JP2001185396A - X線管装置 - Google Patents

X線管装置

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JP2001185396A JP36729699A JP36729699A JP2001185396A JP 2001185396 A JP2001185396 A JP 2001185396A JP 36729699 A JP36729699 A JP 36729699A JP 36729699 A JP36729699 A JP 36729699A JP 2001185396 A JP2001185396 A JP 2001185396A
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Tadakatsu Nakajima
忠克 中島
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Kiyoshi Nagasawa
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昭義 大平
Mototatsu Doi
元達 土肥
Hidefumi Okamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雰囲気空気温度が上昇しても安定した冷却を
行うことができ、熱負荷の変動に対応可能で、更にX線
管装置本体を密閉して熱排風が無く飛散した血液を容易
に清拭することができ、小型で大きな冷却能力を有する
絶縁媒体冷却器を具備するX線管装置を提供する。 【解決手段】 X線管を電気絶縁する絶縁媒体を循環す
るポンプ2と、絶縁媒体の熱を外部流体と熱交換する絶
縁媒体冷却熱交換器16と、X線管を収納するX線管装置
本体1を配管4で接続し、絶縁媒体を封入して成るX線管
装置において、絶縁媒体冷却熱交換器16が熱交換を行う
外部流体は、圧縮機9と、凝縮器10と、減圧手段11と、
蒸発器を配管29で接続し、冷媒を封入して成る冷凍サイ
クル44の冷媒であり、絶縁媒体冷却熱交換器16は冷凍サ
イクル44の蒸発器として機能している。X線管装置本体
1及び冷凍サイクル44の構成機器は制御装置32によって
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線管装置に係
り、特にX線管装置の冷却装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】X線透視撮影装置などに代表される医用
X線装置は、医用診断の分野において必須の装置となっ
ているが、最近では診断のみならず治療にも使用される
ようになっている。この治療は、X線透視下において、
例えばカテーテルを、その先端に種々の器具を取り付け
て被検体の体内に挿入して行うものであり、従来の開腹
手術を伴う治療と比較して被検体への負担が少ないこと
が大きな特徴とされ、広く普及してきている。この治療
方法は、IVR(Interventional Radiology)と呼ばれて
いる。
【0003】このIVRでは、医用X線装置を使用した通
常の診断と比べ長時間X線管装置を使用する。更に、必
要に応じてX線透視のみでなくX線撮影も行う。このた
め、X線管装置は透視と撮影を長時間繰り返すという複
雑な負荷の印加に耐える必要がある。
【0004】図18、図19に従来のX線管装置の一例の構
造図を示す。図18はX線管装置本体の断面図、図19はX
線管装置本体と油冷却器との接続を示す外観図である。
このX線管装置は、X線透視撮影装置に最も広く使用さ
れている医用のX線管装置である。図18において、X線
管装置本体80はX線管(回転陽極X線管)81と、X線管
81の陽極82側を支持する陽極支持体87と、同じく陰極83
側を支持する陰極支持体88と、X線管81の陽極82を回転
させるためのステータ84と、X線管81を絶縁し、冷却す
る絶縁油85と、X線管81の陽極82及び陰極83に印加する
高電圧を導入するケーブルレセプタクル89、90と、X線
管81の陽極82のターゲットで発生したX線を外部に取り
出すX線放射窓91と、これらを収納するX線管容器(以
下、管容器という)86から構成されている。
【0005】X線管81の内部には、陰極83と陽極82が対
向して設置され、両極間に印加される高電圧を絶縁する
ために真空気密な外囲器内に収納されている。陰極83に
は、X線管軸中心から偏心した位置にフィラメントが取
り付けられた集束電極が設けられている。このフィラメ
ントから放出された熱電子は集束電極の集束溝によって
集束され、陰極83と陽極82間に印加された40〜150kV程
度の高電圧によって陽極82方向へ加速され、陽極82のタ
ーゲットの表面に衝突して焦点を形成すると共に、焦点
からX線を発生する。発生したX線の一部がX線放射窓
91から外部に取り出され、X線診断に利用される。
【0006】X線管81のX線発生効率は非常に低く、入
力された電力のうちX線に変換される量は1%未満であ
り、残りの99%以上は熱に変換される。前述の如く、X
線管装置本体80には40〜150kV程度の高電圧が印加さ
れ、この印加電圧によって陰極83のフィラメントから陽
極82へ向けて電子ビームが流れ、X線管電流として数mA
〜数百mAの電流が流れ、その結果、これらによる電力の
99%以上が熱に変換される。この熱のために、X線管81
内部の陽極82のターゲットが高温となり、このターゲッ
トから絶縁油85に熱が伝わり、X線管装置本体80全体の
温度を上昇させる。X線管装置本体80の内部には、プラ
スチック等で作られた陽極支持体87、陰極支持体88、X
線放射窓91、ケーブルレセプタクル89、90などが使用さ
れており、これらが熱によって変形することを防止する
ために、絶縁油85の温度が75℃程度以上になった場合
に、X線管装置本体80への入力が遮断されるように設定
されている。このX線管装置本体80への入力が遮断され
た状態を、X線管装置本体80のオーバーヒートと呼んで
いる。
【0007】従来の消化器管のX線診断では、使用時間
が短く、使用頻度も低いために、X線管装置本体80の管
容器86の表面からの外気との自然対流または送風機など
による強制対流による冷却(以下、空冷という)で十分
であり、X線管装置本体80がオーバーヒートすることは
殆どなかった。しかし、IVRなどで使用する場合には、
空冷ではX線管装置本体80がオーバーヒートしてしま
う。このX線管装置本体80のオーバーヒートを防止する
ために、管容器86の内部の絶縁油85をポンプで外部に導
き出し、熱交換器で冷却した後、管容器86の内部に戻す
冷却(以下、空気/油熱交換冷却という)方式を採用し
ている。この冷却方式のX線管装置に関しては、特開平
7-262943号公報などに開示されている。
【0008】図19を用いて、空気/油熱交換冷却方式に
ついて説明する。図19において、X線管装置本体80には
絶縁油配管96を介して空気/油熱交換冷却方式の油冷却
器92が接続されている。油冷却器92は油循環用ポンプ93
と、熱交換器94と、送風機95とから構成されている。X
線管装置本体80の陰極側と油冷却器92の油循環用ポンプ
93との間、及び油冷却器92の熱交換器94とX線管装置本
体80の陽極側との間に絶縁油配管96が接続され、絶縁油
85が矢印97の方向に流れている。このように構成された
X線管装置では、油循環用ポンプ93によってX線管装置
本体80の陰極側から導き出された絶縁油85は熱交換器94
において送風機95によって吹きつけられた空気と熱交換
を行うことにより冷却されて、X線管装置本体80の陽極
側に戻される。この冷却方式では、絶縁油85が直接冷却
されるために、X線管装置本体80の冷却効果は大きい。
【0009】図20には、X線透視撮影に用いられるX線
透視台の構成の一例を示す。IVRには、図20に示すよう
な構成のX線透視台が広く用いられる。図20において、
X線発生部(X線管装置を含む)101とX線検出部102が
対向して、Cアーム状の支持器105に支持され、X線発生
部101とX線検出部102との間に被検体を載せる寝台(透
視台)106が配置され、透視台支持架103に支持されてい
る。更に、Cアーム状支持器105と透視台支持架103が透
視台本体104に支持されている。
【0010】このように構成されたX線透視台では、C
アーム状支持器105は矢印107で示す如く、寝台106の長
手方向での平行移動と寝台106のまわりの回転移動が可
能であり、このCアーム状支持器105の移動に伴い、X線
発生部101とX線検出部102は寝台106に寝載された被検
体のまわりで、平行移動と回転移動を行う。また、透視
台支持架103も矢印108で示す如く、平行移動と回転移動
を行い、それに伴い寝台106が平行移動と回転移動を行
う。この結果、被検体を種々の方向からX線透視又はX
線撮影することが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きタイプのX
線透視台では、術者が被検体に接近しやすくするために
は、X線発生部101、つまりX線管装置は小型であるこ
とが好ましい。また、X線管装置本体80の表面は高温に
なるため、これに触れて火傷することを防止するため
に、X線管装置本体80を含めたX線管装置をカバーで覆
う必要がある。
【0012】このようなX線管装置では、油冷却器にお
いて雰囲気空気と絶縁油との間で熱交換を行うため、熱
交換器での放熱量は、雰囲気空気の温度によって大きく
左右され、X線管装置をカバーで覆ったことにより、雰
囲気空気の温度が上昇した場合には、その放熱量が減少
し、その結果、絶縁油の温度が上昇することにより、X
線管装置の十分な冷却が困難となる問題があった。
【0013】また、油冷却器がX線管装置本体の近傍に
設置され、X線透視撮影時には被検体及び術者の間近に
存在するために、X線管装置の位置によっては、油冷却
器からの熱排風や送風機の騒音が被検体及び術者に不快
感を与える場合もあった。
【0014】また、油冷却器への通風のため、上記のカ
バーにスリットなどの通風口を設ける必要がある。しか
し、術中の血液や異物の通風口からの進入によるX線管
装置の汚損があり、術後に清拭を十分に行う必要があっ
た。このため、スリットのないカバーの採用が望まれて
いる。
【0015】更に、近年撮影画像の画質向上及び連続撮
影回数増加のため、X線管が大容量化され、陽極での発
熱が増加しており、油冷却器の能力向上が望まれてい
る。しかし、従来の油冷却器を、上記の発熱に見合うよ
うに大型化してX線管装置に実装すると、X線管自体が
大型化されることとあわせて、X線管装置全体が大型化
するため、X線撮影時の位置決めなどの作業性が低下し
たり、術者の被検体へのアクセス性が低下したりするお
それがあるという問題がある。
【0016】また、X線管装置では、X線撮影条件によ
ってX線管に入力する負荷が異なり、X線管で発生する
熱負荷が大きく変動するため、油冷却器ではこの熱負荷
の変動に対応する必要がある。
【0017】以上の問題を考慮して、本発明の目的は、
雰囲気空気の温度が上昇しても安定した冷却を行うこと
ができ、X線管装置を密閉して熱排風が無く、飛散した
血液を容易に清拭することができ、X線管装置全体とし
て小型化を図ることができ、熱負荷の変動に対応するこ
とができ、大きな冷却能力を有する油冷却器を具備する
X線管装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のX線管装置は、X線管と、X線管を電気的
に絶縁し冷却する絶縁媒体と、X線管及び絶縁媒体を収
納するX線管容器とを具備するX線管装置本体と、前記
絶縁媒体を循環するポンプと、前記絶縁媒体の熱を外部
流体と熱交換する絶縁媒体冷却熱交換器とを配管で接続
し、前記絶縁媒体を封入して成るX線管装置において、
前記絶縁媒体冷却熱交換器が熱交換を行う外部流体は、
圧縮機と、凝縮器と、減圧手段と、蒸発器を接続し、冷
媒を封入して成る冷凍サイクルの冷媒であり、前記絶縁
媒体冷却熱交換器は前記冷凍サイクルの蒸発器として機
能するものである(請求項1)。この構成では、X線管
の絶縁媒体を冷却する熱交換器にて熱交換を行う外部流
体が冷凍サイクルの冷媒であり、この熱交換器が冷凍サ
イクルの蒸発器として機能しているため、X線管装置の
雰囲気空気の温度が上昇しても、この影響を受けず、X
線管装置の安定した冷却を行うことができる。
【0019】本発明のX線管装置では更に、前記冷凍サ
イクルの圧縮機、凝縮器、及び減圧手段を、前記X線管
装置本体、前記絶縁媒体循環ポンプ、及び前記絶縁媒体
冷却熱交換器から離れた場所に設置し、両者の間を可撓
性を有する延長配管にて接続したものである(請求項
2)。この構成では、熱交換器を含めたX線管装置本体
の部分と冷凍サイクルとを可撓性を有する延長配管によ
って分離しているので、X線管装置本体の部分を密閉す
ることができ、その結果熱排風を無くすことができ、X
線管装置本体表面に飛散した血液などを容易に清拭する
ことができる。また、X線管装置本体の部分を小型化す
ることも可能である。
【0020】本発明のX線管装置では更に、前記冷凍サ
イクル、前記絶縁媒体循環ポンプ、及び前記絶縁媒体冷
却熱交換器を前記X線管装置本体から離れた場所に設置
し、両者の間を可撓性を有する延長配管にて接続したも
のである(請求項3)。この構成では、X線管装置本体
と熱交換器を含めた冷凍サイクルとを可撓性を有する延
長配管によって分離しているので、X線管装置本体を密
閉して小型化することができ、その結果熱排風を無くす
ることができ、X線管装置本体表面に飛散した血液など
を容易に清拭することができる。
【0021】本発明のX線管装置では更に、前記冷凍サ
イクルの圧縮機は可変速圧縮機であり、圧縮機の回転数
がX線管の発熱負荷に応じて制御される(請求項4、
8)。この構成では、冷凍サイクルの圧縮機として可変
速圧縮機を使用しているので、圧縮機の回転数を増減す
ることで冷凍サイクルの冷却能力を増減することがで
き、X線管の発熱負荷の増減に対応することができる。
【0022】本発明のX線管装置では更に、前記絶縁媒
体冷却熱交換器は潜熱蓄熱材を内包し、該潜熱蓄熱材を
介して絶縁媒体と前記冷凍サイクルの冷媒が熱交換を行
うものである(請求項5)。この構成では、潜熱蓄熱材
を内包する熱交換器によって、絶縁媒体と冷凍サイクル
の冷媒との熱交換を行っているので、潜熱蓄熱材の放
熱、蓄熱によって、X線管の発熱負荷の増減に対応する
ことができる。
【0023】本発明のX線管装置では更に、前記X線管
装置本体と前記絶縁媒体冷却熱交換器との間に、外気と
の熱交換を行う熱交換器と送風機を有するものである
(請求項6)。この構成では、外気との熱交換を行う熱
交換器の付加により、絶縁媒体の冷却能力が増加すると
ともともに、送風機のファンの回転をオン・オフ制御す
ることによりX線管の発熱負荷の増減に対応することが
できる。
【0024】本発明のX線管装置は、X線管と、X線管
を電気的に絶縁し冷却する絶縁媒体と、X線管及び絶縁
媒体を収納するX線管容器とを具備するX線管装置本体
と、前記絶縁媒体を循環するポンプと、前記絶縁媒体の
熱を2次冷熱媒体と熱交換する絶縁媒体冷却熱交換器と
を配管で接続し、前記絶縁媒体を封入して成るX線管装
置において、前記絶縁媒体冷却熱交換器が熱交換を行う
2次冷熱媒体は、2次冷熱媒体循環ポンプと、前記絶縁媒
体冷却熱交換器と、2次冷熱媒体の熱を3次冷熱媒体と熱
交換する2次冷熱媒体冷却熱交換器とから成る熱搬送経
路を循環し、前記3次冷熱媒体は圧縮機と、凝縮器と、
減圧手段と、蒸発器を接続し、冷媒を封入して成る冷凍
サイクルの冷媒であり、前記2次冷熱媒体冷却熱交換器
は前記冷凍サイクルの蒸発器として機能するものである
(請求項7)。この構成では、X線管の絶縁媒体を冷却
する熱交換器にて熱交換を行う外部流体として、冷凍サ
イクルの冷媒と異なる2次冷媒が用いられ、この2次冷媒
を冷却するために3次冷媒として冷凍サイクルの冷媒が
使用されている。このため、X線管装置本体の周囲の雰
囲気空気温度が上昇してもX線管装置の安定した冷却を
行うことができる。また、2次冷媒の配管を細径化する
ことができ、配管の取り扱いが容易となり、ポンプの小
型化やコスト低減などが可能となる。
【0025】本発明のX線管装置では更に、前記2次冷
熱媒体冷却熱交換器と前記冷凍サイクルを複数並列に接
続するものである(請求項9)。この構成では、複数の
冷凍サイクルを具備しているので、X線管の発熱負荷量
に応じて運転する冷凍サイクルの数を決めて運転した
り、複数の冷凍サイクルの運転時間を平準化するように
制御することで、個々の冷凍サイクルの信頼性を高める
ことができ、信頼性の高いX線管冷却システムを提供す
ることができる。
【0026】本発明のX線管装置では更に、前記2次冷
熱媒体冷却熱交換器は潜熱蓄熱材を内包し、該潜熱蓄熱
材を介して2次冷熱媒体と前記冷凍サイクルの冷媒が熱
交換を行うものである(請求項10)。この構成では、2
次冷熱媒体冷却熱交換器が潜熱蓄熱材を内包しているの
で、X線管の撮影前及び低負荷時に冷凍サイクルで蓄熱
材に蓄熱し、高負荷時に融解潜熱を利用することで、発
熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍サイクルでX線管
冷却システムを作ることができるため、冷凍サイクルの
個々の機器の小型化、低コスト化、運転費用の低減、運
転中の騒音レベルの低下も実現できる。
【0027】本発明のX線管装置では更に、前記絶縁媒
体冷却熱交換器と前記2次冷熱媒体冷却熱交換器との間
に、外気との熱交換を行う熱交換器と送風機を有するも
のである(請求項11)。この構成では、2次冷熱媒体空
冷熱交換器を設けたことで、高負荷時には絶縁媒体温度
と雰囲気温度との温度差が大きくなることで冷却能力が
増加するため、X線管の発熱負荷に対して、冷却能力の
小さい冷凍サイクルでX線管冷却システムを作ることが
できる。
【0028】本発明のX線管装置は、X線管と、X線管
を電気的に絶縁し冷却する絶縁媒体と、X線管及び絶縁
媒体を収納するX線管容器とを具備するX線管装置本体
と、前記絶縁媒体を循環するポンプと、潜熱蓄熱材を収
納した蓄熱槽とを配管で接続し、前記蓄熱槽と、第2の
絶縁媒体循環ポンプと、前記絶縁媒体の熱を外部流体と
熱交換する絶縁媒体冷却熱交換器とから成る絶縁媒体冷
却流路を有するX線管装置において、前記絶縁媒体冷却
熱交換器が熱交換を行う外部流体は、圧縮機と、凝縮器
と、減圧手段と、蒸発器を接続し、冷媒を封入して成る
冷凍サイクルの冷媒であり、前記絶縁媒体冷却熱交換器
は前記冷凍サイクルの蒸発器として機能する(請求項1
2)。この構成では、X線管装置本体と絶縁媒体冷却熱
交換器との間に潜熱蓄熱材を収納した蓄熱槽が配置さ
れ、この潜熱蓄熱材が絶縁媒体冷却熱交換器を介して冷
凍サイクルで冷却される。この潜熱蓄熱材を撮影前及び
低負荷時に冷凍サイクルによって冷却して、蓄熱槽に顕
熱又は潜熱蓄熱して、この蓄熱を高負荷時に利用するこ
とができるため、X線管の発熱負荷に対して、冷凍能力
の小さい冷凍サイクルでX線管冷却システムを作ること
ができる。
【0029】本発明のX線管装置は、X線管とX線管を
電気的に絶縁し、冷却する絶縁媒体と、X線管及び絶縁
媒体を収納するX線管容器とを具備するX線管装置本体
と、前記絶縁媒体を循環するポンプと、前記絶縁媒体の
熱を2次冷熱媒体と熱交換する絶縁媒体冷却熱交換器と
を配管で接続し、前記絶縁媒体を封入して成るX線管装
置において、前記絶縁媒体冷却熱交換器が熱交換を行う
2次冷熱媒体は、2次冷熱媒体循環ポンプと、前記絶縁媒
体冷却熱交換器と、潜熱蓄熱材を収納する蓄熱槽とから
成る流路を循環するとともに、第2の2次冷熱媒体循環ポ
ンプと、2次冷熱媒体の熱を3次冷熱媒体と熱交換する2
次冷熱媒体冷却熱交換器とから成る熱搬送経路を循環
し、前記3次冷熱媒体は圧縮機と、凝縮器と、減圧手段
と、蒸発器を接続し、冷媒を封入して成る冷凍サイクル
の冷媒であり、前記2次冷熱媒体冷却熱交換器は前記冷
凍サイクルの蒸発器として機能するものである(請求項
14)。この構成では、絶縁媒体冷却熱交換器と2次冷却
媒体冷却熱交換器との間に潜熱蓄熱材を収納する蓄熱槽
が配置され、この潜熱蓄熱材が2次冷却媒体冷却熱交換
器を介して冷凍サイクルによって冷却される。この潜熱
蓄熱材を撮影前及び低負荷時に冷凍サイクルによって冷
却して蓄熱槽に顕熱又は潜熱蓄熱して、この蓄熱を高負
荷時に利用することができるため、X線管の発熱負荷に
対して、冷凍能力の小さい冷凍サイクルでX線管冷却シ
ステムを作ることができる。
【0030】本発明のX線管装置では更に、前記蓄熱槽
に潜熱蓄熱材を封入して成る蓄熱カプセルを入れるもの
である(請求項13、15)。この構成では、潜熱蓄熱材が
カプセルに封入されているので、これを入れる蓄熱槽の
大きさを小さくすることができる。
【0031】本発明のX線管装置では更に、管容器出口
配管温度検知手段と、制御装置と、冷凍サイクルを含む
絶縁媒体冷却手段を具備し、前記X線管装置の出口配管
における絶縁媒体の温度が所定温度を越えたことを前記
管容器出口配管温度検知手段が検知すると、前記制御装
置が前記冷凍サイクルを起動して前記絶縁媒体を冷却す
るように前記絶縁媒体冷却手段を制御するものである
(請求項16)。この構成では、X線管を直接冷却する絶
縁媒体の温度を管容器出口配管温度検知手段にて検知し
て冷凍サイクルの動作を制御することができるので、雰
囲気空気温度が上昇しても安定して絶縁媒体を介してX
線管の冷却を行うことができる。
【0032】本発明のX線管装置では更に、管容器出口
配管温度検知手段と、制御装置と、可変速圧縮機を使用
した冷凍サイクルを含む絶縁媒体冷却手段を具備し、前
記管容器出口配管温度検知手段によって検知された絶縁
媒体の温度が高い場合には、前記可変速圧縮機の回転数
を高くして、絶縁媒体の温度が低い場合には、前記可変
速圧縮機の回転数を低くして、絶縁媒体を冷却するよう
に、前記制御装置が前記絶縁媒体冷却手段を制御するも
のである(請求項17)。この構成では、管容器出口配管
温度検知手段を備え、冷凍サイクルの圧縮機に可変速圧
縮機が使用されているので、管容器出口配管温度検知手
段が検知する絶縁媒体温度が高い場合には圧縮機の回転
数を高くして冷凍サイクルの冷凍能力を増加させ、絶縁
媒体温度が低い場合には圧縮機の回転数を低くして冷凍
能力を減少させる制御を行い、圧縮機は運転状態のまま
X線管の発熱負荷の変動に対応できる。また、このよう
な制御を行うことにより、圧縮機の起動/停止を繰り返
す場合に比べて、圧縮機自体の寿命を長くすることがで
き、信頼性を向上することができる。
【0033】本発明のX線管装置では更に、X線管が発
生するX線の強度、X線の発生回数を管理し、X線管の
発熱負荷を演算する機能を有する制御装置と、可変速圧
縮機を使用した冷凍サイクルを含む絶縁媒体冷却手段を
具備し、X線管の発熱負荷が高い場合には、前記可変速
圧縮機の回転数を高くして、X線管の発熱負荷が低い場
合には、前記可変速圧縮機の回転数を低くして、絶縁媒
体を冷却するように、前記制御装置が前記絶縁媒体冷却
手段を制御するものである(請求項18)。この構成で
は、制御装置がX線管の発熱負荷を演算する機能を有
し、冷凍サイクルの圧縮機として可変速圧縮機が使用さ
れているので、X線管の発熱負荷が高い場合には圧縮機
の回転数を高くして冷凍サイクルの冷凍能力を増加さ
せ、低い場合には圧縮機の回転数を低くして冷凍能力を
減少させる制御を行い、圧縮機を運転状態のままX線管
の発熱負荷の変動に対応できる。
【0034】本発明のX線管装置では更に、潜熱蓄熱材
を内包する熱交換器と、前記潜熱蓄熱材の温度を検知す
る蓄熱材温度検知手段と、前記熱交換器の潜熱蓄熱材を
冷却する冷凍サイクルと、制御装置を具備し、X線未発
生時において前記潜熱蓄熱材の温度が所定温度に低下す
るまで前記冷凍サイクルを運転するものである(請求項
19)。この構成では、蓄熱材温度検知手段と冷凍サイク
ルとにより熱交換器に内包される潜熱蓄熱材を凝固状態
にまで冷却できるので、X線未発生時に冷凍サイクルに
よって潜熱蓄熱材を冷却して顕熱又は潜熱蓄熱しておく
ことにより、X線管の発熱負荷の高いときに、潜熱蓄熱
材の蓄熱を利用することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を添付図
面に基づいて説明する。 (第1の実施例)図1は、本発明のX線管装置の第1の実
施例の概略構成図である。図1において、本実施例のX
線管装置は、X線管装置本体1と、絶縁媒体循環ポンプ2
と、絶縁媒体配管4と、圧縮機9と、凝縮器10と、減圧手
段11と、送風機12と、絶縁媒体冷却熱交換器16と、冷媒
配管29と、絶縁媒体の管容器出口温度検知手段31と、制
御装置32から構成される。この構成の中で、X線管装置
本体1と制御手段32以外は絶縁媒体冷却器46を構成す
る。以下では、同一機能のものには同一符号を付して、
その説明を省略する。
【0036】X線管装置本体1の中には、従来例と同様
にX線管(図示せず)が、絶縁油などの絶縁媒体に浸漬
された状態で管容器内に収納されている。X線管装置本
体1は絶縁媒体配管4によって、絶縁媒体冷却熱交換器1
6、絶縁媒体循環ポンプ2と順次接続され、絶縁媒体が密
封された状態で循環する構成となっている。
【0037】また、絶縁媒体冷却熱交換器16は、圧縮機
9、凝縮器10、減圧手段11と順次冷媒配管29によって接
続され、冷媒が密封された状態で循環する冷凍サイクル
44が構成される。減圧手段11としては、電動膨張弁を用
いてもよいし、キャピラリチューブを用いてもよい。絶
縁媒体冷却熱交換器16は、絶縁媒体と冷媒が非混合とな
る熱交換器を用い、例えばプレート式熱交換器を用いて
もよいし、二重管式熱交換器を用いてもよい。これらの
熱交換器については、後に図5および図6を用いて説明す
る。
【0038】絶縁媒体としては、X線管に高電圧を印加
したときに、この高電圧を絶縁できる媒体であればよ
く、通常では絶縁油が用いられているが、これに限定さ
れるものではない。冷凍サイクル44の冷媒としては、HF
C系冷媒、HCFC系冷媒、HC系冷媒のような冷媒が用いら
れる。HFC系冷媒であれば例えばHFC134a(1.2.2.2テト
ラフルオロエタン)を用いてもよいし、HCFC系冷媒であ
れば例えばHCFC22(クロロジフルオロメタン)を用いて
もよいし、HC系冷媒であれば例えばイソブタンを用いて
もよい。
【0039】本実施例の絶縁媒体冷却器46は、X線管装
置本体1の絶縁媒体が循環する絶縁媒体循環ループ(絶
縁媒体冷却熱交換器16の左側)48と冷媒が循環する冷凍
サイクル部(絶縁媒体冷却熱交換機16の右側)45とから
構成される。
【0040】次に、冷凍サイクル44単独の作動原理につ
いて説明する。冷凍サイクル44の作動原理は他の実施例
でも同様であるので、以下の他の実施例では説明を省略
する。図1において、圧縮機9で高温高圧に圧縮されたガ
ス状冷媒は、凝縮器10において送風機12による冷却を受
け、高圧の液状冷媒となる。次に、減圧手段11を通過し
て減圧された冷媒は、蒸発器となる熱交換器(この実施
例では絶縁媒体冷却熱交換器)16において熱を受け取り
蒸発し、ガス状冷媒となる。冷媒が蒸発する際には多量
の熱を潜熱として受け取るため、コンパクトな熱交換器
で被冷却媒体を低温にし、安定して冷却することができ
る。蒸発したガス状冷媒は再び圧縮機9において圧縮さ
れ、以下上記したサイクルを繰り返す。
【0041】次に、絶縁媒体冷却器46の動作を説明す
る。図1において、制御装置32の制御によってX線管装
置本体1が動作し、X線の発生が開始すると同時に、絶
縁媒体循環ポンプ2が起動する。X線管装置本体1の絶縁
媒体の出口配管に設けた管容器出口配管温度検知手段31
にて、絶縁媒体の出口温度が所定温度Thを越えたことを
検知すると、制御装置32は圧縮機9、送風機12を起動
し、冷凍サイクル44を起動する。減圧手段11に電動膨張
弁を用いる場合には、制御装置32が減圧手段11の制御を
行う。冷凍サイクル44により絶縁媒体冷却熱交換器16で
冷却された絶縁媒体は絶縁媒体循環ポンプ2によりX線
管装置本体1に供給され、X線管装置本体1内のX線管を
冷却する。更に、X線管を冷却して加熱された絶縁媒体
は再び絶縁媒体冷却熱交換機16に戻り、冷却される。上
記において、所定温度Thは絶縁媒体の出口温度の上限値
であり、絶縁媒体の許容温度又はそれより低い温度に設
定される。
【0042】冷凍サイクル44により絶縁媒体が十分に冷
却され、管容器出口配管温度検知手段31にて、絶縁媒体
の出口温度が所定温度Tlに低下したことを検知すると、
制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止し、冷凍サイク
ル44を停止する。ここで所定温度Tlは冷凍サイクル44で
冷却する絶縁媒体の温度の下限値であり、通常室温又は
それより高い温度に設定される。
【0043】本実施例によれば、冷媒の蒸発温度につい
ては、雰囲気空気温度と関係なく、室温以下にまで設定
可能であるので、雰囲気空気温度が上昇しても安定して
絶縁媒体を介してX線管装置本体1の冷却を行うことが
できる。また、作動状態の冷媒蒸発温度と絶縁媒体温度
との温度差を大きく取ることができることから、絶縁媒
体冷却熱交換器16及び絶縁媒体循環ポンプ2を従来の空
冷式の場合に比べて大幅に小型化することができる。
【0044】また、X線管装置本体1の発熱量以上の冷
凍能力を有する冷凍サイクル44を使用し、冷凍サイクル
44の起動/停止を交互に行うことで、X線管の発熱負荷
の変動に対応可能な絶縁媒体冷却器46を提供することが
できる。
【0045】あるいは、圧縮機9に可変速圧縮機を使用
し、X線管装置本体1の発熱量が変動した場合、管容器
出口配管温度検知手段31で検知された絶縁媒体温度が高
いときには圧縮機9の回転数を高くして冷凍サイクル44
の冷凍能力を増加させ、絶縁媒体温度が低いときには圧
縮機9の回転数を低くして冷凍能力を減少させる制御を
行い、X線管の発熱負荷の変動に対応してもよい。
【0046】更に、制御装置32にてX線管への負荷回
数、負荷強度を管理し、発熱負荷を演算して、X線管の
発熱負荷が高い場合には圧縮機9の回転数を高くして冷
凍サイクル44の冷凍能力を増加させ、発熱負荷が低い場
合には圧縮機9の回転数を低くして冷凍能力を減少させ
る制御を行い、X線管の発熱負荷の変動に対応してもよ
い。
【0047】上記の如く、圧縮機9に可変速圧縮機を使
用することにより、圧縮機9が運転状態を維持したまま
発熱負荷の変動に対応できるため、圧縮機9の起動/停
止を繰り返す場合に比べて、圧縮機9自体の寿命を長く
することができ、信頼性を向上することができる。
【0048】(第2の実施例)図2は、本発明のX線管装
置の第2の実施例の概略構成図である。図2において、破
線で囲まれたX線管線源部47と冷凍サイクル部45が延長
冷媒配管17、18によって接続されている。延長冷媒配管
17、18は可撓性を有する配管で、冷媒配管29、29aと合
わせて一体の冷媒配管を構成する。ここで、X線管線源
部47はX線管装置本体1と絶縁媒体循環ポンプ2と絶縁媒
体冷却熱交換器16から構成され、冷凍サイクル部45は圧
縮機9と凝縮器10と減圧手段11と送風機12から構成され
る。本実施例はこの冷媒配管を除いて、第1の実施例と
同じ構成である。
【0049】上記の如く構成されたX線管装置の絶縁媒
体冷却器46の動作は第1の実施例と同様であるため省略
するが、可撓性を有する延長冷媒配管17、18を延長する
ことで、冷凍サイクル部45をX線管線源部47から分離す
ることができ、従来の空冷式の冷却方式と比べ、小型の
絶縁媒体冷却熱交換器16、絶縁媒体循環ポンプ2を利用
することができるから、X線管線源部47を大幅に小型化
することができる。
【0050】また、X線管での発熱は絶縁媒体冷却熱交
換器16を介して絶縁媒体から冷媒へ伝熱されることか
ら、X線管線源部47をカバーなどで密封することが可能
であり、X線管線源部47からの熱排風が無くなると共
に、カバーなどにスリットを設ける必要もなくなるの
で、血液などが飛散した場合でも容易に清拭することが
できる。
【0051】また、延長冷媒配管17、18は可撓性を有す
るため、X線管線源部47をCアーム状支持器などで支持
して、撮影方向を変えてX線撮影を行う際などには、X
線管線源部47を容易に移動することができる。
【0052】(第3の実施例)図3は、本発明のX線管装
置の第3の実施例の概略構成図である。図3において、X
線管線源部47aと冷凍サイクル部45aが延長絶縁媒体配管
19、20によって接続されている。延長絶縁媒体配管19、
20は可撓性を有する配管で絶縁媒体配管4a、4bと合わせ
て一体の絶縁媒体配管を構成する。ここで、X線管線源
部47aはX線管装置本体1から構成され、冷凍サイクル部
45aは絶縁媒体循環ポンプ2と絶縁媒体冷却熱交換器16と
圧縮機9と凝縮器10と減圧手段11と送風機12から構成さ
れる。
【0053】上記の如く構成されたX線管装置の絶縁媒
体冷却器46の動作は、第1の実施例と同様であるため省
略するが、可撓性を有する延長絶縁媒体配管19、20を延
長することで、第2の実施例と比較して、絶縁媒体循環
ポンプ2は大型化するが、X線管線源部47aから絶縁媒体
循環ポンプ2及び絶縁媒体冷却熱交換器16も無くなるた
め、X線管線源部47aを非常に小型化することが可能と
なる。更に、X線管線源部47aでは絶縁媒体循環ポンプ2
の騒音も無くなる。
【0054】また、第2の実施例と同様に、X線管での
発熱は絶縁媒体冷却熱交換器16を介して絶縁媒体から冷
媒へ伝熱されることから、X線管線源部47aを密封する
ことが可能であり、X線管線源部47aからの熱排風が無
くなるとともに、血液などが飛散した場合でも容易に清
拭することができる。更に、延長絶縁媒体配管19、20は
可撓性を有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う
際などには、X線管線源部47aを容易に移動することが
できる。
【0055】(第4の実施例)図4は、本発明のX線管装
置の第4の実施例の概略構成図である。本実施例では、
絶縁媒体冷却熱交換器16内に潜熱蓄熱材13が封入されて
いる点に特徴がある。図4において、X線管線源部47bと
冷凍サイクル部45が延長冷媒配管17、18によって接続さ
れている。延長冷媒配管17、18は可撓性を有する配管
で、冷媒配管29、29aと合わせて一体の冷媒配管を構成
する。ここで、X線管線源部47bはX線管装置本体1と絶
縁媒体循環ポンプ2と絶縁媒体冷却交換器16から構成さ
れ、冷凍サイクル部45は第2の実施例の構成と同じであ
る。
【0056】図4において、絶縁媒体冷却熱交換器16
は、潜熱蓄熱材13を介して絶縁媒体と冷凍サイクル部45
の冷媒とが熱交換を行う方式の熱交換器を使用してい
る。この種の熱交換器としてはフィン−チューブ熱交換
器を潜熱蓄熱材13中に浸漬させた熱交換器、或いはプレ
ート式熱交換器において被冷却流体流路と冷却流体流路
との間に潜熱蓄熱材13を封入した熱交換器などを採用す
ることができる。また、絶縁媒体冷却熱交換器16には、
蓄熱材13の温度を検知するための蓄熱材温度検知手段34
が取り付けられている。
【0057】次に、絶縁媒体冷却熱交換器16の実施例に
ついて説明する。図5に本発明に係るフィン−チューブ
熱交換器の構造図、図6に本発明に係るプレート式熱交
換器の構造図を示す。図5の左側の図はフィン−チュー
ブ熱交換器の側面図、右側の図はその正面図である。図
5において、フィン−チューブ熱交換器は、潜熱蓄熱材1
3を封入した蓄熱槽38の中に、平行に配列した多数枚の
フィン37に被冷却媒体流路35と冷却媒体流路36を貫通さ
せて接合したものを浸漬したものである。被冷却媒体流
路35と冷却媒体流路36は平行に配列して、蓄熱槽38の中
を蛇行させることにより、フィン37を複数回(図示では
7回)貫通させている。また、被冷却媒体流路35と冷却
媒体流路36とでは、各々の媒体の流れ方向を矢印で示し
た如く逆方向にして、冷却効果を向上させている。本実
施例の場合、被冷却媒体流路35は絶縁媒体の流路であ
り、冷却媒体流路36は冷媒の流路である。
【0058】図6において、プレート式熱交換器は、潜
熱蓄熱材13の層と被冷却媒体の層40と冷却媒体の層41が
プレート39を隔壁として順番に積層され、その積層体を
貫通して、被冷却媒体流路35と冷却媒体流路36が設けら
れ、前記各媒体層40、41と一緒となり、各々の媒体流路
を構成している。
【0059】上記の如く構成されたX線管装置の動作を
以下に説明する。先ず、X線撮影前において、制御装置
32が圧縮機9、送風機12を起動し、冷凍サイクル44を起
動する。絶縁媒体冷却熱交換器16の潜熱蓄熱材13は、冷
凍サイクル44の運転によって冷却され、凝固することに
より潜熱蓄熱される。蓄熱材温度検知手段34が蓄熱材13
の温度が所定温度Tslまで低下したことを検知した場合
には、制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止する。或
いは、この潜熱蓄熱材13による蓄熱は、X線未発生時に
所定時間tsだけ冷凍サイクル44を運転した後に制御装置
32が冷凍サイクル44を停止するという制御を行ってもよ
い。
【0060】以上のように冷凍サイクル44を運転して完
全に潜熱蓄熱材13が凝固した状態、或いは大部分が凝固
した状態で、X線撮影を開始する。制御装置32の制御に
よってX線管装置本体1が動作しX線の発生が開始する
と、同時に絶縁媒体循環ポンプ2が起動する。また、制
御装置32は圧縮機9、送風機12を起動し、冷凍サイクル4
4を起動する。減圧手段11に電動膨張弁を用いる場合に
は制御装置32が制御を行う。
【0061】蓄熱材13を介して熱交換が行われるため、
蓄熱材13の融解潜熱と冷凍サイクル44による冷却によ
り、絶縁媒体冷却熱交換器16にて絶縁媒体は冷却され、
絶縁媒体循環ポンプ2によりX線管装置本体1に供給さ
れ、X線管を冷却し、ここで加熱された絶縁媒体は再び
絶縁媒体冷却熱交換器16に戻り、冷却される。
【0062】X線管の発熱負荷が小さい場合には、冷凍
サイクル44の冷凍能力の余剰分は蓄熱材13の凝固に用い
られ、X線管の発熱負荷が大きい場合には冷凍サイクル
44の冷凍能力の不足分を、X線管の負荷停止時とX線管
の発熱負荷が小さい時に蓄積された蓄熱材13の融解潜熱
によって補う。蓄熱材13としては、塩化カルシウム6水
和物、或いはエチレングリコールなどの物質を用い、X
線管の発熱負荷に見合うだけの量を、圧縮機9の容量と
合わせて設計し使用する。
【0063】また、X線管の発熱負荷が小さく、X線管
装置本体1の絶縁媒体の出口温度が所定温度Tlに低下し
たことを管容器出口配管温度検知手段31が検知すると、
制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止し、冷凍サイク
ル44を停止する。
【0064】上記の実施例によれば、X線撮影前及びX
線管の低負荷時に冷凍サイクル44で蓄熱材13に蓄熱し、
高負荷時に蓄熱材13を融解させて融解潜熱を利用するこ
とで、X線管の発熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍
サイクル44で冷却システムを構成することができるた
め、圧縮機9、凝縮器10、送風機12などの機器を小型化
でき、X線管冷却システムを小型化することができ、低
コスト化とともに、消費電力量の低減、運転中の騒音レ
ベルの低下も実現できる。
【0065】また、X線管の発熱負荷が変動した場合に
も、この変動分を蓄熱材13が相変化する際の潜熱で対応
するため、冷凍サイクル44の運転を比較的一定の条件で
継続することができ、圧縮機9には安価な一定速の圧縮
機を使用することができる。しかも、運転の起動/停止
回数が減るため、圧縮機9の信頼性が向上する。更に、
高負荷時には、蓄熱材13の融解潜熱を利用するので、X
線管冷却システムからの騒音が増加することが無く、静
粛性が高い。
【0066】また、可撓性を有する延長冷媒配管17、18
を延長することで、X線管線源部47bから分離した冷凍
サイクル部45により冷却を行うため、従来の空冷式の冷
却方式と比べ、小型の絶縁媒体冷却熱交換器16、絶縁媒
体循環ポンプ2を利用できることとあわせて、X線管線
源部47bを大幅に小型化することができる。
【0067】また、X線管からの発熱は、絶縁媒体冷却
熱交換器16を介して絶縁媒体から冷媒へ伝熱されること
から、X線管線源部47bを密封することが可能であり、
X線管線源部47bからの熱排風が無くなるとともに、血
液などが飛散した場合でも容易に清拭することが可能と
なる。
【0068】更に、延長冷媒配管17、18は可撓性を有す
るため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際には、X線
管線源部47bが容易に移動可能となる。
【0069】先に、絶縁媒体冷却熱交換器16として、図
5及び図6に示す熱交換器を例として挙げたが、以下にこ
れらの熱交換器の動作について説明する。先ず、図5の
フィン−チューブ熱交換器について説明する。図5のフ
ィン−チューブ熱交換器においては、被冷却媒体流路35
にX線管装置本体1で加熱された絶縁媒体が流れ、冷却
媒体流路36に冷凍サイクル部45から供給される冷媒が流
れる。被冷却媒体流路35と冷却媒体流路36はフィン37に
より熱的に連結され、潜熱蓄熱材13が封入された蓄熱槽
38内に浸漬されている。
【0070】X線撮影前に冷凍サイクル44が起動される
と、冷却媒体流路36に冷媒が流れ、被冷却媒体流路35と
フィン37を介して、蓄熱材13から熱を奪い冷却する。冷
却が進み、蓄熱材13の温度が凝固点以下になると、冷却
媒体流路36及びフィン37のまわりに蓄熱材13が凝固し、
固体状の蓄熱材13が成長していく。この状態で、X線撮
影が開始され、被冷却媒体流路35にX線管装置本体1で
加熱された絶縁媒体が流れると、温度差によって被冷却
媒体流路35から冷却媒体流路36に、蓄熱材13及びフィン
37を介して熱が移動し、絶縁媒体は冷却される。X線管
の発熱負荷が高い場合には、凝固していた蓄熱材13が融
解し、この融解潜熱と、冷凍サイクル44の冷凍能力の両
者によって、絶縁媒体の冷却を行うことができる。ま
た、X線管の発熱負荷が低い場合には、絶縁媒体を冷却
すると同時に冷凍サイクル44の余剰冷凍能力によって、
蓄熱材13を冷却し、蓄熱することができる。
【0071】次に、図6のプレート式熱交換器の動作に
ついて説明する。図6のプレート式熱交換器において、
プレート39によって隔離されて構成された被冷却媒体の
層40にX線管装置本体1で加熱された絶縁媒体が流れ、
冷却媒体の層41に冷凍サイクル部45から供給される冷媒
が流れ、両者の間に蓄熱材13が封入された層ができるよ
うな構成で積層されているので、被冷却媒体の層40はプ
レート39を貫通するように形成される被冷却媒体流路35
により連結されている。同様に、冷却媒体の層41もプレ
ート39を貫通するように形成される冷却媒体流路36によ
り連結されている。被冷却媒体と冷却媒体と蓄熱材13は
各々プレート39により非混合の状態で、熱的に連結され
ている。
【0072】X線撮影前に冷凍サイクル44が起動される
と、冷却媒体流路36及び冷却媒体の層41に冷媒が流れ、
プレート39を介して蓄熱材13から熱を奪い、冷却する。
冷却が進み、蓄熱材13の温度が凝固点以下になると蓄熱
材13が凝固し、固体状の蓄熱材13が成長していく。この
状態でX線撮影が開始され、被冷却媒体流路35および被
冷却媒体の層40にX線管装置本体1で加熱された絶縁媒
体が流れると、温度差によって被冷却媒体の層40から冷
却媒体の層41に蓄熱材13及びプレート39を介して熱が移
動し、絶縁媒体は冷却される。X線管の発熱負荷が高い
場合には、凝固していた蓄熱材13が融解し、この融解潜
熱と、冷凍サイクル44の冷凍能力の両者によって同時に
絶縁媒体の冷却を行うことができる。また、X線管の発
熱負荷が低い場合には、絶縁媒体を冷却すると同時に、
冷凍サイクル44の余剰冷凍能力で蓄熱材13を冷却し蓄熱
することができる。
【0073】(第5の実施例)図7は、本発明のX線管装
置の第5の実施例の概略構成図である。図7において、X
線管線源部47aと冷凍サイクル部45bが延長絶縁媒体配管
19、20によって接続されている。延長絶縁媒体配管19、
20は可撓性を有する配管で、絶縁媒体配管4a、4bと合わ
せて一体の絶縁媒体配管を構成する。冷凍サイクル部45
bは絶縁媒体循環ポンプ2と、絶縁媒体冷却熱交換器16
と、圧縮機9と、凝縮器10と、送風機12と、減圧手段11
から構成される。また、絶縁媒体冷却熱交換器16には、
第4の実施例と同様に、蓄熱材13が封入されており、図5
或いは図6に示す熱交換器が用いられる。
【0074】上記の如く構成されたX線管装置の動作は
第4の実施例と同じであるため省略するが、可撓性を有
する延長絶縁媒体配管19、20を延長することで、第4の
実施例と比較して、絶縁媒体循環ポンプ2は大型化する
が、X線管線源部47aから絶縁媒体循環ポンプ2及び絶縁
媒体冷却熱交換器16が無くなるため、X線管線源部47a
を非常に小型化することが可能になるとともに、X線管
線源部47aでは絶縁媒体循環ポンプ2の騒音も無くなる。
【0075】また、第4の実施例と同様に、本実施例に
よれば、X線撮影前及びX線管の発熱負荷が低い時に、
冷凍サイクル44で蓄熱材13に蓄熱し、X線管の発熱負荷
が高い時に蓄熱材13の融解潜熱を利用することで、X線
管の発熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍サイクル44
でX線管冷却システムを構成することができるため、圧
縮機9、凝縮器10、送風機12などの機器を小型化でき、
低コスト化とともに、消費電力量の低減、運転中の騒音
レベルの低下も実現できる。
【0076】また、X線管の発熱負荷が変動した場合に
も、変動分を蓄熱材13が相変化する際の潜熱で対応する
ため、冷凍サイクル45bの運転を比較的安定した一定の
条件で継続することができ、圧縮機9には安価な一定速
の圧縮機を使用することができる。しかも、運転の起動
/停止回数が減るため、圧縮機9の信頼性が向上する。
更に、X線管の発熱負荷が高い時には、蓄熱材13の融解
潜熱を利用するので、X線管冷却システムからの騒音が
増加することが無く、静粛性が高い。
【0077】また、可撓性を有する延長絶縁媒体配管1
9、20を延長することで、第4の実施例と比較して絶縁媒
体循環ポンプ2は大型化するが、X線管線源部47aから絶
縁媒体循環ポンプ2及び絶縁媒体冷却熱交換器16が無く
なるため、X線管線源部46aを非常に小型化することが
可能になるとともに、X線管線源部47aからは絶縁媒体
循環ポンプ2の騒音も無くなり、静粛性が更に向上す
る。また、X線管からの発熱は絶縁媒体冷却熱交換器16
を介して絶縁媒体から冷媒へ伝熱されることから、X線
管線源部47aを密閉することが可能であり、X線管線源
部47aからの熱排風が無くなるとともに、血液などが飛
散した場合でも容易に清拭することが可能となる。
【0078】更に、延長絶縁媒体配管19、20は可撓性を
有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際には、
X線管線源部47aを容易に移動することができる。
【0079】(第6の実施例)図8は、本発明のX線管装
置の第6の実施例の概略構成図である。この構成では、
絶縁媒体空冷熱交換器21、送風機15、雰囲気温度検知手
段33が付加されたことに特徴がある。図8において、X
線管線源部47aと冷凍サイクル部45cが延長絶縁媒体配管
19、20によって接続されている。延長絶縁媒体配管19、
20は可撓性を有する配管で、絶縁媒体配管4a、4bと合わ
せて一体の絶縁媒体配管を構成する。冷凍サイクル部45
cは絶縁媒体循環ポンプ2と、絶縁媒体冷却熱交換器16
と、圧縮機9と、凝縮器10と、送風機12と、減圧手段11
と、絶縁媒体空冷熱交換器21と、送風機15から構成され
る。ここで、絶縁媒体冷却熱交換器16と圧縮機9と凝縮
器10と送風機12と減圧手段11は冷凍サイクル44を構成す
る。
【0080】以上の如く構成されたX線管装置の動作に
ついて以下に説明する。制御装置32の制御によってX線
管装置本体1からX線が発生すると、絶縁媒体循環ポン
プ2が同時に起動する。X線管装置本体1の出口配管に設
けた管容器出口配管温度検知手段31にて、絶縁媒体の出
口温度が所定温度Thを越えたことを検知すると、制御装
置32は圧縮機9、送風機12を起動し、冷凍サイクル44を
起動する。減圧手段11に電動膨張弁を用いる場合には制
御装置32がその制御を行う。
【0081】また、雰囲気温度検知手段33が雰囲気温度
を検知しており、X線撮影が連続して行われることによ
りX線管の発熱負荷が増加し、絶縁媒体の出口温度が雰
囲気温度より所定温度ΔToaだけ高く、雰囲気空気との
熱交換が可能となると、制御装置32は送風機15を起動
し、冷凍サイクル44と合わせて、絶縁媒体空冷熱交換器
21からも絶縁媒体の冷却を行う。絶縁媒体が十分冷却さ
れ、絶縁媒体の出口温度が所定温度Tlaに低下したこと
を管容器出口配管温度検出手段31が検知すると、制御装
置32は送風機15を停止する。更に、絶縁媒体が冷却さ
れ、絶縁媒体の出口温度が所定温度Tlに低下したことを
検知した場合、制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止
し、冷凍サイクル44を停止する。
【0082】上記の実施例によれば、絶縁媒体空冷熱交
換器21を設けたことで、X線管の高負荷時に絶縁媒体の
出口温度が上昇した場合、雰囲気温度との温度差が大き
くなるため、発熱負荷の上昇分に応じて、絶縁媒体空冷
熱交換器21から雰囲気空気へ放熱することで、X線管の
発熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍サイクル44でX
線管冷却システムを構成することができるため、圧縮機
9、凝縮器10、送風機12などの機器を小型化でき、低コ
スト化とともに消費電力量の低減、運転中の騒音レベル
の低下も実現できる。
【0083】また、X線管の発熱負荷が変動した場合に
も、変動分を絶縁媒体空冷熱交換器21で対応するため、
冷凍サイクル44の運転を比較的安定に一定の条件で継続
することができ、圧縮機9には安価な一定速の圧縮機を
使用することができる。しかも、運転の起動/停止回数
が減るため、圧縮機9の信頼性が向上する。
【0084】また、X線管に高負荷が加わる場合でも、
事前に蓄熱などの準備が必要なく、迅速に連続したX線
撮影が可能となる。更に、長時間高負荷が加えられた場
合でも、絶縁媒体空冷熱交換機21が持続的に放熱を行う
ため、時間的な制約無くX線撮影を行うことができる。
【0085】また、可撓性を有する延長絶縁媒体配管1
9、20を延長することで、絶縁媒体循環ポンプ2は大型化
するが、X線管線源部47aから絶縁媒体循環ポンプ2及び
絶縁媒体冷却熱交換器16も無くなるため、X線管線源部
47aを非常に小型化することが可能になるとともに、X
線管線源部47aからは絶縁媒体循環ポンプ2の騒音も無く
なり、静粛性が更に向上する。また、X線管からの発熱
は絶縁媒体冷却熱交換器16を介して絶縁媒体から冷媒へ
伝熱されることから、X線管線源部47aを密閉すること
が可能であり、X線管線源部47aからの熱排風が無くな
るとともに、血液などが飛散した場合でも容易に清拭す
ることが可能となる。
【0086】更に、延長絶縁媒体配管19、20は可撓性を
有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際には、
X線管線源部47aが容易に移動可能となる。
【0087】(第7の実施例)図9は、本発明のX線管装
置の第7の実施例の概略構成図である。本実施例では、2
次冷熱媒体を用いた2次冷熱媒体冷却熱交換器6を付加し
たことに特徴がある。図9において、X線管線源部47cと
冷凍サイクル部45dが延長2次冷熱媒体配管7、8によって
接続されている。延長2次冷熱媒体配管7、8は可撓性を
有する配管で、2次冷熱媒体配管30a、30bと合わせて一
体の2次冷熱媒体配管を構成する。X線管線源部47cはX
線管装置本体1と、絶縁媒体循環ポンプ2と、絶縁媒体冷
却熱交換器3から構成され、冷凍サイクル部45dは2次冷
熱媒体循環ポンプ5と、2次冷熱媒体冷却熱交換器6と、
圧縮機9と、凝縮器10と、送風機12と、減圧手段11から
構成される。
【0088】X線管装置本体1は絶縁媒体配管4によっ
て、絶縁媒体冷却熱交換器3、絶縁媒体循環ポンプ2と順
次接続され、絶縁媒体が密封された状態で循環する構成
となっている。また、絶縁媒体冷却熱交換器3は2次冷熱
媒体配管30a、8、30b、7によって2次冷熱媒体冷却熱交
換器6、2次冷熱媒体循環ポンプ5と順次接続され、2次冷
熱媒体が封入されて循環する構成となっている。
【0089】また、圧縮機9、凝縮器10、減圧手段11、2
次冷熱冷却熱交換器6は順次冷媒配管29により接続さ
れ、冷媒が密封された状態で循環する冷凍サイクル44が
構成される。ここで、減圧手段11としては、電動膨張弁
を用いてもよいし、キャピラリチューブを用いてもよ
い。
【0090】絶縁媒体冷却熱交換器3は絶縁媒体と2次冷
熱媒体を非混合となる熱交換器を用い、例えばプレート
式熱交換器(図6参照)を用いてもよいし、二重管式熱
交換器を用いてもよい。2次冷熱媒体冷却熱交換器6は、
2次冷熱媒体と冷媒が非混合となる熱交換器を用い、同
様にプレート式熱交換器を用いてもよいし、二重管式熱
交換器を用いてもよい。絶縁媒体としては、X線管に印
加される高電圧を絶縁できる媒体であればよく、例えば
絶縁油を用いる。2次冷熱媒体としては、熱を搬送する
媒体であればよく、水を用いてもよいし、エチレングリ
コールのような冷熱媒体を用いてもよい。
【0091】冷凍サイクル44の冷媒としては、HFC系冷
媒、HCFC系冷媒、HC系冷媒のような冷媒を用い、HFC系
冷媒であれば例えばHFC134a(1.2.2.2テトラフルオロエ
タン)を用いてもよいし、HCFC系冷媒であれば例えばHC
FC22(クロロジフルオロメタン)を用いてもよいし、HC
系冷媒であれば例えばイソブタンを用いてもよい。
【0092】本実施例のX線管装置の絶縁媒体冷却器46
は、絶縁媒体が循環する絶縁媒体循環ループと、2次冷
熱媒体が循環する2次冷熱媒体循環ループと、冷媒が循
環する冷凍サイクル44のループとから構成される。
【0093】以上の如く構成されたX線管装置の動作に
ついて以下に説明する。制御装置32の制御によりX線管
装置本体1がX線を発生すると、絶縁媒体循環ポンプ2及
び2次冷熱媒体循環ポンプ5が同時に起動する。X線管装
置本体1の出口配管に設けた管容器出口配管温度検知手
段31が絶縁媒体の温度が所定温度Thを越えたことを検知
すると、制御装置32は圧縮機9、送風機12を起動し、冷
凍サイクル44を起動する。減圧手段11に電動膨張弁を用
いる場合には制御装置32がこの制御を行う。冷凍サイク
ル44により2次冷熱媒体冷却熱交換器6で冷却された2次
冷熱媒体は2次冷熱媒体循環ポンプ5により絶縁媒体冷却
熱交換器3に供給され、X線管装置本体1で加熱された絶
縁媒体と、絶縁媒体冷却熱交換器3で熱交換し、加熱さ
れた2次冷熱媒体は再び2次冷熱媒体冷却熱交換器6に戻
り、冷却される。一方、絶縁媒体冷却熱交換器3で冷却
された絶縁媒体は絶縁媒体循環ポンプ2によりX線管装
置本体1に供給され、X線管を冷却し、加熱された絶縁
媒体は再び絶縁媒体冷却熱交換器3に戻り、冷却され
る。
【0094】冷凍サイクル44により2次冷熱媒体を介し
て、絶縁媒体が十分冷却され、絶縁媒体の管容器出口配
管での温度が所定温度Tlに低下したことを管容器出口配
管温度検知手段31が検知すると、制御装置32は圧縮機
9、送風機12を停止し、冷凍サイクル44を停止する。
【0095】上記の実施例によれば、冷凍サイクル44の
冷媒の蒸発温度を下げることで、2次冷熱媒体冷却熱交
換器6の出口の2次冷熱媒体温度を室温以下にまで設定す
ることができるため、雰囲気空気温度が上昇してもX線
管装置本体1の安定した冷却を行うことができる。作動
状態の絶縁媒体と2次冷熱媒体との温度差を大きくとる
ことができることから、絶縁媒体冷却熱交換器3及び絶
縁媒体循環ポンプ2を従来の空冷式の場合に比べて大幅
に小型化することが可能となる。
【0096】また、X線管の発熱負荷以上の冷凍能力を
有する冷凍サイクル44を使用し、冷凍サイクル44の起動
/停止を交互に行うことで、発熱負荷の変動に対応可能
な絶縁媒体冷却器46を具備するX線管装置を提供するこ
とができる。
【0097】或いは、圧縮機9に可変速圧縮機を使用
し、X線管の発熱負荷が変動した場合には、管容器出口
配管温度検知手段31が検知した絶縁媒体温度が高いとき
は圧縮機9の回転数を高くして冷凍サイクル44の冷凍能
力を増加させ、絶縁媒体温度が低いときは圧縮機9の回
転数を低くして冷凍能力を減少させる制御を行い、X線
管の発熱負荷の変動に対応してもよい。
【0098】また、制御装置32がX線の発生回数、強度
を管理し、発熱負荷量を演算して、発熱負荷が高い場合
には圧縮機9の回転数を高くして冷凍サイクル44の冷凍
能力を増加させ、低い場合には圧縮機9の回転数を低く
して冷凍能力を減少させる制御を行い、X線管の発熱負
荷の変動に対応してもよい。
【0099】圧縮機9に可変速圧縮機を使用することに
より、圧縮機9は運転状態のままX線管の発熱負荷の変
動に対応できるため、圧縮機9の起動/停止を繰り返す
場合に比べて圧縮機9自体の寿命を長くすることがで
き、信頼性を向上することができる。
【0100】絶縁媒体循環ループは、X線管線源部47c
において、絶縁媒体配管4の長さを短くして密閉状態に
することができるため、絶縁媒体循環ポンプ2の容量を
小さくすることができるとともに、外部からの絶縁媒体
配管4内への気泡の混入を完全に防止でき、X線撮影時
の絶縁不良によるX線管装置の不具合の虞がない。一
方、冷凍サイクル44も冷凍サイクル部45dで完全に密閉
状態にすることができるため、冷媒漏れの虞がない、非
常に信頼性の高いX線管冷却システムを提供することが
できる。また、2次冷熱媒体循環ループには、粘度の低
い、水などを用いるため、搬送損失を小さくすることが
でき、2次冷熱媒体配管30a、30b、7、8を細径化して、
取り扱いやすくすることが可能であるとともに、2次冷
熱媒体循環ポンプ5に容量の小さいポンプを選択でき、
消費電力の低減、運転時の騒音の低下、コストの低減が
可能となる。
【0101】細径化した延長2次冷熱媒体配管7、8は大
きな可撓性を有するため、撮影方向を変えてX線撮影を
行う際には、X線管線源部47c が容易に移動可能とな
る。
【0102】また、X線管からの発熱は絶縁媒体冷却熱
交換器3を介して絶縁媒体から2次冷熱媒体へ伝熱される
ことから、X線管線源部47cを密閉することが可能であ
り、X線管線源部47cからの熱排風が無くなるととも
に、血液などが飛散した場合でも容易に清拭することが
可能となる。
【0103】(第8の実施例)図10は、本発明のX線管
装置の第8の実施例の概略構成図である。本実施例で
は、2次冷熱媒体冷却熱交換器及び冷凍サイクルを2台有
することが特徴である。図10において、X線管線源部47
cと冷凍サイクル部45eが延長2次冷熱媒体配管7、8によ
って接続されている。延長2次冷熱媒体配管7、8は可撓
性を有する配管で、2次冷熱媒体配管30a、30b、30cと合
わせて一体の2次冷熱媒体配管を構成する。X線管線源
部47cはX線管装置本体1と、絶縁媒体循環ポンプ2と、
絶縁媒体冷却熱交換器3から構成され、冷凍サイクル部4
5eは第1の2次冷熱媒体循環ポンプ5と、第1の2次冷熱媒
体冷却熱交換器6aと、第1の圧縮機9aと、第1の凝縮器10
aと、第1の減圧手段11aと、第1の送風機12aと、第2の2
次冷熱媒体冷却熱交換器6bと、第2の圧縮機9bと、第2の
凝縮器10bと、第2の減圧手段11bと、第2の送風機12bか
ら構成される。
【0104】ここで、第1の圧縮機9aと、第1の凝縮器10
aと、第1の減圧手段11aと、第1の送風機12aと、第1の2
次冷熱媒体冷却熱交換器6aによって第1の冷凍サイクル4
4aが構成され、第2の圧縮機9bと、第2の凝縮器10bと、
第2の減圧手段11bと、第2の送風機12bと、第2の2次冷熱
媒体冷却熱交換器6bによって第2の冷凍サイクル44bが構
成される。延長2次冷熱媒体配管8は冷凍サイクル45eに
て第1の2次冷熱媒体配管30bと第2の2次冷熱媒体配管30c
とに並列に分配され、第1の冷凍サイクル44aは第1の2次
冷熱媒体配管30bと熱交換を行い、第2の冷凍サイクル44
bは第2の2次冷熱媒体配管30cと熱交換を行う。なお、上
記の説明では、冷凍サイクル44が2つの場合の構成例に
ついて示したが、冷凍サイクル44は3つ以上であっても
よい。
【0105】以上の如く構成されたX線管装置の動作に
ついて以下に説明する。制御装置32の制御によりX線管
装置本体1がX線を発生すると、絶縁媒体循環ポンプ2及
び2次冷熱媒体循環ポンプ5が同時に起動する。X線管装
置本体1の出口配管に設けた管容器出口配管温度検知手
段31が絶縁媒体の温度が所定温度Th1を越えたことを検
知すると、制御装置32は圧縮機9a、送風機12aを起動
し、第1の冷凍サークル44aを起動する。減圧手段11aに
電動膨張弁を用いる場合には制御装置32がその制御を行
う。第1の冷凍サイクル44aにより第1の2次冷熱媒体冷却
熱交換器6aで冷却された2次冷熱媒体は2次冷熱媒体循環
ポンプ5により絶縁媒体冷却熱交換器3に供給され、X線
管装置本体1で加熱された絶縁媒体と絶縁媒体冷却熱交
換器3で熱交換し、加熱された2次冷熱媒体は再び2次冷
熱媒体冷却熱交換器6bに戻り、冷却される。一方、絶縁
媒体冷却熱交換器3で冷却された絶縁媒体は絶縁媒体循
環ポンプ2によりX線管装置本体1に供給され、X線管装
置本体1を冷却し、加熱された絶縁媒体は再び絶縁媒体
冷却装置3に戻り、冷却される。
【0106】ここで、X線管の発熱負荷が高く、管容器
出口配管温度検出手段31が絶縁媒体の温度が所定温度T
2(Th1<Th2)を越えたことを検知すると、制御装置3
2は圧縮機9b、送風機12bを起動し、第2の冷凍サイクル4
4bを起動し、第1の冷凍サイクル44aと合わせて並列運転
し、X線管冷却システムの冷凍能力を向上させて、X線
管の発熱負荷に対応する。
【0107】冷凍サイクル44a、44bにより2次冷熱媒体
を介して絶縁媒体が冷却され、X線管装置本体1の出口
温度が所定温度Th1に低下したことを管容器出口配管温
度検知手段31が検知すると、制御装置32は圧縮機9b、送
風機12bを停止し、第2の冷凍サイクル44bを停止し、第1
の冷凍サイクル44aだけで冷却を行う。X線管の発熱負
荷が低下し、絶縁媒体が更に冷却され、X線管装置本体
1の出口温度が所定温度Tlに低下したことを検知する
と、制御手段32は圧縮機9a、送風機12aを停止し、第1の
冷凍サイクル44aを停止する。
【0108】制御装置32では、先に起動する冷凍サイク
ル44を、第1の冷凍サイクル44aと第2の冷凍サイクル44b
で交互に変えることにより、いずれかの冷凍サイクル44
の運転時間だけが長くならないようにすることが望まし
い。
【0109】また、制御装置32がX線の発生回数、強度
を管理し、X線管の発熱負荷を演算して、発熱負荷が高
い場合には運転する冷凍サイクル44の数を増加させ、発
熱負荷が小さい場合には、運転する冷凍サイクル44の数
を少なくする制御を行い、X線管の発熱負荷の変動に対
応してもよい。
【0110】以上の実施例によれば、合計の冷凍能力が
X線管の発熱負荷量以上となる複数の冷凍サイクル44を
使用し、発熱負荷量に応じて運転する冷凍サイクル44の
数を決めることで、圧縮機9を一定速の圧縮機を使用し
た冷凍サイクル44によって、X線管の発熱負荷の変動に
対応可能な絶縁媒体冷却器46を具備するX線管装置を提
供することができる。
【0111】また、複数の冷凍サイクル44の運転時間を
平準化するように制御することで、個々の冷凍サイクル
44の信頼性を高めることができ、信頼性の高いX線管冷
却システムを提供することができる。
【0112】冷凍サイクル44を使用することによる冷却
能力の向上と、可撓性を有する延長2次冷熱媒体配管7、
8による操作性の向上、絶縁媒体循環ループと冷凍サイ
クル44それぞれの密閉性による信頼性の向上、X線管線
源部47eの小型化、及び清拭性の向上については、第7の
実施例と同じ効果が得られるので、ここでは説明を省略
する。
【0113】(第9の実施例)図11は,本発明のX線管
装置の第9の実施例の概略構成図である。本実施例は、
その全体構成は図9の第7の実施例と同様であるが、2次
冷熱媒体冷却熱交換器6に潜熱蓄熱材13が封入されてい
る点に特徴がある。図11において、2次冷熱媒体冷却熱
交換器6には蓄熱材13が封入され、この蓄熱材13の温度
を検知するために蓄熱材温度検知手段34が設置されてい
る。
【0114】上記の如く構成されたX線管装置の動作を
以下に説明する。X線撮影前において、制御装置32は圧
縮機9、送風機12を起動し、冷凍サイクル44を起動す
る。絶縁媒体冷却熱交換器6内の潜熱蓄熱材13は、冷凍
サイクル44の運転によって冷却され、凝固する。蓄熱材
温度検知手段34が蓄熱材13の温度が所定温度Tslまで下
がったことを検知した場合には、制御装置32は圧縮機
9、送風機12を停止する。或いは、X線未発生時に所定
時間Tsだけ冷凍サイクル44を運転した後に、制御装置32
が冷凍サイクル44を停止するという制御を行ってもよ
い。
【0115】以上のように冷凍サイクル44を運転して完
全に潜熱蓄熱材13が凝固した状態、或いは大部分が凝固
した状態で、X線撮影を開始する。制御装置32の制御に
よりX線管装置本体1がX線を発生すると、絶縁媒体循
環ポンプ2と2次冷熱媒体循環ポンプ5が同時に起動す
る。また、制御装置32は圧縮機9、送風機12を起動し、
冷凍サイクル44を起動する。減圧手段11に電動膨張弁を
用いる場合には制御装置32がこの制御を行う。
【0116】潜熱蓄熱材13を介して熱交換が行われるた
め、蓄熱材13の融解潜熱と冷凍サイクル44による冷却に
より、2次冷熱媒体冷却熱交換器6で2次冷熱媒体は冷却
され、2次冷熱媒体循環ポンプ5により絶縁媒体冷却熱交
換器3に供給され、絶縁媒体と熱交換を行い、加熱され
た2次冷熱媒体は再び2次冷熱媒体冷却熱交換器6に戻
り、冷却される。一方、絶縁媒体は絶縁媒体冷却熱交換
器3で冷却され、絶縁媒体循環ポンプ2によりX線管装置
本体1に供給され、X線管装置本体1を冷却し、加熱され
た絶縁媒体は再び絶縁媒体冷却熱交換器3に戻り、冷却
される。
【0117】X線管の発熱負荷が小さい場合には、冷凍
サイクル44の冷凍能力の余剰分は蓄熱材13の凝固に用い
られ、X線管の発熱負荷が大きい場合には、冷凍サイク
ル44の冷凍能力の不足分を、X線管の停止時とX線管の
発熱負荷の小さい時に蓄熱材13に蓄積された潜熱により
補う。蓄熱材13には、塩化カルシウム6水和物、或いは
エチレングリコールなどの物質が用いられ、X線管の発
熱負荷に見合うだけの量を、圧縮機9の容量と合わせて
設計し使用する。
【0118】また、X線管の発熱負荷が小さく、X線管
装置本体1の出口配管における絶縁媒体の温度が所定温
度Tlに低下したことを検知すると、制御装置32は圧縮機
9、送風機12を停止し、冷凍サイクル44を停止する。
【0119】上記の実施例によれば、X線撮影前及び低
負荷時に、冷凍サイクル44で蓄熱材13に蓄熱し、高負荷
時に融解潜熱を利用することで、X線管の発熱負荷に対
して冷凍能力の小さい冷凍サイクル44でX線管冷却シス
テムを構成することができるため、圧縮機9、凝縮器1
0、送風機12などの機器を小型化でき、低コスト化とと
もに、消費電力量の低減、運転中の騒音レベルの低下も
実現できる。また、X線管の発熱負荷が変動した場合に
も変動分を蓄熱材13が相変化する際の潜熱で対応するた
め、冷凍サイクル44の運転を比較的安定して一定の条件
で継続することができ、圧縮機9には安価な一定速の圧
縮機を使用することができる。しかも、運転の起動/停
止回数が減るため、圧縮機9の信頼性が向上する。更
に、高負荷時には、蓄熱材13の融解潜熱を利用するの
で、X線管冷却システムからの騒音が増加することが無
く、静粛性が高い。
【0120】絶縁媒体循環ループは、X線管線源部47c
において、絶縁媒体配管4の長さを短くして密閉状態に
することができるため、絶縁媒体循環ポンプ2の容量を
小さくすることができるとともに、外部からの絶縁媒体
配管4内への気泡の混入を完全に防止でき、X線撮影時
の絶縁不良によるX線管装置の不具合の虞が無い。一
方、冷凍サイクル44も冷凍サイクル部45fで完全に密閉
状態にすることができるため、冷媒漏れの虞が無い非常
に信頼性の高いX線管冷却システムを提供することがで
きる。また、2次冷熱媒体循環ループには粘度の低い、
水などを用いるため、搬送損失を小さくすることがで
き、2次冷熱媒体配管30a、30b、7及び8を細径化して取
り扱いやすくすることが可能となるとともに、2次冷熱
媒体循環ポンプ5に容量の小さいポンプを選択でき、消
費電力の低減、運転騒音の低下、コストの低減が可能と
なる。
【0121】細径化した延長2次冷熱媒体配管7、8は可
撓性を有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際
には、X線管線源部47cが容易に移動可能となる。
【0122】また、X線管からの発熱は絶縁媒体冷却熱
交換器3及び2次冷熱媒体冷却熱交換器6を介して絶縁媒
体から冷媒へ伝熱されることから、X線管線源部47cを
密閉することが可能であり、X線管線源部47cからの熱
排風が無くなるとともに、血液などが飛散した場合でも
容易に清拭することが可能となる。
【0123】(第10の実施例)図12は、本発明のX線管
装置の第10の実施例の概略構成図である。本実施例で
は、2次冷熱媒体空冷熱交換器14が絶縁媒体冷却熱交換
器3と2次冷熱媒体空冷熱交換器14との間に設けられてい
ることが特徴である。図12において、X線管線源部47c
と冷凍サイクル部45gが延長2次冷熱媒体配管7、8によっ
て接続されている。延長2次冷熱媒体配管7、8は可撓性
を有する配管で、2次冷熱媒体配管30a、30bと合わせて
一体の2次冷熱媒体配管を構成する。X線管線源部47cは
X線管装置本体1と、絶縁媒体循環ポンプ2と、絶縁媒体
冷却熱交換器3と、2次冷熱媒体温度検知手段42から構成
され、冷凍サイクル部45gは2次冷熱媒体循環ポンプ5
と、2次冷熱媒体冷却熱交換器6と、2次冷熱媒体空冷熱
交換器14と、送風機15と、雰囲気温度検知手段33と、圧
縮機9と、凝縮器10と、減圧手段11と、送風機12から構
成される。
【0124】以上の如く構成されたX線管装置の動作に
ついて以下に説明する。制御装置32の制御によりX線管
装置本体1がX線を発生すると、絶縁媒体循環ポンプ2が
同時に起動する。X線管装置本体1の出口配管に設けた
管容器出口配管温度検知手段31が絶縁媒体の温度が所定
温度Thを越えたことを検知すると、制御装置32は圧縮機
9、送風機12を起動し、冷凍サイクル44を起動する。減
圧手段11に電動膨張弁を用いる場合には制御装置32がこ
の制御を行う。
【0125】また、雰囲気温度検知手段33が雰囲気温度
を検知し、2次冷熱媒体温度検知手段42が2次冷熱媒体温
度を検知しており、X線撮影が連続して行われることに
より、X線管からの発熱が増加し、2次冷熱媒体温度が
雰囲気温度より所定温度ΔT2aだけ高く、2次冷熱媒体空
冷熱交換器14が雰囲気空気と熱交換可能となると、制御
装置32は送風機15を起動し、冷凍サイクル44と合わせ
て、2次冷熱媒体空冷熱交換器14からも冷却を行う。
【0126】絶縁媒体が十分冷却され、2次冷熱媒体温
度検知手段42が2次冷熱媒体の温度が所定温度Tlaに低下
したことを検知すると、制御装置32は送風機15を停止す
る。更に、絶縁媒体が冷却され、管容器出口配管温度検
知手段31が絶縁媒体の出口温度が所定温度Tlに低下した
ことを検知した場合、制御装置32は圧縮機9、送風機12
を停止し、冷凍サイクル44を停止する。
【0127】上記の実施例によれば、2次冷熱媒体空冷
熱交換器14を設けたことで、高負荷時にX線管装置本体
1の出口の絶縁媒体温度が上昇し、2次冷熱媒体空冷熱交
換器14の入口の2次冷熱媒体温度も上昇した場合、雰囲
気温度との温度差が大きくなるため、X線管の発熱負荷
の上昇分に応じて、2次冷熱媒体空冷熱交換器14から雰
囲気空気へ放熱することで、X線管の発熱負荷に対して
冷凍能力の小さい冷凍サイクル44でX線管冷却システム
を構成することができるため、圧縮機9、凝縮器10、送
風機12などの機器を小型化でき、低コスト化とともに、
消費電力量の低減、運転中の騒音レベルの低下も実現で
きる。
【0128】また、X線撮影が連続し、X線管の発熱負
荷が変動した場合にも、この変動分を2次冷熱媒体空冷
熱交換器14で対応するため、冷凍サイクル44の運転を比
較的安定して一定の条件で継続することができ、圧縮機
9には安価な一定速の圧縮機を使用することができる。
しかも、運転の起動/停止回数が減るため、圧縮機9の
信頼性が向上する。
【0129】また、X線管に高負荷が加わる場合でも、
事前に蓄熱などの準備が必要なく、迅速にX線撮影が可
能になる。更に、長時間高負荷が加えられた場合でも、
2次冷熱媒体空冷熱交換器14が持続的に放熱を行うた
め、時間的な制約なく、X線撮影を行うことができる。
【0130】冷凍サイクル44を使用することによる冷凍
能力の向上と、可撓性を有する延長2次冷熱媒体配管に
よる操作性の向上、絶縁媒体循環ループと冷凍サイクル
44それぞれの密閉性による信頼性の向上、X線管線源部
47cの小型化及び清拭性の向上については前記の第7の実
施例と同じ効果が得られるので、ここでは説明を省略す
る。
【0131】図13には第10の実施例の部分変更例を示
す。図13において、2次冷熱媒体空冷熱交換器14の送風
機として、凝縮器10と共通化して、送風機12を使用する
ように構成されている。送風機12の共用により、送風機
15を削減することができる。
【0132】(第11の実施例)図14は、本発明のX線管
装置の第11の実施例の概略構成図を示す。本実施例で
は、蓄熱槽22がX線管装置本体1と絶縁媒体冷却熱交換
器16との間に設けられていることが特徴である。図14に
おいて、X線管線源部47aと冷凍サイクル部47iが延長絶
縁媒体配管19、20によって接続されている。延長絶縁媒
体配管19、20は可撓性を有する配管で、絶縁媒体配管4
a、4bと合わせて一体の絶縁媒体配管を構成する。冷凍
サイクル部47iは第1の絶縁媒体循環ポンプ2と、蓄熱槽2
2と、蓄熱材温度検知手段34と、第2の絶縁媒体循環ポン
プ24と、絶縁媒体冷却熱交換器16と、圧縮機9と、凝縮
器10と、減圧手段11と、送風機12から構成される。
【0133】X線管装置本体1は、絶縁媒体配管4a、1
9、20、4bによって蓄熱槽22、第1の絶縁媒体循環ポンプ
2と順次接続され、更に、蓄熱槽22は第2の絶縁媒体配管
23によって、絶縁媒体冷却熱交換器16、第2の絶縁媒体
循環ポンプ24と順次接続され、絶縁媒体が密閉された状
態で循環する構成となっている。
【0134】圧縮機9、凝縮器10、減圧手段11、絶縁媒
体冷却熱交換器16は順次冷媒配管29により接続され、冷
媒が密閉された状態で循環する冷凍サイクル44が構成さ
れる。減圧手段11としては電動膨張弁を用いてもよい
し、キャピラリチューブを用いてもよい。
【0135】絶縁媒体冷却熱交換器16は、絶縁媒体と冷
媒が非混合となる熱交換器を用い、例えばプレート式熱
交換器を用いてもよいし、二重管式熱交換器を用いても
よい。絶縁媒体としては、X線管に印加される高電圧を
絶縁できる媒体であればよく、例えば絶縁油を用いる。
冷凍サイクル44の冷媒としてはHFC系冷媒、HCFC系冷
媒、HC系冷媒のような冷媒を用い、HFC系冷媒であれば
例えばHFC134a(1、2、2、2テトラフルオロエタン)を
用いてもよいし、HCFC系冷媒であればHCFC22(クロロジ
フルオロメタン)を用いてもよいし、HC系冷媒であれば
イソブタンを用いてもよい。
【0136】X線管装置の絶縁媒体冷却器46は、絶縁媒
体がX線管装置本体1と蓄熱槽22を循環する第1の絶縁媒
体循環ループと、絶縁媒体が蓄熱槽22から絶縁媒体冷却
熱交換器16を循環する第2の絶縁媒体循環ループと、冷
媒が循環する冷凍サイクル44とから構成される。
【0137】上記のように構成されたX線管装置の動作
について以下に説明する。X線撮影前において、制御装
置32の制御により圧縮機9、送風機12を起動し、冷凍サ
イクル44を起動する。同時に、第2の絶縁媒体循環ポン
プ24も起動する。第2の絶縁媒体循環ポンプ24により循
環される蓄熱槽22中の絶縁媒体は、絶縁媒体冷却熱交換
器16において、冷凍サイクル44中の冷媒によって冷却さ
れて温度が低下し、顕熱蓄熱を行う。蓄熱材温度検知手
段34が蓄熱材13の温度が所定温度Tslまで下がったこと
を検知した場合には、制御装置32は圧縮機9、送風機12
を停止する。或いは、X線未発生時に所定時間tsだけ冷
凍サイクル44を運転した後に、制御装置32が冷凍サイク
ル44を停止するという制御を行ってもよい。
【0138】以上のように冷凍サイクル44を運転して十
分蓄熱槽22内の絶縁媒体の温度を下げて顕熱蓄熱した状
態で、X線撮影を開始する。制御装置32の制御によりX
線管装置本体1からX線を発生させると、絶縁媒体循環
ポンプ2を同時に起動する。また、制御装置32は圧縮機
9、送風機12を起動し、冷凍サイクル44を起動する。更
に、第2の絶縁媒体循環ポンプ24を起動する。冷凍サイ
クル44の減圧手段11は電動膨張弁を用いる場合には制御
装置32がこの制御を行う。
【0139】蓄熱槽22に顕熱蓄熱した絶縁媒体を第2の
絶縁媒体循環ループで冷凍サイクル44によって冷却させ
ると同時に、X線管装置本体1に供給して、X線管装置
本体1を冷却する。
【0140】X線管の発熱負荷が小さい場合には、冷凍
サイクル44の冷凍能力の余剰分は蓄熱槽22内の絶縁媒体
に顕熱蓄熱され、X線管の発熱負荷が大きい場合には冷
凍サイクル44の冷凍能力の不足分をX線管停止時とX線
管の発熱負荷が小さい時に蓄熱槽22に蓄えられた絶縁媒
体の顕熱で補う。蓄熱槽22の大きさは、X線管の発熱負
荷に見合うだけの量を、圧縮機9の容量と合わせて設計
し、使用する。
【0141】また、X線管の発熱負荷が小さく、X線管
装置本体1の出口配管における絶縁媒体の温度が所定温
度Tlに低下したことを管容器出口配管温度検出手段31が
検知すると、制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止
し、冷凍サイクル44を停止する。
【0142】上記の実施例によれば、X線撮影前及びX
線管の低負荷時に冷凍サイクル44で蓄熱槽22に顕熱蓄熱
し、これをX線管の高負荷時に利用することで、X線管
の発熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍サイクル44で
X線管冷却システムを構成することができるため、圧縮
機9、凝縮器10、送風機12などの機器を小型化でき、低
コスト化とともに消費電力量の低減、運転中の騒音レベ
ルの低下も実現できる。また、X線管の発熱負荷が変動
した場合にも変動分を蓄熱槽22内の絶縁媒体の顕熱で対
応するため、冷凍サイクル44の運転を比較的安定して一
定の条件で継続することができ、圧縮機9には安価な一
定速の圧縮機を使用することができ、しかも運転の起動
/停止回数が減るため圧縮機9の信頼性が向上する。更
に、X線管の高負荷時には、蓄熱槽22内の顕熱を利用す
るのでX線管冷却システムからの騒音が増加することは
無い。
【0143】また、可撓性を有する延長絶縁媒体配管1
9、20を延長することで、従来の空冷式の冷却方式と比
べ、X線管線源部47aを大幅に小型化することが可能と
なる。また、X線管からの発熱は絶縁媒体冷却熱交換器
16を介して絶縁媒体から冷媒へ伝熱されることから、X
線管線源部47aを密閉することが可能であり、X線管線
源部47aからの熱排風が無くなるとともに、血液などが
飛散した場合でも容易に清拭することが可能となる。
【0144】更に、延長絶縁媒体配管19、20は可撓性を
有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際には、
X線管線源部47aが容易に移動可能となる。
【0145】図15には第11の実施例の部分変更例を示
す。図15において、蓄熱槽22内には潜熱蓄熱材13を封入
したカプセル25が入っている。このように蓄熱材13をカ
プセル25に封入して蓄熱槽22に入れることにより、蓄熱
槽22の大きさを小さくすることができる。蓄熱材13に
は、例えば塩化カルシウム6水和物、エチレングリコー
ル等が用いられる。
【0146】(第12の実施例)図16は、本発明のX線管
装置の第12の実施例の概略構成図である。本実施例で
は、蓄熱槽26が絶縁媒体冷却熱交換器3と2次冷熱媒体冷
却熱交換器6との間に設けられているのが特徴である。
図16において、X線管線源部47cと冷凍サイクル45kが延
長第1の2次冷熱媒体配管19、20によって接続されてい
る。延長第1の2次冷熱媒体配管19、20は可撓性を有する
配管で、第1の2次冷熱媒体配管30a、30bと合わせて一体
の第1の2次冷熱媒体配管を構成する。X線管線源部47c
はX線管装置本体1と、絶縁媒体循環ポンプ2と、絶縁媒
体冷却熱交換器3から構成され、冷凍サイクル部45kは、
第1の2次冷熱媒体循環ポンプ5と蓄熱槽26と、蓄熱材温
度検知手段34と、第2の2次冷熱媒体循環ポンプ26と、2
次冷熱媒体冷却熱交換器6と、圧縮機9と、凝縮器10と、
減圧手段11と、送風機12から構成されている。
【0147】絶縁媒体冷却熱交換機3は、第1の2次冷熱
媒体配管30a、19、20、30bによって、蓄熱槽26、第1の2
次冷熱媒体循環ポンプ5と順次接続され、更に蓄熱槽26
は第2の2次冷熱媒体配管28によって、2次冷熱媒体冷却
熱交換機6、第2の2次冷熱媒体循環ポンプ27と順次接続
され前者には第1の2次冷熱媒体が、後者には第2の2次冷
熱媒体が循環する構成となっている。
【0148】圧縮機9、凝縮器10、減圧手段11、2次冷熱
媒体冷却熱交換器6は順次冷媒配管29により接続され、
冷媒が密封された状態で循環する冷凍サイクル44が構成
される。減圧手段11としては、電動膨張弁を用いてもよ
いし、キャピラリチューブを用いてもよい。
【0149】絶縁媒体冷却熱交換器3は、絶縁媒体と冷
媒が非混合となる熱交換器を用い、例えばプレート式熱
交換器を用いてもよいし、二重管式熱交換器を用いても
よい。2次冷熱媒体冷却熱交換器6も同様に絶縁媒体と冷
媒が非混合となる熱交換器を用い、例えばプレート式熱
交換器を用いてもよいし、二重管式熱交換器を用いても
よい。絶縁媒体としては、X線管に印加される高電圧を
絶縁できる媒体であればよく、例えば絶縁油を用いる。
冷凍サイクル44の冷媒としてはHFC系冷媒、HCFC系冷
媒、HC系冷媒のような冷媒を用い、HFC系冷媒であれば
例えばHFC134a(1、2、2、2テトラフルオロエタン)を
用いてもよいし、HCFC系冷媒であればHCFC22(クロロジ
フルオロメタン)を用いてもよいし、HC系冷媒であれば
イソブタンを用いてもよい。
【0150】X線管装置の絶縁媒体冷却器46は、絶縁媒
体がX線管装置本体1と絶縁媒体冷却熱交換器3を循環す
る絶縁媒体循環ループと、2次冷熱媒体が絶縁媒体冷却
熱交換器3から蓄熱槽26を循環する第1の2次冷熱媒体循
環ループと、2次冷熱媒体が蓄熱槽26から2次冷熱媒体冷
却熱交換器6を循環する第2の2次冷熱媒体循環ループ
と、冷媒が循環する冷凍サイクル44とから構成される。
【0151】上記のように構成されたX線管装置の動作
を以下に説明する。X線撮影前において、制御装置32の
制御により、圧縮機9、送風機12を起動し、冷凍サイク
ル44を起動する。同時に第2の2次冷熱媒体循環ポンプ27
も起動する。第2の2次冷熱媒体循環ポンプ27により循環
される蓄熱槽26中の2次冷熱媒体は、2次冷熱媒体冷却熱
交換器6において、冷凍サイクル44中の冷媒によって冷
却されて温度が低下し、顕熱蓄熱を行う。蓄熱材温度検
知手段34が蓄熱槽26が所定温度Tslまで下がったことを
検知した場合には制御装置32は圧縮機9、送風機12を停
止する。或いは、X線未発生時に所定時間tsだけ冷凍サ
イクル44を運転した後に、制御装置32が冷凍サイクル44
を停止するという制御を行ってもよい。
【0152】以上のように冷凍サイクル44を運転して十
分蓄熱槽26内の絶縁媒体の温度を下げて顕熱蓄熱した状
態で、X線撮影を開始する。制御装置32の制御によりX
線管装置本体1からX線を発生させると、絶縁媒体循環
ポンプ2、第1の2次冷熱媒体循環ポンプ5を同時に起動す
る。また、制御装置32は圧縮機9、送風機12を起動し、
冷凍サイクル44を起動する。更に、第2の2次冷熱媒体循
環ポンプ27を起動する。冷凍サイクル44の減圧手段11に
電動膨張弁を用いる場合には制御装置32がこの制御を行
う。
【0153】蓄熱槽26に顕熱蓄熱した2次冷熱媒体を第2
の2次冷熱媒体循環ループで冷凍サイクル44により冷却
させると同時に、絶縁媒体冷却熱交換器3に供給してX
線管装置本体1を冷却する。
【0154】X線管の発熱負荷が小さい場合には、冷凍
サイクル44の冷凍能力の余剰分は蓄熱槽26内の2次冷熱
媒体に顕熱蓄熱され、X線管の発熱負荷が大きい場合に
は冷凍サイクル44の冷凍能力の不足分をX線管停止時と
X線管の発熱負荷が小さい時に蓄熱槽26に蓄えた2次冷
熱媒体の顕熱で補う。蓄熱槽26の大きさは、X線管の発
熱負荷に見合うだけの量を、圧縮機9の容量と合わせて
設計し、使用する。
【0155】また、X線管の発熱負荷が小さく、X線管
装置本体1の出口配管における絶縁媒体の温度が所定温
度Tlに低下したことを管容器出口配管温度検知手段31が
検知すると、制御装置32は圧縮機9、送風機12を停止
し、冷凍サイクル44を停止する。
【0156】上記の実施例によれば、X線撮影前及びX
線管の低負荷時に冷凍サイクル44で蓄熱槽26に顕熱蓄熱
し、これをX線管の高負荷時に利用することで、X線管
の発熱負荷に対して冷凍能力の小さい冷凍サイクル44で
X線管冷却システムを構成することができるため、圧縮
機9、凝縮器10、送風機12などの機器を小型化でき、低
コスト化とともに消費電力量の低減、運転中の騒音とレ
ベルの低下も実現できる。また、X線管の発熱負荷が変
動した場合にも、変動分を蓄熱槽26内の2次冷熱媒体の
顕熱で対応するため、冷凍サイクル44の運転を比較的安
定して一定に条件で継続することができ、圧縮機9には
安価な一定速の圧縮機を使用することができ、しかも、
運転の起動/停止回数が減るため圧縮機9の信頼性が向
上する。更に、X線管の高負荷時には蓄熱槽26内の顕熱
を利用するので、X線管冷却システムからの騒音が増加
することが無い。
【0157】また、可撓性を有する延長絶縁媒体配管1
9、20を延長し、粘度の低い水などの2次冷熱媒体を低温
で絶縁媒体冷却熱交換器3に供給することで、従来の空
冷式の冷却方式と比べ、X線管線源部47cを大幅に小型
化することが可能となる。また、X線管からの発熱は絶
縁媒体冷却熱交換器3を介して絶縁媒体から冷媒へ伝熱
されることから、X線管線源部47cを密閉することが可
能であり、X線管線源部47cからの熱排風が無くなると
ともに、血液などが飛散した場合でも容易に清拭するこ
とが可能となる。
【0158】更に、延長絶縁媒体配管19、20は可撓性を
有するため、撮影方向を変えてX線撮影を行う際には、
X線管線源部47cが容易に移動可能となる。
【0159】図17には第12の実施例の部分変更例を示
す。図17において、蓄熱槽26内には潜熱蓄熱材13を封入
したカプセル25が入っている。このように蓄熱材13をカ
プセル25に封入して蓄熱槽26に入れることにより、蓄熱
槽26の大きさを小さくすることができる。潜熱蓄熱材13
には、例えば塩化カルシウム6水和物、エチレングリコ
ールなどを用いる。
【0160】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、大
型化されたX線管を内包するX線管装置において、冷凍
サイクルを用いたX線管冷却システムを構成すること
で、連続X線撮影などによる発熱負荷の増加及び発熱負
荷の変動に対応することができ、X線撮影時にX線管線
源部から被検体や術者に対し熱排風や送風機などの騒音
を及ぼさず、またX線管線源部が小型コンパクトで撮影
作業性が良く、手術時の飛散血液の清拭性の良いX線管
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線管装置の第1の実施例の概略構成
図。
【図2】本発明のX線管装置の第2の実施例の概略構成
図。
【図3】本発明のX線管装置の第3の実施例の概略構成
図。
【図4】本発明のX線管装置の第4の実施例の概略構成
図。
【図5】本発明に係るフィン-チューブ熱交換器の構造
図。
【図6】本発明に係るプレート式熱交換器の構造図。
【図7】本発明のX線管装置の第5の実施例の概略構成
図。
【図8】本発明のX線管装置の第6の実施例の概略構成
図。
【図9】本発明のX線管装置の第7の実施例の概略構成
図。
【図10】本発明のX線管装置の第8の実施例の概略構成
図。
【図11】本発明のX線管装置の第9の実施例の概略構成
図。
【図12】本発明のX線管装置の第10の実施例の概略構成
図。
【図13】本発明のX線管装置の第10の実施例の部分変更
例。
【図14】本発明のX線管装置の第11の実施例の概略構成
図。
【図15】本発明のX線管装置の第11の実施例の部分変更
例。
【図16】本発明のX線管装置の第12の実施例の概略構成
図。
【図17】本発明のX線管装置の第12の実施例の部分変更
例。
【図18】従来のX線管装置本体の一例の構造を示す断面
図。
【図19】従来のX線管装置本体と油冷却器との接続を示
す外観図。
【図20】X線透視撮影に用いられるX線透視台の構成の
一例。
【符号の説明】
1…X線管装置本体 2…絶縁媒体循環ポンプ(絶縁油循環ポンプ) 3…絶縁媒体冷却熱交換器 4、4a、4b…絶縁媒体配管 5…2次冷熱媒体循環ポンプ 6…2次冷熱媒体冷却熱交換器 7、8…延長2次冷熱媒体配管 9、9a、9b…圧縮機 10、10a、10b…凝縮器 11、11a、11b…減圧手段 12、12a、12b、15…送風機 13…潜熱蓄熱材(蓄熱材) 14…2次冷熱媒体空冷熱交換器 16…絶縁媒体冷却熱交換器 17、18…延長冷媒配管 19、20…延長絶縁媒体配管 21…絶縁媒体空冷熱交換器 22、26…蓄熱槽 23…第2の絶縁媒体配管 24…第2の絶縁媒体循環ポンプ 25…蓄熱カプセル 27…第2の2次冷熱媒体循環ポンプ 28…第2の2次冷熱媒体配管 29、29a…冷媒配管 30、30a、30b、30c…2次冷熱媒体配管 31…管容器出口配管温度検知手段 32…制御装置 33…雰囲気温度検知手段 34…蓄熱材温度検知手段 35…被冷却媒体流路 36…冷却媒体流路 37…フィン 38…蓄熱槽 39…プレート 40…被冷却媒体の層 41…冷却媒体の層 42…2次冷熱媒体温度検知手段 44、44a、44b…冷凍サイクル 45、45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、45
h、45i、45j、45k、45l…冷凍サイクル部 46…絶縁媒体冷却器 47、47a、47b、47c…X線管線源部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長沢 喜好 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 大平 昭義 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 土肥 元達 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 岡村 秀文 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 Fターム(参考) 3L045 AA04 BA01 CA02 DA02 EA03 FA02 GA07 HA01 PA04 PA05 4C092 AA01 AB12 AB16 AC01 BD17 BF05 CD10 CE20 CF35 EE05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管と、X線管を電気的に絶縁し冷却
    する絶縁媒体と、X線管及び絶縁媒体を収納するX線管
    容器とを具備するX線管装置本体と、前記絶縁媒体を循
    環するポンプと、前記絶縁媒体の熱を外部流体と熱交換
    する絶縁媒体冷却熱交換器とを配管で接続し、前記絶縁
    媒体を封入して成るX線管装置において、前記絶縁媒体
    冷却熱交換器が熱交換を行う外部流体は、圧縮機と、凝
    縮器と、減圧手段と、蒸発器を接続し、冷媒を封入して
    成る冷凍サイクルの冷媒であり、前記絶縁媒体冷却熱交
    換器は前記冷凍サイクルの蒸発器として機能することを
    特徴とするX線管装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線管装置において、前記
    冷凍サイクルの圧縮機、凝縮器、及び減圧手段を、前記
    X線管装置本体、前記絶縁媒体循環ポンプ、及び前記絶
    縁媒体冷却熱交換器から離れた場所に設置し、両者の間
    を可撓性を有する延長配管にて接続したことを特徴とす
    るX線管装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のX線管装置において、前
    記冷凍サイクル、前記絶縁媒体循環ポンプ、及び前記絶
    縁媒体冷却熱交換器を前記X線管装置本体から離れた場
    所に設置し、両者の間を可撓性を有する延長配管にて接
    続したことを特徴とするX線管装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のX線管装置におい
    て、前記冷凍サイクルの圧縮機は可変速圧縮機であり、
    圧縮機の回転数がX線管の発熱負荷に応じて制御される
    ことを特徴とするX線管装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3記載のX線管装置におい
    て、前記絶縁媒体冷却熱交換器は潜熱蓄熱材を内包し、
    該潜熱蓄熱材を介して絶縁媒体と前記冷凍サイクルの冷
    媒が熱交換を行うことを特徴とするX線管装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3記載のX線管装置におい
    て、前記X線管装置本体と前記絶縁媒体冷却熱交換器と
    の間に、外気との熱交換を行う熱交換器と送風機を有す
    ることを特徴とするX線管装置。
  7. 【請求項7】 X線管と、X線管を電気的に絶縁し冷却
    する絶縁媒体と、X線管及び絶縁媒体を収納するX線管
    容器とを具備するX線管装置本体と、前記絶縁媒体を循
    環するポンプと、前記絶縁媒体の熱を2次冷熱媒体と熱
    交換する絶縁媒体冷却熱交換器とを配管で接続し、前記
    絶縁媒体を封入して成るX線管装置において、前記絶縁
    媒体冷却熱交換器が熱交換を行う2次冷熱媒体は、2次冷
    熱媒体循環ポンプと、前記絶縁媒体冷却熱交換器と、2
    次冷熱媒体の熱を3次冷熱媒体と熱交換する2次冷熱媒体
    冷却熱交換器とから成る熱搬送経路を循環し、前記3次
    冷熱媒体は圧縮機と、凝縮器と、減圧手段と、蒸発器を
    接続し、冷媒を封入して成る冷凍サイクルの冷媒であ
    り、前記2次冷熱媒体冷却熱交換器は前記冷凍サイクル
    の蒸発器として機能することを特徴とするX線管装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のX線管装置において、前記
    冷凍サイクルの圧縮機は可変速圧縮機であり、圧縮機の
    回転数がX線管の発熱負荷に応じて制御されることを特
    徴とするX線管装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のX線管装置において、前記
    2次冷熱媒体冷却熱交換器と前記冷凍サイクルを複数並
    列に接続することを特徴とするX線管装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のX線管装置において、前
    記2次冷熱媒体冷却熱交換器は潜熱蓄熱材を内包し、該
    潜熱蓄熱材を介して2次冷熱媒体と前記冷凍サイクルの
    冷媒が熱交換を行うことを特徴とするX線管装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載のX線管装置において、前
    記絶縁媒体冷却熱交換器と前記2次冷熱媒体冷却熱交換
    器との間に、外気との熱交換を行う熱交換器と送風機を
    有することを特徴とするX線管装置。
  12. 【請求項12】 X線管と、X線管を電気的に絶縁し冷却
    する絶縁媒体と、X線管及び絶縁媒体を収納するX線管
    容器とを具備するX線管装置本体と、前記絶縁媒体を循
    環するポンプと、潜熱蓄熱材を収納した蓄熱槽とを配管
    で接続し、前記蓄熱槽と、第2の絶縁媒体循環ポンプ
    と、前記絶縁媒体の熱を外部流体と熱交換する絶縁媒体
    冷却熱交換器とから成る絶縁媒体冷却流路を有するX線
    管装置において、前記絶縁媒体冷却熱交換器が熱交換を
    行う外部流体は、圧縮機と、凝縮器と、減圧手段と、蒸
    発器を接続し、冷媒を封入して成る冷凍サイクルの冷媒
    であり、前記絶縁媒体冷却熱交換器は前記冷凍サイクル
    の蒸発器として機能することを特徴とするX線管装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のX線管装置において、前
    記蓄熱槽に潜熱蓄熱材を封入して成る蓄熱カプセルを入
    れることを特徴とするX線管装置。
  14. 【請求項14】 X線管と、X線管を電気的に絶縁し冷却
    する絶縁媒体と、X線管及び絶縁媒体を収納するX線管
    容器とを具備するX線管装置本体と、前記絶縁媒体を循
    環するポンプと、前記絶縁媒体の熱を2次冷熱媒体と熱
    交換する絶縁媒体冷却熱交換器とを配管で接続し、前記
    絶縁媒体を封入して成るX線管装置において、前記絶縁
    媒体冷却熱交換器が熱交換を行う2次冷熱媒体は、2次冷
    熱媒体循環ポンプと、前記絶縁媒体冷却熱交換器と、潜
    熱蓄熱材を収納した蓄熱槽とから成る流路を循環すると
    ともに、第2の2次冷熱媒体循環ポンプと、2次冷熱媒体
    の熱を3次冷熱媒体と熱交換する2次冷熱媒体冷却熱交換
    器とから成る熱搬送経路を循環し、前記3次冷熱媒体は
    圧縮機と、凝縮器と、減圧手段と、蒸発器を接続し、冷
    媒を封入して成る冷凍サイクルの冷媒であり、前記2次
    冷熱媒体冷却熱交換器は前記冷凍サイクルの蒸発器とし
    て機能することを特徴とするX線管装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のX線管装置において、前
    記蓄熱槽に潜熱蓄熱材を封入して成る蓄熱カプセルを入
    れることを特徴とするX線管装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至4、6乃至9、及び11記載のX
    線管装置において、管容器出口配管温度検知手段と、制
    御装置と、冷凍サイクルを含む絶縁媒体冷却手段を具備
    し、前記X線管装置の出口配管における絶縁媒体の温度
    が所定温度を越えたことを前記管容器出口配管温度検知
    手段が検知すると、前記制御装置が前記冷凍サイクルを
    起動して前記絶縁媒体を冷却するように前記絶縁媒体冷
    却手段を制御することを特徴とするX線管装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至4、7及び8記載のX線管装
    置において、管容器出口配管温度検知手段と、制御装置
    と、可変速圧縮機を使用した冷凍サイクルを含む絶縁媒
    体冷却手段を具備し、前記管容器出口配管温度検知手段
    によって検知された絶縁媒体の温度が高い場合には、前
    記可変速圧縮機の回転数を高くして、絶縁媒体の温度が
    低い場合には、前記可変速圧縮機の回転数を低くして、
    絶縁媒体を冷却するように、前記制御装置が前記絶縁媒
    体冷却手段を制御することを特徴とするX線管装置。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至4、7及び8記載のX線管装
    置において、X線管が発生するX線の強度、X線の発生
    回数を管理し、X線管の発熱負荷を演算する機能を有す
    る制御装置と、可変速圧縮機を使用した冷凍サイクルを
    含む絶縁媒体冷却手段を具備し、X線管の発熱負荷が高
    い場合には、前記可変速圧縮機の回転数を高くして、X
    線管の発熱負荷が低い場合には、前記可変速圧縮機の回
    転数を低くして、絶縁媒体を冷却するように、前記制御
    装置が前記絶縁媒体冷却手段を制御することを特徴とす
    るX線管装置。
  19. 【請求項19】 請求項5、10、12乃至15記載のX線管装
    置において、潜熱蓄熱材を内包する熱交換器と、前記潜
    熱蓄熱材の温度を検知する蓄熱材温度検知手段と、前記
    熱交換器の潜熱蓄熱材を冷却する冷凍サイクルと、制御
    装置を具備し、X線未発生時において前記潜熱蓄熱材の
    温度が所定温度に低下するまで前記冷凍サイクルを運転
    することを特徴とするX線管装置。
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