JP2001187549A - 自動車用ハンドル及び内装部品とその加飾方法 - Google Patents
自動車用ハンドル及び内装部品とその加飾方法Info
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Abstract
の加飾を、簡単に且つ低コストで行なえるようにする。 【解決手段】プラスチック成形品(1)の加飾面(2)
に、デザインや装飾を施す図柄の水圧転写による印刷層
(3)を形成した後、前記加飾面(2)の周縁部に着色
クリア塗料(4)を塗工すると共に、中心部に前記着色
クリア塗料(4)に比して透明度又は明度の高いクリア
塗料(5)を塗工して、周縁部から中心部に向かって明
度が変化するボカシ模様を呈するクリアコート層(6)
を前記印刷層(3)の上に形成した。
Description
って乗員に快適な居住環境を与えると共に、走行時の安
全性を確保する自動車用ハンドル及び内装部品とその加
飾方法に関する。
拡大して、自動車の室内に装備される各種パーツなどに
も、軽量化や成形性の良さによるコストダウンが図れる
プラスチック成形品が多く用いられており、それに伴っ
て、プラスチック成形品の表面に模様を施して外観を美
麗化する加飾加工の需要が著しく増大している。
車内に快適な居住空間を形成できる外観品質と、ユーザ
の個性化指向を満足させる斬新性や高級感が要求され、
特に木目模様などを施して、本物の木材の如き質感を付
与したウッド調のものが一般的である。
施された自動車用内装品(プラスチック成形品)を示す
断面図で、ブラウン系の素地塗装をした内装部品41の
加飾面42に、それより濃い色の色調を有する木目模様
のインキ図柄を水圧転写により印刷した印刷層43を形
成した後、さらにその上に、透明のクリア塗料の塗膜で
なるクリアコート層44が形成されている。
木目模様は車内に高級感・重厚感を付与するために全体
的に色調の暗いものが多いが、最近では、高級感を失わ
ずに、しかも車内をより明るく・快活なイメージにする
ために明るい色の加飾が望まれている。
が目立たないように、また、夜間の走行安全性を考慮し
て、シートも内張りも比較的低明度の色調に仕上られて
いるので、内装部品41のみを明るい色にしても、当該
部品41が車内の色調に融合せず浮いてしまい、全体と
して統一のとれた高級感あるデザインとすることはでき
なかった。
縁部の模様を低明度の色調のインキで印刷し、中心部の
模様を高明度の色調のインキで印刷することにより、周
縁部から中心部に向かって明調子となるボカシ模様を施
し、車内の色調と融合させることを試みた。
施す場合、加飾面42のどの部分を低明度にし、どの部
分を高明度にするかは、内装部品41の形状や大きさに
応じて異なるので、内装部品41の数に応じた種類の転
写フィルムが必要になり、製造コストが嵩むという問題
があった。
合、インキ図柄をグラビア印刷した水溶性の転写フィル
ムを、そのインキ面を上にして水に浮かべ、これに内装
部品41の加飾面42を押し当てて図柄を転写印刷する
ので、例えば、低明度の部分が加飾面42の周縁部に位
置し、高明度の部分が加飾面の中央部に位置するように
正確に位置決めすることは極めて困難である。
の図柄を印刷する場合に、高級感を失わずに、車内の色
調に融合させることのできる明るい加飾を、簡単に且つ
低コストで行なえるようにすることを技術的課題として
いる。
に、請求項1に係る発明は、左右にグリップ部が形成さ
れたステアリングホイールの上下円弧部分が加飾部に形
成された自動車用ハンドルにおいて、前記加飾部の表面
に、デザインや装飾を施すインキ図柄を水圧転写により
印刷した印刷層が形成され、ステアリングホイールの中
心線から見て加飾部の左右両端部又はその中間部の一方
に着色クリア塗料が塗工されると共に、他方に前記着色
クリア塗料に比して透明度又は明度の高いクリア塗料が
塗工されて、前記左右両端部から中間部に向かって明度
が変化するボカシ模様を呈するクリアコート層が前記印
刷層の上に形成されたことを特徴とする。
する加飾部の左右両端部に着色クリア塗料を塗工し、中
間部に透明度又は明度の高いクリア塗料を塗工すると、
左右両端部から中間部に向かって明度が徐々に変化し、
左右のグリップ部との境界部分が低明度になり、中心線
に沿って上下両端が高明度になる。したがって、革など
が巻かれて低明度に仕上られる左右のグリップ部と加飾
部がデザイン的に一体化し、低明度の車内の色調にも融
合する。グリップ部が明るい色の場合は、左右のグリッ
プ部との境界部分を高明度にし、中心線に沿って上下両
端を低明度に仕上れば良い。
って上下両端が高明度を呈し、ハンドルのセンター位置
を容易に把握することができるので、明るい昼間にトン
ネル内に進入して車内が暗くなったり、薄暮や夜間に運
転するときでも、ハンドルの傾きを手の触覚と視覚の双
方から把握することができ、運転の不慣れなドライバー
に不安感を生じさせることがない。
形された自動車用内装部品において、その加飾面に、デ
ザインや装飾を施すインキ図柄を水圧転写により印刷し
た印刷層が形成され、加飾面の周縁部又はその中心部の
一方に着色クリア塗料が塗工されると共に、他方に前記
着色クリア塗料に比して透明度又は明度の高いクリア塗
料が塗工されて、周縁部から中心部に向かって明度が変
化するボカシ模様を呈するクリアコート層が前記印刷層
の上に形成されたことを特徴としている。
する周縁部が低明度に仕上られ、中心部に向かって明度
が徐々に変化して、中心部が高明度に仕上られている。
したがって、この内装部品を車内に装備すると、低明度
に仕上られる車内の内張りなどと内装部品がデザイン的
に一体化し、高明度の中心部が浮くこともなく、車内の
色調にも融合する。逆に、明るい色調の内張りに装着さ
れる内装部品は、その内張りなどに連続する周縁部を高
明度に仕上げ、中心部に向かって明度を徐々に変化させ
て、中心部を低明度に仕上れば、明るい内張りと内装部
品がデザイン的に一体化し、低明度の中心部が浮くこと
もなく、車内の色調にも融合する。
方法は、プラスチック成形品の加飾面に、デザインや装
飾を施す図柄を水圧転写により印刷して印刷層を形成し
た後、前記加飾面の周縁部又は中心部の一方に着色クリ
ア塗料を塗工すると共に、他方に前記着色クリア塗料に
比して透明度又は明度の高いクリア塗料を塗工して、周
縁部から中心部に向かって明度が変化するボカシ模様を
呈するクリアコート層を前記印刷層の上に形成すること
を特徴とする。
面に図柄を印刷し、その印刷層の上から着色クリア塗料
とこれより透明度の高いクリア塗料を用いて周縁部から
中心部に向かう明度変化を付与している。したがって、
内装部品の形状・大きさにかかわらず、一種類の転写フ
ィルムを用いることができ、また、明度変化のある模様
を印刷した転写フィルムを用いる必要がないので、転写
フィルムの位置決めを行なう必要もない。
に基づいて説明する。図1は本発明に係るプラスチック
成形品の加飾方法を示す概略説明図、図2は本発明に係
る自動車用ハンドルを示す説明図、図3は本発明に係る
自動車用内装部品を示す説明図である。
法は、自動車用内装部品などのプラスチック成形品1の
加飾面2に、デザインや装飾を施す図柄を水圧転写法に
より印刷して印刷層3を形成した後、加飾面の周縁部に
着色クリア塗料4を塗工すると共に、その中心部に前記
着色クリア塗料に比して透明度の高いクリア塗料5を塗
工して、周縁部から中心部に向かって明調子となるボカ
シ模様を呈するクリアコート層6を形成するものであ
る。
色、黄色又は淡い茶色など明度の高い色が着色されてい
る。この、着色方法は、塗装などにより素地着色塗料を
塗装する場合であっても、その色のプラスチック自体で
成形する場合であっても良い。
フィルム(PVA)に、木目模様などのデザインや装飾
を施す図柄をグラビア印刷したインキ面を上にして水面
に浮かべ、これにプラスチック成形品1の加飾面2を押
し当てることによりインキを転写した後、プラスチック
成形品1を引き上げ、不要になったフィルムを溶解除去
し、プラスチック成形品1を乾燥させる。
では擦ると簡単に取れてしまうので、乾燥後、トップコ
ートと呼ばれるクリアコート層6を形成する。このクリ
アコート層6は、プラスチック成形品1の左右の周縁部
に塗布される茶色の着色クリア塗料4と、その中心部に
塗布される無色透明のクリア塗料5とからなる。
縁部から中心部に向かって明調子となっていくボカシ模
様を呈するように、周縁部を濃く、中心部側を薄めにし
た塗装がされる。
の図柄が印刷され、クリアコート層6で明度変化を付与
しているので、内装部品の形状・大きさにかかわらず、
一種類の転写フィルムを用いることができ、また、明度
変化のある模様を印刷した転写フィルムを用いる必要が
ないので、転写フィルムの位置決めを行なう必要もな
い。
は、無色透明に限るものではないが、周縁部に塗布され
る着色クリア塗料4に比して透明度又は明度の高いもの
が選定されている。また、各クリア塗料4、5はいずれ
を先に塗布してもよく、その塗布順序は問わない。さら
に、着色クリア塗料4は、加飾面2の左右周縁部に塗布
する場合に限らず、上下周縁部に塗布する場合であって
も、全周縁部にわたって塗布する場合であっても良い。
さらにまた、クリアコート層6は、中心部に着色クリア
塗料4を塗工し、周縁部にクリア塗料5を塗工して、周
縁部から中心部に向かって暗調子となるボカシ模様を呈
する場合でも良い。
用ハンドルを示す。本例の自動車用ハンドル10は、左
右にグリップ部11R、11Lが形成されたステアリン
グホイール12の上下円弧部分が加飾部13に形成され
てなり、この加飾部13に加飾が施されている。
のデザインや装飾を施すインキ図柄を水圧転写により印
刷した印刷層が形成され、ステアリングホイール12の
中心線Xから見て加飾部13の左右両端部13R、13
Lに着色クリア塗料が塗工されると共に、その中間部1
3Cに前記着色クリア塗料に比して透明度又は明度の高
いクリア塗料が塗工されて、前記左右両端部13R、1
3Lから中間部13Cに向かって明調子となるボカシ模
様を呈するクリアコート層が前記印刷層の上に形成され
ている。
ップ部11R、11Lに連続する加飾部13の左右両端
部13R、13Lから中間部13Cに向かって明度が徐
々に変化し、左右のグリップ部11R、11Lとの境界
部分が低明度になり、中心線Xに沿って上下両端が高明
度になる。したがって、革などが巻かれて低明度に仕上
られるグリップ部11R、11Lと加飾部13がデザイ
ン的に一体化し、低明度の車内の色調にも融合する。
Xに沿って上下両端が高明度を呈し、ハンドル10のセ
ンター位置を容易に把握することができるので、明るい
昼間にトンネル内に進入して車内が暗くなったり、薄暮
や夜間に運転するときでも、ハンドル10の傾きを手の
触覚と視覚の双方から把握することができ、運転の不慣
れなドライバーに不安感を生じさせることがない。
が明るい色に仕上られている場合は、中間部13Cに着
色クリア塗料を塗工し、左右両端部13R、13Lに前
記着色クリア塗料に比して透明度又は明度の高いクリア
塗料を塗工して、前記左右両端部13R、13Lから中
間部13Cに向かって暗調子となるボカシ模様を呈する
クリアコート層を形成しても良い。このようにすれば、
高明度に仕上られるグリップ部11R、11Lと加飾部
13がデザイン的に一体化する。
ーオーディオ機器の操作パネルなどの自動車用内装部品
20を示し、加飾面21となる表面に本発明方法による
加飾が施されている。
のデザインや装飾を施デザインや装飾を施すインキ図柄
を水圧転写により印刷した印刷層が形成され、加飾面2
1の左右周縁部21R、21Lに着色クリア塗料が塗工
されると共に、その中心部21Cに前記着色クリア塗料
に比して透明度又は明度の高いクリア塗料が塗工され
て、周縁部21R、21Lから中心部21Cに向かって
明調子となるボカシ模様を呈するクリアコート層が前記
印刷層の上に形成されてなる。いる。
22などの車内の内張りに連続する周縁部21R、21
Lから中心部21Cに向かって明度が徐々に変化し、セ
ンターコンソール22との境界部分が低明度に成り、中
心部が高明度になる。したがって、内装部品20を車内
に装着すると、低明度に仕上られるセンターコンソール
22などと内装部品20がデザイン的に一体化し、高明
度の中心部21Cが浮くこともなく、車内の色調にも融
合する。
する内装部品20は、内張りに連続する周縁部21R、
21Lを高明度にし、中心部21Cを低明度にすれば良
い。この内装部品20を車内に装着すると、高明度に仕
上られた内張りと内装部品20がデザイン的に一体化
し、車内の色調にも融合する。
れば、革などが巻かれて仕上られる左右のグリップ部と
加飾部の中間部に著しい明度差があっても、加飾部の左
右両端部からその中間部に向かって明度が徐々に変化す
るので、グリップ部と加飾部をデザイン的に一体化する
ことができ、車内の色調にも融合させることができると
いう大変優れた効果がある。また、ステアリングホイー
ルの中心線に沿って上下両端が高明度にすれば、ハンド
ルの傾きを手の触覚と視覚の双方から把握することがで
き、運転の不慣れなドライバーに不安感を生じさせるこ
とがないという効果もある。
どと加飾面の中心部に著しい明度差があっても、周縁部
から中心部に向かって明度が徐々に変化するので、車内
の内張りと内装部品をデザイン的に一体化させることが
でき、車内の色調にも融合させることができるという効
果がある。
図柄を印刷層で形成し、明度変化はクリアコート層で付
与しており、内装部品の形状・大きさにかかわらず、一
種類の転写フィルムを位置決めすることなく用いること
ができ、明度変化のある模様を印刷した転写フィルムを
使用することがないので、高級で車内の色調に融合させ
ることのできる明るい加飾を、簡単に且つ低コストで行
なうことができるという大変優れた効果がある。
断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】左右にグリップ部(11R、11L)が形
成されたステアリングホイール(12)の上下円弧部分
が加飾部(13)に形成された自動車用ハンドルにおい
て、前記加飾部(13)の表面に、デザインや装飾を施
すインキ図柄を水圧転写により印刷した印刷層が形成さ
れ、ステアリングホイール(12)の中心線(X)から
見て加飾部(13)の左右両端部(13R、13L)又
はその中間部(13C)の一方に着色クリア塗料が塗工
されると共に、他方に前記着色クリア塗料に比して透明
度又は明度の高いクリア塗料が塗工されて、前記左右両
端部(13R、13L)から中間部(13C)に向かっ
て明度が変化するボカシ模様を呈するクリアコート層が
前記印刷層の上に形成されたことを特徴とする自動車用
ハンドル。 - 【請求項2】プラスチックで成形された自動車用内装部
品において、その加飾面(21)に、デザインや装飾を
施すインキ図柄を水圧転写により印刷した印刷層が形成
され、加飾面(21)の周縁部(21R、21L)又は
その中心部(21C)の一方に着色クリア塗料が塗工さ
れると共に、他方に前記着色クリア塗料に比して透明度
又は明度の高いクリア塗料が塗工されて、周縁部から中
心部に向かって明度が変化するボカシ模様を呈するクリ
アコート層が前記印刷層の上に形成されたことを特徴と
する自動車用内装部品。 - 【請求項3】プラスチック成形品(1)の加飾面(2)
に、デザインや装飾を施す図柄を水圧転写により印刷し
て印刷層(3)を形成した後、前記加飾面(2)の周縁
部又は中心部の一方に着色クリア塗料(4)を塗工する
と共に、他方に前記着色クリア塗料(4)に比して透明
度又は明度の高いクリア塗料(5)を塗工して、周縁部
から中心部に向かって明度が変化するボカシ模様を呈す
るクリアコート層(6)を前記印刷層(3)の上に形成
することを特徴とするプラスチック成形品の加飾方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37444399A JP3853555B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 自動車用ハンドル及び内装部品とその加飾方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37444399A JP3853555B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 自動車用ハンドル及び内装部品とその加飾方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001187549A true JP2001187549A (ja) | 2001-07-10 |
JP3853555B2 JP3853555B2 (ja) | 2006-12-06 |
Family
ID=18503863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37444399A Expired - Fee Related JP3853555B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 自動車用ハンドル及び内装部品とその加飾方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3853555B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008136159A1 (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-13 | Takata Corporation | 模様付きステアリングホイールおよびその製造方法 |
JP2009262745A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Tokai Rika Co Ltd | ステアリングホイール |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37444399A patent/JP3853555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008136159A1 (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-13 | Takata Corporation | 模様付きステアリングホイールおよびその製造方法 |
JP2009262745A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Tokai Rika Co Ltd | ステアリングホイール |
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---|---|
JP3853555B2 (ja) | 2006-12-06 |
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