)、メチルバイオレット
(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミン
B(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI
42000)、メチレンブルー(CI52015)等、
及び特開昭62−293247号に記載されている染料
を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、
アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料
も好適に用いることができる。添加量は、感熱層塗布液
全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合である。
【0085】また、本発明においては、感熱層塗布液の
調製中あるいは保存中においてラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を
阻止するために、少量の熱重合防止剤を添加することが
望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノ
ン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベン
ゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N
−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げ
られる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の重量に対
して約0.01〜5重量%が好ましい。また必要に応じ
て、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベ
ヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、
塗布後の乾燥の過程で感熱層の表面に偏在させてもよ
い。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.1
〜約10重量%が好ましい。
【0086】さらに、本発明に係る感熱層塗布液中に
は、必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑
剤が加えられる。例えば、ポリエチレングリコール、ク
エン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸
トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチ
ル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられ
る。
【0087】本発明の感熱層は、必要な上記各成分を溶
媒に溶かして塗布液を調製し、親水層上に塗布される。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、
エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−
メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピ
ルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エ
チル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロ
リドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチ
ルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるがこ
れに限定されるものではない。これらの溶媒は単独また
は混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好まし
くは1〜50重量%である。
【0088】また塗布、乾燥後に得られる支持体上の感
熱層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般
的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。この範囲より
塗布量が少なくなると、見かけの感度は大になるが、画
像記録の機能を果たす感熱層の皮膜特性は低下する。塗
布する方法としては、種々の方法を用いることができる
が、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗
布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、
ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
【0089】本発明に用いられる感熱層塗布液には、塗
布性を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭62
−170950号に記載されているようなフッ素系界面
活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、感
熱層全固形分の0.01〜1重量%、さらに好ましくは
0.05〜0.5重量%である。
【0090】本発明の平版印刷用原板は、親油性物質に
よる感熱層表面の汚染防止のため、感熱層上に、水溶性
オーバーコート層を設けることができる。本発明に使用
される水溶性オーバーコート層は印刷時容易に除去でき
るものであり、水溶性の有機高分子化合物から選ばれた
樹脂を含有する。ここで用いる水溶性の有機高分子化合
物としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形
成能を有するもので、具体的には、ポリ酢酸ビニル(但
し加水分解率65%以上のもの)、ポリアクリル酸およ
びそのアルカリ金属塩あるいはアミン塩、ポリアクリル
酸共重合体およびそのアルカリ金属塩またはアミン塩、
ポリメタクリル酸およびそのアルカリ金属塩またはアミ
ン塩、ポリメタクリル酸共重合体およびそのアルカリ金
属塩またはアミン塩、ポリアクリルアミドおよびその共
重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニ
ルピロリドン及びその共重合体、ポリビニルメチルエー
テル、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重
合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プ
ロパンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩またはアミン
塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロ
パンスルホン酸共重合体およびそのアルカリ金属塩ある
いはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、
カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルロ
ーズ、メチルセルローズ等)およびその変性体 、ホワ
イトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキ
ストリン等を挙げることができる。また、目的に応じ
て、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもでき
る。
【0091】また、オーバーコート層には、前記の水溶
性光熱変換剤を添加しても良い。さらに、オーバーコー
ト層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の
場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどの非イオ
ン系界面活性剤を添加することができる。オーバーコー
ト層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2が好まし
い。それより少ないと、指紋付着汚れを起こし、それよ
り多いと、機上現像性が悪くなる。
【0092】本発明の平版印刷用原板は熱により画像形
成される。具体的には、熱記録ヘッド等による直接画像
様記録、赤外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯
などの高照度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光などが
用いられるが、波長700〜1200nmの赤外線を放
射する半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外
線レーザによる露光が好適である。画像露光された本発
明の平版印刷用原板は、それ以上の処理なしに印刷機に
装着し、インキと湿し水を用いて通常の手順で印刷する
ことができる。また、これらの平版印刷用原板は、日本
特許2938398号に記載されているように、印刷機
シリンダー上に取りつけた後に、印刷機に搭載されたレ
ーザーにより露光し、その後に湿し水および/またはイ
ンクをつけて機上現像することも可能である。また、こ
れらの平版印刷用原板は、水または適当な水溶液を現像
液とする現像処理をした後、印刷に用いることもでき
る。
【0093】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 [微粒子ポリマーの合成] (熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー(1)の合
成)グリシジルメタクリレート7.5g、ブチルメタク
リレート7.5g、ポリオキシエチレンノニルフェノー
ル水溶液(濃度9.84×10-3moll-1)200m
lを加え、250rpmでかき混ぜながら、系内を窒素
ガスで置換する。この液を25℃にした後、セリウム
(IV)アンモニウム塩水溶液(濃度0.984×10
-3moll-1)10ml添加する。この際、硝酸アンモ
ニウム水溶液(濃度58.8×10-3moll-1)を加
え、PHを1.3〜1.4に調整する。その後8時間こ
れを攪拌した。このようにして得られた液の固形分濃度
は9.5%であり、平均粒径は0.4μmであった。
【0094】(熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー
(2)の合成)アリルメタクリレート7.5g、スチレ
ン7.5gを同様にして重合させた。このようにして得
られた液の固形分濃度は9.5%であり、平均粒径は
0.4μmであった。
【0095】(熱反応性官能基をもたない微粒子ポリマ
ー(3)の合成)スチレン15gを同様にして重合させ
た。このようにして得られた液の固形分濃度は9.0%
であり、平均粒径は0.3μmであった。
【0096】[マイクロカプセルの調製] (マイクロカプセル(1)の調製)油相成分として、キ
シレンジイソシアネート40g、トリメチロールプロパ
ンジアクリレート10g、アリルメタクリレートとブチ
ルメタクリレートの共重合体(モル比7/3)10g、
パイオニンA41C(竹本油脂製)0.1gを酢酸エチ
ル60gに溶解した。水相成分として、PVA205
(クラレ製)の4%水溶液を120g作製した。油相成
分および水相成分をホモジナイザーを用いて10000
rpmで乳化した。その後、水を40g添加し、室温で
30分、さらに40℃で3時間攪拌した。このようにし
て得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は20%で
あり、平均粒径は0.5μmであった。
【0097】(マイクロカプセル(2)の調製)油相成
分としてイソホロンジイソシアネート30g、ヘキサメ
チレンジイソシアネート10g、ジエチレングリコール
ジグリシジルエーテル20g、パイオニンA41C(竹
本油脂製)0.1gを酢酸エチル60gに溶解した。水
相成分としてPVA205(クラレ製)の4%水溶液1
20gを作成した。油相成分および水相成分をホモジナ
イザーを用いて10000rpmで乳化した。その後、
水を40g添加し、室温で30分さらに40℃で3時間
攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液
の固形分濃度は20%であり、平均粒径は0.7μmで
あった。
【0098】(マイクロカプセル(3)の調製)油相成
分としてD−110N(武田薬品工業製)40g、トリ
メチロールプロパンジアクリレート10g、アリルメタ
クリレートとブチルメタクリレートの10共重合体(モ
ル比60/40)10g、パイオニンA41C(竹本油
脂製)0.1gを酢酸エチル60gに溶解した。水相成
分としてPVA205(クラレ製)の4%水溶液120
gを作成した。油相成分および水相成分をホモジナイザ
ーを用いて10000rpmで乳化した。その後、水を
40g添加し、室温で30分さらに40℃で3時間攪拌
した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固
形分濃度は20%であり、平均粒径は0.5μmであっ
た。
【0099】[支持体の作製] (アルミニウム支持体(1)の作製)アルミニウム板
(材質JISA1050、厚さ0.24mm)を公知の
方法を用いて、硝酸浴で電解砂目立て、硫酸浴で陽極酸
化した後、ケイ酸塩水溶液による処理を行った。支持体
のRa(中心線表面粗さ)は0.25μm、陽極酸化皮
膜量は2.5g/m2、Si付着量は10mg/m2だっ
た。
【0100】[親水層の形成] (親水層(1):アルミニウム基板上に親水層を設け
る)メタノール240gに、メタノールシリカゾル(日
産化学製:10〜20nmのシリカ粒子を30重量%含
有するメタノール溶液からなるコロイド)45.2g、
ポリ−2−ヒドロキシエチルアクリレート1.0g、ポ
リアクリル酸0.52gを溶解分散した液を、先に作製
したアルミニウム基板上にバー塗布した。オーブンを用
いて100℃30秒の条件で乾燥させて、親水層を設け
た。乾燥塗布量は1.0g/m2であった。
【0101】(親水層(2):アルミニウム基板上に断
熱層を設け更に親水層を設ける)メチルエチルケトン1
00g、乳酸メチル90g、にポリビニルブチラール樹
脂10gを溶解した液を、先に作製したアルミニウム基
板上にバー塗布した。オーブンを用い100℃1分の条
件で乾燥し、乾燥塗布量は0.5g/m2での断熱層を有
するアルミニウム基板を得た。次に、メタノール240
gにメタノールシリカゾル45.2g、ポリ−2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート1.0gポリアクリル酸
0.52gを溶解し、先に得られた断熱層上にバー塗布
を行った。オーブンを用いて100℃30秒の条件で乾
燥させた。乾燥塗布量は1.0g/m2であった。
【0102】(親水層(3):アルミニウム基板上に光
熱変換剤含有の親水層を設ける)メタノール240gに
メタノールシリカゾル45.2g、ポリ−2−ヒドロキ
シエチルアクリレート1.0g、ポリアクリル酸0.5
2g、赤外線吸収染料(IR−11)3.2gを溶解し、
先に作製したアルミニウム基板の上にバー塗布を行っ
た。オーブンを用いて100℃30秒の条件で乾燥させ
た。乾燥塗布量は1.0g/m2であった。
【0103】(親水層(4):断熱層のある基板上に光
熱変換剤含有の親水層を設ける)メタノール240gに
メタノールシリカゾル45.2g、ポリ−2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート1.0g、ポリアクリル酸0.
52g、赤外線吸収染料(IR−11)3.2gを溶解
し、先に得られた断熱層上にバー塗布を行った。オーブ
ンを用いて100℃30秒の条件で乾燥させた。乾燥塗
布量は1.0g/m2であった。
【0104】(親水層(5):アルミニウム基板上に金
属微粒子含有の親水層を設ける)メタノール100g、
にメタノールシリカゾル(親水層(1)と同じもの)4
5.2g、ポリ−2−ヒドロキシエチルアクリレート
1.0g、ポリアクリル酸0.52g、銀コロイド6%
溶液250gを、先に作製したアルミニウム基板上にバ
ー塗布した。オーブンを用いて100℃30秒の条件で
乾燥させた。乾燥塗布量は1.0g/m2であった。ここ
で、上記の銀コロイド6%溶液は、いわゆるCarey
Leaの銀ゾルであって、Susanne M.H.
等の報文(J.Colloid and Interf
ace Sci.,vol.93,545(198
3))に記載の方法で作製した平均粒径20nmのもの
を用いた。
【0105】(親水性層(6)〜(8):アルミニウム基
板上に微粒子ポリマーまたはマイクロカプセルと光熱変
換剤を含有する親水層を設ける)メタノール240gに
メタノールシリカゾル45.2g、ポリ−2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート1.52g、赤外線吸収染料
(IR−11)3.2g、表−1に示した微粒子ポリマー
またはマイクロカプセル6.2g(固体換算)を溶解、
分散し、先に作製したアルミニウム基板上にバー塗布を
行った。オーブンを用いて100℃30秒の条件で乾燥
させた。乾燥塗布量は1.0g/m2であった。
【0106】
【表1】
【0107】実施例1〜10および比較例1〜7 以上のように作成した支持体(1)および親水層(1)
〜(8)上に、表−2に示す親水層と感熱層の組み合わ
せで平版印刷用原板を作製した。感熱層は、下記組成の
感熱層塗布液(1)を親水層上にバー塗布した後、オー
ブンで100℃60秒間乾燥して設けた。乾燥塗布量
0.5g/m2であった。
【0108】 (感熱層塗布液(1)) 水 100g 微粒子ポリマーまたはマイクロカプセル(固形分換算) 5g ポリヒドロキシエチルアクリレート 0.5g (重量平均分子量25,000) 赤外線吸収染料(IR−11) 0.3g
【0109】このようにして得られた機上現像可能な平
版印刷版を、水冷式40W赤外線半導体レーザを搭載し
たクレオ社製トレンドセッター3244VFSにて、出
力9W、外面ドラム回転数210rpm、版面エネルギ
ー100mJ/cm2、解像度2400dpiの条件で
露光した後、処理することなく、ハイデルベルグ社製印
刷機SOR−Mのシリンダーに取付け、湿し水を供給した
後、インキを供給し、さらに紙を供給して印刷を行っ
た。全ての印刷版について問題なく機上現像することが
でき、印刷可能であった。各印刷版で得られた印刷物の
枚数を表2に記載した。この結果から、親水層と感熱層
の両方に、熱反応性化合物を含有させることにより、高
耐刷が得られることが分かった。また、比較例1および
2の原板の露光エネルギー量を4倍の400mJ/m2
にした場合は、印刷可能枚数は、それぞれ、約1000
枚および3000枚に上昇した。このことから、低エネ
ルギー量の露光で高耐刷の得られる本発明の平版印刷用
原板は、高感度であることも明らかとなった。
【0110】
【表2】
【0111】註:ここで親水層と感熱層間の反応は、実
施例1〜6においてはカルボキシル基とエポキシ基との
反応であり、実施例7〜10ではエチレン状不飽和基と
エチレン状不飽和基との反応である。比較例において
は、親水層と感熱層間の反応は起こらない。
【0112】実施例11 親水層(6)の上に下記組成の感熱性層塗布液(2)を
塗布して平版印刷用原板を作製した。 (感熱性層塗布液(2)) 水 100g 合成した微粒子ポリマー(2) 固形分換算5g ポリアクリル酸(重量平均分子量25000) 0.5g ソルビトールトリアクリレート 1.0g 赤外線吸収染料(IR−11) 0.3g このようにして得られた印刷版を、マルチチャンネルレ
ーザヘッドを搭載した富士写真フイルム(株)製Lux
el T−9000CTPにて、ビーム1本当たりの出
力250mW、外面ドラム回転数800rpm、解像度
2400dpiの条件で露光した。実施例1〜6と同様
に印刷したところ30000枚の正常な印刷を行うこと
ができた。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、露光後そのまま印刷機
に装着して印刷することが可能な機上現像型平版印刷用
原板において、先行技術の欠点を克服した、機上現像性
が良好であり、高感度で、かつ高耐刷性である平版印刷
用原板が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA12 AC08 AD01 CC20 DA01 DA02 FA03 2H096 AA07 AA08 BA16 BA20 CA20 EA04 2H114 AA04 AA24 AA28 AA30 BA01 BA10 DA04 DA05 DA08 DA46 DA50 DA51 DA52 DA53 DA55 DA56 DA57 DA60 DA61 DA74 DA75 EA01 EA03 GA03 GA08 GA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、親水層、さらにその上に感
    熱層を有する平版印刷用原板であって、親水層が熱反応
    性化合物を含有し、感熱層が、該熱反応性化合物の反応
    相手化合物を含有することを特徴とする平版印刷用原
    板。
  2. 【請求項2】 感熱層に含有される反応相手化合物が、
    微粒子ポリマーであることを特徴とする請求項1記載の
    平版印刷用原板。
  3. 【請求項3】 感熱層に含有される反応相手化合物が、
    マイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請
    求項1記載の平版印刷用原板。
  4. 【請求項4】 親水層が、光熱変換剤を含有することを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の平版印刷
    用原板。
  5. 【請求項5】 光熱変換剤が、金属微粒子または水溶性
    の赤外線吸収染料であることを特徴とする請求項4記載
    の平版印刷用原板。
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