JP2001200071A - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents
熱収縮性ポリエステル系フィルムInfo
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Abstract
収縮後の収縮斑、シワ、歪み、折れ込み等の欠点の発生
が極めて少なく、美麗な収縮仕上がり外観を得ることが
でき、特に容器形状によりフィルムラベルが高い収縮率
を必要とするフルラベル用途やキャップシール用途に好
適に用いられる熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供
すること。 【解決手段】 80℃温水中での10秒処理後の主収縮
方向の熱収縮率が40%以上であり、非可逆熱流束曲線
により得られる、フィルムのガラス転移付近の吸熱ピー
ク量(エンタルピー緩和量)が5.0J/g以下であ
る。
Description
プシール用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルム
に関し、特に、熱風による収縮工程において、フィルム
の熱収縮後の収縮斑、シワ、歪み、折れ込み等の発生が
極めて少なく、かつ、高い収縮率を必要とする熱収縮性
ポリエステル系フィルムに関するものである。
縮する性質を利用して、収縮包装、収縮ラベル、キャッ
プシール等の用途に広く用いられている。なかでも、塩
化ビニル系樹脂やポリスチレン系樹脂、ポリエステル系
樹脂等からなる延伸フィルムがポリエチレンテレフタレ
ート(PET)容器やポリエチレン容器、ガラス容器な
どの各種容器にラベル用として用いられている。
時に塩化水素ガス等の有害ガスを発生するなどの問題を
抱えている。また、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルム
をPET容器などの収縮ラベルとして用いると、容器の
リサイクル利用に際してラベルと容器を分離してラベル
を廃棄する必要がある。さらに、容器の形状により収縮
ラベルが高い熱収縮率を必要とするフルラベル等の用途
においては、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルムは熱収
縮率が低く収縮不足となる為に使用できない問題があ
る。
エステル系樹脂のフィルムは焼却時に塩化水素ガス等の
有害物質を発生しないため、塩化ビニル系樹脂フィルム
に代わる容器用収縮ラベルとして期待されている。
収縮後の仕上がり外観性は良好であるものの、耐溶剤性
が悪い為に印刷の際には特殊インキを使用しなければな
らない。また、高温での焼却を必要とし、焼却時に多量
の黒煙と異臭を発生するなど、その廃棄にも問題があっ
た。さらに、塩化ビニル系樹脂フィルムと同様に収縮ラ
ベルが高い熱収縮率を必要とする用途においては収縮不
足となる為に使用できない問題がある。これらの問題を
解決できる素材としてポリエステル系樹脂フィルムは非
常に期待され、その使用量も増加してきている。
系フィルムも、その熱収縮特性においては充分満足でき
るものではなかった。特に、収縮時に収縮斑やシワ、歪
みや折れ込みが発生しやすく、さらに、PETボトル、
ポリエチレンボトル、ガラス瓶などの容器に被覆収縮す
る際に、あらかじめ収縮前のフィルムに印刷した文字、
図柄が収縮後に歪んだり、容器へのフィルムの密着が充
分でなかったりするなどの問題を有していた。
熱収縮性ポリエステル系フィルムの有する問題点を解決
し、熱風による収縮工程において、フィルムの熱収縮後
の収縮斑、シワ、歪み、折れ込み等の欠点の発生が極め
て少なく、美麗な収縮仕上がり外観を得ることができ、
特に容器形状によりフィルムラベルが高い収縮率を必要
とするフルラベル用途やキャップシール用途に好適に用
いられる熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供するこ
とを目的とする。
め、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは主収縮
方向の80℃温水中での10秒処理後の該主収縮方向の
熱収縮率が40%以上であり、非可逆熱流束曲線により
得られる、フィルムのガラス転移付近の吸熱ピーク量
(エンタルピー緩和量)が5.0J/g以下であること
を特徴とするものである。
系フィルムは、低温から高温までの幅広い温度域におい
て、優れた収縮仕上がり性を有し、特に高い熱収縮率を
必要とする用途においても収縮斑、シワ、歪み、折れ込
み等が極めて少ない美麗な収縮仕上がり外観を得ること
ができる。
テル系フィルムは可逆熱流束曲線より得られる、フィル
ムのガラス転移温度が75℃未満であることが好適であ
る。
リエステル系フィルムはフィルムを40℃雰囲気下で1
60時間放置した前後の、フィルムのエンタルピー緩和
量の変化が2.0J/g以上であることができる。
する。本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、主
収縮方向の80℃温水中での10秒処理後の熱収縮率が
40%以上であることが必要である。熱収縮率が40%
未満であると、容器形状によりフィルムラベルが高い収
縮率を必要とするフルラベル用途やキャップシール用途
では、収縮不足のために収縮仕上がり性が不良となる。
より安定した収縮仕上がり外観性を得る為には、主収縮
方向の80℃温水中での10秒処理後の熱収縮率が50
%以上であることが好ましく、60%以上であることが
特に好ましい。また、主収縮方向と直交方向の熱収縮率
に関しては特に制限するものではないが、熱収縮率が大
きいとラベルのタテ方向の収縮によるタテヒケや図柄の
歪みが発生するので80℃温水中での10秒処理後の熱
収縮率が15%以下であることが好ましい。
査熱量測定における非可逆熱流束曲線より得られるフィ
ルムのガラス転移付近の吸熱ピーク量(エンタルピー緩
和量)が5.0J/g以下であることが必要である。フ
ィルムのエンタルピー緩和量が5.0J/gを越える
と、例えばフルラベル用途やキャップシール用途等にお
いて、被包装物の高い収縮率を必要とする部分では美麗
な収縮仕上がりを安定して得ることができなくなり、折
れ込みやシワ等の欠点が生じる。さらに安定した収縮仕
上がり性を得る為には、非可逆熱流束曲線より得られる
フィルムのエンタルピー緩和量が4.5J/g以下であ
ることが好ましい。
査走査熱量測定における可逆熱流束曲線より得られるフ
ィルムのガラス転移温度が75℃未満であることが必要
である。ガラス転移温度が75℃以上であると、必要と
する収縮量を得る為には高温まで加熱しなければならな
くなる。しかし被包装物の耐熱性についての制限もあ
り、自ずから適用範囲が狭められてしまう。例えば熱可
塑性プラスチックボトル用途の場合には加熱によるボト
ルの変形、変質を招くことになる。また、可逆熱流束曲
線により得られるフィルムのガラス転移温度の下限値に
関しては特に制限するものではないが、フィルムの経時
寸法安定性の面からは50℃以上であることが好まし
い。
雰囲気下で160時間放置した前後の、フィルムのエン
タルピー緩和量の変化が2.0J/g以上であることが
必要である。フィルムのエンタルピー緩和量の変化が
2.0J/g未満のものは低温での収縮仕上がり性が悪
くなる傾向にあり、その結果、熱収縮工程での適正な加
工温度条件幅が狭くなる為に工程での不良率が増加し、
また、高速で加工することが困難となるので工業生産上
問題となる。工業生産における安定性の見地からは、フ
ィルムを40℃雰囲気下で160時間放置した前後の、
フィルムのエンタルピー緩和量の変化が2.5J/g以
上であることがより好ましい。
ィルムの厚みは特に限定するものではないが、例えばラ
ベル用収縮フィルムとして10〜200μmが好まし
く、20〜100μmがさらに好ましい。
に使用するポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とし
て、芳香族ジカルボン酸又はそれらのエステル形成誘導
体、又は脂肪族ジカルボン酸と、多価アルコール成分を
主成分とするものである。芳香族ジカルボン酸として、
例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,
4―もしくは−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸等が挙げられる。またこれらのエス
テル誘導体としてはジアルキルエステル、ジアリールエ
ステル等の誘導体が挙げられる。また脂肪族ジカルボン
酸としては、ダイマー酸、グルタル酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等が挙げ
られる。また、p−オキシ安息香酸などのオキシカルボ
ン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の多
価のカルボン酸を、必要に応じて併用してもよい。
に使用するポリエステル樹脂の多価アルコール成分とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ダ
イマージオール、プロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジ
オール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、2−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−
1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、
1,10−デカンジオールなどのアルキレングリコー
ル、ビスフェノール化合物又はその誘導体のエチレンオ
キサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ポリオキシテトラメチレン
グリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
また、多価アルコールではないが、イプシロンカプロラ
クトンも同様に使用可能である。
は、上記例示したジカルボン酸成分と多価アルコール成
分を通常それぞれ1種類以上組み合わせて用いることが
好ましい。組みあわせて用いられるモノマーの成分の種
類及び含有量は所望のフィルム特性、経済性なども考慮
して適宜決定され得るが、少なくとも1種のポリエステ
ルを含有する組成物よりなり、含有されるポリエステル
全体の10〜75モル%がエチレンテレフタレートユニ
ットであることが好ましい。より好ましくは15〜70
モル%である。エチレンテレフタレートユニットが10
モル%より少ないとフィルムの耐破断性や耐溶剤性が悪
化してしまい、75モル%を越えると熱収縮率が低下
し、充分な収縮性能が得られないので好ましくない。
における前記のエンタルピー緩和量、ガラス転移温度、
エンタルピー緩和量の変化を満足する為には前述のポリ
エステル樹脂の構成成分等を用いることと、フィルムの
製膜条件を組み合わせることにより、本発明の目的とす
る範囲内に制御することが可能である。該ポリエステル
は、単独でもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。2種以上を併用する場合は、ポリエチレンテレフタ
レートと共重合ポリエステルの混合系であってもよく、
又、共重合ポリエステル同士の組み合わせでもかまわな
い。また、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘ
キシレンジメチルテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンナフタレートなどのホモポリエス
テルとの組み合わせであってもよい。
度などの耐熱性改善の目的で、酸化アンチモン、酸化ゲ
ルモニウム、チタン化合物等の重合触媒以外に、酢酸マ
グネシウム、塩化マグネシウム等のMg塩、酢酸カルシ
ウム、塩化カルシウム等のCa塩、酢酸マンガン、塩化
マンガン等のMn塩、塩化亜鉛、酢酸亜鉛等のZn塩、
塩化コバルト、酢酸コバルト等のCo塩 を、生成ポリ
エステルに対し各々金属イオンとして300ppm以
下、リン酸またはリン酸トリメチルエステル、リン酸ト
リエチルエステル等のリン酸エステル誘導体を燐(P)
換算で200ppm以下添加することも可能である。
成ポリエステルに対し300ppm、またP量が200
ppmを越えるとポリマーの着色が顕著になるのみなら
ず、ポリマーの耐熱性及び耐加水分解性も著しく低下す
る。
で、総P量(P)と総金属イオン量(M)とのモル原子
比(P/M)は、0.4〜1.0であることが好まし
い。モル原子比(P/M)が0.4未満または1.0を
越える場合には、本発明の組成物の着色、粗大粒子の発
生が顕著となり、好ましくない。
が、ジカルボン酸類とグリコール類とを直接反応させ得
られたオリゴマーを重縮合する、いわゆる直接重合法、
ジカルボン酸のジメチルエステル体とグリコールとをエ
ステル交換反応させたのちに重縮合する、いわゆるエス
テル交換法などが挙げられ、任意の製造法を適用するこ
とができる。
の添加時期は特に限定しないが、一般的には金属イオン
類は原料仕込み時、すなわちエステル交換前またはエス
テル化前に、リン酸類は重縮合反応前に添加するのが好
ましい。
ン、カオリン、炭酸カルシウム等の微粒子を添加しても
よく、更に酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着
色剤、抗菌剤等を添加することもできる。なおフィルム
を形成する為の好ましい固有粘度は限定されるものでは
ないが通常0.40〜1.30dl/gである。
ードライヤー、パドルドライヤー等の乾燥機、又は真空
乾燥機を用いて乾燥し、200〜300℃の温度でフィ
ルム状に押し出す。あるいは、未乾燥のポリエステル原
料をベント式押し出し機内で水分を除去しながら同様に
フィルム状に押し出す。押し出しに際してはTダイ法、
チューブラ法等、既存のどの方法を採用しても構わな
い。押し出し後急冷して未延伸フィルムを得る。該未延
伸フィルムに対して延伸処理を行うが、本発明の目的を
達成するには主収縮方向としては横方向が実用的である
ので以下主収縮方向が横方向である場合の製膜法の例を
示すが、主収縮方向を縦方向とする場合も下記方法にお
ける延伸方向を90度変えるほか通常の操作に準じて製
膜することができる。
フィルムの厚み分布を均一化させることに着目すれば、
テンターを用いて横方向に延伸する際、延伸工程に先立
って実施される予備加熱工程では熱伝導係数を0.00
13カロリー/cm2・sec・℃以下の低風速でTg
+0℃〜Tg+60℃までのフィルム温度になるまで加
熱を行うことが好ましい。横方向の延伸はTg−20℃
〜Tg+40℃の温度で、2.3〜7.3倍、好ましく
は2.5〜6.0倍延伸する。このとき、横延伸を2段
あるいは3段で行うのが好ましい。しかる後、50℃〜
110℃の温度で、0〜15%の伸張あるいは0〜15
%の緩和をさせながら熱処理し、必要に応じて40℃〜
100℃の温度でさらに熱処理をして熱収縮性ポリエス
テル系フィルムを得る。
延伸ばかりでなく、縦方向に1.0倍〜2.3倍以下、
好ましくは1.1倍〜1.8倍の延伸を施すことができ
る。しかしながら2.3倍を超えて延伸すると、主収縮
方向と直交方向の80℃温水中での10秒処理後の熱収
縮率が大きくなり、15%を超えるので本発明には好ま
しくない。該2軸延伸では、逐次2軸延伸、同時2軸延
伸のいずれでもよく、必要に応じて再延伸を行ってもよ
い。また、逐次2軸延伸においては延伸の順序として、
縦横、横縦、縦横縦、横縦横等のいずれの方式でもよ
い。延伸に伴うフィルムの内部発熱を抑制し、巾方向の
フィルム温度斑を小さくする点に着目すれば、延伸工程
の熱伝達係数は0.0009カロリー/cm2・sec
・℃以上、好ましくは0.0013〜0.0020カロ
リー/cm2・sec・℃の条件がよい。以上に説明し
たように本発明はフィルム原料のポリエステル組成と延
伸方法との組み合わせによって達成される。
に詳細に説明するが、以下の実施例に限定されるもので
はなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施す
ることは全て本発明の技術範囲に包含される。 また、
実施例及び比較例で得られたフィルムの物性の測定・評
価方法を下記に示す。
所定温度±0.5℃の温水中に無荷重状態で10秒間処
理して熱収縮させた後、フィルムの縦及び横方向の寸法
を測定し、下記(1)式に従い熱収縮率を求めた。該熱
収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。 熱収縮率=(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷収縮前の
長さ×100(%) (1)
920のModulatedモードにて測定し、昇温速度5℃/分、
温度振幅±1℃、周期60秒にて測定した。得られた非
可逆熱流束曲線よりガラス転移温度付近の吸熱ピーク熱
量をエンタルピー緩和量とし△H1として定量した。そ
の際、ベースラインがはっきりしない場合には、吸熱ピ
ークが極大値をとる温度(ピークが複数有る場合は低温
側からT1max…Tnmaxとする)をTmaxとし、始点Tma
x-20℃(ピークが複数ある場合は、T1max-20℃)から
終点Tmax+20℃(ピークが複数ある場合は、Tnmax+20
℃)までの吸熱ピーク面積を△H1として算出した。な
お、前記の温度幅内に、吸熱ピークの極小値が入る場合
は、極小値を始点または終点として、△H1を算出し
た。測定例を図1に示す。
試料フィルムのガラス転移温度を定量した。ここで言う
ガラス転移点は、ステップ状曲線の解析におけるInflec
tion温度を算出した。
量変化 フィルムを、温度40℃±1℃、相対湿度30%±2%
に制御した恒温恒湿器内に160時間放置しエージング
後取り出し、 上記(2)の測定法により、エージング
前の吸熱ピーク量を△H1、エージング後の吸熱ピーク
量を△H2として下記(2)式に従いエンタルピー緩和
量変化を求めた。 エンタルピー緩和量変化=△H2−△H1 (2)
(型式:SH−1500−L)を使用し、334mlガ
ラスビン(市販のアサヒビール(株)製のアサヒ生ビー
ルビアウオ―ターに使用されているリターナブルビン)
を用い、あらかじめ東洋インキ製造(株)製の草色、金
色、白色のインキで3色印刷した熱収縮フィルムラベル
を装着後、トンネル通過時間10秒、1ゾーン温度/2
ゾーン温度=80℃/90℃の条件で通過させてテスト
し収縮仕上がり性を目視にて判定した。なお、収縮仕上
がり性のランクについては5段階評価を行い、 5:仕上がり性最良 4:仕上がり性良 3:欠点少し有り(2ヶ所以内) 2:欠点有り(3〜6ヶ所) 1:欠点多い(6ヶ所以上) として、4以上を合格レベルとした(試料数n=1
0)。なお、ここで欠点とは、シワ、ラベル端部折れ込
み、色斑、収縮不足を総称したものをさす。
び部分環流式冷却器を備えたステンレススチール製オー
トクレーブにニ塩基酸成分としてジメチルテレフタレー
ト(DMT)100モル%、グリコール成分としてエチ
レングリコール(EG)72モル%とネオペンチルグリ
コール(NPG)28モル%の組成で、グリコールがモ
ル比でメチルエステルの2.2倍になるように仕込み、
エステル交換触媒として酢酸亜鉛を0.05モル(酸成
分に対して)、重縮合触媒として三酸化アンチモン0.
025モル%(酸成分に対して)添加し、生成するメタ
ノールを系外へ留去しながらエステル交換反応を行っ
た。その後、280℃で0.2トールの減圧条件のもと
で重縮合反応を行い固有粘度0.68dl/gのポリエ
ステル(A)を得た。
エステルを得た。なお、2,6−ジメチルナフタレンジ
カルボン酸(DMN)、ブタンジオール(BD)、ダイ
マージオール(DIDO)もそれぞれ用いた。それぞれ
のポリエステルの固有粘度は、(B):0.70dl/
g、(C):1.25dl/g、(D):0.61、
(E):0.60であった。
77wt%、Bを13wt%、Cを10wt%をそれぞ
れレジンの状態で混合し、280℃で溶融押出し後急冷
して、厚さ225μmの未延伸フィルムを得た。該未延
伸フィルムを110℃で8秒間予熱後、横方向に85℃
で1.4倍さらに80℃で1.7倍、さらに75℃で
2.0倍延伸し、ついで60℃に冷却後、70℃で5%
伸張しながら10秒間熱処理を行い厚さ45μmの熱収
縮性ポリエステル系フィルムを得た。得られたフィルム
の物性値を表2に示す。
74wt%、Bを12wt%、Cを14wt%それぞれ
レジンの状態で混合し、280℃で溶融押出し後急冷し
て、厚さ225μmの未延伸フィルムを得た。該未延伸
フィルムを110℃で8秒間予熱後、横方向に85℃で
1.4倍さらに80℃で1.7倍、さらに75℃で2.
0倍延伸し、ついで60℃に冷却後、70℃で5%伸張
しながら10秒間熱処理を行い厚さ45μmの熱収縮性
ポリエステル系フィルムを得た。得られたフィルムの物
性値を表2に示す。
68wt%、Bを8wt%、Cを24wt%それぞれレ
ジンの状態で混合し、275℃で溶融押出し後急冷し
て、厚さ175μmの未延伸フィルムを得た。該未延伸
フィルムを105℃で10秒間予熱後、横方向に78℃
で3.9倍延伸し、ついで73℃で固定しながら10秒
間熱処理を行い厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系
フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示
す。
52wt%、Bを25wt%、Cを23wt%それぞれ
レジンの状態で混合し、275℃で溶融押出し後急冷し
て、厚さ185μmの未延伸フィルムを得た。該未延伸
フィルムを110℃で8秒間予熱後、横方向80℃で
4.1倍に延伸し、ついで70℃で固定しながら10秒
間熱処理をして厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系
フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示
す。
32wt%、Bを50wt%、Cを10wt%、Eを8
wt%それぞれレジンの状態で混合し、280℃で溶融
押出し後急冷して、厚さ180μmの未延伸フィルムを
得た。該未延伸フィルムを110℃で8秒間予熱後、横
方向85℃で4.0倍延伸し、ついで75℃で10秒間
熱処理をして厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示
す。
ムは、収縮時に収縮斑やシワ、歪み、折れ込み等の欠点
の発生が極めて少なく美麗な収縮仕上がり外観を得るこ
とができ、特に高い熱収縮率を必要とする、収縮ラベ
ル、キャップシール、収縮包装等の用途に好適に用いら
れるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 フィルムの80℃温水中での10秒処理
後の主収縮方向の熱収縮率が40%以上で、非可逆熱流
束曲線より得られる、フィルムのガラス転移付近の吸熱
ピーク量が5.0J/g以下であることを特徴とする熱
収縮性ポリエステル系フィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系
フィルムで、可逆熱流束曲線より得られる、フィルムの
ガラス転移点温度が75℃未満であることを特徴とする
請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の熱収縮性
ポリエステル系フィルムで、フィルムを40℃雰囲気下
で160時間放置した前後の、フィルムのエンタルピー
緩和量の変化が2.0J/g以上であることを特徴とす
る請求項1又は2記載の熱収縮性ポリエステル系フィル
ム。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001205704A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-07-31 | Toyobo Co Ltd | 熱収縮性ポリエステル系フィルム |
WO2003039841A1 (fr) * | 2001-08-01 | 2003-05-15 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Rouleau de film polyester thermoretractable |
JP2009236745A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Sumika Chemical Analysis Service Ltd | 樹脂熱履歴推定方法 |
-
2000
- 2000-01-14 JP JP2000006662A patent/JP2001200071A/ja not_active Withdrawn
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