JP2001185043A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2001185043A
JP2001185043A JP37317599A JP37317599A JP2001185043A JP 2001185043 A JP2001185043 A JP 2001185043A JP 37317599 A JP37317599 A JP 37317599A JP 37317599 A JP37317599 A JP 37317599A JP 2001185043 A JP2001185043 A JP 2001185043A
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ray tube
cathode ray
magnetic material
mask
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JP37317599A
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Shinichiro Hatta
真一郎 八田
Ryuichi Murai
隆一 村井
Hiroshi Iwamoto
洋 岩本
Shigeo Nakadera
茂夫 中寺
Tetsuo Ozawa
哲郎 小澤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地球上の地磁気の分布は複雑である。このた
め地球上での使用場所によっては、フラット型のカラー
表示CRTに単に内部磁気シールド体とマスクを装着し
ただけでは、地磁気による電子ビームの蛍光面上の到達
点のずれに対して十分な補償をするのは困難である。 【解決手段】 ストライプ型のカラー表示用陰極線管と
して、上下方向のずれに対する許容を大きくする。次に
マスク・フレームと内部磁気シールド体間に非磁性体や
硬磁性体のギャップや空隙を設定し、内部磁気シールド
体のマスク・フレーム部から内部側に流れこむ磁束流を
マスクの外部側に出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管に関し、
特にその内部での電子ビームの地磁気によるずれを補償
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビジョン受像機等に用いられ
る陰極線管は、電子銃から発射された電子が陰極線管前
面表示部の内面側の蛍光体に衝突し、これが発光するこ
とにより表示がなされる。さてこの際、地球上には磁場
が存在するため、そのままではこの地磁気の影響を受け
て電子の運動が歪められ、蛍光面へのその到着点のず
れ、ひいては画面の表示のずれ、特にカラー表示の陰極
線管では画面の色ずれや色むらが生じる。
【0003】いわゆる周知事項ではあるが本発明の趣旨
に直接の関係があるため、これを極簡単に説明する。
【0004】内部磁気シールドの内部の空間では、地磁
気がこの内部空間へ漏れて侵入しておればビーム(ある
いは電子線)は内部へ侵入して来た磁場によるローレン
ツ力f、ここにf=q(V×B)と表される、を受け
る。その結果、本来の着地点よりローレンツ力の方向に
ずれた位置に到達する。
【0005】なおここに、fは電子に加わる力であり、
q(<0)は電子の荷電量であり、vは電子の速度ベク
トルであり、Bは磁束密度である。また×はベクトルの
外積を表わす。
【0006】このため、現在の陰極線管では、その外界
壁を構成するガラス管いわゆるブラウン管内に、地磁気
(その他チューナ等自身の回路からも多少は発生する
が、これは無視しうる。)の悪影響を補償するため、管
軸方向電子銃部当りから表示面部側へ拡がるそして断面
が長方形の内部磁気シールドと、表示面に平行かつ蛍光
体部より内面側(電子銃側)のマスクとを設けている。
これらの様子を図1に示す。
【0007】本図において、1は陰極線管本体の外壁を
構成するガラス管である。10はガラス管の表示面部内
側に塗布された蛍光物質よりなる蛍光面である。なお、
この蛍光面はストライプ構造であり、図中右部の丸内に
示すように上下方向に巾150μm程度の帯状の赤
(R)12、緑(G)13、青(B)14用の蛍光物質
が巾180μm程度の帯状のブラックマトリクス11を
間に挟んで繰り返し配列されている。
【0008】30は、上述の内部磁気シールドであり,
20は同じくマスクであり、25はこのマスクを取り付
けるマスク・フレームである。更に、100は横方向磁
界であり、110は管軸方向(表示面に直交)磁界であ
る。以上の他、図示はしていないが当然上下方向の磁界
120も存在する。
【0009】なお、以降、左右方向をX軸、管軸方向を
Z軸、上下方向をY軸に採る。この様子を本図の上部に
示す。
【0010】200は、本来あるべき電子の軌跡であ
り、201は蛍光体面上の電子が本来到達すべき点であ
る。210は、補償手段がなかった場合に地磁気等によ
りゆがめられた電子の軌跡であり、211はその場合の
到達点である。
【0011】なおここで、例えばガラス管内面に極く薄
く鉄を蒸着させて外部磁界を遮蔽する等他の構造を採用
せず、内部磁気シールドとマスクにより補償する、すな
わちある程度の地磁気のブラウン管内への侵入を認容し
た上でその流れを調整し、その悪影響を少なくする構造
としているのは、生産性や製造コスト等を考慮したもの
である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地球上の磁
場であるが、この方向及び各方向毎の強度は場所により
大きく異なる。例えば、マレーシア、インドネシア等赤
道やこれに近い場所ではその水平方向成分は我国(東
京)よりも20〜70%程度大きくなる。このため、地
磁気を完全に断とせず多少の侵入を認して補償する構造
の場合には、この地球上の場所による地磁気の相違の補
償も必要となる。
【0013】さて、従来の陰極線管においては、その表
示面はいわゆる丸型であり、マスク・フレームはプレス
で製造されていた。そのため、材料は一寸の磁場の変化
でそれに応じて磁化し易い軟鉄やその系統の材料、例え
ば非透磁率が1000以上と相対的に大きい軟磁性体で
あり、ひいては上述の簡単な構造でもこの補償が一人で
になされていた。しかしながら、近年の表示品質への需
要者、使用者の要求の高度化のもと、カラーテレビジョ
ン受像機等の表示面もいわゆる丸型から完全に平坦なフ
ラット型へ移行しつつある。
【0014】ところで、このフラット型の場合、対角線
が20〜30インチ(1インチは25.4mm)程度そ
して縦横比が3対4程度の四角の表示面の内部側に正確
かつ隅角部においても凹凸や弛み等なく薄いマスクを設
置する必要がある。このため図2に示すように、どうし
ても表示面内部に断面がL型の鋼材でマスクを張るフレ
ーム(枠)21を設け、この枠の細い端部にて引張力を
有した状態でマスク22を熔接して保持する構造とせざ
るを得ない。このため、マスクのフレームの材料は、ク
ロムやモリブデンを含有する鋼材となる。さてこの材料
は非透磁率が10以下と相対的に小さいため一寸の磁場
の変化で磁化しないし、かつ磁化の様子が変化したりし
ない硬磁性体となる。その結果、地球上での位置の相違
による地磁気の変化に対する自動的な補償機能を有さな
くなる。
【0015】その対策として、加速電圧を上げたり、現
在10インチ程度の管軸方向長をずっと小さくしたりす
るのは、消費電力、蛍光物質の寿命、表示面積、コスト
等の面から困難である。
【0016】このため、フラット型のカラー表示用陰極
線管の場合特にそうであるが、地球上での設置場所や設
置方向の如何にかかわらず、適切に外部磁気を補償して
色ずれ等ない綺麗な表示をなしうる、しかも当然生産
性、コスト等の面からも優れた陰極線管の実現が望まれ
ていた。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決することを目的として陰極線管内の磁性体中の磁束
の様子、流れを解析した結果なされたものであり、内部
磁気シールド体からの磁束をマスク・フレーム部でその
蛍光面側外部に逃すようにしたものである。またカラー
表示がストライプの場合、電子の帯方向の到達点のずれ
は色ずれ等の原因になり難いことに着目したものであ
る。具体的には、以下の構成としている。
【0018】請求項1記載の発明においては、外壁を構
成するガラスの管体内部に、管軸方向、そして電子銃か
ら発射された電子の進行方向に沿って設けられた軟鉄等
の軟磁性体材料からなるそして蛍光面方向に拡がった内
部磁気シールド体と、該内部磁気シールド体の表示面側
の内方(表示面側端よりも多少表示面側に在る場合をも
含む)そして蛍光面の電子銃側に設けられた硬磁性体材
料からなるマスク・フレームとの間に一定の寸法の空隙
(従って真空)あるいはアルミニウム合金等の比透磁率
が1の物質たる非磁性体又はそれら両方からなる磁気外
部側漏洩構造手段(念のため記載するが、「構造手段」
と記載するも単なる切欠き等の空隙からなる構造をも含
む。また、「空隙」と言っても、マスク・フレームと内
部磁気シールド体をピン等で結合するため、必要に応じ
てある程度の構造材料、物質は存在しうる。)を有して
いる。
【0019】この構造手段により、電子銃近傍から内部
磁気シールドを通って更にマスク・フレーム中央部方向
へ流れる陰極線管内の地磁気に由来する磁気は、本来な
らばマスク・フレームが硬磁性体であるため、その電子
銃側へ漏洩する筈(あるいは、そのような磁束の分布と
なる筈)であるが、磁気外部側漏洩構造手段のため反電
子銃側の外部に出て行く。このため、電子銃から蛍光物
の方へ発射された電子の軌跡に及ぼす地磁気の悪影響が
低減される。
【0020】なお、以上の他、内部磁気シールド体に所
定の切欠きを設ける、その形状を工夫する等他の手段を
も併用していても良いのは勿論である。
【0021】請求項2記載の発明においては、磁気外部
側漏洩構造手段は、鉄クロム合金等の硬磁性体材料を有
してなる(勿論、上下に空隙があっても良いし、非磁性
体を併用しても良い。)。これにより、内部磁気シール
ド体とマスク・フレームとの固定にも寄与しうる。
【0022】請求項3記載の発明においては、硬磁性体
材料の比透磁率(真空の透磁率に対する比)は1以上1
000(例えば、鉄ーSi合金)以下、好ましくは、1
00以下、より好ましくは10(例えば、塑性変形した
鉄)以下、更に好ましくは5以下としている。これによ
り、内部磁気シールド体とマスク・フレームの接続部で
の磁束の蛍光面側外部への漏洩が一層大となる。
【0023】通常、陰極線管は赤、緑、青の蛍光物質の
帯が(熱帯地用陰極線管ならば原則として上下方向に)
ブラックマトリクスを間に挟んで交互にそして順に並ん
だストライプ・タイプのカラー表示用陰極線管である。
このため、帯(上下)方向への多少の電子線のずれが認
容されうる。
【0024】また、磁気外部側漏洩構造手段はストライ
プの帯の方向(上下)にのみ存在し、これにより電子の
軌跡に水平(左右)方向の悪影響を及ぼす上下方向の磁
力線を少なくしている。ひいては、内部磁気の不統一、
乱れに対する認容値が大きくなる。
【0025】請求項4記載の発明においては、ストライ
プ・タイプのカラー表示用陰極線管の磁気外部側漏洩構
造手段として空隙等を採用しているが、この空隙等はほ
ぼ長辺(水平)が4、短辺(上下)が3の比率の、すな
わち主にカラーテレビジョン受像機に用いられる形状の
陰極線管の場合、対角線寸法に対して0.9%以上、
1.4%以下としている。このため、例えばいわゆる2
5インチ(表示面の対角線寸法)程度の表示面の場合に
は5.7〜8.9、好ましくは6〜8mm程度としてい
る。そしてこれにより、磁束の蛍光面側外部への漏洩が
大きくなる。
【0026】請求項5記載の発明においては、陰極線管
はフラット型のものとしている。このため、本発明の効
果が最も発揮される、フラット型の効果もあり綺麗なカ
ラー表示となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
基づいて図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明の
内容の理解の便もあり、その実施の形態の陰極線管をい
きなり説明するのに先立ち、発明の基となった考え、解
析についてまず説明する。
【0028】さて、図1に示すように、スクリーン上の
蛍光体はy軸(上下)方向にストライプ(帯)が伸びて
いるため、y 軸方向の到達位置のずれ、そしてそのずれ
を生じさせる力はそう問題にしなくても良い。もちろん
z軸(管軸)方向の力も考慮外となる。考慮しなければ
ならないのはx方向へのずれの原因となる力fx、ここ
に、fx=|q|(BzVy−ByVz)と表せられる
である。
【0029】カラー表示用陰極線管におけるずれの補償
に際しては、このような性質を考慮に入れ、かつ磁束の
流れを取り入れて解析を進める。
【0030】さて、解析であるが、マスク・フレームは
磁性体であるので、通常は内部磁気シールドを加えて一
体化した磁気構造を等価回路に置き直し、仮想的な磁気
抵抗を設定して定性的に分析するのが便利である。すな
わち、磁力線の密度や方向、いわゆる流れを仮想的な電
気抵抗を流れる電流、あるいは流路抵抗を流れる流体と
擬して解析する。丁度、質量、バネ、ダンパ等あるいは
流体、流路抵抗、貯槽等からなる力学系と電流、抵抗、
容量等からなる電磁気系との双対原理みたいなものであ
る。その等価回路を図3に示す。
【0031】本図においては、Y方向の磁場が主に問題
となるため内部磁気シールドやフレーム・マスクの上半
分と下半分をそれぞれ直列に連結された電気抵抗と考え
ている。本図の300は電流(磁束)源である。301
は、真空の磁気抵抗である。302は、上下いずれか半
分のシールドの磁気抵抗である。302は、フレームの
磁気抵抗である。303は、マスクとフレーム等の溶接
部の磁気抵抗である。305は、架長の磁気抵抗であ
る。306は、マスクの磁気抵抗である。310は、管
軸中央部のグランドである。
【0032】本図の電気の流れに擬した磁力線の源泉は
地磁気であるので、これを仮想的な電流源(磁力線源)
とみなすことができる。磁束の流れは、陰極線管の背
部、電子銃の近傍の源から湧き出し、上下の直列抵抗を
通って、マスクの中央部からグラウンドに落ちると考え
られる。実際に実験してみると、電子銃のずれが問題と
なる内部磁気シールド内ではその開口部エッジが磁束の
吸い込み口となり、マスクの中央部でその磁束流の方向
が逆転していることが確かめられる。
【0033】ところで、真空の磁気抵抗を流れる磁束の
流れは、言葉を換えて言うならば真空中の磁束の挙動
は、磁性体の近傍ではその中を流れる磁束が漏れ出たも
のと考えることができる。特に、マスク・フレームが硬
磁性体材料からなる物であり、このため地磁気程度の弱
い磁場では簡単には磁化しないならば、軟磁性体材料の
内部磁気シールドに比較してマスク・フレーム部の磁気
抵抗が大きくなる。このため、マスク・フレーム部近傍
の磁束の流れは、マスク・フレームに並列につながれた
真空の磁気抵抗をより多く流れるようになる。つまり、
より多くの磁束流がマスク内部の空間に、漏れるという
よりあふれ出ることとなる。
【0034】さて、このような等価回路の磁気抵抗は、
簡単に理論計算できないものである。すなわち、教科書
の磁気抵抗の評価値 Rm=L/(μS) を用いようとしても、計算に用いる磁性材料の透磁率
(μ)は素材そのものの値ではなく場所や印加磁場の大
きさによって複雑に変化する。なお、ここに、本式のL
は資料の長さ、Sはその断面積である。このため、解析
や実験に多くを頼らざるを得ない。
【0035】さて、これらの解析や実験による陰極線管
での地磁気の補償の目安は、通常は図4に示すように、
表示面上の以下の3定点で測定した電子ビームのずれ量
を評価してなされる。なお、実際の実験では日時による
変動がある等のため地磁気中の測定はせず、地磁気の消
去を行った実験室内の環境内で地磁気相当の外部(人
工)磁場を与えて測定を行う。
【0036】横磁気コーナー(X、Y方向に磁場を印加
した時のSouth・Eastの隅角。これを350に
て示す。) 管軸コーナー (Y、Z方向に磁場を印加した時のSo
uth・Eastの隅角。これを350にて示す。) 管軸NS (Y、Z方向に磁場を印加した時の長辺
の中点近く。これを351にて示す。) 例えば横磁気コーナーでは、Y方向に−0.35Oe
(エールステッド)、X方向への静磁場を印加して、画
面のSouth・East(隅角部)の角でのビームず
れの平均値をとる。
【0037】管軸コーナーでは、Y方向に−0.35O
e、Z方向への静磁場を印加して、画面のSouth・
Eastの角でのビームずれの平均値をとる。
【0038】管軸NSではコーナーでは、Y方向に−
0.35Oe、Z方向への静磁場を印加して、画面の長
辺の中点でのビームずれの平均値をとる。
【0039】そして、便宜的に(横磁気コーナーのず
れ、管軸コーナーのずれ、管軸NSのずれ)を(20μ
m、45μm、40μm)のように書いて表し、これを
ある磁気構造のずれのデータとしている。
【0040】以下、ストライプ構造での色ずれに直結す
る横磁気コーナーでのビームのずれを有効に補正する方
法について説明する。
【0041】図2のように、鋼鉄製のマスクとフレーム
に通常の内部磁気シールドを装着してそれぞれの測定点
でビームのずれを測定すると、たとえば25インチの鉄の
架張マスクを持つ奥行き10インチ程度の陰極線管では
(20μm、45μm、40μm)となる。
【0042】これでは、ずれが大きすぎる。そこで、図
5のように、管軸方向に直交する面で切断すれば、ほぼ
表示面と相似の長方形の外部断面形状を有する内部磁気
シールドの4側面のうち、フレームの短辺に接する側面
の中央部に、幅80mm、深さ150mm程度の切り込
みをいれる。本図において、30は内部磁気シールドで
あり、31がその切込みである。なお、32と33は内
部磁界を調整するための切込みであり、これは従来より
存在するものである。また、110は管軸方向磁界であ
り、100は横方向磁界である。更に22は、マスクで
ある。
【0043】この切り込みによって、ずれ補償方向の内
部磁場が強められ、管軸コーナー部のずれは、劇的に減
少し、(21μm、1μm、23μm)となる。しかし
ながら、この状態では、まだ横磁気コーナーのずれは2
0μm以上であるし、管軸コーナーの値が小さすぎてず
れのバランスがとれていないため、不充分である。
【0044】そこで、内部磁気シールドの短辺カバーの
先端部とマスク・フレームを支持する上下の長辺枠21
を保持する短辺210とを溶接で密着させ、図6の
(a)に示すように内部磁気シールド30の長辺カバー
先端部と管軸方向長が2cm程度の長辺フレーム21と
の間に、空隙23を設ける。このようにすると、管軸N
S部のずれの大きさはほぼ一定に保持したまま管軸コー
ナー部のずれを大きくし、この一方でかつ横軸コーナー
でのずれを小さくすることができる。なお、本図の21
1は、長辺枠端部のカバーである。
【0045】この結果を図7に示す。本図において、2
21は横軸コーナーでのずれであり、222は管軸コー
ナーでのずれであり、223は管軸NSでのずれであ
る。
【0046】本図にて明らかなように内部磁気シールド
の長辺カバーと長辺フレームとの間の空隙が6mm程度
で、横磁気コーナーでのずれが21μmから17μmへ
と改善される。管軸コーナーもこれに伴って悪化する
が、15μmまでのずれの大きさはここでは許容範囲と
考える。管軸NSのずれは23μmから25μmへシフ
トするが変化は小さい。そして、10mm以上にギャッ
プ厚を大きくしていくと、全ての測定点でビームのずれ
は悪化する。
【0047】この理由であるが、以下のように考えられ
る。
【0048】すなわち印加される外部磁場によって磁化
した内部磁気シールドからフレーム・マスクへ流れる磁
束(磁気の流れ)は、フレーム・マスク部分の磁気抵抗
が高いため、そのままでは全ての磁束がフレーム・マス
ク部の中へ流れこむことが不可能である。そこで、磁束
の一部分がシールド内部、電子銃方向の空間内にあふれ
出、これが横磁気コーナー部の大きなずれの原因とな
る。
【0049】そこで本実施の形態のように、上下にギャ
ップを設けると、内部磁気シールドからの磁束を一部シ
ールド外部蛍光面側に流すこととなる。そしてこれによ
りシールド内部に漏れ出る磁束流をある程度小さくする
のではないかと思われる。
【0050】以上の理由により、長辺と内部磁気シール
ドカバーのギャップ厚さが6mmのときには、(17μ
m、15μm、25μm)となる。その結果横磁気コー
ナー及びその管軸コーナーとのバランスは著しく改善さ
れる。
【0051】さて、このような改善は、μ=1であると
ころの空隙を含む非磁性体のギャップの他に、比透磁率
が比較的低い硬磁性体においてもなされることを確認
し、この場合、硬磁性体の比透磁率が 1<μ<1000 のときに、ずれ改善の効果が確認できる。そして特に、
μが1以上10程度までの間でその効果が最も大きくな
る。この場合の挿入の様子を図6の(b)に示す。本図
において、24が硬磁性体等の挿入物である。
【0052】なお、前述のごとく内部磁気シールド対と
マスク・フレーム短辺間に切欠きを入れた場合この挿入
物にそのことによる支持強度低下の補償をなさすことが
可能となる。
【0053】以上、本発明をその実施の形態に基づいて
説明してきたが、本発明は何もこれたに限定されないの
は勿論であるが。すなわち、例えば、以下のようにして
も良い。
【0054】1)陰極線管の用途は、フラットテレビジ
ョン受像機以外の機器である。
【0055】また、カラー表示でなく白黒表示である。
【0056】また、カラー表示はストライプでなく、デ
ルタ、モザイク等他の形式である。
【0057】2)陰極線管の使用環境や使用条件によっ
ては、ストライプは水平方向としている。
【0058】3)将来の技術の発達のもと、蛍光物質
は、電子ビームの地磁気のずれを考慮して配置してあ
る。例えば端部のブラックマトリックス部は狭い等であ
る。
【0059】4)挿入物は、上下の架長さ一杯でなく、
断続的としている。
【0060】
【発明の効果】以上の説明で判るように、本発明によれ
ば、極めて簡単な構造で管軸NS部のずれをほぼ保った
まま、横軸コーナー部と管軸コーナー部のバランスを調
節することが可能となる。このため、地球磁場の如何等
にかかわらず陰極線管の地磁気補償を有効になすことが
可能となる。
【0061】特に、ストライプを採用したフラットタイ
プのテレビジョン受像機において、その偶角部、上下の
中央部等の色ずれがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 陰極線管の内部、特に電子銃から発射された
電子の軌跡とストライプ構造の様子を示す図である。
【図2】 フラット型の陰極線管内に単純な内部磁気シ
ールドとマスクを設置する場合の構造を示す図である。
【図3】 図1の陰極線管等における内部磁束の解析の
ための等価回路を示す図である。
【図4】 陰極線管での地磁気の補償の評価に用いられ
る表示面上の点を示した図である。
【図5】 側面に切り込みを設けた内部磁気シールド体
(IMS)を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態の陰極線管の要部の構成
を示す図である。
【図7】 ビームのずれと挿入物の厚さやギャップ寸法
との関係(ずれの値は相対値)を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス管(陰極線管本体外壁) 10 蛍光面 11 ブラックマトリクス 12 赤発光部 13 緑発光部 14 青発光部 20 マスク(従来技術) 21 マスク・フレームの上下の長辺枠(実施の
形態) 210 マスク・フレームの左右の短辺枠(実施の
形態) 211 マスク・フレームの長辺端部カバー 22 マスク(フラット型、実施の形態) 23 空隙 24 挿入物 25 マスク・フレーム 30 内部磁気シールド(体) 31 細長い切込み 32、33 他の切込み 100 横方向磁界 110 管軸方向磁界 120 上下方向磁界 200 本来あるべき電子の軌跡 201 本来あるべき電子の到達点 210 実際の電子の軌跡 211 実際の電子の到達点 221 横軸コーナーでのずれ 222 管軸コーナーでのずれ 223 管軸NSでのずれ 300 電流源(管軸電子銃部) 301 真空の磁気抵抗 302 シールドの磁気抵抗(上、下) 303 フレームの磁気抵抗(上、下) 304 溶接部の磁気抵抗(上、下) 305 架長の磁気抵抗(上、下) 306 マスクの磁気抵抗(上、下) 310 グランド(管軸中央部) 350 表示面South・Eastの隅角 351 表示面NS
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中寺 茂夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小澤 哲郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C031 CC01 CC02 CC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管軸方向に沿いその断面が表示面側に拡
    がって設けられた軟磁性体材料からなる内部磁気シール
    ド体と該内部磁気シールド体の表示面側内方そして蛍光
    面の電子銃側に設けられた硬磁性体材料からなるマスク
    ・フレームとの間に、 空隙、非磁性体又は空隙と非磁性体からなる磁気外部側
    漏洩構造手段を有していることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 管軸方向に沿いその断面が表示面側に拡
    がって設けられた軟磁性体材料からなる内部磁気シール
    ド体と該内部磁気シールド体の表示面側内方そして蛍光
    面の電子銃側に設けられた硬磁性体材料からなるマスク
    ・フレームとの間に、 硬磁性体、硬磁性体と空隙、又は硬磁性体と空隙と非磁
    性体からなる磁気外部側漏洩構造手段を有していること
    を特徴とする陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記磁気外部側漏洩構造手段を形成する
    硬磁性体は、 比透磁率μが1以上1000以下の物質であることを特
    徴とする請求項2記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記陰極線管は、 ストライプ・タイプを採用したカラー表示用陰極線管で
    あり、 前記磁気外部側漏洩構造手段は、 陰極線管表示面の対角線寸法の0.9%以上1.4%以
    下の厚みである表示面対応寸法磁気外部側漏洩構造手段
    であることを特徴とする請求項1、請求項2若しくは請
    求項3記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 前記陰極線管は、 表示面がフラット型であることを特徴とする請求項1、
    請求項2、請求項3若しくは請求項4記載の陰極線管。
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