JP2001183614A - 表示素子およびその検査方法 - Google Patents

表示素子およびその検査方法

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JP2001183614A
JP2001183614A JP36483999A JP36483999A JP2001183614A JP 2001183614 A JP2001183614 A JP 2001183614A JP 36483999 A JP36483999 A JP 36483999A JP 36483999 A JP36483999 A JP 36483999A JP 2001183614 A JP2001183614 A JP 2001183614A
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Hideki Ichioka
秀樹 市岡
Tomohiko Yamamoto
智彦 山本
Keiichi Tanaka
恵一 田中
Naohito Inoue
尚人 井上
Akishi Fujiwara
晃史 藤原
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Sharp Corp
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 階調信号線間リークおよび画素間リークを容
易かつ早期に発見する。 【解決手段】 対向ソース構造のLCD40の製造工程
において、階調信号線49の形成時から媒体層41形成
完了までの間、奇数ライン群の全階調信号線49同士が
奇数群接続部材51によって相互接続されて奇数群配線
53を形成し、偶数ライン群の全階調信号線49同士が
偶数群接続部材52によって相互接続されて偶数群配線
54を形成している。奇数群配線53および偶数群配線
54は、相互に絶縁されつつ櫛形に引回されている。階
調信号線形成直後の導通検査時には、2系統の配線5
3,54の一方配線に検査信号が入力され、他方配線か
らの該検査信号の検出の有無に基づいて、導通状態が判
断される。媒体層完成後の簡易点灯検査時には、2系統
の配線53,54のいずれか一方だけに検査信号が入力
されるか、または、2系統の配線53,54に相互に逆
極性の検査信号がそれぞれ入力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子の製造工
程において、階調信号線間の導通状態と画素間の導通状
態とを検査するための表示素子の検査方法、ならびに該
検査方法に適した構成の表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ネマティック液晶材料は、時計および電
卓に利用されているセグメント型の液晶表示素子(以後
「LCD」と略称する)に、広く用いられている。最近
においては、画素をマトリクス状に配したマトリクス型
のLCDが、薄型、軽量、および低消費電力等の特徴を
活かし、ワードプロセッサ、コンピュータおよびナビゲ
ーション装置をはじめとする各種の電子機器の表示素子
(Display)として、市場をより広く拡大している。マ
トリクス型LCDは、1987年にSTN(Super Twis
ted Nematic)型のLCDとして実用化された後、白黒
表示が可能なDSTN(Double STN)、FSTN(Film
STN)、TSTN(Triple STN)、NTSTN(New TS
TN)へと改良が進んでいる。現在、マトリクス型LCD
は、カラー表示にも充分対応できる表示品位のより良い
ものへと発展してきている。そして現在に至っては、マ
トリクス型のLCDは、薄膜トランジスタ(以下「TF
T」と略称する)等の能動素子をスイッチング素子とし
て用いるアクティブマトリクス型のLCDに発展し、表
示素子の多くのシェアを占めている。
【0003】このようなLCDを陰極線管(CRT)と
比較すると、陰極線管よりもLCDのほうが、厚み(奥
行き)を格段に薄くすることができること、消費電力が
小さいこと、フルカラー化が容易なことなどの利点を有
する。このためマトリクス型の液晶表示素子は、パーソ
ナルコンピュータ、各種モニタ、携帯テレビ、およびカ
メラの表示器等、さらに広い分野で需要が広がってい
る。
【0004】図29は、従来技術の透過型のアクティブ
マトリクス(以後「AM」と略称する)型LCDの等価
回路図である。従来からある透過型のAM型LCDにお
いて、透光性を有する基板であるAM基板および対向基
板が、液晶層を介して対向配置されている。前記AM基
板上には、液晶層に電圧を印加するための複数の画素電
極11が、マトリクス状に形成されている。画素電極1
1を選択駆動するためのスイッチング手段である能動素
子として、TFT12が前記AM基板に形成されてい
る。前記AM基板上には、さらに、走査線13と階調信
号線14と付加容量15と基準信号線16とが配置され
ている。前記対向基板上には、全画素電極と対向する共
通電極が配置されている。前記共通電極は、全ての各画
素電極11に液晶層を介してそれぞれ対向する対向電極
と、該対向電極に接続された信号線とを一体化したもの
である。
【0005】TFT12のゲート電極には走査線13が
接続されている。またTFT12のソース電極には、階
調信号線14が接続されている。走査線13と階調信号
線14とは、マトリクス状に配列された画素電極11の
周囲をそれぞれ通り、かつ互いに直交するように、AM
基板上に配置されている。走査線13を介してゲート信
号がTFT12に入力されることによって、TFT12
が駆動制御される。またデータ信号(表示信号)が、階
調信号線14を介し、さらにTFT12の駆動時にTF
T12を介して、画素電極11に入力される。各TFT
12のドレイン電極には、画素電極11および付加容量
15の一方電極が接続されている。全付加容量15にお
いて、一方電極に絶縁層を介して対向する他方電極は、
基準信号線16にそれぞれ接続されている。付加容量1
5は液晶層に印加される電圧を保持する役割を持つ。付
加容量15は、画素電極11と並列接続されている。
【0006】図29のAM型LCDがカラー表示が可能
な構成の場合、前記AM基板または対向基板上の、基板
の法線方向から見て各画素電極11と重なる位置に、赤
緑青のカラーフィルタがそれぞれ設けられている。AM
型のLCDでは、前記AM基板と対向基板との間に、通
常4.3μm以上4.5μm以下の厚みで液晶材料が挟
持されて、液晶容量を形成している。図29で説明した
構造(以後「一般構造」と称する)を有する従来技術の
LCDでは、AM基板上の構成内に走査線と階調信号線
の交差部が存在するので、欠陥が生じ易い。このために
一般構造のLCDは、歩留りが低下し易く、製造コスト
が高くなり易い問題点がある。
【0007】一般構造の問題点の解決策として、米国特
許USP4694287号公報において、図30のよう
な構造、所謂対向ソース構造を有するLCDが提案され
ている。図30を参照して、対向ソース構造のAM型L
CDの構成を説明する。なお図30のLCDの分解斜視
図では、液晶層が省略されている。対向ソース構造のA
M型LCDにおいて、透光性を有する基板である画素基
板20および対向基板25が、液晶層を介して対向配置
されている。画素基板20上には、スイッチング素子2
1、走査線22、基準信号線23、および画素電極24
が配置されている。対向基板25上には、対向電極を兼
ねた複数本の階調信号線26が配置されている。スイッ
チング素子21は、アモルファスシリコン半導体等を用
いた3端子素子で実現される。
【0008】複数のスイッチング素子21は、画素基板
20上に、マトリクス状に配設されている。行毎に、行
内の全スイッチング素子21の第1端子が、走査線22
に接続される。行毎に、行内の全スイッチング素子の第
2端子が、基準信号線23に接続される。各スイッチン
グ素子21の第3端子は、画素電極24に個別に接続さ
れている。対向電極を兼ねた複数本の階調信号線26
は、対向基板25上に、長手方向が走査線22に直交す
るように配置される。対向電極兼用の階調信号線26
は、1列分の画素電極に液晶層を介してそれぞれ対向す
る対向電極と該1列分の対向電極に接続されるべき階調
信号線とを一体化したものであり、幅広の帯状電極にな
っている。図30のLCDでは、階調信号線26内の画
素電極24に対向する部分が、対向電極を兼ねている。
対向ソース構造のLCDは、単一の基板上に形成される
構成内において走査線22と階調信号線26とが交差す
ることがなく、走査線22と階調信号線26とはそれぞ
れ個別の基板上に形成されるので、ライン欠陥の発生率
が低下し、歩留りが向上し、製造コストが低減される。
【0009】多面付け技術を用いた対向ソース構造のL
CDを含む液晶表示装置の製造工程においては、2枚の
各マザーガラス上への上述したLCDの部品の形成工
程、2枚のマザーガラスの貼合わせ工程、貼合わされた
マザーガラスの分断工程、および液晶材料の注入工程を
経て、LCDが形成される。部品形成工程から液晶注入
工程までの間、静電気対策のために、一般的に、図31
(A)に示すように、全ての階調信号線26は、ショー
トリング27によって電気的に相互接続されている。液
晶注入後、形成されたLCDからショートリング27が
取除かれる。これによってLCDが完成する。完成した
LCDには、TAB(Tape AutomatedBonding)等の印
刷回路基板が接続実装される。
【0010】図31(A)は、ショートリング27除去
前のLCDにおいて、階調信号線26および走査線22
とショートリング27との引回し状態を説明するための
LCDの模式図である。図32(A)は、図31(A)
のLCDの階調信号線26とショートリング27との引
回し状態を説明するための、LCDの対向基板側の部分
の平面模式図である。なお本明細書添付の信号線の引回
し状態説明用のLCDの模式図においては、LCDの全
部品のうち、階調信号線と走査線と対向基板と画素基板
とショートリングとだけを記しており、かつ図面手前側
の基板は仮想的に記している。同様に、本明細書添付の
信号線の引回し状態説明用のLCDの対向基板側部分の
模式図においては、対向基板と階調信号線とショートリ
ングとだけを記している。
【0011】従来技術のLCD製造工程では、LCD形
成後、印刷回路基板の接続実装工程を行う前に、LCD
の不良品を振るい落とすために、全面点灯による簡易点
灯検査が行われている。簡易点灯検査では、たとえば、
−15V以上+15V以下の範囲内でかつ図33(A)
に示すような波形で電圧が変化する信号が、走査線22
22に印加され、さらに、−5V以上+5V以下の範囲
内でかつ図33(B)に示すような波形で電圧が印加す
る信号が、階調信号線26に入力される。基準信号線2
3には、図33(C)に示す0Vの定常信号が入力され
る。信号入力時のLCDの画素の表示状態に応じて、L
CDの良不良が判断される。
【0012】図34(A)および図34(B)は、ノー
マリホワイトかつ対向ソース構造のLCDへの信号入力
前後の表示状態を示す模式図である。図35(A)およ
び図35(B)は、ノーマリブラックかつ対向ソース構
造のLCDの信号入力前後の表示状態を示す模式図であ
る。なお本明細書添付のLCDの表示状態を示す模式図
では、「R」「G」「B」が内部に記載された矩形が画
素(dot)に相当し、画素の矩形が白抜きの場合、該画
素が点灯しており、画素の矩形に斜線が付されている場
合、該画素が消灯、すなわち黒表示になっている。かつ
本明細書添付のLCDの表示状態を示す模式図では、リ
ーク箇所LPが1カ所ある場合の例になっている。本発
明の「リーク箇所」とは、隣合う2つの画素内の部品同
士の導通に起因する漏電(Leak)が発生している箇所、
または隣合う階調信号線26同士の導通に起因する漏電
が発生している箇所を指す。
【0013】従来の簡易点灯検査において、一般的に、
図31(A)に示すように、全ての階調信号線26は、
検査時にショートリング27によって電気的に相互接続
されている。このため、点灯検査時に、個々の隣合う階
調信号線26に相互に異なる電圧をかけることが困難な
ので、一般的に、全階調信号線26に相互に同一の階調
電圧をかけて検査する方法が採用されている。隣合う階
調信号線26に同一の信号が入力されるため、画素間の
導通(P−Pリーク)または階調信号線間の導通(S−
Sリーク)が有るにも関わらず、ノーマリホワイトおよ
びノーマリブラックのどちらのLCDであっても、図3
4および図35に示すように、簡易点灯検査時の信号印
加前後の表示状態に違いがない。このように従来技術の
簡易点灯検査の方法では、画素間導通および階調信号線
間導通に係る良不良の判断が困難である。このため、印
刷回路基板の実装後の実駆動での検査を行わないと、導
通(リーク)の有無の確認は難しい。簡易点灯検査に関
わる問題点は、先に述べた図29の一般構造のAM型L
CDにおいても、同様である。
【0014】上述した問題点を改善した点灯検査とし
て、図32(B)に示すようにショートリング27を取
除いた状態のLCDに対して、各階調信号線26の入力
端子28にプローブ接続端子(ピン)29をそれぞれ接
続して、各階調信号線26に個別に電圧をかける方法、
所謂実駆動方法がある。このような実駆動方法を採る
と、点灯検査の際に、図31(B)に示すように、階調
信号線26の本数だけプローブ接続端子29が必要とな
るので、検査に要するコストが非常に高くなってしま
う。さらに、検査装置にLCDを設置する際、LCDの
階調信号線26の入力端子28と検査用のプローブ接続
端子29とのアライメントをとる必要がある。このた
め、精度の高い高価な装置を使う必要があるとともに、
そのアライメントに要する時間が長くかかるので、処理
能力低下の原因ともなる。さらに、微妙なアライメント
のずれに伴う誤動作および誤認識の原因ともなる。
【0015】特開平2−222925号公報は、セグメ
ント型および単純マトリクス型の液晶パネル、すなわち
LCDの検査方法を含む液晶パネルの製造方法を開示し
ている。特開平2−222925号公報の製造方法にお
いては、プローブ等の検査治具との位置合わせを容易に
するために、液晶パネル内の表示電極に接続された引出
し電極と、引出し電極同士を相互接続する引回し電極と
が、LCD内にさらに形成されている。検査治具を共用
するために、引回し電極の先端部の形状はLCD品種に
関わらず統一されている。基板間への液晶の封入後、引
回し電極と引出し電極とを介して、点灯検査のために、
表示電極に電圧が印加される。
【0016】特開平7−5481号公報は、一般構造の
AM型のカラーの液晶表示パネルの検査方法を開示して
いる。特開平7−5481号公報の検査方法において、
隣合う赤緑青の画素のTFTにそれぞれ接続される3本
のデータ電極、すなわち階調信号線26に、色毎のデー
タ信号がそれぞれ入力される。液晶表示パネル内におい
て、3本のデータ電極のうちのいずれか1本に入力され
るデータ信号は0Vの定常信号であり、3本のデータ電
極のうちの残余の2本に入力されるデータ信号は交流信
号である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来技術のLCDの簡易点灯検査および導通検査は、静
電気対策のためのショートリング27を利用して行われ
ている。図31(A)に示したように、全階調信号線2
6が1本のショートリング27によって相互接続されて
いる場合、印刷回路基板実装前の簡易点灯検査では、画
素間導通および階調信号線間導通に起因する欠陥画素の
検出が難しい。
【0018】特開平2−222925号公報のLCDの
製法は点灯検査だけを考慮しているので、液晶層形成前
の段階において不良確認を行うことが難しい。また特開
平2−222925号公報の製法では、引出し配線およ
び引回し配線の形状が複雑であるので、これら配線形成
に必要な基板面積が拡大しやすい。このために特開平2
−222925号の検査方法は、狭額縁化されたLCD
には適用しにくい。
【0019】特開平7−5481号公報の検査方法で
は、データ電極が3系統に分離されており、3つの各系
統のデータ電極に個別に検査信号を入力する必要がある
ので、検査信号の組合わせが複雑になる。赤緑青のいず
れかの単色表示時において、他の色の輝点として欠陥箇
所が表示されるので、欠陥箇所が目立ちにくい。さらに
赤緑青の各色の画素毎に欠陥の有無が検査されるので、
全画素の欠陥の有無を検査するには3通りの組合わせの
信号を順次入力する必要があるため、検査手順が複雑に
なる。
【0020】本発明の目的は、信号線間リークおよび画
素間リークのうちの少なくとも一方の検出のための表示
素子の検査方法であって、容易に実行可能な検査方法を
提供することである。また本発明の目的は、上記検査方
法に適した構成の表示素子を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、表示に関わる
状態が電界に応じて局所的に変化可能な媒体層と、媒体
層を挟んで相互に対向配置される第1基板および第2基
板と、第1基板上にマトリクス状に配置される複数の第
1電極と、媒体層を介して第1電極に対向する第2電極
と、第1電極の列毎に、列内の全第1電極が接続される
信号線とを含む構成を有するマトリクス型かつ平面型の
表示素子の検査方法において、全信号線を、奇数番目の
列の第1電極に接続された信号線から成る奇数ライン群
と、偶数番目の列の第1電極に接続された信号線から成
る偶数ライン群との2系統に分離して、奇数ライン群の
信号線への信号入力状態と偶数ライン群の信号線への信
号入力状態とが相互に異なるように、奇数ライン群およ
び偶数ライン群のうちの少なくとも一方のライン群の全
信号線に、媒体層の表示に関わる状態を変化させ得る電
界を第1電極と第2電極との間に発生させるための検査
信号を入力し、表示素子内の各画素の点灯状態に基づ
き、信号線間の導通状態を検査することを特徴とする表
示素子の検査方法である。
【0022】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子の検査方法において、奇数ライン群の信号線
への信号入力状態と偶数ライン群の信号線への信号入力
状態とが相互に異なるように、検査信号が入力されてい
る。これによって、少なくとも一方のライン群の全信号
線に一括して検査信号を入力する検査方法を用いて、信
号線間リークおよび画素間リークを、目視確認によって
容易に検出することが可能になる。このように本発明の
検査方法は、コストの増加、誤動作の増加、誤認識の増
加、および処理能力の低下を生じる事なく、階調信号線
間の導通の有無および画素間の導通の有無のうちの少な
くとも一方を、媒体層形成後の時点で検査することが可
能になる。本発明の検査方法が用いられる場合、表示素
子完成直後に不良発見が可能になるので、表示素子への
実装部品取付け工程への不良な表示素子の流出を、減ら
すことが可能になる。したがって、表示素子の不良の早
期発見が可能となるので、表示素子の製造コストの低減
を図ることができる。
【0023】また本発明の表示素子の検査方法は、前記
奇数ライン群および偶数ライン群のうちのいずれか一方
群の信号線だけに、前記検査信号が入力されることを特
徴とする。
【0024】本発明に従えば、表示素子の検査方法にお
いて、1種類の検査信号だけが用意され、かつ奇数ライ
ン群および偶数ライン群のうちのいずれか一方群の信号
線だけに該検査信号が入力される。このように全信号線
のうちの1本おきの信号線だけに検査信号が入力される
ため、信号線間リークまたは画素間リークが全く生じて
いなければ、隣合う2つの画素の表示状態が常に異な
り、表示素子全体は中間調表示になる。信号線間のリー
ク箇所または画素間のリーク箇所にある画素の表示状態
は、リーク箇所がない場合の表示状態と逆の状態になる
ので、リーク箇所において同じ表示状態の画素が2つ隣
合うため、リーク箇所は輝点または黒点として表示され
る。したがって、1種類の検査信号だけを用いて、リー
ク箇所を明示することが可能になる。
【0025】また本発明の表示素子の検査方法は、前記
奇数ライン群の信号線および偶数ライン群の信号線に
は、前記検査信号がそれぞれ入力され、前記奇数ライン
群の信号線に入力される第1の検査信号が、前記偶数ラ
イン群の信号線に入力される第2の検査信号の逆極性の
信号であることを特徴とする。
【0026】本発明に従えば、表示素子の検査方法にお
いて、相互に逆極性の2種類の検査信号が用意され、か
つ奇数ライン群の信号線と偶数ライン群の信号線とに、
各検査信号がそれぞれ入力される。このように、極性だ
けが異なる検査信号が全信号線に入力されるため、信号
線間リークまたは画素間リークが全く生じていなけれ
ば、全画素の表示状態は相互に等しくなる。信号線間の
リーク箇所または画素間のリーク箇所にある画素の表示
状態は、リーク箇所がない場合の表示状態と逆の状態に
なるので、リーク箇所は輝点または黒点として表示され
る。したがって、2種類の検査信号だけを用いて、リー
ク箇所をより分かりやすく明示することが可能になる。
【0027】本発明は、表示に関わる状態が電界に応じ
て局所的に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで相互に
対向配置される第1基板および第2基板と、第1基板上
にマトリクス状に配置される複数の第1電極と、媒体層
を介して第1電極に対向する第2電極と、第1電極の列
毎に、列内の全第1電極が接続される信号線とを含む構
成を有するマトリクス型かつ平面型の表示素子の検査方
法において、全信号線を、奇数番目の列の第1電極に接
続された信号線から成る奇数ライン群と、偶数番目の列
の第1電極に接続された信号線から成る偶数ライン群と
の2系統に分離して、奇数ライン群の全信号線同士を相
互接続する奇数群接続部材と偶数ライン群の全信号線同
士を相互接続する偶数群接続部材とを、第1基板上にさ
らに形成し、奇数群配線および偶数群配線のうちのいず
れか一方配線に、予め定める検査信号を入力し、奇数群
配線および偶数群配線のうちのいずれか他方配線から検
査信号が検出されるか否かに基づき、奇数ライン群の信
号線と偶数ライン群の信号線との導通状態を検査するこ
とを特徴とする表示素子の検査方法である。
【0028】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子の検査方法において、全信号線が2つのライ
ン群に分離され、ライン群毎に接続部材によって信号線
が相互接続されている状況下で、各ライン群の信号線と
接続部材とから成る配線間の導通状態に基づき、信号線
間リークの有無が検査される。これによって、信号線間
の導通を、表示素子の製造工程内の途中において、第1
基板上の部品が完成した時点で、静電気対策用の接続部
材を利用して確認することが可能になる。したがって上
記の検査方法が用いられる場合、信号線間リークを、容
易かつ安価に検査することが可能になる。さらにこの場
合、表示素子製造工程内の第1基板上部品の形成工程の
後工程への、不良部品が形成された第1基板の流出を、
減らすことが可能になる。
【0029】本発明は、表示に関わる状態が電界に応じ
て局所的に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで相互に
対向配置される第1基板および第2基板と、第1基板上
にマトリクス状に配置される複数の第1電極と、媒体層
を介して第1電極に対向する第2電極と、第1電極の列
毎に、列内の全第1電極が接続される信号線とを含み、
媒体層形成に先立って、全第1電極と全信号線とが第1
基板上に形成される構成を有するマトリクス型かつ平面
型の表示素子において、全信号線のうちの奇数番目の列
の第1電極に接続された信号線から成る奇数ライン群の
全信号線同士を相互接続する奇数群接続部材と、全信号
線のうちの偶数番目の列の第1電極に接続された信号線
から成る偶数ライン群の全信号線同士を相互接続する偶
数群接続部材とが、第1電極および信号線の形成時から
媒体層形成完了までの間、第1基板上にさらに配置され
ており、奇数群接続部材および奇数ライン群の信号線か
ら成る奇数群配線と、偶数群接続部材および偶数ライン
群の信号線から成る偶数群配線とは、相互絶縁されつつ
櫛形に引回され、奇数群配線および偶数群配線のうちの
少なくとも一方配線が、絶縁膜を挟んで一部分が重なり
合う2種類の導電パターンを該絶縁膜に設けられたコン
タクトホールを介して導通接続した構造を有することを
特徴とする表示素子である。
【0030】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子において、第1電極と信号線との形成工程か
ら媒体層形成工程完了後までの間、静電気対策として、
全信号線同士を電気的に導通するための奇数群接続部材
および偶数群接続部材が設けられている。全信号線は、
奇数ライン群と偶数ライン群との2系統に分離されて、
ライン群毎に相互短絡されている。この結果形成される
奇数群配線と偶数群配線とは、それぞれ櫛形に引回され
ている。このように奇数群配線および偶数群配線の形状
が簡単であるので、各接続部材の形成に必要な基板面積
が従来よりも減少する。また櫛形の各配線の背の部分に
ある接続部材を除くだけで、各ライン群の全信号線を分
離可能なので、信号線の分離が容易である。
【0031】また上記奇数群配線および偶数群配線のう
ちの少なくとも一方が、絶縁膜に設けられたコンタクト
ホールを介して接続された2種類の導電パターンから構
成されている、この結果、奇数群接続部材および偶数群
接続部材が第1基板の一端部にどちらも配置されるよう
に、奇数群配線および偶数群配線を相互絶縁しつつ引回
すことが可能になる。これによって本発明は、狭額縁化
に伴って印刷回路基板が基板の片側に実装される構成の
表示素子にも対応可能になる。さらに、2つの接続部材
が第1基板の一端部にどちらも配置されているならば、
接続部材を取除くための面取り工程において、基板の片
側端部だけを加工すればよいので、面取り工程の処理能
力の向上につながる。以上の理由に基づき本発明の奇数
群および偶数群配線の構成は、表示素子の狭額縁化およ
び低コスト化に伴って信号線の片側から信号が入力され
る構成になっている表示素子の場合にも、コストを上げ
ることなく、点灯検査および導通検査への対応が可能に
なっている。
【0032】上記の櫛形の2系統の配線内の信号線は第
1基板上で相互に隣合っているので、2系統の配線への
信号入力状態が相互に異なるように点灯検査用の検査信
号を各配線に入力したならば、信号線間リークおよび画
素間リーク発見のための簡易の点灯検査を行うことがで
きる。このように上記構成の表示素子において、媒体層
形成後かつ接続部材除去前の時点で、静電気対策用の2
つの接続部材を利用した点灯検査が行われる場合、図3
1(B)に示すような従来技術の実駆動方法と比較し
て、プローブ数の増加に伴うコストの増加および厳しい
アライメント精度の要求がないので、安価かつ容易に導
通の有無を検査することが可能となる。
【0033】また上記の櫛形の2系統の配線内の信号線
は第1基板上で相互に隣合っているので、配線間の導通
状態を確認すれば、信号線間リークの有無が検査可能で
ある。このように上記構成の表示素子は、第1基板に信
号線および2つの接続部材を形成した時点で、静電気対
策用の2つの接続部材を利用して信号線間リークの有無
が確認可能なので、信号線間リークの検査が容易にな
る。
【0034】本発明の表示素子は、前記奇数群接続部材
および偶数群接続部材は、前記絶縁膜を挟んで一部分が
重なり合う2種類の導電パターンを該絶縁膜に設けられ
たコンタクトホールを介して導通接続した構造にそれぞ
れなっており、前記奇数群接続部材の導電パターンと前
記偶数群接続部材の導電パターンとの交差部において、
導電パターン間に前記絶縁膜が介在されていることを特
徴とする。
【0035】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子において、前記奇数群接続部材および偶数群
接続部材は、2種類の導電パターンを該絶縁膜に設けら
れたコンタクトホールを介して導通接続した構造になっ
ており、各接続部材の導電パターンの交差部間には絶縁
膜が介在される。これによって、奇数ライン群の信号線
と偶数ライン群の信号線とを絶縁膜の同じ面側に配置し
つつ、櫛形に引き回された各配線の接続部材を第1基板
の片側端部にそれぞれ配置し、かつ奇数群配線と偶数群
配線とを相互に絶縁することができる。
【0036】本発明の表示素子は、前記奇数群接続部材
および偶数群接続部材のうちのいずれか一方配線は、前
記絶縁膜を挟んで一部分が重なり合う2種類の導電パタ
ーンを該絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して
導通接続した構造になっており、前記奇数群接続部材お
よび偶数群接続部材のうちのいずれか他方配線は、単一
の導電パターンから形成されており、前記奇数群接続部
材の導電パターンと前記偶数群接続部材の導電パターン
との交差部において、導電パターン間に前記絶縁膜が介
在されていることを特徴とする。
【0037】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子において、前記奇数群配線および偶数群接続
部材のいずれか一方接続部材が、2種類の導電パターン
を該絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して導通
接続した構造になっており、いずれか他方接続部材が単
一導電パターンだけで形成されており、各接続部材の導
電パターンの交差部間には絶縁膜が介在される。これに
よって、奇数ライン群の信号線と偶数ライン群の信号線
とを絶縁膜の同じ面側に配置しつつ、櫛形に引回された
各配線の接続部材を第1基板の片側端部にそれぞれ配置
し、かつ奇数群配線と偶数群配線とを相互に絶縁するこ
とができ、さらに前記他方接続部材の構成を簡略化する
ことができる。
【0038】本発明の表示素子は、前記奇数群接続部材
は、前記奇数ライン群の信号線の一部分と、前記絶縁膜
を挟んで重なり、かつ該絶縁膜に設けられたコンタクト
ホールを介して導通接続されており、前記偶数群接続部
材は、前記偶数ライン群の信号線の一部分と、前記絶縁
膜を挟んで重なり、かつ該絶縁膜に設けられたコンタク
トホールを介して導通接続されていることを特徴とす
る。
【0039】本発明に従えば、マトリクス型かつ平面型
の表示素子において、前記奇数群接続部材および偶数群
接続部材が、奇数ライン群および偶数ライン群の信号線
と、絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して導通
接続されている。これによって、奇数ライン群の信号線
と偶数ライン群の信号線とを絶縁膜の同じ面側に配置し
つつ、櫛形に引回された各配線の接続部材を第1基板の
片側端部にそれぞれ配置し、かつ奇数群配線と偶数群配
線とを相互に絶縁することができ、さらに奇数群および
偶数群接続部材の構成を簡略化することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態の検査方法を含む製造方法で製造されたマトリクス型
のLCD40の概略構成を示す分解斜視図である。第1
の実施の形態のLCD40は、対向ソース構造を有する
透過型のLCDになっている。LCD40は、媒体層4
1、画素基板42、対向基板43、3端子のスイッチン
グ素子44、複数本の走査線45、基準信号線46、複
数の画素電極47、複数の対向電極48、複数本の階調
信号線49、および2枚の配向膜とを少なくとも含む。
なお図1では、2個以上ある部品には、1画素分だけに
参照符を付している。
【0041】媒体層41は、液晶材料から形成されてい
る。本実施の形態では、液晶材料として、ネマティック
液晶が用いられている。画素基板42および対向基板4
3は、媒体層41を挟んで相互に対向配置される。複数
のスイッチング素子44は、画素基板42上に、マトリ
クス状に配置される。行毎に、行内の全スイッチング素
子44の第1端子が、1本の走査線45に接続される。
基準信号線46は、全スイッチング素子44の第2端子
に接続される。各スイッチング素子44の第3端子は、
画素電極47に個別に接続される。この結果、画素電極
47もマトリクス状に配置される。対向電極48は、媒
体層41を介して、画素電極47と個別に対向してい
る。ゆえに、対向電極48もマトリクス状に配置され
る。列毎に、列内の全対向電極48が、1本の階調信号
線49に接続されている。各階調信号線49の長手方向
は、走査線45の長手方向と直交している。2枚の各配
向膜は、LCD40の全部品のうち、媒体層41に最近
接している。
【0042】図1のLCD40は、列毎に、1本の階調
信号線49が該階調信号線49に接続された全対向電極
48と一体化されている場合の例になっている。階調信
号線49が対向電極48と一体化されているので、階調
信号線49は幅広の帯状の電極になっている。幅広の階
調信号線49内の画素電極47と対向する部分が対向電
極48を兼ねる。図1において、媒体層41および配向
膜の記載は省略しており、かつ対向電極兼用の階調信号
線内の対向電極となる部分を、1画素分だけ記載してい
る。
【0043】図1のLCD40は、視聴者から見て、対
向基板43が手前になるように設置された状態で用いら
れる。対向基板43の法線方向から見て、画素電極47
と対向電極48とが重なる部分が、画素として機能す
る。対向基板43と対向電極48と対向基板43上の配
向膜とは、透光性を有する。LCD40が透過型である
場合、画素基板42と画素電極47と画素基板42上の
配向膜とが、さらに透光性を有する。LCD40が内部
反射型である場合、画素基板42上の配向膜がさらに透
光性を有し、画素電極47が光反射性を有する。スイッ
チング素子44の第1端子は、第2端子と第3端子との
導通状態を切換え制御するための信号の入力端子であ
る。スイッチング素子44は、3端子の能動素子、たと
えばTFT(Thin Lyer Transister)で実現される。
【0044】透過型LCD40を含む液晶表示装置は、
透過型LCD40の他に、第1偏光板と第2偏光板と光
源と駆動回路とを含む。光源は、LCD40の画素基板
42側に配置される。第1偏光板は、LCD40の対向
基板43側に配置される。第2偏光板は、LCD40の
画素基板42と光源との間に配置される。駆動回路は、
LCD40の各画素において、画素電極47と対向電極
48との間の電位差を制御するために、走査線45と階
調信号線49と基準信号線46とに信号を供給する。ま
た透過型LCD40を含む液晶表示装置は、光源の代わ
りに反射板を備えていてもよい。内部反射型LCD40
を含む液晶表示装置は、内部反射型のLCD40の他
に、LCD40の対向基板43側に配置される第1偏光
板、および走査線45と階調信号線49と基準信号線4
6とに信号を供給するための駆動回路を含む。
【0045】図1のLCD40の製造工程においては、
概略的には、媒体層形成に先立って、全対向電極48と
全階調信号線49とが対向基板43上に形成される。本
発明のLCD40の製造方法は、製造工程中のLCD構
成部品の静電気対策に関する構成、および画素間リーク
および階調信号線間リークのうちの少なくとも一方の発
見のための検査方法に特徴がある。リーク発見のための
検査として、簡易点灯検査および階調信号線49の導通
検査が行われる。
【0046】LCD製造工程において、静電気対策のた
めに、対向電極48および階調信号線49と共に、奇数
群接続部材51および偶数群接続部材52が、対向基板
43上にさらに形成される。奇数群接続部材51は、奇
数ライン群の全階調信号線49同士を相互に接続するシ
ョートリングである。偶数群接続部材52は、偶数ライ
ン群の全階調信号線49同士を相互に接続するショート
リングである。奇数ライン群は、全階調信号線49のう
ち、奇数番目の列の対向電極48に接続された階調信号
線49から成る。偶数ライン群は、全階調信号線49の
うち、偶数番目の列の対向電極48に接続された階調信
号線49から成る。奇数群接続部材51および偶数群接
続部材52は、媒体層形成後に取除かれる。奇数群接続
部材51および奇数ライン群の階調信号線49から成る
奇数群配線53と、偶数群接続部材52および偶数ライ
ン群の階調信号線49から成る偶数群配線54とは、対
向基板43の法線方向55から見て、櫛形にそれぞれ引
回されている。
【0047】LCD40の階調信号線49の導通検査の
ためには、奇数群接続部材51および偶数群接続部材5
2のうちのいずれか一方接続部材を介して、該一方接続
部材に接続される階調信号線49に、予め定める検査信
号が入力される。検査信号入力時に、奇数群接続部材5
1および偶数群接続部材52のうちのいずれか他方接続
部材から検査信号が検出されるか否かに基づき、奇数ラ
イン群の階調信号線49と偶数ライン群の階調信号線4
9との導通状態が検査される。
【0048】LCD40の簡易点灯検査のためには、奇
数ライン群の全階調信号線49への信号入力状態と偶数
ライン群の全階調信号線49への信号入力状態とが相互
に異なるように、奇数ライン群および偶数ライン群のう
ちの少なくとも一方ライン群の全階調信号線49に、検
査信号が入力される。検査信号は、媒体層41の表示に
係わる状態を変化させる電界、LCDであれば液晶の旋
光性を変化させる電界を、対向電極48と画素電極47
との間に発生させ得る信号である。検査信号入力に応答
したLCD40内の各画素の点灯状態に基づき、階調信
号線49間の導通状態が判定される。
【0049】LCD簡易点灯検査は、好ましくは、奇数
群接続部材51および偶数群接続部材52が取除かれる
前に、該接続部材51,52を利用して行われる。この
場合、LCD簡易点灯検査の検査信号が、奇数ライン群
および偶数ライン群のうちの少なくとも一方ライン群の
全階調信号線49に接続された接続部材に与えられ、該
接続部材から該一方ライン群の全階調信号線49に伝達
される。
【0050】第1の実施の形態において、奇数群接続部
材51および偶数群接続部材52が、対向基板43の両
側端部にそれぞれ配置されており、かつ奇数群配線53
および偶数群配線54の相互の重なりがない。図2は、
第1の実施の形態における奇数群配線53および偶数群
配線54の引回し状態を具体的構成を説明するための、
LCD40内の媒体層41よりも対向基板43側の部分
の模式平面図である。なお配線の引回し状態説明用のL
CDの対向基板側部分の本明細書添付模式図には、対向
基板43と奇数群配線53と偶数群配線54とだけを記
している。
【0051】図2の例では、奇数群接続部材51は対向
基板43の一方端部に配置され、偶数群接続部材52
は、対向基板43の一方端部とは反対側の端部に配置さ
れている。奇数群接続部材51および偶数群接続部材5
2の長手方向は、階調信号線49の長手方向とそれぞれ
略直交している。ライン群毎に、階調信号線49の接続
部材51,52に近いほうの一端部がLCD40完成時
に必要な長さよりも伸延されており、伸延された一端部
が接続部材51,52に接続されている。この結果奇数
群配線53および偶数群配線54は、相互の重なりがな
く、かつ櫛の歯が入違いに噛合わされたような状態に配
置される。図2の引回し状態であれば、奇数ライン群お
よび偶数ライン群の全階調信号線49が同じ面内に形成
され、かつ奇数群接続部材51と偶数群接続部材52と
が全階調信号線49と同じ面内に形成される。図2の引
回し状態の奇数群配線53および偶数群配線54を形成
するには、たとえば、ITO(インジウム−錫酸化物)
の薄膜が平滑膜に重ねて成膜され、櫛型の2つの膜片が
残るように該薄膜がパターニングされる。このように図
2の引回し状態の配線は、極めて容易に形成することが
可能である。
【0052】図2に示すように、好ましくは、奇数群配
線53および偶数群配線54内部において、後述する検
査装置のプローブ端子63が接触すべき箇所である接続
用パッドとして用いられる一部分は、残余の部分よりも
幅広に形成されている。各配線内の接続用パッドは、た
とえば各配線内の接続部材の端部である。接続用パッド
が予め大きめに形成されている場合、導通検査時および
簡易点灯検査時に、対向基板43とプローブ端子63と
のアライメントをより容易にとることが可能となる。
【0053】図3は、上記の導通検査および簡易点灯検
査を含む図1のLCD40の製造方法を説明するための
工程図である。なお図3の製造方法は、LCD40がカ
ラー表示が可能な構成であり、かつ列毎に、1本の階調
信号線49が該階調信号線49に接続された全対向電極
48と一体化されている場合の例になっている。カラー
表示のために、LCD40がカラーフィルタをさらに含
む。各カラーフィルタは、各対向電極48と対向基板4
3との間にそれぞれ配置される。
【0054】第1工程S1においては、対向基板43上
に、カラーフィルタと、対向電極48兼用の階調信号線
49とが形成される。具体的には、まず、対向基板43
上において、LCD40の全画素のうちの3分の1の画
素の対向電極48を形成すべき位置に、赤のカラーフィ
ルタが形成される。その後、残余の全画素のうちの半分
の画素の対向電極48を形成すべき位置に、緑のカラー
フィルタが形成され、残りの半分の画素の対向電極48
を形成すべき位置に、青のカラーフィルタが形成され
る。また必要に応じて、対向基板43上の対向電極48
を形成すべき位置以外の位置に、黒のフィルタが形成さ
れる。各色のカラーフィルタは、カラーフィルタの材料
から成る薄膜のラミネートと、該薄膜に対する露光と、
露光後の薄膜の現像と、および現像後の薄膜に対する熱
処理(ベーク)との工程を経て、該薄膜内の上記の対向
電極48を形成すべき位置にある部分だけが残るように
形成される。全フィルタ形成後、耐アルカリ性および平
坦性を確保するための平滑膜形成のために、対向基板4
3上に、全フィルタを覆うように、透明なアクリル系樹
脂が塗布され、熱処理が施される。
【0055】次いで、対向電極48兼用の階調信号線4
9が、熱処理後の平滑膜の上に形成される。階調信号線
49形成と同時に、奇数群接続部材51および偶数群接
続部材52が、奇数ライン群および偶数ライン群の階調
信号線49とそれぞれ接続された状態で、平滑膜上に形
成される。この結果、各接続部材51,52によって階
調信号線49が1本おきに相互に短絡接続されるので、
奇数群配線53および偶数群配線54の2系統が、それ
ぞれ櫛形に引回される。奇数群配線53および偶数群配
線54の形成のためには、たとえばITO(インジウム
−錫酸化物)に代表される透明導電性材料のの薄膜が平
滑膜に重ねて成膜され、該薄膜がパターニングされる。
【0056】第2工程S2として、対向基板43上の階
調信号線49の導通検査が行われる。導通検査は、図4
に示すように、奇数群配線53内のプローブ端子接続用
パッド55および偶数群配線54内のプローブ端子接続
用パッド56に、導通検査装置のプローブ端子を落とし
て行われる。第2工程S2の導通検査によって、階調信
号線形成直後に、隣合う階調信号線49間のリークの有
無を確認することができる。図3の例では階調信号線4
9が対向電極48を兼ねているので、階調信号線49間
のリークの有無が確認されれば、2列の対向電極48間
のリークの有無および階調信号線49と隣列の対向電極
48との間のリークの有無も確認されたことになる。
【0057】第2工程S2の時点で階調信号線間リーク
が無いことが確認された対向基板43は、次の第3工程
S3に払出される。第2工程S2の時点で階調信号線間
リークが有ると確認された対向基板43は、配線不良が
有るとして、製造工程から除去される。または、階調信
号線間リークが確認された対向基板43に対して、該対
向基板43上の階調信号線間リーク箇所LPを修正する
処理が施されてもよい。リーク箇所LPの修正のために
は、リーク有りが確認された対向基板43において、階
調信号線49同士を導通させている導電性の膜片が、赤
外レーザ等を用いて切断される。切断後、修正済の対向
基板43に対して、階調信号線49の導通検査が再び行
われる。導通検査によってリーク等の問題が無いことが
確認されたならば、対向基板43は、次の第3工程S3
に払出される。
【0058】第3工程S3において、払出された対向基
板43上に、全階調信号線49を覆うように、配向膜が
形成される。第1工程S1〜第3工程S3の前後、また
は第1工程S1〜第3工程S3と並行して、画素基板4
2に関する第4工程S4が行われる。第4工程S4にお
いては、スイッチング素子44と画素電極47と走査線
45と基準信号線46とが、画素基板42上に形成さ
れ、さらにこれらの全部品を覆うように、配向膜が形成
される。第5工程S5において、配向膜形成済の対向基
板43および配向膜形成済の画素基板42が、予め定め
るセルギャップだけ相互に離れた状態で、貼合わされ
る。この結果、LCD40のセル部材が形成される。セ
ルギャップは、たとえば4.5μmである。第6工程S
6において、LCD40のセル部材内部の対向基板43
および画素基板42間の空間に、液晶材料が封入され
る。
【0059】LCD製造工程に多面付け技術が用いられ
ている場合、2枚以上の画素基板42から成る画素基板
側のマザーガラス上に画素電極47等の部品が形成さ
れ、画素基板42と同数の対向基板43から成る対向基
板側のマザーガラス上に階調信号線49等の部品が形成
され、かつ2枚の該マザーガラス同士が貼合わされてい
る。この場合、マザーガラスの貼合わせ後、貼合わされ
たマザーガラスから成る部材が、LCD40のセル部材
単位で分断され、分断後の各セル部材に、液晶材料が封
入される。
【0060】第7工程S7において、液晶封入後のセル
部材(以後「未完LCD」と称する)の簡易点灯検査が
行われる。奇数群配線53および偶数群配線54が図2
の引回し状態で引回されている場合、図4に示すよう
に、簡易点灯検査は、検査装置の検査信号入力用のプロ
ーブ端子が未完LCDの両側端部にそれぞれある接続部
材に接触した状態で、行われる。第7工程S7の簡易点
灯検査によって良品と判断された未完LCDだけが 次
の第8工程S8に払出される。
【0061】第8工程S8である面取り工程において、
奇数群接続部材51および偶数群接続部材52が未完L
CDから取除かれる。これによって全階調信号線49が
電気的に分離される。また走査線45がショートリング
によって相互接続されている場合、走査線45のショー
トリングも取除かれる。この結果全走査線45が電気的
に分離される。以上の工程S1〜S8を経て、LCD4
0は完成する。完成したLCD40には、印刷回路基板
で実現される駆動回路、光源および偏光板等の部品が実
装される。これによってLCD40を用いた液晶表示装
置が完成する。
【0062】以上説明したように、第1の実施の形態の
LCD製造方法では、LCD40に印刷回路基板等の部
品が実装される前に、簡易的な点灯検査が予め行われ
る。この結果、不良のあるLCD40の後工程への流出
を減らすことができる。また第1の実施の形態のLCD
製造方法では、対向電極兼用の階調信号線形成直後に、
階調信号線の導通検査が予め行われる。この結果、不良
のある階調信号線が形成された対向基板の後工程への流
出を減らすことができる。以上の理由に基づき、第1の
実施の形態のLCD製造方法は、LCD40の製造コス
トを低減することができ、かつ製造能率を向上すること
ができる。
【0063】図5は、階調信号線49の導通検査の検査
装置71の模式図である。導通検査装置71は、信号源
72と判定部75と2つのプローブ端子73,74とを
少なくとも含む。信号源72は、奇数群配線53および
偶数群配線54のうちのいずれか一方配線に与えるべき
検査信号を生成する。2つの各プローブ端子73,74
は、奇数群および偶数群配線54内の接続部材51,5
2の1端部にそれぞれ接触している。導通検査の検査信
号は、信号源72から、一方のプローブ端子73を経由
して、前記一方配線に入力される。検査信号入力と並行
して、奇数群配線53および偶数群配線54のうちのい
ずれか他方配線内を流れる信号が、該他方配線内の接続
部材の1端部に接触している他方のプローブ端子74を
介して検出される。判定部75は、他方のプローブ端子
74によって検出された信号と入力された検査信号とを
比較する。検査信号入力時に、前記他方配線から検査信
号が検出されるか否かに基づき、奇数ライン群の階調信
号線49と偶数ライン群の階調信号線49との導通状態
が検査される。一方接続部材に入力された検査信号が他
方接続部材から検出された場合、奇数ライン群の階調信
号線49と偶数ライン群の階調信号線49とが導通して
いると判定される。
【0064】図5で説明したように、導通検査装置71
は、2系統の各配線53,54の1箇所にプローブ端子
73,74を接触させている。この結果、各ライン群の
全階調信号線49の端子に個別にプローブ端子を接触さ
せる従来技術の導通検査装置よりも図5の導通検査装置
71のほうが、プローブ端子数が少なくなるので、検査
装置自体のコストが安くなる。また従来技術の導通検査
装置よりも図5の導通検査装置71のほうがプローブ端
子のアライメントが容易になるので、図5の導通検査装
置71のほうがアライメントに要する時間を短縮可能に
なっている。したがって従来技術の導通検査よりも本発
明の導通検査のほうが容易に実行可能である。特開平2
−222925号公報と本発明とを比較すると、公報は
点灯検査だけを考慮しているので媒体層形成前の導通検
査が困難であるが、本発明は媒体層形成前であって2系
統の各配線が形成された段階で導通検査が可能である。
これによって、特開平2−222925号公報の技術よ
りも本発明の技術のほうが、コスト面等で有効である。
【0065】第1の実施の形態における簡易点灯検査方
法では、奇数ライン群および偶数ライン群のうちのいず
れか一方ライン群の階調信号線49だけに、検査信号が
供給される。上記の信号電圧が各配線に印加された状況
下で、未完LCD60および1対の偏光板から成る検査
対象の表示装置70を、検査官が目視検査する。信号電
圧印加時の前記表示装置70の表示状態に基づいて、リ
ーク箇所の有無が確認される。リーク箇所の無いLCD
40が良品と判定される。
【0066】図6は、第1の実施の形態の簡易点灯検査
の検査装置61の構成を概略的に示す模式図である。簡
易点灯検査装置61は、信号源62とプローブ端子63
とを少なくとも含む。信号源62は、奇数ライン群およ
び偶数ライン群のいずれか一方群の階調信号線49に与
えるべき検査信号を少なくとも生成する。プローブ端子
63は、前記いずれか一方群の階調信号線49を含む配
線に接触している。いずれか一方群の階調信号線49を
含む配線に与えられるべき検査信号は、信号源62から
プローブ端子63を経由して該配線にそれぞれ供給され
る。図6の簡易点灯検査装置61の信号源62は、基準
信号線46に与えるべき基準信号と、走査線45に与え
るべき走査信号とをさらに生成している。図6の簡易点
灯検査装置61は、各走査線45の端部または全走査線
45を相互接続している接続部材の端部に接触して走査
信号を伝達するプローブ端子65と、基準信号線46の
1端部に接触して基準信号を伝達するプローブ端子66
とをさらに有する。
【0067】検査対象の未完LCD60がTN型または
STN型であり、かつ画素電極47が透光性を有する場
合、簡易点灯検査装置61は、1対の偏光板67,68
と光源69とをさらに含む。光源69は、未完LCD6
0の画素基板42側に配置される。第1偏光板67は、
未完LCD60の対向基板43側に配置される。第2偏
光板68は、未完LCD60の画素基板42と光源69
との間に配置される。2枚の偏光板67,68のうちの
一方偏光板の偏光軸方向は、未完LCD60内部の該一
方偏光板に近いほうの配向膜の配向方向と平行になるよ
うに、調整されている。簡易点灯検査装置60の2枚の
偏光板67,68と検査対象の未完LCD60とから仮
に構成される検査対象の表示装置70をノーマリホワイ
トにする場合、2枚の偏光板67,68のうちの他方偏
光板の偏光軸方向は、未完LCD60内部の該他方偏光
板に近いほうの配向膜の配向方向と平行になるように、
調整されている。検査対象の表示装置70をノーマリブ
ラックにする場合、他方偏光板の偏光軸方向は、未完L
CD60内部の該偏光板に近いほうの配向膜の配向方向
と直交するように、調整されている。
【0068】全階調信号線49に検査信号が入力されて
いない電圧無印加状態において、ノーマリホワイトの検
査対象の表示装置70は、図7(A)に示すように、表
示装置70内の未完LCD60の全画素が点灯してい
る。点灯状態の画素によって、該画素の対向電極48に
重なるカラーフィルタと同色の輝点が表示される。電圧
無印加状態において、ノーマリブラックの検査対象の表
示装置70は、図8(A)に示すように、表示装置70
内の未完LCD60の全画素が消灯している。消灯状態
の画素によって、黒点が表示される。なお表示装置の表
示状態を示す本明細書添付模式図では、「R」「G」
「B」が内部に記載された矩形が画素(dot)に相当
し、画素の矩形が白抜きの場合、該画素が点灯してお
り、画素の矩形に斜線が付されている場合、該画素が消
灯、すなわち黒表示になっている。かつ表示装置の表示
状態を示す本明細書添付模式図では、リーク箇所LP、
すなわち隣合う2つの画素内の部品同士の導通または隣
合う階調信号線26同士の導通に起因する漏電(Leak)
が発生している箇所が、1カ所ある場合の例になってい
る。
【0069】第1の簡易検査方法は、具体的には以下の
通りである。脈動信号である走査信号は、画素基板42
上の走査線45に入力される。奇数ライン群および偶数
ライン群のうちのいずれか一方ライン群の階調信号線4
9だけに、走査信号に同期している脈動信号である検査
信号が入力される。階調信号の極性反転の基準となる基
準信号は、定常信号であって、基準信号線46に入力さ
れる。
【0070】画素電極47の電位と対向電極48の電位
との電位差が5V以上になる状況下で、媒体層41内の
該画素電極47と該対向電極48とに挟持された部分の
該旋光性が消失する場合、各信号の具体的パターンは以
下のとおりである。走査信号は、たとえば図9(A)に
示すように、+15V以上−15V以下の範囲内で電圧
が変化する矩形波で実現される。検査信号は、たとえば
図9(B)に示すように、+5V以上−5V以下の範囲
内で電圧が変化する矩形波で実現される。図9(B)の
検査信号の周期は図9(A)走査信号の周期の2倍であ
り、かつ該検査信号のデューティ比は50%である。基
準信号は、たとえば図9(C)に示すように、±0Vの
直流電圧で実現される。
【0071】階調信号線間導通が無ければ、上述したよ
うな各信号電圧が各配線に印加されることによって、媒
体層41内において奇数ライン群および偶数ライン群の
うちのいずれか一方ライン群の階調信号線49に接続さ
れた対向電極48と重なる部分にだけ、すなわち画素行
列内の奇数列および偶数列のうちのいずれか一方列の画
素だけに、液晶の旋光性を消失させ得る5Vの電位差が
発生する。走査信号がスイッチング素子を導通状態にし
ている間、すなわち走査信号がON(電圧印加)の間だ
け、画素に対して電圧が印加される。
【0072】図7(B)は、検査対象の表示装置70が
ノーマリホワイトである場合、図9(A)〜図9(C)
に示すような信号電圧が各配線に印加されている第1の
検査電圧印加状態における、該表示装置70の表示状態
を示す模式図である。第1の検査電圧印加状態におい
て、ノーマリホワイトの表示装置70は、階調信号線間
リークが無ければ、画素行列内において液晶に電圧が印
加されている前記いずれか一方列の画素だけが光学的に
は光遮断状態になるので、黒表示となる。かつ、画素行
列内の奇数列および偶数列のうちのいずれか他方列の画
素は、液晶に電圧が印加されないので、点灯状態を保
つ。このように1本おきの階調信号線49だけに検査信
号電圧が印加された図7(B)の状態では、赤の画素
R、緑の画素G、および青の画素Bは、いずれも、各色
の全画素のうちの2分の1の画素だけが点灯する。この
結果、検査対象の表示装置70の検査官の目視時におい
て、階調信号線間リークが無ければ、表示装置70全体
では、表示面全体が一様に灰色になっている中間調表示
に見える。
【0073】隣合う或る2本の列の階調信号線49が導
通しているならば、少なくとも該2本の各列内のリーク
箇所LPにあり隣合う2つの画素内の液晶に、相互に同
じ電圧が印加されるので、リーク箇所LPの画素がどち
らも黒表示になる。この結果、リーク箇所LPが黒点と
して検査官に認識される。第1検査電圧印加状態では表
示面全体が灰色になっているので、リーク箇所LPの黒
点は、点灯検査時に目視確認によって充分に確認可能な
ものである。
【0074】図8(B)は、検査対象の表示装置70が
ノーマリブラックである場合、第1の検査電圧印加状態
における表示装置70の表示状態を示す模式図である。
第1の検査電圧印加状態において、ノーマリブラックの
表示装置70は、階調信号線間リークが無ければ、ノー
マリーホワイトの場合とは逆に、画素行列内において液
晶に電圧が印加されている前記いずれか一方列の画素だ
けが、光学的には光透過状態になり、赤緑青の各色表示
を行う。画素行列内の奇数列および偶数列のうちのいず
れか他方列の画素は、液晶に電圧が印加されないので、
黒表示を保つ。このように1本おきの階調信号線49だ
けに検査信号電圧が印加された図8(B)の状態では、
LCD40の全画素のうちの2分の1の画素だけが点灯
する。この結果、検査対象の表示装置70の目視時に
は、検査官から見て階調信号線間リークが無ければ、表
示装置70全体では、表示面全体が中間調表示に見え
る。隣合う或る2本の列の階調信号線49が導通してい
るならば、少なくとも該2本の各列内のリーク箇所LP
にあり隣合う2つの画素内の液晶に相互に同じ電圧が印
加されるので、リーク箇所LPの画素がどちらも点灯す
る。この結果、リーク箇所LPが赤緑青のうちの少なく
とも1色の輝点として検査官に認識される。第1検査電
圧印加状態では表示面全体が灰色になっているので、リ
ーク箇所LPの輝点は、点灯検査時に目視確認によって
充分に確認可能である。
【0075】本発明の第2の実施の形態であるLCD4
0の製造方法について、以下に説明する。第2の実施の
形態のLCD製造方法によって製造されるLCD40の
構成は、図1で説明したLCD40の構成と等しい。第
2の実施の形態のLCD製造方法は、第1の実施の形態
のLCD製造方法と比較して、簡易点灯検査方法だけが
異なり、他は等しい。第2の実施の形態の説明のうち、
第1の実施の形態の説明と等しい部分は、説明を省略す
る。また第1の実施の形態で説明した部品と効果が同じ
部品には、同じ参照符を付す。
【0076】第2の実施の形態の簡易点灯検査方法で
は、相互に極性が異なる2つの検査信号が用意され、1
つ目の検査信号が奇数ライン群の階調信号線49に供給
され、2つ目の検査信号が偶数ライン群の階調信号線4
9に供給される。上記の信号電圧が各配線に印加された
状況下で、未完LCD60および1対の偏光板から成る
検査対象の表示装置70を、検査官が目視検査する。信
号電圧印加時の表示装置70の表示状態に基づいて、リ
ーク箇所のの有無が確認される。リーク箇所のない無い
LCD40が良品と判定される。
【0077】第2の実施の形態の簡易点灯検査方法(以
後「第2簡易点灯検査方法」と称する)を行う検査装置
は、第1の実施の形態の簡易点灯検査方法(以後「第1
簡易点灯検査方法」と称する)の検査装置と比較して、
検査信号入力用のプローブ端子が1本追加されて2本あ
る構成と、信号源62が生成する信号構成とが異なる。
奇数群配線53に与えられるべき検査信号および偶数群
配線54に与えられるべき検査信号は、信号源62から
個別のプローブ端子63,64を経由して奇数群配線5
3および偶数群配線54にそれぞれ供給される。
【0078】第2の簡易信号検査方法は、具体的には以
下の通りである。走査信号は、画素基板42上の走査線
45に入力される。第1の検査信号が、奇数ライン群の
階調信号線49に、入力される。第2検査信号が、偶数
ライン群の階調信号線49だけに、入力される。第1検
査信号は、第2検査信号の逆極性の信号である。第1検
査信号および第2検査信号は、走査信号にそれぞれ同期
している。階調信号の極性反転の基準となる基準信号
は、基準信号線46に入力される。
【0079】画素電極47の電位と対向電極48の電位
との電位差が5V以上になる状況下で、媒体層41内の
該画素電極47と該対向電極48とに挟持された部分の
該旋光性が消失する場合、上記の各信号の具体的電圧変
化は以下のとおりである。図10(A)に示す走査信
号、図10(D)に示す基準信号は、図9で説明した走
査信号および基準信号とそれぞれ等しい。図10(B)
で示す第1検査信号は、図9(B)で説明した検査信号
と等しい。第2検査信号は、図10(C)に示すよう
に、第1検査信号と極性だけが逆転しており、他は等し
い。
【0080】図11(A)は、検査対象の未完LCD6
0と簡易点灯検査装置61の2枚の偏光板67,68と
からなる表示装置70がノーマリホワイトである場合、
図10に示すような信号電圧が各配線に印加されている
第2の検査電圧印加状態における、該表示装置70の表
示状態を示す模式図である。第2の検査電圧印加状態に
おいて、ノーマリホワイトの表示装置70は、階調信号
線間リークが無ければ、全画素が光学的には光遮断状態
になるので、黒表示となる。隣合う或る2本の列の階調
信号線49が導通しているならば、該2本の列の階調信
号線49には極性が相反する検査信号がそれぞれ入力さ
れているので、該2本の各列内のリーク箇所LPを挟ん
で隣合う2つの画素の対向電極48に印加される電圧が
相殺される。この結果、リーク箇所LPを挟んで隣合う
2つの画素内の液晶に電圧が印加されなくなるので、リ
ーク箇所LPの画素がどちらも点灯状態になる。この結
果、リーク箇所LPに輝点が表示される。第2検査電圧
印加状態では表示面全体が黒色になっているので、リー
ク箇所LPの輝点は、点灯検査時に目視確認によって充
分に確認可能である。
【0081】図11(B)は、検査対象の表示装置70
がノーマリブラックである場合、第2の検査電圧印加状
態における、該表示装置70の表示状態を示す模式図で
ある。第2の検査電圧印加状態において、ノーマリブラ
ックの表示装置70は、階調信号線間リークが無けれ
ば、全画素が光学的には点灯状態になる。隣合う或る2
本の列の階調信号線49が導通しているならば、該2本
の各列内のリーク箇所LPを挟んで隣合う2つの画素の
対向電極48に印加される電圧が相殺される。この結
果、リーク箇所LPを挟んで隣合う2つの画素内の液晶
に電圧が印加されなくなるので、リーク箇所LPの画素
がどちらも光遮断状態になる。この結果、リーク箇所L
Pに黒点が表示される。第2検査電圧印加状態では表示
面全体が白色になっているので、リーク箇所LPの黒点
は、点灯検査時に目視確認によって充分に確認可能であ
る。
【0082】第1および第2の実施の形態で説明した簡
易点灯検査において、目視確認時にリーク箇所LPの画
素だけが黒点または輝点として認識されるのは、2本の
列の階調信号線49のリーク箇所LPにおける信号リー
クの度合いが微小である場合である。2本の列の階調信
号線49のリーク箇所LPにおける信号リークの度合い
がひどい場合、2本の列内のリーク箇所LPよりも信号
伝達方向下流側の画素の色がグラデーション状に変化す
る。これらは、走査信号がONの間だけ画素に検査信号
電圧が印加されるためである。簡易点灯検査時の目視確
認は、人の目によらず、センサ等を用いて行われてもよ
い。
【0083】第1および第2の実施の形態の簡易点灯検
査に用いられる簡易点灯検査装置61は、好ましくは、
奇数ライン群および偶数ライン群の両方の階調信号線4
9に、相互に等しい検査信号を入力可能な構成になって
いる。たとえば、奇数群配線53への検査信号入力用プ
ローブ端子63と偶数群配線54への検査信号入力用プ
ローブ端子64とを常に備え、かつ信号源62が、単一
の検査信号を2つのプローブ端子を介して奇数群配線5
3および偶数群配線の両方に供給する。これによって、
上述した本発明特有の簡易検査方法だけでなく、従来行
われているその他の点灯検査も同時に行うことが可能に
なる。
【0084】図31(A)に示す従来技術の簡易点灯検
査方法と第1および第2の実施の形態で説明した本発明
の簡易点灯検査方法とを比較すると、従来技術の簡易点
灯検査方法では不可能だった画素間リークの検出および
階調信号線間リークの検出が、本発明の簡易点灯検査方
法では可能になる。これによって、図6の簡易点灯検査
装置61を用いれば、偏光板および駆動回路等の実装部
材のLCD40への実装前に、不良のあるLCD40を
選別することが可能になるので、実装部材のコスト低減
およびランニングコストの低減が可能になる。図31
(B)で説明した従来技術の簡易点灯検査装置よりも図
6の簡易点灯検査装置61のほうが、プローブ端子数が
少ないので、検査装置自体のコストが安くなる。また従
来技術の簡易点灯検査装置よりも図6の簡易点灯検査装
置61のほうがプローブ端子のアライメントが容易にな
るので、図6の簡易点灯検査装置61のほうがアライメ
ントに要する時間を短縮可能になっている。したがって
従来技術の簡易点灯検査よりも本発明の簡易点灯検査の
ほうが容易に実行可能である。
【0085】特開平7−5481号公報のLCD40の
検査方法と第1および第2の実施の形態で説明した本発
明の簡易点灯検査方法とを比較すると、公報の検査方法
では赤緑青の3種類の信号が必要であるのに対し、本発
明の簡易点灯検査方法は奇数ライン群用の検査信号およ
び偶数ライン群用の検査信号のうちの少なくとも1種類
があれば足りるので、信号構成が簡単になっている。ま
た公報の検査方法では赤緑青の各単色表示時に導通によ
る欠陥箇所が外の色の輝点として表示されるのに対し、
本発明の簡易点灯検査方法では中間調表示時点に欠陥箇
所が黒点または輝点として表示されるので、欠陥箇所が
認識されやすい。さらに公報の検査方法では単一LCD
当たり3回の信号入力および目視確認が必要だが、本発
明の簡易点灯検査方法では単一LCD当たり1回の信号
入力および目視確認を行うだけでよいので、検査手順が
簡略化される。
【0086】本発明の第3の実施の形態であるLCD4
0の製造方法について、以下に説明する。第3の実施の
形態のLCD製造方法によって製造されるLCD40
は、図1で説明したLCD40と等しい。第3の実施の
形態のLCD製造方法は、第1および第2の実施の形態
のLCD製造方法と比較して、奇数群配線53および偶
数群配線54の引回し状態だけが異なり、他は等しい。
第3の実施の形態の説明のうち、第1および第2の実施
の形態の説明と等しい部分は、説明を省略する。また第
1および第2の実施の形態で説明した部品と効果が同じ
部品には、同じ参照符を付す。
【0087】図12は、第3の実施の形態における奇数
群配線53および偶数群配線54の引回し状態(以後
「第2引回し状態」と称する)を示す模式図である。第
2引回し状態では、奇数群接続部材51および偶数群接
続部材52の両方が対向基板43部の片側端部に配置さ
れており、かつ奇数群配線53および偶数群配線54と
が、相互に絶縁されつつ引回される。配線53,54間
絶縁のために、奇数群配線53および偶数群配線54と
は、絶縁膜を介して一部重なっている。
【0088】これによって、奇数群配線53および偶数
群配線54の引回しが、狭額縁化に伴って印刷回路基板
が基板の片側に実装される構成のLCD40にも対応可
能になる。さらに、2つの接続部材53,54が対向基
板43の一端部にどちらも配置されているならば、両接
続部材53,54を取除くための面取り工程において、
対向基板43の片側端部だけを加工すればよいので、面
取り工程の処理能力の向上につながる。これによって、
LCD40の狭額縁化および低コスト化に伴って階調信
号線49の片側から信号が入力される構成になっている
LCDにおいてもコストを上げることなく、対応が可能
である。
【0089】また第2引回し状態で各配線53,54が
引回される場合、検査時に、奇数群配線53と偶数群配
線54とを対向基板43の片側からどちらも取出すこと
が可能になる。たとえば図13に示すように、簡易点灯
検査時に、簡易点灯検査装置61の検査信号入力用のプ
ローブ端子63,64が、未完LCD60の片側端部に
ある接続部材53,54端部に接触する。導通検査でも
同様である。これによって、検査時におけるプローブ端
子と未定LCD60との位置合わせがさらに容易にな
る。
【0090】第2引回し状態で両配線53,配線54が
引回される場合、奇数群配線53と偶数群配線54とが
一部重なり合うので、両配線53,54を相互絶縁する
必要がある。このための各配線53,54の構成は3パ
ターンある。
【0091】第1のパターンとしては、奇数群接続部材
51および偶数群接続部材52が、絶縁膜を挟んで一部
分が重なり合う2種類の導電パターンを該絶縁膜に設け
られたコンタクトホールを介して導通接続した構造にそ
れぞれなっている。奇数群接続部材51の導電パターン
と前記偶数群接続部材52の導電パターンとの交差部に
おいて、導電パターン間に前記絶縁膜が介在されてい
る。これによって、奇数ライン群の階調信号線49と偶
数ライン群の階調信号線49とを絶縁膜の同じ面側に配
置しつつ、櫛形に引回された各配線の接続部材を対向基
板43の片側端部にそれぞれ配置し、かつ奇数群配線5
3と偶数群配線54とを相互に絶縁することができる。
【0092】図14〜図17を用いて、奇数群配線53
と偶数群配線54とが第1パターンで引回されている場
合のLCD40の製造方法を以下に説明する。なお両配
線53,54に第1パターンを採用したLCD40にお
いては、階調信号線49と対向電極48とが一体化され
ずに分離されている。なお本明細書の添付の製造工程説
明用の図面においては、複数ある部品の参照符は、1列
分だけ記載している。
【0093】まず図14に示すように、階調信号線49
を電気的に束ねるための奇数群接続部材51および偶数
群接続部材52のそれぞれ一部分となる2本の第1導電
パターン91,92と、全階調信号線49とが、対向基
板43上に形成される。2本の各第1導電パターン9
1,92と階調信号線49とは、相互絶縁のために離さ
れている。2本の各第1導電パターン91,92の長手
方向は、階調信号線49の長手方向と略直交している。
階調信号線49および第1導電パターン91,92形成
のためには、たとえば、タンタル〔Ta〕に代表される
導電性材料の薄膜が対向基板43上に成膜され、成膜さ
れた薄膜に対してフォトリソ・エッチング工程が施され
る。次に図15に示すように、赤緑青の各カラーフィル
タ93が順次的に形成される。必要に応じて、黒フィル
タがさらに形成される。各フィルタの形成手順は、図3
で説明した手順と等しい。
【0094】全フィルタ形成後、耐アルカリ性および平
坦性を確保するための平滑膜94が、対向基板43上
に、全フィルタと全階調信号線49と第1導電パターン
91,92とを覆うように、形成される。平滑膜94
は、絶縁材料から形成されており、絶縁膜を兼ねる。平
滑膜94の成膜手順は、図3で説明した手順と等しい。
成膜された平滑膜94に対して、コンタクトホール形成
のために、フォトリソ・エッチング処理が施される。図
16に示すように、コンタクトホール95は、階調信号
線49毎に、平滑膜94内の階調信号線49と重なる位
置に、列内の全画素数よりも1多い数だけ形成される。
またコンタクトホール95は、平滑膜94内において奇
数群および偶数群接続部材53,54の第1導電パター
ン91,92に重なる位置にも形成される。
【0095】次に図17に示すようにと、奇数群および
偶数群接続部材52のそれぞれ一部分となる第2導電パ
ターン97,98と、全対向電極48が、平滑膜94上
に形成される。第2導電パターン97,98と対向電極
48とは、相互絶縁のために離されている。対向電極4
8および第2導電パターン97,98形成のためには、
たとえば、ITOに代表される透明導電性材料の薄膜
が、平滑膜94に重ねて成膜され、成膜された薄膜に対
してパターニング処理が施される。対向電極48は、カ
ラーフィルタ93と重なる位置に配置されており、か
つ、コンタクトホール95を介して階調信号線49に電
気的に接続される。奇数群接続部材51の第2導電パタ
ーン97は、コンタクトホール95をそれぞれ介して、
奇数番目の列の階調信号線49と奇数群接続部材51の
第1導電パターン91とに電気的に接続される。偶数群
接続部材52の第2導電パターン98は、コンタクトホ
ール95を介して、偶数番目の階調信号線49と偶数群
接続部材52の第1導電パターン92とに電気的に接続
される。この結果、各第1導電パターン91,92に、
階調信号線49が1本おきに接続される。奇数群配線5
3および偶数群配線54形成後のLCD製造工程は、図
3の第2工程〜第8工程と等しい。
【0096】図18(A)は、図17の状態の対向基板
43のA−A拡大断面図である。A−A断面は、偶数番
目の列の階調信号線49と略平行であって、該階調信号
線49上にある対向電極48およびコンタクトホール9
5と、奇数群および偶数群接続部材51,52の第1導
電パターン91,92とを通っている。図18(B)
は、図17の状態の対向基板43のB−B拡大断面図で
ある。B−B断面は、奇数番目の列の階調信号線49と
略平行であって、該階調信号線49上にある対向電極4
8およびコンタクトホール95と、奇数群および偶数群
接続部材51,52の第1導電パターン91,92とを
通っている。奇数群および偶数群接続部材51,52の
第1導電パターン91,92同士には相互の重なりが無
く、奇数群および偶数群接続部材51,52の第2導電
パターン97,98同士にも相互の重なりが無い。奇数
群接続部材51の第1導電パターン91と偶数群接続部
材52の第2導電パターン98との交差部および奇数群
接続部材51の第2導電パターン97と偶数群接続部材
52の第1導電パターン92との交差部においては、該
第1導電パターン91,92と該第2導電パターン9
7,98との間に、絶縁膜を兼ねる平滑膜94が介在さ
れている。このように第1パターンの櫛形の奇数用接続
部材51および偶数用接続部材52は、一部分を相互に
重ねつつ相互絶縁が可能になっている。
【0097】第2のパターンとしては、奇数群接続部材
51および偶数群接続部材52のうちのいずれか一方接
続部材が、絶縁膜を挟んで一部分が重なり合う2種類の
導電パターンを該絶縁膜に設けられたコンタクトホール
を介して導通接続した構造になっており、奇数群接続部
材51および偶数群接続部材52のうちのいずれか他方
接続部材が、単一の導電パターンから形成されている。
奇数群接続部材51の導電パターンと偶数群接続部材5
2の導電パターンとの交差部において、導電パターン間
に前記絶縁膜が介在されている。これによって、奇数ラ
イン群の階調信号線49と偶数ライン群の階調信号線4
9とを絶縁膜の同じ面側に配置しつつ、櫛形に引回され
た各配線の接続部材を第1基板の片側端部にそれぞれ配
置し、かつ奇数群配線53と偶数群配線54とを相互に
絶縁することができ、さらに前記他方接続部材の構成を
簡略化することができる。
【0098】図19〜図22を用いて、奇数群配線53
と偶数群配線54とが第2パターンで引回されている場
合のLCD40の製造方法を以下に説明する。図19〜
図22は、偶数群接続部材52が単一の導電パターンか
ら構成されている場合の例になっている。なお両接続部
材51,52に第2パターンを採用したLCD40にお
いては、階調信号線49と対向電極48とが一体化され
ずに分離されている。図19〜図22の製造工程の説明
のうち、図14〜図17で説明した製造工程において形
成された部品と同じ部品には同じ参照符を付し、詳細説
明は省略する。
【0099】まず図19に示すように、全階調信号線4
9および奇数群接続部材51の第1導電パターン91
が、対向基板43上に形成される。階調信号線49およ
び第1導電パターン91形成のためには、たとえば、タ
ンタル〔Ta〕に代表される導電性材料の薄膜が対向基
板43上に成膜され、成膜された薄膜に対してフォトリ
ソ・エッチング工程が施される。次に図20に示すよう
に、赤緑青の各カラーフィルタ93が順次的に形成され
る。必要に応じて、黒フィルタがさらに形成される。各
フィルタの形成手順は、図3で説明した手順と等しい。
【0100】全フィルタ形成後、耐アルカリ性および平
坦性の確保かつ絶縁のための平滑膜94が、対向基板4
3上に、全フィルタと全階調信号線49と奇数群接続部
材51の第1導電パターン91とを覆うように、形成さ
れる。次いで、平滑膜94に対して、コンタクトホール
95形成のために、フォトリソ・エッチング処理が施さ
れる。図21に示すように、コンタクトホール95は、
階調信号線49毎に、平滑膜94内の階調信号線49と
重なる位置に、列内の全画素数よりも1多い数だけ形成
される。またコンタクトホール95は、平滑膜94内に
おいて奇数群接続部材51の第1導電パターン91に重
なる位置にも形成される。
【0101】次に図22に示すように、奇数群接続部材
51の一部分となる第2導電パターン97と、櫛形の偶
数群接続部材52とが、平滑膜94上に形成される。こ
れら部材形成のためには、たとえば、ITOに代表され
る透明導電性材料の薄膜が、平滑膜94に重ねて成膜さ
れ、成膜された薄膜に対してパターニング処理が施され
る。単一の対向電極48は、カラーフィルタ93と重な
る位置に配置されており、コンタクトホール95を介し
て該階調信号線49に電気的に接続される。奇数群接続
部材51の第2導電パターン97は、コンタクトホール
95をそれぞれ介して、奇数番目の列の階調信号線49
と奇数群接続部材51の第1導電パターン91とに電気
的に接続される。櫛形の偶数群接続部材52は、コンタ
クトホール95を介して、偶数番目の全階調信号線49
にそれぞれ電気的に接続される。この結果、1本おきの
階調信号線49が奇数群接続部材51の第1導電パター
ン91に接続され、かつ残りの1本おきの階調信号線4
9が偶数群接続部材52に接続される。対向基板43上
の各配線形成後のLCD40の製造工程は、図3の第2
工程〜第8工程と等しい。
【0102】図23(A)は、図22の状態の対向基板
43のC−C拡大断面図である。図23(A)のC−C
断面は、対向基板43内において、図18(A)のA−
A断面と同じ位置にある。図23(B)は、図22の状
態の対向基板43のD−D拡大断面図である。図23
(B)のD−D断面は、対向基板43内において、図1
8(B)のB−B断面と同じ位置にある。奇数群接続部
材51の第1導電パターン91と偶数群接続部材52と
には相互の重なりが無い。奇数群接続部材51の第1導
電パターン91と偶数群接続部材52との交差部におい
ては、該第1導電パターン91と偶数群接続部材52と
の間に、絶縁膜を兼ねる平滑膜94が介在されている。
このように、第2パターンの櫛形の奇数用および偶数用
接続部材51,52は、一部分を相互に重ねつつ相互絶
縁が可能になっている。
【0103】第3のパターンとしては、奇数群接続部材
51は、奇数ライン群の階調信号線49の一部分と、絶
縁膜を挟んで重なり、かつ該絶縁膜に設けられたコンタ
クトホールを介して導通接続されている。偶数群接続部
材52は、偶数ライン群の信号線49の一部分と、絶縁
膜を挟んで重なり、かつ該絶縁膜に設けられたコンタク
トホールを介して導通接続されている。これによって、
奇数ライン群の階調信号線49と偶数ライン群の階調信
号線49とを絶縁膜の同じ面側に配置しつつ、各接続部
材51,52を対向基板43の片側端部にそれぞれ配置
し、かつ奇数群配線53と偶数群配線54とを相互に絶
縁することができ、さらに奇数群および偶数群接続部材
51,52の構成を簡略化することができる。
【0104】図24〜図27を用いて、奇数群配線53
と偶数群配線54とが第3パターンで引回されている場
合のLCD40の製造方法を以下に説明する。図24〜
図27は、階調信号線49が対向電極48と一体化され
ている場合の例になっている。図24〜図27の製造工
程説明のうち、図14〜図17で説明した製造工程にお
いて形成された部品と同じ部品には同じ参照符を付し、
詳細説明は省略する。
【0105】まず図24に示すように、階調信号線49
を電気的に束ねるための奇数用および偶数用接続部材5
1,52のそれぞれ一部分となる2本の第1導電パター
ン91,92が、対向基板43上に形成される。階調信
号線49および第1導電パターン91,92形成のため
には、たとえば、タンタル〔Ta〕に代表される導電性
材料の薄膜が対向基板43上に成膜され、薄膜内の第1
導電パターンとなるべき部分だけが残るように、成膜さ
れた薄膜に対してフォトリソ・エッチング工程を施す。
次に図25に示すように、赤緑青の各カラーフィルタ9
3が順次的に形成される。必要に応じて、黒フィルタが
さらに形成される。各フィルタの形成手順は、図3で説
明した手順と等しい。
【0106】全フィルタ形成後、耐アルカリ性および平
坦性を確保しかつ絶縁性を有する平滑膜94が、対向基
板43上に、全フィルタと第1導電パターン91,92
とを覆うように、形成される。平滑膜94形成のために
は、フィルタ形成後の対向基板43上に、透明なアクリ
ル系樹脂が塗布され、熱処理(ベーク)が施される。熱
処理後の平滑膜94に対して、コンタクトホール95形
成のために、フォトリソ・エッチング処理が施される。
図26に示すように、コンタクトホール95は、コンタ
クトホール95は、平滑膜94内において各接続部材5
1,52の第1導電パターン91,92に重なる位置に
形成される。
【0107】次に図27に示すように、対向電極48兼
用の全階調信号線49が、平滑膜94上に形成される。
階調信号線49形成のためには、たとえば、ITOに代
表される透明導電性材料の薄膜が、平滑膜94に重ねて
成膜され、成膜された薄膜に対してパターニング処理が
施される。列毎に、1列分のカラーフィルタ93は、対
向電極48兼用の1本の階調信号線49と対向してい
る。各階調信号線49の1端部は、LCD40に必要な
長さよりも伸延された状態に形成されている。奇数番目
の列の対向電極48兼用の階調信号線49の伸延された
1端部は、コンタクトホール95を介して、奇数群接続
部材51の第1導電パターン91に電気的に接続され
る。偶数番目の列の対向電極48兼用の階調信号線49
の伸延された1端部は、コンタクトホール95を介し
て、偶数群接続部材52の第1導電パターン92に電気
的に接続される。この結果、1本おきの階調信号線49
が接続部材51,52の第1導電パターン91,92に
それぞれ接続される。
【0108】図28(A)は、図27の状態の対向基板
43のE−E拡大断面図である。図28(A)のE−E
断面は、対向基板43内において、図18(A)のA−
A断面と同じ位置にある。図28(B)は、図27の状
態の対向基板43のF−F拡大断面図である。図28
(B)のF−F断面は、対向基板43内において、図1
8(B)のB−B断面と同じ位置にある。奇数群接続部
材51の第1導電パターン91と偶数群接続部材52の
第1導電パターン92とには相互の重なりが無い。奇数
群接続部材51の第1導電パターン91と偶数ライン群
の階調信号線49との交差部、および奇数ライン群の階
調信号線49と偶数用接続部材52の第1導電パターン
92との交差部においては、該第1導電パターン91,
92と階調信号線49との間に、絶縁膜を兼ねる平滑膜
94が介在されている。このように、第3パターンの櫛
形の奇数群および偶数群配線53,54は、一部分を相
互に重ねつつ相互絶縁が可能になっている。
【0109】以上説明した第1〜第3パターンで引回さ
れた配線において、検査装置61,71のプローブ端子
63,64,73,74が接触すべき部分は、大きめに
形成されていることが好ましい。これによって、各配線
53,54とプローブ端子63,64,73,74との
アライメントをより容易にとることが可能となる。
【0110】第1〜第3の実施の形態のLCD40の簡
易点灯検査方法および導通検査方法、ならびにLCD製
造工程途中に用いられる接続部材構造は、本発明のマト
リクス型かつ平面型表示素子の簡易点灯検査方法および
導通検査方法、ならびに該表示素子製造工程途中の信号
線に関する構造の例示であり、主要な構成が等しけれ
ば、他の様々な形で実施することができる。特に各検査
方法およびLCD製造工程途中の配線構造の詳細構成
は、同じ効果が得られるならば、上述の詳細構成に限ら
ず他の構成によって実現されてもよい。
【0111】上記の簡易点灯検査方法は対向ソース構造
のLCD40に限らず、図29で説明した一般構造のマ
トリクス型LCDに対しても適用可能である。この場
合、対向電極の代わりに画素電極が階調信号線に接続さ
れているので、画素電極を対向電極と同様に取扱って、
階調信号線および画素電極に検査信号を供給すればよ
い。この場合、対向ソース型のマトリクス型LCD40
と同様に、リーク箇所LPが黒点また輝点として目視確
認される。上記の簡易点灯検査方法は、単純マトリクス
型LCDに代表されるような、スイッチング素子の無い
マトリクス型LCDに対しても適用可能である。この場
合、相互に平行に配置される複数本の信号線または帯状
電極を、階調信号線と同様に取扱えばよい。スイッチン
グ素子がなく画素へ常時電圧を印加する構成のLCDに
上記の簡易点灯検査方法を適用した場合、リーク箇所L
Pがリーク箇所LPのある2本の列の全画素が黒表示さ
れ、全体としてライン欠陥として認識される。
【0112】上記の導通検査方法は、図29で説明した
一般構造のマトリクス型LCDに対しても適用可能であ
る。この場合、対向電極の代わりに画素電極が階調信号
線に接続されているので、画素電極を対向電極と同様に
取扱えばよい。この場合、階調信号線と画素電極とはス
イッチング素子を介して接続されているので、階調信号
線同士のリーク箇所LPの有無だけが確認される。また
上記の導通検査方法は、単純マトリクス型LCDに代表
されるような、スイッチング素子の無いマトリクス型L
CDであっても、階調信号線と画素電極または対向電極
とが電気的に接続可能、たとえば階調信号線が表示用の
電極を兼ねていれば、適用可能である。この場合、相互
に平行に配置される複数本の信号線または帯状電極を、
階調信号線と同様に取扱えばよい。
【0113】さらに本発明の導通検査方法は、階調信号
線の代わりに走査線を階調信号線と同様に取扱えば、走
査線間の導通の有無の検査に適用可能である。また走査
線に対して、LCD製造工程途中に用いられる接続部材
構造を適用してもよい。この場合、全走査線が奇数ライ
ン群と偶数ライン群との2系統に分離されて、奇数群お
よび偶数群接続部材51,52を用いて各系統のライン
群の走査線が相互接続される。奇数ライン群の全走査線
と奇数群接続部材51からなる配線と、偶数ライン群の
全走査線と偶数群接続部材51からなる配線とを用い
て、導通検査が行われる。
【0114】またLCD製造工程途中に用いられる接続
部材構造は、図29で説明した一般構造のLCDにおけ
る階調信号線の導通確認のための点灯検査および導通検
査に適用されてもよく、単純マトリクス構造のLCDに
おける信号線の導通確認のための点灯検査および導通検
査に適用されてもよく、LCD以外のマトリクス型の平
板型表示素子の信号線の導通確認に適用されてもよい。
上記したマトリクス型かつ平面型の表示素子は、表示に
関わる状態が電界に応じて変化可能な表示媒体から成る
媒体層と、媒体層を挟んで相互に対向配置される第1基
板および第2基板と、第1基板上にマトリクス状に配置
される複数の第1電極と、媒体層を介して第1電極に対
向配置される第2電極と、第1電極の列毎に、列内の全
第1電極が接続される信号線とを最低減含む。第1電極
は信号線に直結されていてもよく、スイッチング素子を
介して接続されていてもよい。
【0115】上記の構成の表示素子に第1〜第3の実施
の形態が適用される場合、該表示素子の簡易の点灯検査
方法および該表示素子内の信号線の導通検査方法は、第
1〜第3の実施の形態の実施の形態で説明した簡易点灯
検査方法において、階調信号線49を上記信号線に置換
えた方法で実現される。また上記の表示素子の製造工程
途中における静電気対策用の接続部材の構造は、第1〜
第3の実施の形態の実施の形態で説明した接続部材の構
造と等しく、かつ、階調信号線49を上記信号線に置換
えて実現される。このような場合、上記表示素子の媒体
層、第1基板、第1電極、第2電極が、図1のLCDの
媒体層、対向基板、対向電極、画素電極にそれぞれ相当
する。マトリクス型かつ平面型の表示素子は、LCD4
0の他には、たとえば、プラズマディスプレイおよびE
L(Electoluminescence)素子を用いたELパネルで実
現される。勿論上記の表示素子が、アクティブマトリク
ス型になっていてもよい。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、マ
トリクス型および平面型の表示素子の検査方法におい
て、階調信号線を奇数ライン群と偶数ライン群との2系
統に分離し、奇数ライン群の信号線への信号入力状態と
偶数ライン群の信号線への信号入力状態とが相互に異な
るように、奇数ライン群および偶数ライン群のうちの少
なくとも一方ライン群に点灯検査用の検査信号が入力さ
れている。この結果、画素間および階調信号線間のリー
ク箇所が、輝点または黒点として現れるので、複雑な検
査装置を使うことなく、リーク箇所を容易に検出するこ
とが可能になる。したがって表示素子の製造コストの低
減を図ることができる。また本発明によれば、点灯検査
用の検査信号は1種類だけ用意され、かつ奇数ライン群
および偶数ライン群のうちのいずれか一方群の信号線だ
けに該検査信号が入力される。この場合、表示素子の点
灯検査がより容易になる。さらにまた本発明によれば、
点灯検査用の信号として相互に逆極性の2種類の検査信
号が用意され、かつ奇数ライン群の信号線と偶数ライン
群の信号線とに、各検査信号がそれぞれ入力される。こ
の場合、リーク箇所をより分かりやすく明示することが
可能になる。
【0117】また以上のように本発明によれば、マトリ
クス型かつ平面型の表示素子の検査方法において、全信
号線が2つのライン群に分離され、ライン群毎に接続部
材によって信号線が相互接続されている状況下で、各ラ
イン群の信号線と接続部材とから成る2系統の配線間の
導通状態に基づき、信号線間リークの有無が検査され
る。これによって、信号線間の導通を、表示素子の製造
工程内の途中において、第1基板上の部品が完成した時
点で、静電気対策用の接続部材を利用して確認すること
が可能になる。この場合、第1基板上部品の形成工程の
後工程へ、不良部品が形成された第1基板の流出するこ
とが、防止される。
【0118】さらにまた以上のように本発明によれば、
マトリクス型かつ平面型の表示素子において、信号線形
成工程から媒体層形成工程完了後までの間、静電気対策
として、全信号線が2系統のライン群に分離されて、ラ
イン群毎に相互短絡されている。この結果形成される奇
数群配線と偶数群配線のうちの少なくとも一方が、絶縁
膜に設けられたコンタクトホールを介して接続された2
種類の導電パターンから構成される。これによって、奇
数群接続部材および偶数群接続部材を第1基板の一端部
に配置可能になるので、狭額縁化された表示素子にも対
応可能になる。また上記の奇数群および偶数群接続部材
は、上述した検査方法を用いた簡易点灯検査および導通
検査に利用可能であり、これによって安価かつ容易に信
号線間リークの有無を検査することが可能となる。
【0119】また本発明によれば、奇数群接続部材およ
び偶数群接続部材のうちの少なくとも一方が、2種類の
導電パターンを該絶縁膜に設けられたコンタクトホール
を介して導通接続した構造になっている。さらにまた本
発明によれば、マトリクス型かつ平面型の表示素子にお
いて、奇数群接続部材および偶数群接続部材が、奇数ラ
イン群および偶数ライン群の信号線と、絶縁膜に設けら
れたコンタクトホールを介して導通接続されている。こ
れらの理由に基づき、奇数ライン群の信号線と偶数ライ
ン群の信号線とを絶縁膜の同じ面側に配置しつつ、櫛形
に引回された各配線の接続部材を第1基板の片側端部に
それぞれ配置し、かつ奇数群配線と偶数群配線とを相互
に絶縁することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の製造方法によって
製造される対向ソース構造のLCDの概略構成を示す分
解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のLCD製造方法を
用いた製造工程途中における、階調信号線を一部とする
配線の引回し状態を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のLCD製造方法を
用いた製造工程を説明するための工程図である。
【図4】図3のLCD製造工程において、階調信号線を
一部とする配線および走査線を一部とする配線の引回し
状態を示す模式図である。
【図5】図3の製造工程で用いられる導通検査装置の模
式図である。
【図6】図3の製造工程で用いられる簡易点灯検査装置
の模式図である。
【図7】第1の実施の形態の簡易点灯検査時の電圧無印
加状態および検査電圧印加状態におけるノーマリーホワ
イトLCDの表示状態の模式図である。
【図8】第1の実施の形態の簡易点灯検査時の電圧無印
加状態および検査電圧印加状態におけるノーマリーブラ
ックLCDの表示状態の模式図である。
【図9】第1の実施の形態のLCD製造方法内の簡易点
灯検査時において、検査対象の未完のLCDに入力され
る信号の波形図である。
【図10】第2の実施の形態の簡易点灯検査時におい
て、検査対象の未完のLCDに入力される信号の波形図
である。
【図11】第2の実施の形態の簡易点灯検査時の検査電
圧印加状態におけるノーマリーホワイトLCDおよびノ
ーマリーブラックLCDの表示状態の模式図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態のLCD製造方法
を用いた製造工程途中における、階調信号線を一部とす
る配線の引回し状態を示す模式図である。
【図13】第2の実施の形態の製造方法を用いたLCD
製造工程において、階調信号線および走査線の引回し状
態を示す模式図である。
【図14】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第1パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図15】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第1パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図16】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第1パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図17】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第1パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図18】図14〜図17の工程で部品が製造された対
向基板のA−A断面図およびB−B断面図である。
【図19】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第2パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図20】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第2パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図21】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第2パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図22】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第2パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図23】図19〜図22の工程で部品が製造された対
向基板のC−C断面図およびD−D断面図である。
【図24】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第3パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図25】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第3パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図26】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第3パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図27】第2の実施の形態のLCD製造方法におい
て、第3パターンの配線引回しが採用された場合の製造
工程内の1工程を示す図である。
【図28】図24〜図27の工程で部品が製造された対
向基板のE−E断面図およびF−F断面図である。
【図29】AM基板を備えた従来技術のLCDの等価回
路図である。
【図30】対向ソース構造を有する従来技術のLCDの
概略的な構成を示す分解斜視図である。
【図31】従来技術のLCDの製造方法を用いた製造工
程途中における階調信号線を一部とする配線および走査
線を一部とする配線の引回し状態を示す模式図である。
【図32】従来技術のLCDの製造方法を用いた製造工
程途中における階調信号線を一部とする配線の引回し状
態、および階調信号線だけの引回し状態を示す模式図で
ある。
【図33】従来技術の簡易点灯検査時において、検査対
象のLCDに入力される信号の波形図である。
【図34】従来技術の簡易点灯検査時の電圧無印加状態
および電圧印加状態におけるノーマリーホワイトLCD
の表示状態の模式図である。
【図35】従来技術の簡易点灯検査時の電圧無印加状態
および電圧印加状態におけるノーマリーブラックLCD
の表示状態の模式図である。
【符号の説明】
40 液晶表示素子(LCD) 43 対向基板 48 対向電極 49 階調信号線 51 奇数群接続部材 52 偶数群接続部材 53 奇数群配線 54 偶数群配線 61 簡易点灯検査装置 71 導通検査装置 91,92 第1導電パターン 94 平滑層 95 コンタクトホール 97,98 第2導電パターン LP リーク箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 恵一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 井上 尚人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 藤原 晃史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AA13 AA16 AB21 AC15 2H088 FA12 FA16 HA04 HA08 HA12 JA13 MA20 2H092 GA51 JA24 JA46 KA05 MA13 MA17 MA56 NA14 NA27 NA29 NA30 PA08 5G435 AA00 AA17 BB12 BB15 EE33 EE37 FF03 FF05 HH12 KK05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示に関わる状態が電界に応じて局所的
    に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで相互に対向配置
    される第1基板および第2基板と、第1基板上にマトリ
    クス状に配置される複数の第1電極と、媒体層を介して
    第1電極に対向する第2電極と、第1電極の列毎に、列
    内の全第1電極が接続される信号線とを含む構成を有す
    るマトリクス型かつ平面型の表示素子の検査方法におい
    て、 全信号線を、奇数番目の列の第1電極に接続された信号
    線から成る奇数ライン群と、偶数番目の列の第1電極に
    接続された信号線から成る偶数ライン群との2系統に分
    離して、 奇数ライン群の信号線への信号入力状態と偶数ライン群
    の信号線への信号入力状態とが相互に異なるように、奇
    数ライン群および偶数ライン群のうちの少なくとも一方
    のライン群の全信号線に、媒体層の表示に関わる状態を
    変化させ得る電界を第1電極と第2電極との間に発生さ
    せるための検査信号を入力し、 表示素子内の各画素の点灯状態に基づき、信号線間の導
    通状態を検査することを特徴とする表示素子の検査方
    法。
  2. 【請求項2】 前記奇数ライン群および偶数ライン群の
    うちのいずれか一方群の信号線だけに、前記検査信号が
    入力されることを特徴とする請求項1記載の表示素子の
    検査方法。
  3. 【請求項3】 前記奇数ライン群の信号線および偶数ラ
    イン群の信号線には、前記検査信号がそれぞれ入力さ
    れ、 前記奇数ライン群の信号線に入力される第1の検査信号
    が、前記偶数ライン群の信号線に入力される第2の検査
    信号の逆極性の信号であることを特徴とする請求項1記
    載の表示素子の検査方法。
  4. 【請求項4】 表示に関わる状態が電界に応じて局所的
    に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで相互に対向配置
    される第1基板および第2基板と、第1基板上にマトリ
    クス状に配置される複数の第1電極と、媒体層を介して
    第1電極に対向する第2電極と、第1電極の列毎に、列
    内の全第1電極が接続される信号線とを含む構成を有す
    るマトリクス型かつ平面型の表示素子の検査方法におい
    て、 全信号線を、奇数番目の列の第1電極に接続された信号
    線から成る奇数ライン群と、偶数番目の列の第1電極に
    接続された信号線から成る偶数ライン群との2系統に分
    離して、奇数ライン群の全信号線同士を相互接続する奇
    数群接続部材と偶数ライン群の全信号線同士を相互接続
    する偶数群接続部材とを、第1基板上にさらに形成し、
    奇数群配線および偶数群配線のうちのいずれか一方配線
    に、予め定める検査信号を入力し、 奇数群配線および偶数群配線のうちのいずれか他方配線
    から検査信号が検出されるか否かに基づき、奇数ライン
    群の信号線と偶数ライン群の信号線との導通状態を検査
    することを特徴とする表示素子の検査方法。
  5. 【請求項5】 表示に関わる状態が電界に応じて局所的
    に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで相互に対向配置
    される第1基板および第2基板と、第1基板上にマトリ
    クス状に配置される複数の第1電極と、媒体層を介して
    第1電極に対向する第2電極と、第1電極の列毎に、列
    内の全第1電極が接続される信号線とを含み、媒体層形
    成に先立って、全第1電極と全信号線とが第1基板上に
    形成される構成を有するマトリクス型かつ平面型の表示
    素子において、 全信号線のうちの奇数番目の列の第1電極に接続された
    信号線から成る奇数ライン群の全信号線同士を相互接続
    する奇数群接続部材と、全信号線のうちの偶数番目の列
    の第1電極に接続された信号線から成る偶数ライン群の
    全信号線同士を相互接続する偶数群接続部材とが、第1
    電極および信号線の形成時から媒体層形成完了までの
    間、第1基板上にさらに配置されており、 奇数群接続部材および奇数ライン群の信号線から成る奇
    数群配線と、偶数群接続部材および偶数ライン群の信号
    線から成る偶数群配線とは、相互絶縁されつつ櫛形に引
    回され、 奇数群配線および偶数群配線のうちの少なくとも一方配
    線が、絶縁膜を挟んで一部分が重なり合う2種類の導電
    パターンを該絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介
    して導通接続した構造を有することを特徴とする表示素
    子。
  6. 【請求項6】 前記奇数群接続部材および偶数群接続部
    材は、前記絶縁膜を挟んで一部分が重なり合う2種類の
    導電パターンを該絶縁膜に設けられたコンタクトホール
    を介して導通接続した構造にそれぞれなっており、 前記奇数群接続部材の導電パターンと前記偶数群接続部
    材の導電パターンとの交差部において、導電パターン間
    に前記絶縁膜が介在されていることを特徴とする請求項
    5記載の表示素子。
  7. 【請求項7】 前記奇数群接続部材および偶数群接続部
    材のうちのいずれか一方配線は、前記絶縁膜を挟んで一
    部分が重なり合う2種類の導電パターンを該絶縁膜に設
    けられたコンタクトホールを介して導通接続した構造に
    なっており、前記奇数群接続部材および偶数群接続部材
    のうちのいずれか他方配線は、単一の導電パターンから
    形成されており、 前記奇数群接続部材の導電パターンと前記偶数群接続部
    材の導電パターンとの交差部において、導電パターン間
    に前記絶縁膜が介在されていることを特徴とする請求項
    5記載の表示素子。
  8. 【請求項8】 前記奇数群接続部材は、前記奇数ライン
    群の信号線の一部分と、前記絶縁膜を挟んで重なり、か
    つ該絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して導通
    接続されており、 前記偶数群接続部材は、前記偶数ライン群の信号線の一
    部分と、前記絶縁膜を挟んで重なり、かつ該絶縁膜に設
    けられたコンタクトホールを介して導通接続されている
    ことを特徴とする請求項5記載の表示素子。
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