JP4653276B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体内部の原子核スピンの磁気共鳴信号を検出して、被検体内部を画像化する磁気共鳴イメージング装置に係り、特に、傾斜磁場コイルの駆動に伴って発生する騒音や振動が、診断用空間に達するのを抑制するために、傾斜磁場コイルを真空の密閉容器に収納した、静音型の磁気共鳴イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用診断装置として活用されている磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)は、被検体内部の原子核スピンの磁気共鳴信号(以下、MR信号という)を検出することにより、被検体内部を画像化する装置である。そして、MRI装置は非侵襲にしかも放射線被曝なしに、被検体内部を画像化することができるので、臨床の場でその有用性を発揮している。
MRI装置は、通常、診断用空間を形成する略円筒状のガントリを有し、このガントリに、診断用空間に数キロガウスから10キロガウス(1テスラ)程度の非常に強い静磁場を発生させる例えば超電導磁石などの磁石装置と、この静磁場に重畳させる線形の傾斜磁場を、時間的に変化するように発生させる傾斜磁場コイル、および高周波パルスを送信するとともに、被検体から得られる高周波のMR信号を受信するRFコイルなどが、略同心状に配置されている。なお、傾斜磁場コイルは、x軸、y軸、z軸の各方向に傾斜磁場を発生させるように、3チャンネルのコイルから形成されている。そして、これらの中心部に診断用空間が形成され、ここに被検体が寝台天板に横たわった状態で送り込まれる。また、静磁場には、数10PPM以下の空間的均一性が要求され、この均一性を必要とする診断用空間の撮影領域は、しばしば直径500mm程度の球状となる。
【0003】
さて、MRI装置によってMR画像を得る撮影時には、上記の磁石装置、傾斜磁場コイルおよびRFコイルを、所望のパルスシーケンスに従って駆動する。すなわち、パルスシーケンスに沿って、静磁場中に置かれた被検体に、x軸、y軸、z軸の各方向の線形の傾斜磁場が重畳され、被検体の原子核スピンがラーモア周波数の高周波信号で、磁気的に励起される。よって、この励起に伴ってMR信号が発生するので、このMR信号がRFコイルで検出され、検出されたMR信号を再構成することにより、被検体の例えば二次元断層像としてのMR画像が得られる。
このようなMRI装置において、近年イメージングに要する時間を短縮したいという高速化のニーズが非常に高まり、高速EPI(echo planar imaging)法など、高強度の傾斜磁場を高速にスイッチング(高速に極性を反転)させるパルスシーケンスが開発されて実用に供されている。ところで、傾斜磁場コイルにパルス電流を流すと、パルスの立ち上がりや反転時に傾斜磁場コイルに電磁気力が作用して、静磁場との相互作用により、コイルユニットに機械的な歪みを起させるが、前述のように傾斜磁場コイルは、x軸、y軸、z軸方向に傾斜磁場を発生する、3チャンネルのコイルを有しており、この3つの傾斜磁場コイルが頻繁にかつ高速に切換えられる。
【0004】
よって、コイルユニットの機械的な歪みに起因して、傾斜磁場コイルやコイルを支持する磁石容器などコイルユニット全体が振動し、この振動により空気振動を生じて騒音となり、さらにこの振動は衝撃音を発生する。特に、傾斜磁場パルスを高速に反転させると、その振動が増大するので高速化が進めば進むほど、発生する騒音も増大することになり、その騒音のレベルは、100dB(A)以上にもなっている。そして、この騒音は被検体が横になっているガントリの診断用空間で反響し、より大きな衝撃音となるので、被検体(患者)に大きな恐怖感や不安感、不快感を与えることになっていた。また、被検体に対して耳栓やヘッドフォーンを装着してもらうことにより、この騒音による聴覚障害を防止するようにしているが、耳栓やヘッドフォーンの装着は患者にとって煩わしく、撮影部位によっては、これが邪魔になることもあった。
そこで、このような騒音の発生を抑制するための提案が種々なされている。本出願人は例えば、特許第2642348号公報や特開平10−118043号公報などに示されているような、傾斜磁場コイルを真空の密閉容器に収納することにより、騒音または振動の空気伝播や固体伝播を遮るようにして静音化したMRI装置を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の静音化機構を備えたMRI装置にあっては、何らかの不具合によって静音化機能を失った場合の対策が施されていないという問題があった。例えば、傾斜磁場コイルを収納している真空容器は、内部が真空状態に保たれているからこそ、傾斜磁場コイルから生ずる騒音の伝播を遮ることができるのであるが、万一、被検体(患者)のMR画像の撮影中に、真空容器の真空状態が壊れた場合には、突然大きな騒音が出ることになるため、被検体に大きな恐怖感や不安感、不快感を与えるばかりでなく、被検体に聴覚障害を引き起こす恐れも危惧されるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前記診断用空間内の騒音を検出する騒音検出手段と、この騒音検出手段によって、所定レベルを越える騒音を検出したときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴とするものである。
これにより、MR画像の撮影中に検出した診断用空間内の騒音が、所定のレベルを越えている場合に、警報を発したり、あるいは傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被検体に対して長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感を与えることがなくなる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音検出手段は、圧電素子であることを特徴とするものである。
圧電素子は、強い磁場のある環境でも音すなわち空気の振動を電気信号に変換するセンサとして良好に機能するので、これにより、MR画像の収集に何等影響することなく、異常な騒音を検出することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音検出手段は、被検者からオペレータへの通話手段であることを特徴とするものであり、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音検出手段は、オペレータと被検者との間の相互通話手段であることを特徴とするものである。
これにより、異常な騒音がオペレータ側にも伝達されるので、その際の措置が講じやすくなる。また、オペレータと被検者との間の通話用として通常設置されている送受話器が利用できるので、特別のセンサを新たに設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記騒音検出手段は、前記真空の密閉容器近傍の診断用空間側に設けられていることを特徴とするものである。
これにより、最も影響を受ける被検体により近い位置で、騒音を検出するので、より実体に即した騒音の検出が可能となる。
【0008】
また、請求項6に記載の発明は、診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前記傾斜磁場コイルの駆動に伴う振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段によって、所定レベルを越える振動を検出したときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴とするものである。
これにより、MR画像の撮影中に検出した傾斜磁場コイルの高速スイッチングに伴なって発生する振動が、所定レベルを越えている場合に、警報を発したり、あるいは傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被検体に対して長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感を与えることがなくなるとともに、傾斜磁場コイル自体の損傷も未然に防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施の形態について、図1ないし図5を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るMRI装置の一実施の形態の概略的な構成を示した図である。
静磁場を発生させる磁石装置1、傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル2、およびRFコイル3がガントリ4内に略同心状に配置されている。磁石装置1は、高磁場強度、高均一性、高安定性が要求され、例えば超電導磁石、永久磁石などが用いられるが、この実施の形態では超電導磁石を用いるものとして説明する。また、傾斜磁場コイル2は詳細には示されていないが、x軸、y軸、z軸の各方向に傾斜磁場を発生させるために、x軸傾斜磁場コイル、y軸傾斜磁場コイル、z軸傾斜磁場コイルから成る3チャンネルの傾斜磁場コイルを具備しており、それぞれのx軸傾斜磁場コイル、y軸傾斜磁場コイル、z軸傾斜磁場コイルは、各別に駆動されるように、3つの傾斜磁場電源、すなわち、x軸傾斜磁場電源5x、y軸傾斜磁場電源5y、z軸傾斜磁場電源5zに接続されている。これら各傾斜磁場電源5x、5y、5zはガントリ4の外に設けられている。
【0011】
また、RFコイル3は、高周波パルスを送信する送信コイルと、MR信号を受信する受信コイルとを有している。このRFコイル3は、高周波パルスの送信時には送信機6に接続されて駆動され、MR信号の受信時には受信機7に接続される。これらx軸傾斜磁場電源5x、y軸傾斜磁場電源5y、z軸傾斜磁場電源5zおよび送信機6は、シーケンサ8によって、予めプログラムされている所定のパルスシーケンスに従って制御され、x軸方向の傾斜磁場Gx、y軸方向の傾斜磁場Gy、z軸方向の傾斜磁場Gzや高周波パルスを発生する。
なお、シーケンサ8の駆動は、コンピュータシステム9によって制御され、コンピュータシステム9は、受信機6で受信されるMR信号を取り込んで、所定の信号処理を施すことによって被検体の断層像を再構成し、再構成された断層像を表示部10に表示する。これら受信機6、受信機7、シーケンサ8、コンピュータシステム9、表示部10などは、ガントリ4外の制御部に設けられている。
そして、本発明の主要部を構成するセンサ11が、例えばガントリ4内の診断用空間に設置されており、このセンサ11の出力信号は制御部へ供給される。なお、被検体Pは、寝台12に載置された状態で、ガントリ4内に形成されている診断用空間としての中空部13に挿入され、撮影領域に位置付けされる。
【0012】
次に、ガントリ4の構成について説明する。なお、図2はガントリ4の正面図であり、図3はガントリ4の側面側から見た縦断面図である。
ガントリ4は同軸に配置された中空で筒状の2層の真空容器21、22を有し、静磁場を発生させる磁石装置1は、外側の真空容器21内に収納され、傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル2は、内側の真空容器22内に収納されている。これらの真空容器21、22は非磁性材料から成り、例えば、外側の真空容器21はアルミニュウムで形成され、内側の真空容器22はFRP(繊維強化プラスチック)で形成される。
磁石装置1を超電導状態とするために、その周囲を4K度程度の極低温に維持する必要があり、そのため真空容器21内は通常10−3トル(Torr)以下の高真空に維持している(ちなみに、1気圧は760トルである)。そして磁石装置1は、液体ヘリウムなどの冷却媒体が充填される冷媒容器23内に収納されており、さらに、冷媒容器23は放熱シールド24に囲まれて、真空容器21内に収納されている。なお、冷媒容器23には外部から液体ヘリウムなどを注入するための注液ポート25が取付けられており、この注液ポート25は真空容器21を貫通してガントリ4外へ突出している。
【0013】
また、傾斜磁場コイル2は図示しない支持体によって、内側の真空容器22内にx、y、z方向への位置調整が可能なように、且つ真空容器22に接触しないように支持されている。そして真空容器22は、真空配管26により電磁弁27を介して真空ポンプ28に接続されている。この真空ポンプ28は、真空容器22内を10−1〜10−2トル程度の真空状態に維持する能力を持っており、図示しない真空度計によって常時真空容器22内の真空度を監視して、真空度が許容される下限になると真空ポンプ28を駆動し、上限に達すると真空ポンプ28を停止させる。なお、電磁弁27は、真空ポンプ28が停止しているときに、空気が真空容器22内に流れ込むことを防止している。
ところで、真空容器22内の真空度P1と遮音効果Sとの間には、
S=20log10(P1/760) ・・・ (1)
(1)式で示されるような関係がある。よって、例えば真空容器22内の真空度P1が7.6トルであれば、遮音効果Sは40dBとなる。このことから、傾斜磁場コイル2からの騒音を遮断するためには、数トル程度の真空度が確保できれば十分であることが分かる。
【0014】
さて、真空容器21、22を有するガントリ4内の中空部分13(診断用空間)の略中央部が撮影領域となり、ここに被検体Pが位置付けられるが、この真空容器22で囲まれた中空部分13の撮影領域近傍にセンサ11が設置される。このセンサ11は、例えば圧電素子であり、傾斜磁場コイル2の発する騒音を、真空容器22外で検出するためのものであり、センサ11からの信号は、ガントリ4の外に設置されている制御部へ供給される。なお圧電素子は、強い磁場が存在する環境でも音すなわち空気の振動を電気信号に変換するセンサとして好適である。
【0015】
次に、センサ11の機能について、図4、図5を参照して説明する。なお、図4は、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置に備えられる制御部の一実施の形態の要部を示した系統図であり、図5は、同じく制御部の他の実施の形態の要部を示した系統図である。
図4において、センサ11からの出力信号は、制御部に設けられている増幅器31へ供給されて増幅される。増幅器31で増幅されたセンサ11からの出力信号は、制御回路32において既知の設定レベルと比較される。真空容器22内の真空度が数トル程度と十分高ければ、空気伝播を生じないので、真空容器22内に設けられている傾斜磁場コイル2の発する騒音は、真空容器22の外へ漏れ出さず、MRI検査を受けている被検体Pの耳にはほとんど聞こえない程度である。よって、制御回路32で比較されたセンサ11の出力信号が設定レベル未満であれば、制御回路32からは何等信号が発せられない。
しかし、制御回路32で比較されたセンサ11からの出力信号が設定レベルよりも大きければ、制御回路32はコンピュータシステム9へアラーム信号を供給する。そこで、アラーム信号を受けたコンピュータシステム9は、オペレータに対して騒音が異常に高いことの警報を発するとともに、シーケンサ8へ制御信号を送ってシーケンサ8の動作を停止させることによって、各傾斜磁場コイル2への電源供給を遮断してその駆動を停止させ、さらに送信機6の駆動も停止させる。
すなわち、MRIスキャンを停止させる。
【0016】
なお、図4に示した制御部の実施の形態において、センサ11は、圧電素子に代えて加速度を検出して電気信号に変換する加速度検出器であってもよい。この加速度検出器を用いれば、真空度の低下に伴う空気伝播による騒音の増大を検出することに加えて、傾斜磁場コイル2が何らかの要因によって、真空容器22に機械的に接触したような場合に、構造体に生ずる固体伝播の異常振動をも検出することができる。この場合は、真空容器22内における傾斜磁場コイル2の取付け位置にずれが生じたことが予想され、良好なMR画像を得るためにすみやかに点検・調整をうながすトリガーともなり、さらに、傾斜磁場コイル2自体の損傷も未然に防止することができる。
また、センサ11を真空容器22内の真空度をモニタする真空度計としてもよい。この場合は、制御回路32で比較された真空容器22内の真空度が、所定の真空度に満たなければコンピュータシステム9へアラーム信号を発して傾斜磁場コイル2の駆動を停止することになるが、その前に、真空度の劣化状況を事前に確認することもできるので、騒音の発生する前に異常個所の発見や、ポンプ28を駆動して真空度を上げるなどの対策を講ずることができる。
【0017】
次に、図5に示した制御部の他の実施の形態について説明する。この実施の形態は、騒音を検出するためのセンサを、MRI検査を受けている被検体(患者)とオペレータとの間で通話をするために、MRI装置に通常備えられているインターコム(intercom)の被検体側の送受話器で兼用したものである。
すなわちインターコムは、ガントリ4内の被検体Pが位置付けられる診断用空間の撮影領域近傍に設けられた、被検体用の送受話器41と、操作室に設けられたオペレータ用の送受話器42および通話の送受を切換えるための切り替えスイッチ43と増幅器44から構成されている。なお、切り替えスイッチ43は、常時は被検体用の送受話器41からの声がオペレータ用の送受話器42に届くようになっていて、オペレータが被検体へ指示を伝えるときに、オペレータが切り替えスイッチ43を操作することにより、オペレータ用の送受話器42からの声が、被検体用の送受話器41に届くような仕組みになっている。そして、被検体用の送受話器41の出力は分岐されて、図4に示したものと同様に、制御部に設けられている増幅器31へ供給され、さらに制御回路32で設定レベルと比較されてその結果がコンピュータシステム9へ供給されるようになっている。
このように、この実施の形態では、送受話器41が圧電素子をセンサ11とした場合と同様の機能を奏しており、特別のセンサを新たに設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。さらに、特に異常な騒音が発生したような場合には、オペレータ側の送受話器42にもその異常音が伝達されるので、異常な騒音が発生したときのシステム停止などの措置が講じ易くなるという効果も期待される。
【0018】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、MRI装置でのMR画像の撮影中に、傾斜磁場コイルの高速スイッチングに伴なって発生する騒音や振動を診断用空間で検出することにより、診断用空間に異常な騒音や振動が発生した場合に、警報を発したり、または傾斜磁場コイルの駆動を停止するので、被検体に対して長時間にわたって恐怖感や不安感、不快感を与えることがなくなり、安心してMRI検査を実施することができる。そして、この騒音に伴い、被検体が聴覚障害を引き起こすということもなくなる。さらに、傾斜磁場コイルを収納している真空容器内の真空度を検出するようにすれば、真空度の劣化を事前に確認することができ、騒音の発生する前に対策することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の一実施の形態の概略的な構成を示した図である。
【図2】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のガントリの正面図である。
【図3】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のガントリの側面側から見た縦断面図である。
【図4】本発明に係る磁気共鳴イメージング装置に備えられる制御部の一実施の形態の要部を示した系統図である。
【図5】制御部の他の実施の形態の要部を示した系統図である。
【符号の説明】
1 磁石装置
2 傾斜磁場コイル
3 RFコイル
4 ガントリ
5x x軸傾斜磁場電源
5y y軸傾斜磁場電源
5z z軸傾斜磁場電源
6 送信機
7 受信機
8 シーケンサ
9 コンピュータシステム
10 表示部
11 センサ
13 中空部(診断用空間)
P 被検体
Claims (6)
- 診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前記診断用空間内の騒音を検出する騒音検出手段と、この騒音検出手段によって、所定レベルを越える騒音を検出したときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
- 前記騒音検出手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記騒音検出手段は、被検者からオペレータへの通話手段であることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記騒音検出手段は、オペレータと被検者との間の相互通話手段であることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記騒音検出手段は、前記真空の密閉容器近傍の診断用空間側に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 診断用空間の撮影領域に傾斜磁場を生成するために配置した傾斜磁場コイルを、真空の密閉容器に収納した磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場コイル駆動手段と、前記傾斜磁場コイルの駆動に伴う振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段によって、所定レベルを越える振動を検出したときに警報を発し、および/または前記傾斜磁場コイルの駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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