JP2001192940A - 仮撚り複合加工糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物 - Google Patents

仮撚り複合加工糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物

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JP2001192940A
JP2001192940A JP2000001600A JP2000001600A JP2001192940A JP 2001192940 A JP2001192940 A JP 2001192940A JP 2000001600 A JP2000001600 A JP 2000001600A JP 2000001600 A JP2000001600 A JP 2000001600A JP 2001192940 A JP2001192940 A JP 2001192940A
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Kunio Chino
國夫 知野
Shigeyoshi Oya
重良 大矢
Meishin Watanabe
明心 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた伸び率に加え、優れたリカバリー率と
沸収収縮率を備え、かつストレッチ性を有する仮撚り複
合加工糸、その製造方法及び製造装置並びに仮撚り複合
加工糸を使用した織物及び編物を提供する。 【解決手段】 仮撚り複合加工糸35は、伸び率が40
〜100%、荷重を取り除いたときに回復する割合を示
すリカバリー率が25〜50%及び沸騰水中に浸漬した
ときの沸収収縮率が40〜80%である。この仮撚り複
合加工糸35は、複数のフィラメント糸14a, 14b
の加撚、加熱保持及び解撚を連続した一工程で行うとと
もに、得られた複数の仮撚り加工糸19a, 19bをエ
アの撹乱作用により混繊して混繊糸20を製造し、かつ
混繊糸20を加熱保持することにより得られる。また、
この仮撚り複合加工糸35を用いて織り上げることによ
り織物が得られ、編み上げることにより編物が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被服や資材など
の原料糸として有用な仮撚り複合加工糸、その製造方法
及び製造装置並びに織物及び編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の仮撚り複合加工糸とその製造に
関しては、本発明者らが先に提案している。すなわち、
フィラメント糸の加撚、加熱保持及び解撚を連続した一
工程で行うことができる仮撚り加工部を1錘に2つ備
え、複数の仮撚り加工糸が同時に製造される。このよう
にして得られた仮撚り加工糸は、良好な伸縮性とかさ高
性を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
で得られる仮撚り加工糸は加工方法に起因してストレッ
チ性(伸縮性)が低く、しかも荷重を取り除いたときに
回復する割合を示すリカバリー率や沸騰水中に浸漬した
ときの沸収収縮率が低いという問題があった。
【0004】この発明は以上のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、優れた伸び率に加え、優れたリカバリー率
と沸収収縮率を備え、かつストレッチ性を有する仮撚り
複合加工糸を提供することにある。また、その他の目的
とするところは、前記のような優れた仮撚り複合加工糸
を簡易な装置で効率良く製造できる仮撚り複合加工糸の
製造方法及び製造装置を提供することにある。さらに、
その他の目的とするところは、前記の仮撚り複合加工糸
を使用した織物及び編物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明の仮撚り複合加工糸は、伸び
率が40〜100%、荷重を取り除いたときに回復する
割合を示すリカバリー率が25〜50%及び沸騰水中に
浸漬したときの沸収収縮率が40〜80%であり、かつ
ストレッチ性を備えたものである。
【0006】請求項2に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造方法は、複数のフィラメント糸の加撚、加熱保持
及び解撚を連続した一工程で行うとともに、得られた複
数の仮撚り加工糸をエアの撹乱作用により混繊して混繊
糸を製造し、さらに混繊糸を加熱保持するものである。
【0007】請求項3に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造方法は、請求項2に記載の発明において、前記フ
ィラメント糸として部分延伸糸と延伸糸の各原着糸を用
い、混繊糸の加熱保持後に0.3〜0.5g/cm2 の巻
密度で巻き取るか、又はフィラメント糸として部分延伸
糸と延伸糸の白糸を用い、混繊糸の加熱保持後に0.1
〜0.2g/cm2 の巻密度で巻き取るものである。
【0008】請求項4に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造方法は、請求項2又は請求項3に記載の発明にお
いて、前記複数のフィラメント糸として2本のフィラメ
ント糸を用い、一方の糸の撚方向をZ加撚、S解撚と
し、他方の糸の撚方向をS加撚、Z解撚としたものであ
る。
【0009】請求項5に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造装置は、複数のフィラメント糸の加撚及び解撚を
行うための1錘に2つの仮撚りスピンドルと、加撚され
た各仮撚り加工糸を同時に加熱保持する1段目ヒータと
を有し、連続した一工程で仮撚り加工を行う仮撚り加工
部を複数備えるとともに、各仮撚り加工部で製造された
複数の仮撚り加工糸をエアの撹乱作用により混繊して混
繊糸を製造するエア混繊部を備え、かつ混繊糸を加熱保
持する2段目ヒータを備えたものである。
【0010】請求項6に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造装置は、請求項5に記載の発明において、前記2
段目ヒータの入口側にフィードローラを設けるととも
に、出口側にデリベリローラを設け、デリベリローラの
回転速度をフィードローラの回転速度より遅くし、2段
目ヒータ内で混繊糸を弛ませて加熱保持するように構成
したものである。
【0011】請求項7に記載の発明の織物は、請求項1
に記載の仮撚り複合加工糸を用い、織り上げて得られる
ものである。請求項8に記載の発明の編物は、請求項1
に記載の仮撚り複合加工糸を用い、編み上げて得られる
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。図1は本実施形態の仮撚り複合加工
糸の製造装置を示す模式図である。この製造装置は、1
段目ヒータ11、仮撚り加工のための第1スピンドル1
2及び第2スピンドル13を有し、2本のフィラメント
糸14a,14bを各々仮撚り加工する第1の仮撚り加
工部15及び第2の仮撚り加工部16を備えている。製
造装置は、さらにエア混繊部としてのインターレースノ
ズル17及び2段目ヒータ18等を備えている。
【0013】前記第1スピンドル12及び第2スピンド
ル13は並列配置され、それぞれフィラメント糸14
a,14bが逆方向に仮撚りされるように仮撚り加工を
施して仮撚り加工糸19を製造する。第1スピンドル1
2又は第2スピンドル13より上流側(1段目ヒータ1
1側)ではフィラメント糸14a,14bは加撚され
(一方の糸がS加撚、他方の糸がZ加撚)、第1スピン
ドル12又は第2スピンドル13より下流側(2段目ヒ
ータ18側)ではフィラメント糸14a,14bは解撚
される(一方の糸がZ解撚、他方の糸がS解撚)。
【0014】このように、2本のフィラメント糸14
a,14bの撚り方向を変えることにより、得られる糸
のストレッチ性を向上させることができる。インターレ
ースノズル17では、その中を通過する仮撚り加工糸1
9にジェットエアを吹き付け、結合させて混繊糸20を
得るようになっている。
【0015】前記第1の仮撚り加工部15及び第2の仮
撚り加工部16の共通構成について詳述する。ファース
トフィードローラ21及びファーストデリベリローラ2
2は各一対の対向するローラよりなり、各フィラメント
糸14a,14bをファーストフィードローラ21側か
らファーストデリベリローラ22側へ走行させるように
なっている。第1スピンドル12と第2スピンドル13
はともにファーストフィードローラ21とファーストデ
リベリローラ22の間に配置されている。つまり、1錘
に2つのスピンドル12,13が配設されている。
【0016】図2に示すように、移動部材としての駆動
ベルト23は図示しない駆動源の駆動により一定方向に
走行される。この駆動ベルト23の両側には前記第1ス
ピンドル12と第2スピンドル13が外接され、駆動ベ
ルト23の走行によりそれぞれ逆向きに回転駆動され
る。第1スピンドル12と第2スピンドル13は、同一
の駆動源によって回転駆動されるため、各仮撚り加工部
15,16が個々に駆動源を備える必要がなく、製造装
置のコストを低減できるようになっている。
【0017】1段目ヒータ11はファーストフィードロ
ーラ21と第1,第2スピンドル12,13との間に配
置され、本実施形態においては、一つの1段目ヒータ1
1が両仮撚り加工部15,16間で兼用されている。こ
のため、同時に2本の仮撚り加工糸19a,19bを製
造可能であり、仮撚り加工糸19a,19bの生産量を
増大させることが可能となっている。また、各仮撚り加
工部15,16が個々に1段目ヒータ11を備える必要
がなく、仮撚り加工のための製造装置を低コストで構成
することができるようになっている。この1段目ヒータ
11内を加撚されたフィラメント糸14a,14bが通
過することにより、加熱されて加撚状態が保持される。
【0018】そして、フィラメント糸14a,14bを
ファーストフィードローラ21とファーストデリベリロ
ーラ22との間で瞬間的に把持し、この状態で第1,第
2スピンドル12,13が回転されることで、ファース
トフィードローラ21と第1,第2スピンドル12,1
3の間のフィラメント糸14a,14bには撚りが加え
られる。従って、フィラメント糸14a,14bを矢印
方向へ走行させながら1段目ヒータ11で加熱し、第
1,第2スピンドル12,13で撚りを与えると、ファ
ーストフィードローラ21と第1,第2スピンドル1
2,13の間で加えられた撚りが、第1,第2スピンド
ル12,13とファーストデリベリローラ22の間で解
撚されて逆方向の撚りとなる。その結果、フィラメント
糸14a,14bは、伸縮性とかさ高性を有する糸とな
る。
【0019】上記のファーストデリベリローラ22は、
各仮撚り加工糸19a,19bを合流させるガイドロー
ラの役割りも果たしている。ファーストデリベリローラ
22で合流された仮撚り加工糸19a,19bは、エア
混繊部のインターレースノズル(混繊ノズル)17に流
入される。インターレースノズル17は図示しないエア
供給装置から高圧エアの供給を受け、合流された仮撚り
加工糸19a,19bに対してジェットエアを吹き付け
る。従って、インターレースノズル17を通過した両仮
撚り加工糸19a,19bは、互いのフィラメント糸1
4a,14bがエアの撹乱作用により混繊されて混繊糸
20となる。
【0020】インターレースノズル17の下流側にはセ
カンドフィードローラ31が設けられ、その下流には2
段目ヒータ18、さらにその下流にセカンドデリベリロ
ーラ32が設けられている。これらセカンドフィードロ
ーラ31とセカンドデリベリローラ32は、それぞれ各
一対の対向するローラよりなり、上記混繊糸20をセカ
ンドフィードローラ31側からセカンドデリベリローラ
32側へ走行させるようになっている。セカンドデリベ
リローラ32の回転数はセカンドフィードローラ31の
回転数の1/2〜1/5であることが望ましい。これに
より、2段目ヒータ18内では混繊糸20が弛んだ状態
となり、その状態で加熱処理が施され、仮撚り複合加工
糸35が得られる。
【0021】従って、2段目ヒータ18で加熱処理され
た仮撚り複合加工糸35のストレッチ性は良好であり、
しかも優れたリカバリー率と沸収収縮率を備えている。
すなわち、仮撚り加工糸19a,19bの撚り数、1段
目ヒータ11の温度などによって左右されるが、伸び率
は40〜100%、リカバリー率は25〜50%、沸収
収縮率は40〜80%の範囲となる。この3つの特性及
びストレッチ性をバランス良く満足することによって従
来にはなかった新しい仮撚り複合加工糸35となる。い
ずれかの特性が下限を下回ると仮撚り複合加工糸35は
目的とする弾力性やかさ高性に欠けるものとなり、いず
れかの特性が上限を上回ると弾力性やかさ高性が大きく
なり過ぎ、織物や編物に仕上げる際の加工上不適当とな
る。
【0022】ここで、リカバリー率とは、糸に一定の荷
重をかけたときの糸の長さをL1とし、その荷重を取り
除いたときの糸の長さをL2としたとき下記の式で表さ
れる値である。
【0023】 リカバリー率=〔(L1−L2)/L1〕×100 また、沸収収縮率とは、糸を沸騰水中に浸漬する前の糸
の長さをD1とし、沸騰水中に浸漬したときの糸の長さ
をD2としたとき下記の式で表される値である。
【0024】沸収収縮率=(D2/D1)×100 このようにして製造される仮撚り複合加工糸35は、セ
カンドデリベリローラ32からドラム33上のチーズ3
4で巻き取られるようになっている。
【0025】前記のフィラメント糸14a,14bとし
て部分延伸糸と延伸糸の各原着糸(着色糸)が用いられ
る場合には、チーズ34に0.3〜0.5g/cm2 の巻
密度で巻き取られ、フィラメント糸14a,14bとし
て部分延伸糸と延伸糸の各白糸(未着色糸)が用いられ
る場合には、チーズ34に0.1〜0.2g/cm2 の巻
密度で巻き取られる。これらの範囲の巻密度で巻き取ら
れることで、所望の仮撚り複合加工糸35が安定して得
られる。なお、白糸はその後染色される先染糸として用
いられる。
【0026】上記の製造装置を用いた仮撚り複合加工糸
35の製造方法について説明する。さて、2本のフィラ
メント糸14a,14bはそれぞれファーストフィード
ローラ21を介してファーストデリベリローラ22によ
り1段目ヒータ11内に引き込まれるとともに、第1,
第2スピンドル12,13の回転によって仮撚り加工が
行われる。これにより、フィラメント糸14a,14b
は第1,第2スピンドル12,13の上流側ではS加撚
又はZ加撚され、第1,第2スピンドル12,13の下
流側ではZ解撚又はS解撚される。このとき、1段目ヒ
ータ11では加撚された両フィラメント糸14a,14
bが同時に加熱保持される。
【0027】続いて、解撚された両フィラメント糸14
a,14bがファーストデリベリローラ22で合流され
る。合流された仮撚り加工糸19a,19bはインター
レースノズル17に導入され、そこでジェットエアが吹
き付けられてその撹乱作用により混繊されて混繊糸20
となる。この混繊糸20は2段目ヒータ18に導かれ
る。このとき、セカンドデリベリローラ32の回転数は
セカンドフィードローラ31の回転数より遅く設定され
ていることから、混繊糸20は2段目ヒータ18内で弛
んだ状態となる。そして、その弛んだ状態で加熱処理が
施されて保持され、仮撚り複合加工糸35が製造され
る。従って、仮撚り複合加工糸35にはストレッチ性が
付与され、リカバリー率と沸収収縮率の向上に寄与す
る。
【0028】なお、製造条件の好ましい一例を挙げる
と、以下のようになる。 両フィラメント糸: ポリエステル 240デニール/36フ
ィラメント 両スピンドルの回転数: 250,000 r.p.m. 仮撚り数(Tw): 2,500T/M ドロー比: 1.7 セカンドフィードローラの回転数に対するセカンドデリ
ベリローラの回転数:1/5 1段目ヒータの温度: 230℃ 2段目ヒータの温度: 220℃ インターレースノズルの圧力: 1.47 Pa( 1.5kg/cm
2 ) 上記のような実施形態によれば、次のような効果が発揮
される。
【0029】・ 第1,第2スピンドル12,13によ
ってそれらの前後で各フィラメント糸14a,14bに
それぞれ撚り方向が異なる加撚と解撚が加えられ、さら
に1段目ヒータ11及び2段目ヒータ18でそれらの状
態が保持される。このため、各フィラメント糸14a,
14bには優れた伸び率、つまり優れたストレッチ性が
付与される。
【0030】・ しかも、セカンドデリベリローラ32
の回転数はセカンドフィードローラ31の回転数より遅
く設定されていることから、仮撚り複合加工糸35のリ
カバリー率と沸収収縮率が向上する。
【0031】・ また、前記のような優れた仮撚り複合
加工糸35を比較的簡易な装置で効率良く製造すること
ができる。 ・ さらに、上記のような優れた特性を有する仮撚り複
合加工糸35を使用して所定の形状に織り上げることに
より織物が得られ、所定の形状に編み上げることにより
編物が得られる。
【0032】・ 各仮撚り加工部15,16での仮撚り
加工糸19a,19bの製造からインターレースノズル
17での混繊糸20の製造、さらにはセカンドフィード
ローラ31、2段目ヒータ18からセカンドデリベリロ
ーラ32までが連続した一工程で行われる。従って、仮
撚り複合加工糸35の製造が合理化され、仮撚り複合加
工糸35を低コストで製造することができる。
【0033】なお、前記実施形態を以下のように変更し
て実施することもできる。 ・ ファーストフィードローラ21とファーストデリベ
リローラ22の回転速度を速くし、それに対応してセカ
ンドフィードローラ31の回転速度を速くし、セカンド
フィードローラ31に対するセカンドデリベリローラ3
2の回転速度を相対的に遅くするように構成してもよ
い。
【0034】・ 前記実施形態では供給するフィラメン
ト糸14a,14bを各々1本ずつとしたが、これを一
方が2本で他方が1本、一方が2本で他方も2本などと
してもよい。
【0035】・ 前記ファーストデリベリローラ22に
代えて、両仮撚り加工糸19a,19bを合流させるた
めのガイドを設けるように構成してもよい。 ・ 図3(a)又は図3(b)に示すように、第1, 第
2スピンドル12,13をともに駆動ベルト23の一方
の面又は他方の面に外接させ、第1, 第2スピンドル1
2,13を同一方向に回転させるように構成してもよ
い。この場合、図3(a)と図3(b)とでは第1スピ
ンドル12と第2スピンドル13の回転方向は逆とな
る。従って、いずれの場合も両フィラメント糸14a,
14bはともにS加撚でZ解撚又はともにZ加撚でS解
撚となる。
【0036】・ 前記実施形態において、第1, 第2ス
ピンドル12,13の回転数を変更して各仮撚り複合加
工糸35の撚り数を変更したい場合には、第1, 第2ス
ピンドル12,13の外径を変更すればよい。
【0037】・ 第1, 第2スピンドル12,13に代
えて摩擦ディスクを用い、その摩擦ディスクの摩擦によ
りフィラメント糸14a,14bを加撚及び解撚するよ
うに構成してもよい。
【0038】また、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記混繊糸の加熱保持は、混繊糸が弛んだ状態で行
われる請求項2から請求項4のいずれかに記載の仮撚り
複合加工糸の製造方法。
【0039】このように構成した場合、請求項2から請
求項4のいずれかに記載の発明の効果に加え、仮撚り複
合加工糸のリカバリー率と沸収収縮率を向上させること
ができる。
【0040】・ 前記デリベリローラの回転数はフィー
ドローラの回転数の1/2〜1/5である請求項6に記
載の仮撚り複合加工糸の製造装置。このように構成した
場合、請求項6に記載の発明の効果に加え、仮撚り複合
加工糸のリカバリー率と沸収収縮率をより確実に向上さ
せることができる。
【0041】・ エア混繊部の前に複数の仮撚り加工糸
を合流させるための一対のローラを備えた請求項5又は
請求項6に記載の仮撚り複合加工糸の製造装置。このよ
うに構成した場合、エア混繊部での混繊を円滑に行うこ
とができる。
【0042】・ 前記各仮撚り加工部は、仮撚りスピン
ドルに外接してフィラメント糸を加撚及び解撚するため
の移動部材を備えた請求項5又は請求項6に記載の仮撚
り複合加工糸の製造装置。
【0043】このように構成した場合、各仮撚り加工部
におけるフィラメント糸の加撚及び解撚を効率良く行う
ことができる。
【0044】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
の仮撚り複合加工糸によれば、優れた伸び率に加え、優
れたリカバリー率と沸収収縮率を備え、かつ良好なスト
レッチ性を発揮することができる。
【0045】請求項2に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造方法によれば、前記のような優れた特性を有する
仮撚り複合加工糸を効率良く製造することができる。請
求項3に記載の発明の仮撚り複合加工糸の製造方法によ
れば、請求項2に記載の発明の効果に加え、所定の色に
着色された原着糸又は着色されていない白糸から仮撚り
複合加工糸を得ることができる。
【0046】請求項4に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造方法によれば、請求項2又は請求項3に記載の発
明の効果に加え、仮撚り複合加工糸のストレッチ性を向
上させることができる。
【0047】請求項5に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造装置によれば、前記のような優れた特性を有する
仮撚り複合加工糸を簡易な装置で効率良く製造すること
ができる。
【0048】請求項6に記載の発明の仮撚り複合加工糸
の製造装置によれば、請求項5に記載の発明の効果に加
え、仮撚り複合加工糸のリカバリー率と沸収収縮率を向
上させることができる。
【0049】請求項7に記載の発明の織物によれば、前
記の仮撚り複合加工糸の特性を良好に発揮することがで
きる。請求項8に記載の発明の編物によれば、前記の仮
撚り複合加工糸の特性を良好に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 仮撚り複合加工糸の製造装置を示す模式図。
【図2】 第1,第2スピンドルの駆動構成を示す説明
図。
【図3】 (a)及び(b)はそれぞれ第1,第2スピ
ンドルの駆動構成の別例を示す説明図。
【符号の説明】
11…1段目ヒータ、12…仮撚りスピンドルとしての
第1スピンドル、13…仮撚りスピンドルとしての第2
スピンドル、14a,14b…フィラメント糸、15…
第1の仮撚り加工部、16…第2の仮撚り加工部、17
…エア混繊部としてのインターレースノズル、18…2
段目ヒータ、19a,19b…仮撚り加工糸、20…混
繊糸、31…フィードローラとしてのセカンドフィード
ローラ、32…デリベリローラとしてのセカンドデリベ
リローラ、35…仮撚り複合加工糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 明心 岐阜県羽島市正木町須賀544番地の17 カ ワボウテキスチャード 株式会社内 Fターム(参考) 4L002 AA07 AB02 AB04 AC01 AC02 EA00 EA06 4L036 AA01 MA05 MA33 MA37 PA06 PA15 PA18 PA33 PA42 PA46 RA04 RA30 4L048 AA20 AA56 AB09 AB12 AB21 AC10 AC11 AC12 CA02 CA03 CA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸び率が40〜100%、荷重を取り除
    いたときに回復する割合を示すリカバリー率が25〜5
    0%及び沸騰水中に浸漬したときの沸収収縮率が40〜
    80%であり、かつストレッチ性を備えた仮撚り複合加
    工糸。
  2. 【請求項2】 複数のフィラメント糸の加撚、加熱保持
    及び解撚を連続した一工程で行うとともに、得られた複
    数の仮撚り加工糸をエアの撹乱作用により混繊して混繊
    糸を製造し、さらに混繊糸を加熱保持する仮撚り複合加
    工糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フィラメント糸として部分延伸糸と
    延伸糸の各原着糸を用い、混繊糸の加熱保持後に0.3
    〜0.5g/cm2 の巻密度で巻き取るか、又はフィラメ
    ント糸として部分延伸糸と延伸糸の白糸を用い、混繊糸
    の加熱保持後に0.1〜0.2g/cm2 の巻密度で巻き
    取る請求項2に記載の仮撚り複合加工糸の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数のフィラメント糸として2本の
    フィラメント糸を用い、一方の糸の撚方向をZ加撚、S
    解撚とし、他方の糸の撚方向をS加撚、Z解撚とした請
    求項2又は請求項3に記載の仮撚り複合加工糸の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 複数のフィラメント糸の加撚及び解撚を
    行うための1錘に2つの仮撚りスピンドルと、加撚され
    た各仮撚り加工糸を同時に加熱保持する1段目ヒータと
    を有し、連続した一工程で仮撚り加工を行う仮撚り加工
    部を複数備えるとともに、各仮撚り加工部で製造された
    複数の仮撚り加工糸をエアの撹乱作用により混繊して混
    繊糸を製造するエア混繊部を備え、かつ混繊糸を加熱保
    持する2段目ヒータを備えた仮撚り複合加工糸の製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記2段目ヒータの入口側にフィードロ
    ーラを設けるとともに、出口側にデリベリローラを設
    け、デリベリローラの回転速度をフィードローラの回転
    速度より遅くし、2段目ヒータ内で混繊糸を弛ませて加
    熱保持するように構成した請求項5に記載の仮撚り複合
    加工糸の製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の仮撚り複合加工糸を用
    い、織り上げて得られる織物。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の仮撚り複合加工糸を用
    い、編み上げて得られる編物。
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