JP2001193534A - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JP2001193534A
JP2001193534A JP2000007704A JP2000007704A JP2001193534A JP 2001193534 A JP2001193534 A JP 2001193534A JP 2000007704 A JP2000007704 A JP 2000007704A JP 2000007704 A JP2000007704 A JP 2000007704A JP 2001193534 A JP2001193534 A JP 2001193534A
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throttle valve
valve opening
intake air
ignition
air temperature
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Masahiko Suketani
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アイドル状態での実用燃費とアイドル状態か
らの加速性とのバランスをとりつつプレイグニッション
を回避する。 【解決手段】 目標スロットル弁開度がスロットル弁開
度の上限リミッタ値を超えるとき目標スロットル弁開度
をこの上限リミッタ値に制限手段23が制限する。アイ
ドル時には目標アイドル回転速度に近づけるように制御
手段25がフィードバック制御する。このアイドル時に
プレイグニッション回避手段27が、吸気温度に基づい
てプレイグニッションの発生領域となったと判定したと
きまず前記上限リミッタ値を小さくし、この上限リミッ
タ値を小さくすることだけではプレイグニッションを回
避できない温度域になったと判定したとき前記目標アイ
ドル回転速度を高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンの制御装
置、特にプレイグニッションの発生を防止するものに関
する。
【0002】
【従来の技術】プレイグニッション(点火プラグによる
点火と関係なくシリンダ内が高温になることによって自
己着火が生じて急激な圧力上昇を伴う現象のこと)の発
生を防止するものがある(特開平11−182300号
公報参照)。
【0003】ここではエンジンに使用されている燃料が
レギュラーであるかハイオクであるか判定し、レギュラ
ーが判定されたとき、ハイオクのときよりも高いアイド
ル回転速度を設定することで、或いは電制スロットルシ
ステムにおけるアイドル時のスロットル開度を制限する
上限リミッタ値を小さく設定することで、或いは高いア
イドル回転速度を設定し且つ上限リミッタ値を小さ<設
定することで、プレイグニッションの発生を回避してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実用燃費の
悪化を防止するためにはぎりぎりまでアイドル回転速度
を上昇させたくないし、また、加速運転性の悪化を防止
するためにはぎりぎりまでスロットル開度を制限したく
ない。一方、プレイグニッションの発生は図2に示した
ように吸気温度に支配され、吸気温度が高いほどプレイ
グニッションが発生しやすくなる。
【0005】従って、吸気温度に基づいてプレイグニッ
ションの発生領域を的確に捉えることで、実用燃費を向
上させるのであればアイドル回転速度を上昇させなくて
すむ領域を拡大し、加速運転性を確保するのであればス
ロットル開度を制限しなくてすむ領域を拡大する必要が
あるが、上記のように燃料性状に基づいてプレイグニッ
ションの発生を回避する従来装置では、吸気温度に基づ
くものでないため、吸気温度が高い状態であってもプレ
イグニッションが発生しないように、十分な安全代を見
込んで高いアイドル回転速度を設定したり、過剰な上限
リミッタ値を設定する必要があり、実用燃費を向上し或
いは加速運転性を確保することが難しい。
【0006】また、図2から理解できるように、吸気温
度が高いほどプレイグニッションが発生しやすいため、
プレイグニッションが発生する領域ではスロットル弁開
度の上限リミッタ値を小さくして吸入空気量を制限した
り(アイドル状態でアクセルペダルを大きく踏み込んで
も上限リミッタ値までしかスロットル弁が開かない)、
アイドル回転速度を高くすることで、プレイグニッショ
ンを回避できるため、スロットル弁開度の上限リミッタ
値を小さくすることとアイドル回転速度を高くすること
とのいずれか一方だけでもプレイグニッションを回避で
きるが、従来装置のように両方の操作を同時に行ったの
では、スロットル弁開度の上限リミッタ値を小さくして
吸入空気量を制限することによるアイドル状態からの加
速性の悪化と、アイドル回転速度を高くすることによる
実用燃費の悪化とがともに生じてしまう。
【0007】そこで本発明は、吸気温度に基づいてアイ
ドル時にプレイグニッションの発生領域となったと判定
したとき、スロットル弁開度の上限リミッタ値を小さく
するかアイドル回転速度を高くするかのいずれか一方だ
けの操作をまず行ってプレイグニッションを回避し、さ
らにその行ったいずれか一方の操作だけではプレイグニ
ッションを回避できない温度域になったと判定したと
き、最初に行わなかった他方の操作を行わせてプレイグ
ニッションを回避することにより、アイドル状態での実
用燃費とアイドル状態からの加速性とのバランスをとり
つつプレイグニッションを回避することを目的とする。
【0008】なお、吸気温度を検出し、この吸気温度が
たとえば80℃以上の場合(プレイグニッション発生領
域)にのみプレイグニッションの回避制御を行う点を開
示したものがある(特開平11−210536号公報参
照)。このものはプレイグニッション発生領域であるか
どうかの判定に吸気温度を用いる点を開示するのみであ
り、本発明のように、プレイグニッション発生領域で上
記2つの操作を段階的に行うようにした点を開示するも
のでない。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図12に
示すように、エンジンの運転条件に基づいて目標スロッ
トル弁開度を演算する手段22と、この目標スロットル
弁開度がスロットル弁開度の上限リミッタ値を超えると
き目標スロットル弁開度をこの上限リミッタ値に制限す
る手段23と、この制限された目標スロットル弁開度と
なるようにスロットル弁21を駆動するアクチュエータ
24と、アイドル時にエンジン回転速度を目標アイドル
回転速度に近づけるようにフィードバック制御する手段
25と、吸気温度を検出する手段26と、この吸気温度
に基づいてアイドル時にプレイグニッションの発生領域
となったと判定したときまず前記上限リミッタ値を小さ
くし、同じく吸気温度に基づいてこのスロットル弁開度
の上限リミッタ値を小さくすることだけではプレイグニ
ッションを回避できない温度域になったと判定したとき
前記目標アイドル回転速度を高くする手段27とを備え
る。
【0010】第2の発明は、図13に示すように、エン
ジンの運転条件に基づいて目標スロットル弁開度を演算
する手段22と、この目標スロットル弁開度がスロット
ル弁開度の上限リミッタ値を超えるとき目標スロットル
弁開度をこの上限リミッタ値に制限する手段23と、こ
の制限された目標スロットル弁開度となるようにスロッ
トル弁21を駆動するアクチュエータ24と、アイドル
時にエンジン回転速度を目標アイドル回転速度に近づけ
るようにフィードバック制御する手段25と、吸気温度
を検出する手段26と、この吸気温度に基づいてアイド
ル時にプレイグニッションの発生領域となったと判定し
たときまず前記目標アイドル回転速度を高くし、同じく
吸気温度に基づいてこの目標アイドル回転速度を高くす
ることだけではプレイグニッションを回避できない温度
域になったと判定したとき前記上限リミッタ値を小さく
する手段31とを備える。
【0011】第3の発明では、第1の発明において前記
スロットル弁開度の上限リミッタ値を小さくすることだ
けではプレイグニッションを回避できない温度域での目
標アイドル回転速度を吸気温度が高くなるほど高く設定
する。
【0012】第4の発明では、第2の発明において前記
アイドル時にプレイグニッションの発生領域となったと
判定したときの目標アイドル回転速度を吸気温度が高く
なるほど高く設定する。
【0013】第5の発明では、第1から第4までのいず
れか一つの発明においてエンジン水温を検出する手段を
備え、この水温が所定値以下のとき前記吸気温度に基づ
く制御を行わない。
【0014】
【発明の効果】第1の発明ではアイドル時にプレイグニ
ッションの発生領域となったときスロットル弁開度の上
限リミッタ値を小さくすることのみでプレイグニッショ
ンを回避し、次にこのスロットル弁開度の上限リミッタ
値を小さくすることだけではプレイグニッションを回避
できない温度域まで上昇すると今度はアイドル回転速度
を高くすることでプレイグニッションを回避する。第2
の発明ではアイドル時にプレイグニッションの発生領域
となったときアイドル回転速度を高くすることのみでプ
レイグニッションを回避し、次にこの目標アイドル回転
速度を高くすることだけではプレイグニッションを回避
できない温度域まで上昇すると今度は上限リミッタ値を
小さくするこことでプレイグニッションを回避する。
【0015】このように第1、第2の発明は2つの操作
を段階を追って実行することによりプレイグニッション
を回避するものである。すなわち、第1の発明によれば
まず最初にスロットル弁開度の上限リミッタ値を小さく
することのみでプレイグニッションを回避するあいだア
イドル回転速度がそのままでよいため、従来装置よりア
イドル時の実用燃費のよくすることができ、これによっ
てアイドル時の実用燃費の悪化を最小限に抑えながらプ
レイグニッションを回避できる。第2の発明によればま
ず最初にアイドル回転速度を高くすることのみでプレイ
グニッションを回避するあいだスロットル弁開度の上限
リミッタ値がそのままでよいため、従来装置よりアイド
ル状態からの加速性をよくすることができ、これによっ
てアイドル状態からの加速性の悪化を最小限に抑えなが
らプレイグニッションを回避できる。
【0016】第3、第4の発明によれば、プレイグニッ
ションの発生領域の境界を精度よくトレースできる。
【0017】第5の発明によれば、プレイグニッション
回避制御を行う必要がない水温域で2つの操作とも行わ
ないためアイドル時の実用燃費の悪化およびアイドル状
態からの加速性の悪化を防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1において、1はエンジン本体
で、燃焼室内に直接に臨んで燃料噴射弁4が設けられ、
コントロールユニット11からの噴射信号により運転条
件に応じて所定の空燃比となるように燃料を噴射する。
2は吸気通路、3はステップモータ3Bによりアクセル
ペダルと関係なくスロットル弁3Aの開度を制御可能な
スロットル弁制御装置、5は点火プラグである。
【0019】コントロールユニット11にはクランク角
センサ12からのエンジン回転速度信号、エアフローメ
ータ13からの吸入空気量信号、水温センサ15からの
エンジン水温信号等が入力され、これらに基づいて理論
空燃比やリーン空燃比での運転を行う。
【0020】コントロールユニット11ではまたスロッ
トル弁3Aの開度を次のようにして制御する。まずアク
セルセンサ14により検出されるアクセル開度とエンジ
ン回転速度とに基づいて目標空気量を演算し、この目標
空気量とエンジン回転速度から目標スロットル弁開口面
積を演算し、この開口面積から目標スロットル弁開度を
演算する。そして、スロットルセンサ16で検出される
実際のスロットル弁開度が目標スロットル弁開度と一致
するようにスロットルアクチュエータとしてのステップ
モータ3Bに与える駆動量をフィードバック制御する。
一方、アイドル時にはエンジン回転速度が目標アイドル
回転速度に近づくようにフィードバック補正空気量を積
分制御等によって演算し、そのフィードバック補正空気
量によって前記目標空気量を補正する。
【0021】また、コントロールユニット11にはフェ
ールセーフなどのためスロットル弁開度に上限リミッタ
を設定する機能を備える。この上限リミッタ値は最小を
全閉位置、最大を全開位置とするもので、通常は全開位
置を上限リミッタ値としている。このため、目標スロッ
トル弁開度の演算値がこの上限リミッタを超えるときに
は目標スロットル弁開度の演算値がこの上限リミッタに
制限される。
【0022】さて、従来技術の項でも述べたように、プ
レイグニッションはアイドル回転速度が低いときや圧縮
比が高い場合に発生しやすくなる。前者は、アイドル回
転速度が低いほどシリンダ内に吸入された混合気が点火
プラグにより点火されるまでの時間が長く、これによっ
てエンジンからの受熱量が大きくなり、混合気温度が上
昇するためである。後者は、同じ空気量を吸入した場
合、圧縮比が高い(圧縮後の容積が小さい)ほど温度上
昇が大きくなるためである。こうしたプレイグニッショ
ンを回避するためコントロールユニット11ではスロッ
トル弁開度の上限リミッタ値と目標アイドル回転速度を
次のようにして制御する。
【0023】〈1〉第1実施形態:吸気温度センサ(エ
アフローメータ13のすぐ下流に設置)17からの吸気
温度に基づいてアイドル時にプレイグニッションの発生
領域となったと判定したときまずスロットル弁開度の上
限リミッタ値を小さくし、同じく吸気温度に基づいてこ
のスロットル弁開度の上限リミッタ値を小さくすること
だけではプレイグニッションを回避できない温度域にな
ったと判定したとき目標アイドル回転速度を高くする。
【0024】〈2〉または、第2実施形態:吸気温度に
基づいてアイドル時にプレイグニッションの発生領域と
なったと判定したときまず前記目標アイドル回転速度を
高くし、同じく吸気温度に基づいてこの目標アイドル回
転速度を高くすることだけではプレイグニッションを回
避できない温度域になったと判定したとき前記上限リミ
ッタ値を小さくする。
【0025】上記の〈1〉をさらに図3を参照して具体
的に説明する。なお、簡単のため、吸気温度以外の条件
は変化させないものとする。また、本発明でのプレイグ
ニッション回避制御を行わない場合のプレイグニッショ
ン発生領域の境界線をαとする。アイドル回転速度が一
定の状態で吸気温度が高くなってくると、Aの温度でプ
レイグニッション発生領域の境界に到達する。この境界
温度Aより高い温度域ではまずスロットル弁開度の上限
リミッタ値を所定の中間開度へと小さくすることのみ
(つまりアイドル回転速度は高くしない)でプレイグニ
ッションを回避する。このとき、プレイグニッション発
生領域の境界線が右方にシフトしてβの位置へと移るた
め、吸気温度がAからBまでの温度域でアイドル回転速
度をそのまま維持できる。吸気温度がさらに上昇してB
以上の温度域になると、境界線βに沿ってアイドル回転
速度を高くしてゆくことでプレイグニッションを回避す
る。
【0026】このように制御した場合、吸気温度に対す
る目標アイドル回転速度の特性は図3の太実線が示すと
ころとなる。比較のため、上限リミッタ値を小さくせず
上限リミッタ値が全開位置である場合(スロットル弁開
度規制を行わない場合)の吸気温度に対するアイドル回
転速度の特性がどうなるかを示したのが図3の太破線で
ある。
【0027】次に上記の〈2〉をさらに図4を参照して
具体的に説明する。図3との比較のため吸気温度が低い
領域でのアイドル回転速度と、このアイドル回転速度か
つスロットル弁の上限リミッタ値が全開位置であるとき
のプレイグニッション発生領域の境界温度とが図3と同
じであるとする。ただし、図3ではB以上の吸気温度域
でアイドル回転速度を上昇しさえすれば、アイドル回転
速度がその上限値に達することなく最大の吸気温度まで
プレイグニッションの発生を回避できる場合であった
が、図4はアイドル回転速度をその上限値にしても、プ
レイグニッションが発生する温度域(図示のC以上の温
度域)が残ってしまう場合を示している。したがって、
図3の境界線αに対応する境界線をここでは名称を相違
させてγとする。
【0028】この場合に、Aより高い吸気温度のとき、
プレイグニッション発生領域の境界線γに沿って目標ア
イドル回転速度を上昇させることのみで(つまり上限リ
ミッタ値は全開位置のまま)プレイグニッションを回避
する。吸気温度が上昇しアイドル回転速度がその上限値
となる温度Cを超える温度域になると、スロットル弁開
度の上限リミッタ値を小さくする(エンジンの吸入空気
量を制限する)ことでプレイグニッションを回避する。
【0029】このように制御した場合の目標アイドル回
転速度の特性は図4の太実線が示すところとなる。図3
と比べてみればわかるように両者の違いはプレイグニッ
ション発生領域で図3がスロットル弁の上限リミッタ値
を小さくすることのみでまずプレイグニッションを回避
するのに対して、図4ではアイドル回転速度を高くする
ことのみでまずプレイグニッションを回避するようにし
た点にある。
【0030】コントロールユニット11で実行されるこ
れら制御の内容を図5、図7のフローチャートにしたが
って詳細に説明する。
【0031】図5のフローチャートは第1実施形態の目
標アイドル回転速度とスロットル弁開度の上限リミッタ
値を設定するためのもので、一定時間毎(たとえば10
ms毎)に実行する。
【0032】ステップ1では吸気温度を読み込み、この
吸気温度と一定値を比較する。この一定値は図3のA、
つまりそのときのアイドル回転速度を維持しかつスロッ
トル弁開度の上限リミッタ値を小さくしないとき(この
ときの上限リミッタ値は全開位置)のプレイグニッショ
ン発生領域の境界温度である。この値は予め与えられ
る。
【0033】吸気温度が一定値以上であれば、ステップ
3に進み、所定の中間開度をスロットル弁開度の上限リ
ミッタ値として設定する。この中間開度は、アイドル状
態よりの加速性を考慮して決定する。すなわち、アイド
ル空気量がエンジン出力に比例するので上限リミッタ値
を全閉位置へと近づけるほどアイドル回転速度をそのま
ま維持できる温度範囲が拡大する一方で、出力が不足し
て望みの加速性が得られない。この逆に上限リミッタ値
を全開位置へと近づけたのではアイドル回転速度をその
まま維持できる温度範囲が限られたものとなる。したが
って、アイドル状態からの加速運転性に支障を来さない
範囲でなるべく全閉側のスロットル弁開度を中間開度と
して選択することが好ましい。
【0034】ステップ4では吸気温度より図6を内容と
するテーブルを検索して目標アイドル回転速度を設定す
る。図6はB以上の温度域(スロットル弁開度の上限リ
ミッタ値を小さくすることだけではプレイグニッション
を回避できない温度域)で吸気温度が高くなるほど大き
くなる値のアイドル回転速度を与えるものである。すな
わち、図6の特性は、図3の太実線の特性と同様のもの
である。
【0035】一方、吸気温度が一定値未満のときはプレ
イグニッションを回避する必要がないので、ステップ2
よりステップ5、6に進み、全開位置を上限リミッタ値
として設定するとともに、従来と同様にして目標アイド
ル回転速度を演算する。
【0036】このように第1実施形態では、アイドル時
にプレイグニッションの発生領域となったときアイドル
回転速度はそのままに上限リミッタ値を小さくすること
のみでプレイグニッションを回避し、次にスロットル弁
開度の上限リミッタ値を小さくすることだけではプレイ
グニッションを回避できない温度域になると、今度はア
イドル回転速度を高くすることでプレイグニッションを
回避するようにしたので、実用燃費の悪化を最小限に抑
えながらプレイグニッションを回避できる。
【0037】図7のフローチャートは第2実施形態の目
標アイドル回転速度とスロットル弁開度の上限リミッタ
値を設定するためのもので、一定時間毎(たとえば10
ms毎)に実行する。
【0038】ステップ11では吸気温度を読み込み、こ
の吸気温度から図8を内容とするテーブルを検索して目
標アイドル回転速度を設定する。図8の特性は、図4の
太実線の特性と同様のものである。
【0039】ステップ13では吸気温度と一定値を比較
する。一定値は図4のC、つまりスロットル弁開度の上
限リミッタ値が全開位置であるときかつアイドル回転速
度がその上限値であるときのプレイグニッション発生領
域の境界温度である。この温度は予め与えられる。
【0040】吸気温度が一定値以上であれば、ステップ
14に進み、所定の中間開度をスロットル弁開度の上限
リミッタ値として設定する。この中間開度は、第1実施
形態と同様にアイドル状態よりの加速性を考慮して決定
する。
【0041】一方、吸気温度が一定値未満のときはステ
ップ13よりステップ15に進み、全開位置を上限リミ
ッタ値として設定する。
【0042】このように第2実施形態ではアイドル時に
プレイグニッションの発生領域となったときスロットル
弁開度の上限リミッタ値はそのままにアイドル回転速度
を高くすることのみでプレイグニッションを回避し、次
に目標アイドル回転速度を高くすることだけではプレイ
グニッションを回避できない温度域になると、今度は上
限リミッタ値を小さくするこことでプレイグニッション
を回避するようにしたので、アイドル状態からの加速性
の悪化を最小限に押さえながらプレイグニッションを回
避できる。
【0043】図9、図10のフローチャートは第3、第
4の実施形態で、それぞれ図5、図7と置き換わるもの
である。なお、図9において図5と同一部分に同一のス
テップ番号を、図10において図7と同一部分に同一の
ステップ番号をつけている。
【0044】これら第3、第4の実施形態は、第1、第
2の実施形態に対してエンジン水温による制限を設け、
エンジン水温が一定値D未満のときプレイグニッション
の回避制御を行わないようにしたものである(ステップ
21、22)。
【0045】これを図11を参照して説明すると、同図
は吸気温度とエンジン水温を変化させたときにプレイグ
ニッション発生領域がどのように変化するかを示してい
る。同図よりアイドル回転速度が低下するほどプレイグ
ニッション発生領域が拡大するものの、エンジン水温が
一定値Dより低い温度域では吸気温度に関係なくプレイ
グニッションが発生しないので、その低水温域ではプレ
イグニッションの回避制御を行わないようにすることが
できる。
【0046】このように、プレイグニッション回避制御
を行う必要がない低水温域ではスロットル弁開度の規制
および目標アイドル回転速度の変更を行わないため、ア
イドル時の実用燃費の悪化及びアイドル状態からの加速
性の悪化を防止できる。
【0047】実施形態では目標アイドル回転速度を図
6、図8に示したマップ値(ほぼ連続値)で与える場合
で説明したが、これに限られるものでなく段階的な値で
与えることができることはいうまでもない。
【0048】また、実施形態では、燃焼室に直接に臨ん
で燃料噴射弁を設けたエンジンについて説明したが、こ
れに限られるものでなく、吸気通路に向けて燃料を噴射
するように燃料噴射弁を設置したエンジンに対しても適
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の制御システム図。
【図2】吸気温度とアイドル回転速度に対するプレイグ
ニッション発生領域図。
【図3】第1実施形態のプレイグニッション回避制御の
内容を示す領域図。
【図4】第2実施形態のプレイグニッション回避制御の
内容を示す領域図。
【図5】第1実施形態の目標アイドル回転速度とスロッ
トル弁開度の上限リミッタ値の設定を説明するためのフ
ローチャート。
【図6】第1実施形態の目標アイドル回転速度の特性
図。
【図7】第2実施形態の目標アイドル回転速度とスロッ
トル弁開度の上限リミッタ値の設定を説明するためのフ
ローチャート。
【図8】第2実施形態の目標アイドル回転速度の特性
図。
【図9】第3実施形態の目標アイドル回転速度とスロッ
トル弁開度の上限リミッタ値の設定を説明するためのフ
ローチャート。
【図10】第4実施形態の目標アイドル回転速度とスロ
ットル弁開度の上限リミッタ値の設定を説明するための
フローチャート。
【図11】エンジン水温と吸気温度に対するプレイグニ
ッション発生領域図。
【図12】第1の発明のクレーム対応図。
【図13】第2の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
3 スロットル弁制御装置 11 コントロールユニット 14 アクセルセンサ 17 吸気温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 BA03 BA05 DA02 DA04 DA28 EB12 FA02 FA07 FA10 FA20 FA33 3G301 JA02 JA03 JA21 KA07 LA03 ND01 NE01 NE17 PA01Z PA10Z PA11A PA11Z PE01A PE01Z PE08Z PF03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転条件に基づいて目標スロッ
    トル弁開度を演算する手段と、 この目標スロットル弁開度がスロットル弁開度の上限リ
    ミッタ値を超えるとき目標スロットル弁開度をこの上限
    リミッタ値に制限する手段と、 この制限された目標スロットル弁開度となるようにスロ
    ットル弁を駆動するアクチュエータと、 アイドル時にエンジン回転速度を目標アイドル回転速度
    に近づけるようにフィードバック制御する手段と、 吸気温度を検出する手段と、 この吸気温度に基づいてアイドル時にプレイグニッショ
    ンの発生領域となったと判定したときまず前記上限リミ
    ッタ値を小さくし、同じく吸気温度に基づいてこのスロ
    ットル弁開度の上限リミッタ値を小さくすることだけで
    はプレイグニッションを回避できない温度域になったと
    判定したとき前記目標アイドル回転速度を高くする手段
    とを備えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンの運転条件に基づいて目標スロッ
    トル弁開度を演算する手段と、 この目標スロットル弁開度がスロットル弁開度の上限リ
    ミッタ値を超えるとき目標スロットル弁開度をこの上限
    リミッタ値に制限する手段と、 この制限された目標スロットル弁開度となるようにスロ
    ットル弁を駆動するアクチュエータと、 アイドル時にエンジン回転速度を目標アイドル回転速度
    に近づけるようにフィードバック制御する手段と、 吸気温度を検出する手段と、 この吸気温度に基づいてアイドル時にプレイグニッショ
    ンの発生領域となったと判定したときまず前記目標アイ
    ドル回転速度を高くし、同じく吸気温度に基づいてこの
    目標アイドル回転速度を高くすることだけではプレイグ
    ニッションを回避できない温度域になったと判定したと
    き前記上限リミッタ値を小さくする手段とを備えること
    を特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】前記スロットル弁開度の上限リミッタ値を
    小さくすることだけではプレイグニッションを回避でき
    ない温度域での目標アイドル回転速度を吸気温度が高く
    なるほど高く設定することを特徴とする請求項1に記載
    のエンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】前記アイドル時にプレイグニッションの発
    生領域となったと判定したときの目標アイドル回転速度
    を吸気温度が高くなるほど高く設定することを特徴とす
    る請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】エンジン水温を検出する手段を備え、この
    水温が所定値以下のとき前記吸気温度に基づく制御を行
    わないことを特徴とする請求項1から4までのいずれか
    一つに記載のエンジンの制御装置。
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