JP2001201200A - マルチ形空気調和機 - Google Patents

マルチ形空気調和機

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JP2001201200A JP2000013196A JP2000013196A JP2001201200A JP 2001201200 A JP2001201200 A JP 2001201200A JP 2000013196 A JP2000013196 A JP 2000013196A JP 2000013196 A JP2000013196 A JP 2000013196A JP 2001201200 A JP2001201200 A JP 2001201200A
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2700/00Sensing or detecting of parameters; Sensors therefor
    • F25B2700/21Temperatures
    • F25B2700/2115Temperatures of a compressor or the drive means therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数台の圧縮機における油不足を相互補完的
にしかも迅速に解消することができ、これにより各圧縮
機の寿命向上および信頼性向上が格段に図れるととも
に、油分離器の容量の縮小化が図れて装置全体の小形化
に寄与し得るマルチ形空気調和機を提供する。 【解決手段】 各室外機1,2の少なくとも1つを暖房
モードに設定して残りを冷房モードに設定し、かつ暖房
モードの室外機を運転して冷房モードの室外機を停止す
る。これにより、暖房モードの室外機の圧縮機から吐出
される冷媒がガス側配管22を通して冷房モードの室外
機における圧縮機10のケース10cに加圧用として導
かれ、そのケース10cから潤滑油OILが流出する。こ
の流出した潤滑油OILが、油移動管41、油回収管4
5、および油バランス管50を通り、暖房モードの室外
機の圧縮機10に補充される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数台の室外機
および複数台の室内機を備えたマルチ形空気調和機に関
する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機における圧縮機は、ケース内
に潤滑用の油を充填している。この潤滑油は、圧縮機が
冷媒を吸い込んで吐出するのに伴い、一部が冷媒と共に
冷凍サイクル中に流出するため、圧縮機において潤滑油
不足を生じることがある。潤滑油が不足すると、ケース
内の摺動部が油切れの状態となり、圧縮機の寿命に悪影
響を与えてしまう。
【0003】そこで、圧縮機から冷媒と共に吐出される
潤滑油を圧縮機のケース内に戻す手段として、油分離器
(オイルセパレータ)が知られている。例えば特開平4-
184048号公報に示されるものでは、圧縮機の冷媒吐出側
配管に油分離器を設け、冷媒と一緒に吐出される潤滑油
を油分離器で捕捉し、圧縮機が潤滑油不足となった場合
に油分離器に溜まった潤滑油を圧縮機の冷媒吸込側配管
に戻す構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の油分離器の例で
は、油分離器に溜まった潤滑油が圧縮機に一旦戻された
後、次に油分離器に所定量(圧縮機の油面保持に必要な
油戻し量)の潤滑油が溜まるまでに長い時間がかかり、
このため圧縮機での潤滑油不足を迅速に解消することが
できず、結局は圧縮機の寿命に悪影響を与えてしまう。
圧縮機の油面保持に必要な十分な油戻し量を確保するた
めに油分離器の容量が大きくなってしまい、装置全体の
大形化を招くという問題もある。
【0005】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、複数台の圧縮機における油不
足を相互補完的にしかも迅速に解消することができ、こ
れにより各圧縮機の寿命向上および信頼性向上が格段に
図れるとともに、油分離器の容量の縮小化が図れて装置
全体の小形化に寄与し得るマルチ形空気調和機を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のマ
ルチ形空気調和機は、各室外機の少なくとも1つを暖房
モードに設定して残りを冷房モードに設定し、かつ暖房
モードの室外機を運転して冷房モードの室外機を停止す
る。これにより、暖房モードの室外機の圧縮機から吐出
される冷媒が、ガス側配管を通して且つ加圧用として冷
房モードの室外機における圧縮機のケースに導かれる。
そして、この加圧作用により、冷房モードの室外機にお
ける圧縮機のケースから油が流出し、それが油移動管、
油回収管、および油バランス管を通って暖房モードの室
外機の圧縮機に取り込まれる。
【0007】請求項2に係る発明のマルチ形空気調和機
は、請求項1に係る発明において、さらに、各圧縮機の
ケース内の油量が適正か不足かを検出する検出手段を備
えている。制御手段は、この検出手段で油量不足が検出
された場合に、その圧縮機を有する室外機を暖房モード
に設定する。
【0008】請求項3に係る発明のマルチ形空気調和機
は、請求項1および請求項2のいずれかに係る発明の制
御手段について限定している。制御手段は、制御を定期
的に実行する。
【0009】請求項4に係る発明のマルチ形空気調和機
は、各室外機が暖房モードの場合に、定期的または必要
に応じて、除霜モードに切り換えて各ヒートポンプ式冷
凍サイクルの冷媒流を逆方向に切り換えて各室外熱交換
器に対する除霜運転を実行する。この除霜運転の開始
時、各室外機の少なくとも1つで除霜モードの切換を遅
延する。これにより、遅延対象の室外機の圧縮機から吐
出される冷媒が、ガス側配管を通して且つ加圧用として
他の室外機における圧縮機のケースに導かれる。そし
て、この加圧作用により、除霜モードの運転停止中の圧
縮機における圧縮機のケースから油が流出し、それが油
移動管、油回収管、および油バランス管を通り、遅延対
象の室外機における圧縮機のケースに取り込まれる。
【0010】請求項5に係る発明のマルチ形空気調和機
は、請求項1、請求項2、請求項3、および請求項4のい
ずれかに係る発明の各油移動管について次のように限定
している。各油移動管は、各ケースの適正油面位置に接
続されている。
【0011】請求項6に係る発明のマルチ形空気調和機
は、請求項1、請求項2、請求項3、および請求項4のい
ずれかに係る発明において、さらに、各油移動管と各油
回収管との接続間にそれぞれ設けられた保油タンク、を
備えている。
【0012】
【発明の実施の形態】[1]以下、本発明のマルチ形空
気調和機の第1の実施形態について図面を参照して説明
する。図1において、1はセンタ室外機で、低圧型の圧
縮機10を備えている。圧縮機10は、密閉形のケース
10cを有する。このケース10cに、可変速度モータ
M0および定速度モータM1が収容されるとともに、摺動
部の潤滑用として油(以下、潤滑油と称す)が充填され
ている。
【0013】15は冷房モードの冷媒流と暖房モードの
冷媒流とを切り換えるための切換弁たとえば四方弁であ
る。この四方弁15がオフ(図示の状態)のとき、冷房
モードの冷媒流が設定される。すなわち、圧縮機10か
ら吐出される冷媒(ガス)が、2つの冷媒吐出側配管1
1、逆止弁12、高圧側配管13、油分離器14、およ
び四方弁15を介して室外熱交換器16に流れる。室外
熱交換器16に流入した冷媒は、室外空気に熱を放出し
て液化する。室外熱交換器16を経た冷媒(液冷媒)
は、膨張弁17、受液器18、パックドバルブ19、液
側配管20、および各流量調整弁21を介して各室内機
3に流れる。各室内機3に流入した冷媒は、それぞれ室
内空気から熱を奪って気化する。これにより、被空調室
内が冷房される。各室内機3を経た冷媒(ガス)は、ガ
ス側配管22、パックドバルブ23、上記四方弁15、
液分離器24、および冷媒吸込側配管25を介して圧縮
機10に吸い込まれる。
【0014】四方弁15がオンされると、暖房モードの
冷媒流が設定される。すなわち、圧縮機10から吐出さ
れる冷媒(ガス)が、各冷媒吐出側配管11、逆止弁1
2、高圧側配管13、油分離器14、四方弁15、パッ
クドバルブ23、およびガス側配管22を介して各室内
機3に流れる。各室内機3に流入した冷媒は、それぞれ
室内空気に熱を放出して液化する。これにより、被空調
室内が暖房される。各室内機3を経た冷媒(液冷媒)
は、各流量調整弁21、液側配管20、パックドバルブ
19、受液器18、および膨張弁17を介して室外熱交
換器16に流れる。室外熱交換器16に流入した冷媒
は、室外空気から熱を汲み上げて気化する。室外熱交換
器16を経た冷媒(ガス)は、四方弁15、液分離器2
4、および冷媒吸込側配管25を介して圧縮機10に吸
い込まれる。
【0015】油分離器14と四方弁15との間の高圧側
配管に、高圧冷媒の圧力Pdを検知する圧力センサ(高
圧センサ)26が取り付けられている。室外熱交換器1
6に温度センサ(熱交換器温度センサ)27が取り付け
られている。室外熱交換器16の近傍に室外ファン28
が設けられている。四方弁15と液分離器24との間の
低圧側配管に、低圧冷媒の温度を検知する温度センサ2
9が取り付けられている。冷媒吸込側配管25に、低圧
冷媒の圧力Psを検知する圧力センサ(低圧センサ)3
0が取り付けられている。
【0016】油分離器14に溜まった潤滑油は、キャピ
ラリチューブ31を介して冷媒吸込側配管25に流れ
る。油分離器14と四方弁15との間の高圧側配管か
ら、四方弁15と液分離器24との間の低圧側配管にか
けて、開閉弁32を介したレリースバイパスが接続され
ている。膨張弁17と受液器18との間の液側配管か
ら、四方弁15と液分離器24との間の低圧側配管にか
けて、流量調整弁33を介したクーリングバイパスが接
続されている。
【0017】一方、センタ室外機1と並んで複数台のタ
ーミナル室外機2が設置されている。各室外機2は、低
圧型の圧縮機10を備えている。圧縮機10は、密閉形
のケース10cを有する。このケース10cに、2台の
定速度モータM1,M2が収容されるとともに、潤滑油が
充填されている。
【0018】各室外機2は、定速度モータM1,M2を
有する点、各冷媒吐出側配管11にそれぞれ逆止弁12
が設けられている点、各冷媒吐出側配管11から冷媒吸
込側配管25にかけて開閉弁34,35を介したガスバ
ランスバイパスがそれぞれ接続されている点を除いて、
センタ室外機1と同じ構成である。これら室外機2が、
液側配管20およびガス側配管22を介してセンタ室外
機1にそれぞれ並列に接続されている。
【0019】こうして、各室外機1,2および各室内機
3において複数のヒートポンプ式冷凍サイクルが構成さ
れ、その各ヒートポンプ式冷凍サイクルの液側配管20
およびガス側配管22が共通化されている。
【0020】さらに、室外機1および各室外機2にそれ
ぞれパックドバルブ51が設けられ、その各パックドバ
ルブ51の相互間に油バランス管50が接続されてい
る。
【0021】このような配管構成のマルチ形空気調和機
において、室外機1および各室外機2にそれぞれ油量検
出装置が設けられている。油量検出装置は、圧縮機10
のケース10c内の潤滑油量を検出する。この油量検出
装置の具体的な構成を図2に示している。
【0022】ケース10c内に潤滑油OILが溜まってい
る。このケース10cに、油移動管41および圧力バラ
ンス管43を介して保油タンク40が連通されている。
油移動管41はケース10cの適正油面位置に接続さ
れ、圧力バランス管43は適正油面位置より上方の部位
に接続されている。ケース10c内の圧力(高圧)と保
油タンク40内の圧力とが圧力バランス管43を通じて
同じになるので、ケース10c内の潤滑油OILの余剰分
が油移動管41を通して保油タンク40に迅速かつスム
ーズに移動する。また、ケース10cの適正油面位置に
油移動管41が接続されているので、ケース10c内の
油面が適正油面以下になった場合は、ケース10cから
保油タンク40への潤滑油OILの余計な移動が未然に防
止される。
【0023】油移動管41には、保油タンク40からケ
ース10cへの油の逆流を阻止する逆止弁42が設けら
れている。圧力バランス管43には、保油タンク40か
らケース10cへの冷媒の流入を阻止する逆止弁44が
設けられている。
【0024】保油タンク40の油流出口に油回収管45
の一端が接続され、その油回収管45の他端が吸込側配
管25に接続されている。この油回収管45に、開閉弁
Va、ケース10cから保油タンク40への冷媒の流入
を阻止する逆止弁46、およびキャピラリチューブ47
が順次に設けられている。なお、キャピラリチューブ4
7に対し、開閉弁Vbおよび開閉弁逆止弁48がそれぞ
れ並列に接続されている。
【0025】油回収管45における逆止弁46とキャピ
ラリチューブ47との間に、上記パックドバルブ51を
介して上記圧力バランス管50が接続されている。
【0026】高圧側配管13と保油タンク40の冷媒流
入口との間に加圧管52が接続されている。加圧管52
は、圧縮機10から吐出される冷媒の一部を保油タンク
40から潤滑油OILを流出させるための加圧用として保
油タンク40に導くためのものである。この加圧管52
に、開閉弁Vcが設けられている。
【0027】保油タンク40の油流出口(油回収管45
の一端部)に戻し管53の一端が連通され、その戻し管
53の他端が上記圧力バランス管43の一部を介してケ
ース10cに連通されている。戻し管53は、保油タン
ク40から流出する潤滑油OILをケース10cに戻すた
めのものである。この戻し管53に減圧器たとえばキャ
ピラリチューブ54が設けられている。
【0028】加圧管52の中途部(開閉弁Vcの下流
側)から戻し管53の中途部(キャピラリチューブ54
の下流側)にかけてバイパス管55が接続され、そのバ
イパス管55に減圧器たとえばキャピラリチューブ56
が設けられている。加圧管52から保油タンク40への
冷媒の流れ込み量が減少しても、加圧管52内の冷媒は
バイパス管55を経由して常に流れる。このバイパス管
55に温度センサ(第1温度検知手段)61が取り付け
られている。温度センサ61は、加圧用の冷媒(ガス)
の温度TK1を検知する。
【0029】戻し管53の一端部に温度センサ(第2温
度検知手段)62が取り付けられている。温度センサ6
2は、保油タンク40から流出する潤滑油OILの温度T
K2を検知する。油移動管41に温度センサ63が取り
付けられている。温度センサ63は、ケース10cから
保油タンク40へ移動する潤滑油OILの温度TK3を検
知する。なお、油量検出装置の配管構成の具体例を図2
と同一部分に同一符号を付して図3に示している。
【0030】また、この油量検出装置を含むマルチ形空
気調和機全体の制御回路を図4に示している。図4にお
いて、70はセンタ室外機1に搭載された室外制御部、
80は各ターミナル室外機2に搭載された室外制御部、
90は各室内機3に搭載された室内制御部である。これ
ら室外制御部70,80および室内制御部90がデータ
伝送用のバスライン66を介して相互接続されている。
【0031】室外制御部70は、各室内制御部90から
の指令に応じて当該センタ室外機1および各ターミナル
室外機80を統括的に制御するもので、CPU71、制
御プログラム及びデータを記憶するメモリ72、時間カ
ウント用のタイマ73などを備える。とくに、CPU7
1は、油量検出に関する主要な機能として、圧縮機10
の運転中に油回収管45の開閉弁Vaを閉じた状態で、
加圧管52の開閉弁Vcを定期的に開放し、その開放中
の温度センサ61の検知温度TK1と温度センサ62の
検知温度TK2との対比により保油タンク40内の潤滑
油OILの有無を検知し、その検知結果に基づいてケース
10cの潤滑油OILの量が適正か否かを検出する検出手
段を備える。具体的には、温度センサ61の検知温度T
K1と温度センサ62の検知温度TK2との差の時間的
変化に基づいて保油タンク40内の潤滑油OILの実質的
な量を液冷媒の混入にかかわらず検知し、その検知結果
に基づいてケース10c内の潤滑油OILの量が適正か否
かを検出する。要するに、検知温度TK1の立ち上がり
から検知温度TK2の立ち上がりまでの時間tnを検出
し、その検出時間tnと設定値tnsとの比較により保
油タンク40内の潤滑油OILの実質的な量を液冷媒の混
入にかかわらず検知し、その検知結果に基づいてケース
10c内の潤滑油OILの量が適正か否かを検出するよう
にしている。
【0032】保油タンク40内に潤滑油OILが有れば、
図5に示すように、検知温度TK1,TK2の両者に温
度差が生じる。この温度差がなくなるまでの時間は、保
油タンク40内の油量に比例する。この特性を利用して
保油タンク40内に潤滑油OILが有ること、あるいは実
質的な潤滑油OILの量を液冷媒の混入にかかわらずに検
知して、ケース10c内に適正油面以上の潤滑油OILが
有ると判断する。
【0033】この室外制御部70に、インバータ74、
開閉接点75、開閉弁Va,Vb,Vc、温度センサ6
1,62,63が接続されている。インバータ74は、
商用交流電源65の電圧を直流電圧に変換し、その直流
電圧をスイッチングにより室外制御部70からの指令に
応じた所定周波数およびレベルの交流電圧に変換し、出
力する。この出力が可変速度モータMoに駆動電力とし
て供給される。インバータ74の出力周波数が変化する
のに伴い、可変速度モータMoの回転数が変化する。開
閉接点75は、商用交流電源65と定速度モータM1と
の間の通電路に挿接されている。この開閉接点75がオ
ンされると定速度モータM1が一定回の転数で動作し、
開閉接点75がオフされると定速度モータM1の動作が
停止する。すなわち、可変速度モータMoの回転数変
化、および定速度モータM1の運転オン・オフにより、
センタ室外機1における圧縮機10の容量が変化する。
【0034】各室外制御部80は、センタ室外機1から
の指令に応じて当該ターミナル室外機2を制御するもの
で、CPU81、制御プログラム及びデータを記憶する
メモリ82などを備える。とくに、CPU81は、油量
検出に関する主要な機能として、温度センサ61の検知
温度TK1と温度センサ62の検知温度TK2との対比
により保油タンク40内の潤滑油OILの有無を検知し、
その検知結果に基づいてケース10c内の潤滑油量を検
出する検出手段を備える。具体的には、加圧管52の開
閉弁Vcを定期的に開放し、その開放中の温度センサ6
1の検知温度TK1と温度センサ62の検知温度TK2
との差の時間的変化に基づいてケース10c内の潤滑油
OILの実質的な量を液冷媒の混入にかかわらず検知し、
その検知結果に基づいてケース10c内の潤滑油量が適
正か否かを検出する。要するに、検知温度TK1の立ち
上がりから検知温度TK2の立ち上がりまでの時間tn
を検出し、その検出時間tnと設定値tnsとの比較に
より実質的な量を液冷媒の混入にかかわらず検知し、そ
の検知結果に基づいてケース10c内の潤滑油OILの量
が適正か否かを検出するようにしている。
【0035】この室外制御部80に、開閉接点84,8
5、開閉弁Va,Vb,Vc、温度センサ61,62,
63が接続されている。開閉接点84は、商用交流電源
65と定速度モータM1との間の通電路に挿接されてい
る。この開閉接点84がオンされると定速度モータM1
が一定の回転数で動作し、開閉接点84がオフされると
定速度モータM1の動作が停止する。開閉接点85は、
商用交流電源65と定速度モータM2との間の通電路に
挿接されている。この開閉接点85がオンされると定速
度モータM2が一定の回転数で動作し、開閉接点85が
オフされると定速度モータM2の動作が停止する。すな
わち、定速度モータM1,M2の運転オン・オフによ
り、ターミナル室外機2における圧縮機10の容量が変
化する。
【0036】各室内制御部90は、当該室内機3を制御
するもので、CPU91、制御プログラム及びデータを
記憶するメモリ92などを有する。この室内制御部90
に、被空調室内の温度Taを検知する室内温度センサ9
3、上記流量調整弁21、および受光部94が接続され
ている。受光部94は、リモートコントロール式の操作
器(以下、リモコンと略称する)95から発せられる運
転条件設定用の赤外線光を受け、その受光データを室内
制御部90に入力する。リモコン95は、運転のオン・
オフ、運転モード(冷房・除湿・暖房・送風等)および
室内温度設定値Tsなどの各種運転条件を設定するため
の赤外線光を使用者の操作に応じて発する。
【0037】以下、マルチ形空気調和機の全体的な動作
について図6を参照しながら説明する。各室内機3は、
リモコン95で設定される室内温度設定値Tsと室内温
度センサ93で検知される室内温度Taとの差を要求能
力(空調負荷とも称す)として求め、その要求能力に応
じて流量調整弁21の開度を制御するとともに、要求能
力および運転モードをセンタ室外機1に知らせる。
【0038】センタ室外機1は、各室内機3から知らさ
れる運転モードに応じて当該センタ室外機1および各タ
ーミナル室外機2におけるそれぞれ四方弁15を制御す
るとともに、各室内機3から知らされる要求能力の総和
を求め、その総和に応じて当該センタ室外機1および各
ターミナル室外機2の運転容量(各圧縮機10の容量)
の総和を制御する。すなわち、センタ室外機1の圧縮機
10における可変速度モータMoの回転数制御が基礎と
して実行され、その上で、各圧縮機10における定速度
モータM1,M2の運転オン・オフ(運転台数)が制御
される。たとえば、要求能力の総和が増えると、室外機
1,2の運転容量(各圧縮機10の容量)の総和が増大
される。要求能力の総和が減ると、室外機1,2の運転
容量(各圧縮機10の容量)の総和が減少される。
【0039】室外機1,2が暖房モードの場合、蒸発器
として機能する各室外熱交換器16の表面に徐々に霜が
付着し、そのままでは各室外熱交換器16の熱交換量が
減少して暖房効率が低下してしまう。このような不具合
を防ぐため、各室外熱交換器16に対する除霜運転いわ
ゆる逆サイクル除霜が、定期的に、あるいは熱交換器温
度の検知に基づく必要時に、実行される。
【0040】すなわち、除霜運転では、各ヒートポンプ
式冷凍サイクルの冷媒流が四方弁15により逆方向に切
り換えられ、この除霜モード(冷房モードの冷媒流)の
形成により、各圧縮機10から吐出される高温のガス冷
媒が各四方弁15を介して各室外熱交換器16に直接的
に供給される。各室外熱交換器16の表面に付着した霜
は、高温冷媒の熱を受けて解ける。
【0041】次に、各室外機1,2の動作について図7
のフローチャートを参照しながら説明する。圧縮機1の
ケース10c内の油面が移動管41の接続位置より高け
れば、その接続位置より高い分の潤滑油OILが移動管4
1を通って保油タンク40に移動する。
【0042】各室外機1,2のいずれかの運転が停止す
ると(ステップ101のYES)、その停止室外機におい
て、レリースバイパスの開閉弁32が開放される(ステ
ップ102)。そして、開閉弁Vc,Vaが開放され(ス
テップ103)、開閉弁Vbが閉成される(ステップ10
4)。
【0043】開閉弁32が開放すると、レリースバイパ
スを通して、高圧側配管と低圧側配管との圧力バランス
が進行する。この圧力バランスが完了するまでの間、高
圧側圧力が開閉弁Vcを通して保油タンク40に加わ
り、保油タンク40内の潤滑油OILが油回収管45に流
出する。流出した潤滑油OILは開閉弁Vaを通り、油バ
ランス管50に流れる。
【0044】油バランス管50には、運転中の室外機に
おける圧縮機10の吸い込み圧力が冷媒吸込側配管25
および油回収管45を通して加わっている。よって、油
バランス管50に流れた潤滑油OILは、運転中の室外機
における油回収管45に流入し、キャピラリチューブ4
7および冷媒吸込側配管25を通って圧縮機10に吸い
込まれる。センタ室外機1が運転中、各ターミナル室外
機2のいずれかが運転停止、残りのターミナル室外機2
が運転中の場合に、停止したターミナル室外機2から運
転中のセンタ室外機1およびターミナル室外機2に潤滑
油OILが流れる様子を図1に矢印で示している。図1の
例では、右側から3台目のターミナル室外機2が運転停
止、他の室外機1,2が運転中である。こうして、停止
室外機に存する潤滑油OILの余剰分が運転室外機に流れ
るよう、各加圧管52および各油回収管45の導通が制
御されることにより、運転室外機における潤滑油不足が
防止される。
【0045】一方、各室外機1,2における圧縮機10
の油量が各油量検出装置によって次のように検出されて
いる。定期的な油量検出タイミングにおいて、油回収管
45の開閉弁Vaが閉成された状態で加圧管52の開閉
弁Vcが開放される。この開閉弁Vcの開放により、圧
縮機10から吐出される冷媒の一部が保油タンク40に
注入される。保油タンク40内に潤滑油OILが溜まって
いれば、その潤滑油OILが冷媒の注入に基づく加圧作用
を受けて保油タンク40の油流出口から流出する。保油
タンク40内に潤滑油OILが溜まっていなければ、注入
された冷媒がそのまま保油タンク40の油流出口から流
出する。流出する潤滑油OIL(または冷媒)は、油回収
管45、戻し管53、および油バランス管43を通って
ケース10cに流れる。
【0046】このとき、保油タンク40に注入される冷
媒(ガス)の温度TK1が温度センサ61で検知され、
保油タンク40から流出する流体(潤滑油OILまたは冷
媒)の温度TK2が温度センサ62で検知される。
【0047】保油タンク40に潤滑油OILが溜まってい
た場合には、図5に示したように、先ずは検知温度TK
1が立ち上がり上昇し、その検知温度TK1が安定する
ころ、今度は検知温度TK2が立ち上がり上昇し、やが
て検知温度TK2も安定する。つまり、検知温度TK1
と検知温度TK2との差は、一旦は増大方向に変化し、
やがて徐々に減少していく形となる。検知温度TK1が
立ち上がってから検知温度TK2が立ち上がるまでの時
間は、保油タンク40内の潤滑油OILに液冷媒が混じっ
ているかどうかにかかわらず、保油タンク40内の潤滑
油OILの実質的な量に対応する。
【0048】10秒間の検知温度TK1の変化量ΔTK1
が逐次に求められ、同じく10秒間の検知温度TK2の
変化量ΔTK2が逐次に求められる。そして、求められ
た変化量ΔTK1が所定値β(例えば3℃)以上になっ
たか否かが判定される。この判定は、検知温度TK1の
立ち上がりを検出するためのものである。また、検知温
度TK1が検出開始時の初期値TK1(0)より所定値α
(例えば10℃)以上高くなったか否か(別の言い方を
すれば、検知温度TK1の初期値TK1(0)からの変化量
が所定値α以上になったか否か)が判定される。この判
定も、検知温度TK1の立ち上がりを検出するためのも
のである。
【0049】両判定のいずれか一方が肯定の場合(検知
温度TK1の立ち上がり検出タイミング)、タイムカウ
ントtnが開始されるとともに、上記求められた変化量
ΔTK2が所定値ΔT以上になったか否かが判定され
る。この判定は、検知温度TK2の立ち上がりを検出す
るためのものである。
【0050】タイムカウントtnが設定値tsに達する
と、そのときの検知温度TK1がTK1maxとして記憶さ
れる。これ以降、検知温度TK2の初期値TK2(0)か
らの変化量[=TK2−TK2(0)]が検知温度TK1の
初期値TK1(0)と上記TK1maxとの差[=TK1−TK
1(0)]以上となったか否かが判定される。この判定
も、検知温度TK2の立ち上がりを検出するためのもの
である。検知温度TK2の立ち上がりを検出するための
両判定のいずれか一方が肯定の場合(検知温度TK2の
立ち上がり検出タイミング)、タイムカウントtnが終
了される。これまでのタイムカウントtnは、すなわ
ち、検知温度TK1が立ち上がってから検知温度TK2
が立ち上がるまでの時間であり、保油タンク40内の実
質的な潤滑油OILの量に比例する。
【0051】このタイムカウントtnと設定値tnsと
が比較される。タイムカウントtnが設定値tns以上
であれば、ケース10c内の潤滑油OILの量が適正であ
ると判定される。タイムカウントtnが設定値tns未
満であれば、ケース10c内の潤滑油OILの量が不足で
あると判定される。
【0052】各圧縮機1,2のいずれかで潤滑油不足が
検出されると(ステップ105のYES)、その潤滑油不
足を生じた室外機において、暖房モード(四方弁15オ
ン)が設定され、その暖房モードでの運転が継続される
(ステップ106)。さらに、圧力センサ26で検知さ
れる高圧冷媒の圧力Pdが設定値(低圧仕様であるケー
ス10cの許容設計圧力値)以上とならないよう、圧縮
機10の容量が制御される(ステップ107)。そし
て、開閉弁Vbが開放され(ステップ108)、開閉弁V
c,Vaが閉成される(ステップ109)。
【0053】潤滑油不足の発生は、センタ室外機1に知
らされるとともに、センタ室外機1から他のターミナル
室外機2に知らされる。他の室外機での潤滑油不足が知
らされた室外機では(ステップ110のYES)、冷房
モード(四方弁15オフ)が設定され、かつ運転が停止
される(ステップ111)。そして、開閉弁Vaが開放
され(ステップ112)、開閉弁Vc,Vbが閉成される
(ステップ113)。
【0054】たとえば、図8において、右端のターミナ
ル室外機2で潤滑油不足が生じると、その右端の室外機
2において暖房モードが設定され、圧縮機10の吐出冷
媒(高圧冷媒)が破線矢印で示すように四方弁15を介
してガス側配管22に流れる。ガス側配管22に流れた
高圧冷媒は、冷房モードが設定されている室外機1,2
に流入し、それぞれ四方弁15を介して各圧縮機10の
ケース10cに導かれる。こうして、各ケース10c内
が加圧されることにより、各ケース10c内の潤滑油OI
Lの余剰分が保油タンク40に移動する。保油タンク4
0に移動した潤滑油OILは、開閉弁Vaが開放している
ことにより、その開閉弁Vaおよび油回収管45を通っ
て油バランス管50に流れる。
【0055】油バランス管50には、暖房モードの室外
機2における圧縮機10の吸い込み圧力が冷媒吸込側配
管25および油回収管45を通して加わっている。よっ
て、油バランス管50に流れた潤滑油OILは、暖房モー
ドの室外機2における油回収管45に流入し、開閉弁V
bおよび冷媒吸込側配管25を通って圧縮機10に吸い
込まれる。
【0056】このように、潤滑油不足が検出された室外
機の圧縮機10に、他の室外機から潤滑油OILの余剰分
を供給することにより、潤滑油不足が迅速に解消され
る。
【0057】また、室外制御部70のタイマ73の計時
に基づく定期的な均油タイミングにおいて(ステップ1
14のYES)、各室外機1,2の相互間で油量が適正
でバランス状態が継続する場合、次の制御が実行され
る。暖房モードが指定された室外機において(ステップ
115のYES)、暖房モード(四方弁15オン)が設
定され、その暖房モードでの運転が継続される(ステッ
プ116)。さらに、圧力センサ26で検知される高圧
冷媒の圧力Pdが設定値(低圧仕様であるケース10c
の許容設計圧力値)以上とならないよう、圧縮機10の
容量が制御される(ステップ117)。そして、開閉弁
Vbが開放され(ステップ118)、開閉弁Vc,Vaが
閉成される(ステップ119)。
【0058】暖房モードの指定は、センタ室外機1が管
理しており、そのセンタ室外機1および各ターミナル室
外機2の少なくとも1つに、均油タイミングごとに順に
実施される。
【0059】暖房モードが指定されていない室外機では
(ステップ115のNO)、冷房モード(四方弁15オ
フ)が設定され、かつ運転が停止される(ステップ12
0)。そして、開閉弁Vaが開放され(ステップ12
1)、開閉弁Vc,Vbが閉成される(ステップ12
2)。
【0060】たとえば、図8において、右端のターミナ
ル室外機2が暖房指定された場合、その右端の室外機2
において暖房モードが設定され、圧縮機10の吐出冷媒
(高圧冷媒)が破線矢印で示すように四方弁15を介し
てガス側配管22に流れる。ガス側配管22に流れた高
圧冷媒は、冷房モードが設定されている室外機1,2に
流入し、それぞれ四方弁15を介して各圧縮機10のケ
ース10cに導かれる。こうして、各ケース10c内が
加圧されることにより、各ケース10c内の潤滑油OIL
の余剰分が保油タンク40に移動する。保油タンク40
に移動した潤滑油OILは、開閉弁Vaが開放しているこ
とにより、その開閉弁Vaおよび油回収管45を通って
油バランス管50に流れる。
【0061】油バランス管50には、暖房モードの室外
機2における圧縮機10の吸い込み圧力が冷媒吸込側配
管25および油回収管45を通して加わっている。よっ
て、油バランス管50に流れた潤滑油OILは、暖房モー
ドの室外機2における油回収管45に流入し、開閉弁V
bおよび冷媒吸込側配管25を通って圧縮機10に吸い
込まれる。
【0062】このように、各室外機1,2のいずれかを
定期的に指定し、その指定した室外機の圧縮機10に、
他の室外機から潤滑油OILの余剰分を供給することによ
り、運転の進行に伴い発生する潤滑油戻りの偏りを補正
することができる。
【0063】上記ステップ101,105,110,1
14の判定が共に否定(NO)のとき、通常運転が実行
されるとともに(ステップ123)、潤滑油が適正か不足
かを検出するための油量検出が定期的に実行される(ス
テップ124)。
【0064】以上、各圧縮機10での潤滑油不足を相互
補完的にしかも迅速に解消することができて、圧縮機1
0の寿命向上および信頼性向上に大きく寄与することが
できる。潤滑油OILの余剰分を油分離器14とは別の保
油タンク40に常に蓄えておく形となるので、油分離器
14の容量の縮小化が図れ、ひいては冷凍装置全体の小
形化に寄与することができる。
【0065】[2]第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態のステップ114〜122の処理に代え
て、図9のフローチャートにおいて二点鎖線で囲んで示
すように、ステップ201〜208の処理が採用され
る。
【0066】すなわち、各圧縮機1,2が暖房モードで
運転している場合の定期的な除霜タイミングで(ステッ
プ201のYES)、センタ室外機1から遅延指令を受
けている室外機において(ステップ202のYES)、
暖房モード(四方弁15オン)での運転が継続されると
ともに(ステップ203)、開閉弁Vbが開放される
(ステップ204)。開閉弁Vc,Vaは閉成されている
(ステップ205)。遅延指令は、センタ室外機1が管理
しており、そのセンタ室外機1および各ターミナル室外
機2の少なくとも1つに、除霜タイミングごとに順に送
られる。
【0067】遅延指令を受けていない室外機では(ステ
ップ202のNO)、冷房モード(四方弁15オフ)つ
まり除霜モードで運転が実行される(ステップ20
6)。そして、開閉弁Vaが開放され(ステップ20
7)、開閉弁Vc,Vbが閉成される(ステップ20
8)。
【0068】たとえば、図8において、右端のターミナ
ル室外機2が遅延指令を受けた場合、その右端の室外機
2において暖房モードの運転が継続され、圧縮機10の
吐出冷媒(高圧冷媒)が破線矢印で示すように四方弁1
5を介してガス側配管22に流れる。ガス側配管22に
流れた高圧冷媒は、除霜モードで運転している室外機
1,2に流入し、それぞれ四方弁15を介して各圧縮機
10のケース10cに導かれる。こうして、各ケース1
0c内が加圧されることにより、各ケース10c内の潤
滑油OILの余剰分が保油タンク40に移動する。保油タ
ンク40に移動した潤滑油OILは、開閉弁Vaが開放し
ていることにより、その開閉弁Vaおよび油回収管45
を通って油バランス管50に流れる。
【0069】油バランス管50には、暖房モードの室外
機2における圧縮機10の吸い込み圧力が冷媒吸込側配
管25および油回収管45を通して加わっている。よっ
て、油バランス管50に流れた潤滑油OILは、暖房モー
ドの室外機2における油回収管45に流入し、開閉弁V
bおよび冷媒吸込側配管25を通って圧縮機10に吸い
込まれる。
【0070】遅延指令は、一定時間後に解除される。こ
れにより、暖房モードの運転を継続していた室外機が除
霜モードに切り換わり、全ての室外機1,2が除霜運転
に入る。
【0071】このように、除霜運転の開始時、各室外機
1,2の少なくとも1つで冷媒流の切換を遅延すること
により、その遅延対象の室外機の圧縮機10に、他の室
外機から潤滑油OILの余剰分を供給することができる。
これにより、運転の進行に伴い発生する潤滑油戻りの偏
りを補正することができる。他の構成および作用・効果
は第1の実施形態と同じである。
【0072】[3]第3の実施形態について説明する。
図10に示すように、各圧縮機10のケース10c内の
油量を検出する検出手段として、保油タンク40を構成
要素とする油量検出装置に代わり、フロートスイッチ方
式の油量検出器55が設けられている。これに伴い、ケ
ース10cと油回収管45とが、保油タンク40を介さ
ずに、油移動管41により直接的に接続されている。そ
して、油移動管41に開閉弁Vaが設けられている。他
の構成は第1および第2の実施形態と同じであり、第1
および第2の実施形態と同様の作用・効果が得られる。
その他、この発明は上記実施形態に限定されるものでは
なく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0073】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、複
数台の圧縮機における油不足を相互補完的にしかも迅速
に解消することができ、これにより各圧縮機の寿命向上
および信頼性向上が格段に図れるとともに、油分離器の
容量の縮小化が図れて装置全体の小形化に寄与し得るマ
ルチ形空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1および第2の実施形態の全体的な構成を示
す図。
【図2】第1および第2の実施形態における油量検出装
置の構成を示す図。
【図3】各実施形態における油量検出装置の配管構成の
具体例を示す図。
【図4】各実施形態の制御回路のブロック図。
【図5】各実施形態における検知温度TK1,TK2の
変化の例を示す図。
【図6】各実施形態における各室内機の要求能力と各室
外機の運転容量との関係を示す図。
【図7】第1の実施形態における各室外機の動作を説明
するためのフローチャート。
【図8】第1および第2の実施形態における潤滑油の流
れの一例を示す図。
【図9】第2の実施形態における各室外機の動作を説明
するためのフローチャート。
【図10】第3の実施形態の全体的な構成および潤滑油
の流れの一例を示す図。
【符号の説明】
1…センタ室外機 2…ターミナル室外機 3…室内機 10…圧縮機 10c…ケース 40…保油タンク 41…移動管 43…圧力バランス管 45…油回収管 50…油バランス管 52…加圧管 70,80…室外制御部 90…室内制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に潤滑用の油を充填してなる圧
    縮機、冷房モードの冷媒流と暖房モードの冷媒流とを切
    り換えるための切換弁、および室外熱交換器を有する複
    数台の室外機と、 室内熱交換器を有する複数台の室内機と、 前記各圧縮機、前記各切換弁、前記各室外熱交換器、お
    よび前記各室内熱交換器を配管接続して構成され、かつ
    各室外機と各室内機との間の液側配管およびガス側配管
    が共通化された複数のヒートポンプ式冷凍サイクルと、 前記各圧縮機のケースにそれぞれ接続された油移動管
    と、 この各油移動管から前記各圧縮機の冷媒吸込側配管にか
    けてそれぞれ接続された油回収管と、 この各油回収管の相互間に接続された油バランス管と、 前記各室外機の少なくとも1つを暖房モードに設定して
    残りを冷房モードに設定し、かつ暖房モードの室外機を
    運転して冷房モードの室外機を停止する制御手段と、 を具備したことを特徴とするマルチ形空気調和機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマルチ形空気調和機に
    おいて、 前記各圧縮機のケース内の油量が適正か不足かを検出す
    る検出手段、をさらに備え、 前記制御手段は、前記検出手段で油量不足が検出された
    場合にその油量不足の圧縮機を有する室外機を暖房モー
    ドに設定する、 ことを特徴とするマルチ形空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2のいずれかに記載
    のマルチ形空気調和機において、 前記制御手段は、制御を定期的に実行することを特徴と
    するマルチ形空気調和機。
  4. 【請求項4】 ケース内に潤滑用の油を充填してなる圧
    縮機、冷房モードの冷媒流,暖房モードの冷媒流,およ
    び除霜モードの冷媒流を切り換えるための切換弁、およ
    び室外熱交換器を有する複数台の室外機と、 室内熱交換器を有する複数台の室内機と、 前記各圧縮機、前記各切換弁、前記各室外熱交換器、お
    よび前記各室内熱交換器を配管接続して構成され、かつ
    各室外機と各室内機との間の液側配管およびガス側配管
    が共通化された複数のヒートポンプ式冷凍サイクルと、 前記各圧縮機のケースにそれぞれ接続された油移動管
    と、 この各油移動管から前記各圧縮機の冷媒吸込側配管にか
    けてそれぞれ接続された油回収管と、 この各油回収管の相互間に接続された油バランス管と、 前記各室外機が暖房モードの場合に、定期的または必要
    に応じて、除霜モードに切り換えて前記各ヒートポンプ
    式冷凍サイクルの冷媒流を逆方向に切り換えて前記各室
    外熱交換器に対する除霜運転を実行する制御手段と、 前記除霜運転の開始時、前記各室外機の少なくとも1つ
    で除霜モードの切換を遅延し、かつ除霜モードの切換を
    遅延する室外機を運転して除霜モードの室外機を停止す
    る制御手段と、 を具備したことを特徴とするマルチ形空気調和機。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、および請
    求項4のいずれかに記載のマルチ形空気調和機におい
    て、 前記各油移動管は、各ケースの適正油面位置に接続され
    ていることを特徴とするマルチ形空気調和機。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、および請
    求項4のいずれかに記載のマルチ形空気調和機におい
    て、 前記各油移動管と前記各油回収管との接続間にそれぞれ
    設けられた保油タンク、をさらに備えたことを特徴とす
    るマルチ形空気調和機。
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