JPH0727453A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0727453A
JPH0727453A JP5176541A JP17654193A JPH0727453A JP H0727453 A JPH0727453 A JP H0727453A JP 5176541 A JP5176541 A JP 5176541A JP 17654193 A JP17654193 A JP 17654193A JP H0727453 A JPH0727453 A JP H0727453A
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heat exchanger
temperature sensor
outdoor
compressor
pressure
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Norihisa Hasegawa
徳久 長谷川
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Toshiba AVE Co Ltd
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換器温度センサに異常が生じても除霜運
転を行なうことができ、これにより暖房を継続して快適
感および信頼性を確保できる空気調和機を提供する。 【構成】 室外熱交換器8に熱交換器温度センサ28を
取付け、暖房時、熱交換器温度センサ28の検知温度T
eに応じて室外熱交換器8に対する除霜運転を実行す
る。冷凍サイクルの低圧側圧力Tsを検知する冷媒圧力
センサ24を設けるとともに、熱交換器温度センサ28
の異常を検出する手段を設け、この異常検出に際しては
除霜運転の実行を熱交換器温度センサ28に代わり圧力
センサ24の検知圧力Tsに応じて制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室外ユニットに複数
の室内ユニットを接続したマルチタイプの空気調和機に
関する。
【0002】
【従来の技術】部屋数の多いビルディング等で使用する
空気調和機として、室外ユニットに複数の室内ユニット
を接続したマルチタイプがある。これを用いれば、1台
の空気調和機で複数の部屋を同時に空調することができ
る。
【0003】この空気調和機では、室外ユニットに圧縮
機、四方弁および室外熱交換器を設け、各室内ユニット
に流量調整弁および室内熱交換器を設け、これら圧縮
機、四方弁、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交
換器を順次に配管接続してヒートポンプ式冷凍サイクル
を構成している。
【0004】すなわち、四方弁をニュートラル状態に設
定して圧縮機を運転することにより、圧縮機の吐出冷媒
が四方弁、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換
器、四方弁を通って圧縮機に戻る冷房サイクルが形成さ
れ、室外熱交換器が凝縮器、各室内熱交換器が蒸発器と
して機能し、冷房運転を実行できる。
【0005】四方弁を切換えれば、圧縮機の吐出冷媒が
四方弁、各室内熱交換器、各流量調整弁、室外熱交換
器、四方弁を通って圧縮機に戻る暖房サイクルが形成さ
れ、各室内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器と
して機能し、暖房運転を実行できる。
【0006】この暖房時、蒸発器である室外熱交換器の
表面に徐々に霜が付着し、そのままでは室外熱交換器の
熱交換量が減少して暖房能力の不足となる。そこで、室
外熱交換器に熱交換器温度センサを取付けておき、暖房
時、熱交換器温度センサの検知温度が設定値たとえば零
℃以下になると、室外熱交換器に対する除霜運転を実行
するようにしている。この除霜運転としては、たとえ
ば、四方弁をニュートラル状態に戻して圧縮機の吐出冷
媒(高温冷媒)を室外熱交換器に供給するいわゆる逆サ
イクル除霜がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】室外熱交換器に取付け
ている熱交換器温度センサに短絡や断線などの故障が生
じると、運転が異常停止する。除霜運転はもちろん不可
能となる。この場合、サービスマンによるセンサ交換を
待たねばならず、早期の対応が困難なためにユーザーに
迷惑をかけてしまう。
【0008】この発明は上記の事情を考慮したもので、
熱交換器温度センサに異常が生じても除霜運転を行なう
ことができ、これにより暖房を継続して快適感および信
頼性を確保できる空気調和機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の空気調和機
は、室外ユニットに設けた圧縮機、四方弁および室外熱
交換器と、各室内ユニットに設けた流量調整弁および室
内熱交換器と、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、各流量
調整弁、各室内熱交換器を接続したヒートポンプ式冷凍
サイクルと、室外熱交換器に取付けた熱交換器温度セン
サと、暖房時、熱交換器温度センサの検知温度に応じて
室外熱交換器に対する除霜運転を実行する手段と、冷凍
サイクルの低圧側圧力を検知する圧力センサと、熱交換
器温度センサの異常を検出する手段と、この異常検出に
際し除霜運転の実行を熱交換器温度センサに代わり圧力
センサの検知圧力に応じて制御する手段とを備える。
【0010】第2の発明の空気調和機は、室外ユニット
に設けた圧縮機、四方弁および室外熱交換器と、各室内
ユニットに設けた流量調整弁および室内熱交換器と、圧
縮機、四方弁、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱
交換器を接続したヒートポンプ式冷凍サイクルと、室外
熱交換器に取付けた熱交換器温度センサと、暖房時、熱
交換器温度センサの検知温度に応じて室外熱交換器に対
する除霜運転を実行する手段と、外気温度を検知する外
気温度センサと、熱交換器温度センサの異常を検出する
手段と、この異常検出に際し除霜運転の実行を熱交換器
温度センサに代わり外気温度センサの検知温度に応じて
制御する手段とを備える。
【0011】
【作用】第1の発明の空気調和機は、熱交換器温度セン
サに異常が生じると、その熱交換器温度センサに代わ
り、除霜運転の実行を冷凍サイクルの低圧側圧力に応じ
て制御する。第2の発明の空気調和機は、熱交換器温度
センサに異常が生じると、その熱交換器温度センサに代
わり、除霜運転の実行を外気温度に応じて制御する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1において、Aは1台の室外ユニッ
トで、この室外ユニットAに複数の室内ユニットBを配
管および配線接続する。
【0013】室外ユニットAは、共通の密閉ケースに収
容した圧縮機1,2を備える。圧縮機1は、インバータ
駆動の能力可変圧縮機である。圧縮機2は、商用電源駆
動の能力固定圧縮機である。
【0014】圧縮機1の吐出口に高圧側配管4を接続す
る。圧縮機1の吐出口に、逆止弁3を介して高圧側配管
4を接続する。圧縮機1,2の吸込口に低圧側配管5を
接続する。
【0015】高圧側配管4にオイルセパレータ6および
四方弁7を介して室外熱交換器8を接続する。この室外
熱交換器8に逆止弁9およびリキッドタンク10を介し
てドライヤ11を接続する。逆止弁9に暖房用膨張弁1
2を並列に接続する。室外熱交換器8の近傍に室外ファ
ン13を設ける。
【0016】低圧側配管5にアキュームレータ14およ
び四方弁7を介してストレーナ15を接続する。上記オ
イルセパレータ6は、圧縮機1,2から吐出される冷媒
に含まれる潤滑油を抽出するものである。このオイルセ
パレータ6から低圧側配管5にかけて、油戻し用の配管
16を接続する。
【0017】逆止弁9とリキッドタンク10との間のガ
スラインの管に、クーリングバイパス17の一端を接続
する。このクーリングバイパス17の他端を四方弁7と
アキュームレータ14との間の低圧ラインの管に接続す
る。そして、クーリングバイパス17に開度可変弁18
を設ける。
【0018】圧縮機1の吐出口から高圧側配管4にかけ
ての管に、高圧スイッチ21および冷媒温度センサ25
を取付ける。圧縮機2の吐出口から逆止弁3にかけての
管に、高圧スイッチ22および冷媒温度センサ26を取
付ける。高圧スイッチ21,22は、冷媒の圧力が異常
上昇して所定値に達すると、作動する。
【0019】高圧側配管4に冷媒圧力センサ23を取付
ける。低圧側配管5に冷媒圧力センサ24および冷媒温
度センサ27を取付ける。室外熱交換器8に熱交換器温
度センサ28を取付ける。室外ユニットAの所定箇所に
外気温度センサ29を取付ける。
【0020】ドライヤ11とストレーナ15との間に、
室内ユニットBのストレーナ31および流量調整弁32
を介して室内熱交換器33を接続する。室内熱交換器3
3の近傍に室内ファン34を設ける。そして、PMV3
2と室内熱交換器33との間の液ラインの管に冷媒圧力
センサ35および冷媒温度センサ37を取付ける。室内
熱交換器33に接続のガスラインの管に冷媒圧力センサ
36および冷媒温度センサ38を取付ける。室内ファン
34の吸込み空気の通路に室内温度センサ39を設け
る。他の室内ユニットBについても、同じ構成および同
じ接続である。
【0021】このような配管接続により、室外ユニット
Aおよび各室内ユニットBにおいてヒートポンプ式冷凍
サイクルを構成している。冷房時は、四方弁7をニュー
トラル状態に設定し、これにより圧縮機1,2の吐出冷
媒を図示実線矢印の方向に冷媒を流して冷房サイクルを
形成し、室外熱交換器8を凝縮器、各室内熱交換器33
を蒸発器として機能させる。暖房時は、四方弁7を切換
え、これにより圧縮機1,2の吐出冷媒を図示破線矢印
の方向に冷媒を流して暖房サイクルを形成し、各室内熱
交換器33を凝縮器、室外熱交換器8を蒸発器として機
能させる。
【0022】上記開度可変弁18および各流量調整弁3
2は、入力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的
に変化するパルスモータバルブである。以下、開度可変
弁および流量調整弁のことをPMVと略称する。
【0023】制御回路を図2に示す。室外ユニットAは
室外制御部50を備える。この室外制御部50に各室内
ユニットBの室内制御部60を配線接続する。
【0024】室外制御部50は、マイクロコンピュ―タ
およびその周辺回路からなる。この室外制御部50に、
四方弁7、室外ファンモータ13M、PMV18、高圧
スイッチ21,22、冷媒圧力センサ23,24、冷媒
温度センサ25,26,27、熱交換器温度センサ2
8、外気温度センサ29、商用交流電源51、インバ―
タ52、スイッチ53を接続する。
【0025】熱交換器温度センサ28は、たとえば負特
性サーミスタである。図3に示すように、この熱交換器
温度センサ28と抵抗70との直列回路に基準電圧Vd
を印加し、抵抗70に生じる電圧Vaを熱交換器温度セ
ンサ28の検知出力として室外制御部50のマイクロコ
ンピュータに入力する。室外熱交換器8の温度が高いほ
ど、熱交換器温度センサ28の抵抗値が減少して電圧V
aが上昇する。
【0026】インバ―タ52は、室外制御部50内の交
流電源ラインの電圧を整流し、それを室外制御部50の
指令に応じたスイッチングにより所定周波数の電圧に変
換し、出力する。この出力は、圧縮機モ―タ1Mの駆動
電力となる。
【0027】スイッチ53は、たとえば電磁接触器の接
点である。室外制御部50内の交流電源ラインにスイッ
チ53を介して圧縮機モータ2Mを接続する。室内制御
部60は、マイクロコンピュ―タおよびその周辺回路か
らなる。この室内制御部60に、PMV32、室内ファ
ンモータ34M、冷媒圧力センサ35,36、冷媒温度
センサ37,38、室内温度センサ39、リモートコン
トロール式の操作器(以下、リモコンと略称する)61
を接続する。
【0028】室内制御部60は、次の機能手段を備え
る。 [1]リモコン61の操作に基づく運転モード指令、運
転開始指令、運転停止指令を室外ユニットAに送る手
段。
【0029】[2]室内温度センサ39の検知温度(吸
込空気温度)Taとリモコン61での設定温度Tsとの
差ΔTを求め、その温度差ΔTに対応する要求指令を室
外ユニットAに送る手段。
【0030】[3]PMV32の開度を、当該室内ユニ
ットの要求指令(=温度差ΔT)に応じた開度に設定す
る手段。 [4]冷房時、ガスラインに取付けている冷媒温度セン
サ38の検知温度(蒸発器出口温度)Tc2および冷媒圧
力センサ36の検知圧力(蒸発圧力)Pc2から室内熱交
換器33における冷媒の過熱度を検出する手段。
【0031】[5]暖房時、液ラインに取付けている冷
媒温度センサ37の検知温度(凝縮器出口温度)Tc1
よび冷媒圧力センサ35の検知圧力(凝縮圧力)Pc1
ら冷室内熱交換器33における冷媒の過冷却度を検出す
る手段。
【0032】[6]検出した過熱度または過冷却度が一
定値となるよう、PMV32の開度を補正する手段。室
外制御部50は、次の機能手段を備える。
【0033】[1]圧縮機1,2の起動に際し、その運
転容量(圧縮機1,2の運転台数および圧縮機1の運転
周波数F)を、各室内ユニットBからの要求指令に応じ
た運転容量に設定する手段。
【0034】[2]四方弁7をニュートラル状態に設定
し、圧縮機1,2の吐出冷媒を四方弁7、室外熱交換器
8、各流量調整弁32、各室内熱交換器33、四方弁7
に通して圧縮機1,2に戻し、冷房運転を実行する手
段。
【0035】[3]四方弁7を切換え、圧縮機1,2の
吐出冷媒を四方弁7、各室内熱交換器33、各流量調整
弁32、室外熱交換器8、四方弁7に通して圧縮機1,
2に戻し、暖房運転を実行する手段。
【0036】[4]暖房時、熱交換器温度センサ28の
検知温度Teに応じて室外熱交換器8に対する除霜運転
を実行する手段。 [5]熱交換器温度センサ28の異常を検出する手段。
【0037】[6]熱交換器温度センサ28の異常を検
出すると、除霜運転の実行を熱交換器温度センサ28に
代わり冷媒圧力センサ24の検知圧力(低圧側圧力T
s)に応じて制御する手段。
【0038】[7]冷媒圧力センサ23の検知圧力Pd
が異常上昇して設定値(高圧スイッチ21,22の作動
点より低い)に達すると、圧縮機1の容量(運転周波数
F)を所定値低減する第1の高圧保護手段。
【0039】[8]高圧スイッチ21が作動すると圧縮
機1の運転を停止し、高圧スイッチ22が作動すると圧
縮機2の運転を停止する第2の高圧保護手段。 [9]冷媒圧力センサ24の検知圧力Psが異常上昇し
て所定値以上になると、圧縮機1の容量(運転周波数
F)を所定値低減する低圧保護手段。
【0040】[10]冷媒温度センサ25の検知温度(吐
出冷媒温度)Td1および冷媒温度センサ26の検知温度
(吐出冷媒温度)Td2のいずれか一方が設定値Tdxまで
上昇すると、クーリングバイパス17のPMV18を開
き、その開度をTd1およびTd2の高い方に応じて制御す
る手段。
【0041】つぎに、上記の構成の作用を説明する。ユ
ーザーが、任意の室内ユニットBにおいて、リモコン6
1により所望の運転モードおよび室内温度(以下、設定
温度と称する)Tsを設定する。さらに、運転開始操作
を行なう。
【0042】すると、圧縮機1,2のうち少なくとも圧
縮機1が起動し、運転開始となる。冷房運転モードであ
れば、四方弁7がニュートラル状態に設定され、冷媒が
図1の実線矢印の方向に流れて冷房サイクルが形成され
る。これにより、室外熱交換器8が凝縮器、室内熱交換
器33が蒸発器として機能する。暖房運転モードであれ
ば、四方弁7が切換えられ、冷媒が図1の破線矢印の方
向に流れて暖房サイクルが形成される。これにより、室
内熱交換器33が凝縮器、室外熱交換器8が蒸発器とし
て機能する。
【0043】室内ユニットBは、室内温度センサ39の
検知温度(吸込空気温度)Taとリモコン61での設定
温度Tsとの差ΔTを求め、その温度差ΔTに対応する
要求指令を室外ユニットAに送る。さらに、PMV32
の開度を、温度差ΔTに応じた開度に設定する。
【0044】室外ユニットAは、圧縮機1,2の起動に
際し、その運転容量(圧縮機1,2の運転台数および圧
縮機1の運転周波数F)を、各室内ユニットBからの要
求指令に応じた運転容量に設定する。
【0045】たとえば、要求指令の内容つまり要求能力
が小さいときは、インバータ52の出力周波数Fを制御
して圧縮機1の単独の能力可変運転を実行する。要求能
力が増すと、インバータ52の出力周波数Fを制御する
とともに、スイッチ53をオンし、圧縮機1の能力可変
運転および圧縮機2の能力固定運転を実行する。
【0046】また、室内ユニットBは、冷房時、ガスラ
インにおける冷媒温度センサ38の検知温度(蒸発器出
口温度)Tc2および冷媒圧力センサ36の検知圧力(蒸
発圧力)Pc2から、室内熱交換器33における冷媒の過
熱度を検出する。暖房時は、液ラインにおける冷媒温度
センサ37の検知温度(凝縮器出口温度)Tc1および冷
媒圧力センサ35の検知圧力(凝縮圧力)Pc1から、冷
室内熱交換器33における冷媒の過冷却度を検出する。
そして、検出した過熱度または過冷却度が一定値となる
よう、PMV32の開度を補正する。
【0047】一方、室外ユニットAは、冷媒圧力センサ
23によって高圧側圧力Pdを検知しており、その高圧
側圧力Pd が異常上昇して設定値(高圧スイッチ21,
22の作動点より低い)に達すると、圧縮機1の容量
(運転周波数F)を所定値低減する。この容量低減によ
り、高圧側圧力Pd の異常上昇を防止して、圧縮機1,
2をはじめとする冷凍サイクル機器を保護する。
【0048】ただし、この容量低減にもかかわらず、高
圧側圧力の異常上昇が続いて高圧スイッチ21が作動す
ると、圧縮機1の運転を停止する。また、高圧スイッチ
22が作動すると、圧縮機2の運転を停止する。この運
転停止により、冷凍サイクル機器を確実に保護する。
【0049】低圧側に関しても、冷媒圧力センサ24に
よって低圧側圧力Psを検知しており、その低圧側圧力
Psが異常上昇して所定値以上になると、圧縮機1の容
量(運転周波数F)を所定値低減する。
【0050】また、室外ユニットAは、冷媒温度センサ
25によって圧縮機1の吐出冷媒温度Td1を検知してお
り、さらに冷媒温度センサ26によって圧縮機2の吐出
冷媒温度Td2を検知しており、その検知温度のいずれか
一方が設定値Tdxまで上昇すると、クーリングバイパス
17のPMV18を開く。そして、PMV18の開度
を、検知温度Td1およびTd2の高い方に比例して制御す
る。
【0051】こうしてPMV18が開くことにより、液
ラインを流れる液冷媒の一部がクーリングバイパス17
を通って圧縮機1,2の吸込側に流れ込む。この流れ込
む液冷媒の温度は低く、よって圧縮機1,2に対する冷
却作用が働き、吐出冷媒温度または吸込冷媒温度の異常
上昇が抑えられる。したがって、このクーリングバイパ
スの制御によっても、冷凍サイクル機器を保護する。
【0052】ところで、暖房時は、運転が進むにしたが
って室外熱交換器8に徐々に霜が付くようになり、その
ままでは熱交換量が減少して暖房能力が不足してしま
う。そこで、熱交換器温度センサ28によって室外熱交
換器8の温度Teを検知し、その検知温度Teが設定値
たとえば零℃以下に下がると、室外熱交換器8に対する
除霜運転を実行する。
【0053】この除霜運転では、四方弁7をニュートラ
ル状態に戻して冷房サイクルと同じ除霜サイクルを形成
し、圧縮機1,2の吐出冷媒(高温冷媒)を室外熱交換
器8に供給する。この高温冷媒の供給により、室外熱交
換器8に付着している霜が解ける。
【0054】除霜が進んで熱交換器温度センサ28の検
知温度Teが零℃より高いたとえば2℃以上になると、
四方弁7を切換えて暖房運転に復帰する。一方、図4の
フローチャートに示すように、熱交換器温度センサ28
の出力電圧Vaが零かどうか、および出力電圧Vaが設
定値V1 以上かどうかを監視する。出力電圧Vaが零で
あれば、熱交換器温度センサ28が断線していると判定
する。出力電圧Vaが設定値V1 以上なら、熱交換器温
度センサ28が短絡していると判定する。
【0055】この熱交換器温度センサ28の断線や短絡
の異常に際し、暖房であれば、除霜運転の実行を熱交換
器温度センサ28に代わり冷媒圧力センサ24の検知圧
力(低圧側圧力Ts)に応じて制御する。
【0056】すなわち、図5のフローチャートに示すよ
うに、冷媒圧力センサ24が検知する低圧側圧力Tsと
設定値P1 とを比較する。低圧側圧力Tsは、室外熱交
換器8の着霜が進んで外気からの汲上げ熱量が減少する
のに伴い、低下していく。
【0057】低圧側圧力Tsが設定値P1 以下になる
と、タイムカウントtを開始する。このままタイムカウ
ントtが設定値t1 以上になると、タイムカウントtを
次のカウントのためにクリアし、かつ圧縮機1の運転周
波数Fを所定値F1 に設定し、上記した除霜運転に入
る。
【0058】F1 は、四方弁7をニュートラル状態に戻
すときに冷凍サイクルの高圧側と低圧側との圧力差が小
さくなるよう圧縮機1の容量を低減しておくためのもの
で、これにより不快な冷媒音の発生等を防ぐようにして
いる。
【0059】除霜中はタイムカウントtを行ないなが
ら、冷媒圧力センサ23が検知する高圧側圧力Tdと設
定値P2 とを比較する。高圧側圧力Tdは、室外熱交換
器8の除霜が進んで外気からの汲上げ熱量が増加するの
に伴い、上昇していく。
【0060】高圧側圧力Tdが設定値P2 以上になる
と、あるいはタイムカウントtが設定値t2 以上になる
と、圧縮機1の運転周波数Fを四方弁切換用の所定値F
1 に設定し、除霜運転を終了する。
【0061】このように、熱交換器温度センサ8の異常
時は、冷媒圧力センサ24によって除霜運転の実行を代
替制御することにより、確実な除霜が可能であり、暖房
を継続することができる。したがって、快適感および信
頼性を確保できる。
【0062】なお、上記実施例では、除霜運転の代替制
御に冷媒圧力センサ24を用いたが、冷媒圧力センサ2
4に代えて外気温度センサ29を用いてもよい。すなわ
ち、図6のフローチャートに示すように、外気温度セン
サ29が検知する外気温度Toと設定値T1 とを比較す
る。外気温度Toが低いほど、室外熱交換器8が着霜し
易くなる。
【0063】外気温度Toが設定値T1 以下になると、
タイムカウントtを開始する。このままタイムカウント
tが設定値t1 以上になると、タイムカウントtを次の
カウントのためにクリアし、かつ圧縮機1の運転周波数
Fを所定値F1 に設定し、除霜運転に入る。
【0064】除霜中はタイムカウントtを行ないなが
ら、冷媒圧力センサ23が検知する高圧側圧力Tdと設
定値P2 とを比較する。高圧側圧力Tdが設定値P2
上になると、あるいはタイムカウントtが設定値t2
上になると、圧縮機1の運転周波数Fを四方弁切換用の
所定値F1 に設定し、除霜運転を終了する。
【0065】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、第
1の発明の空気調和機は、熱交換器温度センサに異常が
生じると、その熱交換器温度センサに代わり、除霜運転
の実行を冷凍サイクルの低圧側圧力に応じて制御する構
成としたので、熱交換器温度センサに異常が生じても除
霜運転を行なうことができ、これにより暖房を継続して
快適感および信頼性を確保できる。
【0066】第2の発明の空気調和機は、熱交換器温度
センサに異常が生じると、その熱交換器温度センサに代
わり、除霜運転の実行を外気温度に応じて制御する構成
としたので、熱交換器温度センサに異常が生じても除霜
運転を行なうことができ、これにより暖房を継続して快
適感および信頼性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の冷凍サイクルの構成図。
【図2】同実施例の制御回路のブロック図。
【図3】同実施例における熱交換器温度センサとその周
辺回路の構成図。
【図4】同実施例における熱交換器温度センサの異常検
出を説明するためのフローチャート。
【図5】同実施例における熱交換器温度センサの異常時
の制御を説明するためのフローチャート。
【図6】同実施例の変形例の制御を説明するためのフロ
ーチャート。
【符号の説明】
A…室外ユニット、B…室内ユニット、1…能力可変圧
縮機、2…能力固定圧縮機、8…室外熱交換器、24…
冷媒圧力センサ、28…熱交換器温度センサ、29…外
気温度センサ、33…室内熱交換器、39…室内温度セ
ンサ、50…室外制御部、60…室内制御部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室外ユニットに複数の室内ユニットを接
    続した空気調和機において、前記室外ユニットに設けた
    圧縮機、四方弁および室外熱交換器と、前記各室内ユニ
    ットに設けた流量調整弁および室内熱交換器と、前記圧
    縮機、四方弁、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱
    交換器を接続したヒートポンプ式冷凍サイクルと、前記
    室外熱交換器に取付けた熱交換器温度センサと、暖房
    時、前記熱交換器温度センサの検知温度に応じて前記室
    外熱交換器に対する除霜運転を実行する手段と、前記冷
    凍サイクルの低圧側圧力を検知する圧力センサと、前記
    熱交換器温度センサの異常を検出する手段と、この異常
    検出に際し前記除霜運転の実行を前記熱交換器温度セン
    サに代わり前記圧力センサの検知圧力に応じて制御する
    手段とを備えたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 室外ユニットに複数の室内ユニットを接
    続した空気調和機において、前記室外ユニットに設けた
    圧縮機、四方弁および室外熱交換器と、前記各室内ユニ
    ットに設けた流量調整弁および室内熱交換器と、前記圧
    縮機、四方弁、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱
    交換器を接続したヒートポンプ式冷凍サイクルと、前記
    室外熱交換器に取付けた熱交換器温度センサと、暖房
    時、前記熱交換器温度センサの検知温度に応じて前記室
    外熱交換器に対する除霜運転を実行する手段と、外気温
    度を検知する外気温度センサと、前記熱交換器温度セン
    サの異常を検出する手段と、この異常検出に際し前記除
    霜運転の実行を前記熱交換器温度センサに代わり前記外
    気温度センサの検知温度に応じて制御する手段とを備え
    たことを特徴とする空気調和機。
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