JP2001190186A - 釣竿の穂先 - Google Patents

釣竿の穂先

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JP2001190186A
JP2001190186A JP2000005962A JP2000005962A JP2001190186A JP 2001190186 A JP2001190186 A JP 2001190186A JP 2000005962 A JP2000005962 A JP 2000005962A JP 2000005962 A JP2000005962 A JP 2000005962A JP 2001190186 A JP2001190186 A JP 2001190186A
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JP
Japan
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reinforcing fiber
rod material
fiber bundle
rod
synthetic resin
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JP2000005962A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Miyamoto
伸浩 宮本
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Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 竿素材と巻回層との剥離を防止して、これ等
両者の間に生ずる応力集中を未然に回避し、長さ方向及
び径方向の剛性を向上できる釣竿の穂先を提供する。 【解決手段】 軸方向に配向させた補強繊維束を合成樹
脂にて中実状に固めた竿素材1の外周に、補強繊維に合
成樹脂を含浸させたプリプレグシート2の巻回層を一体
に形成する。プリプレグシート2として、補強繊維織布
に合成樹脂を含浸したクロスプリプレグCPを使用す
る。クロスプリプレグCPは、軸方向の補強繊維束LF
の露出面積の大きい側の表面を竿素材1に接するように
内側に、周方向の補強繊維束CFの露出面積の大きい側
の表面を外側にそれぞれ配置するように、竿素材1に巻
回されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿の穂先に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、釣竿の穂先は、軸方向に配向さ
せた補強繊維束を合成樹脂にて先細中実状に固めたり、
或いは、軸方向に配向させた補強繊維束を合成樹脂にて
中実状に固めた円柱状部材を先細状に研削加工して形成
されている。
【0003】しかし、このような先細中実の釣竿の穂
先、特に、後者におけるように先端の補強繊維を切削し
た穂先では、魚の強い引きに応じて竿先が撓んである程
度まで耐えることができるが、十分な曲り剛性が得られ
ない場合には、撓んだ状態から復帰しながら魚を引き上
げる力(即ち、リフティングパワー)が不足する。
【0004】このような問題に鑑みて、中実の竿素材の
外周に補強繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグシー
トの巻回層を形成することによって釣竿の曲り剛性を向
上させることが従来から提案されている。
【0005】例えば、特開昭57−54543号公報に
は、円柱状又は先細状に研削加工した竿素材の外周に高
強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグを巻回し、
これを加圧・加熱して両者を一体に結合した先細状の釣
竿の穂先が開示されている(以下、「先行技術1」とい
う)。
【0006】特公昭58−52613号公報には、円柱
状の竿素材の先部を中間部から先細にすると共に、中間
部から根元部外周に高強度繊維に合成樹脂を含浸させた
プリプレグシートを巻回し、これを加圧・加熱して両者
を一体に結合した先細状の釣竿の穂先が開示されている
(以下、「先行技術2」という)。
【0007】実公昭59−20057号公報には、ガラ
ス繊維からなる中実先細状の竿素材の中間部から根元部
外周に、カーボン繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレ
グシートを巻回し、これを加圧・加熱して両者を一体に
結合した先細状の釣竿の穂先が開示されている(以下、
「先行技術3」という)。
【0008】実開昭62−21862号公報には、先細
状の竿素材の外周に先端を鋭角状に形成した繊維補強プ
リプレグを巻回した上で一体的に加熱硬化させた先細状
の釣竿の穂先が開示されている(以下、「先行技術4」
という)。
【0009】実開昭63−191166号公報には、芯
材の強化繊維として、メタ系芳香族ポリアミド繊維を用
い、そして、外層の強化繊維として、ガラス繊維を用い
た同心円状の2重構造を有する釣竿の穂先が開示されて
いる(以下、「先行技術5」という)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術におけるように、中実の竿素材の外周に単に
軸方向補強繊維が配向するように、プリプレグシートを
巻回して巻回層を形成するのみでは、竿の長さ方向にお
ける剛性の向上を図ることはできても、竿の撓み時にお
ける長さ方向の曲げ剛性、及び、径方向の楕円状への変
形剛性が竿素材と巻回層とにおいて相違するので、これ
等両者が剥離し、釣竿が撓んだ際には、この剥離位置に
応力が集中する。
【0011】又、先行技術2及び先行技術3におけるよ
うに、中実の竿素材の中間部から根元部の領域のみに、
プリプレグシートの巻回層を形成するものでは、撓み時
における先部と根元部との曲り剛性の相違に起因して、
中間部の境界においても剥離が生じ、上述と同様の問題
が生ずる。
【0012】撓み時における径方向の楕円状への変化剛
性を向上するために、プリプレグシートを長さ方向と径
方向とに補強繊維を織成したクロスプリプレグに置き換
えることも考えられるが、このようなクロスプリプレグ
への単なる置換のみでは、上述した問題を解決すること
はできず、しかも、長さ方向及び径方向の剛性の向上を
図ることはできない。
【0013】本発明の目的は、竿素材と巻回層との剥離
を防止して、これ等両者の間に生ずる応力集中を未然に
回避し、長さ方向及び径方向の剛性を向上できる釣竿の
穂先を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の本発明の釣竿の穂先は、軸方向に配
向させた補強繊維束を合成樹脂にて中実状に固めた竿素
材(1)の外周に、補強繊維に合成樹脂を含浸させたプ
リプレグシート(2)の巻回層を一体に形成した釣竿の
穂先において、前記プリプレグシート(2)として、補
強繊維織布に合成樹脂を含浸したクロスプリプレグ(C
P)を使用し、前記クロスプリプレグ(CP)が、軸方
向の補強繊維束(LF)の露出面積の大きい側の表面を
竿素材(1)に接するように内側に、周方向の補強繊維
束(CF)の露出面積の大きい側の表面を外側にそれぞ
れ配置するように、前記竿素材(1)に巻回されている
ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る釣
竿の穂先を、図1及び図2を参照して以下に詳細に説明
する。
【0016】本発明の釣竿の穂先は、図1に示すよう
に、竿素材1と、プリプレグシート2の巻回層とから構
成される。
【0017】竿素材1は、補強繊維束、例えば、ガラス
繊維束を合成樹脂にて中実棒状に固めることによって形
成される。この補強繊維束は、竿素材1の軸方向に配向
されている。この竿素材1は、釣竿における穂先の基部
として作用することに鑑み、細長い棒状の形状を有して
いることは勿論であるが、一般的には、円錐状に形成さ
れることが望ましい。
【0018】円錐状の竿素材1を形成するための方法と
して、公知の任意の方法が適用可能であるが、例えば、
補強繊維束を合成樹脂にて先細の中実棒状に固める方法
や、補強繊維束を合成樹脂にて円柱状の中実棒状に固
め、次いで、これに研削加工を施して、先細の中実棒状
に形成したりする方法が適用される。
【0019】プリプレグシート2の巻回層は、竿素材1
の外周に一体に形成されている。このプリプレグシート
2として、補強繊維織布に合成樹脂を含浸したクロスプ
リプレグCPが使用されている(図2参照)。クロスプ
リプレグCPは、補強繊維織布に合成樹脂を含浸させる
ことによって得られる。この補強繊維織布は、軸方向の
補強繊維束LFと周方向の補強繊維束CFとから構成さ
れる。
【0020】上述したクロスプリプレグCPの一方の表
面と他方の表面とは、軸方向の補強繊維束LF及び周方
向の補強繊維束CFのそれぞれの露出面積において相互
に異なっている。即ち、軸方向の補強繊維束LFの露出
面積は、クロスプリプレグCPの一方の表面側の方が、
その他方の表面側よりも大きく、そして、周方向の補強
繊維束CFの露出面積は、クロスプリプレグCPの他方
の表面側の方が、その一方の表面側よりも大きい。この
ような補強繊維束の露出面積における特別な条件を有す
るクロスプリプレグCPを得るためには、この条件を満
たすことが可能な特定の織成方法によって、補強繊維織
布を形成し、これに合成樹脂を含浸させればよい。但
し、図2は、クロスプリプレグCPを単に模式的に示す
ものであり、上述した特定の織成方法を示すものではな
い。
【0021】上述した軸方向の補強繊維束LF及び周方
向の補強繊維束CFは、カーボン、グラス、ケブラー等
の通常釣竿に使用される補強繊維であればよい。
【0022】次に、本発明の釣竿の穂先の製造方法につ
いて説明する。先ず、台形状のクロスプリプレグCP
を、上述した竿素材1の外周に、その全長に亘って1プ
ライだけ巻回して、棒状巻回体を調製する。この際、ク
ロスプリプレグCPの上述した一方の表面、即ち、軸方
向の補強繊維束LFの露出面積の大きい側の表面を竿素
材1に接するように内側に、そして、上述した他方の表
面、即ち、周方向の補強繊維束CFの露出面積の大きい
側の表面を外側にそれぞれ配置する。
【0023】次いで、上述したようにして調製された棒
状巻回体を加圧・焼成する。この加圧・焼成工程によっ
て、竿素材1の外周にクロスプリプレグCPが一体化す
る。このようにして本発明の釣竿の穂先が得られる。
【0024】上述した実施形態においては、クロスプリ
プレグCPを竿素材1の外周に、その全長に亘って1プ
ライだけ巻回するものとして説明したが、穂先の長さ方
向における剛性を高める必要がある場合には、クロスプ
リプレグCPを竿素材1の外周に複数プライ巻回しても
よい。ここで、クロスプリプレグCPを、先端部から根
元部に向かって漸次幅広に裁断し、しかも、クロスプリ
プレグCPの少なくとも幅広側部分の長さを、竿素材1
の対応する位置における外周よりも長く、例えば、前者
を後者の数倍に設定すれば、クロスプリプレグCPのプ
ライ数を先端部から根元部に向かって順次増大させるこ
とができる。
【0025】上述から明らかなように、竿素材1及びク
ロスプリプレグCPは何れも、補強繊維及び合成樹脂か
ら構成されるが、竿素材1とクロスプリプレグCPとの
結合力を向上させるために、これ等両者においては、同
一又は同一系の補強繊維、及び、同一又は同一系の合成
樹脂を使用することが望ましい。
【0026】クロスプリプレグCPの巻回工程におい
て、クロスプリプレグCPに含浸されている合成樹脂と
同一又は同一系の合成樹脂を竿素材1の外周面に塗布し
て、竿素材1とクロスプリプレグCPとの結合力を向上
させることも可能である。
【0027】
【発明の効果】請求項1の本発明の釣竿の穂先によれ
ば、軸方向に配向させた補強繊維束を合成樹脂にて中実
状に固めた竿素材の外周に、補強繊維織布に合成樹脂を
含浸したクロスプリプレグを、軸方向の補強繊維束の露
出面積の大きい側の表面を竿素材に接するように内側
に、周方向の補強繊維束の露出面積の大きい側の表面を
外側にそれぞれ配置するように巻回しているため、竿素
材中の軸方向に配向した補強繊維束とクロスプリプレグ
層中の内周側に多く露出した軸方向に配向した補強繊維
束とが一体に結合する一方、外周側は、周方向に多く露
出して配向された補強繊維束にて押えられて、撓み時の
層間剥離が防止され、曲り剛性の向上が図れる。しか
も、竿素材の外周側に多く露出した周方向の補強繊維束
によって、竿の撓み時における径方向の楕円状への変化
剛性が補強され、層間剥離を防止できる。従って、曲り
剛性及び径方向の楕円状への変化剛性の向上における相
乗効果として、リフティングパワーの向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣竿の穂先の製造工程を概略的に示す
斜視図
【図2】本発明の釣竿の穂先の製造に使用されるクロス
プリプレグを模式的に示す図
【符号の説明】
1 竿素材 2 プリプレグシート CP クロスプリプレグ LF 軸方向の補強繊維束 CF 周方向の補強繊維束

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に配向させた補強繊維束を合成樹
    脂にて中実状に固めた竿素材の外周に、補強繊維に合成
    樹脂を含浸させたプリプレグシートの巻回層を一体に形
    成した釣竿の穂先において、 前記プリプレグシートとして、補強繊維織布に合成樹脂
    を含浸したクロスプリプレグを使用し、 前記クロスプリプレグが、軸方向の補強繊維束の露出面
    積の大きい側の表面を竿素材に接するように内側に、周
    方向の補強繊維束の露出面積の大きい側の表面を外側に
    それぞれ配置するように、前記竿素材に巻回されている
    ことを特徴とする釣竿の穂先。
JP2000005962A 2000-01-07 2000-01-07 釣竿の穂先 Pending JP2001190186A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015123073A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 グローブライド株式会社 釣竿

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015123073A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 グローブライド株式会社 釣竿

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