JP2001185599A - 保守管理装置 - Google Patents

保守管理装置

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JP2001185599A
JP2001185599A JP36908199A JP36908199A JP2001185599A JP 2001185599 A JP2001185599 A JP 2001185599A JP 36908199 A JP36908199 A JP 36908199A JP 36908199 A JP36908199 A JP 36908199A JP 2001185599 A JP2001185599 A JP 2001185599A
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Japan
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JP36908199A
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English (en)
Inventor
Akira Ono
彰 小野
Yoshiaki Yamada
義明 山田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一指令により機械的動作が繰り返し行われ
る動作部における動作所要時間の経年変化を検出し、保
守点検の適正なタイミングを取得して保守点検のコスト
低減と信頼性向上とを図る。 【解決手段】 動作所要時間を検出して記憶し、初期の
適正な動作状態を示す初期データに基づいてしきい値を
設定して、上記検出された動作所要時間と該しきい値と
を比較することにより保守点検時期を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、保守管理装置に
関し、特に、同一条件下で繰り返し機械的動作を行う装
置の動作部を保守管理対象とした保守管理装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】直線運動や回転運動などの機械的動作を
繰り返し行う部分(動作部)を備えた処理装置では、経
年変化により、同一条件下で繰り返し行う動作の所要時
間が、初期の動作所要時間のレベルを保てなくなる。図
6は、上記のような動作部となる従来のエアシリンダの
構成ユニットの概略構成図である。図において、1はエ
アシリンダ、2はピストン部である主軸2aとその先端
部2b、3は主軸2aに取り付けられた可動部、4a、
4bはエアシリンダ1の両端に設けられた空気孔、5
a、5bは圧縮空気流入量調整用バルブであるスピード
コントローラ、6は圧縮空気の流入出を制御する電磁
弁、7a、7bは電磁弁6に設けられた給排気管、8は
電磁弁6を電気制御する制御部であり、9はエアシリン
ダ1、ピストン部2および可動部3で構成される機構
部、10は空気孔4(4a、4b)、スピードコントロ
ーラ5(5a、5b)、電磁弁6および給排気管7(7
a、7b)を備え、互いに接続する配管部、11は制御
部8を備えた電気系統部である。
【0003】このように構成されるエアシリンダの構成
ユニットの動作について説明する。電気系統部11が電
磁弁6に電気を送ると電磁弁6の中で弁開閉が行われ圧
縮空気が流れる。例えば、スピードコントローラ5aか
ら空気孔4a側のエアシリンダ1内に圧縮空気が流入す
ると、同時に他方のスピードコントローラ5b、空気孔
4bからエアシリンダ1内部の空気が排出され、ピスト
ン部2がエアシリンダ1内に入る方向に移動し、それに
より可動部3はエアシリンダ1に引き寄せられる。上記
動作では、可動部3はエアシリンダ1の遠方から引き寄
せられる方向に動作するが、この引き寄せられた状態
で、電磁弁6の制御により圧縮空気を空気孔4b側から
エアシリンダ1内に流入させると、可動部3は反対に、
エアシリンダ1から離れる方向に動作する。
【0004】上記のように可動部3の動作は、ピストン
先端部2bのエアシリンダ1の一端から他端への移動に
伴って移動し、互いに逆方向の往復動作をするものであ
るが、このような動作部を備えた処理装置では、スピー
ドコントローラ5で調整することによって、動作開始か
ら動作終了までの動作所要時間を調整して設定し、同一
条件下で繰り返し動作をさせる。このようなエアシリン
ダの構成ユニットを用いる際、動作所要時間を初期設定
して用いるが、経年変化により、例えば、可動部3の劣
化、配管部10でのエア漏れの発生などにより動作速度
が徐々に遅くなる、あるいは徐々に早くなって、動作所
要時間が徐々に変化する。このため、従来では、エアシ
リンダの構成ユニットを用いる際、定期的に動作所要時
間を点検して、動作所要時間が正常な範囲を超えて変化
していれば、スピードコントローラ5を再調整して、適
正な動作所要時間を保っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、エア
シリンダの構成ユニット等、同一条件下で繰り返し機械
的動作を行う動作部を用いる際、従来では動作所要時間
を適正に保つように定期的に保守点検を行っていた。し
かしながら、動作所要時間が充分適正である期間に定期
点検を行うと、点検回数が多くなり保守コストの増大に
つながる、逆に、動作所要時間が正常範囲を超えてから
定期点検を行うと、動作部が正常動作をしない。このた
め、動作部に安価で信頼性の高い保守管理を行うことは
困難であった。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るために成されたものであって、上記のような動作部に
対し、適正な保守点検のタイミングを取得することによ
り、保守管理のコストの低減と、信頼性の高い保守管理
を可能にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る保守管理装置は、保守管理対象となる装置動作部の同
一指令により繰り返し行われる機械的動作における動作
開始から動作終了までの動作所要時間を検出する手段
と、該検出された動作所要時間の実績データを記憶する
手段と、該実績データのうち所定の期間の初期データを
初期基準データとし、該初期基準データに基づいてしき
い値を演算して設定する手段と、上記検出された動作所
要時間と上記しきい値とを比較する手段と、該比較結果
を出力して上記装置動作部の保守点検を促す手段とを備
えたものである。
【0008】この発明の請求項2に係る保守管理装置
は、請求項1において、しきい値を演算して設定する手
段が、初期基準データにより算出した平均値に所定の第
1のマージンを加味して上記しきい値を設定するもので
ある。
【0009】この発明の請求項3に係る保守管理装置
は、請求項1または2において、繰り返し動作回数が初
回から予め設定された回数までの初期の実績データを初
期基準データとするものである。
【0010】この発明の請求項4に係る保守管理装置
は、請求項1または2において、繰り返し動作回数がN
−1回までの実績データが全て初期基準データである
時、動作部の動作所要時間を検出して取得したN回目の
実績データが、実績データ群から所定の演算で求められ
る基準データ範囲内であれば、該N回目実績データを上
記初期基準データに採用し、上記基準データ範囲外であ
れば、該N回目以後の実績データは上記初期基準データ
に採用しないものである。
【0011】この発明の請求項5に係る保守管理装置
は、請求項4において、基準データ範囲が、N−1回ま
での実績データの平均値に、第2のマージンを加味して
算出するものである。
【0012】この発明の請求項6に係る保守管理装置
は、請求項4において、基準データ範囲が、N回目の実
績データとそれ以前の所定の回の実績データとから、動
作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求め、パラメータBが所定の範囲内に入る条件範囲と
するものである。
【0013】この発明の請求項7に係る保守管理装置
は、請求項4〜6のいずれかにおいて、繰り返し動作回
数が初回から予め設定された回数までの初期の実績デー
タを、基準データ範囲との判定なしに初期基準データと
して採用するものである。
【0014】この発明の請求項8に係る保守管理装置
は、保守管理対象となる装置動作部の同一指令により繰
り返し行われる機械的動作における動作開始から動作終
了までの動作所要時間を検出する手段と、該検出された
動作所要時間の実績データを記憶する手段と、上記動作
所要時間を検出して取得した繰り返し動作回数がN回目
の実績データとそれ以前の所定の回の実績データとか
ら、動作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求める演算手段と、求められた上記関係式のパラメー
タBが所定の範囲内に入るかどうかを判定する比較判定
手段と、該比較判定結果を出力して上記装置動作部の保
守点検を促す手段とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1は、この発明
の実施の形態1による保守管理装置を備えた、エアシリ
ンダの構成ユニットの概略構成図である。図において、
1はエアシリンダ、2はピストン部である主軸2aとそ
の先端部2b、3は主軸2aに取り付けられた可動部、
4a、4bはエアシリンダ1の両端に設けられた空気
孔、5a、5bは圧縮空気流入量調整用バルブであるス
ピードコントローラ、6は圧縮空気の流入出を制御する
電磁弁、7a、7bは電磁弁6に設けられた給排気管、
8は電磁弁6の電気制御をはじめ、種々の演算および制
御を行う制御部であり、9はエアシリンダ1、ピストン
部2および可動部3で構成される機構部、10は空気孔
4(4a、4b)、スピードコントローラ5(5a、5
b)、電磁弁6および給排気管7(7a、7b)を備
え、互いに接続する配管部、11は制御部8を備えた電
気系統部である。また、12a、12bはエアシリンダ
1の両端に設けられ、ピストン先端部2bが到着したこ
とで、動作開始と動作終了とを検出する検出器、13は
電気系統部11内に設けられ、制御部8での演算結果な
どを出力する出力部である。
【0016】このように構成されるエアシリンダの構成
ユニットの動作について説明する。電気系統部11が電
磁弁6に電気を送ると電磁弁6の中で弁開閉が行われ圧
縮空気が流れる。例えば、スピードコントローラ5aか
ら空気孔4a側のエアシリンダ1内に圧縮空気が流入す
ると、同時に他方のスピードコントローラ5b、空気孔
4bからエアシリンダ1内部の空気が排出され、ピスト
ン部である主軸2がエアシリンダ1内に入る方向に移動
し、それにより可動部3はエアシリンダ1に引き寄せら
れる。上記動作では、可動部3はエアシリンダ1の遠方
から引き寄せられる方向に動作するが、この引き寄せら
れた状態で、電磁弁6の制御により圧縮空気を空気孔4
b側からエアシリンダ1内に流入させると、可動部3は
反対に、エアシリンダ1から離れる方向に動作する。
【0017】上記のように可動部3の動作は、ピストン
部先端2bのエアシリンダ1の一端から他端への移動に
伴って移動し、互いに逆方向の往復動作をするものであ
り、スピードコントローラ5で調整することによって、
動作開始から動作終了までの動作所要時間を調整して初
期設定し、同一条件下で繰り返し動作をさせる。ここ
で、動作所要時間は往復動作の2方向について各々初期
設定可能なものである。このようなエアシリンダの構成
ユニットを用いる際、動作所要時間を初期設定して用い
るが、経年変化により動作所要時間が徐々に変化するた
め、保守点検を行って、スピードコントローラ5で再調
整する。この実施の形態では、動作所要時間を計測して
制御部8での演算処理により、動作部であるエアシリン
ダの構成ユニットの保守点検が適正なタイミングで実施
できるように保守管理を行うものであり、この適正なタ
イミングの取得方法を以下に示す。
【0018】図2は、この発明の実施の形態1による保
守管理装置を用いた、保守点検時期取得方法を示すフロ
ーチャートである。予め、ピストン部先端2bのエアシ
リンダ1の一端から他端への移動と、その逆方向の移動
との2種の動作所要時間が各々初期設定され、制御部8
はエアシリンダ1に動作を促す電気信号を電磁弁6に送
ると同時に、時間計測を開始する。この時間計測開始の
タイミングは、電源投入時とするか、あるいはそのため
の入力スイッチを設けても良い。なお、以後の処理は便
宜上1種の動作所要時間のみの説明とするが、同様の処
理を2種類のデータについて行えば2種の動作所要時間
に対応できる(S1)。繰り返し動作回数Nを初期値1
に設定し(S2)、続いて、動作開始と動作終了を検出
器12(12a、12b)で検出して動作所要時間を計
測し、検出された動作所要時間をN回目実績データとし
て記憶する(S3)。
【0019】次に、Nを1と比較し、N>1でないと
き、即ち検出された実績データが1回目のデータ(N=
1)であるとき(S4)、後述する初期基準データとな
るかどうかの判別記号Kを0に設定する。ここでK=0
の時は検出された実績データが初期基準データであり、
K=1の時は初期基準データでないものとする(S
5)。次に、繰り返し動作回数が次回のデータのために
初期基準データの判定に用いる基準データ範囲を算出し
て設定する。このとき、既に設定されている場合は、新
たに算出した範囲を再設定する。算出は、1回目からN
回目までの実績データの平均値に例えば、プラスマイナ
ス0.2秒の範囲を算出する。N=1のときは1回目の
データ値プラスマイナス0.2秒の範囲が算出される
(S6)。次に、次回のデータのためにしきい値を設定
する。1回目からN回目までの実績データの平均値に例
えば、プラスマイナス0.7秒の範囲を算出し、しきい
値となる範囲(以下、しきい値範囲と称す)とする。N
=1のときは1回目のデータ値プラスマイナス0.7秒
の範囲が算出される(S7)。次に、N=N+1(S
8)として、S3に戻り、次回の動作所要時間データを
検出して記憶する。
【0020】S4において、N>1のとき、検出された
N回目実績データを、S7で既に設定されたしきい値範
囲と比較し(S9)、N回目実績データがしきい値範囲
外の時、出力部13から警報を出力する(S10)。S
9において、N回目実績データがしきい値範囲内の時、
Kを0と比較し、即ち、前回(N−1回目)の実績デー
タが初期基準データであるかどうかを判定し(S1
1)、K=0で前回の実績データが初期基準データであ
る時、N回目実績データと基準データ範囲とを比較す
る。なお、前回の実績データが初期基準データである時
は、それ以前のデータは全て初期基準データになってい
る(S12)。S11において、K=0ではなく前回の
実績データが初期基準データでない時、S8に移り、次
回のデータ処理を開始する。S12において、N回目実
績データが基準データ範囲内である時、S5に移り、K
=0に再設定、即ち、N回目実績データを初期基準デー
タとして採用する。S12で、N回目実績データが基準
データ範囲外である時、K=1に再設定、即ち、N回目
実績データは初期基準データに採用しない(S13)。
次いでS8に移り、次回のデータ処理を開始する。
【0021】上述したように、この実施の形態では、初
期の良好な実績データを初期基準データとして採用し、
それを基準としてしきい値を設定して、検出される動作
所要時間データ(N回目実績データ)をしきい値と比較
して、しきい値を外れた時、警報出力する。この警報出
力は、保守点検を促すためのもので、出力部13により
ランプ点滅等の表示をする、あるいは警告音や振動を発
生させても良い。また、出力部13からしきい値との比
較結果とその時の動作所要時間データを表示させても良
い。初期基準データとなるのは、初回からある範囲で連
続して得られる良好なデータで、前回(N−1回)まで
のデータが全て初期基準データであるとき、それらのデ
ータから平均値を求め、所定のマージンを加味して基準
データ範囲とそれより広い範囲のしきい値範囲を算出す
る。この基準データ範囲によりN回目の実績データが初
期基準データに採用されるか判別し、しきい値範囲によ
りN回目の実績データのNG判定を行う。実績データが
一旦基準データ範囲を外れると、それ以降は初期基準デ
ータの採用はなく、基準データ範囲およびしきい値範囲
を新たに算出することもない。なお、動作部は初期不良
などが起こらないよう充分調整されてから用いられるも
のであり、初回の動作所要時間データは、極めて良好な
状態であるものとする。
【0022】図3は、動作部の動作所要時間の経年変化
とこの実施の形態による保守管理との関係を示すもの
で、図に示すように、初回からA回目までのデータが初
期基準データであり、A+1回目に基準データ範囲を外
れる。これ以降、A回目までのデータにより算出された
しきい値範囲を用いてNG判定を行い、該しきい値範囲
を外れたとき、保守点検要求の警報出力をする。この図
では、経年変化の度合いを示すために、便宜上、警報出
力後も調整を行っていない動作所要時間の様子を示して
いる。このように警報出力後もすぐに保守点検を行わず
継続して動作させる場合、それ以降継続して警報出力さ
せる。
【0023】この実施の形態では、エアシリンダの構成
ユニットが初期の最も適正に動作している状態で測定さ
れた動作所要時間の実績データ(初期の適正データ)を
初期基準データとして、高い信頼性で得ることができ
る。さらに、この初期基準データにより、初期の適正な
動作状態をしきい値範囲として記憶しておき、後の経年
変化により動作所要時間が変化して適正値を保てなくな
った時に、記憶していた適正な動作状態と比較して保守
点検要求を出力する。このため、適正な保守点検のタイ
ミングを取得でき、良好な動作所要時間が信頼性良く保
つことができると共に、動作所要時間の再調整を必要最
小限の回数にできて、保守管理のコストの低減と、信頼
性の高い保守管理を可能にする。また、例えば、変化の
緩急等、経験的に判っている動作所要時間の経年変化の
状態に合わせて、基準データ範囲としきい値範囲とをそ
れぞれ別々に設定することができ、自由度が高く信頼性
の高い保守管理が実現できる。
【0024】実施の形態2.上記実施の形態1では、初
回の動作所要時間データは無条件に初期基準データと
し、それ以降の実績データは、基準データ範囲内である
かどうかで初期基準データへの採用の可否を判定した
が、無条件に初期基準データに採用するデータの範囲
は、経験的に求められる回数を予め設定しても良く、信
頼性の高い初期基準データが効率よく得られる。また、
基準データ範囲を算出しないで、予め設定された回数ま
での実績データのみを初期基準データとして採用して、
それを基にしきい値範囲を算出しても良く、制御が簡略
になり、初期の適正な動作状態の継続期間が信頼性良く
予想できる場合に効果的な保守管理が行える。
【0025】実施の形態3.なお、上記実施の形態1お
よび2では、基準データ範囲およびしきい値範囲は初期
基準データの平均値にマージンを加味した範囲とした
が、それに限るものではなく、それぞれ、初期基準デー
タに基づいて他の演算式により算出しても良い。この実
施の形態3は、初期基準データの採用範囲である基準デ
ータ範囲の算出に別の方法を用いたものである。N−1
回目までの実績データが全て初期基準データであると
き、N回目の実績データとそれ以前の所定の回の実績デ
ータとから、動作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求める。この時、求められたパラメータBが予め設定
された所定の範囲、例えば0.01を超えない範囲、に
入る時、N回目の実績データを初期基準データに採用す
る。
【0026】図4は、動作部の動作所要時間の経年変化
とこの実施の形態による保守管理との関係を示すもの
で、図に示すように、N回目の実績データ検出時に、該
データと、それ以前の所定の回、この場合、所定の回数
Cだけ過去の実績データとから、動作所要時間Tの曲線
の式 T=a×eBN (aは定数) を算出する。この時の変化の度合いを示すパラメータB
が、例えば0.01を越えて大きくなると、初期基準デ
ータに採用しない。この実施の形態でも、しきい値範囲
は、上記実施の形態1と同様に初期基準データの平均値
に所定のマージンを加味して算出し、実績データが一旦
基準データ範囲を外れると、それ以降は初期基準データ
の採用はない。
【0027】この実施の形態3においても、上記実施の
形態1と同様に、動作部が初期の最も適正に動作してい
る状態で測定された動作所要時間の実績データを初期基
準データとすることができ、後の経年変化により動作所
要時間が変化して適正値を保てなくなった時に、記憶し
ていた適正な動作状態と比較して保守点検要求を出力す
る。このため、適正な保守点検のタイミングを取得で
き、良好な動作所要時間が信頼性良く保つことができる
と共に、動作所要時間の再調整を必要最小限の回数にで
きて、保守管理のコストの低減と、信頼性の高い保守管
理を可能にする。また、動作所要時間の経年変化の状態
に合わせて、基準データ範囲としきい値範囲とをそれぞ
れ別々に設定することができ、自由度が高く信頼性の高
い保守管理が実現できる。さらに、動作所要時間の実績
データが比較的ばらつき、個々のデータよりも、範囲を
設けて変化の傾向を観測する方が適切な場合に、初期の
適正な動作状態を示す初期基準データを信頼性良く得る
ことができ、効果的である。
【0028】なお、この実施の形態で用いたパラメータ
Bを用いる判定基準で、判定基準を初期基準データを判
定する場合より比較的緩くすることで、保守点検要求の
警報出力のための判定をすることもできる。この場合、
初期基準データを設ける必要はない。
【0029】実施の形態4.上記実施の形態1〜3で
は、動作部としてエアシリンダの構成ユニットを用いた
が、このようなエアシリンダの構成ユニットを組み込ん
だ処理装置を以下に示す。図5は、エアシリンダの構成
ユニットを組み込んだウエハカセット搬送ロボットの概
略構成図である。図に示すように、上下機構部14は、
ステージ15(15a、15b)上のウエハカセット1
6を把持するためのハンド機構部17と、このハンド機
構部17を回転させる回転機構部18とを上下動作させ
る。これにより、例えば、位置Dに下降して一方のステ
ージ15a上のウエハカセット16を把持し、その後位
置Uに上昇して回転し、再び位置Dに下降することによ
りウエハカセット16を他方のステージ15b上で開放
する。
【0030】このようなウエハカセット搬送ロボットの
上下機構部14には上記実施の形態1で示した制御部8
および出力部13を備えたエアシリンダの構成ユニット
が組み込まれている。この上下機構部14は、ハンド機
構部17および回転機構部18を支えて上下動作を繰り
返し行うことにより、経年変化によってエアシリンダの
圧縮空気漏れが発生して、動作が徐々に速くなる傾向が
あるが、上記実施の形態1〜3と同様に、制御部8によ
り動作所要時間を計測して所定の演算処理を行うことに
より出力部13により保守点検要求の警報を出力する。
このため、適正な保守点検のタイミングを取得でき、良
好な動作所要時間が信頼性良く保つことができてウエハ
カセット搬送ロボットによる搬送処理の信頼性が向上す
ると共に、動作所要時間の再調整を必要最小限の回数に
できて、保守管理のコストの低減と、信頼性の高い保守
管理を可能にできる。
【0031】なお、上記実施の形態1〜4に示した保守
管理装置は、保守管理の対象がエアシリンダの構成ユニ
ットであるものを示したが、同一指令により機械的動作
を繰り返し行う動作部で、経年変化により徐々に動作所
要時間が変化するものであれば良い。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
る保守管理装置は、保守管理対象となる装置動作部の同
一指令により繰り返し行われる機械的動作における動作
開始から動作終了までの動作所要時間を検出する手段
と、該検出された動作所要時間の実績データを記憶する
手段と、該実績データのうち所定の期間の初期データを
初期基準データとし、該初期基準データに基づいてしき
い値を演算して設定する手段と、上記検出された動作所
要時間と上記しきい値とを比較する手段と、該比較結果
を出力して上記装置動作部の保守点検を促す手段とを備
えたため、適正な保守点検のタイミングを取得でき、良
好な動作所要時間が信頼性良く保つことができると共
に、動作所要時間の再調整を必要最小限の回数にでき
て、保守管理のコストの低減と、信頼性の高い保守管理
を可能にする。
【0033】またこの発明の請求項2に係る保守管理装
置は、請求項1において、しきい値を演算して設定する
手段が、初期基準データにより算出した平均値に所定の
第1のマージンを加味して上記しきい値を設定するた
め、動作所要時間が適正かどうかの信頼性の高い判定基
準が、初期の適正データである初期基準データにより容
易に算出できる。
【0034】またこの発明の請求項3に係る保守管理装
置は、請求項1または2において、繰り返し動作回数が
初回から予め設定された回数までの初期の実績データを
初期基準データとするため、初期の適正データで構成さ
れて、信頼性の高いしきい値設定のための基準となる初
期基準データが、容易に得られる。
【0035】この発明の請求項4に係る保守管理装置
は、請求項1または2において、繰り返し動作回数がN
−1回までの実績データが全て初期基準データである
時、動作部の動作所要時間を検出して取得したN回目の
実績データが、実績データ群から所定の演算で求められ
る基準データ範囲内であれば、該N回目実績データを上
記初期基準データに採用し、上記基準データ範囲外であ
れば、該N回目以後の実績データは上記初期基準データ
に採用しないため、初期の適正データである初期基準デ
ータを信頼性良く得ることができると共に、基準データ
範囲としきい値とをそれぞれ別々に設定することがで
き、自由度が高く信頼性の高い保守管理が行える。
【0036】またこの発明の請求項5に係る保守管理装
置は、請求項4において、基準データ範囲が、N−1回
までの実績データの平均値に、第2のマージンを加味し
て算出するため、初期の適正データで構成されて、信頼
性の高いしきい値設定のための基準となる初期基準デー
タが、容易に得られる。
【0037】またこの発明の請求項6に係る保守管理装
置は、請求項4において、基準データ範囲が、N回目の
実績データとそれ以前の所定の回の実績データとから、
動作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求め、パラメータBが所定の範囲内に入る条件範囲と
するため、初期の適正データで構成されて、信頼性の高
いしきい値設定のための基準となる初期基準データが、
容易に得られる。
【0038】またこの発明の請求項7に係る保守管理装
置は、請求項4〜6のいずれかにおいて、繰り返し動作
回数が初回から予め設定された回数までの初期の実績デ
ータを、基準データ範囲との判定なしに初期基準データ
として採用するため、信頼性の高いしきい値設定のため
の基準となる初期基準データが、容易で効率よく得られ
る。
【0039】またこの発明の請求項8に係る保守管理装
置は、保守管理対象となる装置動作部の同一指令により
繰り返し行われる機械的動作における動作開始から動作
終了までの動作所要時間を検出する手段と、該検出され
た動作所要時間の実績データを記憶する手段と、上記動
作所要時間を検出して取得した繰り返し動作回数がN回
目の実績データとそれ以前の所定の回の実績データとか
ら、動作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求める演算手段と、求められた上記関係式のパラメー
タBが所定の範囲内に入るかどうかを判定する比較判定
手段と、該比較判定結果を出力して上記装置動作部の保
守点検を促す手段とを備えたため、適正な保守点検のタ
イミングを取得でき、良好な動作所要時間が信頼性良く
保つことができ、保守管理のコストの低減と、信頼性の
高い保守管理を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による保守管理装置
を備えたエアシリンダの構成ユニットの概略構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1による保守管理装置
を用いた、保守点検時期取得方法を示すフローチャート
である。
【図3】 この発明の実施の形態1による動作所要時間
の経年変化と保守管理との関係を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による動作所要時間
の経年変化と保守管理との関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による保守管理装置
を備えたウエハカセット搬送ロボットの概略構成図であ
る。
【図6】 従来のエアシリンダの構成ユニットの概略構
成図である。
【符号の説明】
8 制御部、12a,12b 検出器、13 出力部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保守管理対象となる装置動作部の同一指
    令により繰り返し行われる機械的動作における動作開始
    から動作終了までの動作所要時間を検出する手段と、該
    検出された動作所要時間の実績データを記憶する手段
    と、該実績データのうち所定の期間の初期データを初期
    基準データとし、該初期基準データに基づいてしきい値
    を演算して設定する手段と、上記検出された動作所要時
    間と上記しきい値とを比較する手段と、該比較結果を出
    力して上記装置動作部の保守点検を促す手段とを備えた
    ことを特徴とする保守管理装置。
  2. 【請求項2】 しきい値を演算して設定する手段が、初
    期基準データにより算出した平均値に所定の第1のマー
    ジンを加味して上記しきい値を設定することを特徴とす
    る請求項1記載の保守管理装置。
  3. 【請求項3】 繰り返し動作回数が初回から予め設定さ
    れた回数までの初期の実績データを初期基準データとす
    ることを特徴とする請求項1または2記載の保守管理装
    置。
  4. 【請求項4】 繰り返し動作回数がN−1回までの実績
    データが全て初期基準データである時、動作部の動作所
    要時間を検出して取得したN回目の実績データが、実績
    データ群から所定の演算で求められる基準データ範囲内
    であれば、該N回目実績データを上記初期基準データに
    採用し、上記基準データ範囲外であれば、該N回目以後
    の実績データは上記初期基準データに採用しないことを
    特徴とする請求項1または2記載の保守管理装置。
  5. 【請求項5】 基準データ範囲が、N−1回までの実績
    データの平均値に、第2のマージンを加味して算出する
    ものであることを特徴とする請求項4記載の保守管理装
    置。
  6. 【請求項6】 基準データ範囲が、N回目の実績データ
    とそれ以前の所定の回の実績データとから、動作所要時
    間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求め、パラメータBが所定の範囲内に入る条件範囲と
    することを特徴とする請求項4記載の保守管理装置。
  7. 【請求項7】 繰り返し動作回数が初回から予め設定さ
    れた回数までの初期の実績データを、基準データ範囲と
    の判定なしに初期基準データとして採用することを特徴
    とする請求項4〜6のいずれかに記載の保守管理装置。
  8. 【請求項8】 保守管理対象となる装置動作部の同一指
    令により繰り返し行われる機械的動作における動作開始
    から動作終了までの動作所要時間を検出する手段と、該
    検出された動作所要時間の実績データを記憶する手段
    と、上記動作所要時間を検出して取得した繰り返し動作
    回数がN回目の実績データとそれ以前の所定の回の実績
    データとから、動作所要時間Tと回数Nとの関係式 T=a×eBN (aは定数) を求める演算手段と、求められた上記関係式のパラメー
    タBが所定の範囲内に入るかどうかを判定する比較判定
    手段と、該比較判定結果を出力して上記装置動作部の保
    守点検を促す手段とを備えたことを特徴とする保守管理
    装置。
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