JP2001191673A - ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム - Google Patents
ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポケット式アルバムのアルバム台紙に貼着す
るための接着剤との接着性に優れ、かつ、高湿度下での
保存においても写真印画紙との間でブロッキング防止す
ることができ、かつ、アルバム台紙の廃棄焼却の際に、
ダイオキシンを発生することがない、すなわち、環境問
題のないポケット式の写真印画紙保持部を形成するため
の透明フィルムを提供すること。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの写真印画紙表面
に接する側の表面にポリウレタン系共重合体樹脂層が形
成されてなることを特徴とする。
るための接着剤との接着性に優れ、かつ、高湿度下での
保存においても写真印画紙との間でブロッキング防止す
ることができ、かつ、アルバム台紙の廃棄焼却の際に、
ダイオキシンを発生することがない、すなわち、環境問
題のないポケット式の写真印画紙保持部を形成するため
の透明フィルムを提供すること。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの写真印画紙表面
に接する側の表面にポリウレタン系共重合体樹脂層が形
成されてなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポケット式アルバ
ム台紙用ポリエステルフィルム、特に、三方シールして
台紙本体に写真保持用の袋を形成したポケット式アルバ
ム台紙用ポリエステルフィルムに関するものである。
ム台紙用ポリエステルフィルム、特に、三方シールして
台紙本体に写真保持用の袋を形成したポケット式アルバ
ム台紙用ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のポケット式アルバム台紙において
は、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するための透
明フィルムとして塩化ビニル系樹脂フィルムが用いられ
ていた。
は、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するための透
明フィルムとして塩化ビニル系樹脂フィルムが用いられ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルムは、塩化ビニル系
樹脂フィルムの燃焼による猛毒のダイオキシン発生とい
う環境問題が近年大きく取り上げられ、アルバム台紙を
廃棄焼却する際にダイオキシンが発生するという問題点
があった。
アルバム台紙用ポリエステルフィルムは、塩化ビニル系
樹脂フィルムの燃焼による猛毒のダイオキシン発生とい
う環境問題が近年大きく取り上げられ、アルバム台紙を
廃棄焼却する際にダイオキシンが発生するという問題点
があった。
【0004】そこで、塩化ビニル系樹脂フィルムに替わ
り、透明性が優れ安価なフィルムとして、ポリエステル
フィルムやポリプロピレンフィルムなどの使用が検討さ
れたが、台紙本体との接着性及び写真印画紙表面との高
湿度下の耐ブロッキング性において塩化ビニル系樹脂フ
ィルムに代わるものがなかった。
り、透明性が優れ安価なフィルムとして、ポリエステル
フィルムやポリプロピレンフィルムなどの使用が検討さ
れたが、台紙本体との接着性及び写真印画紙表面との高
湿度下の耐ブロッキング性において塩化ビニル系樹脂フ
ィルムに代わるものがなかった。
【0005】本発明は、上記従来のポケット式アルバム
台紙用ポリエステルフィルムの有する問題点を解決し、
ポケット式アルバムのアルバム台紙に貼着するための接
着剤との接着性に優れ、かつ、高湿度下での保存におい
ても写真印画紙との間でブロッキング防止することがで
き、かつ、アルバム台紙の廃棄焼却の際に、ダイオキシ
ンを発生することがない、すなわち、環境問題のないポ
ケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを提供す
ることを目的とする。
台紙用ポリエステルフィルムの有する問題点を解決し、
ポケット式アルバムのアルバム台紙に貼着するための接
着剤との接着性に優れ、かつ、高湿度下での保存におい
ても写真印画紙との間でブロッキング防止することがで
き、かつ、アルバム台紙の廃棄焼却の際に、ダイオキシ
ンを発生することがない、すなわち、環境問題のないポ
ケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフ
ィルムは、ポリエステルフィルムの写真印画紙表面に接
する側の表面にポリウレタン系共重合体樹脂層が形成さ
れてなることを特徴とする。
め、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフ
ィルムは、ポリエステルフィルムの写真印画紙表面に接
する側の表面にポリウレタン系共重合体樹脂層が形成さ
れてなることを特徴とする。
【0007】上記の構成からなる本発明のポケット式ア
ルバム台紙用ポリエステルフィルムは、ポケット式アル
バムのアルバム台紙に貼着するための接着剤との接着性
に優れ、かつ、高湿度下での保存においても写真印画紙
との間でブロッキングを防止することができ、かつ、ア
ルバム台紙の廃棄、焼却の際に、ダイオキシンを発生す
ることがない、すなわち、環境問題のないポケット式の
写真印画紙保持部を形成するための透明フィルムであ
る。
ルバム台紙用ポリエステルフィルムは、ポケット式アル
バムのアルバム台紙に貼着するための接着剤との接着性
に優れ、かつ、高湿度下での保存においても写真印画紙
との間でブロッキングを防止することができ、かつ、ア
ルバム台紙の廃棄、焼却の際に、ダイオキシンを発生す
ることがない、すなわち、環境問題のないポケット式の
写真印画紙保持部を形成するための透明フィルムであ
る。
【0008】この場合において、ポリウレタン系共重合
体樹脂が、ソフトセグメントとハードセグメントとのブ
ロック共重合体であることが好ましい。
体樹脂が、ソフトセグメントとハードセグメントとのブ
ロック共重合体であることが好ましい。
【0009】また、この場合において、ポリウレタン系
共重合体樹脂層の表面エネルギーγ sh及びγsdが下記式
(1)、(2)を満足することが好ましい。 γsh<9 (mN/m) ・・・(1) γsd≧36(mN/m) ・・・(2) (ここで、γshは水素結合力成分項、γsdはファンデル
ワールス力成分項を示す。)
共重合体樹脂層の表面エネルギーγ sh及びγsdが下記式
(1)、(2)を満足することが好ましい。 γsh<9 (mN/m) ・・・(1) γsd≧36(mN/m) ・・・(2) (ここで、γshは水素結合力成分項、γsdはファンデル
ワールス力成分項を示す。)
【0010】また、この場合において、ポリウレタン系
共重合体樹脂層の平均表面粗さRaが0.01〜0.1
0μmであることが好ましい。
共重合体樹脂層の平均表面粗さRaが0.01〜0.1
0μmであることが好ましい。
【0011】また、この場合において、ポリエステルフ
ィルムの厚みが50μm以下であることが好ましい。
ィルムの厚みが50μm以下であることが好ましい。
【0012】また、この場合において、少なくとも一軸
延伸されたポリエステルフィルムの表面にポリウレタン
系共重合体樹脂層を形成し、しかる後、前の延伸と直角
方向に延伸されてなるものであることが好ましい。
延伸されたポリエステルフィルムの表面にポリウレタン
系共重合体樹脂層を形成し、しかる後、前の延伸と直角
方向に延伸されてなるものであることが好ましい。
【0013】また、この場合において、ポリエステルフ
ィルムを二軸延伸し、しかる後該二軸延伸ポリエステル
フィルムの表面にポリウレタン系共重合体樹脂層を形成
してなるものであることが好ましい。
ィルムを二軸延伸し、しかる後該二軸延伸ポリエステル
フィルムの表面にポリウレタン系共重合体樹脂層を形成
してなるものであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポケット式アルバ
ム台紙用ポリエステルフィルムの実施の形態を説明す
る。
ム台紙用ポリエステルフィルムの実施の形態を説明す
る。
【0015】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエ
ステルフィルムは写真印画紙表面に接する側の表面にポ
リウレタン系共重合体樹脂、好ましくは、ソフトセグメ
ントとハードセグメントのブロックポリウレタン系共重
合体からなる層が形成されている。
ステルフィルムは写真印画紙表面に接する側の表面にポ
リウレタン系共重合体樹脂、好ましくは、ソフトセグメ
ントとハードセグメントのブロックポリウレタン系共重
合体からなる層が形成されている。
【0016】ここで、ソフトセグメントは可撓性、柔軟
性、屈曲性、耐寒性に優れ、塗布されたポリエステルフ
ィルムの加工性を向上させる分子内可塑化セグメントを
示し、また、ハードセグメントは塗布膜の強靱性、耐溶
剤性、接着剤との密着性を向上させる高結晶高凝集力セ
グメントを示す。このように、ポリウレタン共重合体樹
脂の中にソフトセグメントとハードセグメントを併せ持
つことにより、台紙との接着強度を保持し、写真の保存
において高湿度下でも写真とのブロッキングが発生しな
い塗工面が得られる。
性、屈曲性、耐寒性に優れ、塗布されたポリエステルフ
ィルムの加工性を向上させる分子内可塑化セグメントを
示し、また、ハードセグメントは塗布膜の強靱性、耐溶
剤性、接着剤との密着性を向上させる高結晶高凝集力セ
グメントを示す。このように、ポリウレタン共重合体樹
脂の中にソフトセグメントとハードセグメントを併せ持
つことにより、台紙との接着強度を保持し、写真の保存
において高湿度下でも写真とのブロッキングが発生しな
い塗工面が得られる。
【0017】本発明において、ポケット式アルバム台紙
用ポリエステルフィルムの表面エネルギーγshとγsdを
前記式(1)、(2)の範囲内にすることにより、写真
印画紙表面のセグメント層のような親水性の高い物質を
高湿度下(50℃×95%RH)で接触してもブロッキ
ングが防止され、かつ、接着剤による紙との接着性も保
たれる。このγsh、γsdは好ましくは、それぞれ下記式
(3)、(4)を満たすのがよい。 7<γsh<9 (mN/m) ・・・(3) 42≧γsd≧36(mN/m) ・・・(4) (ここで、γshは水素結合力成分項、γsdはファンデル
ワールス力成分項を示す。)
用ポリエステルフィルムの表面エネルギーγshとγsdを
前記式(1)、(2)の範囲内にすることにより、写真
印画紙表面のセグメント層のような親水性の高い物質を
高湿度下(50℃×95%RH)で接触してもブロッキ
ングが防止され、かつ、接着剤による紙との接着性も保
たれる。このγsh、γsdは好ましくは、それぞれ下記式
(3)、(4)を満たすのがよい。 7<γsh<9 (mN/m) ・・・(3) 42≧γsd≧36(mN/m) ・・・(4) (ここで、γshは水素結合力成分項、γsdはファンデル
ワールス力成分項を示す。)
【0018】さらに好ましくは、ポリエステルジオール
又はポリエーテルジオールなどのジオール成分を含むソ
フトセグメントとトリレンジイソシアネート又はヘキサ
メチレンジイソシアネートなどのジイソシアネート成分
を含む、ハードセグメントを持つポリウレタン系共重合
体樹脂が形成されてなるものである。上記ポリウレタン
系共重合体樹脂層表面の表面エネルギーにおけるγsh、
γsdが上記式(1)、(2)好ましくは式(3)、
(4)の範囲であればその構成は特に限定されない。
又はポリエーテルジオールなどのジオール成分を含むソ
フトセグメントとトリレンジイソシアネート又はヘキサ
メチレンジイソシアネートなどのジイソシアネート成分
を含む、ハードセグメントを持つポリウレタン系共重合
体樹脂が形成されてなるものである。上記ポリウレタン
系共重合体樹脂層表面の表面エネルギーにおけるγsh、
γsdが上記式(1)、(2)好ましくは式(3)、
(4)の範囲であればその構成は特に限定されない。
【0019】上記ポリウレタン共重合体樹脂は、例え
ば、ジイソシアネート成分を持つハードセグメントとジ
オール成分を持つソフトセグメントからウレタン樹脂を
主体とするものであって、該ウレタン樹脂は複数のモノ
マー成分を含有していてもよく、二種以上のウレタン樹
脂を混合したものであってもよい。また、該ウレタン樹
脂の製造方法も特に限定されない。さらに、上記水性ポ
リウレタン系樹脂は本発明の作用を阻害しない範囲で添
加剤などの他の成分を含有していてもよい。
ば、ジイソシアネート成分を持つハードセグメントとジ
オール成分を持つソフトセグメントからウレタン樹脂を
主体とするものであって、該ウレタン樹脂は複数のモノ
マー成分を含有していてもよく、二種以上のウレタン樹
脂を混合したものであってもよい。また、該ウレタン樹
脂の製造方法も特に限定されない。さらに、上記水性ポ
リウレタン系樹脂は本発明の作用を阻害しない範囲で添
加剤などの他の成分を含有していてもよい。
【0020】ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフ
ィルムを構成するポリエステルの種類は特に限定され
ず、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸などの芳香族ジカルボン酸又はそのエステル
とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリ
コールとを重縮合させて製造されるものが挙げられる
が、ポリエチレンテレフタレートであるのが好ましい。
また、上記ポリエステルは2種類以上の混合物であって
もよく、添加剤などを含有していてもよい。添加剤とし
てポリエステルフィルムに滑性を付与するために、下記
の不活性粒子を含有させポリエステルフィルム表面に凹
凸を形成させることが好ましい。
ィルムを構成するポリエステルの種類は特に限定され
ず、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸などの芳香族ジカルボン酸又はそのエステル
とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリ
コールとを重縮合させて製造されるものが挙げられる
が、ポリエチレンテレフタレートであるのが好ましい。
また、上記ポリエステルは2種類以上の混合物であって
もよく、添加剤などを含有していてもよい。添加剤とし
てポリエステルフィルムに滑性を付与するために、下記
の不活性粒子を含有させポリエステルフィルム表面に凹
凸を形成させることが好ましい。
【0021】前記不活性粒子としては、例えば、二酸化
珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ドロマイト、特殊炭酸カルシウ
ム、カオリン、焼成クレー、バイロフィライト、ベント
ナイト、セリサライト、ゼオライト、タルク、アパルジ
ャナイト、水酸化アルミニウム、パライト、沈降硫酸バ
リウム、天然石膏、亜硫酸カルシウムなどの無機粒子や
ベンゾグアナミン、ベンゾグアナミン−メラミン共重合
物、スチレンジビニルベンゼン共重合物、アクリルジビ
ニルベンゼン共重合物、ポリアクリレートなどの耐熱性
有機粒子が挙げられる。上記不活性粒子は、いずれか一
種を単独で用いてもよく、また二種以上を併用してもよ
い。上記不活性粒子の平均粒子径は特に限定されない
が、0.01〜3.0μmであるのが好ましい。理由と
して、平均粒子径が3.0μmを超えると透明性が悪化
しやすくなる。一方、平均粒子径が0.01μm未満で
は滑性が不良となりやすく、かつ、ブロッキング性も不
充分となりやすい。
珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ドロマイト、特殊炭酸カルシウ
ム、カオリン、焼成クレー、バイロフィライト、ベント
ナイト、セリサライト、ゼオライト、タルク、アパルジ
ャナイト、水酸化アルミニウム、パライト、沈降硫酸バ
リウム、天然石膏、亜硫酸カルシウムなどの無機粒子や
ベンゾグアナミン、ベンゾグアナミン−メラミン共重合
物、スチレンジビニルベンゼン共重合物、アクリルジビ
ニルベンゼン共重合物、ポリアクリレートなどの耐熱性
有機粒子が挙げられる。上記不活性粒子は、いずれか一
種を単独で用いてもよく、また二種以上を併用してもよ
い。上記不活性粒子の平均粒子径は特に限定されない
が、0.01〜3.0μmであるのが好ましい。理由と
して、平均粒子径が3.0μmを超えると透明性が悪化
しやすくなる。一方、平均粒子径が0.01μm未満で
は滑性が不良となりやすく、かつ、ブロッキング性も不
充分となりやすい。
【0022】上記不活性粒子の含有量も特に限定はされ
ないが、上記ポリエステルフィルムの透明性及び滑り性
を両立させるために主体となるポリエステルフィルムを
構成する樹脂組成物に対し、0.005〜0.1重量%
であることがよい。さらに、上記主体となるポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルムには透明性と滑り
性を両立するために、二種以上の不活性粒子を併用して
もよい。また、主体となるポリエステルフィルムの成形
方法は特に限定されず、上記各成分を260〜300℃
で溶融混合し、Tダイなどを使用した押出し成形による
方法が挙げられる。
ないが、上記ポリエステルフィルムの透明性及び滑り性
を両立させるために主体となるポリエステルフィルムを
構成する樹脂組成物に対し、0.005〜0.1重量%
であることがよい。さらに、上記主体となるポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルムには透明性と滑り
性を両立するために、二種以上の不活性粒子を併用して
もよい。また、主体となるポリエステルフィルムの成形
方法は特に限定されず、上記各成分を260〜300℃
で溶融混合し、Tダイなどを使用した押出し成形による
方法が挙げられる。
【0023】上記ポケット式アルバム台紙用ポリエステ
ルフィルムは単層であってもよいし、二層以上の多層で
あってもよい。上記ポリエステルフィルムの厚みも特に
限定されず、本発明の用途で所望の透明性や強度により
適宜設定できるが、好ましくは12〜50μmがよい、
さらに好ましくは18〜38μmであるのがよい。
ルフィルムは単層であってもよいし、二層以上の多層で
あってもよい。上記ポリエステルフィルムの厚みも特に
限定されず、本発明の用途で所望の透明性や強度により
適宜設定できるが、好ましくは12〜50μmがよい、
さらに好ましくは18〜38μmであるのがよい。
【0024】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエ
ステルフィルムを用いたポケット式アルバムに写真印画
紙を出し入れする際の実用上の点からは、厚みが12μ
m以上であるとシワになりにくく、また台紙への貼り付
け加工適性からは50μm以下が適している。
ステルフィルムを用いたポケット式アルバムに写真印画
紙を出し入れする際の実用上の点からは、厚みが12μ
m以上であるとシワになりにくく、また台紙への貼り付
け加工適性からは50μm以下が適している。
【0025】本発明において、上記ポケット式アルバム
台紙用ポリエステルフィルムは少なくとも一軸方向に延
伸されているのが好ましく、特に好ましくは二軸延伸さ
れているのがよい。二軸延伸されていることによりフィ
ルムの強度が保持できる。かかるポリエステルフィルム
の延伸方法は特に限定されず、通常一般に使用する方法
を用いることができる。
台紙用ポリエステルフィルムは少なくとも一軸方向に延
伸されているのが好ましく、特に好ましくは二軸延伸さ
れているのがよい。二軸延伸されていることによりフィ
ルムの強度が保持できる。かかるポリエステルフィルム
の延伸方法は特に限定されず、通常一般に使用する方法
を用いることができる。
【0026】本発明において、ポリウレタン系共重合体
層の形成方法は特に限定されないが、具体的には被覆層
を構成する樹脂などの各成分を溶媒に溶解、乳化あるい
は分散させた塗液を前記ポリエステルフィルムの少なく
とも一方の面に塗布後、溶媒を乾燥除去させて形成する
方法が挙げられる。溶媒の種類は特に限定されないが、
上記被覆層の主成分として、水性ウレタン系樹脂を用い
る場合、主として水からなり、必要に応じてアルコール
などの水溶性有機化合物を混合した溶媒を使用し、ポリ
ウレタン系共重合体樹脂、好ましくは水性ポリウレタン
系樹脂を乳化あるいは分散させるのが好ましい。
層の形成方法は特に限定されないが、具体的には被覆層
を構成する樹脂などの各成分を溶媒に溶解、乳化あるい
は分散させた塗液を前記ポリエステルフィルムの少なく
とも一方の面に塗布後、溶媒を乾燥除去させて形成する
方法が挙げられる。溶媒の種類は特に限定されないが、
上記被覆層の主成分として、水性ウレタン系樹脂を用い
る場合、主として水からなり、必要に応じてアルコール
などの水溶性有機化合物を混合した溶媒を使用し、ポリ
ウレタン系共重合体樹脂、好ましくは水性ポリウレタン
系樹脂を乳化あるいは分散させるのが好ましい。
【0027】本発明において、被覆層を構成する際の各
成分の溶媒へ溶解、乳化あるいは分散する方法は特に限
定されず、上記塗液の濃度も特に限定されない。また、
溶解、乳化あるいは分散溶解、乳化あるいは分散の補助
や主体となるポリエステルフィルムへの塗れ性の増大を
目的として、本発明の作用を阻害しない範囲で、界面活
性剤などを添加してもよい。
成分の溶媒へ溶解、乳化あるいは分散する方法は特に限
定されず、上記塗液の濃度も特に限定されない。また、
溶解、乳化あるいは分散溶解、乳化あるいは分散の補助
や主体となるポリエステルフィルムへの塗れ性の増大を
目的として、本発明の作用を阻害しない範囲で、界面活
性剤などを添加してもよい。
【0028】さらに、ポリウレタン系共重合体樹脂層に
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、不活性粒子やワ
ックスなどの添加剤を含有させてもよい。特に、不活性
粒子の添加は、ポリウレタン系共重合体樹脂層の耐ブロ
ッキング性をさらに向上させることができ好ましい。不
活性粒子は無機粒子でも耐熱性有機粒子でもよく、いず
れか一種を単独で用いてもよく、また二種以上を併用す
ることも可能である。上記不活性粒子の平均粒子径は、
特に限定されないが、0.01〜3.0μmの範囲が好
ましい。平均粒子径が3.0μmを超えると、透明性が
悪化しやすくなる。一方、平均粒子径が0.01μm未
満では耐ブロッキング性の改良効果が少なくなる傾向が
ある。また、上記不活性粒子の含有量も特に限定されな
いが、透明性と滑り性を両立させる点から、ポリウレタ
ン系共重合体樹脂組成物に対し、2〜15重量%とする
ことが好ましい。
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、不活性粒子やワ
ックスなどの添加剤を含有させてもよい。特に、不活性
粒子の添加は、ポリウレタン系共重合体樹脂層の耐ブロ
ッキング性をさらに向上させることができ好ましい。不
活性粒子は無機粒子でも耐熱性有機粒子でもよく、いず
れか一種を単独で用いてもよく、また二種以上を併用す
ることも可能である。上記不活性粒子の平均粒子径は、
特に限定されないが、0.01〜3.0μmの範囲が好
ましい。平均粒子径が3.0μmを超えると、透明性が
悪化しやすくなる。一方、平均粒子径が0.01μm未
満では耐ブロッキング性の改良効果が少なくなる傾向が
ある。また、上記不活性粒子の含有量も特に限定されな
いが、透明性と滑り性を両立させる点から、ポリウレタ
ン系共重合体樹脂組成物に対し、2〜15重量%とする
ことが好ましい。
【0029】上記被覆層の主成分として水性ポリウレタ
ン系樹脂を用いる場合に使用する水溶性有機化合物とし
ては、例えば、脂肪族及び脂肪族のアルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン化合物、具体的にはメタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの
一価アルコール類、エチレングリコール、プロピレング
リコールなどのグリコール類、メチルセロソルブ、n−
ブチルセロソルブなどのグリコール誘導体、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル
などのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類
が挙げられる。
ン系樹脂を用いる場合に使用する水溶性有機化合物とし
ては、例えば、脂肪族及び脂肪族のアルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン化合物、具体的にはメタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの
一価アルコール類、エチレングリコール、プロピレング
リコールなどのグリコール類、メチルセロソルブ、n−
ブチルセロソルブなどのグリコール誘導体、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル
などのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類
が挙げられる。
【0030】これらの水溶性有機化合物は、単独又は二
種以上を併用することができる。上記塗液の主体となる
ポリエステルフィルム表面への塗布方法としては、通常
一般に使用されるグラビアコーター、リバースコータ
ー、リバースキスコーター、エアーナイフコーター、バ
ーコーターなどコート用装置を用いることができる。上
記被覆層の厚みは特に限定されず、本発明のポリエステ
ルフィルムの所望の物性に応じて適宜設定できる。
種以上を併用することができる。上記塗液の主体となる
ポリエステルフィルム表面への塗布方法としては、通常
一般に使用されるグラビアコーター、リバースコータ
ー、リバースキスコーター、エアーナイフコーター、バ
ーコーターなどコート用装置を用いることができる。上
記被覆層の厚みは特に限定されず、本発明のポリエステ
ルフィルムの所望の物性に応じて適宜設定できる。
【0031】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエ
ステルフィルムの平均表面粗さRaは0.01〜0.1
0μmであることが好ましい。Raが0.01μm未満
では、本発明のポリエステルフィルムの写真印画紙に対
する滑り性が低く、出し入れしにくい場合がある。一
方、Raが0.10μmを超えると、ポリエステルフィ
ルムの透明性が低下し、収納した写真印画紙が見えにく
くなる。
ステルフィルムの平均表面粗さRaは0.01〜0.1
0μmであることが好ましい。Raが0.01μm未満
では、本発明のポリエステルフィルムの写真印画紙に対
する滑り性が低く、出し入れしにくい場合がある。一
方、Raが0.10μmを超えると、ポリエステルフィ
ルムの透明性が低下し、収納した写真印画紙が見えにく
くなる。
【0032】なお、本発明のポケット式アルバム台紙用
ポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバム台紙
の製造時に上記ポリエステルフィルムを台紙に貼着させ
る接着剤としては、水系糊であるアクリル−酢酸ビニル
共重合体、アクリル系重合体、酢酸ビニル系重合体、ウ
レタン系重合体による糊との接着性に優れる。特に、接
着剤が、酢酸ビニル−アクリル共重合体あるいはアクリ
ル重合体の水性エマルジョンである場合が特に好適であ
る。
ポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバム台紙
の製造時に上記ポリエステルフィルムを台紙に貼着させ
る接着剤としては、水系糊であるアクリル−酢酸ビニル
共重合体、アクリル系重合体、酢酸ビニル系重合体、ウ
レタン系重合体による糊との接着性に優れる。特に、接
着剤が、酢酸ビニル−アクリル共重合体あるいはアクリ
ル重合体の水性エマルジョンである場合が特に好適であ
る。
【0033】特に、この場合の詳細な条件としては、水
性エマルジョンの固形分濃度70〜50%、塗布時の塗
布厚み(ウエット)20〜30g/m2、塗布後ポリエ
ステルフィルムを貼着して24時間以上風乾することが
望ましい。
性エマルジョンの固形分濃度70〜50%、塗布時の塗
布厚み(ウエット)20〜30g/m2、塗布後ポリエ
ステルフィルムを貼着して24時間以上風乾することが
望ましい。
【0034】
【実施例】以下、本発明を試験例、実施例を用いて詳し
く説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。
く説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。
【0035】(試験例) 1、試験方法 (1)ポリエステルフィルムの表面エネルギーにおける
水素結合成分項γshと水素分散力成分項γsdの測定。実
施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムの表
面エネルギー制御面について、表面エネルギーにおける
水素結合力成分項γshとファンデルワールス力成分項
(水素分散力成分項)γsdを協和界面科学社製の接触角
計により、水及びヨウ化メチレンのポリエステルフィル
ム表面に接する接触角θw、θyを20℃×65%RH
の条件下で測定して、これらの測定値から前述の式
(3)、(4)により算出した。
水素結合成分項γshと水素分散力成分項γsdの測定。実
施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムの表
面エネルギー制御面について、表面エネルギーにおける
水素結合力成分項γshとファンデルワールス力成分項
(水素分散力成分項)γsdを協和界面科学社製の接触角
計により、水及びヨウ化メチレンのポリエステルフィル
ム表面に接する接触角θw、θyを20℃×65%RH
の条件下で測定して、これらの測定値から前述の式
(3)、(4)により算出した。
【0036】(2)ポリエステルフィルムのアルバム台
紙との接着性測定 アルバム台紙(厚み150μm上質紙)に接着剤[日栄
加工社製ライフボンドAV−750(酢酸ビニル−アク
リル共重合体エマルジョン)]をウエット塗布厚みが2
5〜30μmとなるように塗工巾3mmで塗布し、接着
剤塗布部へ該ポリエステルフィルムの塗布面を貼着す
る。その後24〜78時間の風乾を行い、接着巾方向に
直角に25mm巾の台紙とフィルムの接着片を製造し
た。この接着片の一端であるポリエステルフィルムに荷
重300gを負荷し、他端である台紙を熱風乾燥中で保
持して80℃の温度下での台紙とフィルムが剥離するま
での時間(接着保持時間)を測定した。なお、剥離まで
の時間が3分以上であれば実用使用において問題はな
い。
紙との接着性測定 アルバム台紙(厚み150μm上質紙)に接着剤[日栄
加工社製ライフボンドAV−750(酢酸ビニル−アク
リル共重合体エマルジョン)]をウエット塗布厚みが2
5〜30μmとなるように塗工巾3mmで塗布し、接着
剤塗布部へ該ポリエステルフィルムの塗布面を貼着す
る。その後24〜78時間の風乾を行い、接着巾方向に
直角に25mm巾の台紙とフィルムの接着片を製造し
た。この接着片の一端であるポリエステルフィルムに荷
重300gを負荷し、他端である台紙を熱風乾燥中で保
持して80℃の温度下での台紙とフィルムが剥離するま
での時間(接着保持時間)を測定した。なお、剥離まで
の時間が3分以上であれば実用使用において問題はな
い。
【0037】(3)ポリエステルフィルムと写真印画紙
とのブロッキング性測定 写真印画紙のサービス版(8.8cm×12.5cm)
とサービス版より大きく(10cm×15cm)カット
した実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィル
ムとを使用時に実際に両者が接する面(写真印画紙の印
画面とポリエステルフィルムとを使用時に実際に両者が
接する面(写真印画紙の印画面とポリエステルフィルム
の表面エネルギー制御面同士))を重ねて、この面に荷
重100gを負荷し、50℃×95%RHの恒温槽内で
20〜24時間静置後、ブロッキングの有無を評価し
た。評価基準は恒温恒湿槽から取り出した後、ブロッキ
ングの有無を評価した。評価基準は恒温恒湿槽から取り
出した後、写真印画紙からポリエステルフィルムを手で
剥離する際に、写真印画紙から抵抗なく剥がれ、かつ印
画紙面の損傷がなければ◎、剥離する際に抵抗があるけ
れども、印画紙面の損傷がなければ○、印画面が損傷す
れば×とした。
とのブロッキング性測定 写真印画紙のサービス版(8.8cm×12.5cm)
とサービス版より大きく(10cm×15cm)カット
した実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィル
ムとを使用時に実際に両者が接する面(写真印画紙の印
画面とポリエステルフィルムとを使用時に実際に両者が
接する面(写真印画紙の印画面とポリエステルフィルム
の表面エネルギー制御面同士))を重ねて、この面に荷
重100gを負荷し、50℃×95%RHの恒温槽内で
20〜24時間静置後、ブロッキングの有無を評価し
た。評価基準は恒温恒湿槽から取り出した後、ブロッキ
ングの有無を評価した。評価基準は恒温恒湿槽から取り
出した後、写真印画紙からポリエステルフィルムを手で
剥離する際に、写真印画紙から抵抗なく剥がれ、かつ印
画紙面の損傷がなければ◎、剥離する際に抵抗があるけ
れども、印画紙面の損傷がなければ○、印画面が損傷す
れば×とした。
【0038】(4)ポリエステルフィルムの平均表面粗
さ(Ra)の測定 測定方法はJIS−B−060に準じて、TOKYO SEIMIT
SU社製surfcomにより、カットオフ0.08mm、針の
スピード0.03mm/秒、レンジ50K/0.2(試
長は0.8mmでサンプルは5cm×1cmの大きさに
カットして測定)で平均表面粗さを測定した。
さ(Ra)の測定 測定方法はJIS−B−060に準じて、TOKYO SEIMIT
SU社製surfcomにより、カットオフ0.08mm、針の
スピード0.03mm/秒、レンジ50K/0.2(試
長は0.8mmでサンプルは5cm×1cmの大きさに
カットして測定)で平均表面粗さを測定した。
【0039】(5)ポリエステルフィルムのヘイズ測定 実施例及び比較例のポリエステルフィルムについて、J
IS−K−71057に準じてヘイズを測定した。
IS−K−71057に準じてヘイズを測定した。
【0040】2、試験結果 上記(1)〜(5)にもとづく、以下の実施例、比較例
により得られたポケット式アルバム台紙用ポリエステル
フィルムの試験結果を表1に記載した。
により得られたポケット式アルバム台紙用ポリエステル
フィルムの試験結果を表1に記載した。
【0041】(実施例1) (1)基材の製造 まず、二次凝集粒子径が1.5μmの凝集体シリカ粒子
をエチレングリコール中に混合し、該スラリーを高圧式
均質分散機により500kg/cm2で5パス相当時間
循環処理し、さらに95%カット径が30μmのビスコ
ースレーヨン製フィルターで濾過処理を行い、平均粒子
径が1.0μmの凝集体シリカ粒子のエチレングリコー
ルスラリー(濃度:140g/L)を得た。
をエチレングリコール中に混合し、該スラリーを高圧式
均質分散機により500kg/cm2で5パス相当時間
循環処理し、さらに95%カット径が30μmのビスコ
ースレーヨン製フィルターで濾過処理を行い、平均粒子
径が1.0μmの凝集体シリカ粒子のエチレングリコー
ルスラリー(濃度:140g/L)を得た。
【0042】シリカ粒子含有ポリエチレンテレフタレー
ト(以後、PETと略す)を次の方法で得た。エステル
化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフ
タル酸を86.4重量部及びエチレングリコールを6
4.4重量部からなるスラリーを仕込み、撹拌しながら
触媒として三酸化アンチモンを0.017重量部及び酢
酸マグネシウム4水和物を0.071重量部、トリエチ
ルアミンを0.16重量部添加した。次いで、加圧昇温
を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で、加
圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶
内を常圧にもどし、リン酸トリメチルを0.014重量
部添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、
リン酸トリメチルを0.012重量部、次いで酢酸ナト
リウムを0.0036重量部及び予め調整した平均粒子
径を1.0μmの凝集体シリカ粒子含有エチレングリコ
ールスラリーを生成ポリエステルに対し200ppmと
なるように添加した。
ト(以後、PETと略す)を次の方法で得た。エステル
化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフ
タル酸を86.4重量部及びエチレングリコールを6
4.4重量部からなるスラリーを仕込み、撹拌しながら
触媒として三酸化アンチモンを0.017重量部及び酢
酸マグネシウム4水和物を0.071重量部、トリエチ
ルアミンを0.16重量部添加した。次いで、加圧昇温
を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で、加
圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶
内を常圧にもどし、リン酸トリメチルを0.014重量
部添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、
リン酸トリメチルを0.012重量部、次いで酢酸ナト
リウムを0.0036重量部及び予め調整した平均粒子
径を1.0μmの凝集体シリカ粒子含有エチレングリコ
ールスラリーを生成ポリエステルに対し200ppmと
なるように添加した。
【0043】15分後、得られたエステル化反応生成物
を重縮合反応缶に移送し、280℃の減圧下で重縮合反
応を行った。重縮合反応終了後、95%カット径が28
μmのナイロンフィルター(日本精線社製)で濾過処理
を行い、固有粘度が0.616dL/gのPETを得
た。得られたPETチップは、Sb含有量が144pp
m、Mg含有量が58ppm、P量が40ppmであっ
た。
を重縮合反応缶に移送し、280℃の減圧下で重縮合反
応を行った。重縮合反応終了後、95%カット径が28
μmのナイロンフィルター(日本精線社製)で濾過処理
を行い、固有粘度が0.616dL/gのPETを得
た。得られたPETチップは、Sb含有量が144pp
m、Mg含有量が58ppm、P量が40ppmであっ
た。
【0044】このPETチップを135℃で6時間減圧
乾燥(1.33hPa)した後、二軸押出し機に供給
し、約280℃でシート状に溶融押出した。この溶融押
出しされたシートを静電印荷により表面温度20℃に保
った金属ロール上に密着固化させ、厚さ350μmの未
延伸PETフィルムを得た。次に、この未延伸PETフ
ィルムを加熱されたロール群及びIRヒーターで、10
0℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向
に3.5倍延伸して、一軸延伸PETフィルムを得た。
引き続いて、フィルムの端部をクリップで把持して13
0℃に加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後巾方向に
4.0倍に延伸し、その後220℃で熱処理し、厚さ2
5μmの二軸延伸PETフィルムを得た。
乾燥(1.33hPa)した後、二軸押出し機に供給
し、約280℃でシート状に溶融押出した。この溶融押
出しされたシートを静電印荷により表面温度20℃に保
った金属ロール上に密着固化させ、厚さ350μmの未
延伸PETフィルムを得た。次に、この未延伸PETフ
ィルムを加熱されたロール群及びIRヒーターで、10
0℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向
に3.5倍延伸して、一軸延伸PETフィルムを得た。
引き続いて、フィルムの端部をクリップで把持して13
0℃に加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後巾方向に
4.0倍に延伸し、その後220℃で熱処理し、厚さ2
5μmの二軸延伸PETフィルムを得た。
【0045】(2)被覆層形成用塗液の製造 水性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業社製:
HYDRAN HW−345(固形分25重量%))を
水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/
イソプロピルアルコール=6/4)で希釈後、さらに凝
集体シリカ粒子(富士シリシア社製:サイリシア43
0)を水性ウレタン樹脂の固形分に対し、10重量%と
なるように水に分散してから配合し、固形分を5重量%
となるよう調整した。
HYDRAN HW−345(固形分25重量%))を
水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/
イソプロピルアルコール=6/4)で希釈後、さらに凝
集体シリカ粒子(富士シリシア社製:サイリシア43
0)を水性ウレタン樹脂の固形分に対し、10重量%と
なるように水に分散してから配合し、固形分を5重量%
となるよう調整した。
【0046】(3)ポケット式アルバム台紙用ポリエス
テルフィルムの製造 上記(1)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを
基材とし、上記(2)で調整した塗液をグラビアロール
コーターにより、乾燥厚み0.25g/m2となるよう
に均一に塗布し(塗布時の厚み5g/m2)、乾燥温度
130℃で乾燥して被覆層を形成して、ポケット式アル
バム台紙用ポリエステルフィルムとした。
テルフィルムの製造 上記(1)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを
基材とし、上記(2)で調整した塗液をグラビアロール
コーターにより、乾燥厚み0.25g/m2となるよう
に均一に塗布し(塗布時の厚み5g/m2)、乾燥温度
130℃で乾燥して被覆層を形成して、ポケット式アル
バム台紙用ポリエステルフィルムとした。
【0047】(実施例2)被覆層形成用塗液として、水
性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業社製:H
YDRAN AP−20(固形分30重量%))を水と
イソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソ
プロピルアルコール=6/4)で希釈後、無機粒子(富
士シリシア社製:サイリシア310)を水性ウレタン樹
脂の固形分に対し、10重量%となるように水に分散し
てから配合し、固形分を2〜8重量%となるよう調整し
たものを用いる以外は実施例1と同様にしてポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造した。
性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業社製:H
YDRAN AP−20(固形分30重量%))を水と
イソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソ
プロピルアルコール=6/4)で希釈後、無機粒子(富
士シリシア社製:サイリシア310)を水性ウレタン樹
脂の固形分に対し、10重量%となるように水に分散し
てから配合し、固形分を2〜8重量%となるよう調整し
たものを用いる以外は実施例1と同様にしてポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造した。
【0048】(実施例3)実施例1の被覆層形成用塗液
の製造において、凝集体シリカ粒子を配合せず、固形分
が5重量%となるように調整した塗布液を用いる以外は
実施例1と同様にして、ポケット式アルバム台紙用ポリ
エステルフィルムを製造した。
の製造において、凝集体シリカ粒子を配合せず、固形分
が5重量%となるように調整した塗布液を用いる以外は
実施例1と同様にして、ポケット式アルバム台紙用ポリ
エステルフィルムを製造した。
【0049】(実施例4)実施例2の被覆層形成用塗液
の製造において、凝集体シリカ粒子を配合せず、固形分
がが5重量%となるように調整した塗布液を用いる以外
は実施例2と同様にして、ポケット式アルバム台紙用ポ
リエステルフィルムを製造した。
の製造において、凝集体シリカ粒子を配合せず、固形分
がが5重量%となるように調整した塗布液を用いる以外
は実施例2と同様にして、ポケット式アルバム台紙用ポ
リエステルフィルムを製造した。
【0050】(比較例1)実施例1の(1)で得られた
二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にコロナ放電処理
を行い、比較例1のポリエステルフィルムとした。
二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にコロナ放電処理
を行い、比較例1のポリエステルフィルムとした。
【0051】(比較例2)被覆層形成用塗液として、水
性ポリエステル樹脂分散液(東洋紡績社製:バイロナー
ルMD−1925(固形分30重量%))を、水とイソ
プロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソプロ
ピルアルコール=6/4)で希釈後、凝集体シリカ粒子
(富士シリシア社製:サイリシア310)を水性ポリエ
ステル樹脂の固形分に対し、10重量%となるように水
に分散してから配合し、固形分を5重量%となるよう調
整したものを用いる以外は、実施例1と同様にしてポケ
ット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造し
た。
性ポリエステル樹脂分散液(東洋紡績社製:バイロナー
ルMD−1925(固形分30重量%))を、水とイソ
プロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソプロ
ピルアルコール=6/4)で希釈後、凝集体シリカ粒子
(富士シリシア社製:サイリシア310)を水性ポリエ
ステル樹脂の固形分に対し、10重量%となるように水
に分散してから配合し、固形分を5重量%となるよう調
整したものを用いる以外は、実施例1と同様にしてポケ
ット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造し
た。
【0052】(比較例3)被覆層形成用塗液として、水
性アクリル樹脂分散液(大日本インキ化学工業社製:V
ONCOAT R−510(固形分40重量%))を、
水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/
イソプロピルアルコール=6/4)で希釈後、凝集体シ
リカ粒子(富士シリシア社製:サイリシア310)を水
性ポリエステル樹脂の固形分に対し、10重量%となる
ように水に分散してから配合し、固形分を5重量%とな
るよう調整したものを用いる以外は、実施例1と同様に
してポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを
製造した。
性アクリル樹脂分散液(大日本インキ化学工業社製:V
ONCOAT R−510(固形分40重量%))を、
水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/
イソプロピルアルコール=6/4)で希釈後、凝集体シ
リカ粒子(富士シリシア社製:サイリシア310)を水
性ポリエステル樹脂の固形分に対し、10重量%となる
ように水に分散してから配合し、固形分を5重量%とな
るよう調整したものを用いる以外は、実施例1と同様に
してポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを
製造した。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリ
エステルフィルムによれば、ポケット式アルバムのアル
バム台紙に貼着するための接着剤との接着性に優れ、か
つ、高湿度下での保存においても写真印画紙との間でブ
ロッキング防止することができ、かつ、アルバム台紙の
廃棄焼却の際に、ダイオキシンを発生することがない、
すなわち、環境問題のないポケット式アルバム台紙用ポ
リエステルフィルムである。
エステルフィルムによれば、ポケット式アルバムのアル
バム台紙に貼着するための接着剤との接着性に優れ、か
つ、高湿度下での保存においても写真印画紙との間でブ
ロッキング防止することができ、かつ、アルバム台紙の
廃棄焼却の際に、ダイオキシンを発生することがない、
すなわち、環境問題のないポケット式アルバム台紙用ポ
リエステルフィルムである。
【図1】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステ
ルフィルムを用いたポケット式アルバム台紙の一例を示
す。
ルフィルムを用いたポケット式アルバム台紙の一例を示
す。
【符号の説明】 1 ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム 2 アルバム台紙 11 貼着部 12 非貼着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C017 JA06 4F071 AA43 AA53 AF06 AH04 BB08 BC01 4F100 AA20H AK41A AK51B AL01B AL02B BA02 EH46 EH462 EJ37 EJ37A EJ371 EJ373 EJ38 EJ381 GB90 JL06 YY00B
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムの写真印画紙表面
に接する側の表面にポリウレタン系共重合体樹脂層が形
成されてなることを特徴とするポケット式アルバム台紙
用ポリエステルフィルム。 - 【請求項2】 ポリウレタン系共重合体樹脂が、ソフト
セグメントとハードセグメントとのブロック共重合体で
あることを特徴とする請求項1記載のポケット式アルバ
ム台紙用ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 ポリウレタン系共重合体樹脂層の表面エ
ネルギーγsh及びγ sdが下記式(1)、(2)を満足す
ることを特徴とする請求項1又は2記載のポケット式ア
ルバム台紙用ポリエステルフィルム。 γsh<9 (mN/m) ・・・(1) γsd≧36(mN/m) ・・・(2) (ここで、γshは水素結合力成分項、γsdはファンデル
ワールス力成分項を示す。) - 【請求項4】 ポリウレタン系共重合体樹脂層の平均表
面粗さRaが0.01〜0.10μmであることを特徴
とする請求項1、2又は3記載のポケット式アルバム台
紙用ポリエステルフィルム。 - 【請求項5】 ポリエステルフィルムの厚みが50μm
以下であることを特徴とする請求項1記載のポケット式
アルバム台紙用ポリエステルフィルム。 - 【請求項6】 少なくとも一軸延伸されたポリエステル
フィルムの表面にポリウレタン系共重合体樹脂層を形成
し、しかる後、前の延伸と直角方向に延伸されてなるも
のであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5
記載のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項7】 ポリエステルフィルムを二軸延伸し、し
かる後該二軸延伸ポリエステルフィルムの表面にポリウ
レタン系共重合体樹脂層を形成してなるものであること
を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のポ
ケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001292A JP2001191673A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001292A JP2001191673A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001191673A true JP2001191673A (ja) | 2001-07-17 |
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ID=18530534
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---|---|---|---|
JP2000001292A Pending JP2001191673A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2001191673A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014137062A1 (ko) * | 2013-03-07 | 2014-09-12 | Seomun Yang | 마이크로파 가열방식의 압축식 앨범 제조장치 |
JP2021014272A (ja) * | 2019-07-10 | 2021-02-12 | 雪印メグミルク株式会社 | ゲーブルトップ型容器およびゲーブルトップ型容器の製造方法 |
WO2023042576A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | 東レ株式会社 | 積層ポリエステルフィルム、積層体、および積層ポリエステルフィルムの製造方法 |
-
2000
- 2000-01-07 JP JP2000001292A patent/JP2001191673A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014137062A1 (ko) * | 2013-03-07 | 2014-09-12 | Seomun Yang | 마이크로파 가열방식의 압축식 앨범 제조장치 |
CN104428140A (zh) * | 2013-03-07 | 2015-03-18 | 西门让 | 微波加热压缩式相册制作装置 |
CN104428140B (zh) * | 2013-03-07 | 2016-01-13 | 西门让 | 微波加热压缩式相册制作装置 |
JP2021014272A (ja) * | 2019-07-10 | 2021-02-12 | 雪印メグミルク株式会社 | ゲーブルトップ型容器およびゲーブルトップ型容器の製造方法 |
WO2023042576A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | 東レ株式会社 | 積層ポリエステルフィルム、積層体、および積層ポリエステルフィルムの製造方法 |
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