JP2001191487A - 両面兼用印刷機の反転胴装置 - Google Patents

両面兼用印刷機の反転胴装置

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JP2001191487A
JP2001191487A JP2000007192A JP2000007192A JP2001191487A JP 2001191487 A JP2001191487 A JP 2001191487A JP 2000007192 A JP2000007192 A JP 2000007192A JP 2000007192 A JP2000007192 A JP 2000007192A JP 2001191487 A JP2001191487 A JP 2001191487A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面印刷時には印刷用紙の反転に用いられ、
片面印刷時には格納される裏爪装置を有する両面兼用印
刷機の反転胴装置において、裏爪装置の非作動時に、反
転胴に裏爪装置を確実に固定することができるようにす
る。 【解決手段】 両面兼用印刷機に装備された反転胴1
と、反転胴1の外周に互いに対をなして装備された表爪
装置2及び裏爪装置3からなる爪装置110とをそな
え、上記の表爪装置2及び裏爪装置3により印刷用紙4
を互いに受け渡すことによって印刷用紙4の表裏を反転
させる反転胴装置であって、印刷用紙4の反転が不要な
片面印刷時に、裏爪装置3を格納状態に固定するストッ
パ装置120を該反転胴1の周面内にそなえて構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面印刷時には印
刷用紙の反転に用いられ、片面印刷時には格納される裏
爪装置を有する両面兼用印刷機の反転胴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7〜図10は、従来の両面兼用印刷機
の反転胴装置を示す図であり、図7は反転胴装置を示す
模式図、図8は反転胴装置の爪装置を説明する図、図9
は反転胴装置の裏爪装置の駆動機構を説明する反転胴の
模式的な正面図、図10は裏爪装置の駆動機構を説明す
る反転胴の端面図である。なお、これらの図中におい
て、破断状態を示すハッチングは省略する。
【0003】図7に示すように、反転胴装置は、反転胴
1,反転倍胴51,中間胴25をそなえ、2つの印刷ユ
ニット100A,100Bの間に装備される。各印刷ユ
ニット100A,100Bは圧胴71,ゴム胴81,版
胴82によって構成され[図7中では図7(a)におい
て下流側の印刷ユニット100Bについてのみ詳細を示
す。また、ゴム胴81,版胴82については図7(b)
中では図示を省略している。]、枚葉印刷機等において
インキ色毎に印刷用紙4の進行方向に並設されている。
反転胴装置は、両面印刷時には上流側の印刷ユニット
(二点鎖線でその圧胴71の一部のみ図示)100Aか
ら下流側の印刷ユニット100Bへ印刷用紙4の表裏を
反転させながら受け渡し、片面印刷時には上流側の印刷
ユニット100Aから下流側の印刷ユニット100Bへ
印刷用紙4の表裏を反転せずに受け渡すように機能す
る。
【0004】なお、ゴム胴81,版胴82,反転胴1,
中間胴25はすべて同一の径の胴であり、圧胴71,反
転倍胴51はゴム胴81,版胴82,反転胴1,中間胴
25の2倍の径を有する。版胴82は、その外周面に印
刷用の版(刷版)83が装着され、ゴム胴81と接線5
0Aにおいて接し、ゴム胴81に印刷絵柄を転写するよ
うに配設されている。このゴム胴81は、胴周上の接線
50Aとは別の接線50Bにおいて圧胴71と接し、こ
の接線50Bにおいて、上流側から圧胴71の外周面に
沿って移送される印刷用紙4に所定の色の印刷が施され
る。この上流側の印刷ユニット100Aの圧胴71に
は、胴周上の別の接線50Fにおいて中間胴25が接し
ている。そして、反転胴装置の反転胴1と反転倍胴51
とは接線50Cにおいて互いに接するように配置され、
反転倍胴51は、胴周上の別の接線50Dにおいて中間
胴25と接している。また、反転胴1は、反転倍胴51
とは反対側の接線50Eにおいて下流側の印刷ユニット
100Bの圧胴71とも接するように配設されている。
【0005】上述したすべての胴、すなわち、圧胴7
1,ゴム胴81,版胴82,反転胴1,反転倍胴51,
中間胴25はいずれも回転軸が互いに平行になるように
配置され、図示しない印刷機本体のフレームに軸支され
ており、例えば隣接する胴同士が図示しないギヤを介し
てそれぞれ接続されることにより、各胴が互いに等しい
周速で同期回転するように連結されている。
【0006】ところで、圧胴71,反転胴1,反転倍胴
51,中間胴25の外周上にはそれぞれ、上流側から搬
送されてきた印刷用紙4を下流側に受け渡すための爪装
置78,110,58,68が、各胴のフレームに配設
されたそれぞれの爪軸に軸支されている。すなわち、圧
胴71の外周上には、一対のくわえ爪78aと爪座78
bとからなる爪装置78が、圧胴71外周上で互いに等
間隔となる2箇所に配設されている(ただし、図7中で
は、一方の爪装置78のみ図示する)。これらの爪装置
78では、くわえ爪78aおよび爪座78bが圧胴71
の回転軸と平行な爪軸78cによってそれぞれ軸支さ
れ、図示しない駆動装置によって、くわえ爪78aと爪
座78bとによって印刷用紙4を把持したり解放したり
できるようになっている。これら2つの爪軸78cは圧
胴71のフレームに支持されている。
【0007】また、反転倍胴51の外周上には、一対の
くわえ爪58aと爪座58bとからなる爪装置58が、
反転倍胴51外周上で互いに等間隔となる2箇所に配設
されている。これらの爪装置58では、くわえ爪58a
と爪座58bは反転倍胴51の回転軸と平行な爪軸58
cによってそれぞれ軸支され、図示しない駆動装置によ
って、くわえ爪58aと爪座58bとによって印刷用紙
4を把持したり解放したりできるようになっている。こ
れら2つの爪軸58cは、反転倍胴51のフレームに支
持されている。
【0008】さらに、中間胴25の外周上には、一対の
くわえ爪68aと爪座68bとからなる爪装置68が配
置されている。この爪装置68では、くわえ爪68aと
爪座68bは、中間胴25の回転軸と平行な爪軸68c
によって軸支され、図示しない駆動装置によって、くわ
え爪68aと爪座68bとによって印刷用紙4を把持し
たり解放したりできるようになっている。この爪軸68
cは、中間胴25のフレームに支持されている。
【0009】また、図7,図8に示すように反転胴1の
外周上には一対の表爪装置2と裏爪装置3とからなる爪
装置110が配設されている。表爪装置2は、一対のく
わえ爪2aと爪座2bとで構成され、裏爪装置3は、一
対のくわえ爪3aと爪座3bとで構成されている。表爪
装置2は反転胴1の回転軸と平行な爪軸21によって軸
支され、図示しない駆動装置によって、くわえ爪2aと
爪座2bとが印刷用紙4を把持したり解放したりできる
ようになっている。また、裏爪装置3は反転胴1の回転
軸と平行な爪軸22によって軸支され、図示しない駆動
装置によって、くわえ爪3aと爪座3bが印刷用紙4を
把持したり解放したりできるようになっている。これら
2つの爪軸21および爪軸22は、反転胴1のフレーム
に支持されている。
【0010】これらの表爪装置2と裏爪装置3とは、図
8(a)に示すように両者が互いに外向する姿勢(外向
姿勢)と、図8(b)に示すように両者が互いに内向す
る姿勢(内向姿勢)との間で回動可能に構成されてい
る。このとき、表爪装置2は爪軸21を中心に、裏爪装
置3は爪軸22を中心にそれぞれ回動するようになって
いる。
【0011】なお、裏爪装置3は両面印刷時においての
み使用され、片面印刷時には外向姿勢で格納状態(非作
動状態)となるように構成されている。そして、上流側
の印刷ユニット100Aの圧胴71に設けられた爪装置
78(図示略)が接線50Fの位置に来ると、中間胴2
5の爪装置68もこの接線50Fの位置に来るように設
定されている。また、中間胴25の爪装置68が接線5
0Dの位置に来ると、反転倍胴51の爪装置58もこの
接線50Dの位置に来るように設定されている。さら
に、反転倍胴51の爪装置58が接線50Cの位置に来
ると、反転胴1の表爪装置2もこの接線50Cの位置に
来るように設定されている。また、反転胴1の表爪装置
2が接線50Eの位置に来ると、下流側の印刷ユニット
100Bの圧胴71に設けられた爪装置78もこの接線
50Eの位置に来るように設定されている。さらに、反
転倍胴51の爪装置58がくわえた印刷用紙4の末端部
4bが接線50Cの位置に達したときに、反転胴1の裏
爪装置3もこの接線50Cの位置に来るように設定され
ている。
【0012】ところで、裏爪装置3を支持する爪軸22
は、図9に示すようにその一端を反転胴1の一端(図9
中では左端)に突出させており、この爪軸22の突出端
(左端)には、裏爪装置3を回動させるために、ギヤ3
2,セクタギヤ36,支柱36a,カムフォロア38
a,カム39a,40aからなる回動装置150が接続
されている。同様に、表爪装置2を支持する爪軸21
は、図9に示すようにその一端を反転胴1の他端(図9
中では右端)に突出させており、この爪軸21の突出端
(右端)には、表爪装置2を回動させるために、ギヤ3
3,セクタギヤ37,支柱37a,カムフォロア38
b,カム39b,40bからなる回動装置160が接続
されている。
【0013】回動装置150は、くわえ爪3aと爪座3
bとからなる裏爪装置3を回転駆動し、裏爪装置3が作
動状態の時(両面印刷時)には、反転胴1が1回転する
間に、所定のタイミングで、裏爪装置3は外向姿勢と内
向姿勢との間を回転揺動し、加えて、図示しない駆動装
置によってくわえ爪3aと爪座3bとが連動して印刷用
紙4の末端部4bを把持したり、解放したりする。同様
に、回動装置160は、くわえ爪2aと爪座2bとから
なる表爪装置2を駆動し、裏爪装置3が作動状態の時に
は、反転胴1が1回転する間に、所定のタイミングで、
表爪装置2は外向姿勢と内向姿勢との間で回転揺動し、
図示しない駆動装置によってくわえ爪2aと爪座2bが
連動して印刷用紙4の末端部4bを把持したり、解放し
たりする。
【0014】当然ながら、回動装置150とこれに接続
する裏爪装置3、及び、回動装置160とこれに接続す
る表爪装置2は、図9中に示すものとは左右逆に配置し
てもよい。このうち、裏爪装置3を駆動する回動装置1
50について、図9,図10を参照して説明する。爪軸
22の突出端には、ギヤ32が固着されており、ギヤ3
2にはセクタギヤ36のギヤ部36bが噛合している。
セクタギヤ36は、図10に示すように形成されてお
り、反転胴1のフレームにピン36cを支点として揺動
可能に装着されている。このセクタギヤ36には、反転
胴1の軸方向に向けて突設された支柱36aを介してカ
ムフォロア38aが固設されている。そして、カムフォ
ロア38aよりも内側(反転胴1の軸心側)には、カム
39aが装備されており、カムフォロア38aはバネ4
1aによってカム39aの外周面に当接するように付勢
されている。
【0015】これにより、カム39aの外周形状に応じ
てカムフォロア38aとともにセクタギヤ36がピン3
6cを中心に揺動して、セクタギヤ36の揺動端に形成
されたギヤ部36bを移動させ、ギヤ32を回転駆動す
る。したがって、反転胴1の回転に連動して、セクタギ
ヤ36が揺動しギヤ32が回転して、裏爪装置3を内向
姿勢と外向姿勢との間で回動させるようになっている。
そして、図10(a)に示すように、カムフォロア38
aが当接する部分のカム39aの外径が小さくなると裏
爪装置3は内向姿勢となり、図10(b)に示すように
カムフォロア38aが当接する部分のカム39aの外径
が大きくなると裏爪装置3は外向姿勢となる。
【0016】また、カム39aに隣接して別のカム40
aが装備されている。これらのカム39a,40aは、
図示しない駆動装置によって回転軸方向に駆動されて、
図9(a)に示すようにカムフォロア38aがカム39
aに当接する状態と、図9(b)に示すようにカムフォ
ロア38aがカム40aに当接する状態とを、切り換え
ることができるようになっている。カム40aは、カム
39aの最大外径部と等しい外径の円形状に形成されて
おり、カムフォロア38aがカム40aに当接すると、
裏爪装置3は常に外向姿勢(格納位置)となるように設
定されている。
【0017】そして、両面印刷のために印刷用紙4を反
転させる場合には、図9(a)に示すように、カムフォ
ロア38aがカム39aに当接する状態とし、片面印刷
のために印刷用紙4を反転させない場合には、図9
(b)に示すように、カムフォロア38aがカム40a
に当接する状態とするようになっている。また、表爪装
置2の回動装置160〔図9(a),(b)中、右側に
位置するもの〕は、爪軸21の突出端に固着されたギヤ
33と、ギヤ33に噛合するセクタギヤ37と、セクタ
ギヤ37に支柱37aを介して固設されたカムフォロア
38bと、カムフォロア38bが当接するカム39b,
40bと、カムフォロア38bをカム39b,40bに
付勢するバネ41aとをそなえ、裏爪装置3用の回動装
置150とは左右が逆(左右ほぼ対称)であるが、ほぼ
同様に構成される。
【0018】両面印刷時において、裏爪装置3を駆動す
るカム39aと表爪装置2を駆動するカム39bとは形
状がほぼ同じで、裏爪装置3と表爪装置2とが内向姿勢
と外向姿勢との間でほぼ同期して回動し、裏爪装置3と
表爪装置2とが内向姿勢となったとき、裏爪装置3が印
刷用紙4の端部を解放し、表爪装置2がこの解放される
印刷用紙4の端部を把持できるようになっている。
【0019】次に印刷用紙4の動きについて図7を用い
て説明する。図示しない給紙装置から1枚ずつ送り込ま
れた印刷用紙4は、上流側の印刷ユニット100Aの圧
胴71で印刷を施された後この圧胴71と中間胴25と
の接線50Fにおいて圧胴71外周の爪装置(図示省
略)78が把持している印刷用紙4の先端部4aを中間
胴25の爪装置68が把持する。これと連動して圧胴7
1の爪装置78が印刷用紙4の先端部4aを解放して、
印刷用紙4は先端部4aを爪装置68に把持されて中間
胴25の周上に巻き付きながら搬送される。この受け渡
しにより印刷用紙4の表裏が反転する。反転倍胴51と
の接線50Dにおいて、中間胴25外周の爪装置68が
把持している印刷用紙4の先端部4aを反転倍胴51の
爪装置58が把持する。これと連動して中間胴25の爪
装置78が印刷用紙4の先端部4aを解放して、印刷用
紙4は先端部4aを爪装置58に把持されて反転倍胴5
1の周上に巻き付きながら搬送される。この反転倍胴5
1への受け渡しによって印刷用紙4は表裏が反転され
る。
【0020】ここで、印刷用紙4を両面印刷する場合に
は、カムフォロア38aがカム39aに、カムフォロア
38bがカム39bに当接するようにして、表爪装置2
とともに裏爪装置3も作動するように設定する。そし
て、接線50Cにおいて図7(a)に示すように反転胴
1の裏爪装置3が印刷用紙4の末端部4bを把持し、こ
れと連動して反転倍胴51の爪装置58が印刷用紙4の
先端部4aを解放して、印刷用紙4が反転倍胴51から
反転胴1に受け渡される。その後、表爪装置2と印刷用
紙4の末端部4bを把持した裏爪装置3とが、回動装置
150,160により、図8(a)に示す外向姿勢か
ら、図8(b)に示す内向姿勢となって、表爪装置2が
印刷用紙4の末端部4bを把持するとともに裏爪装置3
が印刷用紙4の末端部4bを解放して、印刷用紙4を裏
爪装置3から表爪装置2に受け渡す。その後、印刷用紙
4の末端部4bを把持した表爪装置2と印刷用紙4の末
端部4bを解放した裏爪装置3とは、再び外向姿勢とな
る。この動作によって印刷用紙4は、前後が反転され
る。すなわち、裏爪装置3が把持していた印刷用紙4の
末端部4bは、進行方向先端部4aとして表爪装置2に
把持されて反転胴1に巻き付きながら搬送されていく。
この時、印刷用紙4の表裏は反転しない。
【0021】また、印刷用紙4を片面印刷する場合に
は、反転胴1において印刷用紙4の表裏と前後を反転さ
せないため、カムフォロア38aがカム40aに、カム
フォロア38bがカム40bに当接するようにして、裏
爪装置3は格納状態とする。そして、カム40bの形状
に応じて表爪装置2を作動させて、接線50Cにおいて
反転倍胴51の爪装置58が把持する印刷用紙4の先端
部4aを表爪装置2により把持し、これと連動して爪装
置58が印刷用紙4の先端部4aを解放し、印刷用紙4
が反転倍胴51から反転胴1に受け渡される。この時、
印刷用紙4の表裏は反転する。
【0022】その後、両面印刷,片面印刷ともに、反転
胴1の表爪装置2に把持された印刷用紙4の先端部4a
が圧胴71との接線50Eに到達すると圧胴71の爪装
置78が印刷用紙4の先端部4aを把持し、これと連動
して表爪装置2が印刷用紙4の先端部4aを解放して、
印刷用紙4は反転胴1から圧胴71に受け渡される。こ
の時、印刷用紙4の表裏は反転する。
【0023】したがって、両面印刷時には、接線50
F,50D,50Eにおける3回の反転により、下流側
の印刷ユニット100Bの圧胴71に巻き付いた時に
は、上流側の印刷ユニット100Aの圧胴71に巻き付
いた時とは表裏が反転し、片面印刷時には、接線50
F,50D,50C,50Eにおける4回の反転により
下流側の下流側の印刷ユニット100Bの圧胴71に巻
き付いた時には、上流側の印刷ユニット100Aの圧胴
71に巻き付いた時と表裏が同じになる。
【0024】こうして、圧胴71の表面上に巻き付きな
がら搬送された印刷用紙4は、接線50Bにおいてゴム
胴81から所定の印刷が施され次の印刷ユニットへ送ら
れていく。このようにして、複数の印刷ユニットを経
て、印刷用紙4に多色両面印刷あるいは、多色片面印刷
が施されていく。ここで、反転胴1における表爪装置2
と裏爪装置3の動作についてさらに詳述する。
【0025】印刷用紙4に両面印刷を施す場合には、図
9(a)に示すようにカムフォロア38aをカム39a
に、カムフォロア38bをカム39bに係合させるよう
に設定する。これにより、例えば、図10(a)に示す
ように、カムフォロア38aが外形の大きさが変化する
カム39aの周上を移動し、セクタギヤ36がピン36
cを中心に図10中で上下に揺動し、ギヤ部36bを通
じてギヤ32を爪軸22を中心に回転させ、裏爪装置3
を回転揺動させる。
【0026】同様に、カムフォロア38bがカム39b
の周上を移動することによって、セクタギヤ37も上下
に揺動し、ギヤ33を爪軸21を中心として回転させ、
表爪装置2を回転揺動させる。裏爪装置3と表爪装置2
の動作はほぼ連動して反転胴1が1回転する間に、裏爪
装置3と表爪装置2とが外向姿勢から内向姿勢となり、
裏爪装置3が把持している印刷用紙4の末端部4bを表
爪装置2が把持し、これと合わせて裏爪装置3が末端部
4bを解放することによって受け渡しを行ない、裏爪装
置3と表爪装置2は再び外向姿勢に戻る。
【0027】また、印刷用紙4に片面印刷を施す場合に
は、裏爪装置3を非作動とするために、図9(b)に示
すようにカムフォロア38aをカム40aに、カムフォ
ロア38bをカム40bにそれぞれ係合させるように設
定する。これにより、カムフォロア38aが円盤状のカ
ム40aの周上を移動するため、図10(b)に示す状
態を継続し、セクタギヤ36は揺動しない。したがっ
て、ギヤ32も回転せず、爪軸22に固設された裏爪装
置3は外向姿勢、即ち、格納状態(非作動状態)とな
る。
【0028】さらに、カムフォロア38bはカム40b
の周上を移動し、セクタギヤ37も揺動せず、ギヤ33
に爪軸21を介して固設された表爪装置2は、外向姿勢
を保持しながら、くわえ爪2aと爪座2bとの開閉によ
って反転倍胴51から印刷用紙4を受け取り、表裏のみ
反転して、圧胴71へ渡すように作動する。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の反転胴の裏爪装置では、裏爪装置を用いない
片面印刷時には、円形のカムを用いて裏爪装置を格納状
態(非作動状態)とする機構になっているため、裏爪装
置を反転胴に格納状態でしっかりと固定することができ
ない。
【0030】また、両面印刷時と片面印刷時とに対応す
る各カムをそれぞれ設けており、さらに、両面印刷時と
片面印刷時とに対応してこれらのカムのいずれかを選択
して使用するための機構が必要になり、構造が複雑にな
っている。このため、多数の部品の組み合わせによるガ
タなどの作動不安定が生じ、また、これらの部品の調整
が困難であるという課題がある。
【0031】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、反転胴において裏爪装置の非作動時に、反転
胴に裏爪装置を確実に固定することができるようにし
て、印刷にかかる品質精度及び生産性を向上させること
ができるようにした、両面兼用印刷機の反転胴装置を提
供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の両面兼用印刷機の反転胴装置は、両面兼用印
刷機に装備された反転胴と、該反転胴の外周に互いに対
をなして装備された表爪装置及び裏爪装置からなる爪装
置とをそなえ、上記の表爪装置及び裏爪装置により印刷
用紙を互いに受け渡すことによって該印刷用紙の表裏を
反転させるための処理を行なう反転胴装置であって、該
印刷用紙の反転が不要な片面印刷時に、該裏爪装置を格
納状態に固定するストッパ装置を該反転胴の周面内にそ
なえていることを特徴としている。
【0033】請求項2記載の本発明の両面兼用印刷機の
反転胴装置は、請求項1記載の装置において、該裏爪装
置は、所定の可動範囲で回動し、該可動範囲の一方の可
動端で格納状態となるように構成され、該ストッパ装置
は、該裏爪装置の回動部に該回動部の可動側から当接し
うるストッパ部材と、該ストッパ部材を該回動部に当接
する状態と該回動部から離隔する状態とに進退駆動する
駆動機構とをそなえ、該駆動機構は、モータにより回転
する軸と、該軸と該ストッパ部材との間に介装されて、
該軸の回転に応じて該ストッパ部材を進退させるリンク
機構とをそなえて構成されていることを特徴としてい
る。
【0034】請求項3記載の本発明の両面兼用印刷機の
反転胴装置は、請求項2記載の装置において、該リンク
機構は、該軸と一体回転する第1レバーと、該軸と該ス
トッパ部材との中間部に揺動自在に枢支されたL字型の
第2レバーと、一端部を該第1レバーの先端部に枢着さ
れ他端部を該第2レバーの一端部に枢着されたリンク部
材と、該ストッパ部材に固設され該第2レバーの他端部
に形成された長穴部に遊嵌されたピンとから構成されて
いることを特徴としている。
【0035】請求項4記載の本発明の両面兼用印刷機の
反転胴装置は、請求項3記載の装置において、該ストッ
パ装置による該裏爪装置の固定時に、該第1レバーと該
リンク部材とが、又は、該リンク部材と該第2レバーと
が、略直線状な相対位置関係となるように設定されてい
ることを特徴としている。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。図1〜図6は、本発明の一実
施形態にかかる両面兼用印刷機の反転胴装置を示す図で
あり、図1は反転胴装置に設けられたストッパ装置を説
明するための模式図、図2は反転胴装置の裏爪装置の駆
動機構を説明する反転胴の模式的な正面図、図3は裏爪
装置の駆動機構を説明する反転胴の端面図、図4は反転
胴装置にかかるストッパ検知装置の一例を示す模式図、
図5は反転胴装置にかかるストッパ検知装置の他の例を
示す模式図、図6は反転胴装置にかかるストッパ検知信
号の伝送方法の一例を示す模式図である。なお、これら
の図中において、破断状態を示すハッチングは省略す
る。
【0037】本実施形態の両面兼用印刷機の反転胴装置
は、従来技術として説明した両面兼用印刷機の反転胴装
置にストッパ装置120を追加し、回動装置151を簡
素化したものであり、このストッパ装置120及び回動
装置151以外の部分は、従来技術のものと同様に構成
されている。このため、ここでは、従来技術の説明で用
いた図7,図8を流用して、本実施形態の両面兼用印刷
機の反転胴装置の全体構成について簡単に説明する。
【0038】まず、本実施形態にかかる両面兼用印刷機
の反転胴装置及びその周辺部分の概要を説明する。図7
に示すように、この反転胴装置は、反転胴1,反転倍胴
51,中間胴25をそなえ、2つの印刷ユニット100
A,100Bの間に装備される。各印刷ユニット100
A,100Bは圧胴71,ゴム胴81,版胴82によっ
て構成され、枚葉印刷機等においてインキ色毎に印刷用
紙4の進行方向に並設されている。反転胴装置は、両面
印刷時には上流側の印刷ユニット(二点鎖線でその圧胴
71胴の一部のみ図示)100Aから下流側の印刷ユニ
ット100Bへ印刷用紙4の表裏を反転させながら受け
渡し、片面印刷時には上流側の印刷ユニット100Aか
ら下流側の印刷ユニット100Bへ印刷用紙4の表裏を
反転せずに受け渡すように機能する。
【0039】なお、ゴム胴81,版胴82,反転胴1,
中間胴25はすべて同一の径の胴であり、圧胴71,反
転倍胴51はこれらの胴の2倍の径を有する。版胴82
は、その外周面に印刷用の版(刷版)83が装着され、
ゴム胴81と接線50Aにおいて接し、ゴム胴81に印
刷絵柄を転写するように配設されている。このゴム胴8
1は、胴周上の接線50Aとは別の接線50Bにおいて
圧胴71と接し、この接線50Bにおいて、上流側から
圧胴71の外周面に沿って移送される印刷用紙4に所定
の色の印刷が施される。この上流側の印刷ユニット10
0Aの圧胴71には、胴周上の別の接線50Fにおいて
中間胴25が接している。そして、反転胴装置の反転胴
1と反転倍胴51とは接線50Cにおいて互いに接する
ように配置され、反転倍胴51は、胴周上の別の接線5
0Dにおいて中間胴25と接している。また、反転胴1
は、反転倍胴51とは反対側の接線50Eにおいて圧胴
71とも接するように配設されている。
【0040】上述したすべての胴、すなわち、圧胴7
1,ゴム胴81,版胴82,反転胴1,反転倍胴51,
中間胴25はいずれも回転軸が互いに平行になるように
配置され、図示しない印刷機本体のフレームに軸支され
ており、隣接する胴同士が図示しないギヤを介してそれ
ぞれ接続され、各胴が同期回転するように連結されてい
る。
【0041】ところで、圧胴71,反転胴1,反転倍胴
51,中間胴25の外周上にはそれぞれ、上流側から搬
送されてきた印刷用紙4を下流側に受け渡すための爪装
置78,110,58,68が、胴のフレームに配設さ
れたそれぞれの爪軸に軸支されている。すなわち、圧胴
71の外周上には、一対のくわえ爪78aと爪座78b
とからなる爪装置78が、圧胴71外周上で互いに等間
隔となる2箇所に配設されている。これらの爪装置78
では、くわえ爪78aおよび爪座78bが圧胴71の回
転軸と平行な爪軸78cによってそれぞれ軸支され、図
示しない駆動装置によって、くわえ爪78aと爪座78
bが印刷用紙4を把持したり解放したりできるようにな
っている。これら2つの爪軸78cは圧胴71のフレー
ムに支持されている。
【0042】また、反転倍胴51の外周上には、一対の
くわえ爪58aと爪座58bとからなる爪装置58が、
反転倍胴51外周上で互いに等間隔となる2箇所に配設
されている。これらの爪装置58では、くわえ爪58a
と爪座58bは反転倍胴51の回転軸と平行な爪軸58
cによってそれぞれ軸支され、図示しない駆動装置によ
って、くわえ爪58aと爪座58bとによって印刷用紙
4を把持したり解放したりできるようになっている。こ
れら2つの爪軸58cは、反転倍胴51のフレームに支
持されている。
【0043】さらに、中間胴25の外周上には、一対の
くわえ爪68aと爪座68bとからなる爪装置68が配
置されている。この爪装置68では、くわえ爪68aと
爪座68bは、中間胴25の回転軸と平行な爪軸68c
によって軸支され、図示しない駆動装置によって、くわ
え爪68aと爪座68bとによって印刷用紙4を把持し
たり解放したりできるようになっている。この爪軸68
cは、中間胴25のフレームに支持されている。
【0044】また、図7,図8に示すように反転胴1の
外周上には一対の表爪装置2と裏爪装置3とからなる爪
装置110が配設されている。表爪装置2は、一対のく
わえ爪2aと爪座2bとで構成され、裏爪装置3は、一
対のくわえ爪3aと爪座3bとで構成されている。表爪
装置2は反転胴1の回転軸と平行な爪軸21によって軸
支され、図示しない駆動装置によって、くわえ爪2aと
爪座2bとが印刷用紙4を把持したり解放したりできる
ようになっている。また、裏爪装置3は反転胴1の回転
軸と平行な爪軸22によって軸支され、図示しない駆動
装置によって、くわえ爪3aと爪座3bが印刷用紙4を
把持したり解放したりできるようになっている。これら
2つの爪軸21および爪軸22は、反転胴1のフレーム
に支持されている。
【0045】これらの表爪装置2と裏爪装置3とは、図
8(a)に示すように両者が互いに外向する姿勢(外向
姿勢)と、図8(b)に示すように両者が互いに内向す
る姿勢(内向姿勢)との間で表爪装置2は爪軸21を中
心に、裏爪装置3は爪軸22を中心にそれぞれ回動可能
に配設されている。なお、裏爪装置3は両面印刷時にお
いてのみ使用され、片面印刷時には外向姿勢で格納状態
(非作動状態)となるように構成されている。
【0046】そして、上流側の印刷ユニット100Aの
圧胴71に設けられた爪装置78(図示略)が接線50
Fの位置に来ると、中間胴25の爪装置68もこの接線
50Fの位置に来るように設定されている。また、中間
胴25の爪装置68が接線50Dの位置に来ると、反転
倍胴51の爪装置58もこの接線50Dの位置に来るよ
うに設定されている。さらに、反転倍胴51の爪装置5
8が接線50Cの位置に来ると、反転胴1の表爪装置2
もこの接線50Cの位置に来るように設定されている。
また、反転胴1の表爪装置2が接線50Eの位置に来る
と、下流側の印刷ユニット100Bの圧胴71に設けら
れた爪装置78もこの接線50Eの位置に来るように設
定されている。さらに、反転倍胴51の爪装置58がく
わえた印刷用紙4の末端部4bが接線50Cの位置に達
したときに、反転胴1の裏爪装置3もこの接線50Cの
位置に来るように設定されている。
【0047】ところで、裏爪装置3を支持する爪軸22
は、図2に示すようにその一端を反転胴1の一端(図2
中では左端)に突出させており、この爪軸22の突出端
(左端)には、裏爪装置3を回動させるために、ギヤ3
2,セクタギヤ36,支柱36a,カムフォロア38
a,カム39aからなる回動装置151が接続されてい
る。また、表爪装置2を支持する爪軸21は、図2に示
すようにその一端を反転胴1の他端(図2中では右端)
に突出させており、この爪軸21の突出端(右端)に
は、表爪装置2を回動させるために、ギヤ33,セクタ
ギヤ37,支柱37a,カムフォロア38b,カム39
b,40bからなる回動装置160が接続されている。
【0048】回動装置151は、くわえ爪3aと爪座3
bとからなる裏爪装置3を回転駆動し、裏爪装置3が作
動状態の時(両面印刷時)には、反転胴1が1回転する
間に、所定のタイミングで、裏爪装置3は外向姿勢と内
向姿勢との間を回転揺動し、加えて、図示しない駆動装
置によってくわえ爪3aと爪座3bとが連動して印刷用
紙4の末端部4bを把持したり、解放したりする。同様
に、回動装置160は、くわえ爪2aと爪座2bとから
なる表爪装置2を駆動し、裏爪装置3が作動状態の時に
は、反転胴1が1回転する間に、所定のタイミングで、
表爪装置2は外向姿勢と内向姿勢との間で回転揺動し、
図示しない駆動装置によってくわえ爪2aと爪座2bが
連動して印刷用紙4の末端部4bを把持したり、解放し
たりする。
【0049】当然ながら、回動装置151とこれに接続
する裏爪装置3、及び、回動装置160とこれに接続す
る表爪装置2は、図2中に示すものとは左右逆に配置し
てもよい。このうち、裏爪装置3を駆動する回動装置1
51について、図3を参照して説明する。爪軸22の突
出端には、ギヤ32が固着されており、ギヤ32にはセ
クタギヤ36のギヤ部36bが噛合している。セクタギ
ヤ36は、図3に示すように形成されており、反転胴1
のフレームにピン36cを支点として揺動可能に装着さ
れている。このセクタギヤ36には、反転胴1の軸方向
に向けて突設された支柱36aを介してカムフォロア3
8aが固設されている。そして、カムフォロア38aよ
りも内側(反転胴1の軸心側)には、カム39aが装備
されており、カムフォロア38aはバネ41aによって
カム39aの外周面に当接するように付勢されている。
【0050】これにより、カム39aの外周形状に応じ
てカムフォロア38aとともにセクタギヤ36がピン3
6cを中心に揺動して、セクタギヤ36の揺動端に形成
されたギヤ部36bを移動させ、ギヤ32を回転駆動す
る。したがって、反転胴1の回転に連動して、セクタギ
ヤ36が揺動しギヤ32が回転して、裏爪装置3を内向
姿勢と外向姿勢との間で回動させるようになっている。
そして、図3(a)に示すように、カムフォロア38a
が当接する部分のカム39aの外径が小さくなると裏爪
装置3は内向姿勢となり、逆に、カムフォロア38aが
当接する部分のカム39aの外径が大きくなると裏爪装
置3は外向姿勢となる。
【0051】回動装置151は爪軸22に接続されてお
り、その爪軸22には後述するストッパ装置120が作
用しうる回転板20が固設され、ストッパ装置120に
よって回転板20の回転を固定したり、自由にしたりす
ることによって、裏爪装置3の作動,非作動状態が操作
できるようになっている。このようにストッパ装置12
0を設けたことによって、本回動装置151には、従来
技術の回動装置150に設けられていた非作動時用のカ
ム40aが不要となり裏爪装置3を作動状態とするため
のカム39aのみがそなえられている。また、従来技術
の回動装置150では、カムフォロア38aをカム39
a,40aのいずれかに選択的に当接させる機構(切換
機構又は駆動機構)がそなえられているが、本回動装置
151には、このような機構は設けられておらず、カム
39aは常時カムフォロア38aに当接可能な位置に固
定されている。
【0052】そして、裏爪装置3を作動させる時には、
ストッパ装置120による爪軸22の固定を解除する。
これにより、ギヤ32を介してセクタギヤ36を揺動で
きるようになり、カム39aの外周に当接しながら回転
するカムフォロア38aがカム39aの外周形状に応じ
て移動して、セクタギヤ36を揺動させて、ギヤ32を
介して爪軸22を回転させることによって、裏爪装置3
を外向姿勢と内向姿勢との間で回転させるようになって
いる。
【0053】また、裏爪装置3を非作動状態にする場
合、ストッパ装置120により爪軸22を固定する。こ
れにより、ギヤ32を介してセクタギヤ36も固定さ
れ、図3(b)に示すように、カムフォロア38aは反
転胴1の回転中心からカム39aの長半径分だけ離隔し
た位置(すなわち、裏爪装置3を外向姿勢とする位置)
で固定され、カム39aの形状に追従することはない。
【0054】なお、本実施形態では、カムフォロア38
aがカム39aの短径部分に当接するとき、裏爪装置3
を内向姿勢とし、カムフォロア38aがカム39aの長
径部分に当接するとき外向姿勢(格納位置)となるよう
に設定されている。従って、カムフォロア38aはスト
ッパ装置120に固定されていれば、例えばカムフォロ
ア38aがカム39aの短径部の外周に来た場合も、図
3(b)に示すように、カムフォロア38aはカム39
aから離隔した状態、即ち、裏爪装置3を外向姿勢の非
作動状態とする位置に保持される。
【0055】つまり、両面印刷のために印刷用紙4を反
転させるために内向姿勢となる時には、図3(a)に示
すように、カムフォロア38aがカム39aの短径部分
に当接する状態となり、片面印刷のために印刷用紙4を
反転させない時には(両面印刷時の外向姿勢も含む)、
図2(b)に示すように、カムフォロア38aがカム3
9aの短径部分から離隔する状態となる。
【0056】また、表爪装置2の回動装置160〔図2
(a),(b)中、右側に位置するもの〕は従来技術
(図9参照)のものと同様に、爪軸21の突出端に固着
されたギヤ33と、ギヤ33に噛合するセクタギヤ37
と、セクタギヤ37に支柱37aを介して固設されたカ
ムフォロア38bと、カムフォロア38bが当接するカ
ム39b,40bと、カムフォロア38bをカム39
b,40bに付勢するバネ41aとをそなえて構成され
る。
【0057】両面印刷時において、裏爪装置3を駆動す
るカム39aと表爪装置2を駆動するカム39bとは形
状がほぼ同じで、裏爪装置3と表爪装置2とが内向姿勢
と外向姿勢との間でほぼ同期して回動し、裏爪装置3と
表爪装置2とが内向姿勢となったとき、裏爪装置3が印
刷用紙4の端部を解放し、表爪装置2がこの解放される
印刷用紙4の端部を把持できるようになっている。
【0058】そして、実施形態の両面兼用印刷機の反転
胴装置には、図1に示すように、裏爪装置3を固定した
り、解放したりするためのストッパ装置120が設けら
れている。このストッパ装置120は、爪軸22に一体
回転するように固設された回転板20に当接しうるスト
ッパ部材(以下、ストッパという)5と、このストッパ
5を駆動する駆動機構130とからなり、駆動機構13
0はエアモータ9により駆動される軸10と、リンク機
構140とをそなえている。またリンク機構140は、
第1レバー11,第2レバー13,リンク部材(単にリ
ンクともいう)14,ピン16で構成されている。
【0059】つまり、軸10は、反転胴1の回転軸に平
行に向けられて、反転胴1の円周方向の別位置で裏爪装
置3と一体となった爪軸22とは異なる位置に配設され
ている。この軸10には、軸10と一体に回転するよう
にキー11aを介して第1レバー11の一端が結合され
ている。なお、この軸10の一端にはストッパ装置12
0を駆動するためのエアモータ9が結合されている。
【0060】第1レバー11の他端は、ピン14aを介
してリンク14の一端と回転自在に接続されている。ま
た、リンク14の他端は、ピン12を中心として揺動自
在に枢軸されたL字型の第2レバー13の一端とピン1
4bにより回転自在に接続され、この第2レバー13の
他端には略U字型の溝13aが形成されている。一方、
ストッパ5は、軸状に形成され、反転胴1へ固設された
ブラケット15のガイド穴15aに内挿されており、こ
のガイド穴15aに沿ってその軸方向に移動可能(すな
わち進退可能)に支持されている。このストッパ5の後
端側(第2レバー13側)には、ピン16が突設されて
おり、このピン16が第2レバー13の溝13a内に遊
嵌されている。このピン16は揺動するレバー13に対
して溝13a内を滑らかに移動して、ストッパ5を直線
的に進退移動させるようになっている。
【0061】もちろん、ストッパ5,軸10,第1レバ
ー11,ピン12,第2レバー13,リンク14,ブラ
ケット15等のストッパ装置120を構成する各部材
は、反転胴1の外周面上に突出しないように反転胴1の
外周面の内側にて作動するように配設されている。そし
て、このストッパ装置120は、片面印刷設定時には、
他の機構と連動してストッパ5が前進状態とされてスト
ッパ5の先端が回転板20の当接面20a(即ち、回転
板20の可動側、図1では回転板20は左回転方向に可
動である)に当接して、裏爪装置3の爪軸22を外向姿
勢(非作動状態及び格納状態)に固定し、両面印刷設定
時には、他の機構と連動して、ストッパ5が後退した状
態とされて、裏爪装置3の回転板20及び爪軸22が回
動可能になるように構成されている。
【0062】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷
機の反転胴装置は、上述のように構成されているので、
以下のように動作する。まず、印刷用紙4の動きについ
て説明するが、これについては従来技術と同様であるの
で、図7を用いて説明する。図示しない給紙装置から1
枚ずつ送り込まれた印刷用紙4は、上流側の印刷ユニッ
ト100Aの圧胴71で印刷を施された後この圧胴71
と中間胴25との接線50Fにおいて圧胴71外周の爪
装置(図示省略)78が把持している印刷用紙4の先端
部4aを中間胴25の爪装置68が把持する。これと連
動して圧胴71の爪装置78が印刷用紙4の先端部4a
を解放して、印刷用紙4は先端部4aを爪装置68に把
持されて中間胴25の周上に巻き付きながら搬送され
る。この受け渡しにより印刷用紙4の表裏が反転する。
反転倍胴51との接線50Dにおいて、中間胴25外周
の爪装置68が把持している印刷用紙4の先端部4aを
反転倍胴51の爪装置58が把持する。これと連動して
中間胴25の爪装置78が印刷用紙4の先端部4aを解
放して、印刷用紙4は先端部4aを爪装置58に把持さ
れて反転倍胴51の周上に巻き付きながら搬送される。
この反転倍胴51への受け渡しによって印刷用紙4は表
裏が反転される。
【0063】ここで、印刷用紙4を両面印刷する場合に
は、接線50Cにおいて図7(a)に示すように反転胴
1の裏爪装置3が印刷用紙4の末端部4bを把持し、こ
れと連動して反転倍胴51の爪装置58が印刷用紙4の
先端部4aを解放して、印刷用紙4が反転倍胴51から
反転胴1に受け渡される。その後、表爪装置2と印刷用
紙4の末端部4bを把持した裏爪装置3とが、回動装置
151,160により、図8(a)に示す外向姿勢か
ら、図8(b)に示す内向姿勢となって、表爪装置2が
印刷用紙4の末端部4bを把持するとともに裏爪装置3
が印刷用紙4の末端部4bを解放して、印刷用紙4を裏
爪装置3から表爪装置2に受け渡す。その後、印刷用紙
4の末端部4bを把持した表爪装置2と印刷用紙4の末
端部4bを解放した裏爪装置3とは、再び外向姿勢とな
る。この動作によって印刷用紙4は、前後が反転され
る。すなわち、裏爪装置3が把持していた印刷用紙4の
末端部4bは、進行方向先端部4aとして表爪装置2に
把持されて反転胴1に巻き付きながら搬送されていく。
この時、印刷用紙4の表裏は反転しない。
【0064】また、印刷用紙4を片面印刷する場合に
は、接線50Cにおいて反転倍胴51の爪装置58が把
持する印刷用紙4の先端部4aを表爪装置2により把持
し、これと連動して爪装置58が印刷用紙4の先端部4
aを解放し、印刷用紙4が反転倍胴51から反転胴1に
受け渡される。この時、印刷用紙4の表裏は反転する。
その後、両面印刷,片面印刷ともに、反転胴1の表爪装
置2に把持された印刷用紙4の先端部4aが圧胴71と
の接線50Eに到達すると圧胴71の爪装置78が印刷
用紙4の先端部4aを把持し、これと連動して表爪装置
2が印刷用紙4の先端部4aを解放して、印刷用紙4は
反転胴1から圧胴71に受け渡される。この時、印刷用
紙4の表裏は反転する。したがって、両面印刷時には、
接線50F,50D,50Eにおける3回の反転によ
り、下流側の印刷ユニット100Bの圧胴71に巻き付
いた時には、上流側の印刷ユニット100Aの圧胴71
に巻き付いた時とは表裏が反転し、片面印刷時には、接
線50F,50D,50C,50Eにおける4回の反転
により下流側の下流側の印刷ユニット100Bの圧胴7
1に巻き付いた時には、上流側の印刷ユニット100A
の圧胴71に巻き付いた時と表裏が同じになる。
【0065】こうして、圧胴71の表面上に巻き付きな
がら搬送された印刷用紙4は、接線50Bにおいてゴム
胴81から所定の印刷が施され次の印刷ユニットへ送ら
れていく。このようにして、複数の印刷ユニットを経
て、印刷用紙4に多色両面印刷あるいは、多色片面印刷
が施されていく。次に、反転胴1におけるストッパ装置
120の動作について説明する。
【0066】本実施例において反転胴1に装備されたス
トッパ装置120は、片面印刷時に裏爪装置3を格納状
態(外向姿勢)に固定して非作動とする。具体的には、
エアモータ9を駆動して軸10を図1(a)に矢印で示
すように時計回りに回転させると、リンク機構140即
ち、第1レバー11,リンク14を介して第2レバー1
3が回転駆動され、溝13aとピン16とを通じてスト
ッパ5が前方の回転板20の方に押し出される。
【0067】これによって、ストッパ5の先端が格納状
態位置にある回転板20の当接面20aに当接して回転
板20の回転を規制して、回転板20と一体化した裏爪
装置3の軸22を固定し、裏爪装置3を可動範囲の一端
側である外向姿勢の非作動状態(格納状態)に固定させ
るように機能する。又、エアモータ9を駆動して軸10
を図1(b)に矢印で示すように反時計回りに回転させ
ると、リンク機構140、即ち、第1レバー11,リン
ク14,第2レバー13に動力が伝搬しストッパ5が回
転板20から引き戻される。これによって回転板20の
固定状態が解除され、回転板20と一体化した裏爪装置
3の軸22を自由に回転させる事が出来るようになる。
【0068】なお、これらストッパ装置120の構成要
素はすべて反転胴1外周面の内側にて作動するため、印
刷用紙4の搬送には何ら支障を来たさない。特に、本装
置では、ストッパ装置120が軸10の回転をリンク機
構140を介してストッパ5の直線運動に変換してスト
ッパ5を進退駆動するので、ストッパ5により回転板2
0を強固に固定し易くなる。特に、固定時〔図1(a)
参照〕には、リンク14が第2レバー13の回転方向に
対して略直角な方向を向き、しかも、第1レバー11と
リンク14とが略直線状になるので、リンク14により
第2レバー13を回転させることが困難になって、リン
ク機構140は、ほぼロック状態となり、エアモータ9
の力が弱くても、あるいは、エアモータ9の力を除去し
ても回転板20を確実に固定状態に保持しうる利点もあ
る。なお、エアモータ9に代えて他の種類のモータ(例
えば電動モータ)を使用することもできるが、この場合
も上記同様の効果が得られる。
【0069】また、ストッパ装置120が装備されるた
め、回動装置151には、従来のようなカム40aは不
要となり、カム39aの軸方向駆動等のための装置も不
要となり、カム39aを単純な固定タイプのものにでき
る。このため、部品点数の削減や部品の組み合わせの簡
素化を促進でき、ガタなどの作動不安定を招かないよう
にすることや、部品の調整を容易にすることができる。
【0070】ところで、印刷機を管理する上で裏爪装置
3の稼働停止状況を確認することが必要になるが、この
ような確認をするための技術として、図4に示すような
近接片29a,29bと近接スイッチ31a,31bと
を用いることが考えられる。図4に示すように、近接片
29aと近接片29bのなす角度は、軸10が時計回り
あるいは反時計回りに回転することによって近接片29
aと近接スイッチ31aあるいは近接片29bと近接ス
イッチ31bが対向するように調整されるようになって
いる。この場合、通常は、近接片29a,29bは、反
転胴1の内側に装備し、近接スイッチ31aと近接スイ
ッチ31bは、近接片29a及び近接片29bに対して
反転胴1の外周面からわずかに離れた外側にブラケット
31cを介して装置フレーム部へ固設する。
【0071】また、近接片29a,29bは互いに所定
の角度をなす状態で第1レバー11が固設されている軸
10に固設される。そして、エアモータ9を作動させて
軸10を図1中で時計回りに回動させて、図1(a)に
示すように、ストッパ5を回転板20の方に押し出す
と、図4(a)に示すように、近接片29a及び近接ス
イッチ31aが対向し、ストッパ5が作動していること
が配線42を介して制御装置19にて検知できるように
する。また、軸10を反時計回りに回動させて図1
(b)のように、ストッパ5を回転板20から引き戻す
と、図4(b)に示すように、近接片29b及び近接ス
イッチ31bが対向し、ストッパ5が作動していないこ
とが検知できるようにする。これにより、ストッパ5の
状態を確実に把握することができる。
【0072】しかし、この近接片29a,29b及び近
接スイッチ31a,31bとの位置合わせには、反転胴
1の高い停止精度が要求されるため、労力と時間がかか
る。そこで、これを改良したストッパ検知装置として、
図5(a)に示すような機構が考えられる。このストッ
パ検知装置は、図5(b)に示すようにカム6a,6
b、リミットスイッチ7a,7b、リモートセンサ8
a,8bから構成されている。エアモータ9が駆動する
ことによって軸10に固設されたカム6a,6bが回転
し、このカム6a,6bの回転によってON,OFF作
動するリミットスイッチ7a,7bが信号を検出する。
この信号を一対のリモートセンサ8a,8bを配線42
を介して外部へ伝送し、制御装置19にてストッパ5の
作動状態を検知するようになっている。本装置には、こ
のようなストッパ検知装置を装備するようにしてもよ
い。なお、図5(b)においては、第1レバー11,第
2レバー13,リンク14の関係が図1と微妙に異なる
が、機能は同じである。
【0073】また、このリモートセンサ8a,8bにつ
いては、図6(a)に示すように、反転胴1のフレーム
にブラケット17で固設したリモートセンサ8aと反転
胴1の外周面を挟んで印刷機フレーム35にブラケット
18にて固設されたリモートセンサ8bが対向するよう
に配設する構成や、図6(b)に示すように、反転胴1
の回転軸端に外向してリモートセンサ8aを固設し、こ
れに対向するようにブラケット18とブラケット23に
て支持されたリモートセンサ8bを配設する構成が考え
られる。
【0074】前者、すなわち、図6(a)の構成では、
反転胴1の所定の回転位相位置でストッパの状態を検知
することになり、後者、すなわち、図6(b)の構成で
は、反転胴1の稼働中に連続してストッパの状態を検知
をすることができる。本装置は、上記2つのいずれかの
ストッパ検知装置を装備してもよい。なお、本発明は、
上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲でかかる実施形態を種々変更して実
施しうるものである。
【0075】例えば、カムフォロアを反転胴に固定する
バネは他の弾性体でもよい。また、本実施形態では、カ
ムフォロア38aが、カム39aの最大外径部に当接す
る時に外向姿勢(非作動状態)となるように設定してい
るため、裏爪装置3の非作動状態においてストッパ装置
120によってカムフォロア38aをこの外向姿勢を保
持する状態に固定しても、カムフォロア38aがカム3
9aと干渉しないため、カム39aを図2において左右
に駆動する駆動装置が不要となっており、構成の簡素化
に寄与しているが、本発明は、これに限定されるもので
はない。
【0076】つまり、カム39aの最小外径部に当接す
る時に外向姿勢となるように設定してもよい。ただし、
この場合には、裏爪装置3の作動状態において、カムフ
ォロア38aはカム39aの最小外径部よりも大きな径
の部分に当接することとなり、カム39aの最小外径部
との離隔を保持したままストッパ装置120によってカ
ムフォロア38aを固定すると、カムフォロア38aは
回転することができないため、カムフォロア38aがカ
ム39aに当接しないようにカム39aを左右に移動さ
せるための駆動装置等が必要となる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の両面兼用印刷機の反転胴装置によれば、印刷用紙
の反転が不要な片面印刷時に裏爪装置を格納状態に固定
するストッパ装置を反転胴の周面内にそなえているた
め、裏爪装置を格納状態でしっかりと確実に固定できる
という利点がある。これにより、印刷用紙の品質精度を
向上させることができるという利点もある。また、カム
フォロアが、カムの最大外径部に当接する時に内向姿勢
となるように設定しているため、裏爪装置3の非作動状
態においては、カムフォロアはこの離隔を保持したまま
ストッパ装置によって固定され、反転胴とともに回転す
ることとなる。従って、カムを駆動する駆動装置は不要
となり、構成が簡略化されるという利点もある。
【0078】また、請求項2記載の本発明の両面兼用印
刷機の反転胴装置によれば、裏爪装置の回動部にその可
動側から当接しうる部材と、そのストッパ部材を進退駆
動させる駆動機構をそなえているため、両面印刷,片面
印刷の切替時にストッパ部材を進退駆動させるだけで裏
爪装置の非作動状態(格納状態)への固定及びこの固定
の解除を確実に実施できるという利点もある。これによ
り、両面印刷,片面印刷の切替時間を短縮できるという
利点もある。また、両面印刷,片面印刷の切替作業を簡
素化できるという利点もある。さらに、ストッパ装置の
構造が簡素化し、多数の部品の組み合わせによるガタな
どを低減できる。
【0079】さらに、請求項3記載の本発明の両面兼用
印刷機の反転胴装置によれば、ストッパ装置の駆動機構
がモータにより回転する軸と、第1レバー,第2レバ
ー,リンク部材,ピンとから構成されるリンク機構とを
そなえており、ストッパ装置が軸の回転をリンク機構を
介してストッパの直線運動に変換してストッパを進退駆
動するので、ストッパにより回転板を強固に固定し易く
なり、確実に裏爪装置を固定することができる。
【0080】また、請求項4記載の本発明の両面兼用印
刷機の反転胴装置によれば、裏爪装置固定時には、リン
クが第2レバーの回転方向に対して略直角な方向を向
き、しかも、第1レバーとリンクが略直線になるのでリ
ンクにより第2レバーの回転が規制され、リンク機構
は、ほぼロック状態となり、モータの力が弱くても、あ
るいは、モータの力を除去しても回転板を確実に固定状
態に保持しうる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置に設けられたストッパ装置を説明するための
模式図であり、(a)はストッパ作動時の状態を示し、
(b)はストッパ解放時の状態を示す。
【図2】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置の裏爪装置の駆動機構を説明する反転胴の模
式的な正面図であり、(a)は裏爪装置作動時の状態を
示し、(b)は裏爪装置格納時の状態を示す。
【図3】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置の裏爪装置の駆動機構を説明する反転胴の端
面図であり、(a)は図2(a)のD矢視図、(b)は
図2(b)のE矢視図である。
【図4】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置にかかるストッパ検知装置の一例を示す模式
図であり、(a)はストッパ作動時の状態を示し、
(b)はストッパ解放時の状態を示す。の詳細図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置にかかるストッパ検知装置の他の例を示す模
式図であり、(a)はその構成図、(b)は(a)のC
方向矢視図である。
【図6】本発明の一実施形態としての両面兼用印刷機の
反転胴装置にかかるストッパ検知信号の伝送方法の一例
を説明する模式図であり、(a)はその第1例を、
(b)はその第2例を示す。
【図7】従来の両面兼用印刷機の反転胴装置を示す模式
図であり、(a)は両面印刷時の状態を示し、(b)は
片面印刷時の状態を示す。
【図8】従来の両面兼用印刷機の反転胴装置の爪装置を
説明する図であり、(a)は外向姿勢を示し、(b)は
内向姿勢を示す。
【図9】従来の両面兼用印刷機の反転胴装置の裏爪装置
の駆動機構を説明する反転胴の模式的な正面図であり、
(a)は裏爪装置作動時の状態を示し、(b)は裏爪装
置格納時の状態を示す。
【図10】従来の反転胴装置の裏爪装置の駆動機構を説
明する反転胴の端面図であり、(a)は図8(a)のA
矢視図、(b)は図8(b)のB矢視図である。
【符号の説明】
1 反転胴 2 表爪装置 2a,3a,58a,68a,78a くわえ爪 2b,3b,58b,68b,78b 爪座 3 裏爪装置 4 印刷用紙 4a 先端部 4b 末端部 5 ストッパ(ストッパ部材) 6a,6b カム 7a,7b リミットスイッチ 8a,8b リモートセンサ 9 エアモータ 10 軸 11 第1レバー 11a キー 12,14a,14b,16,36c ピン 13 第2レバー 13a 溝 14 リンク 15,17,18,23,31c ブラケット 15a ガイド穴 19 制御装置 20 回転板(回動部) 20a 当接面 21,22,58c,68c,78c 爪軸 25 中間胴 29a,29b 近接片 31a,31b 近接スイッチ 32,33 ギヤ 35 フレーム 36,37 セクタギヤ 36a,37a 支柱 36b ギヤ部 38a,38b カムフォロア 39a,39b,40a,40b カム 41a バネ 42 配線 50A,50B,50C,50D,50E,50F 接
線 51 反転倍胴 58,68,78,110 爪装置 71 圧胴 81 ゴム胴 82 版胴 83 版(刷版) 100A,100B 印刷ユニット 120 ストッパ装置 130 駆動機構 140 リンク機構 150,151,160 回動装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面兼用印刷機に装備された反転胴と、
    該反転胴の外周に互いに対をなして装備された表爪装置
    及び裏爪装置からなる爪装置とをそなえ、上記の表爪装
    置及び裏爪装置により印刷用紙を互いに受け渡すことに
    よって該印刷用紙の表裏を反転させるための処理を行な
    う反転胴装置であって、 該印刷用紙の反転が不要な片面印刷時に、該裏爪装置を
    格納状態に固定するストッパ装置を該反転胴の周面内に
    そなえていることを特徴とする、両面兼用印刷機の反転
    胴装置。
  2. 【請求項2】 該裏爪装置は、所定の可動範囲で回動
    し、該可動範囲の一方の可動端で格納状態となるように
    構成され、該ストッパ装置は、該裏爪装置の回動部に該
    回動部の可動側から当接しうるストッパ部材と、該スト
    ッパ部材を該回動部に当接する状態と該回動部から離隔
    する状態とに進退駆動する駆動機構とをそなえ、 該駆動機構は、モータにより回転する軸と、該軸と該ス
    トッパ部材との間に介装されて、該軸の回転に応じて該
    ストッパ部材を進退させるリンク機構とをそなえて構成
    されていることを特徴とする、請求項1記載の両面兼用
    印刷機の反転胴装置。
  3. 【請求項3】 該リンク機構は、該軸と一体回転する第
    1レバーと、該軸と該ストッパ部材との中間部に揺動自
    在に枢支されたL字型の第2レバーと、一端部を該第1
    レバーの先端部に枢着され他端部を該第2レバーの一端
    部に枢着されたリンク部材と、該ストッパ部材に固設さ
    れ該第2レバーの他端部に形成された長穴部に遊嵌され
    たピンとから構成されていることを特徴とする、請求項
    2記載の両面兼用印刷機の反転胴装置。
  4. 【請求項4】 該ストッパ装置による該裏爪装置の固定
    時に、該第1レバーと該リンク部材とが、又は、該リン
    ク部材と該第2レバーとが、略直線状な相対位置関係と
    なるように設定されていることを特徴とする、請求項3
    記載の両面兼用印刷機の反転胴装置。
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