JP2001192284A - 黒鉛材料用酸化防止剤、黒鉛製品および該製品の処理方法 - Google Patents

黒鉛材料用酸化防止剤、黒鉛製品および該製品の処理方法

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義信 白水
Kusuhiro Mukai
楠宏 向井
Sainan To
再南 陶
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温領域(約1600℃)での安定した酸化
防止効果が得られる黒鉛材料用酸化防止剤および黒鉛製
品を得る。その黒鉛製品の処理方法を提供する。 【解決手段】 液状の酸化防止剤Sとして、珪素系物質
のみ、アルミニウム系物質のみまたはチタンを含有する
物質を採用する。含浸槽内に液状の酸化防止剤を満た
し、液中に黒鉛製電極棒10を挿入し、加圧、減圧によ
り、電極棒10の表層部に酸化防止剤を含浸させる。こ
の結果、耐酸化性、ことに1600℃を超える温度領域
の耐酸化性が安定した電極棒を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、黒鉛材料用酸化
防止剤、黒鉛製品および該製品の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アーク熱を利用して鋼を製造するアーク
式の電気炉には、黒鉛質の電極棒が利用されている。ア
ーク熱による黒鉛の昇華、高温酸化性雰囲気ガスによる
黒鉛の酸化は、電極棒の消耗の主原因とされている。電
極棒の経費は、各製鉄所において、年間、数千〜数億円
と巨額である。電極棒の使用寿命の延長は、大きな課題
となっている。
【0003】ところで、このように電極棒の消耗の主原
因のひとつは、黒鉛の高温酸化である。したがって、こ
の酸化速度を落とせば、電極棒の寿命が長くなることは
明らかである。その観点から、本願発明者は、この特許
願を提出する以前に、すでに特許の登録がなされている
登録特許第2749767号の「黒鉛製品の酸化防止
剤」を開発した。この従来技術の酸化防止剤は、コロイ
ダルシリカと、無水ホウ酸と、コロイダルアルミナと、
無水リン酸とを有している。この酸化防止剤を安定分散
させて液状とし、これを黒鉛製の電極棒に含浸させて乾
燥する。その後、この電極棒を電気炉で使用することに
より、この電極棒の酸化が酸化防止剤によって抑制さ
れ、この電極棒の寿命が長くなるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術の酸化防止剤にあっては、電極棒の耐熱温度は1
200℃以下であった。この1200℃以下という温度
は、電極棒の上端から炉蓋に穿設された電極棒挿入孔の
部分までの、比較的低温域だけにおいて有効な値であ
る。したがって、炉内の1500〜1600℃という高
温域にまで挿入された電極棒の先端部(下端部)の高温
酸化は抑制することができないという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】そこで、この発明は、高温領域で安定し
た酸化防止効果が得られる黒鉛材料用酸化防止剤を提供
することを、その目的としている。また、この発明は、
高温領域で安定した酸化防止効果が得られる黒鉛製品を
提供することを、その目的としている。また、この発明
は、高温域での酸化防止効果が高い黒鉛製品を得るため
の黒鉛製品の処理方法を提供することを、その目的とし
ている。また、この発明は、黒鉛材料用酸化防止剤を黒
鉛製品の表層部から充分な深さまで含浸させ、酸化防止
効果を高めることができる黒鉛製品の処理方法を提供す
ることを、その目的としている。さらに、この発明は、
乾燥時間の短縮を図ることができる黒鉛製品の処理方法
を提供することを、その目的としている。そして、この
発明は、乾燥設備のコスト低減を図ることができる黒鉛
製品の処理方法を提供することを、その目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、硅素系物質からなる黒鉛材料用酸化防止剤である。
通常、黒鉛製品は、黒鉛材料を型入れした後、高圧をか
けてプレス成形される。多くの場合、黒鉛材料は完全に
は緻密化されないため、多孔質となっている。液状の黒
鉛材料用酸化防止剤は、この多孔質の開口気孔に侵入
し、乾燥後に強固な被覆膜を生成する。この結果、酸化
防止効果が得られる。酸化防止剤は液状、固体状(粉粒
体など)、気体状のいずれでもよい。液状の酸化防止剤
の粘度は10cP以下が好ましい。10cPを超えると
黒鉛製品の気孔に液状の酸化防止剤が入り込みにくい。
また、この液中に界面活性剤を添加すれば、黒鉛製品へ
の酸化防止剤の浸透が促進される。よって、その酸化防
止効果が高まる。
【0007】耐酸化性に対する自癒性を持つ黒鉛製品の
種類には、例えば電気炉の電極棒,各種の炭素含有耐火
物,カーボンブロックおよびカーボンプレートなどが挙
げられる。ここでいう自癒性とは、黒鉛製品表面に生成
した酸化防止膜が振動や熱のショックによって剥離した
場合、すぐに新しい酸化防止膜が自然に生成されること
を意味する。この酸化防止剤中には、黒鉛製品の耐熱温
度をさらに高めたり、酸化防止剤としての安定性を高め
るために、硫酸ニッケルを添加してもよい。以上の事項
は、請求項2,請求項3,請求項15に記載した発明に
も適用することができる。ここでいう酸化防止剤として
の硅素系物質とは、単体の珪素,珪素化合物または珪素
を主成分とする珪素混合物を意味する。
【0008】請求項2に記載の発明は、アルミニウム系
物質からなる黒鉛材料用酸化防止剤である。ここでいう
酸化防止剤としてのアルミニウム系物質とは、単体のア
ルミニウム,アルミニウム化合物またはアルミニウムを
主成分とするアルミニウム混合物を意味する。
【0009】請求項3に記載の発明は、チタンを含有す
る黒鉛材料用酸化防止剤である。チタン成分は、酸化防
止剤中に必ずしも単体で存在しなくても、各種のチタン
系の化合物および他の成分との混合物などとして存在し
てもよい。
【0010】請求項4に記載の発明は、硅素が添加され
た請求項3に記載の黒鉛材料用酸化防止剤である。チタ
ン100重量部に対する珪素の添加量は10〜30重量
部、好ましくは15〜20重量部である。10重量部未
満では酸化防止効果が低下する。30重量部を超えると
水中に安定分散されにくく、酸化防止効果が得られにく
い。これらの事項は請求項16に記載の発明にも適用可
能である。
【0011】請求項5に記載の発明は、リンが添加され
た請求項3または請求項4に記載の黒鉛材料用酸化防止
剤である。このリン成分は、酸化防止剤中に必ずしも単
体で存在していなくても、各種のリン系物質として存在
していてもよい。酸化防止剤中のリン成分の添加量は5
〜50重量%、好ましくは10〜15重量%である。5
重量%未満では酸化防止効果が得られにくく、50重量
%を超えると、反対に黒鉛製品の高温酸化を促進させ
る。これらの事項は、請求項17に記載の発明にも適用
される。
【0012】請求項6に記載の発明は、アルミニウムが
添加された請求項3〜請求項5のうちのいずれか1項に
記載の黒鉛材料用酸化防止剤である。アルミニウムは単
体で添加してもよいし、各種のアルミニウム系化合物な
どの異なる性状のものとして添加してもよい。例えば、
コロイダルアルミナでもよい。酸化防止剤中のアルミニ
ウムの添加量は0.01〜5重量%、好ましくは0.0
5〜1重量%である。0.01重量%未満では、酸化防
止剤の酸化防止効果が得られにくい。また、5重量%を
超えてしまうと液状化できず、その酸化防止効果も得ら
れにくい。これらの事項は、請求項18に記載の発明に
も適用される。
【0013】請求項7に記載の発明は、ボロンが添加さ
れた請求項3〜請求項6のうちのいずれか1項に記載の
黒鉛材料用酸化防止剤である。ボロンは、所定量が添加
されることで、酸化防止膜の安定性を高める。ボロンは
単体で添加されてもよいし、無水ホウ酸などのホウ酸系
化合物、他のホウ酸混合物として添加されてもよい。酸
化防止剤中のボロンの添加量は3重量%以下、好ましく
は0.5重量%である。3重量%を超えると乾燥しにく
くなり、1300℃以上での酸化防止効果が悪化する。
これらの事項は、請求項19に記載の発明においても適
用される。
【0014】請求項8に記載の発明は、チタンが酸化チ
タン,窒化チタン,炭化チタンのうち、少なくとも1つ
の状態で添加された請求項3〜請求項7のうちのいずれ
か1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤である。
【0015】請求項9に記載の発明は、硅素がコロイダ
ルシリカの状態で添加された請求項4〜請求項8のうち
のいずれか1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤である。
コロイダルシリカとは、珪素のコロイド粒子が水(例え
ば蒸留水)中に分散されたゾル状の珪素である。水中で
の硅素の割合は限定されない。
【0016】請求項10に記載の発明は、リンがリン酸
またはリン酸アルミニウムの状態で添加された請求項5
〜請求項9のうちのいずれか1項に記載の黒鉛材料用酸
化防止剤である。リン成分中、すべてがリン酸またはリ
ン酸アルミニウムであっても、一部がリン酸またはリン
酸アルミニウムであってもよい。また、リン酸の種類も
限定されない。例えば、無水リン酸などでもよい。
【0017】請求項11に記載の発明は、アルミニウム
がアルミナの状態で添加された請求項6〜請求項10の
うちのいずれか1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤であ
る。アルミニウム成分中、すべてがアルミナでもよい
し、一部がアルミナでもよい。
【0018】請求項12に記載の発明は、ボロンがホウ
酸の状態で添加された請求項7〜請求項11のうちのい
ずれか1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤である。ボロ
ン成分中、すべてがホウ酸でもよいし、ホウ化物でもよ
い。
【0019】請求項13に記載の発明は、0.01〜1
0重量%のチタンと、5〜80重量%の硅素と、5〜5
0重量%のリンとを含有する黒鉛材料用酸化防止剤であ
る。酸化防止剤中のチタンの好ましい添加量は0.02
〜4重量%である。0.01重量%未満では酸化防止効
果を高められない。また、10重量%を超えると、酸化
防止効果が変わらずにコスト高になるという不都合が生
じる。酸化防止剤中の硅素の好ましい添加量は20〜5
0重量%である。5重量%未満では酸化防止効果が得ら
れにくい。また、80重量%を超えると酸化防止効果の
向上が見られない。酸化防止剤中のリンの好ましい添加
量は10〜15重量%である。5重量%未満では酸化防
止剤効果が得られにくいという不都合が生じる。また、
50重量%を超えると酸化防止効果が低下する。
【0020】請求項14に記載の発明は、粒径0.00
1〜1μmのチタンと、粒径0.001〜1μmの珪素
と、粒径0.001〜1μmのアルミニウムとを含有す
る黒鉛材料用酸化防止剤である。チタン,珪素,アルミ
ニウムの好ましい粒径は、0.0025〜0.3μmで
ある。0.001μm未満ではコスト高になる。また、
1μmを超えると、酸化防止剤が液状の場合に液状化す
ることができないという不都合が生じる。
【0021】請求項15に記載の発明は、チタンを含有
する黒鉛材料用酸化防止剤が少なくとも表層部に存在す
る黒鉛製品である。すなわち、黒鉛製品の表層部だけで
なく、その黒鉛製品全体に酸化防止剤が存在してもよ
い。
【0022】請求項16に記載のの発明は、上記黒鉛材
料用酸化防止剤には硅素が添加されている請求項15に
記載の黒鉛製品である。
【0023】請求項17に記載の発明は、上記黒鉛材料
用酸化防止剤にはリンが添加されている請求項15また
は請求項16に記載の黒鉛製品である。
【0024】請求項18に記載の発明は、上記黒鉛材料
用酸化防止剤にはアルミニウムが添加されている請求項
15〜請求項17のうちのいずれか1項に記載の黒鉛製
品である。
【0025】請求項19に記載の発明は、上記黒鉛材料
用酸化防止剤にはボロンが添加されている請求項15〜
請求項18のうちのいずれか1項に記載の黒鉛製品であ
る。
【0026】請求項20に記載の発明は、含浸槽内に、
固形分が硅素系物質からなる液状の黒鉛材料用酸化防止
剤、固形分がアルミニウム系物質からなる液状の黒鉛材
料用酸化防止剤、固形分にチタンを含有する液状の黒鉛
材料用酸化防止剤のうちのいずれか1つを入れ、前記含
浸槽の液面下に黒鉛製品を浸漬させて黒鉛製品に液状の
黒鉛材料用酸化防止剤を含浸させる工程と、該含浸後の
黒鉛製品を乾燥させる工程とを備えた黒鉛製品の処理方
法である。含浸槽としては、蓋付きの密閉可能なものが
好ましい。ただし、これには限定されない。また、請求
項21に記載の減圧含浸法に用いられる減圧装置が搭載
されたものでも、請求項22に記載の加圧含浸法に用い
られる加圧装置が搭載されたものでもよい。この槽の素
材は、液状の酸化防止剤により変質しない素材であれば
限定されない。例えば、ステンレスなどが挙げられる。
【0027】また、黒鉛製品を酸化防止剤中へ単に漬け
ただけの場合の含浸時間は、通常5〜40分間、好まし
くは20〜30分間である。黒鉛製品の乾燥方法は限定
されない。例えば、請求項23の減圧乾燥が挙げられ
る。この他にも、例えば一般的な自然乾燥、加熱乾燥で
もよい。また、高周波による乾燥でもよい。なお、これ
らの乾燥時間は、黒鉛製品の大きさ、乾燥方法、液状の
酸化防止剤の含浸量などによって変動する。
【0028】請求項21に記載の発明は、前記含浸工程
は、この含浸槽内を減圧した状態で行われる請求項20
に記載の黒鉛製品の処理方法である。減圧含浸法による
減圧の値は限定されない。ただし、160mmHg以下
が好ましい。この減圧含浸法の種類は限定されない。例
えば、含浸槽の液状の酸化防止剤に黒鉛製品を浸漬し、
この状態で含浸槽を減圧する方法でもよい。また、液状
の酸化防止剤を入れた含浸槽内を減圧し、この状態で黒
鉛製品を液状の酸化防止剤に浸漬する方法でもよい。
【0029】請求項22に記載の発明は、前記含浸工程
は、この含浸槽内を加圧した状態で行われる請求項20
に記載の黒鉛製品の処理方法である。加圧時の圧力は限
定されない。ただし、5〜8kg/cm が好まし
い。加圧時間は、黒鉛製品の用途、大きさ、特性などに
よって変動する。この加圧含浸法の種類は限定されな
い。例えば、含浸槽内の液状の酸化防止剤に黒鉛製品を
浸漬し、この状態で含浸槽内を減圧し、さらに含浸槽内
を加圧する方法でもよい。また、液状の酸化防止剤を入
れた含浸槽内を減圧し、この状態で黒鉛製品を液状の酸
化防止剤に浸漬し、さらに含浸槽内を加圧する方法でも
よい。
【0030】請求項23に記載の発明は、前記乾燥工程
が減圧下で行われる請求項20〜請求項22のうちのい
ずれか1項に記載の黒鉛製品の処理方法である。減圧乾
燥工程が行われる場所は限定されない。例えば、請求項
24に記載の発明のように含浸槽の内部空間でもよい
し、含浸槽の外部でもよい。減圧乾燥法による減圧の圧
力は限定されない。ただし、200mmHg以下が好ま
しい。
【0031】請求項24に記載の発明は、前記減圧乾燥
工程が、この含浸槽内の液面上の空間で行われる請求項
23に記載の黒鉛製品の処理方法である。黒鉛製品を含
浸槽の液面上の空間に保持する手段は限定されない。例
えば、含浸槽の底板の上に置かれた支持台でもよいし、
黒鉛製品を上方から吊下するワイヤまたはチェーン式の
吊下手段、具体的にはホイスト,天井クレーンなどでも
よい。
【0032】請求項25に記載の発明は、前記乾燥工程
と、乾燥後の黒鉛製品を再び液状の黒鉛材料用酸化防止
剤中に浸漬させる再含浸工程とを所定回数だけ繰り返す
請求項20〜請求項24のうちのいずれか1項に記載の
黒鉛製品の処理方法である。加熱乾燥工程および再含浸
工程を繰り返す回数は限定されない。例えば1回でもよ
いし、2回または3回以上でもよい。
【0033】
【作用】この発明によれば、酸化防止剤として、珪素系
物質のみ、アルミニウム系物質のみ、または、チタンを
含有する物質を採用したので、例えばこの液状の酸化防
止剤を黒鉛製品に含浸させたり、吹き付けなどの方法で
黒鉛物質中に混入させたりして、この表層部に酸化防止
被覆膜を存在させるようにすれば、1600℃前後での
高い耐酸化性を安定して得ることができる。なお、この
ような高温領域での安定した耐酸化性が得られるために
は、チタンの存在が効果的である。
【0034】特に、請求項13に記載の発明によれば、
酸化防止剤中の硅素の添加量が5〜80重量%、リンの
添加量が5〜50重量%、チタンの添加量が0.01〜
10重量%であるので、これにより、約1600℃の高
温領域において、未処理黒鉛製品と比べてこの黒鉛製品
の酸化率を約60%低下させることができるという効果
が得られる。
【0035】続いて、請求項14に記載の発明によれ
ば、酸化防止剤を構成するチタン,硅素,アルミニウム
の粒径が0.001〜1μmであるので、これらの物質
は液中に安定分散され、黒鉛製品に酸化防止剤が円滑に
含浸される。
【0036】また、請求項20に記載の発明によれば、
含浸槽内の液状の酸化防止剤中に黒鉛製品を所定の時間
だけ浸漬させる。黒鉛製品は多孔質構造を有しているの
で、液状の酸化防止剤は、黒鉛製品に接した際、キャピ
ラリー力により、その無数の開口気孔に沿って、その製
品の内部へと浸透していく。その後、この液状の酸化防
止剤中から黒鉛製品を引き上げて乾燥させる。これによ
り、開口気孔の内側面を含めた黒鉛製品の表面に、強固
な酸化防止被覆膜を生成させる。このように比較的手間
のかからない含浸法を採用したので、黒鉛製品を大量生
産することができる。
【0037】さらに、請求項21に記載の発明によれ
ば、液状の酸化防止剤中への黒鉛製品の浸漬時に含浸槽
内が減圧されているので、黒鉛製品の無数の開口気孔か
ら気泡が抜きとられ、これと同時に、これらの気孔の中
に酸化防止剤が入れ代わるように浸透される。これによ
り、上述した単なる含浸法に比べて、液状の酸化防止剤
を黒鉛製品の中心部へより深く含浸させることができ
る。その結果、酸化防止剤の酸化防止効率を高めること
ができる。
【0038】請求項22に記載の発明によれば、液状の
酸化防止剤中への黒鉛製品の浸漬時に含浸槽内が加圧さ
れているので、黒鉛製品の無数の開口気孔に液状の酸化
防止剤が押し込められて浸透される。これにより、上述
した請求項20に記載の単なる含浸法に比べて、酸化防
止剤を黒鉛製品の中心部へより深く含浸させることがで
きる。その結果、酸化防止剤の酸化防止効率を高めるこ
とができる。
【0039】請求項23に記載の発明によれば、含浸後
の黒鉛製品に減圧乾燥を施すことで、黒鉛製品が有する
無数の開口気孔から余分な液状の酸化防止剤が吸い出さ
れる。よって、乾燥時間を短縮することができる。しか
も、この減圧乾燥によって黒鉛製品は略完全に乾燥され
てしまうので、その後の自然乾燥の時間が短縮される。
【0040】請求項24に記載の発明によれば、黒鉛製
品を、含浸槽の液状の酸化防止剤の液面上まで引き上
げ、ここで減圧乾燥を行うので、乾燥設備のコスト低減
を図ることができる。
【0041】請求項25に記載の発明によれば、黒鉛製
品の液状の酸化防止剤中への浸漬と乾燥とを所定回数だ
け繰り返して行うことで、黒鉛製品の表面に被覆される
酸化防止剤の被覆膜が完全になる。すなわち、含浸工程
時に、この開口気孔が液状の酸化防止剤でいったん満た
されるものの、続く乾燥工程では水分が蒸発して、再
度、開口気孔が現出する。しかしながら、この浸漬と乾
燥とを繰り返すことで、開口気孔が徐々に埋まり、最終
的に被覆膜が完全化するのである。これにより、黒鉛製
品の酸化防止効果が高まる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例に係る黒
鉛材料用酸化防止剤、黒鉛製品および該製品の処理方法
を説明する。図1は、この発明の第1の実施例に係る液
状の酸化防止剤が含浸された電極棒の処理方法を示す説
明図である。図2は、この発明の第1の実施例に係る液
状の酸化防止剤が含浸された電極棒が装着された電気炉
の概略図である。図3は、この発明、従来手段および未
処理の各電極棒の温度と酸化率との関係を示すグラフで
ある。
【0043】図2において、10はこの発明の第1の実
施例に係る酸化防止剤が含浸された電極棒(黒鉛製品)
である。この電極棒10は、直径16インチの中実の黒
鉛棒であり、棒先部を交流式の電気炉11の炉蓋12か
ら炉内に向かって垂直に3本挿入されている。各電極棒
10の元部は電極ホルダ13により保持されている。各
電極ホルダ13には電気変圧器14からの高圧電流が流
される。各電極棒10の先端は、電気炉11内の溶けた
屑鉄の液面付近に配置され、そこからアーク放電が行わ
れる。アーク放電中、電気炉11の内部の高温気流の温
度は1600℃にまで達する。
【0044】電極棒10には、この発明の第1の実施例
に係る液状の酸化防止剤Sが含浸されている。その組成
は、蒸留水(85重量%)の中に、珪素(8重量%,粒
径0.001〜0.05μm)、リン酸アルミニウム
(6重量%)、酸化チタン(1重量%,粒径0.01〜
0.1μm)、分散剤(Na O,0.5重量%,無
水ホウ酸(0.5重量%)が添加されている。この液状
の酸化防止剤Sの製造にあっては、蒸留水を含むこれら
の成分を所定のミキサに投入して混合攪拌することで得
られる。
【0045】次に、この液状の酸化防止剤を電極棒10
に含浸させる方法を説明する。図1に示すように、上面
が開口されたステンレス製の浸漬槽15に、製造された
液状の酸化防止剤Sを流し込む。その後、この液状の酸
化防止剤Sが貯液された浸漬槽15の底板上に、一対の
固定台16を設置して、電極棒10を横置き状態で所定
時間だけ浸漬する。これにより、電極棒10に酸化防止
剤Sが含浸される。その後、この浸漬槽13の液面から
電極棒10が引き上げられ、7日間、自然乾燥させられ
る。得られた電極棒10は、通常の電極棒と同様の方法
で電気炉11に使用される。このように、電極棒10に
上述した配合の液状の酸化防止剤Sを含浸させるように
したので、高温領域での安定した酸化防止効果が得られ
る。
【0046】ここで、図3のグラフを参照して、この発
明の酸化防止剤Sにより処理された電極棒10と、従来
の酸化防止剤により処理された電極棒と、未処理の電極
棒とについて、各温度および酸化率の関係を説明する。
なお、従来の酸化防止剤の組成は、蒸留水(85重量
%)中に、珪素(11重量%,粒径0.01〜0.05
μm)、無水リン酸(3重量%)、分散剤(Na
O,0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)であ
る。この従来品にはチタンは含まれていない。各電極棒
から切り出された直径30mm,長さ30mmの円柱体
を試料とした。含浸液中、酸化防止剤の固体分を15重
量%とした。その後、この発明の酸化防止剤Sの溶液中
または従来の酸化防止剤の溶液中に浸漬し、次いで浸漬
槽の上部空間を160mmHg以下に減圧して5分間保
持し、900〜1600℃の範囲で酸化処理した。酸化
時間は1時間、酸化処理炉内に空気を600Nml/分
で流した。なお、酸化率は次式により求めた。
【0047】酸化率=(酸化前の重量−酸化後の重量)
÷酸化前の重量×100%
【0048】図3のグラフから明らかなように、従来品
の酸化防止剤を含む電極棒では、1200℃前後から徐
々に酸化率が上昇し始め、1600℃ごろには未処理の
電極棒と略同じ25%前後だった。一方、第1の実施例
の酸化防止剤Sでは1600℃の酸化率も11%程度に
抑えられた。よってこの酸化防止剤Sを用いれば、16
00℃の高温領域でも、安定した酸化防止効果が得られ
ることがわかった。ちなみに、第1の実施例の酸化防止
剤Sの配合中、無水ホウ酸を省いた試料を作製して同様
に試験を行ったところ、本発明の試料と3〜5%の酸化
率の低下はあるものの、ほぼ同等の低酸化率の領域にと
どまった。
【0049】次に、図4を参照して、電極棒10の酸化
防止剤Sによるこの発明の第2の実施例を説明する。図
4は、この発明の第2の実施例に係る酸化防止剤が含浸
された電極棒の処理方法の説明図である。図4に示すよ
うに、第2の実施例では、第1の実施例の浸漬槽15に
代えて、減圧含浸可能な減圧浸漬槽15Aを採用してい
る。減圧浸漬槽15Aは、浸漬槽15と同じ内容量で、
減圧ポンプ18が連結された密閉蓋17を有している。
この密閉蓋17の一側面には、途中に開閉弁17aを有
して、酸化防止剤Sを槽内に供給する供給部17bが連
結されている。減圧浸漬槽15Aは、主に2種類の減圧
含浸法に利用される。一方が浸漬後の減圧で、他方が減
圧後の浸漬である。ただし、これらに限定されない。
【0050】まず前者の浸漬後の減圧による使用方法を
説明する。減圧浸漬槽15A内の酸化防止剤S中に電極
棒10を浸漬し、この浸漬槽15Aを密閉蓋17で密閉
する。この際、開閉弁17aは閉じている。その後、減
圧ポンプ18を用いて減圧浸漬槽15Aの上部空間の空
気を抜き、槽上部を160mmHgまで減圧する。これ
により、電極棒10の開口気孔内の空気が放出されると
同時に、開口気孔中に酸化防止剤Sが自然に浸透する。
よって、電極棒10の表面から中心部へ深く酸化防止剤
Sを含浸される。これにより酸化防止効果をさらに高め
られる。
【0051】次に、後者の減圧後の浸漬による使用方法
を説明する。まず、固定台16に電極棒10を載置し、
密閉蓋17を密閉する。このとき、開閉弁17aは閉じ
ている。次いで、減圧ポンプ18で槽内を160mmH
gまで減圧すると、電極棒10の開口気孔内が負圧化す
る。続いて、開閉弁17aを開き、供給部17bから槽
内に酸化防止剤Sを供給することで、電極棒10が酸化
防止剤Sの液面下に浸漬される。このとき、電極棒10
の負圧化した開口気孔に酸化防止剤Sが強制的に吸引さ
れる。よって、電極棒10の表面から中心部へ酸化防止
剤Sを深く含浸でき、酸化防止効果をさらに高められ
る。
【0052】なお、減圧浸漬槽15Aを用いて再含浸法
も実施できる。再含浸法とは、乾燥後の電極棒10を再
び酸化防止剤Sに含浸させる方法である。乾燥には図外
の加熱乾燥装置を新たに使用する。すなわち、この槽内
で酸化防止剤S中に電極棒10を所定時間だけ浸漬後、
槽外へ取り出して図外の加熱乾燥装置で、800〜10
00℃、2時間加熱乾燥させる。次に、電極棒10を再
び減圧浸漬槽15Aに投入して酸化防止剤Sを浸漬し、
同様に加熱乾燥装置に入れて加熱乾燥させる。この浸漬
工程と乾燥工程とを2回数だけ繰り返す。
【0053】これにより、電極棒10の表面(開口気孔
の内側面を含む)に形成される耐火皮膜10aが略完全
になり、酸化防止効果がさらに高まる。その結果、電極
棒10の耐熱温度が電気炉11の内部の気流の温度と略
同じ1600℃以上となる。なお、耐火皮膜10aが完
全になれば、電極ホルダ13で電極棒10を保持して通
電する際に、導電性が低下する懸念がある。このため、
再含浸処理される黒鉛製品は、通電の必要がないカーボ
ンブロックが好ましい。なお、図4において、19は圧
力計である。その他の構成、作用、効果は、第1の処理
方法と同様であるので説明を省略する。
【0054】次に、図5に基づいて、電極棒10の酸化
防止剤Sによるこの発明の第3の実施例を説明する。図
5は、この発明の第3の実施例に係る酸化防止剤が含浸
された電極棒の処理方法の説明図である。この第3の実
施例は、第2の実施例の減圧浸漬槽15Aに代え、槽上
部空間の減圧と加圧との両方を行える減圧・加圧浸漬槽
15Bを採用した例である。密閉蓋17には、減圧ポン
プ18と、コンプレッサ20とが並設されている。密閉
蓋17と減圧ポンプ18とをつなぐ連結管には開閉弁2
1が設けられ、密閉蓋17とコンプレッサ20とをつな
ぐ連結管にも開閉弁22が設けられている。そして、密
閉蓋17には開閉弁17a付きの供給部17bが連結さ
れている。
【0055】減圧浸漬槽15Bは、減圧浸漬槽15Aと
同じように、主に2種類の減圧・加圧含浸法に利用され
る。一方が浸漬後に減圧して加圧する方法であり、他方
が減圧後に浸漬して加圧する方法である。ただし、これ
らに限定されない。まず、前者を説明する。すなわち、
減圧・加圧浸漬槽15Bに貯液された酸化防止剤S中に
電極棒10を浸漬し、次に減圧浸漬槽15Bを密閉蓋1
7で密閉する。この際、開閉弁17a,開閉弁22は閉
じている。それから減圧ポンプ18で減圧・加圧浸漬槽
15Bの上部空間の空気を抜き取り、この槽上部を16
0mmHgになるまで減圧する。よって、電極棒10の
開口気孔内の空気が放出されると同時に、開口気孔中に
酸化防止剤Sが浸透する。その後、減圧・加圧浸漬槽1
5B内をいったん常圧に戻した後、開閉弁21を閉じる
一方、開閉弁22を開く。それから、コンプレッサ20
からガス(圧縮空気など)を槽上部の空間に供給する。
これにより、槽内が5kg/cm に加圧され、酸化
防止剤S中の電極棒10は、その表面から中心部へ深く
酸化防止剤Sが圧入される。その結果、酸化防止効果を
さらに高めることができる。
【0056】次に、後者の減圧後に浸漬して加圧する方
法を説明する。すなわち、減圧・加圧浸漬槽15Bに電
極棒10を載置し、次いでこの減圧浸漬槽15Bを密閉
蓋17により密閉する。この際、開閉弁17a,開閉弁
22は閉じている。その後、減圧ポンプ18を用いて、
減圧・加圧浸漬槽15Bの上部空間の空気を抜き取り、
この槽上部を160mmHgになるまで減圧する。これ
により、電極棒10の開口気孔内の空気が放出されると
同時に、開口気孔の内部が負圧化する。次いで、開閉弁
21を閉める一方、開閉弁17aを開弁し、供給部17
aから槽内に酸化防止剤Sを供給して、電極棒10を酸
化防止剤Sの液面下に浸漬する。この際、電極棒10の
開口気孔内が負圧化している。このため、酸化防止剤S
が各開口気孔の負圧力により強制的に孔内に吸い込まれ
る。続いて、この減圧・加圧浸漬槽15B内をいったん
常圧に戻し、それから開閉弁17aを閉じる一方、開閉
弁22を開く。その後、コンプレッサ20によりガスを
槽の上部空間に供給する。これにより、槽内が5kg/
cm の加圧状態となる。よって、酸化防止剤S中に
浸漬された電極棒10では、その表面から中心部へ向か
って深く酸化防止剤Sが圧入される。これにより、酸化
防止効果をさらに高めることができる。その他の構成、
作用、効果は、第2の実施例と同様であるので説明を省
略する。
【0057】次に、図6に基づいて、電極棒10の酸化
防止剤Sによる第4の実施例を説明する。図6は、この
発明の第1の実施例に係る酸化防止剤が含浸された電極
棒の処理方法の説明図である。図6に示すように、この
第4の実施例は、第2の実施例で用いられた減圧浸漬槽
15Aをそのまま使用し、その操作方法だけを一部変更
したものである。ただし、電極棒10を支持する固定台
は、酸化防止剤Sの液中で支持する前記固定台16の他
に、電極棒10を酸化防止剤Sの液面上で支持する脚長
な固定台16Aが併用される。
【0058】この第4の実施例にあっては、まず浸漬槽
15Aに貯液された酸化防止剤Sの溶液中に電極棒10
を浸漬する。この際、電極棒10は、脚の短い固定台1
6によって酸化防止剤Sの液面下に横置き状態で支持さ
れる。しかも、酸化防止剤Sの液量は、電極棒10の上
端より若干高いくらい(例えば50mm)とする。減圧
浸漬後の電極棒10を、図外の天井クレーンを用いて、
この減圧浸漬槽15Aの上部空間まで水平状態で吊り上
げる(図6の二点鎖線参照)。そして、この上部空間内
に、脚長な固定台16Aによって水平に支持される。続
いて、減圧ポンプ18を再作動させることで、この空間
内が所定圧力まで減圧される。これにより、電極棒10
の表層部に含浸されていた酸化防止剤Sが、この電極棒
10の外に強制的に抜き取られて乾燥される、いわゆる
減圧乾燥が行われる。なお、この電極棒10の持ち上げ
工程を別の方法に変更してもよい。例えば、まず密閉蓋
17を開け、次いで天井クレーンなどによって、この電
極棒10を減圧浸漬槽15Aの上部空間まで水平状態で
吊り上げる。その後、この空間内に脚長な支持フレーム
14Aを使用して水平に支持する方法を採用してもよ
い。
【0059】続いて、減圧ポンプ18を再作動させるこ
とで、この空間内が所定圧力まで減圧される。これによ
り、電極棒10の表層部に含浸されていた酸化防止剤S
が、この棒10の外に強制的に抜き取られて乾燥され
る、いわゆる減圧乾燥が行われる。減圧することで、液
状の酸化防止剤Sの沸点が低下し、乾燥速度がはやま
る。これにより、浸漬工程後に行われていた室温下での
乾燥工程の時間を大幅に短縮することができる。その他
の構成、作用、効果は、第2の実施例と同様であるので
説明を省略する。
【0060】次に、図7に基づいて、この発明の第5の
実施例について説明する。図7は、この発明の第5の実
施例に係る酸化防止剤が含浸されたカーボンブロックの
使用状態を示す説明図である。図7に示すように、この
カーボンブロック23は、鉄鋼製錬工程などにおいて、
耐火物製の樋24を流れる溶けた溶融金属合金25の上
部だけをせき止めて、この溶けた溶融金属合金25の液
面付近に浮かんでいるフラックス25aを除去するカー
ボン製の耐火物である。このカーボンブロック23の下
部23aだけに、酸化防止剤Sが含浸されている。この
含浸方法としては、例えば第1の実施例の浸漬槽13を
用い、この酸化防止剤Sの液面下に、カーボンブロック
20の下半分だけを部分的に浸漬する方法を採用してい
る。その他の構成、作用、効果は、第1の実施例と同様
であるので説明を省略する。
【0061】ここで実際に、この発明の酸化防止剤で電
極棒を処理した試験例1〜13と、未処理の電極棒を含
む別の試料によって電極棒を処理した比較例1,2とに
ついて、酸化指数に関する比較試験を行ったときの試験
結果を報告する。図8のこの発明に係る酸化防止剤の種
類別の酸化指数を示すグラフにそのデータを示す。試験
条件は次の通りである。電極棒から切り出された直径3
0mm,長さ30mmの円柱体を試料とし、未処理試料
である比較例1を除き、含浸液体中、酸化防止剤などの
固体分を約15重量%とした。その後、各試料を所定の
試料液中に浸漬し、次いで浸漬槽の上部空間を160m
mHg以下に減圧して5分間保持して各試料を得た。そ
の後、各試料を拡散雰囲気炉内に投入して、1600℃
で1時間だけ酸化させた。炉内雰囲気ガスは空気とし、
これを600Nml/分で炉内に流した。以下、各比較
例1,2および試験例1〜13の試料に含まれる酸化防
止剤などの成分を示す。なお、各試料液中には約85重
量%の蒸留水が含まれており、また珪素の粒径は0.0
1〜0.1μm,無水ホウ酸の粒径は0.01〜1μ
m,酸化チタンの粒径は0.01〜0.1μm,アルミ
ナの粒径は0.01〜0.1μmである。各未処理の試
料を除き、試験は2回ずつ行った。
【0062】比較例1は、未処理試料の場合である。比
較例2は、無水リン酸(14.5重量%)、無水ホウ酸
(0.5重量%)の試料液を用いた場合である。試験例
1は、珪素(14重量%)、分散剤(Na O,0.
5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試料液を用
いた場合である。試験例2は、酸化チタン(14重量
%)、分散剤(Na O,0.5重量%)、無水ホウ
酸(0.5重量%)の試料液を用いた場合である。試験
例3は、アルミナ(14重量%)、分散剤(Na
O,0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試
料液を用いた場合である。試験例4は、珪素(11重量
%)、無水リン酸(3重量%)、分散剤(NaO,
0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試料液
を用いた場合である。試験例5は、酸化チタン(11重
量%)、無水リン酸(3重量%)、分散剤(Na
O,0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試
料液を用いた場合である。
【0063】試験例6は、アルミナ(11重量%)、無
水リン酸(3重量%)、分散剤(Na O,0.5重
量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試料液を用いた
場合である。試験例7は、珪素(11重量%)、アルミ
ナ(3重量%)、無水リン酸(3重量%)、分散剤(N
O,0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量
%)の試料液を用いた場合である。試験例8は、珪素
(11重量%)、酸化チタン(3重量%)、分散剤(N
O,0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)
の試料液を用いた場合である。試験例9は、珪素(8重
量%)、酸化チタン(1重量%)、無水リン酸(5重量
%)、分散剤(Na O,0.5重量%)、無水ホウ
酸(0.5重量%)の試料液を用いた場合である。試験
例10は、珪素(8重量%)、リン酸アルミニウム(6
重量%)、分散剤(Na O,0.5重量%)、無水
ホウ酸(0.5重量%)の試料液を用いた場合である。
試験例11は、珪素(8重量%)、酸化チタン(1重量
%)、アルミナ(5重量%)、分散剤(Na O,
0.5重量%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試料液
を用いた場合である。試験例12は、珪素(8重量
%)、リン酸アルミニウム(5重量%)、酸化チタン
(1重量%)、分散剤(Na O,0.15重量%)
の試料液を用いた場合である。試験例13は、珪素(8
重量%)、リン酸アルミニウム(6重量%)、酸化チタ
ン(1重量%)、分散剤(Na O,0.5重量
%)、無水ホウ酸(0.5重量%)の試料液を用いた場
合である。
【0064】図8のグラフから明らかなように、比較例
1の未処理試料の酸化指数を100とした場合、無水リ
ン酸と無水ホウ酸からなる比較例2の場合には、無水リ
ン酸が酸化促進剤的な効果を示すという結果が得られ
た。これに対して、試験例1〜13の場合には、良好な
酸化防止効果が得られた。特に、珪素,リン酸アルミニ
ウム,酸化チタン,分散剤(Na O),無水ホウ酸
を有する試験例13では、未処理試料の酸化指数を約半
分まで抑えることができた。
【0065】次に、実際に酸化防止剤の各処理方法(含
浸法)が、電極棒の酸化指数にどのような影響をおよぼ
すかの試験を行った際の結果を報告する。図9のこの発
明に係る酸化防止剤の処理方法別の酸化指数を示すグラ
フにそのデータを示す。処理例1〜処理例5に共通する
試験条件は、次の通りである。すなわち、電極棒から切
り出された直径30mm,長さ30mmの円柱体を試料
とし、試料溶液としては試験例13のものを使用した。
減圧時には槽内の気圧を160mmHg、加圧時には槽
内にアルゴンガスを供給して、5.0kg/cm
した。
【0066】処理例1は、図1の浸漬槽を小型化したも
のを使用し、試料を試料溶液中に5分間浸漬する。処理
例2は、図4の減圧浸漬槽を小型化したものを使用し、
まず試料を収めた減圧浸漬槽内を密閉して減圧する。そ
の後、槽内に試料溶液を供給してこの溶液に5分間だけ
浸漬する。処理例3は、小型の加圧浸漬槽を使用し、ま
ず試料溶液を入れた槽内に試料を入れて浸漬し、その
後、この槽内を密閉してアルゴンガスの供給により加圧
し、この状態を5分間保持する。処理例4は、図5に示
すような小型の減圧・加圧浸漬槽を使用し、試料溶液を
入れた槽内に試料を投入して浸漬した後、この槽内を密
閉して5分間減圧する。さらに、いったん常圧に戻した
後、アルゴンガスを供給して加圧し、この状態を5分間
保持する。処理例5は、同じく小型の減圧・加圧浸漬槽
を使用し、まず試料を入れた槽内を減圧し、その後、槽
内に試料溶液を供給して5分間浸漬し、それからいった
ん常圧に戻してから5分間だけ加圧した。
【0067】図9のグラフから明らかなように、単に試
料を液状の酸化防止剤に浸漬した処理例1に比べて、槽
内の減圧操作または加圧操作を行って試料溶液に浸漬し
た処理例2〜処理例5の方が、良好な酸化指数が得られ
た。特に処理例4のものは37%という酸化指数となっ
た。
【0068】
【発明の効果】この発明によれば、酸化防止剤として、
珪素系物質のみ、アルミニウム系物質のみまたはチタン
を含有する物質を採用したので、この酸化防止剤を含む
黒鉛製品の耐酸化性、特に1600℃を超える温度領域
の耐酸化性を安定化させることができる。特に、請求項
13に記載の発明によれば、酸化防止剤中(固体分中)
の硅素の添加量が5〜80重量%、リンの添加量が5〜
50重量%、チタンの添加量が0.01〜4重量%とし
たので、1600℃の高温領域において、未処理黒鉛製
品と比べて黒鉛製品の酸化率を約60%低下させること
ができるという効果が得られる。
【0069】続いて、請求項14に記載の発明によれ
ば、チタン,硅素、アルミニウムの各粒径が0.001
〜1μmであるので、液中での安定分散が得られ、黒鉛
製品に酸化防止剤が円滑に含浸される。また、請求項2
0に記載の発明によれば、含浸槽内の液状の酸化防止剤
中に黒鉛製品を浸漬させるという比較的手間のかからな
い含浸法を採用したので、黒鉛製品を大量生産を容易に
行うことができる。さらに、請求項21および請求項2
2に記載の各発明によれば、浸漬槽の内部を減圧した
り、加圧したりして黒鉛製品の酸化防止処理を行うよう
にしたので、単なる浸漬による含浸に比べて、酸化防止
剤を黒鉛製品の中心部へより深く含浸させられ、酸化防
止効率が高まる。
【0070】さらにまた、請求項23に記載の発明によ
れば、含浸後の黒鉛製品に減圧乾燥を施すようにしたの
で、乾燥時間を短縮することができる。そして、請求項
24に記載の発明によれば、黒鉛製品を、含浸槽の液状
の酸化防止剤の液面上まで引き上げ、ここで減圧乾燥を
行うので、乾燥設備のコスト低減を図ることができる。
請求項25に記載の発明によれば、黒鉛製品の液状の酸
化防止剤中への浸漬と乾燥とを所定回数だけ繰り返すこ
とで、酸化防止剤を黒鉛製品の中心部へさらに深く含浸
させることができるとともに、黒鉛製品の表面に被覆さ
れる酸化防止被覆膜を完全にすることができ、黒鉛製品
の酸化防止効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る酸化防止剤が含
浸された電極棒の処理方法を示す説明図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係る酸化防止剤が含
浸された電極棒が装着された電気炉の概略図である。
【図3】この発明、従来手段および未処理の各電極棒の
温度と酸化率との関係を示すグラフである。
【図4】この発明の第2の実施例に係る酸化防止剤が含
浸された電極棒の処理方法の説明図である。
【図5】この発明の第3の実施例に係る酸化防止剤が含
浸された電極棒の処理方法の説明図である。
【図6】この発明の第1の実施例に係る酸化防止剤が含
浸された電極棒の処理方法の説明図である。
【図7】この発明の第5の実施例に係る酸化防止剤が含
浸されたカーボンブロックの使用状態を示す説明図であ
る。
【図8】この発明に係る酸化防止剤の種類別の酸化指数
を示すグラフである。
【図9】この発明に係る酸化防止剤の処理方法別の酸化
指数を示すグラフである。
【符号の説明】
10 電極棒(黒鉛製品)、 S 液状の酸化防止剤。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硅素系物質からなる黒鉛材料用酸化防止
    剤。
  2. 【請求項2】 アルミニウム系物質からなる黒鉛材料用
    酸化防止剤。
  3. 【請求項3】 チタンを含有する黒鉛材料用酸化防止
    剤。
  4. 【請求項4】 硅素が添加された請求項3に記載の黒鉛
    材料用酸化防止剤。
  5. 【請求項5】 リンが添加された請求項3または請求項
    4に記載の黒鉛材料用酸化防止剤。
  6. 【請求項6】 アルミニウムが添加された請求項3〜請
    求項5のうちのいずれか1項に記載の黒鉛材料用酸化防
    止剤。
  7. 【請求項7】 ボロンが添加された請求項3〜請求項6
    のうちのいずれか1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤。
  8. 【請求項8】 チタンが酸化チタン,窒化チタン,炭化
    チタンのうち、少なくとも1つの状態で添加された請求
    項3〜請求項7のうちのいずれか1項に記載の黒鉛材料
    用酸化防止剤。
  9. 【請求項9】 硅素がコロイダルシリカの状態で添加さ
    れた請求項4〜請求項8のうちのいずれか1項に記載の
    黒鉛材料用酸化防止剤。
  10. 【請求項10】 リンがリン酸またはリン酸アルミニウ
    ムの状態で添加された請求項5〜請求項9のうちのいず
    れか1項に記載の黒鉛材料用酸化防止剤。
  11. 【請求項11】 アルミニウムがアルミナの状態で添加
    された請求項6〜請求項10のうちのいずれか1項に記
    載の黒鉛材料用酸化防止剤。
  12. 【請求項12】 ボロンがホウ酸の状態で添加された請
    求項7〜請求項11のうちのいずれか1項に記載の黒鉛
    材料用酸化防止剤。
  13. 【請求項13】 0.01〜10重量%のチタンと、5
    〜80重量%の硅素と、5〜50重量%のリンとを含有
    する黒鉛材料用酸化防止剤。
  14. 【請求項14】 粒径0.001〜1μmのチタンと、
    粒径0.001〜1μmの珪素と、粒径0.001〜1
    μmのアルミニウムとを含有する黒鉛材料用酸化防止
    剤。
  15. 【請求項15】 チタンを含有する黒鉛材料用酸化防止
    剤が少なくとも表層部に存在する黒鉛製品。
  16. 【請求項16】 上記黒鉛材料用酸化防止剤には硅素が
    添加された請求項15に記載の黒鉛製品。
  17. 【請求項17】 上記黒鉛材料用酸化防止剤にはリンが
    添加された請求項15または請求項16に記載の黒鉛製
    品。
  18. 【請求項18】 上記黒鉛材料用酸化防止剤にはアルミ
    ニウムが添加された請求項15〜請求項17のうちのい
    ずれか1項に記載の黒鉛製品。
  19. 【請求項19】 上記黒鉛材料用酸化防止剤にはボロン
    が添加された請求項15〜請求項18のうちのいずれか
    1項に記載の黒鉛製品。
  20. 【請求項20】 含浸槽内に、固形分が硅素系物質から
    なる液状の黒鉛材料用酸化防止剤、固形分がアルミニウ
    ム系物質からなる液状の黒鉛材料用酸化防止剤、固形分
    にチタンを含有する液状の黒鉛材料用酸化防止剤のうち
    のいずれか1つを入れ、前記含浸槽の液面下に黒鉛製品
    を浸漬させて黒鉛製品に液状の黒鉛材料用酸化防止剤を
    含浸させる工程と、 該含浸後の黒鉛製品を乾燥させる工程とを備えた黒鉛製
    品の処理方法。
  21. 【請求項21】 前記含浸工程は、この含浸槽内を減圧
    した状態で行われる請求項20に記載の黒鉛製品の処理
    方法。
  22. 【請求項22】 前記含浸工程は、この含浸槽内を加圧
    した状態で行われる請求項20に記載の黒鉛製品の処理
    方法。
  23. 【請求項23】 前記乾燥工程が減圧下で行われる請求
    項20〜請求項22のうちのいずれか1項に記載の黒鉛
    製品の処理方法。
  24. 【請求項24】 前記減圧乾燥工程が、この含浸槽内の
    液面上の空間で行われる請求項23に記載の黒鉛製品の
    処理方法。
  25. 【請求項25】 前記乾燥工程と、乾燥後の黒鉛製品を
    再び液状の黒鉛材料用酸化防止剤中に浸漬させる再含浸
    工程とを所定回数だけ繰り返す請求項20〜請求項24
    のうちのいずれか1項に記載の黒鉛製品の処理方法。
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