JP4169844B2 - アーク式電気炉用黒鉛電極の酸化防止方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明では主として製鋼用アーク式電気炉に使用される黒鉛電極の新規な酸化防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と解決しようとする課題】
製鋼用アーク式電気炉による製鋼作業に於いて、製鋼コストに占める電極のコストの割合は主原料である鉄スクラップ、熔解に投入するエネルギー源である電力のコストに次いで大きく、古くから電極のコスト低減が重要な課題となってきた。そして過去、電極コスト低減の為に、電極自体の改良による長寿命化、電気炉操業技術の改良による消耗量の低減が計られ、多大の効果が得られてきたが、高温の電気炉内で使用される電極の宿命ともいうべき酸化消耗の低減については尚不十分と言わざるを得ないのが実情である。
【0003】
即ち製鋼時電気炉の天井の上方に把持装置により把持、懸垂され、炉の天井に設けた開口部より炉内へ挿入された一定半径長さの円柱状の黒鉛電極はその先端部は放電によって2,000〜3,000℃もの高温を維持しながら、側面は1,000〜1,600の高温雰囲気に晒され、更に伝導熱により炉上に露出した電極も一部700〜800℃に加熱される為、アーク作用による先端部の消耗の外に特に1000℃以上の高温雰囲気における側面部の酸化消耗量の割合は極めて大きく、電極の全消耗量の40〜60%にも達する。従って、この側面酸化を抑制する事により、電極の長寿命化、即ちコスト低減を計ることが出来る為、様々な電極の酸化防止技術が開発されてきた。即ち、先ず電極自体の改良、及び操業時の炉内雰囲気の調整等が実施され、実効を挙げてきたが、ここでは此等電極使用時における表面からの酸化消耗を防止する方法につき述べることとする。その方法を大別すると、▲1▼電極の水冷▲2▼酸化防止塗料に集約される。
【0004】
▲1▼の電極の水冷については、炉上に位置して電極を把持しながら通電するコンダクターより下方の位置において、スプレーノズルより20〜50℃の水を大量にスプレーして炉蓋より上部の電極側面を常時この冷却水により被覆冷却し、炉内天井近傍より炉上に露出した電極の側面酸化を防止し、電極寿命を10%内外延長する事が出来る。その為現在多くの電炉鋼メーカーに於いて実用されており、近年の酸化防止方法の最も優れた成功例と言う事が出来る。しかしながら電極側面を流れ落ちる冷却水は炉内に於いては、間断なく受熱して高温に達した電極表面で沸騰飛散し、表面を被覆し続ける事が出来ない為、最も酸化消耗の多い炉内の高温雰囲気下においては有効に機能し得ない欠点がある。
【0005】
▲2▼の酸化防止塗料については電極側面に、炉内の高温下においても空気を遮断し得る耐熱性被膜を形成させんとするもので、炉内でも有効に機能し得ることから、前述の水冷に比べより多くの酸化防止効果が期待出来る。従って過去様々な酸化防止塗料が開発されており、一例を挙げれば、特開昭48−84333号公報において炭化珪素、シリカ、弗化物を主成分とする黒鉛電極酸化防止用塗料が開示されているが、結局のところ電極への塗布作業が極めて困難である為、殆ど使用されていないのが実情である。その理由は、これら塗料は使用前に予め電極に塗布し酸化防止被膜を形成させると、この被膜が多かれ少なかれ通電を阻害し製鋼作業に支障を来す為、電極を把持した後、把持部即ち通電部より下方に位置する電極に塗布せざるを得ないのであるが、この塗布作業は炉蓋上の狭い場所に於ける高熱作業であり、人力によって定常的に実施する事は困難で、又人力に頼らない塗布装置の開発も成功していないからである。
【0006】
かくて本発明は1000℃以上の高温雰囲気下の炉内における酸化をよく防止して黒鉛電極の寿命の延長、電極コストの低減を図り得る、アーク式電気炉用黒鉛電極の酸化防止方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
本発明者らはこの電極全体に分散している微小空隙に着目し、その微小空隙に所定の酸化防止材料を含浸充填することにより電極全体の酸化を良好に抑制し得ることを見出して本発明に到達したのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
よって、本発明は、内部に分散された微小空隙を有するアーク式電気炉用黒鉛電極を、第一燐酸アルミニウム100重量部に対し、コロイドシリカを60〜130重量部、水を500〜900重量部配合してなる水溶液に浸漬して、前記電極内部の微小空隙に、この水溶液を含浸させることによって特に1000℃以上の高温雰囲気下における黒鉛電極の酸化を防止することを特徴とする、アーク式電気炉用黒鉛電極の酸化防止方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。
【0010】
一般にアーク式電気炉用黒鉛電極には容積比で約25〜30%に達する微小空隙がその全体内部に分散しており、そのため通常は約1.6〜1.75g/cm3 の密度を有しているが、本発明では電極の表面に被膜を形成させるのではなく、その内部全体に分散しているかかる微小空隙に酸化防止材料を含浸して電極全体の酸化を抑制しようとするものである。
【0011】
本発明では、その酸化防止材料として第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカの水溶液を用いるのである。第一燐酸アルミニウムはAl(H2 PO4 )3 の化学式を有する水溶性の化合物であり、また重燐酸アルミニウム、燐酸二水素アルミニウムとも呼ばれている。この化合物は珪酸ナトリウム、珪酸カリウムとともに水溶性の耐熱性バインダーとしてよく知られている。後で示す参考例1又は図2から明らかなように、珪酸ナトリウムと珪酸カリウムとは全温度領域で酸化防止効果がないが、第一燐酸アルミニウムのみは700〜1000℃の比較的低温域では酸化防止効果を発揮する。しかし1000℃以上の高温域乃至高温雰囲気下では効果が不十分である。
【0012】
上述のように実際に電気炉で使用される酸化消耗の多い炉内では1000℃を超える高温雰囲気に晒されることから本発明では1000℃を超える高温雰囲気下における黒鉛電極の酸化を防止しようとするものであるが、第一燐酸アルミニウムのみでは十分効果を発揮しえない。本発明者はこの第一燐酸アルミニウムにシリカ、特にコロイドシリカを添加しこの水溶液に黒鉛電極を浸漬せしめ、その両者を黒鉛電極内部に分散する微小空隙に侵入せしめ含浸せしめるときは、1000℃を超える高温域において黒鉛電極の酸化をよく防止し得ることを見出したのである。上記のように第一燐酸アルミニウムそれ自体は比較的低温域では有効であるが1000℃以上の高温域では効果不十分であり、又一方コロイドシリカ自体には微小空隙へ含浸させても高温域における酸化防止効果はないが、第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカの両者を併用することによって、得られる耐火性被膜が1000℃を超える高温においても酸化防止能力を発揮し、電極全体の酸化を抑制し得ることが見出されたのである。コロイドシリカは粒子径が小さく第一燐酸アルミニウムとともに黒鉛電極の微小空隙によく侵入し得てその併用によりよく酸化防止効果を発揮することができる。
【0013】
第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカは、前者第一燐酸アルミニウム100重量部に対してコロイドシリカ60〜130重量部の割合で用いられる。コロイドシリカが60重量部未満では第一燐酸アルミニウムとほぼ同様な効果を示し即ち1000℃以下では効果があるが1000℃を超える高温域での酸化防止効果が殆ど得られず、一方130重量部を超えると700〜1600℃の全温度域において目立った効果が無くなる。水は第一燐酸アルミニウム100重量部に対して通常500〜900重量部の量用いられる。これ以下では黒鉛電極内部の微小空隙を十分に含浸し得ず有効に働かず、一方これ以上では水が多すぎて微小空隙内面に所要量の酸化防止被膜が生成しえない。
【0014】
実際に用いるときは夫々一定濃度の第一燐酸アルミニウムの水溶液とコロイドシリカの水溶液を所定の割合に混合して用いる。その際水の合計量が上記の範囲の量となるよう注意する。含浸は常圧下でもまた減圧下でもよく、減圧下の場合は短時間で終了する。常圧の場合は含浸処理は20〜30分間かかるが、例えば200〜400mmHgの減圧下で含浸処理するときは2〜3分間で十分である。含浸量は電極単位面積当りが0.1〜1.0g/cm2 になるようにする。含浸処理後は通常5日間乃至15日間程度自然乾燥するのが好ましい。含浸、乾燥処理後の黒鉛電極の外観は未処理と全く同様であり、通電部と電極との間の通電性も良好である。
【0015】
上記のように本発明に従って、第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカの水溶液からなる含浸液により黒鉛電極を含浸し、乾燥させることにより、乾燥後電極内部に全体的に分散している微小空隙内面に1000℃を超える高温雰囲気下で耐える耐熱的で空気を遮断する被膜が形成されてかかる高温域での酸化をよく防止することができると考えられる。しかも従来のように電極表面に塗布した場合と異なり、本発明により微小空隙内面に形成された被膜は使用時に剥離するおそれがなく又酸化防止材料の含浸深さを任意に調整でき、厚い含浸層、酸化防止層を形成することができる。
【0016】
かくて実施例からも明らかなように、本発明により処理された黒鉛電極は従来のに比して酸化消耗量の低減、電極の寿命の延長を図ることができ、ひいては黒鉛電極のコストの低減を図ることができて本発明はまことに有効である。
【0017】
【実施例】
以下に実施例と参考例をあげて本発明を更に詳細に説明する。
【0018】
<実施例1>
この例では、本発明の酸化防止処理を実施した電極小片と未処理のものとを加熱し、酸化減量を比較調査した。
まず、製鋼用アーク式電気炉に用いられる直径510mm、長さ1,800mmの黒鉛電極を100mmの厚さに輪切りにし、この切断片の外周部近傍より直径30mm、高さ30mmの小片を切り出し試験片とした。この試験片の密度は1.65〜1.70g/cm3 、見かけ気孔率は26.5〜27.6%である。本発明に用いる含浸液は第一燐酸アルミニウムを3倍量の水に溶解した溶液を50wt%、コロイドシリカを20wt%含有するコロイドシリカ溶液を50wt%の割合で混合したもので、第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカとの重量比は100対80である。又第一燐酸アルミニウムと水との重量比は100対620である。
【0019】
上記試験片を本発明に係るこの含浸液に350mmHgの減圧下で3分間浸漬した。含浸重量は1個当り4.70〜5.00gであった。含浸後5日間大気中に放置して自然乾燥して製品が得られた。
この製品を曝熱試験に供した。即ち、試験前の試験片の重量を測定し、次いで700〜1600℃の間の100℃毎の温度に大気中で4時間加熱して夫々加熱後の重量を測定して、試験前後の重量の変化から各加熱温度における酸化減量率(%)を測定した。
【0020】
このようにして得られた結果は表1及び図1に示すとおりである。ここには参考例1で実施された第一燐酸アルミニウムを3倍量の水で溶解した溶液で含浸処理した黒鉛電極による同様な試験結果、また同様に参考例1でかかる含浸処理を全く施さない未処理の黒鉛電極を同様な曝熱試験に供して各温度における酸化減量率(%)を測定した結果も併記した。
【0021】
【0022】
この結果から本発明に従って第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカの両者併用の含浸液により含浸して酸化防止処理を施したものは、未処理品は勿論のこと、第一燐酸アルミニウムのみを含浸したものと比較しても酸化減量率殊に1000℃以上の高温域における酸化減量率がはるかに小さいことが明らかであり、従って本発明方法による酸化防止効果が顕著ということができる。
【0023】
<実施例2>
この例では、実施例1に次いで直径510mm、長さ1,800mmの黒鉛電極全体を処理して実用に供し、本発明方法で処理したとき従来のと比べて実際にどの程度の酸化防止効果、即ち電極の寿命延長が計れるかを測定した。
用いた製鋼用アーク式電気炉は交流式、公称50tであり、黒鉛電極は3極何れも未処理品を使用した場合、本発明品を使用した場合、比較例として前述の第一燐酸アルミニウム溶液を用いた場合の3通りに分けてそれぞれ103〜108チャージ操業し、使用した電極総本数より電極1本当たりの耐用チャージ数を算出し比較した。その結果を表2に示す。電極重量及び寸法を測定し密度を算出したところ1.67〜1.72g/cm3 で、実施例1に用いた試験片とほぼ同様であり、従って見掛け気孔率もほぼ同様であると判断できる。
【0024】
この例で用いた本発明の含浸液の配合は実施例1のときと同じで、含浸処理は電極をそれぞれ溶液中に常圧下において30分間浸漬して行い、含浸量は電極単位表面積当たり0.16〜0.18g/cm2 であり、表面からの含浸深さは予備実験の結果から6〜10mmと推定した。含浸処理後8〜10日間自然乾燥し、実用に供した。
【0025】
自然乾燥後の表面状態は、外観は未処理品と全く変わらず、含浸処理の有無は外観からは判定できない状態で、表面の通電テストの結果導電性は未処理品と全く変わらず、使用時通電を阻害する懸念は無いことが確認できた。実際に使用した場合にもコンダクターと電極表面との間にスパークが発生することもなく通電性は良好で、未処理品を使用した場合と操業上何ら変化はなかった。又、電極は使用するにつれ消耗して短くなるので、順次新しい電極を上端に継ぎ足し、連続的に使用した。
(比較例)
表2から明らかなように本発明品の耐用チャージ数は未処理品の1.21倍(=7.71/6.35)となっており、顕著な効果が認められた。又、比較例の耐用チャージ数は未処理品の1.03倍で、僅かな改善効果しか得られなかった。
【0026】
<実施例3>
この例では本発明方法で処理した黒鉛電極と未処理のものを公称100tの交流式製鋼用アーク式電気炉について、実施例2と同様な方法で試験して本発明品の効果を測定した。その結果を表3に示す。使用した黒鉛電極の寸法は、直径610mm長さ2,400mmで、密度は1.68〜1.72g/cm3 であった。ここで用いる含浸液は、第一燐酸アルミニウムを3倍量の水に溶解した溶液を40wt%、コロイドシリカを20wt%含有するコロイドシリカ溶液を60%の割合に混合したもので、この時第一燐酸アルミニウムとコロイドシリカとの重量比は100対120となる。又第一燐酸アルミニウムと水との重量比は100対780となる。含浸量は電極単位表面積当たり0.20〜0.24g/cm2 であり、表面からの含浸深さは9〜14mmと推定した。含浸時間は約30分間であった。含浸後14〜16日間自然乾燥して使用したが、通電性には全く問題は生じなかった。
【0027】
表3から明らかなように本発明品の耐用チャージ数は未処理品の1.26倍(=5.72/4.55)となっており、電極使用量を約80%に低減することが出来た。
【0028】
参考例1
この例では水溶性の耐熱性バインダーとして良く知られている珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、第一燐酸アルミニウム溶液を含浸させ、含浸していない未処理品(生材)との酸化減量比較実験を行った。実験は実施例1に記述した方法で行い、700〜1,600℃において100℃毎に各4時間加熱し、重量変化を調査し減量率を算出した。含浸液には30°ボーメの珪酸ナトリウム、30°ボーメの珪酸カリウム、及び第一燐酸アルミニウムを3倍量の水に溶解した溶液を用い、試験片として黒鉛電極より直径30mm高さ30mmの小片を切り出し、含浸液に浸漬した。この試験片の含浸前の密度は1.65〜1.70g/cm3 であった。含浸重量は1個当たり4.60〜4.80gで、5日間自然乾燥後曝熱試験に供した。この結果を図2に示す。この図から明らかなように、珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムを含浸させたものは全温度域で酸化防止効果が無く、却って改悪となっており、第一燐酸アルミニウムだけがしかも700〜1,000℃の比較的低温域のみで酸化防止効果を発揮する事が判明した。
【0029】
【発明の効果】
以上の様に、アーク式電気炉に用いられる黒鉛電極に本発明による酸化防止処理を実施する事により、特に高温域における酸化消耗量が減少し、電極の寿命を大幅に延長することが出来るので、製鋼コストの中で大きな割合いを占める電極コストをかなり低減させることができ、経済効果は甚だ顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における曝熱試験によりえられた結果を示すグラフ。
【図2】本発明の参考例1における曝熱試験によりえられた結果を示すグラフ。
Claims (1)
- 内部に分散された微小空隙を有するアーク式電気炉用黒鉛電極を、第一燐酸アルミニウム100重量部に対し、コロイドシリカを60〜130重量部、水を500〜900重量部配合した水溶液に浸漬して前記電極内部の微小空隙に、この水溶液を含浸させることによって高温雰囲気下における黒鉛電極の酸化を防止することを特徴とする、アーク式電気炉用黒鉛電極の酸化防止方法。
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