JP2001197715A - 弁駆動装置 - Google Patents

弁駆動装置

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JP2001197715A
JP2001197715A JP2000004107A JP2000004107A JP2001197715A JP 2001197715 A JP2001197715 A JP 2001197715A JP 2000004107 A JP2000004107 A JP 2000004107A JP 2000004107 A JP2000004107 A JP 2000004107A JP 2001197715 A JP2001197715 A JP 2001197715A
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valve
magnetic
magnetized
valve shaft
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Mitsuru Sekiya
満 関谷
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Mikuni Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品精度や組立精度等に起因して弁軸とスラ
イダとの芯がずれてもそのズレを吸収し、軽快に作動で
きる弁駆動装置を提供する。 【解決手段】 弁駆動装置は、電磁コイル18と、3つ
の磁極片16a,16b,17aを有する第1ステータ
16,第2ステータ17と、磁極片を結ぶ線と平行に進
退し、かつ互いに異なる極性の2つの着磁面を有する着
磁部材13,14を備えたスライダ12と、該スライダ
の進退をガイドするガイド部材30aと、ローラ32
と、を有する。スライダ12の下端には、弁軸11aと
首振り自在に接続する連結部材39がある。弁軸が首振
りをしてスライダと弁軸との間の芯のズレを吸収する。
ローラ32の回転中心と磁極片16a,16b,17a
との間に着磁部材13,14の着磁面が位置するように
設けらると、振動等の外乱に対して強くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、リニアトルクモー
タを利用した弁駆動装置に関し、特に、小型でストロー
クが大きく、軽快な動作が可能な弁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジン等の内燃機関におい
て、排気ガス再循環装置(以下「EGR」という)が使
用されているが、最近では、大量に排気ガスを再循環さ
せる傾向がある。これは、EGRが有害排気ガス低減に
大きな効果を奏するからである。
【0003】しかし、排気ガスをあまり大量に投入する
と、燃焼が悪化するので、エンジンの運転状況に応じ
て、精度よく投入量を制御する必要がある。この投入量
の制御にEGRバルブが使用されるが、このバルブの開
閉を細かく制御することが要請されることになる。
【0004】このような要請から、図8に示すような、
バルブをリニアソレノイドのアマチュアに直結し、ソレ
ノイドへの通電によってEGRのバルブの開閉を行う方
式が行われるようになってきた。
【0005】同図において、円錐台形状をした弁体1
は、弁軸2の下端に固定され、弁座3に接離自在であ
る。弁軸2の上方は、リニアソレノイドのアマチュア4
に固定され、アマチュア4はバネ5によって図の上方に
付勢されている。アマチュア4は、円筒形状をした電磁
コイル6内に嵌装されている。
【0006】電磁コイル6に通電されると、アマチュア
4に加わる磁力がバネ5の力にうち勝ってアマチュア4
は図の下方に下がり、弁体1は、弁座3から離れ、開弁
される。電磁コイル6への通電が遮断されると、アマチ
ュア4はバネ5の力で図の上方に上がり、弁体1は弁座
3に接触して、閉弁される。このような構成とすること
によって、運転状況に応じ、所望のタイミングでEGR
弁の開閉操作を行うことができることになる。
【0007】しかし、上記の弁駆動装置では、弁体1の
開閉速度が速くなると、弁体1が弁座3に着座するとき
に、弁と、弁座等の周囲とが強く衝突する頻度が高くな
り、弁や周囲部材に摩耗が発生したり、衝撃音が発生し
たりする等の不都合が生じた。
【0008】また、開閉状態を検知するために、ポジシ
ョンセンサを設けているが、アマチュア4の上側は周囲
を電磁コイル6で囲われており、下側は弁ガイド7等を
配置する必要があることから、アマチュアや弁軸の側面
に直接ポジションセンサを設けるスペースを確保するこ
とができず、アマチュア4の上方(弁と反対側)にアマ
チュアと一緒に進退するスライダ8を設け、これにポジ
ションセンサ9を取り付ける構成となっている。そのた
め、駆動装置の長さHが長く大きくなってしまう。ま
た、このポジションセンサは、弁体1から最も離れたと
ころに位置するため、加振時、弁体1やソレノイドが共
振してセンサ部で増幅されて異常な加速度が加わり、セ
ンサの耐久性を低下させる。
【0009】また、アマチュアのスラスト方向の中心位
置は、アマチュアのガイドスリーブ10で決定され、弁
体1のスラスト方向の中心位置は、弁ガイド7で決定さ
れる。そして、アマチュア4の中心と弁体1の中心との
間にズレがある場合には、アマチュアのガイドスリーブ
10か弁ガイド7のクリアランスかのいずれかで吸収す
ることになる。これらのクリアランスを大きくすれば大
きなズレでも吸収できるが、振動を受けると、アマチュ
ア4の揺れが大きくなり、耐久性が低下する。これに対
し、クリアランスを小さくすると、ズレを吸収する際に
アマチュア4とガイドスリーブ10とが擦れて、摩耗が
進み、耐久性が低下する。また、メカニカルヒステリシ
スが大きくなり、作動不良の原因となる。
【0010】アマチュア4のラジアル方向の押さえは基
本的には無く、アマチュアガイドとアマチュアの径のガ
タでアマチュアの動きは規制される。そのため、振動を
受けるとアマチュアが揺すられる。アマチュアの摺動面
には、個体潤滑剤がコーティングされているが、振動に
より摺動面が摩耗し易く、耐久性の低下を招く。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事実から考えられたもので、部品精度や組立精度等に起
因して弁軸との芯がずれてもそのズレを吸収し、軽快に
作動できる弁駆動装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の弁駆動装置は、電磁コイルが巻装されて磁
束を生成する磁束生成部と、3つの磁極片をほぼ同一線
上に有し、上記磁束を分布させて2つの磁場領域を形成
する磁場形成部と、からなるステータと、上記磁場領域
に対応して上記磁極片を結ぶ線と平行に進退し、かつ互
いに異なる極性の2つの着磁面を有する着磁部材と、磁
路部材とを備えるとともに、弁軸と係合されるスライダ
と、該スライダの進退をガイドするガイド部材と、上記
スライダと上記ガイド部材のガイド面との間に設けられ
ガイド面上を転動するローラと、を有することを特徴と
している。
【0013】上記ローラの回転中心が、スライダの進行
方向と直交する直線上に立設され、上記回転中心と上記
磁極片との間に上記着磁部材の着磁面が位置するように
設けられた構成としてもよい。
【0014】又は、電磁コイルが巻装されて磁束を生成
する磁束生成部と、3つの磁極片をほぼ同一線上に有
し、上記磁束を分布させて2つの磁場領域を形成する磁
場形成部と、からなるステータと、上記磁場領域に対応
して上記磁極片を結ぶ線と平行に進退し、かつ互いに異
なる極性の2つの着磁面を有する着磁部材と、磁路部材
とを備えたスライダと、該スライダの進行方向の一端に
設けられ、スライダに接続される弁軸と首振り可能に接
続する連結部材と、を有することを特徴としている。
【0015】上記スライダが弁軸と結合される連結部材
を有し、該連結部材が、弁軸と首振り自在に接続可能で
ある構成や、上記連結部材が、弾性を有する構成や、上
記ローラがスライダの重心近傍を通る線上に軸支されて
いる構成や、上記スライダの側方にポジションセンサを
設けた構成としてもよい。
【0016】さらに、上記ポジションセンサが、スライ
ダに取り付けられたブラシと、該ブラシが摺動接触する
位置に固定されスライダの進退方向に延びる抵抗体と、
を有する構成や、上記ポジションセンサが、スライダに
設けられその進退方向に沿って隣接配置された2つの板
状磁石と、該板状磁石と対向する位置にスライダの進退
方向に沿って固定され2つの磁石対向辺を備えた第1ヨ
ークと、該2つの磁石対向辺を結ぶ直線上に1つの磁石
対向辺を有する第2ヨークと、第1と第2ヨークの間に
配置されたホール素子と、を有する構成とすることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を、図面を
用いて説明する。 図1及び図2は、本発明の弁駆動装
置の構成を示す図である。図3は、本発明の弁駆動装置
の作動原理を説明する模式図である。図4は、図3の弁
駆動装置の作動状況を示す図である。まず、弁駆動装置
の動作原理から説明する。
【0018】図3において、弁体11はEGRのバルブ
で、弁軸11aの上端部でスライダ12に連結され、ス
ライダ12とともに矢印a,b方向に進退可能となって
いる。スライダ12には、2つの着磁部材13,14が
嵌装され、その表面は、スライダ12の表面とほぼ面一
である。着磁部材13,14としては、板状の永久磁石
が使用される。そして、2つの着磁部材13,14は、
その厚さ方向にS極、N極となるようにされ、図3に示
すように、スライダ12の左側から見ると、着磁部材1
3はS極で、着磁部材14はN極と、その極性が異なる
ように配置されている。着磁部材13,14の裏面には
磁路部材15が設けられている。
【0019】ステータは、第1ステータ16,第2ステ
ータ17及び電磁コイル18とから構成される。第1ス
テータ16は、2つの磁極片16a,16bを有し、第
2ステータ17は第1ステータとの間にギャップ20を
介して配置され、1つの磁極片17aを有する。3つの
磁極片16a,16b,17aは、ほぼ一直線上に並ぶ
が、スライダ12とのギャップは、磁極片16a,16
bとの間のギャップ20,21は同一であるのに対し、
磁極片17aとの間のギャップ22は少し大きくなって
いる。
【0020】また、磁極片16a及び16bの近傍と、
磁極片16b及び17aの近傍とに磁場領域が形成さ
れ、着磁部材13,14は、2つの磁場領域の各々に対
応するように設けられている。すなわち、図3に示す本
発明の弁駆動装置は、リニアモータになっている。
【0021】この弁駆動装置において、電磁コイル18
に電流が供給されていない場合には、ギャップ19,2
2の磁気抵抗は、着磁部材13,14の磁力に対して大
きいが故に、図4(a)に示すように、着磁部材14の
N極→磁極片16b→第1ステータ16→磁極片16a
→着磁部材13のS極→着磁部材13のN極→磁路部材
15→着磁部材14のS極のように周回する磁路が形成
される。スライダ12は、図3又は図4の矢印bの方に
偏倚し図4(a)の位置に位置づけられる。この弁駆動
装置では、図4(a)の位置が基準位置となり、電磁コ
イル18に電流が供給されていないときには、スライダ
12は常にこの基準位置に位置づけられることになる。
【0022】一方、電磁コイル18に所定方向に流れる
所定の大きさの電流が供給された場合には、磁気ギャッ
プ19及び22にも磁束が通過することとなり、着磁部
材14のN極→磁気ギャップ22→磁極片17a→第2
ステータ17→磁気ギャップ19→第1ステータ16→
磁極片16b→着磁部材13のS極→着磁部材13のN
極→スライダの磁路部材15→着磁部材14のS極のご
とく周回する磁路と、着磁部材14のN極→磁気ギャッ
プ22→磁極片17a→第2ステータ17→磁気ギャッ
プ19→第1ステータ16→磁極片16a→着磁部材1
3のS極→着磁部材13のN極→スライダの磁路部材1
5→着磁部材14のS極のごとく周回する磁路とが形成
される。図4(b)にこの状態を示す。着磁部材13,
14は、スライダ12とともに図4の矢印aの方向に移
動することとなる。
【0023】さらに、電磁コイル18に供給する電流の
大きさを大きくした場合には、着磁部材14のN極→磁
気ギャップ22→磁極片17a→第2ステータ17→磁
気ギャップ19→第1ステータ16→磁極片16b→ギ
ャップ21→着磁部材13のS極→着磁部材13のN極
→スライダの磁路部材15→着磁部材14のS極のごと
く周回する磁路のみが形成される。図4(c)はこの状
態を示している。、着磁部材14及び13はスライダ1
2とともに図4の矢印a方向にさらに移動することとな
る。
【0024】上述したごとく、図4に示した弁駆動装置
においては、電磁コイル18に電流を供給していないと
きは、スライダ12は、矢印bの方向に偏倚した所定の
位置に常に位置づけられることとなるが故に、この位置
を基準位置とすることができるのである。一方、磁気ギ
ャップ19が第1ステータ16の中心線cと反対側の対
称な位置にくるように第1ステータと第2ステータとを
入れ替え、磁気ギャップ22を20の位置に設けた場合
において、磁気コイル18に電流を供給していないとき
には、スライダ12は、矢印aの方向に偏倚した所定の
位置に位置づけられることとなり、この位置を基準位置
とすることができる。磁気ギャップ19及び22を設け
る位置を変更することにより矢印aの方向に偏倚した位
置、例えば、開弁位置を基準位置とするか、矢印bの方
向に偏倚した位置、例えば、閉弁位置を基準位置とする
かを選択することができることとなる。
【0025】また、磁気ギャップ19及び22の間隔を
異なるものとした場合には、磁気ギャップ19及び22
の磁気抵抗の大きさも異なるものとなる。さらに、磁気
ギャップ22の磁気抵抗の大きさは、着磁部材13及び
14が弁体11とともに移動するに連れて変化する。そ
れ故、磁気ギャップ19及び22の間隔を変更したとき
には、電磁コイル18に供給される電流の大きさが同じ
ものであっても形成される磁束の磁束密度や磁束密度の
変化は異なるものとなり、スライダ12や着磁部材13
及び14を駆動するのに必要な駆動力の大きさや駆動力
の変化率を所望のものにすることができるのである。
【0026】図3の弁駆動装置においては、弁体を開閉
位置とその中間位置とに素速く進退させることができる
とともに、弁閉時にもスプリング等により弁体を弁座に
叩きつけるような衝撃を与えることがない。したがっ
て、弁体周辺の部品を摩耗させたり、破損させたりする
ことを防止することができる。また、ストローク量を任
意の長さに設定することができる。
【0027】また、スライダ12は、磁路部材15と着
磁部材13,14が一体となった構成で、スライダ12
は常に強い力で電磁コイル18の方向に吸引されてい
る。一方、スライダ12と、ガイド面33bとの間には
若干のクリアランスがあるが、上記の磁力により一方に
片寄せられた状態になっている。このときの吸引力等に
ついて一例を上げると、 着磁部材の吸引力 約140N スライダの重量 約35×10−3N であり、吸引力はスライダに加わる重力加速度の400
倍である。通常、この種の弁駆動装置が受ける加速度
は、最大でも重力加速度の30倍程度であるから、スラ
イダ12は、振動を受けても作動方向と直角の方向に動
くことはない。
【0028】図1は、本発明の弁駆動装置の構成を示す
図で、図3の弁駆動装置を組み立てた図である。スライ
ダ12と、第1ステータ16及び第2ステータ17と、
電磁コイル18とで、リニアトルクモータが構成され、
これがケース30に嵌装され弁駆動装置となっている。
【0029】スライダ12は、ケース30のガイド部材
30a内に収容されており、スライダ12に設けられた
一対のローラ32,32が、ガイド部材30aのガイド
面30b上を転動することで、スライダは摺動抵抗では
なく転がり抵抗により軽く直線上を進退自在となる。ま
た、このローラ32の軸32aは、スライダ12の進退
方向に直交し、かつ、ほぼスライダ12の重心の位置に
ある。したがって、スライダ12は、軸32aを中心に
ガイド部材30aのクリアランスの範囲内でシーソーの
ように回動自在となっている。
【0030】さらに、ガイド面30bは、図2に示すよ
うに、着磁部材13,14の上下両側にあって、スライ
ダの両側に設けられたローラ32の軸32aで吸引力を
受けている。この軸32aの位置は、第1、第2ステー
タ16,17から見ると、着磁部材13,14の着磁面
より遠いところにある。この構成であるから、スライダ
に振動が加わっても、スライダと磁極片との吸引力は安
定しており、スライダの動きが悪くなることもない。
【0031】なお、このローラ32は、上記のようにス
ライダに取り付けるものに限定されず、ガイド部材30
aに取り付けた構成としても、或いは回転軸を持たない
コロとしても、スライダ12の回動は可能である。ただ
し、実施例のようにローラの回転中心と磁極片との間に
着磁部材の着磁面が位置するように設けるのが、最も、
振動等の外乱に対して強くなる。
【0032】ケース30のスライダ12の裏面と対向す
る内壁には、板状の抵抗体34が取り付けられ、スライ
ダ12には、この抵抗体34に先端が接触するブラシ3
5が取り付けられている。ケース30は、抵抗体34の
裏面において、2本の端子36,37を有するコネクタ
38を構成している。ブラシ35が抵抗体34に接触す
る位置で、これら端子36,37間の抵抗値が変化する
ので、抵抗値を測定することで、ブラシ35が抵抗体3
4に接触している位置(スライダ12の位置)を検出す
ることができる。すなわち、抵抗体34とブラシ35と
で、接触式のポジションセンサを構成していることにな
る。この構成の特徴としてブラシ35がスライダ12に
固定されており、図8の従来例と比較して、弁体11か
らあまり離れていないので、共振などの振動を増幅され
にくくなる、ということが上げられる。
【0033】スライダ12と弁体11との接続について
以下に説明する。まず、図1において、スライダ12の
下方には、U字状の板バネからなる連結部材39が設け
られている。一方、EGRの管路等のフレーム40に
は、弁座41があり、ここに下から弁体11が挿通さ
れ、弁体11が弁座41に接離することで、弁が開閉す
る。弁体11の弁軸11aは、弁座41を貫通してフレ
ーム40に設けられた弁ガイド42に挿入され、これを
さらに貫通し、上方に突出した状態となる。このような
状態のフレーム40に、ケース30がボルト43等で取
り付けられるが、そのとき、弁軸11aの先端を連結部
材39に形成された孔に嵌合させる。
【0034】図5は、連結部材39と弁軸11aとの結
合部を拡大した図である。連結部材39は、前述のよう
にU字形状で、平行に対向する2つ片39a,39bに
はそれぞれ孔39c,39dが穿設されている。そし
て、孔39cは、軸用プッシュナット形状であり、スラ
イダ12の係止突起12aと嵌合し、片39aの先端は
スライダ12の端部に形成された突起12bの根本に当
接して連結部材39をスライダ12に固定している。一
方の弁軸11aの先端はテーパ部11bになっており、
このテーパ部の下に環状の溝11cが形成されている。
孔39dは、図5(b)及び(c)に示すように板バネ
の面から切り起こされL型に曲げられた2つの弾性片3
9eを有する。弾性片39e,39eの先端間には、弁
軸11aの径より若干小さい孔が形成される。弁軸11
aの先端テーパ部11bを孔39dから挿入し弾性片3
9e,39eの先端間の孔に押し込むと、2つの弾性片
39eが上方に撓んで開き、弁軸11aを通過させる。
テーパ部11bが通過して環状溝11cがくると、2つ
の弾性片39eはその先端を溝11c内に挿入し、弁軸
11aは、係止されることになる。
【0035】この嵌合はワンタッチででき、嵌合後には
若干のガタツキができるようにしているので、弁軸11
aは連結部材39に対して図5(a)の角度αで示す範
囲で首振り自在に結合する。連結部材39としての板バ
ネのセット荷重は、スライダ12が振動により踊り出さ
ない荷重とする。
【0036】例えば、 スライダの全体重量 約450mN 弁体(弁軸を含む) 約70mN とし、スライダ12が踊り出す限界振動を重力加速度の
100倍とすると、板バネのセット荷重は、100×4
50mN=45N となる。すなわち、連結部材39と
弁軸11aとが係合したとき、片39bの先端が突起1
2bの先端に押しつけられるが、そのときの荷重が45
N以上となるようにすればよい。
【0037】以上に説明したような構成なので、本発明
の弁駆動装置によれば、スライダ12と弁ガイド42と
の間で、部品精度のバラツキや組立精度のバラツキなど
によって芯のズレが生じても、スライダ12が傾斜し、
さらに連結部材39と弁軸11aとの間でも傾斜できる
ので、両者の芯のズレを無理なく吸収することができ、
弁駆動装置の動きを悪くすることがない。また、スライ
ダ12がズレを吸収するために傾斜しても、進退動作に
は影響がなく、もちろん負荷も増大しないことから、メ
カニカルヒステリシスも殆ど生じない。
【0038】また、上述したように、連結部材39に
は、板バネを使用している。そのため、弁体11が急閉
した場合、スライダの全質量が弁座41に加わることを
回避でき、弁や弁座の保護を図ることができる。
【0039】本発明の弁駆動装置では、スライダは磁気
吸引力とローラにより振動に強く安定した作動を可能と
する。また、スライダ12はその一側面でしか電磁コイ
ル18と対向していない。そのため、上記のように抵抗
体34とブラシ35とで構成されるポジションセンサを
スライダの側面に配置して、いわゆるビルトインタイプ
にすることができる。リニアソレノイドを使用した従来
例では、ポジションセンサを長手方向に延長して配置し
ていたのに対し、本発明のものは長手方向の寸法が小さ
くできるので、コンパクトに形成できるようになった。
また、従来のリニアソレノイドでは、ポジションセンサ
が外部(上部)に飛び出しており、落下や衝撃により破
損し易かったのに対し、本発明では、ポジションセンサ
はビルトインタイプとなったので、落下や衝撃にも強く
なった。
【0040】図6は、本発明の第2実施例である。この
実施例では、非接触ポジションセンサを用いている。す
なわち、スライダ51の裏面側に凹部があり、ここに磁
路部材52を固定し、この磁路部材52に2つの板状磁
石53,54を取り付けている。板状磁石53,54
は、着磁部材13,14と同様に板厚の方向にN極とS
極があり、着磁部材13,14と同様に、図の左側から
見ると、板状磁石53の極性と、板状磁石54の極性と
が異なるように配置されている。そして、これら板状磁
石53,54と対向するフレーム側には、2つの磁石対
向片55a,55bを有する第1ヨーク55と、これら
の中間に配置された第2ヨーク56と、第1、第2ヨー
クの間に配置されたホール素子57とを設けている。以
上の磁路部材52、2つの板状磁石53,54、第1ヨ
ーク55、第2ヨーク56及びホール素子57で、非接
触ポジションセンサを構成している。
【0041】図7は、上記の非接触式ポジションセンサ
の作用を説明する図である。板状磁石53,54が図7
(b)に示すように第1と第2ヨーク55,56の中央
にあるときは、板状磁石54→第2ヨーク56→板状磁
石53を周回する内側の磁路と、板状磁石54→第1ヨ
ーク55→板状磁石53を周回する外側の磁路とがで
き、ホール素子57を通過する磁束は0となる。
【0042】板状磁石53,54が図7(a)に示すよ
うに第1と第2ヨーク55,56の右側にあるときは、
4通りの磁路が形成され、ホール素子57にも磁束が通
過する。板状磁石53,54が図7(c)に示すように
第1と第2ヨーク55,56の左側にあるときは、
(a)のときと対称な4通りの磁路が形成される。すな
わち、(a)と(c)とでは、ホール素子を通過する磁
束の方向が逆になっている。そして、(a)→(b)→
(c)とスライダ12が移動すると、ホール素子57を
通過する磁束が変化し、磁束の変化がホール素子57の
電圧の変化として現れることになる。この電圧の変化を
コネクタ38の端子36,37から測定し、スライダ1
2の位置を検出することができる。この実施例は、非接
触式ポジションセンサを使用しているので、ブラシと抵
抗体との摩耗、といった問題が生じない。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の弁駆動
装置によれば、スライダに、ガイド面上を転動するロー
ラを設けた構成としたので、スライダと弁軸との間に芯
のズレがあっても、スライダが傾斜することで吸収で
き、スライダに無理な負荷が加わることもないのでスラ
イダは軽快に進退できるようになった。また、上記ロー
ラの回転中心が、スライダの進行方向と直交する直線上
に立設され、上記回転中心と上記磁極片との間に上記着
磁部材の着磁面が位置するように設けらると、振動等の
外乱に対して強くなる。
【0044】また、スライダの一端に相手側ロッドと首
振り可能に接続する連結部材を有する構成とすれば、ス
ライダと弁軸との間にズレを、連結部材との接続部で首
を振ることで吸収できる。
【0045】上記連結部材が、弾性を有する構成であれ
ば、弁軸が急激に動いた場合でも、スライダの全質量が
弁軸に加わる衝撃を和らげることができ、弁軸乃至、そ
の弁軸につながる装置や部品類の保護が可能となる。
【0046】上記スライダの側方にポジションセンサを
設けた構成とすれば、弁軸の位置を検知できると共に、
弁駆動装置の大きさをコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弁駆動装置の縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の弁駆動装置の要部構成を示す模式図であ
る。
【図4】図3の弁駆動装置の作動状態を示す図である。
【図5】連結部材の詳細を示す拡大図で、(a)は断面
図、(b)は連結部材の下面図、(c)は側面図であ
る。
【図6】本発明における他の実施例の縦断面図である。
【図7】図6の非接触ポジションセンサの動作を説明す
る図である。
【図8】従来の弁駆動装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
13,14 着磁部材 16 第1ステータ 16a,16b,17a 磁極片 17 第2ステータ 18 電磁コイル 12,51 スライダ 30a ガイド部材 30b ガイド面 32 ローラ 39 連結部材 53,54 板状磁石 55 第1ヨーク 56 第2ヨーク 57 ホール素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01B 7/00 G01B 7/00 D G01D 5/165 G01D 5/16 A Fターム(参考) 2F063 AA02 BA06 CA29 DA05 EA02 FA01 GA52 KA01 2F077 AA42 AA49 EE01 JJ03 JJ08 JJ23 VV01 VV21 3G062 EA12 GA21 3H106 DA07 DA26 DB02 DB12 DB22 DB32 DC02 DD04 EE20 EE33 FA07 GA11 GA13 GA15 GA22 KK19 5H633 BB08 GG02 HH03 HH09 HH13 HH16 HH25 JA02 JA08 JA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルが巻装されて磁束を生成する
    磁束生成部と、3つの磁極片をほぼ同一線上に有し、上
    記磁束を分布させて2つの磁場領域を形成する磁場形成
    部と、からなるステータと、 上記磁場領域に対応して上記磁極片を結ぶ線と平行に進
    退し、かつ互いに異なる極性の2つの着磁面を有する着
    磁部材と、磁路部材とを備えるとともに、弁軸と係合さ
    れるスライダと、 該スライダの進退をガイドするガイド部材と、 上記スライダと上記ガイド部材のガイド面との間に設け
    られガイド面上を転動するローラと、を有することを特
    徴とする弁駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記ローラの回転中心が、スライダの進
    行方向と直交する直線上に立設され、上記回転中心と上
    記磁極片との間に上記着磁部材の着磁面が位置するよう
    に設けられたことを特徴とする請求項1記載の弁駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 電磁コイルが巻装されて磁束を生成する
    磁束生成部と、3つの磁極片をほぼ同一線上に有し、上
    記磁束を分布させて2つの磁場領域を形成する磁場形成
    部と、からなるステータと、 上記磁場領域に対応して上記磁極片を結ぶ線と平行に進
    退し、かつ互いに異なる極性の2つの着磁面を有する着
    磁部材と、磁路部材とを備えたスライダと、 該スライダの進行方向の一端に設けられ、スライダに接
    続される弁軸と首振り可能に接続する連結部材と、を有
    することを特徴とする弁駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記スライダが弁軸と結合される連結部
    材を有し、該連結部材が、弁軸と首振り自在に接続可能
    であることを特徴とする請求項1記載の弁駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記連結部材が、弾性を有することを特
    徴とする請求項3又は4記載の弁駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記ローラがスライダの重心近傍を通る
    線上に軸支されていることを特徴とする請求項1記載の
    弁駆動装置。
  7. 【請求項7】 上記スライダの側方にポジションセンサ
    を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに
    記載の弁駆動装置。
  8. 【請求項8】 上記ポジションセンサが、スライダに取
    り付けられたブラシと、該ブラシが摺動接触する位置に
    固定されスライダの進退方向に延びる抵抗体と、を有す
    ることを特徴とする請求項7記載の弁駆動装置。
  9. 【請求項9】 上記ポジションセンサが、スライダに設
    けられその進退方向に沿って隣接配置された2つの板状
    磁石と、該板状磁石と対向する位置にスライダの進退方
    向に沿って固定され2つの磁石対向辺を備えた第1ヨー
    クと、該2つの磁石対向辺を結ぶ直線上に1つの磁石対
    向辺を有する第2ヨークと、第1と第2ヨークの間に配
    置されたホール素子と、を有することを特徴とする請求
    項7記載の弁駆動装置。
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