JP2001200455A - 伸縮性たて編地 - Google Patents

伸縮性たて編地

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Abstract

(57)【要約】 【課題】たて方向、よこ方向にバランスのとれた大きな
伸度と強い締付パワーとを有し、ヒステリシスの小さい
伸縮性たて編地。 【解決手段】合成繊維マルチフィラメントおよび/また
は綿糸により編成された地編に弾性糸を挿入または交編
した伸縮性たて編地であって、弾性糸がよこ方向に4針
又は5針の振り幅で挿入または交編されている。弾性糸
はマルチフィラメントがよい。編地組織は3枚のおさを
用いて編成できるもの、なかでも6コースサテンは有用
で広く利用できる。着用者の体型を矯正していずれの方
向の動きにも方向性なく追従できるスポーツウエアやイ
ンナーウエア等の編地として好適である。、

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、たて方向、よこ
方向に力学的特性のバランスがとれた強い締付パワー
(緊縮力)と大きな伸度を有し、かつ、伸長時と回復時
とにおける編地のヒステリシスの小さい伸縮性たて編地
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の衣料は、単に体形に順応して気持
ちよく着用できることを目的にしていたが、最近の衣料
においては、着用者の動作に追従して積極的に着用者の
体形を矯正し整える作用を要求されるようになった。当
然のことながら、使用する編地は、着用者の動作に追従
してたて方向、よこ方向にバランスよく伸張し、強い締
付パワーをもって身体の要所を緊縮する必要がある。こ
の種の目的をかなえる編地として弾性繊維を挿入または
交編した伸縮性たて編地が用いられているが、従来の伸
縮性たて編地には異方性があって、たて方向に較べてよ
こ方向には伸度が小さい割に締付パワーが大きく、さら
に伸長時と回復時とにおける締付パワーのヒステリシス
が大きかった。従って、従来の伸縮性たて編地を使用し
たウエア類は、着用時にきついと感じたり、編地が着用
者の動作に伴って十分にフィットして伸縮しないために
異和感が大きいという欠点があった。
【0003】そこで、とくにスポーツウエア、インナー
ウエアやメディカル衣料分野を中心に、たて方向、よこ
方向の力学的バランスがよく、ヒステリシスの小さい伸
縮性たて編地が求められていた。従来の編地を改良する
ものとして、例えば、特開平5−339855号公報に
は、よこ方向に挿入する弾性糸の振り幅を3針間として
よこ方向の締付パワーと伸縮性とを向上させた編地が開
示されている。しかし、従来技術では、たて・よこの力
学的特性のバランスを維持させながらヒステリシスを小
さくすることは難しいことであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、着用者の体
型を矯正して美しく表現し、その動きに追従できる衣料
を供給するために、たて方向、よこ方向に力学的特性の
バランスがとれた大きな伸度と強い締付パワーとを有
し、ヒステリシスの小さい伸縮性たて編地を提供するこ
とを課題として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するための手段として、合成繊維マルチフィラメント
および/または綿糸により編成された地編に弾性糸を挿
入または交編した伸縮性たて編地において、弾性糸がよ
こ方向に4針又は5針の振り幅で挿入または交編されて
いることを特徴とする伸縮性たて編地を提供する。よこ
方向には、少なくとも2糸条の弾性糸を挿入および/ま
たは交編することが望ましい。このような伸縮性たて編
地のなかでも、よこ方向およびたて方向の伸度が、それ
ぞれ少なくとも200%のものが好ましく、さらに、よ
こ方向およびたて方向の伸張率30%時における締付パ
ワーが、それぞれ少なくとも150gfのものが好まし
く利用される。また、回復時における応力と伸長率との
測定値から、次の(1)式によって求めたヒステリシス
指数が、少なくとも0.7のものが好ましく用いられ
る。
【0006】 (回復時30%伸長状態の応力/伸長時30%伸長状態の応力) =ヒステリシス指数≧0.7 (1) とくに、よこ方向と同様に、たて方向に荷重をかけたと
きの前記(1)式で示されるヒステリシス指数が、少な
くとも0.7のものが好ましい。
【0007】これらの伸縮性たて編地の編地組織は一般
的に少なくとも3枚のおさを用いて編成できるもので
り、なかでも6コースサテンは有用で広く利用できる。
【0008】そして本発明は、編地中のたて方向に抜き
糸を、抜き糸の両側に耳環糸を編み込み、双方の耳環糸
にそれぞれの耳環糸が属する側から弾性糸を挿入し、挿
入した弾性糸の一部を抜き糸に絡めたことを特徴とする
前記伸縮性たて編地を提供する。ヘム部を必要とする場
合には、編地中のたて方向に、主編地よりも締付パワー
の大きいパワー強化編地を帯状に編成し、パワー強化編
地中に抜き糸を、抜き糸の両側に耳環糸を編み込み、双
方の耳環糸にそれぞれの耳環糸が属する側から弾性糸を
挿入し、挿入した弾性糸の一部を抜き糸に絡めておくと
よい。抜き糸を除去することによって、複数の伸縮性た
て編地に分割し、かつ、抜き糸を除去して同時にヘム部
を形成させることもできる。好ましくは、抜き糸の引抜
抵抗が10gfは超えないように編成する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を説明するのに先立
ち、本発明伸縮性たて編地の特性測定方法を説明してお
く。測定用サンプルは、編地のたて方向、よこ方向にそ
れぞれ2.5cm×17cmの布片を2枚切り取って使
用した。測定には定速伸長形引張試験機(デジタル表
示)を用い、上部つかみ代3.5センチ、下部つかみ代
3.5cm、引張間隔10cmにして前記測定用布片を
取り付けて測定した。伸度は、荷重2.25kgfを付
与ししたときの伸長率を用いた。締付パワーの測定は、
伸張率が0%から80%になるまで300mm/min
の速度で伸長と回復とを3回繰り返し、3回目における
伸長率30%時の伸張時及び回復時の応力を読み取って
平均を求め、締付パワーとした。
【0010】また、ヒステリシス指数は、上記測定と同
様にして測定用布片の伸長・回復を伸長率80%まで3
回実施し3回目の伸長時及び回復時の伸張率と応力とを
測定し前記(1)式により算出した。従って、ヒテリシ
スのみられない場合には、ヒステリシス指数が1にな
る。抜き糸の引抜抵抗は、抜き糸を残して編地を切断
し、両切断片を引張試験器で引張って抜き糸を抜き取
り、その引張力を測定した。
【0011】さて、本発明は、前記の課題を解決するた
めに伸縮性たて編地の組織を理論的に構造分析した結果
にもとづき開発されたものである。以下、本発明伸縮性
たて編地を実施形態例をあげながら必要により図面を参
照して説明する。
【0012】本発明の伸縮性たて編地(以下の説明で
は、とくに断らない限り編地は伸縮性たて編地のことを
いう)は、いずれも合成繊維マルチフィラメントおよび
/または綿糸で編成した地編のよこ方向に弾性糸を挿入
して編成されている。場合によっては弾性糸を交編して
もよい。弾性糸は、少なくとも2糸条を挿入および/ま
たは交編することが望ましく、編地の特性を安定させ、
締付パワーにプラス効果を付与することができて好適で
ある。また、異方性を解消し安定した編地組織を得るた
めに上記の弾性糸はすべて同行(同方向に挿入・交編す
る)させることが望ましい。
【0013】本発明編地においては、編地のヒステリシ
ス指数を1に近づけ、たて・よこの力学的特性のバラン
スを取り易くするために、従来の編地においてよこ方向
に挿入および/または交編する弾性糸の振り幅が3針間
以下であったものを(例えば、前記特開平5−3398
55号公報記載の発明)4針間又は5針間に、好ましく
は5針間に拡げる。振り幅を4針または5針とし、か
つ、よこ方向に挿入することによって、編地の基本物性
を損なうことなく、よこ方向における伸張率と応力との
ヒステリシスが小さくなり、かつよこ方向の伸度と締付
パワーの大きな編地を容易に編成できるようになる。振
り幅が3針間では、ヒステリシスの改良が困難であり、
6針間を超えると編成性が不良になって好ましくない。
図1及び図2は本発明の編地組織を例示したものであ
る。ただし、挿入および/または交編するすべての弾性
糸の振り幅を4針間又は5針間に広げる必要はない。
【0014】編地のたて方向およびよこ方向の伸度は、
それぞれ少なくとも200%のもの、とくに従来低伸度
であったよこ方向の伸度を200%以上に向上させるこ
とにより、よこ方向の伸びに柔軟性が付与されて着用性
が改善され、過度の締付感を生じさせなくなる等の効果
があり好ましい。また、よこ方向およびたて方向の伸張
率30%時における締付パワーを、それぞれ少なくとも
150gfにすることによって、編地に適度の緊縮性を
持たせ、編地を着用者のいずれの方向の動きにも追随さ
せることができる。そして、前記(1)式に示されるた
て方向および/またはよこ方向ののヒステリシス指数を
0.7以上に保持させることにより、動作中の着用者に
違和感をあたえずに体形を整えウエアとの一体感を付与
することができる。上記の力学的特性とその効果とは一
義的に関連づけられるものではなく、相互に交絡するも
のである。
【0015】上記の力学的特性を有する本発明編地は、
よこ方向に弾性糸を4針間又は5針間に挿入及び/また
は交編ることによって容易に編成することができるよう
になるが、具体的には使用目的に応じて所要の特性を検
討し、使用する糸条の種類、繊度、給糸量(ランナー)
等を調整し、適当な編地組織を選択し、必要によっては
着衣を試作し着用試験を行って、製造することになる。
【0016】本発明の編地に使用する合成繊維マルチフ
ィラメントとしては、ポリエステルやナイロンなどが挙
げられ、なかでも吸水性に富むナイロンはインナーウエ
ア用編地として好ましく用いられる。合成繊維マルチフ
ィラメントと綿糸とを交編する際、その割合に制限はな
く、編地が要求されている特性に従って決めることがで
きる。
【0017】また、編成に使用する合成繊維マルチフィ
ラメントの繊度は、総繊度20〜120DTEX、単繊
維繊度0.5〜5D.TEXの範囲、綿糸を使用する場
合は60〜120番手の範囲が好適である。よこ方向に
使用する弾性糸としては、総繊度33〜940D.TE
X、単繊度2〜130D.TEXのものが目的の特性を
得易く、そのままインナーウエア等に利用できる利点が
ある。
【0018】編地の組織は目的とする用途やデザインな
どにより適宜設計変更できる。本発明編地としては、4
コースサテン、6コースサテンがとくに有用であるが、
さらに、6コースチュール、6コースアトラス等の3枚
おさを使用して編成できる編地組織に好ましく応用する
ことができる。また、トリコネット等の3バーの編地組
織や、パワーネット、ハーフネット、メッシュ等の4バ
ーの編地組織にも応用することができる。インナーウエ
ア用編地には、サテントリコット、チュール、パワーネ
ット、トリコネット、トリコット、ハーフネットなどが
好ましく用いられる。なかでも、光沢に富むサテントリ
コットは、高級感と肌触りの良さを備えインナーウエア
用編地としてとくに好適である。
【0019】また、本発明編地中のたて方向に、所要の
間隔で抜き糸及び抜き糸の両側に耳環糸を編み込み、双
方の耳環糸にそれぞれの耳環糸が属する側から弾性糸を
挿入し、挿入した弾性糸の一部を抜き糸に絡めて広幅に
編成しておいて、編成後に抜き糸を引き抜き所要の幅の
編地に分割することによって、編地の生産性を向上させ
ることができる。抜き糸を挿入した部分の編地組織を図
3、図4及び図5、図6に例示する。抜き糸は、きわめ
て高精度で積極的糸送り装置を用いることによって、引
抜抵抗を10gf以下に抑え、引抜きを容易にすること
ができた。さらに、本発明の伸縮性たて編地中のたて方
向に、主編地よりも締付パワーの大きなパワー強化編地
を主編地中に帯状に編成し、編成したパワー強化編地内
に抜き糸を編入し、抜き糸の両側に編み込まれた耳環糸
に弾性糸を挿入しておくとともに前記の弾性糸の一部を
抜き糸に絡ませておくことによって、抜き糸を除去する
と弾性糸が収縮するとともにパワー強化編地が分割さ
れ、分割されたパワー強化編地がそれぞれ主編地のヘム
部を形成する伸縮性たて編地を得ることができる。弾性
糸の収縮によりヘム部の端はほつれにくく、見た目も良
好である。パワー強化編地の本数や位置、幅、すなわち
よこ方向の長さ、主編地とパワー編地との面積比など
は、編地の用途などによって任意に設計変更できる。つ
ぎに、本発明について実施例をあげて具体的に説明す
る。
【0020】
【実施例】実施例1 3枚おさのラッシェル編機を用い、図1(a)、(b)
に示されるのと同じ編地組織で、ナイロンマルチフィラ
メントを地編に、2糸条のポリウレタン弾性糸をよこ方
向に挿入糸として、一方を5針の振り幅で、他方を芯糸
として3針の振り幅で編み込み、全幅を133cmの6
コースサテンを編成した。地編は、給糸量(ランナー)
を123cm/Rにして44D.TEX(総繊度)―3
4f(フィラメント数)のマイクロナイロン糸を用い、
挿入糸には給糸量を30cm/Rにして130D.TE
X弾性糸を用い、芯糸には給糸量14cm/Rにして3
95D.TEX弾性糸を用いた。
【0021】編成した編地のたて方向、よこ方向にそれ
ぞれ締付パワー(負荷)と伸長率との関係をを逐次測
定、記録したのでその結果を表1に示す。2.25kg
f負荷時のたて方向伸度が233%、よこ方向伸度が2
13%であった。また、たて方向及びよこ方向に、伸張
時及び回復時の伸張率と締付パワー(応力)との関係を
逐次測定、記録したので、伸縮3回目の測定値を表2に
示す。測定結果によると、たて方向の締付パワーは23
0.5gf、よこ方向の締付パワーは206gfであっ
た。かつ、たて方向のヒステリシス指数は0.96、よ
こ方向のヒステリシス指数は0.71であった。このよ
うにして、たて・よこの伸度がバランスよく200%以
上、締付パワーもバランスよく200gf以上の極めて
優れた伸縮性たて編地を編成することができた。
【0022】実施例2 実施例1と同じ組織の編地を、ただし、図3、図4に示
される編成により抜き糸を挿入し全幅141cm、仕上
幅44.3cmの6コースサテンを編成した。主編地に
は、編糸にランナーを120cm/Rとして33D.T
EX―26fのマイクロナイロン糸を用い、挿入糸にラ
ンナーを28cm/Rとして130D.TEX弾性糸を
用い、さらに芯糸にはランナーを12.5cm/Rにし
て285D.TEX弾性糸を用いた。抜き糸の給糸には
高精度制御の回転変速機を備えた積極的糸送り装置を用
い、抜き糸の両側にヘム部を形成させるために帯状にパ
ワー強化編地を編成した。
【0023】編成した主編地のたて方向、よこ方向にそ
れぞれ締付パワー(負荷)と伸長率との関係をを逐次測
定、記録したのでその結果を表1に示す。2.25kg
f負荷時のたて方向伸度が279%、よこ方向伸度が2
04%であった。また、たて方向及びよこ方向に、伸張
時及び回復時の伸張率と締付パワーとの関係を逐次測
定、記録したので、伸縮3回目の測定値を表2に示す。
たて方向の締付パワーは152gf、よこ方向の締付パ
ワーは216gfであった。かつ、たて方向のヒステリ
シス指数は0.95、よこ方向のヒステリシス指数は
0.70であった。かつ、抜き糸の引抜抵抗(2点の平
均測定値)は約5gfであった。
【0024】実施例3 3枚おさのラッシェル編機を用い、図2(a)、(b)
に示されるのと同じ編地組織により、図5、図6に示さ
れる編成で抜き糸を挿入し、ナイロンマルチフィラメン
トを地編に、挿入糸として1糸条のポリウレタン弾性糸
を5針の振り幅で、芯糸として1糸条のポリウレタン弾
性糸を3針の振り幅で、いずれもよこ方向に編み込み、
全幅142cm、仕上幅44.4cmの6コースサテン
を編成した。主編地には、編糸にランナーを120cm
/Rにして33D.TEX―26fのマイクロナイロン
糸を、挿入糸にランナーを給糸量120cm/Rにして
130D.TEX弾性糸を、芯糸にランナーを12.0
cm/Rにして285D.TEX弾性糸を用いた。抜き
糸の給糸には高精度制御の積極的糸送り装置を用い、編
地の所定の位置にじかに挿入した。
【0025】編成した主編地のたて方向、よこ方向に締
付パワー(負荷)−伸長率の関係をを逐次測定、記録し
たのでその結果を表1に示す。それぞれ2.25kgf
負荷時のたて方向伸度が292%、よこ方向伸度が20
7%であった。また、たて方向及びよこ方向に、伸張時
及び回復時の伸張率と締付パワーとの関係を逐次測定、
記録したので、伸縮3回目の測定値を表2に示す。たて
方向の締付パワーは156gf、よこ方向の締付パワー
は205.5gfであった。かつ、たて方向のヒステリ
シス指数は0.93、よこ方向のヒステリシス指数は
0.71であった。そして、抜き糸の引抜抵抗は約5g
fであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明に係る伸縮性たて編地は、体型で
悩んでいる人の矯正用衣料、インナーウエア、スポーツ
ウエア、スイムウエア、メディカル製品等の編地に好適
である。たて方向・よこ方向の伸度がともにバランスよ
く200%以上、締付パワーがともにバランスよく20
0gf以上であって、着用者のいずれの方向の動きにも
違和感なく追従する、極めて優れた特性を有する伸縮性
たて編地を編成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】よこ方向に弾性糸を5針の振り幅で挿入した編
地組織の一例
【図2】よこ方向に弾性糸を5針の振り幅で挿入した編
地組織の他の例
【図3】図1の編地組織に抜き糸を挿入した編地の組織
【図4】同上
【図5】図2の編地組織に抜き糸を挿入した編地の組織
【図6】同上

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維マルチフィラメントおよび/また
    は綿糸により編成された地編に弾性糸を挿入または交編
    した伸縮性たて編地において、弾性糸がよこ方向に4針
    又は5針の振り幅で挿入または交編されていることを特
    徴とする伸縮性たて編地。
  2. 【請求項2】少なくとも2糸条の弾性糸がよこ方向に挿
    入および/または交編されていることを特徴とする請求
    項1記載の伸縮性たて編地。
  3. 【請求項3】編地のよこ方向およびたて方向の伸度が、
    それぞれ少なくとも200%であることを特徴とする請
    求項1または2記載の伸縮性たて編地。
  4. 【請求項4】編地のよこ方向およびたて方向の伸張率3
    0%時における締付パワーが、それぞれ少なくとも15
    0gfであることを特徴とする請求項1、2または3記
    載の伸縮性たて編地。
  5. 【請求項5】編地のよこ方向に荷重をかけたときの伸長
    時及び回復時における応力と伸長率との測定値から、
    (1)式によって求めたヒステリシス指数が、少なくと
    も0.7であることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の伸縮性たて編地。 (回復時30%伸長状態の応力/伸長時30%伸長状態の応力) =ヒステリシス指数≧0.7 (1)
  6. 【請求項6】編地のたて方向に荷重をかけたときの前記
    (1)式で示されるヒステリシス指数が少なくとも0.
    7であることを特徴とする請求項5記載の伸縮性たて編
    地。
  7. 【請求項7】少なくとも3枚のおさを用いて編成できる
    編地組織を有するものであることを特徴とする請求項1
    ないし6のいずれかに記載の伸縮性たて編地。
  8. 【請求項8】編地組織が6コースサテンであることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の伸縮性た
    て編地。
  9. 【請求項9】 編地中のたて方向に抜き糸を、抜き糸
    の両側に耳環糸を編み込み、双方の耳環糸にそれぞれの
    耳環糸が属する側から弾性糸を挿入し、挿入した弾性糸
    の一部を抜き糸に絡めたことを特徴とする請求項1ない
    し8のいずれかに記載の伸縮性たて編地。
  10. 【請求項10】編地中のたて方向に、主編地よりも締付
    パワーの大きいパワー強化編地を帯状に編成し、パワー
    強化編地中に抜き糸を、抜き糸の両側に耳環糸を編み込
    み、双方の耳環糸にそれぞれの耳環糸が属する側から弾
    性糸を挿入し、挿入した弾性糸の一部を抜き糸に絡めた
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の
    伸縮性たて編地。
  11. 【請求項11】抜き糸の引抜抵抗が10gfを超えない
    ことを特徴とする請求項9または10記載の伸縮性たて
    編地。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の伸縮性たて
    編地の抜き糸を除去することによって、複数の伸縮性た
    て編地に分割し、かつ、抜き糸を除去した部分にヘム部
    を形成させたことを特徴とする伸縮性たて編地。
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