JP2001189255A - 荷電ビーム露光方法及び露光装置 - Google Patents

荷電ビーム露光方法及び露光装置

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JP2001189255A
JP2001189255A JP37306499A JP37306499A JP2001189255A JP 2001189255 A JP2001189255 A JP 2001189255A JP 37306499 A JP37306499 A JP 37306499A JP 37306499 A JP37306499 A JP 37306499A JP 2001189255 A JP2001189255 A JP 2001189255A
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  • Electron Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リターディング電圧を印加したときのビーム
の位置ずれを試料上の全面に対して正確に補正すること
ができ、露光精度の向上をはかる。 【解決手段】 ウェハ近傍に減速電圧による減速電界を
形成し、ウェハ上に入射するビームの速度を減速させる
荷電ビーム露光方法において、減速電圧を印加した状態
と印加しない状態の各々で、ステージを移動してビーム
の偏向中心でウェハ上の各マークの位置を測定し、減速
電圧の印加の有無によるウェハ位置に対する位置ずれ量
を求め(S1〜3)、減速電圧を印加した状態と印加し
ない状態の各々で、試料ステージ中心付近でビームを偏
向して試料上の各マークの位置を測定し、減速電圧の印
加の有無によるビーム偏向量に対する位置ずれ量を求め
(S4〜6)と、試料位置に対する位置ずれ量とビーム
偏向量に対する位置ずれ量を基に、加減速電圧の印加の
有無によるビーム位置の補正量を求める(S7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路や
その他の微細な素子パターンを半導体ウェハやパターン
転写用マスク等の試料上に形成するための荷電ビーム露
光技術に係わり、特に試料上に入射する荷電ビームの速
度を制御するためのリターディング電圧を印加した場合
のビーム位置の補正を行う荷電ビーム露光方法及び露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造工程におけるリソグラ
フィ技術として、光露光と電子ビーム(EB)露光を組
み合わせたミックスアンドマッチ(M&M)が注目され
ている。このM&M露光方式では、ラフなパターンは光
露光で、微細なパターンは電子ビームで露光することに
より、高いスループットと共に高解像性が得られる。
【0003】M&Mの露光方式において、光に対するレ
ジスト感度は高すぎる傾向があり、電子ビームに対する
感度のみを向上させることが望まれる。これは、レジス
トに入射する電子ビームのエネルギーを下げることによ
り達成できる。しかし、電子銃部から放出される電子の
エネルギーを低く抑えた状態では、電子間でのクーロン
力やレンズの色収差によりビームがぼけてしまい、高解
像性を得ることが困難になる。
【0004】そこで、電子銃から放出された電子を、色
収差,クーロン反発によるビームぼけを抑えるために十
分に加速し、最終段の対物レンズを通過した後に、ウェ
ハと対物レンズ下極間に減速電圧(リターディング電
圧)を印加して減速電界を形成することにより、所望の
エネルギーへ減速してレジストへ入射させるようにして
いる。これにより、高解像性と低エネルギー電子線の入
射によるEB露光時の高感度化が可能となる。
【0005】ところで、減速電界を形成するためにリタ
ーディング電圧を印加すると、ウェハ上のビームの位置
が変化する問題がある。これに対して、例えば特開平3
−2610957号公報のように、リターディング電圧
に応じて、ビームの位置を決める偏向器に補正電圧を印
加することにより、減速電界によるビームの位置ずれを
補正している。
【0006】しかしながら、この種の方法にあっては次
のような問題があった。即ち、リターディング電圧に応
じてビームの位置を補正する場合は、形成される電界が
均一である必要性がある。ところが、実際に形成される
電界は、ステージの位置や対物レンズ下面形状等により
一様電界とはならない。さらに、電子ビームの入射角度
も偏向位置に依存する。このように、ステージの位置,
電子ビームの入射角度により電界と電子ビームの角度が
異なるので、リターディング電圧に応じて偏向電圧を一
様に補正するのみでは、リターディング電圧によるビー
ムの位置ずれをウェハ全面に対して正確に補正すること
はできない。
【0007】また、ウェハ全面に対して、ビームの位置
を詳細に測定することにより、ウェハ上の電界の強度は
測定できるが、偏向によるビームの角度までの測定はで
きない。さらに、ウェハの位置とビームの偏向角度は連
続移動方式の露光装置では、露光するパターンやレジス
ト感度により異なる。従って、リターディング電圧によ
るビームの位置ずれをウェハ全面に対して正確に補正す
ることは実質的に困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、電子
ビームに対するレジストの感度を向上させるためにリタ
ーディング電圧を印加する方式にあっては、リターディ
ング電圧の印加により試料上のビーム位置が変動する問
題があった。また、リターディング電圧に応じて偏向器
に補正電圧を印加する方法もあるが、試料上の全面で正
確に補正することは困難であった。
【0009】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、リターディング電圧を
印加したときのビームの位置ずれを試料上の全面に対し
て正確に補正することができ、露光精度の向上をはかり
得る荷電ビーム露光方法及び露光装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(構成)上記課題を解決
するために本発明は次のような構成を採用している。
【0011】即ち本発明は、試料上に荷電ビームを照射
して該試料に所望パターンを露光する荷電ビーム露光方
法であって、試料近傍に加減速電圧による加減速電界を
形成して試料上に入射するビームの速度を加減速させた
荷電ビーム露光方法において、前記加減速電圧の有無に
よるビームの位置ずれを、試料上の位置とビーム偏向量
に応じて補正することを特徴とする。
【0012】また本発明は、荷電ビーム露光装置におい
て、荷電ビーム源から発生された荷電ビームを所望の形
状に整形するためのアパーチャと、前記アパーチャによ
り整形されたビームを試料面上に結像させるための縮小
レンズ及び対物レンズと、前記試料面上のビーム位置を
制御する対物偏向器と、前記試料面上に入射するビーム
の速度を加減速するための電源と、前記電源からの加減
速電圧の有無によるビーム位置ずれを、試料面上の位置
とビーム偏向量を基に補正する手段とを具備してなるこ
とを特徴とする。
【0013】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は次のものがあげられる。
【0014】(1) 加減速電圧を印加した状態と印加しな
い状態の各々で、試料ステージを移動してビームの偏向
中心で試料上の各マークの位置を測定し、加減速電圧の
印加の有無による試料位置に対するビーム位置ずれ量を
求める工程と、加減速電圧を印加した状態と印加しない
状態の各々で、試料ステージ中心付近でビームを偏向し
て試料上の各マークの位置を測定し、加減速電圧の印加
の有無によるビーム偏向量に対するビーム位置ずれ量を
求める工程と、求められた試料位置に対するビーム位置
ずれ量とビーム偏向量に対するビーム位置ずれ量を基
に、加減速電圧の印加の有無によるビーム位置の補正量
を求める工程とを含むこと。
【0015】(2) 加減速電圧を印加しない状態で、試料
ステージを移動してビームの偏向中心で試料上の各マー
クの位置を測定する第1の工程と、加減速電圧を印加し
た状態で試料ステージを移動してビームの偏向中心で試
料上の各マークの位置を測定する第2の工程と、第1の
工程によるマーク位置と第2の工程によるマーク位置と
の差から、加減速電圧の印加の有無による試料位置に対
するビーム位置ずれ量を求める第3の工程と、加減速電
圧を印加しない状態で、試料ステージ中心付近でビーム
を偏向して試料上の各マークの位置を測定する第4の工
程と、加減速電圧を印加した状態で、ステージ中心付近
でビームを偏向して試料上の各マークの位置を測定する
第5の工程と、第4の工程によるマーク位置と第5の工
程によるマーク位置との差から、第3の工程で求めたス
テージ中心付近におけるビーム位置ずれ量を減じること
により、加減速電圧の印加の有無によるビーム偏向量に
対するビーム位置ずれ量を求める第6の工程と、第3の
工程で求めた試料位置に対するビーム位置ずれ量と第6
の工程で求めたビーム偏向量に対するビーム位置ずれ量
を基に、ビーム位置に対して補正量を決定する第7の工
程とを含むこと。
【0016】(3) 加減速電圧を印加しない状態で、試料
ステージを移動してビームの偏向中心で試料上の各マー
クの位置を測定する第1の工程と、加減速電圧を印加し
ない状態で、試料ステージ中心付近でビームを偏向して
試料上の各マークの位置を測定する第2の工程と、加減
速電圧を印加した状態で試料ステージを移動してビーム
の偏向中心で試料上の各マークの位置を測定する第3の
工程と、加減速電圧を印加した状態で、試料ステージ中
心付近でビームを偏向して試料上の各マークの位置を測
定する第4の工程と、第1の工程によるマーク位置と第
3の工程によるマーク位置との差から、加減速電圧の印
加の有無による試料位置に対するビーム位置ずれ量を求
める第5の工程と、第2の工程によるマーク位置と第4
の工程によるマーク位置との差から、第5の工程で求め
たステージ中心付近におけるビーム位置ずれ量を減じる
ことにより、加減速電圧の印加の有無によるビーム偏向
量に対するビーム位置ずれ量を求める第6の工程と、第
5の工程で求めた試料位置に対するビーム位置ずれ量と
第6の工程で求めたビーム偏向量に対するビーム位置ず
れ量を基に、ビーム位置に対して補正量を決定する第7
の工程とを含むこと。
【0017】(4) 荷電ビームとして、電子ビームを用い
ること。
【0018】(5) 荷電ビームは、LSIの繰り返し部分
を部分的に一括して露光するためにキャラクタパターン
(CP)ビームに整形されること。
【0019】(作用)荷電ビーム露光装置において、試
料面上に形成される電界は、ステージの位置や対物レン
ズ下面形状等により一様とはならない。このため、リタ
ーディング電圧の有無によるビーム位置のずれ量は、試
料面上の位置によって変わる。また、荷電ビームの偏向
量は偏向角度で決まるが、偏向角度が変わると試料面上
の電界と荷電ビームの入射角度も変わる。このため、リ
ターディング電圧の有無によるビーム位置ずれ量は、ビ
ーム偏向量によって変わる。なお、試料上にパターンを
露光する際は、設計パターンデータに基づいて試料上の
ビーム位置とビーム偏向量は予め分かっている。
【0020】従って本願発明のように、加減速電圧の有
無によるビームの位置ずれを、試料上の位置とビーム偏
向量に応じて補正することにより、リターディング電圧
を印加したときのビームの位置ずれを試料上の全面に対
して正確に補正することが可能となる。
【0021】また、加減速電圧の印加の有無による試料
位置に対するビーム位置ずれ量は、加減速電圧を印加し
た状態と印加しない状態の各々で、試料ステージを移動
してビームの偏向中心で試料上の各マークの位置を測定
することにより、これらの差から簡易に求めることがで
きる。同様に、加減速電圧の印加の有無によるビーム偏
向量に対するビーム位置ずれ量は、加減速電圧を印加し
た状態と印加しない状態の各々で、試料ステージ中心付
近でビームを偏向して試料上の各マークの位置を測定す
ることにより、これらの差から簡易に求めることができ
る。但し、ここで得られるビーム位置ずれ量には、加減
速電圧の印加の有無による試料位置に対するビーム位置
ずれ量が含まれているので、これを差し引く必要があ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示の実施
形態によって説明する。
【0023】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係わる電子ビーム露光装置を示す概略構成
図である。なお、この装置は単独でLSIパターンの露
光を行うものであってもよいし、光露光装置と併用して
M&M方式で露光を行うものであってもよい。
【0024】図中の11は電子銃、12はコンデンサレ
ンズ、13はCPアパーチャを選択するためのCP選択
偏向器、14はLSIの繰り返し部分に相当する複数の
CPアパーチャを有するCPアパーチャマスク、15は
縮小レンズ、16は対物偏向器、17は対物レンズ、1
8は電子ビームである。21は試料としてのウェハ、2
2はウェハホルダ、23は試料ステージ、24はマーク
台、25はウェハ21と対物レンズ17の下面との間に
減速電界を形成するためのリターディング電源である。
また、30は制御コンピュータ、31はレンズ制御回
路、32はCP選択回路、33はビーム偏向回路、34
はステージ制御回路、35はパターンデータを示してい
る。
【0025】電子銃11から放出された電子ビーム18
は、コンデンサレンズ12で希望の電流密度へ調整さ
れ、CP選択偏向器13でCPアパーチャマスク14上
の任意のCPアパーチャを選択することにより、CPア
パーチャマスク14で希望のビーム形状へ成形される。
そして、縮小レンズ15と対物レンズ16で希望とする
寸法に縮小され、ウェハ21上に結像して転写される。
ウェハ21上の露光位置は、対物偏向器17で偏向され
て決定される。ウェハホルダ22はアースから絶縁さ
れ、リターディング電源25で必要とする電圧を印加で
きるようになっている。また、レンズ制御回路31,C
P選択回路32,ビーム偏向回路33,ステージ制御回
路34は、制御コンピュータ30により制御される。
【0026】図2は、リターディング電圧を印加したと
きの電気力線の様子を示している。図2(a)は、ウェ
ハ21が光軸の近くにあった場合で、ウェハ21の中心
付近の電気力線101は光軸に対して平行に進む。図2
(b)は、ウェハ21の位置が変化した場合で、ウェハ
21の端付近では電気力線101は光軸に対して平行に
は進まない。また、ビームの位置校正用のマーク台24
にはリターディング電圧は印加されていない。
【0027】このようにステージ22の位置が変化し
て、ウェハ21の端近くを露光する場合は、リターディ
ング電圧を印加することにより発生する電場によりビー
ム位置の変化の振る舞いがウェハ中心が光軸中心にある
場合と異なる。
【0028】次に、本実施形態におけるビーム位置補正
動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0029】まず、リターディング電圧を印加しない状
態で、焦点と非点補正、対物偏向器17の偏向感度等の
校正を行う。このときは、校正用のマークを用いても、
ウェハ21上にあるマークを用いてもよい。この工程は
公知の校正方法と同じである。次いで、マーク付きのウ
ェハ21をホルダ22にセットする。
【0030】これ以降が、リターディング電圧印加によ
る位置ずれ補正ステップであり、最初にステップS1と
して、リターディング電圧を印加せず、偏向中心でステ
ージを移動してウェハ各点のマークの位置を計測する。
即ち、対物偏向器17でビームを偏向することなく、ス
テージ22を移動させることにより各マーク位置を順次
計測する。
【0031】次いで、ステップS2として、リターディ
ング電圧を印加して、偏向中心で焦点・非点調整を行
う。さらに、偏向中心でステージを移動してウェハ各点
のマークの位置を計測する。
【0032】次いで、ステップS3として、S1とS2
の各ステップの同じマーク位置での検出されるマーク位
置の差を求める。図4(a)にその結果を示す。マーク
位置のずれが発生するのは、図4(b)に示すように、
ビームの入射角度と電界の方向が平行でないために発生
する。図4(a)からシフト項を求める。ビームの位置
ずれのシフト項が減速電界によるビームの位置ずれを表
して、長さが異なるのは電界の不均一性を表している。
【0033】次いで、ステップS4として、リターディ
ング電圧を印加せず、あるステージ位置(ウェハ中心が
光軸付近にあるのが望ましい)で、各偏向電圧における
マークの位置を計測する。即ち、ウエハ中心付近でビー
ムを偏向してウェハ上のマークの位置を計測する。
【0034】次いで、ステップS5として、リターディ
ング電圧を印加し、偏向中心で焦点・非点調整を行う。
さらに、あるステージ位置(ウェハ中心が光軸付近にあ
るのが望ましい)で、各偏向電圧におけるマークの位置
を計測する。
【0035】次いで、ステップS6として、S4とS5
の各ステップの同じ偏向電圧における検出されるマーク
位置の差(即ち、ビーム位置の差)を求める。図5
(a)にその結果を示す。マーク位置のずれが発生する
のは、図5(b)に示すようにビーム18の入射角度と
電界101の方向が平行でないために発生する。
【0036】ここで、上記得られるマーク位置の差は、
リターディング電圧の印加の有無によるウェハ位置に対
するビーム位置ずれ量が含まれているため、偏向中心付
近におけるビーム位置ずれ102を減じる。 図5
(a)から偏向中心のビーム位置ずれ401を減じた値
を求め、図5(a)から偏向中心付近のビームの位置ず
れ(図4(a)中の103)を減じた値を、図6(a)
に示す。また、ビームの位置ずれ102が偏向中心から
離れるに従い大きくなっているのは、ビーム18の入射
角度が偏向位置により異なるために発生している。よっ
て、このずれは、図6(b)に示すように、偏向領域に
応じたビーム18の入射角度の変化を表している。
【0037】次いで、ステップS7として、S3で求め
た減速電界によるビーム位置ずれとS5で求めたビーム
の入射角度によるビーム位置ずれとの関係より、S1で
求めたビームの位置に対して、(減速電界による位置ず
れ+入射角度による位置ずれ)の補正を行う。補正はベ
クトルを考慮して補正を行う。
【0038】ここで、露光時のウェハの位置と偏向位置
は露光データから求めることができる。即ち、ウェハの
位置と偏向領域に依存したビーム位置の補正値は予め分
かる。従って、偏向位置は予め露光データより算出され
るので、その偏向位置のデータより、入射角度による位
置ずれへ換算して補正する。これらの補正値は、リター
ディング電圧が一定であれば再現性良く得ることができ
るので、予めウェハの位置に対して補正を行えば、繰り
返し良く露光を行うことができる。
【0039】上記のS1〜S7のステップにより、リタ
ーディング電界による非均一性を求めることができ、そ
の電界とビームの入射角度の関係から、ビームの位置ず
れを補正することが可能となり、高精度な露光が可能と
なる。従って、例えばM&M方式のように光露光と併用
する場合、リターディング電圧の印加によりレジストに
対する電子ビームの感度を上げることができ、しかもリ
ターディングによるビーム位置ずれをなくすことがで
き、M&M方式の利点を生かしながら、極めて高い精度
で露光を行うことが可能となる。
【0040】(第2の実施形態)図7は、本発明の第2
の実施形態に係わる電子ビーム露光方法における位置補
正動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】本実施形態ではまず、ステップS11とし
て、第1の実施形態のS1のステップと同様に、リター
ディング電圧を印加しない状態で、ステージを移動して
ビームの偏向中心で試料上の各マークの位置を測定す
る。続いて、ステップS12としてS4のステップと同
様に、リターディング電圧を印加しない状態で、ステー
ジ中心付近でビームを偏向してウェハ21上の各マーク
の位置を測定する(S12)。
【0042】次いで、ステップS13としてS2のステ
ップと同様に、リターディング電圧を印加した状態でス
テージ23を移動してビームの偏向中心でウェハ21上
の各マークの位置を測定する。続いて、ステップS14
としてS5のステップと同様に、リターディング電圧を
印加した状態で、ステージ中心付近でビームを偏向して
ウェハ21上の各マークの位置を測定する。
【0043】次いで、ステップS15として、S11の
ステップによるマーク位置とS13のステップによるマ
ーク位置との差から、リターディング電圧の印加の有無
によるウェハ位置に対するビーム位置ずれ量を求める。
次いで、ステップS16として、S12のステップによ
るマーク位置とS14のステップによるマーク位置との
差から、S15のステップで求めたステージ中心付近に
おけるビーム位置ずれ量を減じることにより、リターデ
ィング電圧の印加の有無によるビーム偏向量に対するビ
ーム位置ずれ量を求める。
【0044】そして、ステップS17として、S15の
ステップで求めた試料位置に対するビーム位置ずれ量と
S16のステップで求めたビーム偏向量に対するビーム
位置ずれ量を基に、ビーム位置に対して補正量を決定す
る。
【0045】このような方法であっても、先の第1の実
施形態と同様に、リターディング電圧を印加したときの
ビームの位置ずれを試料上の全面に対して正確に補正す
ることができ、第1の実施形態と同様の効果が得られ
る。また本実施形態では、リターディング電圧の印加の
有無の切り替えが1回で済むことから、補正処理に要す
る時間を短縮できる利点もある。
【0046】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。実施形態では、試料と対物レンズ下
面との間に減速電圧を印加してビームを減速させる露光
装置の例を説明したが、これとは逆に加速電圧の印加に
より加速電界を形成する露光装置にも、本発明は同様に
適用することができる。また、電子ビーム露光に限ら
ず、イオンビーム露光に適用することも可能である。そ
の他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して
実施することができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、加
減速電圧の有無によるビームの位置ずれを、試料上の位
置とビーム偏向量に応じて補正することにより、リター
ディング電圧を印加したときのビームの位置ずれを試料
上の全面に対して正確に補正することができ、露光精度
の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる電子ビーム露光装置を
示す概略構成図。
【図2】リターディング電圧を印加したときの電気力線
の様子を示す図。
【図3】第1の実施形態における位置補正動作を説明す
るためのフローチャート。
【図4】リターディングの有無におけるウェハ位置に対
するビームの位置ずれと、偏向中心付近でのビームの位
置ずれと電界の関係を示す図。
【図5】リターディング電圧の有無における偏向位置に
対するビーム位置ずれと、偏向領域でのビームの移動と
電界の関係を示す図。
【図6】リターディングの有無における、ウェハ中心付
近で偏向中心のビームの移動量を除いた偏向位置に対す
るビーム位置ずれと、偏向中心でのビームの移動量を減
じた偏向領域の違いでのビームの移動量と電界との関係
を示す図。
【図7】第2の実施形態における位置補正動作を説明す
るためのフローチャート。
【符号の説明】
11…電子銃 12…コンデンサレンズ 13…CP選択偏向器 14…CPアパーチャマスク 15…縮小レンズ 16…対物偏向器 17…対物レンズ 18…電子ビーム 21…ウェハ 22…ウェハホルダ 23…ステージ 24…マーク台 25…リターディング電源 30…制御コンピュータ 31…レンズ制御回路 32…CP選択回路 33…ビーム偏向回路 34…ステージ制御回路 35…パターンデータ 101…電界 102…位置ずれ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 502A Fターム(参考) 2H097 AA03 BB03 CA16 GB01 JA02 KA13 KA18 KA40 LA10 5C033 GG05 5C034 BB04 BB06 BB07 5F046 AA09 5F056 AA04 BA08 CB29 CB40 CC02 CD11 DA22 DA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料上に荷電ビームを照射して該試料に所
    望パターンを露光する荷電ビーム露光方法であって、試
    料近傍に加減速電圧による加減速電界を形成して試料上
    に入射するビームの速度を加減速させた荷電ビーム露光
    方法において、 前記加減速電圧の有無によるビームの位置ずれを、試料
    上の位置とビーム偏向量に応じて補正することを特徴と
    する荷電ビーム露光方法。
  2. 【請求項2】前記加減速電圧を印加した状態と印加しな
    い状態の各々で、試料ステージを移動してビームの偏向
    中心で試料上の各マークの位置を測定し、加減速電圧の
    印加の有無による試料位置に対するビーム位置ずれ量を
    求める工程と、 前記加減速電圧を印加した状態と印加しない状態の各々
    で、試料ステージ中心付近でビームを偏向して試料上の
    各マークの位置を測定し、加減速電圧の印加の有無によ
    るビーム偏向量に対するビーム位置ずれ量を求める工程
    と、 前記求められた試料位置に対するビーム位置ずれ量とビ
    ーム偏向量に対するビーム位置ずれ量を基に、加減速電
    圧の印加の有無によるビーム位置の補正量を求める工程
    とを含むことを特徴とする請求項1記載の荷電ビーム露
    光方法。
  3. 【請求項3】前記加減速電圧を印加しない状態で、試料
    ステージを移動してビームの偏向中心で試料上の各マー
    クの位置を測定する第1の工程と、前記加減速電圧を印
    加した状態で試料ステージを移動してビームの偏向中心
    で試料上の各マークの位置を測定する第2の工程と、第
    1の工程によるマーク位置と第2の工程によるマーク位
    置との差から、加減速電圧の印加の有無による試料位置
    に対するビーム位置ずれ量を求める第3の工程と、 前記加減速電圧を印加しない状態で、試料ステージ中心
    付近でビームを偏向して試料上の各マークの位置を測定
    する第4の工程と、前記加減速電圧を印加した状態で、
    ステージ中心付近でビームを偏向して試料上の各マーク
    の位置を測定する第5の工程と、第4の工程によるマー
    ク位置と第5の工程によるマーク位置との差から、第3
    の工程で求めたステージ中心付近におけるビーム位置ず
    れ量を減じることにより、加減速電圧の印加の有無によ
    るビーム偏向量に対するビーム位置ずれ量を求める第6
    の工程と、 第3の工程で求めた試料位置に対するビーム位置ずれ量
    と第6の工程で求めたビーム偏向量に対するビーム位置
    ずれ量を基に、加減速電圧の印加の有無によるビーム位
    置の補正量を決定する第7の工程とを含むことを特徴と
    する請求項1記載の荷電ビーム露光方法。
  4. 【請求項4】前記加減速電圧を印加しない状態で、試料
    ステージを移動してビームの偏向中心で試料上の各マー
    クの位置を測定する第1の工程と、前記加減速電圧を印
    加しない状態で、試料ステージ中心付近でビームを偏向
    して試料上の各マークの位置を測定する第2の工程と、
    前記加減速電圧を印加した状態で試料ステージを移動し
    てビームの偏向中心で試料上の各マークの位置を測定す
    る第3の工程と、前記加減速電圧を印加した状態で、試
    料ステージ中心付近でビームを偏向して試料上の各マー
    クの位置を測定する第4の工程と、 第1の工程によるマーク位置と第3の工程によるマーク
    位置との差から、加減速電圧の印加の有無による試料位
    置に対するビーム位置ずれ量を求める第5の工程と、 第2の工程によるマーク位置と第4の工程によるマーク
    位置との差から、第5の工程で求めたステージ中心付近
    におけるビーム位置ずれ量を減じることにより、加減速
    電圧の印加の有無によるビーム偏向量に対するビーム位
    置ずれ量を求める第6の工程と、 第5の工程で求めた試料位置に対するビーム位置ずれ量
    と第6の工程で求めたビーム偏向量に対するビーム位置
    ずれ量を基に、ビーム位置に対して補正量を決定する第
    7の工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の荷電
    ビーム露光方法。
  5. 【請求項5】荷電ビーム源から発生された荷電ビームを
    所望の形状に整形するためのアパーチャと、前記アパー
    チャにより整形されたビームを試料面上に結像させるた
    めの縮小レンズ及び対物レンズと、前記試料面上のビー
    ム位置を制御する対物偏向器と、前記試料面上に入射す
    るビームの速度を加減速するための電源と、前記電源か
    らの加減速電圧の有無によるビーム位置ずれを、試料面
    上の位置とビーム偏向量を基に補正する手段とを具備し
    てなることを特徴とする荷電ビーム露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009038345A (ja) * 2007-07-12 2009-02-19 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置
JP2011192456A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Horon:Kk 荷電粒子線装置

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