JP2001192784A - 高透磁率磁性合金 - Google Patents
高透磁率磁性合金Info
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- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Ni含有率30〜44質量%のFe−Ni系
合金において、安定して高い透磁率を有する合金を提供
する。 【解決手段】 30〜44質量%のNi、1.0質量%
以下のSi、1.0質量%以下のMnを含み、残部Fe
および不可避的不純物元素からなり、結晶配向性を調整
して、{200}面のP値を3.0以下とする。好まし
くは、上記化学成分に、さらに、0.0020〜0.0
30質量%のOを含有する。{200}面のP値が3を
超えると最大透磁率が低くなることが判る。
合金において、安定して高い透磁率を有する合金を提供
する。 【解決手段】 30〜44質量%のNi、1.0質量%
以下のSi、1.0質量%以下のMnを含み、残部Fe
および不可避的不純物元素からなり、結晶配向性を調整
して、{200}面のP値を3.0以下とする。好まし
くは、上記化学成分に、さらに、0.0020〜0.0
30質量%のOを含有する。{200}面のP値が3を
超えると最大透磁率が低くなることが判る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気シールド、各
種鉄心等に使用される高透磁率合金に関する。
種鉄心等に使用される高透磁率合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トランス用コア、モーター用コ
ア、リレー用鉄心、磁気ヘッドなどの鉄心材料、各種電
気機器の磁気遮蔽材などの磁気シールド材としては、電
磁軟鉄、ケイ素鋼板、パーマロイ、センダスト、パーミ
ンバー、イソパーム、フェライト、各種アモルファス合
金など各種の材料が用いられている。なかでも、Fe−
Ni系合金であるパーマロイは、展延性に富み加工し易
く、透磁率も高いことから、広く用いられている。
ア、リレー用鉄心、磁気ヘッドなどの鉄心材料、各種電
気機器の磁気遮蔽材などの磁気シールド材としては、電
磁軟鉄、ケイ素鋼板、パーマロイ、センダスト、パーミ
ンバー、イソパーム、フェライト、各種アモルファス合
金など各種の材料が用いられている。なかでも、Fe−
Ni系合金であるパーマロイは、展延性に富み加工し易
く、透磁率も高いことから、広く用いられている。
【0003】パーマロイには、Ni含有率70〜80質
量%のPAパーマロイ、Ni含有率40〜50質量%の
PBパーマロイ、Ni含有率70〜80質量%でその他
に特殊成分を含むPCパーマロイ、Ni含有率35〜4
0質量%のPDパーマロイ、Ni含有率45〜55質量
%のPEパーマロイなどが日本工業規格として定められ
ている。
量%のPAパーマロイ、Ni含有率40〜50質量%の
PBパーマロイ、Ni含有率70〜80質量%でその他
に特殊成分を含むPCパーマロイ、Ni含有率35〜4
0質量%のPDパーマロイ、Ni含有率45〜55質量
%のPEパーマロイなどが日本工業規格として定められ
ている。
【0004】これらのFe−Ni系合金は、Ni含有率
が高いほど透磁率は高いが、高価なNiを多量に含むこ
とからコストも高くなるので、Niに代わる低廉な元素
を添加することによって、低いNi含有量で高い透磁率
を得ようとする試みが多くなされている。
が高いほど透磁率は高いが、高価なNiを多量に含むこ
とからコストも高くなるので、Niに代わる低廉な元素
を添加することによって、低いNi含有量で高い透磁率
を得ようとする試みが多くなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Fe−Ni系合金は、
通常、所定の成分に溶解した後、造塊して得たインゴッ
トを熱間鍛造および熱間圧延し、次いで冷間圧延(ある
いは必要に応じて冷間引抜きなどの冷間加工)を行い、
この冷間圧延の間に1000℃前後にしそれ以上の温度
で完全燒鈍を行って冷間加工を容易にするとともに必要
な冷間加工率が確保されるようにし、次いで、打抜き、
深絞り、巻線、冷間鍛造などによって所望の製品形状に
加工する。最後に水素ないしは真空とした非酸化性雰囲
気中において900〜1200℃の温度で磁気燒鈍を行
うことによって透磁率を高めて使用するのであるが、こ
れらの加工過程において、合金の結晶方位を磁化容易な
方向に揃えることによっても合金の磁気特性を向上でき
ることが知られている。しかし、合金組成によっては結
晶方位を集積することは磁歪の影響を大きくし、磁気特
性を低下させる要因となることもある。合金の結晶配向
性と透磁率との間における明確な関係は認められていな
いのが現状である。
通常、所定の成分に溶解した後、造塊して得たインゴッ
トを熱間鍛造および熱間圧延し、次いで冷間圧延(ある
いは必要に応じて冷間引抜きなどの冷間加工)を行い、
この冷間圧延の間に1000℃前後にしそれ以上の温度
で完全燒鈍を行って冷間加工を容易にするとともに必要
な冷間加工率が確保されるようにし、次いで、打抜き、
深絞り、巻線、冷間鍛造などによって所望の製品形状に
加工する。最後に水素ないしは真空とした非酸化性雰囲
気中において900〜1200℃の温度で磁気燒鈍を行
うことによって透磁率を高めて使用するのであるが、こ
れらの加工過程において、合金の結晶方位を磁化容易な
方向に揃えることによっても合金の磁気特性を向上でき
ることが知られている。しかし、合金組成によっては結
晶方位を集積することは磁歪の影響を大きくし、磁気特
性を低下させる要因となることもある。合金の結晶配向
性と透磁率との間における明確な関係は認められていな
いのが現状である。
【0006】本発明は、Ni含有率30〜44質量%の
Fe−Ni系合金において、安定して高い透磁率を有す
る合金を提供することを目的とする。
Fe−Ni系合金において、安定して高い透磁率を有す
る合金を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者らは鋭意研究を積み重ねた結果、冷間加工条
件を制御して、下記の数1式で示される{200}面の
P値が3.0以下となるよう加工することにより、高い
透磁率が安定して得られることを見いだした。すなわ
ち、本発明の高透磁率磁性合金は、30〜44質量%の
Ni、1.0質量%以下のSi、1.0質量%以下のM
nを含み、残部Feおよび不可避的不純物元素からな
り、{200}面のP値が3.0以下であることを特徴
とする。
に、発明者らは鋭意研究を積み重ねた結果、冷間加工条
件を制御して、下記の数1式で示される{200}面の
P値が3.0以下となるよう加工することにより、高い
透磁率が安定して得られることを見いだした。すなわ
ち、本発明の高透磁率磁性合金は、30〜44質量%の
Ni、1.0質量%以下のSi、1.0質量%以下のM
nを含み、残部Feおよび不可避的不純物元素からな
り、{200}面のP値が3.0以下であることを特徴
とする。
【0008】ここに、{200}面のP値は、試料の
{200}面のX線回折積分強度をI(200)、前記
試料と同一化学組成をもち、結晶配向性を持たないアト
マイズ粉による{200}面のX線回折積分強度をI0
(200)、前記試料の{hkl}面のX線回折積分強
度をI(hkl)、前記試料と同一化学組成をもち、結
晶配向性を持たないアトマイズ粉による{hkl}面の
X線回折積分強度をI0(hkl)、但し、{hkl}
面は{111}面、{200}面、{220}面および
{311}面として、下記の数1式で表される。
{200}面のX線回折積分強度をI(200)、前記
試料と同一化学組成をもち、結晶配向性を持たないアト
マイズ粉による{200}面のX線回折積分強度をI0
(200)、前記試料の{hkl}面のX線回折積分強
度をI(hkl)、前記試料と同一化学組成をもち、結
晶配向性を持たないアトマイズ粉による{hkl}面の
X線回折積分強度をI0(hkl)、但し、{hkl}
面は{111}面、{200}面、{220}面および
{311}面として、下記の数1式で表される。
【0009】
【数1】
【0010】また、本発明の高透磁率磁性合金は、さら
に、上記化学成分に、0.0020〜0.030質量%
のOを含有させたことを特徴とする。
に、上記化学成分に、0.0020〜0.030質量%
のOを含有させたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明が適用される高透磁率磁性
合金は、Ni:30〜44質量%、Si:1.0質量%
以下、Mn:1.0質量%以下を含み、残部Feおよび
不純物元素からなるもの、又は上記組成にO:0.00
20〜0.030質量%を含有させた合金である。この
ような成分組成に限定した理由について以下に説明す
る。
合金は、Ni:30〜44質量%、Si:1.0質量%
以下、Mn:1.0質量%以下を含み、残部Feおよび
不純物元素からなるもの、又は上記組成にO:0.00
20〜0.030質量%を含有させた合金である。この
ような成分組成に限定した理由について以下に説明す
る。
【0012】Ni:Niは、この種のパーマロイ系高透
磁率合金において磁気特性を発揮するために主要な元素
であり、Ni含有率が30質量%未満では透磁率等の磁
気特性の温度依存性が大きくなるために高透磁率材料と
しては実用的でない。そのためNi含有率の下限は30
質量%とする。また、Ni含有率が44質量%を超える
と{200}面のX線回折積分強度(P値)が3.0以
下であっても磁気特性の向上が得られないので、Ni含
有率の上限は44質量%とする。
磁率合金において磁気特性を発揮するために主要な元素
であり、Ni含有率が30質量%未満では透磁率等の磁
気特性の温度依存性が大きくなるために高透磁率材料と
しては実用的でない。そのためNi含有率の下限は30
質量%とする。また、Ni含有率が44質量%を超える
と{200}面のX線回折積分強度(P値)が3.0以
下であっても磁気特性の向上が得られないので、Ni含
有率の上限は44質量%とする。
【0013】Si:Siは、合金溶製時における脱酸剤
として添加する。しかし過剰に含有すると合金の磁気特
性を損なうので、含有率の上限を1.0質量%以下とす
る。
として添加する。しかし過剰に含有すると合金の磁気特
性を損なうので、含有率の上限を1.0質量%以下とす
る。
【0014】Mn:Mnは、合金溶製時における脱酸剤
および脱硫剤として添加する。しかし過剰に含有すると
合金の磁気特性を損なうので、含有率の上限を1.0質
量%以下とする。
および脱硫剤として添加する。しかし過剰に含有すると
合金の磁気特性を損なうので、含有率の上限を1.0質
量%以下とする。
【0015】O:Oは、合金中において非金属介在物と
して介在し、その量が多いと燒鈍時における結晶粒の成
長を妨げ、また、磁壁移動の妨げとなって磁気特性を低
下せしめるのでO含有率の上限は0.030質量%とす
ることが好ましい。しかしながら、O含有量が低すぎる
と結晶の配向性が高まり、本発明の合金において必要な
{200}面のP値を3.0以下とすることができなく
なることがある。そのためO含有率の下限を0.002
0質量%とすることが好ましい。
して介在し、その量が多いと燒鈍時における結晶粒の成
長を妨げ、また、磁壁移動の妨げとなって磁気特性を低
下せしめるのでO含有率の上限は0.030質量%とす
ることが好ましい。しかしながら、O含有量が低すぎる
と結晶の配向性が高まり、本発明の合金において必要な
{200}面のP値を3.0以下とすることができなく
なることがある。そのためO含有率の下限を0.002
0質量%とすることが好ましい。
【0016】次に、本発明の合金において{200}面
のP値が3.0以下とする理由について述べる。本発明
のNi−Fe系合金における磁化容易軸は<100>軸
であり、一般に、この磁化容易軸の方向を揃えるほど磁
気特性が向上すると考えられている。しかし、種々実験
の結果、本発明が対象とする組成の合金においては、冷
間圧延とその後の焼鈍条件によって結晶面の配向性を変
化させられることを見い出し、そして加工度が増加する
と磁化容易軸<100>を多く含む{200}面の配向
性が高まり、前記数1で示される{200}面のP値が
3.0を超えると合金の磁気特性が低下し、特に透磁率
の値が低下することを見い出した。この原因として{2
00}面の配向性が高まり、磁歪の影響が大きくなり磁
気特性が低下したことが考えられる。したがって、{2
00}面のP値は3.0以下とする。
のP値が3.0以下とする理由について述べる。本発明
のNi−Fe系合金における磁化容易軸は<100>軸
であり、一般に、この磁化容易軸の方向を揃えるほど磁
気特性が向上すると考えられている。しかし、種々実験
の結果、本発明が対象とする組成の合金においては、冷
間圧延とその後の焼鈍条件によって結晶面の配向性を変
化させられることを見い出し、そして加工度が増加する
と磁化容易軸<100>を多く含む{200}面の配向
性が高まり、前記数1で示される{200}面のP値が
3.0を超えると合金の磁気特性が低下し、特に透磁率
の値が低下することを見い出した。この原因として{2
00}面の配向性が高まり、磁歪の影響が大きくなり磁
気特性が低下したことが考えられる。したがって、{2
00}面のP値は3.0以下とする。
【0017】
【実施例】表1に示す化学組成を有する合金を溶製し、
熱間鍛造、熱間圧延、燒鈍、冷間圧延等の工程により薄
板試料を作成した。
熱間鍛造、熱間圧延、燒鈍、冷間圧延等の工程により薄
板試料を作成した。
【0018】
【表1】
【0019】表1において製造方法Aと示す合金につい
ては、真空誘導炉で溶製して30kgのインゴットに造
塊した。各インゴットを熱間鍛造して厚さ40mmのビ
レットとし、さらに熱間圧延を行って厚さ3.5mmの
帯板とした。次いで温度730℃で燒鈍し、全面研磨し
て厚さ3.0mmとし、これを冷間圧延して厚さ0.4
mmの薄板とした。前記冷間圧延に際して中間燒鈍を行
う場合は表1に示す中間燒鈍温度で1分間の燒鈍を行っ
た。
ては、真空誘導炉で溶製して30kgのインゴットに造
塊した。各インゴットを熱間鍛造して厚さ40mmのビ
レットとし、さらに熱間圧延を行って厚さ3.5mmの
帯板とした。次いで温度730℃で燒鈍し、全面研磨し
て厚さ3.0mmとし、これを冷間圧延して厚さ0.4
mmの薄板とした。前記冷間圧延に際して中間燒鈍を行
う場合は表1に示す中間燒鈍温度で1分間の燒鈍を行っ
た。
【0020】表1において製造方法Bと示す合金につい
ては、アーク炉で溶製して7000kgのインゴットと
し、熱間圧延と冷間圧延によって1.5mmの薄板と
し、表1に示す中間燒鈍温度で1分間の燒鈍を行い、最
終冷間圧延によって0.6mmの薄板とした。また、X
線回折用ランダム試料として、表1に示す各合金につい
てアトマイズ法によって合金粉を作成した。
ては、アーク炉で溶製して7000kgのインゴットと
し、熱間圧延と冷間圧延によって1.5mmの薄板と
し、表1に示す中間燒鈍温度で1分間の燒鈍を行い、最
終冷間圧延によって0.6mmの薄板とした。また、X
線回折用ランダム試料として、表1に示す各合金につい
てアトマイズ法によって合金粉を作成した。
【0021】前記薄板から外径45mm、内径33mm
のリング試験片を切出し、温度1100℃の水素雰囲気
中で2時間加熱する磁気燒鈍を施し、磁気試験片とし
た。該磁気試験片について最大透磁率(μm )を測定し
た。
のリング試験片を切出し、温度1100℃の水素雰囲気
中で2時間加熱する磁気燒鈍を施し、磁気試験片とし
た。該磁気試験片について最大透磁率(μm )を測定し
た。
【0022】また上記と同様の磁気燒鈍を施した薄板試
料およびランダム試料について、CoのKα線を用い、
40kV、100mAでX回折試験を行い、{11
1}、{200}、{220}、{311}の各面のX
線積分強度を求め、前記数1によって{200}面のP
値を算出した。その結果を表1に示す。
料およびランダム試料について、CoのKα線を用い、
40kV、100mAでX回折試験を行い、{11
1}、{200}、{220}、{311}の各面のX
線積分強度を求め、前記数1によって{200}面のP
値を算出した。その結果を表1に示す。
【0023】表1の結果から明らかなように、本発明の
実施例はいずれも同等のNi含有率の比較例に比べて優
れた最大透磁率を有している。Ni含有率の低い比較例
10は、P値を3.0以下にしても高い最大透磁率は得
られない。また、Ni含有率が44質量%を超えて高い
場合は、比較例13と比較例14との比較から判るよう
にP値を3.0以下とするとかえって最大透磁率は低下
してしまうことが判る。
実施例はいずれも同等のNi含有率の比較例に比べて優
れた最大透磁率を有している。Ni含有率の低い比較例
10は、P値を3.0以下にしても高い最大透磁率は得
られない。また、Ni含有率が44質量%を超えて高い
場合は、比較例13と比較例14との比較から判るよう
にP値を3.0以下とするとかえって最大透磁率は低下
してしまうことが判る。
【0024】図1は、表1に示すPDパーマロイ系合金
(実施例1〜7、比較例1〜9)の結果から{200}
面のP値と最大透磁率(μm )との関係を整理したもの
で、図1から、{200}面のP値が3を超えると最大
透磁率が低くなることが判る。図2は、表1に示すPD
パーマロイ系合金の結果から合金のO含有率と最大透磁
率(μm )との関係を整理したもので、図2から、O含
有率が0.0020質量%未満であると最大透磁率が低
くなることが判る。図3は、表1に示すPDパーマロイ
系合金の結果から合金のO含有率と{200}面のP値
との関係を整理したもので、図3から、O含有率が0.
0020質量%未満であると{200}面のP値が3.
0を超える値となることを示している。図4は表1に示
す42Ni系合金(実施例8〜12、比較例11、1
2)の{200}面のP値と最大透磁率(μm )との関
係を、O含有率によって層別して示した結果である。
(実施例1〜7、比較例1〜9)の結果から{200}
面のP値と最大透磁率(μm )との関係を整理したもの
で、図1から、{200}面のP値が3を超えると最大
透磁率が低くなることが判る。図2は、表1に示すPD
パーマロイ系合金の結果から合金のO含有率と最大透磁
率(μm )との関係を整理したもので、図2から、O含
有率が0.0020質量%未満であると最大透磁率が低
くなることが判る。図3は、表1に示すPDパーマロイ
系合金の結果から合金のO含有率と{200}面のP値
との関係を整理したもので、図3から、O含有率が0.
0020質量%未満であると{200}面のP値が3.
0を超える値となることを示している。図4は表1に示
す42Ni系合金(実施例8〜12、比較例11、1
2)の{200}面のP値と最大透磁率(μm )との関
係を、O含有率によって層別して示した結果である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、安定して高い透磁率を有するNi含有率30〜
44質量%のFe−Ni系合金を提供することができ
る。
よれば、安定して高い透磁率を有するNi含有率30〜
44質量%のFe−Ni系合金を提供することができ
る。
【図1】{200}面のP値と最大透磁率(μm )との
関係を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
【図2】O含有率と最大透磁率(μm )との関係を示す
特性図である。
特性図である。
【図3】O含有率と{200}面のP値との関係を示す
特性図である。
特性図である。
【図4】{200}面のP値と最大透磁率(μm )との
関係を、O含有率によって層別して示す特性図である。
関係を、O含有率によって層別して示す特性図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 30〜44質量%のNi、1.0質量%
以下のSi、1.0質量%以下のMnを含み、残部Fe
および不可避的不純物元素からなり、下記に示す{20
0}面のP値が3.0以下であることを特徴とする高透
磁率磁性合金。 - 【請求項2】 上記化学成分に、さらに、0.0020
〜0.030質量%のOを含有することを特徴とする請
求項1に記載の高透磁率磁性合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000002387A JP2001192784A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 高透磁率磁性合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000002387A JP2001192784A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 高透磁率磁性合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001192784A true JP2001192784A (ja) | 2001-07-17 |
Family
ID=18531499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000002387A Pending JP2001192784A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 高透磁率磁性合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001192784A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009102682A (ja) * | 2007-10-22 | 2009-05-14 | Jfe Steel Corp | 車載モータコア用鋼板 |
JP2011089170A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Jfe Steel Corp | モータコア |
CN103397252A (zh) * | 2013-08-08 | 2013-11-20 | 常熟市东方特种金属材料厂 | 高磁导率软磁合金 |
-
2000
- 2000-01-11 JP JP2000002387A patent/JP2001192784A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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