JP2001200536A - 杭頭処理工法及び杭頭処理材 - Google Patents

杭頭処理工法及び杭頭処理材

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JP2001200536A
JP2001200536A JP2000013871A JP2000013871A JP2001200536A JP 2001200536 A JP2001200536 A JP 2001200536A JP 2000013871 A JP2000013871 A JP 2000013871A JP 2000013871 A JP2000013871 A JP 2000013871A JP 2001200536 A JP2001200536 A JP 2001200536A
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cage
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清造 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 場所打ち杭の杭頭処理を容易に行えて、杭本
体の品質を確保できるとともに騒音や振動を軽減でき、
しかも廃棄物の発生を少なくして低コスト化を図ること
が可能な杭頭処理工法及びそれに用いる杭頭処理材を提
供すること。 【解決手段】 鉄筋籠2の上部に複数の杭頭処理材5を
環状に取り付けることにより、鉄筋籠2上部の外側を囲
む外筒部20と、鉄筋籠2上部の内側に鉄筋籠から間隔
をおいて位置する内筒部19とをそれぞれ形成し、コン
クリートを打設して外筒部20及び内筒部19の内外に
コンクリートの余盛り部C1,C2,C3を形成し、コ
ンクリートの硬化後に余盛り部C1,C2,C3と、外
筒部20及び内筒部19を構成する杭頭処理材5とを外
側から順次撤去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、場所打ち杭の杭頭
処理工法及び杭頭処理材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基礎杭等をコンクリートの場所打ちによ
って構築する場合は、地盤に杭孔を掘設し、この杭孔内
に鉄筋籠を挿入した後、トレミー管等で杭孔の底部から
上方に向けてコンクリートを打設しているが、このよう
にコンクリートを打設してゆくと、杭の上部に泥水や土
砂等の不純物の混じった部分が生じ、この部分のコンク
リート品質が低下する。そこで、構築する杭の設計天端
レベルから1m程度上方までコンクリートを打設し、コ
ンクリートの硬化後に、そのコンクリートの余盛り部
(設計天端レベルよりも上方の部分のこと:以下同意で
ある)をはつり取る杭頭処理工法が一般的に実施されて
いる。
【0003】しかし、この工法では、余盛り部をはつる
際の振動により杭本体(設計天端レベルよりも下方の部
分のこと:以下同意である)が劣化するおそれがあると
ともに、騒音や粉塵の発生により近隣の環境に悪影響を
及ぼすという問題も生じる。また、コンクリートをはつ
る作業に多大な労力を要し、労働災害が発生する危険性
も高い。
【0004】そこで従来、こうした問題を解消するた
め、鉄筋籠の杭主筋を挿入可能な複数の孔が底面に設け
られたキャップ型の杭頭処理具を鉄筋籠の上端部に嵌め
込むことにより、余盛りするコンクリートの量を減らし
て、はつり作業を容易にする杭頭処理工法も提案されて
いる(特開平1−322020号公報等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鉄筋籠
の直径や杭主筋の本数及び配設ピッチ等は、構築しよう
とする杭によって異なるため、前記従来の杭頭処理工法
では、鉄筋籠の規格に合わせた各種の杭頭処理具を用意
しておく必要があって、コスト高となった。また、異形
鉄筋からなる杭主筋には多くの節(突起部)があるため
に、コンクリートの硬化後に杭頭処理具を撤去する際、
処理具底面の孔と杭主筋の節とが引っ掛って、容易に引
き抜くことができず、撤去に多大な手間がかかるととも
に、杭主筋を曲げてしまうおそれもあった。さらに、撤
去時にガス切断機等で切断された杭頭処理具が廃棄物と
なり、これが昨今の産業廃棄物削減の動きに逆行するこ
とにもなっていた。
【0006】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、杭頭処理を容易に行えて、杭本体の
品質を確保できるとともに騒音や振動を軽減でき、しか
も廃棄物の発生を少なくして低コスト化を図ることが可
能な杭頭処理工法及びそれに用いる杭頭処理材を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る杭頭処理工法は、地盤に形成した杭孔
に鉄筋籠を挿入し、コンクリートを打設して構築する場
所打ち杭において、鉄筋籠の杭孔への挿入前又は挿入後
に鉄筋籠上部に複数の杭頭処理材を環状に取り付けるこ
とにより、前記鉄筋籠上部の外側を囲む外筒部と、前記
鉄筋籠上部の内側に鉄筋籠から間隔をおいて位置する内
筒部とをそれぞれ形成し、前記鉄筋籠が挿入された杭孔
内にコンクリートを打設して外筒部及び内筒部の内外に
コンクリートの余盛り部を形成し、コンクリートの硬化
後に該コンクリートの余盛り部と外筒部及び内筒部を構
成する杭頭処理材とを外側から順次撤去することを特徴
としている。
【0008】また、前記工法において、鉄筋籠上部の杭
主筋に杭頭処理材の支持具を着脱可能に固定するととも
に、この支持具に外筒部及び内筒部を構成する杭頭処理
材を着脱可能に固定することを特徴としている。
【0009】また、前記工法において、杭主筋への支持
具の固定及び支持具への杭頭処理材の固定をそれぞれネ
ジにより行うことを特徴としている。
【0010】また、前記工法において、打設したコンク
リートが硬化する前に、内筒部の内側に形成されたコン
クリートの余盛り部に複数の仕切板を有する杭頭処理具
を上方から押し込み、この杭頭処理具をコンクリートの
硬化後に該コンクリートの余盛り部とともに撤去するこ
とを特徴としている。
【0011】また、本発明に係る杭頭処理材は、前記杭
頭処理工法に用いられる杭頭処理材であって、湾曲変形
可能な板材からなるとともに、支持具に固定するネジを
挿通するための挿通孔が形成されていることを特徴とし
ている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図8を参照しつつ説明する。場所打ちコンクリート杭
を構築するにあたっては、まず地盤に所定深さの杭孔1
を掘削形成する。杭孔1は、掘削と同時に安定剤(ベン
トナイト等の安定成分を含んだ泥水)を満たしつつ設計
底まで掘り進める。
【0013】一方、この杭孔1に挿入する鉄筋籠2を予
め組み立てておく。鉄筋籠2は、平面視環状に配置され
て上下方向に延在する複数の杭主筋3と、環状に形成さ
れ杭主筋3の外側に巻装された複数のフープ筋4とから
円筒状に形成されている。なお、杭孔1に挿入したとき
に、構築すべき杭の設計天端レベルLよりも上方となる
鉄筋籠2の上部(コンクリートの余盛り部に対応する部
分)にはフープ筋4が巻かれておらず、杭主筋3のみで
構成されている。
【0014】本実施形態では、この杭主筋3のみで構成
された鉄筋籠2の上部に、複数の杭頭処理材5を、支持
具6を介して取り付ける。杭頭処理材5は、図5及び図
6に示すように、平面視円弧状に湾曲した板状の本体部
分7と、その一側縁部を所定幅で外向きに折り曲げて形
成した突出片8とを有している。本体部分7には、横方
向にほぼ全幅にわたって延在する長孔状の挿通孔9が、
間隔をおいて上下3箇所に形成されている。この挿通孔
9は杭頭処理材5を支持具6に固定するネジを挿通する
ためのものである。なお、この杭頭処理材5は、適宜な
力を加えることにより湾曲変形させることが可能な板材
(例えば軟鋼板等の薄板材)で形成されている。したが
って、製作時点では本体部分7を平板状に形成してお
き、杭の構築現場で所望の曲率に湾曲させて用いること
も可能となっている。また、杭頭処理材5の上下方向の
長さは、鉄筋籠2の設計天端レベルLから上の高さとほ
ぼ等しくなっている。
【0015】一方、支持具6は、図3及び図4に示すよ
うに、金属等により両端が屈曲した平面視コ字状に形成
された支持具本体10を有している。支持具本体10の
一端側の背面には鉄筋籠2の杭主筋3を挿通可能な筒状
部11が設けられるとともに、筒状部11にはナット1
2が固着され、このナット12にねじ込んだボルト(ネ
ジ)13の先端で杭主筋3を押圧することにより、支持
具6を杭主筋3に固定できるようになっている。また、
支持具本体10の一端側にはボルト(ネジ)15と螺合
するネジ孔14が形成され、支持具本体10の他端側に
はボルト(ネジ)17を挿通可能な孔16が形成されて
いる。
【0016】杭頭処理材5を取り付けるにあたっては、
まず鉄筋籠2に、杭の設計天端レベルとなる位置を設定
(特定)する。そして、杭主筋3の上端側から支持具6
を嵌め込み、この支持具6を、杭頭処理材5の下端と設
計天端レベルとを一致させた場合に挿通孔9と対応する
高さ位置まで移動させ、その位置でボルト13を締め込
んで支持具6を杭主筋3に固定する。ここでは図1に示
すように、各支持具6は筒状部11を有する一端側を外
に向けた状態で、平面視において放射状に配されるよう
に固定する。なお、支持具6は必ずしも全ての杭主筋3
に取り付けなくても良く、この実施形態では杭主筋3の
1本おきに支持具6を取り付けている。また、図2に示
すように、1本の杭主筋3には杭頭処理材5の上側及び
下側の挿通孔9と対応する位置に2個の支持具6を取り
付けている。(この実施形態では杭頭処理材5の中央の
挿通孔9は使用していない。)
【0017】以上のように支持具6を取り付けると、次
いで、この支持具6の内側に杭頭処理材5を取り付け
る。ここでは、杭頭処理材5の湾曲加減を適宜に調整し
つつ、支持具6の孔16に外周側から差し込んだボルト
17を挿通孔9に挿通した後、そのボルト17にナット
18を螺合することにより、杭頭処理材5を1枚ずつ固
定してゆく(図3参照)。なお、隣接する杭頭処理材5
の側縁部同士は適宜幅で重ね合わせる。こうして複数枚
の杭頭処理材5を環状に取り付けることにより、鉄筋籠
2上部の内側に、鉄筋籠2(杭主筋3)から適宜間隔
(例えば10cm)をおいて位置する内筒部19を形成す
る。
【0018】次いで、支持具6の外側に杭頭処理材5を
取り付ける。この場合も杭頭処理材5の湾曲加減を適宜
に調整しつつ、挿通孔9に挿通したボルト15を支持具
6のネジ孔14にねじ込むことにより、杭頭処理材5を
1枚ずつ固定してゆく。前記と同様に、隣接する杭頭処
理材5の側縁部同士は適宜幅で重ね合わせる。こうして
複数枚の杭頭処理材5を環状に取り付けることにより、
鉄筋籠2上部の外側を鉄筋籠2(杭主筋3)に近接した
位置で囲む外筒部20を形成する。
【0019】そして、以上のように内筒部19及び外筒
部20を設けた鉄筋籠2を、図1及び図2に示すように
杭孔1に挿入し、内筒部19の内側を挿通して杭孔1内
に差し込んだトレミー管(不図示)等からコンクリート
を打設する。ここでは、図7に示すように、コンクリー
トCの上面が設計天端レベルLから1m程度上方で、杭
主筋3及び杭頭処理材5の上端とほぼ等しい高さとなる
まで余盛りする。すると、内筒部19及び外筒部20の
存在により、余盛り部のコンクリートCは、外筒部20
の外側のコンクリートC1と、外筒部20と内筒部19
との間のコンクリートC2と、内筒部19の内側のコン
クリートC3とに分割される。
【0020】打設したコンクリートCが硬化すると、杭
孔1周囲の地盤を設計天端レベルL付近の高さまで掘削
した後、まず、外筒部20の外側のコンクリートC1を
撤去する(図8に示した状態)。すると、外筒部20を
構成している杭頭処理材5及びそれを固定しているボル
ト15が露出するので、各ボルト15を取り外して、外
筒部20を撤去する。
【0021】外筒部20を撤去するとコンクリートC2
が露出するので、次いでこのコンクリートC2を撤去す
る。すると、コンクリートC2に埋まっていた杭主筋3
の上端部,支持具6,ボルト13及び17,及び内筒部
19を構成している杭頭処理材5が露出する。そこで、
ボルト17を取り外すとともにボルト13を緩め、支持
具6を杭主筋3から上方に引き抜いて撤去し、さらに、
内筒部19を構成する杭頭処理材5を撤去する。ここ
で、内筒部19は鉄筋籠2(杭主筋3)から間隔をおい
て設けられているので、ボルト17を取り外したり、内
筒部19の杭頭処理材5を撤去したりする際に鉄筋籠2
が邪魔になることがなく、かつ、鉄筋籠2(杭主筋3)
が損傷することも防止できる。そして、最後に中央部に
残った円柱状の無筋のコンクリートC3を撤去して、場
所打ち杭21の杭頭処理を完了する。
【0022】以上に説明した本実施形態の杭頭処理工法
によれば、コンクリートの余盛り部がコンクリートC
1,C2,C3に分割された状態で硬化するため、外部
からハンマーで強打したり、楔体を打ち込んだりするだ
けで容易に、少ない労力で撤去でき、従来に比べて騒音
や粉塵の発生も軽減できる。よって、近隣の環境への悪
影響を減らすことができるとともに、振動による劣化を
防止して杭本体の品質を確保することがでる。
【0023】特に、この実施形態では突出片8を有する
杭頭処理材5を用いており、コンクリートC1,C2に
突出片8による分割線が入っているため、その撤去がよ
り一層容易となっている。
【0024】また、外筒部20及び内筒部19を鉄筋籠
2に環状に取り付けた複数の杭頭処理材5から構成して
いるので、鉄筋籠の直径や杭主筋の本数,配設ピッチ等
が若干異なっている場合でも取り付けが可能であり、汎
用性が高い。したがって、鉄筋籠の規格に合わせた各種
の杭頭処理具を用意する必要があった従来に比べて杭頭
処理を低コストで実施することができる。
【0025】特に、この実施形態では湾曲変形可能な杭
頭処理材5を用いており、鉄筋籠の直径に応じて、その
曲率(湾曲加減)を調節できるため、より一層汎用性が
高くなっている。
【0026】また、撤去時には、従来のようにガス切断
等をすることなしに、外筒部20及び内筒部19を各杭
頭処理材5の単位に分解できるので、撤去した杭頭処理
材5を再使用することも可能である。よって、杭頭処理
に伴う廃棄物の発生量を少なくでき、この理由からも杭
頭処理の低コスト化を図ることができる。さらに、杭頭
処理材5及び支持具6はネジを外すことで撤去可能であ
り、撤去の際に杭主筋3を曲げたり損傷したりすること
も防止できる。
【0027】なお、前記では鉄筋籠2を杭孔1に挿入す
る前に杭頭処理材5及び支持具6を取り付けたが、これ
らは杭孔1への挿入後に鉄筋籠2に取り付けても構わな
い。また、前記では杭頭処理材5を外筒部20と内筒部
19との二重筒状に取り付けたが、杭頭処理材5を、内
筒部19の内側にさらに別の筒部を同心状に配置した三
重筒状に取り付けることも考えられる。
【0028】図9〜図12は、本発明の別の実施形態で
用いられる杭頭処理具31を示している。この杭頭処理
具31は、上部金具32及び下部金具33と、これらの
間に支持された4枚の仕切板34とを備えている。
【0029】図11に示すように、上部金具32は四角
筒状をなし、その各側壁にはネジ孔35が2つずつ形成
されている。また、対向する一対の側壁にはピン孔36
が形成されている。一方、図12に示すように、下部金
具33は上面が開口した平面視正方形の箱状をなしてお
り、各側壁には仕切板34を嵌め込むためのスリット溝
37が形成されるとともに、1つの側壁にはネジ孔38
が2つ形成されている。さらに、底壁には四角孔39が
形成されている。
【0030】仕切板34は縦長の長方形をなしており、
その上端部がネジ孔35にねじ込んだネジ40により上
部金具32に取り付けられるとともに、その下端部は下
部金具33のスリット溝37に挿入されて支持されてい
る。各仕切板34の上端近傍には後述する支持杆43を
挿通するための透孔42が形成されている。なお、4枚
の仕切板34のうちの1枚は、その下端部が、ネジ孔3
8にねじ込んだネジ41により下部金具33に固定さ
れ、これにより下部金具33の脱落防止が図られてい
る。
【0031】次いで、この杭頭処理具31を用いる杭頭
処理工法について説明する。この実施形態では、杭孔1
の掘削,鉄筋籠2への支持具6及び杭頭処理材5の取り
付け、鉄筋籠2の杭孔1への挿入,及びコンクリートの
打設は、前記実施形態と同様に行う。そして、杭孔1内
にコンクリートを打設した後、トレミー管(不図示)を
引き抜いた前記図7の状態から、そのコンクリートが硬
化する前に、内筒部19の内側の余盛りコンクリートC
3に杭頭処理具31を上方から押し込む。
【0032】その際、杭頭処理具31を人手で持ち上げ
て押し込むと労力を要するため、杭打ち機等の重機を利
用する。すなわち、ここでは図9に示すように杭打ち機
(不図示)が備える掘削道具取付部44の下端部を上部
金具32内に挿入し、掘削道具取付部44のピン孔45
及び上部金具32のピン孔36を貫通するようにピン
(不図示)を差し込むことにより、杭頭処理具31を杭
打ち機に取り付ける。そして、杭打ち機の動力により杭
頭処理具31を吊り上げ、コンクリートC3の上方に移
動させた後、降下させて、杭頭処理具31をその下端部
からコンクリートC3内に押し込んでゆく。
【0033】そして、ある程度押し込んだ段階で、図1
3及び図14のように、適宜な直径及び長さの支持杆4
3を透孔42に挿通し、この支持杆43の両端部を内筒
部19を構成する杭頭処理材5の上端部に載置すること
により、杭頭処理具31を各仕切板34の下端と設計天
端レベルLとがほぼ一致する所定の高さに保持するよう
にして、杭頭処理具31の沈降を防止する。こうして、
杭打ち機から杭頭処理具31を取り外す。
【0034】この状態でコンクリートを硬化させ、硬化
後に前記実施形態と同様にコンクリートC1,C2と外
筒部20及び内筒部19を撤去し、さらにコンクリート
C3を撤去する。その際、は杭頭処理具31の4枚の仕
切板34により4つの部分に概ね分割されているので、
分割された各部分を1つずつ撤去してゆくことにより、
その撤去が容易に行える。特に、この実施形態ではコン
クリートC3の分割された各部分の撤去に応じて4枚の
仕切板34を1枚ずつ取り外していけるので、撤去作業
がより一層容易となる。
【0035】直径の大きい場所打ち杭を構築する場合
は、コンクリートC3の直径も大きくなり、その撤去が
困難となるため、こうした杭頭処理具31を併用するこ
とが望ましい。
【0036】なお、この実施形態では前記杭頭処理材5
と杭頭処理具31とを併用したが、杭頭処理材5を用い
ずに杭頭処理具31のみを用いた場合でも、鉄筋籠内側
のコンクリート余盛り部の撤去を容易に行えるという効
果は奏される。
【0037】また、以上の実施形態では単板状の杭頭処
理材5を用いたが、本発明において杭頭処理材の材質、
形状、構造等は任意であり、例えば中空で厚みがある板
状の杭頭処理材を用いることも考えられる。さらに、連
続地中壁を構築する場合に、壁上端のコンクリート余盛
り部の処理を、本発明に係る処理工法の応用により行う
ことも考えられる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
杭頭処理を容易に行えて、杭本体の品質を確保できると
ともに騒音や振動を軽減でき、しかも廃棄物の発生を少
なくして低コスト化を図れるというような種々の効果が
奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態において鉄筋籠に杭頭処理
材を取り付けた状態を示す平面図である。
【図2】図1の状態における杭頭部の概略縦断面図であ
る。
【図3】鉄筋籠への杭頭処理材の取り付け構造を示す要
部拡大平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う縦断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に用いる杭頭処理材の正面
図である。
【図6】前記杭頭処理材の斜視図である。
【図7】コンクリートの打設状態を示す杭頭部の概略縦
断面図である。
【図8】外筒部の外側のコンクリートを除去した状態を
示す杭頭部の概略縦断面図である。
【図9】本発明の別の実施形態に用いる杭頭処理具の側
面図である。
【図10】前記杭頭処理具の平面図である。
【図11】上部金具の斜視図である。
【図12】下部金具の斜視図である。
【図13】本発明の別の実施形態における杭頭処理具の
取り付け状態を説明する平面図である。
【図14】図13の状態における杭頭部の概略縦断面図
である。
【符号の説明】
1 杭孔 2 鉄筋籠 3 杭主筋 5 杭頭処理材 6 支持具 9 挿通孔 13,15,17 ボルト(ネジ) 19 内筒部 20 外筒部 21 場所打ち杭 31 杭頭処理具 34 仕切板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に形成した杭孔に鉄筋籠を挿入し、
    コンクリートを打設して構築する場所打ち杭において、 鉄筋籠の杭孔への挿入前又は挿入後に鉄筋籠上部に複数
    の杭頭処理材を環状に取り付けることにより、前記鉄筋
    籠上部の外側を囲む外筒部と、前記鉄筋籠上部の内側に
    鉄筋籠から間隔をおいて位置する内筒部とをそれぞれ形
    成し、 前記鉄筋籠が挿入された杭孔内にコンクリートを打設し
    て外筒部及び内筒部の内外にコンクリートの余盛り部を
    形成し、 コンクリートの硬化後に該コンクリートの余盛り部と外
    筒部及び内筒部を構成する杭頭処理材とを外側から順次
    撤去することを特徴とする杭頭処理工法。
  2. 【請求項2】 鉄筋籠上部の杭主筋に杭頭処理材の支持
    具を着脱可能に固定するとともに、この支持具に外筒部
    及び内筒部を構成する杭頭処理材を着脱可能に固定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の杭頭処理工法。
  3. 【請求項3】 杭主筋への支持具の固定及び支持具への
    杭頭処理材の固定をそれぞれネジにより行うことを特徴
    とする請求項2に記載の杭頭処理工法。
  4. 【請求項4】 打設したコンクリートが硬化する前に、
    内筒部の内側に形成されたコンクリートの余盛り部に複
    数の仕切板を有する杭頭処理具を上方から押し込み、 この杭頭処理具をコンクリートの硬化後に該コンクリー
    トの余盛り部とともに撤去することを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の杭頭処理工法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の杭頭処理工法に用いら
    れる杭頭処理材であって、湾曲変形可能な板材からなる
    とともに、支持具に固定するネジを挿通するための挿通
    孔が形成されていることを特徴とする杭頭処理材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5238095B1 (ja) * 2012-12-07 2013-07-17 池田 岳雷 杭頭処理工法
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