JP2001187751A - 新規トレン誘導体とその製造方法 - Google Patents

新規トレン誘導体とその製造方法

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JP2001187751A
JP2001187751A JP37493299A JP37493299A JP2001187751A JP 2001187751 A JP2001187751 A JP 2001187751A JP 37493299 A JP37493299 A JP 37493299A JP 37493299 A JP37493299 A JP 37493299A JP 2001187751 A JP2001187751 A JP 2001187751A
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tren
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amide
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JP37493299A
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Junro Yoneda
淳郎 米田
Yoshihiro Maeda
喜浩 前田
Shigeru Yamaguchi
繁 山口
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多種多様な官能基を数多く導入した構造を有す
るトレン誘導体を提供する。好ましくは水溶性のトレン
誘導体を提供する。 【解決手段】本発明に係わるトレン誘導体や水溶性のト
レン誘導体は、下記一般式(1)で表わされる構造を有
し、重量平均分子量が200〜20,000であること
を特徴とする。 【化36】 具体的には、以下で示す、 R4:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R5:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM46,R9,R10: 互いに独立に,カルボキシル基,水
酸基,アミド基,アミノ基,チオール基, スルホン酸基のうち、少なくとも一つの官能基を有する
有機基 R7:−H,−CH3, −CH2COOM58:−H,−CH311:−COOM6,−SO37,−CHO,−CN,
−COR1212:−CH3,−CH2CH31〜M7:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属の構造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多種多様な官能基
が数多く導入された水溶性化合物、およびこれらの製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術】デンドリマー構造の化合物が、その放射状
に広がった構造のために、直鎖状高分子とは違った特異
な性質を有することが知られるようになり、これを利用
する試みがなされている。例えば、WO99/1558
0号明細書、特表平10−509749号明細書には、
ポリアルキレンアミンの高分子量デンドリマーが粘着
剤、燃料,潤滑油用低温流動性向上剤として優れた性能
を示すことが記載されている。
【0003】また、三脚型ポリアミンであるトリス(2
−アミノエチル)アミン(以下、トレンと記す。)は、
最も単純な配位子のひとつであり、これと重金属イオン
との錯体が、ある反応の触媒となることが知られてい
る。これを利用した例として、特開平11−50096
号明細書では、トレンを含む、三脚型ポリアミン系の配
位子と、銅,鉄,マンガン等の重金属イオンとで錯体を
合成し、これを漂白剤の活性化剤として用いている。
【0004】しかし、デンドリマー構造の化合物につい
ては、水溶性がなく、三脚型ポリアミン化合物について
は、用途が重金属錯体を形成するための配位子に限定さ
れているため、特定の官能基が少数しか導入されておら
ず、特にカルボキシル基やスルホン酸基が多数導入され
た例はほとんどなく、カルシウムイオン捕捉能や分散能
に関しては不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
て解決しようとする課題は、多種多様な官能基を数多く
導入した構造を有し、且つ好ましくは水溶性を持つ、ト
レン誘導体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく鋭意検討を行った。その結果、アミド基、
アミノ基、チオエーテル基、カルボキシル基、スルホン
酸基から選ばれる少なくとも1つの官能基をトレン骨格
に多数しかも容易に導入されて有する、新規なトレン誘
導体及びその製造方法を見出した。具体的に合成された
のは、例えば水溶性トレン誘導体である。本発明の製造
方法をトレン化合物に適応させる事で、より複雑な構造
のトレン誘導体を得る事が可能である。また、本発明の
製造方法を採用する事で、容易にトレン誘導体に各種置
換基を導入する事ができ、また容易に水溶性のトレン誘
導体を得る事もできる。
【0007】即ち、本発明は以下の構成を提供する。 下記一般式(1)で表わされる構造を有し、重量平均
分子量が200〜20,000であるトレン誘導体であ
る。また好ましくは水溶性のトレン誘導体である。
【0008】
【化5】
【0009】R4:−H,−CH3,−CH2OH,−O
H R5:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM46,R9,R10: 互いに独立に,カルボキシル基,水
酸基,アミド基,アミノ基,チオール基,スルホン酸基
のうち、少なくとも一つの官能基を有する有機基 R7:−H,−CH3, −CH2COOM58:−H,−CH311:−COOM6,−SO37,−CHO,−CN,
−COR1212:−CH3,−CH2CH31〜M7:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属 の構造である。
【0010】下記一般式(2)で表わされるアミド化
合物および/または(3)で表わされるビニル化合物、
にトレン化合物、例えば、トリス(2−アミノエチル)
アミンをマイケル付加させることを特徴とするトレン誘
導体の製造方法。好ましくは上記に記載のトレン誘導体
の製造方法。好ましくは、上記に記載のトレン誘導体や
水溶性トレン誘導体の製造方法。
【0011】
【化6】
【0012】R1:−H,−CH3,−CH2OH,−O
H R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM23:カルボキシル基,水酸基,アミド基,アミノ基,
チオール基,スルホン酸基のうち、少なくとも一つの官
能基を有する有機基である。さらにM1,M2:互いに独
立に水素,NH4,アルカリ金属,アルカリ土類金属で
ある。
【0013】
【化7】
【0014】R1: −COOM1,−SO32,−CH
O,−CN,−COR22:−CH3,−CH2CH31,M2:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属 下記一般式(4)で表わされる不飽和二重結合を有す
る酸無水物と、トレン化合物例えば、トリス(2−アミ
ノエチル)アミンとのアミド化合物、に下記一般式
(5)で表わされるアミン化合物および/または下記一
般式(6)で表わされるチオール化合物をマイケル付加
させることを特徴とするトレン誘導体の製造方法。好ま
しくは上記に記載トレン誘導体や水溶性トレン誘導体の
製造方法。
【0015】
【化8】
【0016】R1:−H,−CH3,−CH2OH,−O
H R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM11:H,NH4,アルカリ金属,アルカリ土類金属 一般式(5):R1−NH−R2 (5) (R1,R2:互いに独立にカルボキシル基,水酸基,ア
ミド基,アミノ基, チオール基, スルホン酸基のう
ち、少なくとも一つの官能基を有する有機基、または水
素)。 一般式(6):R1−SH (6) (R1:カルボキシル基,水酸基,アミド基,アミノ
基, チオール基,スルホン酸基のうち、少なくとも一
つの官能基を有する有機基)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明であるトレン誘導体
や水溶性トレン誘導体の構造およびその製造方法につい
て詳細に説明する。
【0018】(トレン誘導体および水溶性トレン誘導
体)本発明に係わるトレン誘導体や水溶性トレン誘導体
は、下記一般式(1)で表わされる構造を有し、重量平
均分子量が200〜20,000であることを特徴とす
る。
【0019】
【化9】
【0020】R4:−H,−CH3,−CH2OH,−O
H R5:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM4 さらに具体的には、R6,R9,R10:互いに独立に、
【0021】
【化10】
【0022】R7:−H,−CH3,−CH2OH,−O
H ,−CH2COOM308:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R11: −COOM31,−SO332,−CHO,−C
N,−COR1212:−CH3,−CH2CH31〜M32:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属で示されるトレン誘導体である。
【0023】例えば、より具体的には、上記一般式
(1)において、R1,R2,R3が、
【0024】
【化11】
【0025】で示される化合物である。より好ましく
は、上記式のR4、R5が水素、R6がマレイン酸由来の
構造単位を持っている置換基の場合である。
【0026】より具体的には、そのマレイン酸由来の構
造単位を持つ置換基R6が、
【化12】
【0027】である化合物である。また、例えば、上記
一般式(1)において、 R1,R2,R3が、
【化13】
【0028】より好ましくは、上記式のR7、R8が水
素、R9がマレイン酸由来の構造単位である化合物であ
る。
【0029】より具体的には、そのマレイン酸由来の構
造単位のR9が、
【0030】
【化14】
【0031】である化合物である。
【0032】具体的により好ましくは、以下の式で表わ
される化合物である。この具体的なトレン誘導体は、上
記一般式(1)やその置換基構造を持つトレン誘導体で
ある。またその構造以外の構想のトレン誘導体ではある
が、本発明の製造方法を採用する事で好ましく製造する
事のできる構造を持つトレン誘導体も記載した。
【0033】
【化15】
【0034】このトレン誘導体は、例えばトレンに、マ
レイン酸とアスパラギン酸を反応させたアミド体のナト
リウム塩を反応させてできる。
【0035】
【化16】
【0036】上記トレン誘導体は、例えばトレンに、マ
レイン酸とトリプトファンを反応させたアミド体のナト
リウム塩を反応させてできる。
【0037】
【化17】
【0038】上記トレン誘導体は、例えばトレンに、マ
レイン酸とメチオニンを反応させたアミド体のナトリウ
ム塩を反応させてできる。
【0039】
【化18】
【0040】上記トレン誘導体は、例えばトレンに、マ
レイン酸とタウリンを反応させたアミド体のナトリウム
塩を反応させてできる。
【0041】
【化19】
【0042】上記トレン誘導体は、例えばトレンに、ビ
ニルスルホン酸のナトリウム塩を反応させてできる。
【0043】
【化20】
【0044】但し上記式でl、m、nは互いに独立に1
〜3である。
【0045】上記トレン誘導体は、例えばトレンに、マ
レイン酸とエチレンジアミンを反応させたアミド体のナ
トリウム塩を反応させてできる。
【0046】
【化21】
【0047】上記トレン誘導体は、例えばトレンとマレ
イン酸を反応させたアミド体のナトリウム塩に、アスパ
ラギン酸のナトリウム塩を反応させてできる。
【0048】
【化22】
【0049】上記トレン誘導体は、例えばトレンとマレ
イン酸を反応させたアミド体のナトリウム塩に、チロシ
ンのナトリウム塩を反応させてできる。
【0050】
【化23】
【0051】上記トレン誘導体は、例えばトレンとマレ
イン酸を反応させたアミド体のナトリウム塩に、イミノ
二酢酸のナトリウム塩を反応させてできる。
【0052】
【化24】
【0053】但し、上記式でl、m、nは互いに独立に
1〜3である。
【0054】上記トレン誘導体は、例えばトレンとマレ
イン酸を反応させたアミド体のナトリウム塩に、マレイ
ン酸とシステインを反応させたアミド体のナトリウム塩
を反応させてできる。
【0055】また、上述のマレイン酸は不飽和カルボン
酸系単量体の1例である。また、アスパラギン酸やチロ
シンやシスティンはアミノ酸である。よって上記トレン
誘導体は、具体的には、トレン化合物に、不飽和カルボ
ン酸系単量体とアミノ酸を反応させて得たアミド体(各
種塩構造になっていてもよい)を反応させる事によって
得る事ができる。また、トレン化合物にスルホン酸基を
持つ不飽和単量体を反応させて得る事ができる。
【0056】また、トレン化合物に、不飽和カルボン酸
系単量体とジアミン化合物を反応させたアミド体を反応
させて得る事ができる。また、トレン化合物と不飽和カ
ルボン酸系単量体を反応させたアミド体に、アミノ酸等
のアミン(塩の構造になっていてもよい)を反応させて
得る事もできる。また、トレン化合物と不飽和カルボン
酸系単量体を反応させたアミド体と、不飽和カルボン
酸系単量体とアミノ酸等のアミンと反応させて得られた
アミド体を反応させても得る事ができる。
【0057】反応に支障がなければ、これら素反応を組
み合わせてより複雑な構造のトレン誘導体を得る事も可
能である。
【0058】また、トレン化合物に反応させるアミンと
しては、上述の様に、例えばアスパラギン酸やタウリン
やチロシンやシスティンの様なアミノ酸構造のアミンを
反応させる事が、水溶性のトレン誘導体や、より複雑な
錯体構造のトレン誘導体や、本発明の効果として性能を
持ったトレン誘導体を得る上で好ましい形態である。例
えばスルホン酸基を持つアミノ酸であるタウリンとトレ
ン化合物を反応させる事で、容易にアミノ酸構造とスル
ホン酸基が導入されたトレン誘導体が製造可能である。
勿論、本発明の製造方法においては、トレン化合物とマ
レイン酸等の反応で得られるトレン−アミド誘導体に、
これら、アミノ酸構造を持つのアミンを反応させて製造
されるトレン誘導体も好ましい実施形態である。
【0059】なおこれら具体的化合物は、本発明の製造
方法を利用する事で、またその素反応を組み合わせて用
いる事で容易に製造する事が可能である。これら一部の
トレン誘導体は実施例でその具体的製造例を示した。
【0060】本発明のトレン誘導体や水溶性のトレン誘
導体は、その重量平均分子量が200〜20,000、
好ましくは200〜10000、より好ましくは200
〜5000である。
【0061】本発明のトレン誘導体や水溶性のトレン誘
導体は、多数のアミド基、アミノ基、チオエーテル基に
加えて、カルボキシル基、スルホン酸基等から選ばれる
少なくとも1つの官能基を多数導入されて有するので、
種々の性能を発揮する事ができる。より好ましくは水溶
性を持ち、合せて、金属イオンキレート能、カルシウム
イオン分散能、ソイルリリース能、色移り防止能、腐食
防止能等に優れた能力を有する。 <トレン誘導体や水溶性トレン誘導体の製造方法>本発
明に係わるトレン誘導体や水溶性トレン誘導体の製造方
法は、次に示す2つの方法であることを特徴とする。ま
ず第1の方法は、下記一般式(2)で表わされるアミド
化合物および/または(3)で表わされるビニル化合
物、にトレン化合物、例えばトリス(アミノアルキル)
アミンをマイケル付加させることを特徴とする。好まし
くは、トリス(2−アミノエチル)アミンを使用する事
ができる。
【0062】
【化25】
【0063】上記化学式においてR1、R2、R3は以下
である。 R1:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM23:以下の化学式で示される構造のいずれかである。
【0064】
【化26】
【0065】但し、上記構造は、以下で示す置換構造を
持っている。具体的には、 R7:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM308:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R11: −COOM31,−SO332,−CHO,−C
N,−COR1212:−CH3,−CH2CH31〜M32:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属である。
【0066】
【化27】
【0067】R1: −COOM1,SO32,−CH
O,−CN,−COR22:−CH3,−CH2CH3 但し、上のR1で、M1,M2は互いに独立にH,NH4
アルカリ金属,アルカリ土類である。
【0068】第2の方法は、下記一般式(4)で表わさ
れる、不飽和二重結合を有する酸無水物とトレン化合
物、例えばトリス(アミノアルキルアミン)とのアミド
化合物、に下記一般式(5)で表わされるアミン化合物
および/または下記一般式(6)で表わされるチオール
化合物をマイケル付加させることを特徴とする。好まし
くは、トリス(2−アミノエチル)アミンを使用する事
ができる。
【0069】
【化28】
【0070】但し、上記一般式で、 R1:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
COOM11:H,NH4,アルカリ金属,アルカリ土類金属 である。
【0071】一般式(5):R1−NH−R2 、但し
1,R2は互いに独立に、下記化学式で表される構造お
よび水素である。また、M1〜M25は、互いに独立に水
素,NH4,アルカリ金属,アルカリ土類金属である。
【0072】
【化29】
【0073】一般式(6): R1−SH。但し、 R
1は、下記式で表される構造である。但し、この構造
で、M1は、互いに独立に水素,NH4,アルカリ金属,
アルカリ土類金属である。
【0074】
【化30】
【0075】本発明の好ましい形態としては、上記記載
の本発明の製造方法によって得られた、上記一般式
(1)で示される構造のトレン誘導体である。また本発
明の製造方法で使用できる、トレン化合物は特に限定さ
れない。具体的には、例えばトリス(アミノアルキル)
アミンである。より具体的には、トリス(2−アミノエ
チル)アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、
トリス(4−アミノブチル)アミン、トリス(6−アミ
ノヘキシル)アミン等であり、反応に支障なければ、こ
れらから選択される少なくとも1のトレン化合物を使用
してもよい。好ましくは、トリス(2−アミノエチル)
アミンである。
【0076】以下、具体的に製造方法の条件について説
明する。本発明でマイケル付加反応を行うための方法と
しては、溶液反応が好ましく、この場合、攪拌下、静置
下の何れでも良い。
【0077】〈溶媒〉上記反応を行う際の溶媒は、水系
溶媒が好ましく、さらに好ましくは水である。また、原
料物質の溶解性を向上させるために、好ましくは、活性
プロトンを有しない水系溶媒を10%以下の量で適宜加
えても良い。具体的には、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、ジオ
キサンなどのエーテル類;などから、1種類または2種
類以上を適宜選択して用いることができる。
【0078】〈触媒〉前記溶液反応を行う際の触媒は基
本的には不要であるが、必要に応じて反応に悪影響をい
及ぼさないものであれば適宜使用しても良い。
【0079】〈濃度〉前記溶液反応を行う際の原料物質
濃度は特に限定されないが、好ましくは10%以上であ
り、さらに好ましくは20%以上である。
【0080】〈pH〉前記溶液反応を行う際の反応溶液
のpHは任意であるが、原料物質の溶解性にもよるが、
好ましくは7以上、さらに好ましくは10以上である。
pHが7未満では、マイケル付加反応の反応性が悪くな
る恐れがある。
【0081】〈その他〉前記溶液反応を行う際の反応温
度は、特に限定されないが20〜100℃が好ましく、
さらに好ましくは80℃以下で行う。100℃を越える
と、アミド化物が加水分解する恐れがある。反応時間は
特に限定されず、反応圧力は、常圧(大気圧)、加圧、
減圧の何れでも良い。
【0082】(水溶性化合物の用途)本発明の水溶性化
合物は、例えばカルボキシル基や水酸基等、多種多様な
官能基が多数導入され、しかも水溶性を有することか
ら、これらの特徴を活かして、洗剤組成物、繊維処理
剤、過酸化物安定化剤、金属イオンキレート剤、分散
剤、ソイルリリース剤、色移り防止剤、スケール防止
剤、腐食防止剤、漂白助剤等として用いることができ
る。これらの用途の中で、特に、洗剤組成物、繊維処理
剤、過酸化物安定化剤、金属イオンキレート剤等に配合
する事が好ましい。また、過酸化物安定化効果を利用し
て、漂白剤、かび取り剤、かび防止剤にも配合が可能で
ある。特に本発明の水溶性のトレン誘導体は、特異的な
構造により、良好な過酸化物安定化効果を持ち、かつ、
良好な水溶性ももっているので特にペルオキシ系の漂白
剤、かび取り剤、かび防止剤等の用途で、水溶性の剤に
配合が可能である。
【0083】また、各種官能基と相互作用する事のでき
るその特異的な構造と、かつ良好な水溶性を保有してい
る本発明のトレン誘導体は、感熱記録材料等に配合する
事で顔料やその他の有機添加剤や無機添加剤と良好な親
和性が確保され、発色性改良効果やドット再現性効果が
得られる。また同様な理由で液晶材料にも配合する事が
でき、液晶材料で使用される発色剤とも良好な親和性を
有するので、良好な液晶配向性がえられる。また、同様
にして各種写真材料や感光材料にも添加可能である。
【0084】以下、好ましい応用例として、具体的に洗
剤組成物及び繊維処理剤として用いた場合について説明
する。
【0085】本発明の洗剤組成物は、本発明の水溶性化
合物と後述の界面活性剤とを含んでいる。洗剤組成物中
の水溶性化合物の配合量は0.1〜20重量%であり、
界面活性剤の配合量は5〜70重量%であるのが好まし
い。さらに好ましくは、水溶性化合物の配合量は0.5
〜15重量%であり、界面活性剤の配合量は20〜60
重量%である。
【0086】本発明の水溶性化合物を含む洗剤組成物
に、界面活性剤および必要に応じて酵素を配合しても良
い。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤およびカチオン界面活性
剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを好ましく使
用することができる。
【0087】上記、アニオン界面活性剤としては、例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはア
ルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫
酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸ま
たはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不
飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカル
ボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N-アシルアミノ酸
型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステ
ルまたはその塩を挙げることができる。
【0088】上記、ノニオン界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレ
ンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル
グルコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキ
ルアミンオキサイドを挙げることができる。
【0089】上記、両性界面活性剤としては、カルボキ
シ型またはスルホベタイン型両性界面活性剤を挙げるこ
とができ、カチオン界面活性剤としては、第4級アンモ
ニウム塩を挙げることができる。
【0090】また、本発明のマレイン酸系共重合体を含
む洗剤組成物に配合される酵素としては、プロテアー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ等を使用することができる。
特に、アルカリ洗浄液中で活性が高いプロテアーゼ、ア
ルカリリパーゼおよびアルカリセルラーゼが好ましい。
酵素の配合量は、0.01〜5重量%が好ましい。この
範囲を外れると、界面活性剤とのバランスがくずれ、洗
浄力を向上させることができない。
【0091】本発明の水溶性化合物を含む洗剤組成物に
は、必要に応じて、公知のアルカリビルダー、キレート
ビルダー、再付着防止剤、蛍光剤、漂白剤、香料等の洗
剤組成物に常用される成分を配合しても良い。また、ゼ
オライトを配合しても良い。アルカリビルダーとして
は、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩等を用いることができる。
キレートビルダーとしては、ジグリコール酸、オキシカ
ルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、D
TPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、クエン酸等を
必要に応じて使用することができる。
【0092】本発明の繊維処理剤は、本発明の水溶性化
合物と、染色剤、過酸化物および界面活性剤からなる群
より選ばれる少なくとも1つとを含んでなるものであ
り、繊維処理における精練、染色、漂白、ソーピングの
工程で使用することができる。この場合、繊維処理剤中
の本発明の水溶性化合物の含有量は特に限定されず、所
望によりその添加量を調整することができる。染色剤、
過酸化物および界面活性剤としては繊維処理剤に通常使
用されるものが挙げられる。水溶性化合物と、染色剤、
過酸化物および界面活性剤からなる群より選ばれる少な
くとも1つとの比率は、例えば、繊維の白色度、色む
ら、染色けんろう度の向上のためには、水溶性化合物1
重量部に対して、染色剤、過酸化物および界面活性剤か
らなる群より選ばれる少なくとも1つを0.1〜100
重量部という割合で配合される。本発明の繊維処理剤を
使用できる繊維は特に限定されないが、例えば、木綿、
麻等のセルロース系繊維;ナイロン、ポリエステル等の
化学繊維;羊毛、絹糸等の動物性繊維;人絹等の半合成
繊維およびこれらの織物およびこれらの織物および混紡
品が挙げられる。
【0093】本発明の繊維処理剤を精練工程に適用する
場合は、本発明の水溶性化合物と、アルカリ剤および界
面活性剤とを配合することが好ましい。漂白工程に適用
する場合では、本発明の水溶性化合物と、過酸化物と、
アルカリ性漂白剤の分解抑制剤としての珪酸ナトリウム
等の珪酸系薬剤とを配合するのが好ましい。
【0094】
【実施例】以下、本発明を、その実施例および比較例に
よって具体的に説明するが、本発明は下記の実施例にな
んら限定されるものではない。なお、下記例中、「%」
は「重量%」を示し、「部」は「重量部」を示す。
【0095】(重量平均分子量)重合体の重量平均分子
量(以下、Mwと称す)は、GPC(ゲルパーミュエー
ションクロマトグラフィー)により測定した。測定条
件、装置等は以下の通りである。 ・カラム;G−3000PWXL (東ソー製) ・移動相;リン酸水素二ナトリウム12水和物34.5
g及びリン酸二水素ナトリウム2水和物46.2g(何
れも試薬特級、以下測定に用いる試薬は全て特級を使
用)に純水を加えて全量を5,000gとし、その後
0.45ミクロンのメンブランフィルターで濾過した水
溶液 ・検出器;UV 214nm (ウォーターズ製 モデ
ル481型) ・ポンプ;L−7110(日立製)・流量;0.5ml
/min ・温度;35℃ ・検量線;ポリアクリル酸ナトリウム標準サンプル(創
和科学製) (実施例1)還流冷却器、攪拌機を備えた容量0.5リ
ットルのガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水9
4g、48%の水酸化ナトリウム水溶液101g(1.
2mol)を仕込み、L−アスパラギン酸80g(0.6mo
l)を添加した。その後攪拌下、氷冷により15℃以下に
保ちながら、乳鉢にて粉砕した無水マレイン酸59g
(0.6mol)を徐々に添加した。添加終了後30分以上
攪拌した後、48%の水酸化ナトリウム水溶液50g
(0.6mol)を徐々に添加し中和した。このようにして
得られたマレイン酸−L−アスパラギン酸モノアミド体
の水溶液にトリス(2−アミノエチル)アミン(以下、
トレンと記す。)29g(0.2mol)を加え、80℃で
1時間攪拌することにより固形分濃度50%、最終中和
度100%の化合物(1−1)を得た。この化合物のM
wは1000であった。
【0096】化合物(1−1)について、1H−NMR
スペクトル測定を行った結果は、以下に示すが、具体的
には、1H−NMR(δ ppm/in D2O):4.2
4(3H),3.26(3H),2.42(24H)で
あった。
【0097】以上の結果より、化合物(1−1)の構造
は一般式(1)においてR1,R2,R3が、以下の式に
該当する場合であることが確認された。
【0098】
【化31】
【0099】(実施例2)還流冷却器、攪拌機を備えた
容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコにイ
オン交換水89gを仕込み、トレン29g(0.2mol)
を添加した。その後攪拌下、氷冷により15℃以下に保
ちながら、乳鉢にて粉砕した無水マレイン酸59g
(0.6mol)を徐々に添加した。添加終了後30分以上
攪拌した後、48%の水酸化ナトリウム水溶液50g
(0.6mol)を徐々に添加し中和した。このようにして
得られたマレイン酸−トレントリアミド体の水溶液にL
−アスパラギン酸87g(0.6mol)と48%の水酸化
ナトリウム水溶液100g(1.2mol)を加え、80℃
で1時間攪拌することにより固形分濃度50%、最終中
和度100%の化合物(1−2)を得た。この化合物の
Mwは1000であった。化合物(1−2)について、
1H−NMRスペクトル測定を行った結果は以下のとう
りであった。
【0100】1H−NMR(δ ppm/in D2O):
3.26(12H),2.54(6H),2.40(1
2H)。
【0101】以上の結果より、化合物(1−2)の構造
は、一般式(1)においてR1,R2,R3が、以下の式
に該当する場合であることが確認された。
【0102】
【化32】
【0103】(実施例3)還流冷却器、攪拌機を備えた
容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに2
5%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液312g(0.
6mol)とイオン交換水16gを仕込んだ。ここにトレン
29g(0.2mol)を添加し、80℃で1時間攪拌する
ことにより固形分濃度30%、最終中和度100%の化
合物(1−3)を得た。この化合物のMwは500であ
った。化合物(1−3)について、 1H−NMRスペク
トル測定を行った結果を以下に示す。
【0104】1H−NMR(δ ppm/in D2O):
2.99(6H),2.90(6H),2.62(12
H)であった。
【0105】以上の結果より、化合物(1−3)の構造
は、一般式(1)においてR1,R2,R3 が、以下の式
に該当する場合であることが確認された。
【化33】
【0106】(実施例4)還流冷却器、攪拌機を備えた
容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコにイ
オン交換水54g、2−アミノエタノール12g(0.
2mol)を仕込んだ。その後攪拌下、氷冷により15℃以
下に保ちながら、乳鉢にて粉砕した無水マレイン酸20
g(0.2mol)を徐々に添加した。添加終了後30分以
上攪拌した後、48%の水酸化ナトリウム水溶液16g
(0.2mol)を徐々に添加し中和した。このようにして
得られたマレイン酸−2−アミノエタノールモノアミド
体の水溶液にトレン29g(0.2mol)を加え、80℃
で1時間攪拌することにより固形分濃度50%、最終中
和度100%の化合物(1−4)を得た。この化合物の
Mwは330であった。化合物(1−4)について、1
H−NMRスペクトル測定を行った結果は以下のとうり
であった。1 H−NMR(δ ppm/in D2O):3.51(2
H),3.22(2H)、2.63(3H),2.48
(12H)であった。
【0107】以上の結果より、化合物(1−4)の構造
は一般式(1)においてR1=H,R2=H,R3が以下
に示す構造 の場合に該当することが明らかとなった。
【0108】
【化34】
【0109】(実施例5)還流冷却器、攪拌機を備えた
容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコにイ
オン交換水100gを仕込み、トレン29g(0.2mo
l)を添加した。その後攪拌下、氷冷により15℃以下に
保ちながら、乳鉢にて粉砕した無水マレイン酸59g
(0.6mol)を徐々に添加した。添加終了後30分以上
攪拌した後、48%の水酸化ナトリウム水溶液50g
(0.6mol)を徐々に添加し中和した。このようにして
得られたマレイン酸−トレントリアミド体の水溶液にL
−システイン塩酸塩一水和物105g(0.6mol)と4
8%の水酸化ナトリウム水溶液100g(1.2mol)を
加え、80℃で1時間攪拌することにより固形分濃度5
0%、最終中和度100%の化合物(1−5)を得た。
この化合物のMwは900であった。化合物(1−5)
について、1H−NMRスペクトル測定を行った結果は
以下の通りであった。1H−NMR(δ ppm/in
2O):3.24(6H),2.62(12H),
2.37(12H)となった、これにより、実施例(1
−2)と同様に、マレイン酸部分の二重結合に由来する
シグナルが消失し、マレイン酸−トレントリアミド体と
L−システインに由来するシグナルが確認できた。
【0110】以上の結果より、化合物(1−5)の構造
は、一般式(1)においてR1,R2,R3が以下の構造
の場合に該当する事が確認された。
【0111】
【化35】
【0112】以下、同様にして各種トレン誘導体を合成
した。
【0113】(実施例6)トレンに、マレイン酸とグリ
シンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応させて
できる新規トレン誘導体。
【0114】(実施例7)トレンに、マレイン酸とグル
タミン酸を反応させたアミド体のナトリウム塩を反応さ
せてできる新規トレン誘導体。
【0115】(実施例8)トレンに、マレイン酸とトリ
プトファンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応
させてできる新規トレン誘導体。
【0116】(実施例9)トレンに、マレイン酸とメチ
オニンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応させ
てできる新規トレン誘導体。
【0117】(実施例10)トレンに、マレイン酸とタ
ウリンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応させ
てできる新規トレン誘導体。
【0118】(実施例11)トレンに、マレイン酸とチ
ロシンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応させ
てできる新規トレン誘導体。
【0119】(実施例12)トレンに、アクリル酸のナ
トリウム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0120】(実施例13)トレンに、マレイン酸とエ
チレンジアミンを反応させたアミド体のナトリウム塩を
反応させてできる新規トレン誘導体。
【0121】(実施例14)トレンに、マレイン酸とシ
ステインを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応さ
せてできる新規トレン誘導体。
【0122】(実施例15)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、グリシンのナトリウ
ム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0123】(実施例16)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、グルタミン酸のナト
リウム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0124】(実施例17)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、トリプトファンのナ
トリウム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0125】(実施例18)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、メチオニンのナトリ
ウム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0126】(実施例19)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、タウリンのナトリウ
ム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0127】(実施例20)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、チロシンのナトリウ
ム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0128】(実施例21)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、イミノ二酢酸のナト
リウム塩を反応させてできる新規トレン誘導体。
【0129】(実施例22)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、2−アミノエタノー
ルを反応させてできる新規トレン誘導体。
【0130】(実施例23)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、マレイン酸とエチレ
ンジアミンを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応
させてできる新規トレン誘導体。
【0131】(実施例24)トレンとマレイン酸を反応
させたアミド体のナトリウム塩に、マレイン酸とシステ
インを反応させたアミド体のナトリウム塩を反応させて
できる新規トレン誘導体。上記合成したトレン誘導体に
ついては、実施例1と同様にして分子量測定、1H−N
MRスペクトル測定を行ない、その構造を確認した。
【0132】
【発明の効果】本発明は、多種多様な官能基を数多く導
入した新規なトレン誘導体や水溶性のトレン誘導体を提
供した。これらの水溶性化合物は、金属イオンキレート
能、分散能、ソイルリリース能、色移り防止能、腐食防
止能に優れ、洗剤組成物、繊維処理剤などにも非常に有
用である。また本発明の製造方法は、トレン化合物に容
易に各種官能基を導入する手法として、またより複雑な
トレン誘導体を容易に製造する方法として利用価値が高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 237/08 C07C 237/08 237/12 237/12 309/14 309/14 309/15 309/15 323/59 323/59 323/60 323/60 C07D 209/20 C07D 209/20 C11D 3/33 C11D 3/33 // C09K 3/00 108 C09K 3/00 108C Fターム(参考) 4C204 AB01 BB04 CB03 DB19 EB02 FB01 GB01 4H003 EB12 EB13 EB17 EB20 EB21 EB22 FA07 FA32 4H006 AA01 AA02 AC52 BN10 BS10 BS70 BU32 BV22 TA04 TB55 TC34

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表わされる構造を有
    し、重量平均分子量が200〜20,000である、ト
    レン誘導体。 【化1】 4:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R5:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
    COOM46,R9,R10: 互いに独立に,カルボキシル基,水
    酸基,アミド基,アミノ基,チオール基,スルホン酸基
    のうち、少なくとも一つの官能基を有する有機基 R7:−H,−CH3, −CH2COOM58:−H,−CH311:−COOM6,−SO37,−CHO,−CN,
    −COR1212:−CH3,−CH2CH31〜M7:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
    ルカリ土類金属である構造である。
  2. 【請求項2】下記一般式(2)で表わされるアミド化合
    物および/または(3)で表わされるビニル化合物にト
    リス(アミノアルキル)アミンをマイケル付加させるこ
    とを特徴とするトレン誘導体の製造方法。 【化2】 但し、上記一般式(2)で、 R1:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
    COOM23:カルボキシル基,水酸基,アミド基,アミノ基,
    チオール基,スルホン酸基のうち、少なくとも一つの官
    能基を有する有機基 M1,M2:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
    ルカリ土類金属である。 【化3】 但し、上記式で、 R1: −COOM1,−SO32,−CHO,−CN,
    −COR22:−CH3,−CH2CH31,M2:互いに独立にH,NH4,アルカリ金属,ア
    ルカリ土類金属である。
  3. 【請求項3】下記一般式(4)で表わされる、不飽和二
    重結合を有する酸無水物とトリス(2−アミノエチル)
    アミンとのアミド化合物、に下記一般式(5)で表わさ
    れるアミン化合物および/または下記一般式(6)で表
    わされるチオール化合物をマイケル付加させることを特
    徴とする、トレン誘導体の製造方法。 【化4】 1:−H,−CH3,−CH2OH,−OH R2:−H,−CH3,−CH2OH,−OH ,−CH2
    COOM11:H,NH4,アルカリ金属,アルカリ土類金属 一般式(5):R1−NH−R2 (5) (R1,R2:互いに独立にカルボキシル基,水酸基,ア
    ミド基,アミノ基, チオール基, スルホン酸基のう
    ち、少なくとも一つの官能基を有する有機基、または水
    素である。) 一般式(6):R1−SH (6) (R1:カルボキシル基,水酸基,アミド基,アミノ
    基, チオール基,スルホン酸基のうち、少なくとも一
    つの官能基を有する有機基)
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