JP2001193180A - 屋根構造 - Google Patents

屋根構造

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JP2001193180A
JP2001193180A JP2000000901A JP2000000901A JP2001193180A JP 2001193180 A JP2001193180 A JP 2001193180A JP 2000000901 A JP2000000901 A JP 2000000901A JP 2000000901 A JP2000000901 A JP 2000000901A JP 2001193180 A JP2001193180 A JP 2001193180A
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Japan
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moisture
waterproof sheet
ventilation
permeable waterproof
ceiling
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JP2000000901A
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Ryoichi Suzuki
良一 鈴木
Katsunori Onishi
克則 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、小屋裏の結露防止性能に優れる屋根
構造を提供する。 【解決手段】 天井の上に小屋裏空間を介して、多数の
換気孔が設けられた野地板が、換気隙間を介して並設さ
れ、その野地板の上に、透湿防水シートが敷設され、こ
の透湿防水シートの上に通気層を介して屋根材が葺かれ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小屋裏の結露を防
止した屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小屋裏の結露を防止するために
は、軒天井部や棟部に換気口を設け、換気口を通しての
換気によって、小屋裏の湿気を除去していた。
【0003】この換気口を通して小屋裏を十分に換気す
るためには、大きな開口の換気口を必要とする。換気口
の開口が大きくなると、この換気口から雨水が吹き込ん
だり、火炎が侵入する問題が発生する。
【0004】このため、特開平11−137704号公
報には、換気性能と防火性能を達成した軒裏の防火換気
構造の技術が記載されている。この技術では、通風換気
が可能な多数の溝を設けた防火板を、厚さ方向に複数枚
組み合わせた軒裏の構造としている。
【0005】また、特開平7−119219号公報及び
特開平11−159018号公報には、換気口に防火ダ
ンパーを設けた防火換気構造の技術が記載されている。
【0006】一方、実公平3−19544号公報及び特
開平7−300953号公報には、野地板と屋根材との
間に、屋根下地材として透湿防水シートを敷設した結露
防止の技術が記載されている。この技術は、アスファル
トルーフィングなどの防水シート(屋根下地材)に代え
て、透湿防水シートを用いて、小屋裏に滞留したり、野
地板に吸水されている水分を、この透湿防水シートを通
じて屋外に排出することにより、小屋裏の結露を防止し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開平11−137704号公報、特開平7−11
9219号公報、特開平11−159018号公報に記
載の防火板を複数枚設けたり、防火ダンパーを設ける防
火換気構造の技術では、構造が複雑になり、施工も煩雑
であり、高価にある問題があった。
【0008】また、実公平3−19544号公報、特開
平7−300953号公報に記載の野地板の上に透湿防
水シートを敷設して結露防止する技術では、野地板の換
気性能が十分でなく、透湿防水シートまで十分に湿気が
到達せずに、結局、十分に結露防止ができない問題があ
った。つまり、この技術では、野地板の結露防止はなん
とかできても、小屋裏全体の換気は、未だ十分でなく、
天井や天井の上に設ける断熱材が結露し、吸水して断熱
性能が低下したり、かびが発生する問題があった。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消し、安価で、小屋裏の結露防止性能に優れる屋根構造
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、天井の上に小屋裏空間を介して、多数の換気孔が設
けられた野地板が設けられ、その野地板の上に、透湿防
水シートが敷設され、この透湿防水シートの上に通気層
を介して屋根材が葺かれたことを特徴とする屋根構造で
ある。
【0011】請求項2記載の本発明は、上記野地板の厚
みが5〜40mmであり、その1つの換気孔の開口面積
が20〜400mm2 の範囲であり、野地板の面積に対
する上記全換気孔の開口面積の割合(野地板面開孔率)
が5〜30%であり、透湿防水シートの透湿抵抗が0.
05〜2m2 sPa/μgであることを特徴とする請求
項1記載の屋根構造である。
【0012】請求項3記載の本発明は、天井の上に小屋
裏空間を介して、複数の野地板が換気隙間を介して並設
され、その野地板の上に、透湿防水シートが敷設され、
この透湿防水シートの上に通気層を介して屋根材が葺か
れたことを特徴とする屋根構造である。
【0013】請求項4記載の本発明は、上記野地板の厚
みが5〜40mmであり、上記野地板間の換気隙間が4
〜20mmの範囲であり、透湿防水シートの透湿抵抗が
0.05〜2m2 sPa/μgであることを特徴とする
請求項3記載の屋根構造である。
【0014】本発明において野地板としては、屋根材
(屋根葺材)の下地板であり、合板、パーティクルボー
ド、木片セメント板、ALC板、無機発泡板などが用い
られる。この野地板の厚みとしては、5〜40mmが好
ましく、9〜30mmが更に好ましい。薄すぎると強度
が劣るものになり、厚すぎると換気孔を設けたときに換
気孔の中を空気が通過する抵抗が大きくなり、換気性能
が低下する。野地板に設けられる換気孔としては、その
開口面積が20〜400mm2 の範囲が好ましく、30
〜300mm2 の範囲が更に好ましい。開口面積が小さ
すぎると、換気孔の中を空気が通過する抵抗が大きくな
り、換気性能が低下する。開口面積が大きすぎると、野
地板への屋根材の取り付けなどに支障が生じる。野地板
の面積に対する上記全換気孔の開口面積の割合(野地板
面開孔率)としては5〜30%が好ましく、8〜25%
が更に好ましい。開口面積の割合が小さすぎると、換気
能力が低下し、大きすぎると、野地板の強度が低下した
り、野地板への屋根材の取り付けなどに支障が生じる。
【0015】本発明において並設する野地板に換気隙間
を設ける場合は、その換気隙間が4〜20mmの範囲が
好ましく、6〜18mmの範囲が更に好ましい。換気隙
間が小さすぎると、換気能力が低下し、大きすぎると、
野地板の屋根材支持強度が低下したり、野地板への屋根
材の取り付けなどに支障が生じる。
【0016】本発明において透湿防水シートとしては、
気体である湿気(水蒸気)は透過するが液体である水は
通さないシートであり、例えば、極細ポリエチレン繊維
などからなる3次元網目状不織布や織布、これらの表面
に防水性の樹脂を塗布したものなどが用いられる。この
透湿防水シートの透湿抵抗としては、0.05〜2m 2
sPa/μgの範囲のものが好ましく、0.1〜1m2
sPa/μgの範囲のものが更に好ましい。透湿抵抗が
大きすぎると、湿気を十分に透過せず、透湿抵抗が小さ
すぎると、水を通す恐れがあり防水性能が低下する。
【0017】
【作用】請求項1記載の本発明の屋根構造は、天井の上
に小屋裏空間を介して、多数の換気孔が設けられた野地
板が設けられ、その野地板の上に、透湿防水シートが敷
設されているから、天井の隙間、天井材等を通して小屋
裏内に侵入した湿気が、野地板の多数の換気孔を通して
透湿防水シートに容易に到達することができる。この透
湿防水シートに到達した湿気は、この透湿防水シートの
上に通気層を介して屋根材が葺かれているから、透湿防
水シートを透過し、その上の通気層によって屋外に放散
される。したがって、小屋裏の湿気が確実に屋外に放散
されて、天井を含む小屋裏の結露が防止される。
【0018】請求項2記載の本発明の屋根構造は、上記
野地板の厚みが5〜40mmであり、その1つの換気孔
の開口面積が20〜400mm2 の範囲であり、野地板
の面積に対する上記全換気孔の開口面積の割合(野地板
面開孔率)が5〜30%であるから、小屋裏の湿気が適
正な野地板の換気孔によって確実に通過して透湿防水シ
ートに到達される。更に、これらの多数の換気孔によっ
て野地板内も湿気が透過し易くなり、容易に透湿防水シ
ートに到達される。しかも、この透湿防水シートに到達
した湿気は、透湿防水シートの透湿抵抗が0.05〜2
2 sPa/μgであるから、効率よくこの透湿防水シ
ートを透過し屋外に放散される。
【0019】請求項3記載の本発明の屋根構造は、天井
の上に小屋裏空間を介して、複数の野地板が換気隙間を
介して並設され、その野地板の上に、透湿防水シートが
敷設されているから、天井の隙間、天井材等を通して小
屋裏内に侵入した湿気が、複数の野地板間の換気隙間を
通して透湿防水シートに容易に到達することができる。
この透湿防水シートに到達した湿気は、この透湿防水シ
ートの上に通気層を介して屋根材が葺かれているから、
透湿防水シートを透過し、その上の通気層によって屋外
に放散される。したがって、小屋裏の湿気が確実に屋外
に放散されて、天井を含む小屋裏の結露が防止される。
【0020】請求項4記載の本発明の屋根構造は、上記
野地板の厚みが5〜40mmであり、上記野地板間の換
気隙間が4〜20mmの範囲であるから、小屋裏の湿気
が適正な野地板間の換気隙間によって確実に通過して透
湿防水シートに到達される。しかも、この透湿防水シー
トに到達した湿気は、透湿防水シートの透湿抵抗が0.
05〜2m2 sPa/μgであるから、効率よくこの透
湿防水シートを透過し屋外に放散される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施例1である屋根構造の縦断面図、図2は実施例1に
用いる野地板の斜視図、図3は野地板と透湿防水シート
を湿気が通過する状態を示す説明図である。
【0022】図1において、この屋根構造は、天井1の
上に小屋裏空間2を介して、多数の換気孔31、31…
が設けられた野地板3が設けられ、その野地板3の上
に、透湿防水シート4が敷設され、この透湿防水シート
4の上に通気層5を介して屋根材6、6…が葺かれてい
る。
【0023】上記天井1は、鋼製フレームの両面に厚み
が12mmの繊維強化石膏ボードが張られたものからな
る。軒天井11は、防火性と透湿性(換気性)を有する
多孔質セラミック板からなる。この軒天井11となる多
孔質セラミック板は、高炉スラグとガラスカレットと高
炉セメントからなる原料を、800〜1200℃で焼結
したものからなり、厚みが25mmであり、空隙率が5
0〜60%のものである。この多孔質セラミック板は、
高炉副生物を主原料にしているので、安価である。
【0024】上記野地板3は、厚みが20mmの硬質木
片セメント板からなり、直径10mmの円形の換気孔3
1(開口面積が約78.5mm2 )が多数設けられてい
る。野地板3の面積に対する上記全換気孔31の開口面
積の割合(野地板面開孔率)は略20%にしてある。
【0025】小屋裏空間2は、上記天井1と軒天井11
と野地板3とによって囲われている。
【0026】透湿防水シート4は、厚みが0.3mmの
極細ポリエチレン繊維の不織布からなり、透湿抵抗が
0.15m2 sPa/μg(試験方法はJIS−A61
11)のものを使用している。
【0027】屋根材6は、繊維強化セメント板からな
り、水平方向に波形に屈曲された和風瓦形状をしてお
り、通気層5が十分取れるものになっている。
【0028】次に、この実施例1の屋根構造の作用を説
明する。この屋根構造は、天井1の上に小屋裏空間2を
介して、多数の換気孔31、31…が設けられた野地板
3が設けられ、その野地板3の上に、透湿防水シート4
が敷設されているから、天井1の隙間、天井材などを通
して小屋裏空間2内に侵入した湿気が、野地板3の多数
の換気孔31、31…を通して透湿防水シート4に容易
に到達することができる。更に、野地板3内を透過した
湿気も透湿防水シート4に到達する。この透湿防水シー
トに到達した湿気は、この透湿防水シート4の上に通気
層5を介して屋根材6、6…が葺かれているから、透湿
防水シート4を透過し、その上の通気層5によって棟換
気口(不図示) などから屋外に放散される。したがっ
て、小屋裏空間2の湿気が確実に屋外に放散されて、天
井1を含む小屋裏の結露が防止される。
【0029】また、軒天井11が、防火性と透湿性(換
気性)を有する多孔質セラミック板からなっているか
ら、この軒天井11を通して屋外との換気ができ、更
に、小屋裏空間2の結露が防止されるものになってい
る。しかも、軒天井11を安価に形成できる。
【0030】この屋根構造は、上記野地板3の厚みが2
0mmであり、その1つの換気孔31の開口面積が約7
8.5mm2 であり、野地板3の面積に対する上記全換
気孔31の開口面積の割合(野地板面開孔率)が20%
であるから、小屋裏空間2の湿気が適正な野地板3の換
気孔31によって確実に通過して透湿防水シート4に到
達される。更に、これらの多数の換気孔31によって野
地板3内も湿気が透過し易くなり、容易に透湿防水シー
ト4に到達される。しかも、この透湿防水シート4に到
達した湿気は、透湿防水シート4の透湿抵抗が0.15
2 sPa/μgであるから、効率よくこの透湿防水シ
ート4を透過し屋外に放散される。
【0031】次に、本発明の実施例2の屋根構造を図4
及び図5により説明する。図4は本発明の実施例2であ
る屋根構造の縦断面図、図5は実施例2に用いる野地板
の並設状態を示す斜視図である。
【0032】図4において、この屋根構造は、天井1の
上に小屋裏空間2を介して、複数の野地板3、3…が換
気隙間32を介して並設され、その野地板3、3…の上
に、透湿防水シート4が敷設され、この透湿防水シート
4の上に通気層5を介して屋根材6、6…が葺かれてい
る。
【0033】天井1、軒天井11、透湿防水シート4、
屋根材6は、前記実施例1と同じ材料を用いている。
【0034】野地板3は、厚みが20mmで、横幅が4
5cmで、長さが100cmの硬質木片セメント板から
なっている。この複数の野地板3、3…が、図5に示す
ように、15mmの隙間32を空けて並設されている。
この野地板3、3…は、図4に示すように、母屋桁7の
上に並設されている。
【0035】この実施例2の屋根構造の作用を説明す
る。この屋根構造は、天井1の上に小屋裏空間2を介し
て、複数の野地板3、3…が換気隙間32を介して並設
され、その野地板3の上に、透湿防水シート4が敷設さ
れているから、天井1の隙間、天井材等を通して小屋裏
空間2内に侵入した湿気が、複数の野地板3、3…間の
換気隙間32を通して透湿防水シート4に容易に到達す
ることができる。更に、野地板3内を透過した湿気も透
湿防水シート4に到達する。この透湿防水シート4に到
達した湿気は、この透湿防水シート4の上に通気層5を
介して屋根材6が葺かれているから、透湿防水シート4
を透過し、その上の通気層5によって棟換気口(不図
示) などから屋外に放散される。したがって、小屋裏空
間2の湿気が確実に屋外に放散されて、天井1を含む小
屋裏の結露が防止される。
【0036】また、軒天井11が、防火性と透湿性(換
気性)を有する多孔質セラミック板からなっているか
ら、この軒天井11を通して屋外との換気ができ、更
に、小屋裏空間2の結露が防止されるものになってい
る。しかも、軒天井11を安価に形成できる。
【0037】この屋根構造は、上記野地板3の厚みが2
0mmであり、上記野地板3、3間の換気隙間32が1
5mmであるから、小屋裏空間2の湿気が適正な野地板
3、3間の換気隙間32によって確実に通過して透湿防
水シート4に到達される。更に、この換気隙間32によ
って、野地板32内の湿気透過性も向上し、湿気が透湿
防水シート4に到達する。しかも、この透湿防水シート
4に到達した湿気は、透湿防水シート4の透湿抵抗が
0.15m2 sPa/μgであるから、効率よくこの透
湿防水シート4を透過し屋外に放散される。
【0038】次に、本発明の実施例3の屋根構造を図6
及び図7により説明する。図6は本発明の実施例3であ
る屋根構造の縦断面図、図7は実施例3の野地板と透湿
防水シートの湿気透過状態を示す説明図である。
【0039】図6において、この屋根構造は、天井1の
上に小屋裏空間2を介して、複数の野地板3、3…が換
気隙間32を介して並設され、その野地板3、3…の上
に、透湿防水シート4が敷設され、この透湿防水シート
4の上に通気層5を介して屋根材6、6…が葺かれてい
る。各野地板3、3…には、多数の換気孔31、31…
が設けられている。
【0040】各野地板3、3…は、厚みが20mmで、
横幅が45cmで、長さが100cmの硬質木片セメン
ト板からなっている。しかも、この各野地板3には、直
径10mmの円形の換気孔31(開口面積が約78.5
mm2 )が多数設けられている。野地板3の面積に対す
る上記全換気孔31の開口面積の割合(野地板面開孔
率)は略15%にしてある。この複数の野地板3、3…
は、図7にも示すように、10mmの隙間32を空けて
並設されている。この野地板3、3…は、図6に示すよ
うに、母屋桁7の上に並設されている。
【0041】天井1、透湿防水シート4、屋根材6は、
前記実施例1と同じ材料を用いている。
【0042】軒天井11は、厚み20mmの硬質木片セ
メント板からなり、外壁8との間に、7mmの換気隙間
12を空けて、設けられている。この換気隙間12は、
間隔が狭いので防火上の問題がないものになっている。
【0043】この実施例3の屋根構造の作用を説明す
る。この屋根構造は、天井1の上に小屋裏空間2を介し
て、複数の野地板3、3…が換気隙間32を介して並設
され、各野地板3、3…には多数の換気孔31、31…
が設けられており、その野地板3、3…の上に、透湿防
水シート4が敷設されているから、天井1の隙間、天井
材等を通して小屋裏空間2内に侵入した湿気が、図7に
示すように、野地板3の多数の換気孔31、31…及び
複数の野地板3、3…間の換気隙間32を通して透湿防
水シート4に容易に到達することができる。更に、野地
板3内を透過した湿気も透湿防水シート4に到達する。
この透湿防水シート4に到達した湿気は、この透湿防水
シート4の上に通気層5を介して屋根材6が葺かれてい
るから、透湿防水シート4を透過し、その上の通気層5
によって棟換気口(不図示) などから屋外に放散され
る。
【0044】しかも、軒天井11と外壁8との間には小
屋裏空間2に通じる換気隙間12が設けられているか
ら、小屋裏空間2の換気効率が更に向上されるものにな
っている。したがって、小屋裏空間2の湿気が確実に屋
外に放散されて、天井1を含む小屋裏の結露が防止され
る。
【0045】この屋根構造は、上記野地板3の厚みが2
0mmであり、その1つの換気孔31の開口面積が約7
8.5mm2 であり、野地板3の面積に対する上記全換
気孔31の開口面積の割合(野地板面開孔率)が15%
であり、野地板3、3間の換気隙間32が10mmであ
るから、小屋裏空間2の湿気が適正な野地板3の換気孔
31及び野地板3、3間の換気隙間32によって確実に
通過して透湿防水シート4に到達される。更に、この換
気孔31及び換気隙間32によって、野地板32内の湿
気透過性も向上し、湿気が透湿防水シート4に到達す
る。しかも、この透湿防水シート4に到達した湿気は、
透湿防水シート4の透湿抵抗が0.15m 2 sPa/μ
gであるから、効率よくこの透湿防水シート4を透過し
屋外に放散される。
【0046】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含
まれる。例えば、実施例3の軒天井に代えて実施例1及
び2の多孔質セラミック板を用いてもよく、その逆にし
てもよい。また、天井の上にガラスウールなどの断熱材
を設けてもよい。屋根は陸屋根でもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の本発明の屋根構造は、多
数の換気孔が設けられた野地板の上に、透湿防水シート
が敷設され、この透湿防水シートの上に通気層を介して
屋根材が葺かれているから、小屋裏内に侵入した湿気
が、透湿防水シートに容易に到達し、透湿防水シートを
透過し、その上の通気層によって屋外に効率よく放散さ
れる。したがって、構造が簡単で安価になるとともに、
天井を含む小屋裏の結露防止性能の優れたものになる。
【0048】請求項2記載の本発明の屋根構造は、上記
野地板及び透湿防水シートが換気に適正なものになされ
ているから、小屋裏の結露防止性能がより優れたものに
なっている。
【0049】請求項3記載の本発明の屋根構造は、換気
隙間を介して並設された野地板の上に、透湿防水シート
が敷設され、この透湿防水シートの上に通気層を介して
屋根材が葺かれているから、小屋裏に侵入した湿気が、
透湿防水シートに容易に到達し、透湿防水シートを透過
し、その上の通気層によって屋外に効率よく放散され
る。したがって、構造が簡単で安価になるとともに、天
井を含む小屋裏の結露防止性能の優れたものになる。
【0050】請求項4記載の本発明の屋根構造は、上記
野地板の隙間及び透湿防水シートが換気に適正なものに
なされているから、小屋裏の結露防止性能がより優れた
ものになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1である屋根構造の縦断面図で
ある。
【図2】実施例1に用いる野地板の斜視図である。
【図3】実施例1において野地板と透湿防水シートを湿
気が通過する状態を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例2である屋根構造の縦断面図で
ある。
【図5】実施例2における野地板の並設状態を示す斜視
図である。
【図6】本発明の実施例3である屋根構造の縦断面図で
ある。
【図7】実施例3の野地板と透湿防水シートの湿気透過
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 天井 11 軒天井 2 小屋裏空間 3 野地板 31 換気孔 32 換気隙間 4 透湿防水シート 5 通気層 6 屋根材 7 母屋桁
フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DB02 DB04 DB05 DE00 FA15 FA16 FA17 GA24 GA28 GA81 HA01 HA07 HA34 HC02 HC04 HC11 HD08 HF12 JA01 JA28 KA08 LA00 NA07 NB01 ND05 ND24 ND28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井の上に小屋裏空間を介して、多数の
    換気孔が設けられた野地板が設けられ、その野地板の上
    に、透湿防水シートが敷設され、この透湿防水シートの
    上に通気層を介して屋根材が葺かれたことを特徴とする
    屋根構造。
  2. 【請求項2】 上記野地板の厚みが5〜40mmであ
    り、その1つの換気孔の開口面積が20〜400mm2
    の範囲であり、野地板の面積に対する上記全換気孔の開
    口面積の割合(野地板面開孔率)が5〜30%であり、
    透湿防水シートの透湿抵抗が0.05〜2m2 sPa/
    μgであることを特徴とする請求項1記載の屋根構造。
  3. 【請求項3】 天井の上に小屋裏空間を介して、複数の
    野地板が換気隙間を介して並設され、その野地板の上
    に、透湿防水シートが敷設され、この透湿防水シートの
    上に通気層を介して屋根材が葺かれたことを特徴とする
    屋根構造。
  4. 【請求項4】 上記野地板の厚みが5〜40mmであ
    り、上記野地板間の換気隙間が4〜20mmの範囲であ
    り、透湿防水シートの透湿抵抗が0.05〜2m2 sP
    a/μgであることを特徴とする請求項3記載の屋根構
    造。
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JP2010180590A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Daiken Corp 野地板及び屋根仕上構造
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