JP2001204710A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JP2001204710A
JP2001204710A JP2000015419A JP2000015419A JP2001204710A JP 2001204710 A JP2001204710 A JP 2001204710A JP 2000015419 A JP2000015419 A JP 2000015419A JP 2000015419 A JP2000015419 A JP 2000015419A JP 2001204710 A JP2001204710 A JP 2001204710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜磁場コイルを真空容器に収納して静音化
した磁気共鳴イメージング装置において、静音化機能を
失ったときの対策を講じること。 【解決手段】 傾斜磁場コイル2を真空容器22に収納
した磁気共鳴イメージング装置において、傾斜磁場コイ
ルを駆動する傾斜磁場電源5と、傾斜磁場コイルの駆動
に伴う騒音を検出するセンサ11と、このセンサによっ
て、所定レベルを越える騒音を検出したときに傾斜磁場
電源の供給を停止させるシーケンサ8、コンピュータシ
ステム9とを具備した。これにより、真空容器の真空状
態が壊れた場合に騒音が生じて、被検体に恐怖感や不快
感を与えることが防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内部の原子
核スピンの磁気共鳴信号を検出して、被検体内部を画像
化する磁気共鳴イメージング装置に係り、特に、傾斜磁
場コイルの駆動に伴って発生する騒音や振動が、診断用
空間に達するのを抑制するために、傾斜磁場コイルを真
空の密閉容器に収納した、静音型の磁気共鳴イメージン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用診断装置として活用されている磁
気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)
は、被検体内部の原子核スピンの磁気共鳴信号(以下、
MR信号という)を検出することにより、被検体内部を
画像化する装置である。そして、MRI装置は非侵襲に
しかも放射線被曝なしに、被検体内部を画像化すること
ができるので、臨床の場でその有用性を発揮している。
MRI装置は、通常、診断用空間を形成する略円筒状の
ガントリを有し、このガントリに、診断用空間に数キロ
ガウスから10キロガウス(1テスラ)程度の非常に強
い静磁場を発生させる例えば超電導磁石などの磁石装置
と、この静磁場に重畳させる線形の傾斜磁場を、時間的
に変化するように発生させる傾斜磁場コイル、および高
周波パルスを送信するとともに、被検体から得られる高
周波のMR信号を受信するRFコイルなどが、略同心状
に配置されている。なお、傾斜磁場コイルは、x軸、y
軸、z軸の各方向に傾斜磁場を発生させるように、3チ
ャンネルのコイルから形成されている。そして、これら
の中心部に診断用空間が形成され、ここに被検体が寝台
天板に横たわった状態で送り込まれる。また、静磁場に
は、数10PPM以下の空間的均一性が要求され、この
均一性を必要とする診断用空間の撮影領域は、しばしば
直径500mm程度の球状となる。
【0003】さて、MRI装置によってMR画像を得る
撮影時には、上記の磁石装置、傾斜磁場コイルおよびR
Fコイルを、所望のパルスシーケンスに従って駆動す
る。すなわち、パルスシーケンスに沿って、静磁場中に
置かれた被検体に、x軸、y軸、z軸の各方向の線形の
傾斜磁場が重畳され、被検体の原子核スピンがラーモア
周波数の高周波信号で、磁気的に励起される。よって、
この励起に伴ってMR信号が発生するので、このMR信
号がRFコイルで検出され、検出されたMR信号を再構
成することにより、被検体の例えば二次元断層像として
のMR画像が得られる。このようなMRI装置におい
て、近年イメージングに要する時間を短縮したいという
高速化のニーズが非常に高まり、高速EPI(echo
planar imaging)法など、高強度の傾
斜磁場を高速にスイッチング(高速に極性を反転)させ
るパルスシーケンスが開発されて実用に供されている。
ところで、傾斜磁場コイルにパルス電流を流すと、パル
スの立ち上がりや反転時に傾斜磁場コイルに電磁気力が
作用して、静磁場との相互作用により、コイルユニット
に機械的な歪みを起させるが、前述のように傾斜磁場コ
イルは、x軸、y軸、z軸方向に傾斜磁場を発生する、
3チャンネルのコイルを有しており、この3つの傾斜磁
場コイルが頻繁にかつ高速に切換えられる。
【0004】よって、コイルユニットの機械的な歪みに
起因して、傾斜磁場コイルやコイルを支持する磁石容器
などコイルユニット全体が振動し、この振動により空気
振動を生じて騒音となり、さらにこの振動は衝撃音を発
生する。特に、傾斜磁場パルスを高速に反転させると、
その振動が増大するので高速化が進めば進むほど、発生
する騒音も増大することになり、その騒音のレベルは、
100dB(A)以上にもなっている。そして、この騒
音は被検体が横になっているガントリの診断用空間で反
響し、より大きな衝撃音となるので、被検体(患者)に
大きな恐怖感や不安感、不快感を与えることになってい
た。また、被検体に対して耳栓やヘッドフォーンを装着
してもらうことにより、この騒音による聴覚障害を防止
するようにしているが、耳栓やヘッドフォーンの装着は
患者にとって煩わしく、撮影部位によっては、これが邪
魔になることもあった。そこで、このような騒音の発生
を抑制するための提案が種々なされている。本出願人は
例えば、特許第2642348号公報や特開平10−1
18043号公報などに示されているような、傾斜磁場
コイルを真空の密閉容器に収納することにより、騒音ま
たは振動の空気伝播や固体伝播を遮るようにして静音化
したMRI装置を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静音化機構を備えたMRI装置にあっては、何らかの不
具合によって静音化機能を失った場合の対策が施されて
いないという問題があった。例えば、傾斜磁場コイルを
収納している真空容器は、内部が真空状態に保たれてい
るからこそ、傾斜磁場コイルから生ずる騒音の伝播を遮
ることができるのであるが、万一、被検体(患者)のM
R画像の撮影中に、真空容器の真空状態が壊れた場合に
は、突然大きな騒音が出ることになるため、被検体に大
きな恐怖感や不安感、不快感を与えるばかりでなく、被
検体に聴覚障害を引き起こす恐れも危惧されるという問
題があった。本発明は、このような問題を解決するため
になされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、診断用空間の撮影領域に
傾斜磁場を生成するために配置した傾斜磁場コイルを、
真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメージング装置に
おいて、前記傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル
駆動手段と、前記診断用空間内の騒音を検出する騒音検
出手段と、この騒音検出手段によって、所定レベルを越
える騒音を検出したときに警報を発し、および/または
前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具
備することを特徴とするものである。これにより、MR
画像の撮影中に検出した診断用空間内の騒音が、所定の
レベルを越えている場合に、警報を発したり、あるいは
傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被検体に対して
長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感を与えること
がなくなる。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音
検出手段は、圧電素子であることを特徴とするものであ
る。圧電素子は、強い磁場のある環境でも音すなわち空
気の振動を電気信号に変換するセンサとして良好に機能
するので、これにより、MR画像の収集に何等影響する
ことなく、異常な騒音を検出することができる。また、
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の磁気共鳴イ
メージング装置において、前記騒音検出手段は、被検者
からオペレータへの通話手段であることを特徴とするも
のであり、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の
磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音検出手段
は、オペレータと被検者との間の相互通話手段であるこ
とを特徴とするものである。これにより、異常な騒音が
オペレータ側にも伝達されるので、その際の措置が講じ
やすくなる。また、オペレータと被検者との間の通話用
として通常設置されている送受話器が利用できるので、
特別のセンサを新たに設ける必要がなく、構成を簡略化
することができる。また、請求項5に記載の発明は、請
求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴
イメージング装置において、前記騒音検出手段は、前記
真空の密閉容器近傍の診断用空間側に設けられているこ
とを特徴とするものである。これにより、最も影響を受
ける被検体により近い位置で、騒音を検出するので、よ
り実体に即した騒音の検出が可能となる。
【0008】また、請求項6に記載の発明は、診断用空
間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾斜
磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメ
ージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動する
傾斜磁場コイル駆動手段と、前記傾斜磁場コイルの駆動
に伴う振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手
段によって、所定レベルを越える振動を検出したときに
警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイルの駆動
を停止させる制御手段とを具備することを特徴とするも
のである。これにより、MR画像の撮影中に検出した傾
斜磁場コイルの高速スイッチングに伴なって発生する振
動が、所定レベルを越えている場合に、警報を発した
り、あるいは傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被
検体に対して長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感
を与えることがなくなるとともに、傾斜磁場コイル自体
の損傷も未然に防止することができる。
【0009】さらに、請求項7に記載の発明は、診断用
空間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾
斜磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イ
メージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動す
る傾斜磁場コイル駆動手段と、前記傾斜磁場コイルを収
納した前記密閉容器内の真空度を検出する真空度検出手
段と、この真空度検出手段によって、真空度が所定レベ
ルを満たしていないことを検出したときに警報を発し、
および/または前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる
制御手段とを具備することを特徴とするものである。こ
れにより、傾斜磁場コイルを収納している真空容器内の
真空度を検出することにより、真空度が低下したとき
に、警報を発したり、あるいは傾斜磁場コイルの駆動を
停止するので、傾斜磁場コイルの高速スイッチングに伴
なって発生する騒音が診断用空間に漏れ出して、被検体
に対して恐怖感や不安感、不快感を与えることが防止で
きるとともに、加えて、真空度の劣化を事前に確認する
こともでき、騒音の発生する前に対策することができる
ようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気共鳴イメ
ージング装置の実施の形態について、図1ないし図5を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係るMRI
装置の一実施の形態の概略的な構成を示した図である。
静磁場を発生させる磁石装置1、傾斜磁場を発生させる
傾斜磁場コイル2、およびRFコイル3がガントリ4内
に略同心状に配置されている。磁石装置1は、高磁場強
度、高均一性、高安定性が要求され、例えば超電導磁
石、永久磁石などが用いられるが、この実施の形態では
超電導磁石を用いるものとして説明する。また、傾斜磁
場コイル2は詳細には示されていないが、x軸、y軸、
z軸の各方向に傾斜磁場を発生させるために、x軸傾斜
磁場コイル、y軸傾斜磁場コイル、z軸傾斜磁場コイル
から成る3チャンネルの傾斜磁場コイルを具備してお
り、それぞれのx軸傾斜磁場コイル、y軸傾斜磁場コイ
ル、z軸傾斜磁場コイルは、各別に駆動されるように、
3つの傾斜磁場電源、すなわち、x軸傾斜磁場電源5
x、y軸傾斜磁場電源5y、z軸傾斜磁場電源5zに接
続されている。これら各傾斜磁場電源5x、5y、5z
はガントリ4の外に設けられている。
【0011】また、RFコイル3は、高周波パルスを送
信する送信コイルと、MR信号を受信する受信コイルと
を有している。このRFコイル3は、高周波パルスの送
信時には送信機6に接続されて駆動され、MR信号の受
信時には受信機7に接続される。これらx軸傾斜磁場電
源5x、y軸傾斜磁場電源5y、z軸傾斜磁場電源5z
および送信機6は、シーケンサ8によって、予めプログ
ラムされている所定のパルスシーケンスに従って制御さ
れ、x軸方向の傾斜磁場Gx、y軸方向の傾斜磁場G
y、z軸方向の傾斜磁場Gzや高周波パルスを発生す
る。なお、シーケンサ8の駆動は、コンピュータシステ
ム9によって制御され、コンピュータシステム9は、受
信機6で受信されるMR信号を取り込んで、所定の信号
処理を施すことによって被検体の断層像を再構成し、再
構成された断層像を表示部10に表示する。これら受信
機6、受信機7、シーケンサ8、コンピュータシステム
9、表示部10などは、ガントリ4外の制御部に設けら
れている。そして、本発明の主要部を構成するセンサ1
1が、例えばガントリ4内の診断用空間に設置されてお
り、このセンサ11の出力信号は制御部へ供給される。
なお、被検体Pは、寝台12に載置された状態で、ガン
トリ4内に形成されている診断用空間としての中空部1
3に挿入され、撮影領域に位置付けされる。
【0012】次に、ガントリ4の構成について説明す
る。なお、図2はガントリ4の正面図であり、図3はガ
ントリ4の側面側から見た縦断面図である。ガントリ4
は同軸に配置された中空で筒状の2層の真空容器21、
22を有し、静磁場を発生させる磁石装置1は、外側の
真空容器21内に収納され、傾斜磁場を発生させる傾斜
磁場コイル2は、内側の真空容器22内に収納されてい
る。これらの真空容器21、22は非磁性材料から成
り、例えば、外側の真空容器21はアルミニュウムで形
成され、内側の真空容器22はFRP(繊維強化プラス
チック)で形成される。磁石装置1を超電導状態とする
ために、その周囲を4K度程度の極低温に維持する必要
があり、そのため真空容器21内は通常10−3トル
(Torr)以下の高真空に維持している(ちなみに、
1気圧は760トルである)。そして磁石装置1は、液
体ヘリウムなどの冷却媒体が充填される冷媒容器23内
に収納されており、さらに、冷媒容器23は放熱シール
ド24に囲まれて、真空容器21内に収納されている。
なお、冷媒容器23には外部から液体ヘリウムなどを注
入するための注液ポート25が取付けられており、この
注液ポート25は真空容器21を貫通してガントリ4外
へ突出している。
【0013】また、傾斜磁場コイル2は図示しない支持
体によって、内側の真空容器22内にx、y、z方向へ
の位置調整が可能なように、且つ真空容器22に接触し
ないように支持されている。そして真空容器22は、真
空配管26により電磁弁27を介して真空ポンプ28に
接続されている。この真空ポンプ28は、真空容器22
内を10−1〜10−2トル程度の真空状態に維持する
能力を持っており、図示しない真空度計によって常時真
空容器22内の真空度を監視して、真空度が許容される
下限になると真空ポンプ28を駆動し、上限に達すると
真空ポンプ28を停止させる。なお、電磁弁27は、真
空ポンプ28が停止しているときに、空気が真空容器2
2内に流れ込むことを防止している。ところで、真空容
器22内の真空度P1と遮音効果Sとの間には、 S=20log10(P1/760) ・・・ (1) (1)式で示されるような関係がある。よって、例えば
真空容器22内の真空度P1が7.6トルであれば、遮
音効果Sは40dBとなる。このことから、傾斜磁場コ
イル2からの騒音を遮断するためには、数トル程度の真
空度が確保できれば十分であることが分かる。
【0014】さて、真空容器21、22を有するガント
リ4内の中空部分13(診断用空間)の略中央部が撮影
領域となり、ここに被検体Pが位置付けられるが、この
真空容器22で囲まれた中空部分13の撮影領域近傍に
センサ11が設置される。このセンサ11は、例えば圧
電素子であり、傾斜磁場コイル2の発する騒音を、真空
容器22外で検出するためのものであり、センサ11か
らの信号は、ガントリ4の外に設置されている制御部へ
供給される。なお圧電素子は、強い磁場が存在する環境
でも音すなわち空気の振動を電気信号に変換するセンサ
として好適である。
【0015】次に、センサ11の機能について、図4、
図5を参照して説明する。なお、図4は、本発明に係る
磁気共鳴イメージング装置に備えられる制御部の一実施
の形態の要部を示した系統図であり、図5は、同じく制
御部の他の実施の形態の要部を示した系統図である。図
4において、センサ11からの出力信号は、制御部に設
けられている増幅器31へ供給されて増幅される。増幅
器31で増幅されたセンサ11からの出力信号は、制御
回路32において既知の設定レベルと比較される。真空
容器22内の真空度が数トル程度と十分高ければ、空気
伝播を生じないので、真空容器22内に設けられている
傾斜磁場コイル2の発する騒音は、真空容器22の外へ
漏れ出さず、MRI検査を受けている被検体Pの耳には
ほとんど聞こえない程度である。よって、制御回路32
で比較されたセンサ11の出力信号が設定レベル未満で
あれば、制御回路32からは何等信号が発せられない。
しかし、制御回路32で比較されたセンサ11からの出
力信号が設定レベルよりも大きければ、制御回路32は
コンピュータシステム9へアラーム信号を供給する。そ
こで、アラーム信号を受けたコンピュータシステム9
は、オペレータに対して騒音が異常に高いことの警報を
発するとともに、シーケンサ8へ制御信号を送ってシー
ケンサ8の動作を停止させることによって、各傾斜磁場
コイル2への電源供給を遮断してその駆動を停止させ、
さらに送信機6の駆動も停止させる。すなわち、MRI
スキャンを停止させる。
【0016】なお、図4に示した制御部の実施の形態に
おいて、センサ11は、圧電素子に代えて加速度を検出
して電気信号に変換する加速度検出器であってもよい。
この加速度検出器を用いれば、真空度の低下に伴う空気
伝播による騒音の増大を検出することに加えて、傾斜磁
場コイル2が何らかの要因によって、真空容器22に機
械的に接触したような場合に、構造体に生ずる固体伝播
の異常振動をも検出することができる。この場合は、真
空容器22内における傾斜磁場コイル2の取付け位置に
ずれが生じたことが予想され、良好なMR画像を得るた
めにすみやかに点検・調整をうながすトリガーともな
り、さらに、傾斜磁場コイル2自体の損傷も未然に防止
することができる。また、センサ11を真空容器22内
の真空度をモニタする真空度計としてもよい。この場合
は、制御回路32で比較された真空容器22内の真空度
が、所定の真空度に満たなければコンピュータシステム
9へアラーム信号を発して傾斜磁場コイル2の駆動を停
止することになるが、その前に、真空度の劣化状況を事
前に確認することもできるので、騒音の発生する前に異
常個所の発見や、ポンプ28を駆動して真空度を上げる
などの対策を講ずることができる。
【0017】次に、図5に示した制御部の他の実施の形
態について説明する。この実施の形態は、騒音を検出す
るためのセンサを、MRI検査を受けている被検体(患
者)とオペレータとの間で通話をするために、MRI装
置に通常備えられているインターコム(interco
m)の被検体側の送受話器で兼用したものである。すな
わちインターコムは、ガントリ4内の被検体Pが位置付
けられる診断用空間の撮影領域近傍に設けられた、被検
体用の送受話器41と、操作室に設けられたオペレータ
用の送受話器42および通話の送受を切換えるための切
り替えスイッチ43と増幅器44から構成されている。
なお、切り替えスイッチ43は、常時は被検体用の送受
話器41からの声がオペレータ用の送受話器42に届く
ようになっていて、オペレータが被検体へ指示を伝える
ときに、オペレータが切り替えスイッチ43を操作する
ことにより、オペレータ用の送受話器42からの声が、
被検体用の送受話器41に届くような仕組みになってい
る。そして、被検体用の送受話器41の出力は分岐され
て、図4に示したものと同様に、制御部に設けられてい
る増幅器31へ供給され、さらに制御回路32で設定レ
ベルと比較されてその結果がコンピュータシステム9へ
供給されるようになっている。このように、この実施の
形態では、送受話器41が圧電素子をセンサ11とした
場合と同様の機能を奏しており、特別のセンサを新たに
設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。さ
らに、特に異常な騒音が発生したような場合には、オペ
レータ側の送受話器42にもその異常音が伝達されるの
で、異常な騒音が発生したときのシステム停止などの措
置が講じ易くなるという効果も期待される。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、MRI装置でのMR画像の撮影中に、傾斜磁場コ
イルの高速スイッチングに伴なって発生する騒音や振動
を診断用空間で検出することにより、診断用空間に異常
な騒音や振動が発生した場合に、警報を発したり、また
は傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被検体に対し
て長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感を与えるこ
とがなくなり、安心してMRI検査を実施することがで
きる。そして、この騒音に伴い、被検体が聴覚障害を引
き起こすということもなくなる。さらに、傾斜磁場コイ
ルを収納している真空容器内の真空度を検出するように
すれば、真空度の劣化を事前に確認することができ、騒
音の発生する前に対策することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の一実
施の形態の概略的な構成を示した図である。
【図2】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のガン
トリの正面図である。
【図3】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のガン
トリの側面側から見た縦断面図である。
【図4】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置に備え
られる制御部の一実施の形態の要部を示した系統図であ
る。
【図5】制御部の他の実施の形態の要部を示した系統図
である。
【符号の説明】
1 磁石装置 2 傾斜磁場コイル 3 RFコイル 4 ガントリ 5x x軸傾斜磁場電源 5y y軸傾斜磁場電源 5z z軸傾斜磁場電源 6 送信機 7 受信機 8 シーケンサ 9 コンピュータシステム 10 表示部 11 センサ 13 中空部(診断用空間) P 被検体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成
    するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器
    に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾
    斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前
    記診断用空間内の騒音を検出する騒音検出手段と、この
    騒音検出手段によって、所定レベルを越える騒音を検出
    したときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コ
    イルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特
    徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】 前記騒音検出手段は、圧電素子であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング
    装置。
  3. 【請求項3】 前記騒音検出手段は、被検者からオペレ
    ータへの通話手段であることを特徴とする請求項1に記
    載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 【請求項4】 前記騒音検出手段は、オペレータと被検
    者との間の相互通話手段であることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 【請求項5】 前記騒音検出手段は、前記真空の密閉容
    器近傍の診断用空間側に設けられていることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気
    共鳴イメージング装置。
  6. 【請求項6】 診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成
    するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器
    に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾
    斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前
    記傾斜磁場コイルの駆動に伴う振動を検出する振動検出
    手段と、この振動検出手段によって、所定レベルを越え
    る振動を検出したときに警報を発し、および/または前
    記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具備
    することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 【請求項7】 診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成
    するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器
    に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾
    斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前
    記傾斜磁場コイルを収納した前記密閉容器内の真空度を
    検出する真空度検出手段と、この真空度検出手段によっ
    て、真空度が所定レベルを満たしていないことを検出し
    たときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイ
    ルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴
    とする磁気共鳴イメージング装置。
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