JP2001205084A - 炭化水素油中の芳香化合物の水素化処理用触媒 - Google Patents

炭化水素油中の芳香化合物の水素化処理用触媒

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JP2001205084A
JP2001205084A JP2000013166A JP2000013166A JP2001205084A JP 2001205084 A JP2001205084 A JP 2001205084A JP 2000013166 A JP2000013166 A JP 2000013166A JP 2000013166 A JP2000013166 A JP 2000013166A JP 2001205084 A JP2001205084 A JP 2001205084A
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alumina
silica
oxide
range
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Toshio Yamaguchi
敏男 山口
Takashi Matsuda
高志 松田
Yuuki Kanai
勇樹 金井
Eiji Yokozuka
英治 横塚
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素油、特に軽油留分を水素化処理し
て、芳香族化合物の含有率を低減させるのに適する水素
化活性が高く生成油の収率が高い水素化処理用触媒を提
供する。 【解決手段】 ボリアとシリカとアルミナとを主成分と
する酸化物担体に活性成分として周期律表第VIII族貴金
属を担持する水素化処理用触媒を特徴とする。本発明で
は、ボリアとシリカとアルミナとを主成分とする酸化物
担体のボリア含有量が酸化物換算で5〜15重量%の範
囲とし、シリカ含有量が酸化物換算で9〜25重量%の
範囲とし、かつ残部をアルミナとし、また前記酸化物担
体の細孔特性が水銀圧入法で測定した細孔分布で平均細
孔直径が70〜100オングストロームの範囲にあり、
平均細孔直径±10オングストロームの細孔が占める容
積が全細孔容積の少なくとも50%とし、さらに前記酸
化物担体に担持させる活性成分が周期律表第VIII族貴金
属の中から選ばれた1種または2種以上であり、かつそ
の担持量が金属元素に換算して0.1〜2重量%である
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭化水素油の水素化
処理用触媒に関し、特に炭化水素油中に含まれている芳
香族炭化水素化合物の水素化処理において、水素化分解
の割合が低く、芳香族化合物の水素化活性が高い、ひい
ては芳香族化合物含有率を低減させる触媒に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの燃料油である軽油
は、原油の常圧蒸留によって得られる特定の沸点範囲の
直留軽油留分を水素化脱硫・脱窒素処理を施して得られ
た軽油留分からなる軽油を主とし、それに減圧蒸留によ
って得られる軽油留分をブレンドして調製されている。
しかし軽油留分は原油中に限られた量しか含まれておら
ず、原油が年々重質化しているため、原油中の直留軽油
留分の量が少なくなる傾向にある。そこで重質油を分解
あるいは水素化分解・脱硫して軽油留分に転化すること
も行われている。またディーゼルエンジンの増加に伴い
軽油は需要が大きくなるといった要因もあり、近い将来
軽油の供給量が不足することが予想される。
【0003】原油から得られる直留軽油留分の不足に対
処して軽油の需要の増大に対応する1つの方法は、直留
軽油留分にブレンドするブレンド油の生産量を増やすこ
とである。そこで接触分解装置から得られる特定の沸点
範囲の軽質分解軽油が、軽油用の新たなブレンド油の原
料油として注目されている。しかし軽質分解軽油は多く
の芳香族炭化水素成分を含有しているため、そのままの
性状で直留軽油留分にブレンドすると、芳香族炭化水素
化合物の含有率が増してブレンド軽油のセタン価が大き
く低下する。またディーゼルエンジンの排ガス中のパテ
ィキュレートは芳香族炭化水素化合物の一部が不完全燃
焼することによって発生する微細粒子状の大気汚染物質
であって、環境保全の立場から問題となり、燃料軽油中
の芳香族炭化水素化合物の含有量を現在以上に削減する
ことを法律で規制することが予想される。
【0004】そこで軽質分解軽油をブレンド油として用
いるためには、軽質分解軽油に対して接触水素化処理を
施し、芳香族炭化水素化合物の含有量を低減することが
望ましい。軽質分解軽油は直留軽油留分に比べて硫黄化
合物の含有量は少ないものの、それらが水素化処理され
て生成する硫化水素が、芳香族炭化水素化合物の水素化
反応を阻害するとともに、触媒上の活性点を被毒し、活
性劣化を引き起こす原因になることもあり、軽質分解軽
油の水素化処理触媒の条件としては芳香族炭化水素化合
物に対する高い水素化活性と耐硫黄性をも有することが
重要である。従来からある水素化脱硫触媒などを用いて
炭化水素油中の芳香族化合物を水素化するには、反応温
度を上げることにより芳香族化合物の水素化を促進する
ことができるが、発熱反応である水素化反応にとって反
応平衡上不利になるばかりでなく、分解や縮重合などの
副反応も進行するため処理油の収率が低下あるいは着色
するなどの問題が生じることとなる。
【0005】反応温度を上げる代わりに水素分圧を高め
ることもできるが、10MPa程度の高い水素分圧下で
水素化処理を行うことが必要になり、設備費や運転費が
嵩むという問題も生じる。また水素化触媒の中で第VIII
族貴金属をアルミナなどの担体に担持した触媒は、一般
に水素化活性が高く有力な触媒ではあるものの、炭化水
素油中の微量の硫黄化合物などによって被毒を受け、早
期に失活してしまうという欠点があり、この欠点を改善
するために担体中にゼオライトなどを含む触媒を用いて
水素化処理を施す試みが行われている。しかしながら、
ゼオライトは水素化分解反応に対しては高活性な触媒で
あるが、目的とする水素化処理において水素化分解反応
が同時に起こしまう。軽質分解軽油の水素化処理におい
て水素化分解反応が起こると軽油留分の収率が減少する
ため、できるだけ水素化分解活性を抑制する必要があ
る。
【0006】特開昭64−66292号公報には、単位
格子の長さが24.20〜24.30オングストロー
ム、シリカ/アルミナ比が少なくとも25のY型ゼオラ
イトに第VIII族貴金属を担持した触媒を用いて水素化処
理を行う方法が開示されている。しかしながらこの方法
では原料油中に含まれている微量の硫黄化合物などによ
り触媒が被毒され依然として芳香族化合物の水素化活性
が不十分であり、水素化分解反応が生じて生成油の収率
が低下するという欠点があった。
【0007】また特開平10−180097号公報に
は、シリカとジルコニアとアルミナからなる担体に、少
なくとも1種の白金族金属とともにゲルマニウムを担持
した触媒および該触媒を用いた水素化処理方法が開示さ
れている。しかしこの方法では水素化分解を抑制し生成
油の収率を高める効果は得られているものの、芳香族化
合物の水素化活性は依然として十分満足できるものでな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みて試されたものであり、その目的とするところは、炭
化水素油、特に軽油留分を水素化処理して、芳香族化合
物の含有率を低減させるのに適する水素化活性が高く生
成油の収率が高い水素化処理用触媒を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水素化処
理用の固体酸に着目してゼオライトより固体酸性の酸点
は弱いものの、酸量を多く有するBとして3〜1
0重量%とSiOとして4〜19重量%と残部がAl
からなるボリア−シリカ−アルミナ組成物担体を
見出して先に特開平5−277364号公報により提案
したが、さらに本発明では芳香族化合物の水素化触媒と
して好適な担体組成と細孔特性を検討することにより、
炭化水素油中の芳香族化合物の含有率を低減させ、水素
化反応活性が高く、かつ生成油の収率を向上させるのに
適したボリア−シリカ−アルミナ担体組成と細孔特性を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明に係る炭化水素油中の芳香
族化合物の水素化処理用触媒は、ボリアとシリカとアル
ミナとを主成分とする酸化物担体に活性成分として周期
律表第VIII族貴金属を担持することを特徴とするもので
ある。そして本発明では、ボリアとシリカとアルミナと
を主成分とする酸化物担体のボリア含有量が酸化物換算
で5〜15重量%の範囲とし、シリカ含有量が酸化物換
算で9〜25重量%の範囲とし、かつ残部をアルミナと
し、また前記酸化物担体の細孔特性が水銀圧入法で測定
した細孔分布で平均細孔直径が70〜100オングスト
ロームの範囲にあり、平均細孔直径±10オングストロ
ームの細孔が占める容積が全細孔容積の少なくとも50
%とし、さらに前記酸化物担体に担持させる活性成分が
周期律表第VIII族貴金属の中から選ばれた1種または2
種以上であり、かつその担持量が金属元素に換算して
0.1〜2重量%であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のボリアとシリカとアルミ
ナとを主成分とする酸化物担体を製造する方法として
は、前記した特開平5−277364号公報に記載の製
造方法により得ることができ、例えば硫酸アルミニウム
水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液を混合し、加水分
解して生成したアルミナ水和物スラリーに所定量の珪酸
ナトリウム水溶液を添加して、濾過・洗浄しシリカ−ア
ルミナ水和物ケーキを得、該水和物ケーキに所定量のホ
ウ酸を添加して成型可能な水分まで捏和して、円筒状、
三つ葉状、四つ葉状、球状など一般的な触媒担体として
所望の形状に成型した後、乾燥し、ついで焼成すること
によりボリアとシリカとアルミナとを主成分とする酸化
物担体を製造することができる。なお前記酸化物担体の
細孔特性を満足させるために前記捏和工程において硝
酸、酢酸、アンモニア水などを添加することもできる。
【0012】本発明の酸化物担体においてBとし
ての含有量5〜15重量%の範囲とし、SiOとして
の含有量9〜25重量%の範囲とすることが好ましい
が、その理由はBとして5〜15重量%、SiO
として9〜25重量%の範囲を外れて含有させると、
固体酸量が減少および/または固体塩基量が増大するこ
とにより、活性金属を担持した触媒の水素化活性におい
て芳香族化合物の水素化が劣るからである。また本発明
の酸化物担体は上述したように調製されるが、同時に水
銀圧入法で測定した細孔分布で平均細孔直径が70〜1
00オングストロームの範囲にあり、平均細孔直径±1
0オングストロームの細孔が占める容積が全細孔容積の
少なくとも50%である細孔特性を持つものであること
が好ましい。
【0013】ここで平均細孔直径を70〜100オング
ストロームの範囲にする理由は、炭化水素油の芳香族化
合物の水素化反応において高い水素化能を得るために適
した細孔直径であり、また平均細孔直径±10オングス
トロームの細孔が占める容積が全細孔容積の少なくとも
50%とする理由は、いわゆる触媒作用をするのに有効
な細孔直径の細孔をできるだけ多く持つことにより、水
素化反応を長期間に亘って高活性が維持することができ
るからである。これに反して平均細孔直径±10オング
ストロームの細孔が占める容積が全細孔容積の50%未
満の時は、すなわち細孔が特定の範囲に集中していない
時は、例え平均細孔直径が70〜100オングストロー
ムの範囲に入っていたとしても、触媒作用する有用な細
孔が減少するので水素化活性は低下してしまう。そして
本発明では活性成分としては周期律表第VIII族貴金属の
中から選ばれた1種または2種以上の活性金属を金属元
素に換算して0.1〜2重量%になるように金属塩溶液
を担持し、乾燥した後焼成することによって水素化処理
用の触媒を製造することができる。
【0014】本発明の活性成分は周期律表第VIII族貴金
属の中から選ばれるルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、プラチナであり、好ましくはパラジウム、プラチナ
である。これらの貴金属は単独でもよいが混合して用い
てもよく、特にパラジウムとプラチナを混合して用いる
ことが好適である。また活性金属の担持量は触媒重量当
り金属元素に換算して0.1〜2重量%の範囲とするが
好ましく、活性金属の担持量が0.1重量%未満では活
性金属に起因する効果を発現させるには不十分であり、
一方2重量%を超えてもさらなる触媒活性の向上を得る
ことができないからである。
【0015】そして本発明で用いる貴金属の金属塩溶液
としては、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、アンミン錯体など
の水可溶性のものであれば如何なる塩でもよく、その担
持方法としてはイオン交換法、含浸法、気相法など、公
知の触媒調製法の中で代表的な含浸法により担持するこ
とが簡便である。また担持後は活性金属を触媒担体に固
定化するために乾燥、焼成処理を施すが、この際の乾燥
温度は触媒が均等に乾燥される限り特に問題はなく、効
率性や簡便性の点から80〜120℃範囲の温度で乾燥
すればよく、また焼成温度は担持された活性成分が凝集
したり、相変化を起こしたりして変化を生じることがあ
るので、通常350〜600℃、好ましくは400〜5
00℃の温度範囲で焼成する。本発明に係る水素化処理
用の触媒は炭化水素油中に含まれている芳香族化合物の
含有率を低減させるのに適する水素化活性が高く、かつ
生成油の収率が高いのは、特定の組成と特定の細孔構造
を有しているため、目的の反応が効率よく促進するため
ではないかと推定される。
【0016】
【実施例】以下本発明の具体的な実施例および比較例を
示して詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定
されるものでない。 [実施例1]内容積100リットルの撹拌機付きステン
レス製反応槽に、水49.5リットルと濃度50%のグ
ルコン酸溶液102g(加水分解で生成するAl
に対して0.025重量%)を反応槽内に入れ、70℃
まで加温し保持し、撹拌しながらAlとして77
4gを含む硫酸アルミニウム水溶液9540gとAl
として1275gを含むアルミン酸ナトリウム水溶
液6230gを同時、またはほぼ同時に全量滴下してp
H9.0のアルミナ水和物スラリーを得た。つぎに該ス
ラリーを30分間熟成した後、濃度31%の硝酸120
gを加えてpH5.7とし、ついでSiOとして42
0gを含む珪酸ナトリウム水溶液2998gを全量滴下
してpH8.7のシリカ−アルミナ水和物スラリーを得
た。そして該水和物スラリーを30分間熟成後、Na
Oとして0.1重量%以下、SOとして0.5重量%
以下になるまで濾過・洗浄して得られたシリカ−アルミ
ナ水和物ケーキ2000g(SiO−Alとし
て400g)に、ホウ酸78.6g(Bとして4
4.5g)と濃度31%の硝酸30gとを加え、加温ジ
ャケット付きニーダー中で捏和して可塑化物を得、つい
で該可塑化物を直径1.5mmのダイスを有する押出し
成型機で成型して乾燥後、電気炉で600℃で2時間焼
成してBとして10重量%、SiOとして1
5.3重量%を含むボリア−シリカ−アルミナからなる
酸化物触媒担体を調製した。得られた触媒担体を水銀圧
入法により求めた細孔特性および組成について下記する
表1に示す。
【0017】ついで該担体100gにPtとして5.5
重量%含むテトラアンミン硝酸白金溶液を5.51g
と、Pdとして4.7重量%含むテトラアンミン硝酸パ
ラジウム溶液15.04gとを十分かき混ぜて混合し、
触媒担体の吸水量に見合う液量になるように水で液量を
調節した含浸溶液に含浸し、熟成後110℃の温度で1
5時間乾燥後、電気炉で500℃にて2時間焼成して触
媒Aを得た。つぎに得られた触媒Aについて、触媒充填
量15ミリリットルの固定床流通反応装置を用い、直留
軽油を脱硫処理した硫黄濃度81ppm、窒素濃度:2
8ppm、全芳香族:34.7重量%、多環芳香族:
3.3重量%の性状の油を用い、反応条件は反応圧力:
5.0MPa、水素/オイル比:600Nl/l、液空
間速度(LHSV):2.0hr−1、反応温度:32
0℃で性能評価試験を行い、反応開始から50時間後の
処理油中の脱芳香族率およびナフサ留分量を求めた結果
を下記する表1に併せて示す。
【0018】[実施例2および3]実施例1で得られた
シリカ−アルミナ水和物ケーキに添加するホウ酸の添加
量を、SiO−Alに対してそれぞれB
として5重量%、15重量%になるように加えたこと以
外は実施例1に示す触媒Aを得る方法とほぼ同様の方法
で触媒B(実施例2)、触媒C(実施例3)を得た。つ
いで得られた触媒B、触媒Cについて実施例1に示す反
応方法とほぼ同様の方法で性能評価した。この触媒B、
Cの性能評価結果とともに、調製した触媒担体の水銀圧
入法により求めた細孔特性と組成について下記する表1
に併せて示す。
【0019】[実施例4および5]実施例1とほぼ同様
にして得られたアルミナ水和物スラリーに添加する珪酸
ナトリウム水溶液の添加量をアルミナ水和物スラリー中
のAlに対してSiOとして11重量%になる
ように加え、得られたシリカ−アルミナ水和物ケーキ
に、ホウ酸の添加量をSiO−Alに対してそ
れぞれBとして5重量%、15重量%になるよう
に加えたこと以外は実施例1に示す触媒Aを得る方法と
ほぼ同様の方法で触媒D(実施例4)、触媒E(実施例
5)を得た。ついで得られた触媒D、触媒Eについて実
施例1に示す反応方法とほぼ同様の方法で性能評価し
た。この触媒D、Eの性能評価結果とともに、調製した
触媒担体の水銀圧入法により求めた細孔特性と組成につ
いて下記する表1に併せて示す。
【0020】[実施例6および7]実施例1とほぼ同様
にして得られたアルミナ水和物スラリーに添加する珪酸
ナトリウム水溶液の添加量をアルミナ水和物スラリー中
のAlに対してSiOとして26重量%になる
ように加え、得られたシリカ−アルミナ水和物ケーキ
に、ホウ酸の添加量をSiO−Alに対してそ
れぞれBとして5重量%、15重量%になるよう
に加えたこと以外は実施例1に示す触媒Aを得る方法と
ほぼ同様の方法で触媒F(実施例6)、触媒G(実施例
7)を得た。ついで得られた触媒F、触媒Gについて実
施例1に示す反応方法とほぼ同様の方法で性能評価し
た。この触媒F、Gの性能評価結果とともに、調製した
触媒担体の水銀圧入法により求めた細孔特性と組成につ
いて下記する表1に併せて示す。
【0021】[比較例1]反応槽内にグルコン酸溶液を
添加しなかったこと以外は実施例1に示す触媒Aを得る
方法とほぼ同様の方法で触媒H(比較例1)を得た。つ
いで得られた触媒Hについて実施例1に示す反応方法と
ほぼ同様の方法で性能評価した。この触媒Hの性能評価
結果とともに、調製した触媒担体の水銀圧入法により求
めた細孔特性と組成について下記する表1に併せて示
す。
【0022】[比較例2および3]実施例1で得られた
シリカ−アルミナ水和物ケーキに添加するホウ酸の添加
量を、SiO−Alに対してそれぞれB
として2重量%、20重量%になるように加えたこと以
外は実施例1に示す触媒Aを得る方法とほぼ同様の方法
で触媒I(比較例2)、触媒J(比較例3)を得た。つ
いで得られた触媒I、触媒Jについて実施例1に示す反
応方法とほぼ同様の方法で性能評価した。この触媒I、
Jの性能評価結果とともに、調製した触媒担体の水銀圧
入法により求めた細孔特性と組成について下記する表1
に併せて示す。
【0023】[比較例4]実施例1とほぼ同様にして得
られたアルミナ水和物スラリーに添加する珪酸ナトリウ
ム水溶液の添加量を、アルミナ水和物スラリー中のAl
に対してSiOとして33重量%になるように
加えたこと以外は実施例1に示す触媒Aを得る方法とほ
ぼ同様の方法で触媒K(比較例4)を得た。ついで得ら
れた触媒Kについて実施例1に示す反応方法とほぼ同様
の方法で性能評価した。この触媒Kの性能評価結果とと
もに、調製した触媒担体の水銀圧入法により求めた細孔
特性と組成について下記する表1に併せて示す。
【0024】[比較例5]実施例1とほぼ同様にして得
られたアルミナ水和物スラリーに添加する珪酸ナトリウ
ム水溶液の添加量を、アルミナ水和物スラリー中のAl
に対してSiOとして6重量%になるように加
えたこと以外は実施例1に示す触媒Aを得る方法とほぼ
同様の方法で触媒L(比較例5)を得た。ついで得られ
た触媒Lについて実施例1に示す反応方法とほぼ同様の
方法で性能評価した。この触媒Lの性能評価結果ととも
に、調製した触媒担体の水銀圧入法により求めた細孔特
性と組成について下記する表1に併せて示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から分かる通り、実施例1〜6の触媒
A〜Gは触媒担体のボリア−シリカ−アルミナ組成およ
び平均細孔直径(オングストローム)、平均細孔直径±
10オングストローム/全細孔容積(%)の細孔特性に
関して、いずれも本発明の範囲を満足するものであり、
高い脱芳香族活性と処理油中のナフサ留分量が低い、つ
まり分解反応を抑え高い処理油収率を示すことが認めら
れた。
【0027】これに対して、比較例1の触媒Hは触媒担
体のボリア−シリカ−アルミナ組成および平均細孔直径
は本発明の範囲に入るものの、平均細孔直径±10オン
グストローム/全細孔容積の割合が低い、つまり細孔分
布が広い触媒であり実施例1の触媒Aと比べ脱芳香族活
性が劣っていることが明らかであった。
【0028】つぎに比較例2、3の触媒I、Jは平均細
孔直径、平均細孔直径±10オングストローム/全細孔
容積の細孔特性に関しては本発明の範囲に入るものの、
触媒担体のボリア−シリカ−アルミナ組成が本発明の範
囲外の触媒であり、実施例の各触媒に比べ脱芳香族活性
が低い値を示し、処理油中のナフサ留分量が高い値を示
すことから同時に分解反応も進行していた。
【0029】ついで比較例4の触媒Kは、触媒担体のボ
リア−シリカ−アルミナ組成および平均細孔直径、平均
細孔直径±10オングストローム/全細孔容積の細孔特
性が本発明の範囲外の触媒であり、実施例の各触媒に比
べ脱芳香族活性が低い値を示し、処理油申のナフサ留分
量が高い値を示すことから同時に分解反応も進行してい
ることが明らかであった。
【0030】さらに比較例5の触媒Lは、触媒担体の平
均細孔直径±10オングストローム/全細孔容積は本発
明の範囲に入るものの、ボリア−シリカ−アルミナ組成
および平均細孔直径が範囲外の触媒であり、実施例の各
触媒に比べ脱芳香族活性が劣っていた。
【0031】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、特定の
ボリア−シリカ−アルミナ組成と特定の細孔特性を有す
る担体に周期律表第VIII族貴金属を担持させた触媒は炭
化水素油中の芳香族化合物を水素化する脱芳香族活性が
高く、水素化分解の割合が低い、つまり燃料油収率の高
い炭化水素油の水素化処理用触媒を提供することが可能
となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 32/00 B01J 32/00 (72)発明者 金井 勇樹 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 横塚 英治 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA12 BA01A BA02A BA03A BA03B BB01A BB01B BB02A BB02B BB06A BB06B BC16A BC16B BC69A BC70A BC71A BC72A BC72B BC75A BC75B BD02A BD02B BD03A BD03B BD05A BD05B CC02 DA06 EA02Y EB18Y EC14X EC14Y EC19 FC08 4H029 CA00 DA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボリアとシリカとアルミナとを主成分と
    する酸化物担体に活性成分として周期律表第VIII族貴金
    属を担持することを特徴とする炭化水素油中の芳香族化
    合物の水素化処理用触媒。
  2. 【請求項2】 前記酸化物担体のボリア含有量が酸化物
    換算で5〜15重量%の範囲とし、シリカ含有量が酸化
    物換算で9〜25重量%の範囲とし、かつ残部をアルミ
    ナとすることを特徴とする請求項1記載の炭化水素油中
    の芳香族炭化水素化合物の水素化処理用触媒。
  3. 【請求項3】 前記酸化物担体の細孔特性が水銀圧入法
    で測定した細孔分布で平均細孔直径が70〜100オン
    グストロームの範囲にあり、平均細孔直径±10オング
    ストロームの細孔が占める容積が全細孔容積の少なくと
    も50%であることを特徴とする請求項1または2記載
    の炭化水素油中の芳香族化合物の水素化処理用触媒。
  4. 【請求項4】 前記酸化物担体に担持させる活性成分が
    周期律表第VIII族貴金属の中から選ばれた1種または2
    種以上であり、かつその担持量が金属元素に換算して
    0.1〜2重量%であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項記載の炭化水素油中の芳香族化合物の水
    素化処理用触媒。
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