JP2001181575A - 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents

光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物

Info

Publication number
JP2001181575A
JP2001181575A JP36863299A JP36863299A JP2001181575A JP 2001181575 A JP2001181575 A JP 2001181575A JP 36863299 A JP36863299 A JP 36863299A JP 36863299 A JP36863299 A JP 36863299A JP 2001181575 A JP2001181575 A JP 2001181575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
coating film
pigment
coating
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36863299A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Masuko
伸一 益子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP36863299A priority Critical patent/JP2001181575A/ja
Publication of JP2001181575A publication Critical patent/JP2001181575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイカ顔料を含む塗膜の場合でも、シルキー感
を発現する緻密性のある色調が得られ、更なる効果とし
て隠蔽性をも付与する光輝性塗膜を得ることができる光
輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗
装された塗装物を提供すること。 【解決手段】平均粒子径が6μm以下のマイカ顔料およ
びビヒクルを含有する光輝性塗料組成物、好ましくは平
均粒子径が6μm以下で、かつBET法による比表面積
が52000cm2/g以上のアルミニウムフレーク顔
料を、さらに含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗料組成
物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装
物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体などの高い意匠性が必要とさ
れる分野においては、光輝性材料を含有する光輝性塗料
組成物を用いた塗膜が必要とされており、このような光
輝性材料として、アルミニウムフレーク顔料やマイカ顔
料が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイカ顔料を含
む塗膜は、形成された塗板を垂直に近い状態(ハイライ
ト部)で見るとマイカ顔料の色調が、形成された塗板を
斜めにした状態(シェード部)で見るとカラーベース塗
膜の色調が発現される。またマイカ顔料とアルミニウム
フレーク顔料とを含む塗膜は、形成された塗板をハイラ
イト部で見るとマイカ顔料の色調が、シェード部ではア
ルミニウムフレーク顔料によるメタリック感が発現され
る。
【0004】特開平5−76832号公報には、着色ベ
ース塗膜層と、この着色ベース塗膜層上に塗布された、
光輝剤を含有するクリヤー塗膜層とを備え、上記光輝剤
は、比較的大きい光輝剤と、この比較的大きい光輝剤に
対して直径比を30〜70%の範囲とする比較的小さい
光輝剤とからなり、かつ全塗面に対する塗膜表面から見
た面積占有率が30%以下となる量をもって上記クリヤ
ー塗膜層内に点在している塗膜構造が、記載されてい
る。上記特開平5−76832号公報の小さい粒径の光
輝剤は、具体的には20〜30μmであり、この光輝剤
として粒径が20〜30μmのマイカ顔料では、シルキ
ー感を発現し緻密性のある色調が得られないという問題
点があった。
【0005】従って本発明の目的は、マイカ顔料を含む
塗膜の場合でも、シルキー感を発現する緻密性のある色
調が得られ、好ましくは、平均粒子径が6μm以下で、
かつBET法による比表面積が52000cm2/g以
下のアルミフレーク顔料を併用することにより、隠蔽性
をも付与する光輝性塗膜を得ることができる光輝性塗料
組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された
塗装物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。 1. 平均粒子径が6μm以下のマイカ顔料およびビヒク
ルを含有する光輝性塗料組成物。 2.上記マイカ顔料の含有量(PWC)が、0.1〜30
%である上記の光輝性塗料組成物。 3.平均粒子径が6μm以下で、かつBET法による比
表面積が52000cm 2/g以上のアルミニウムフレ
ーク顔料を、さらに含有する上記の光輝性塗料組成物。 4.上記マイカ顔料/上記アルミニウムフレーク顔料の
質量比率が、9/1〜1/9である上記の光輝性塗料組
成物。 5.基材に、上記の光輝性塗料組成物を用いてベースコ
ート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコー
ト層を形成する塗膜形成方法。 6.上記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマー
およびエポキシ基含有ポリマーを含有する上記の塗膜形
成方法。 7.上記の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0008】本発明の光輝性塗料組成物に含まれる平均
粒子径が6μm以下のマイカ顔料(以下、「微小マイカ
顔料」ともいう)は、 形成する塗膜にシルキー感を付
与する顔料である。 上記微小マイカ顔料としては、天
然または合成雲母の基体の表面に二酸化チタン、酸化鉄
その他クロム、コバルト、錫、ジルコニウム等の金属酸
化物の薄膜をコーティングしたパールマイカ顔料である
ことが好ましい。上記微小マイカ顔料の平均粒子径は、
6μm以下であり、この範囲を超えると、シルキー感を
発現することができない。好ましい平均粒径は、3〜6
μm の範囲である。これらの微小マイカ顔料は、耐候性
や耐水性を向上させるために、さらに錫、ジルコニウ
ム、クロムあるいは珪素などの酸化物を用いて被覆処理
を施したものであってもよい。
【0009】本発明の光輝性塗料組成物における上記微
小マイカ顔料の含有量(PWC)は、0.1〜30%未満
が好ましく、0.1〜20%がより好ましい。0.1%
未満では、シルキー感のある意匠が得られないことがあ
り、30%を超えると塗膜外観が低下することがある。
【0010】本発明の光輝性塗料組成物は、平均粒子径
が6μm以下で、かつBET法による比表面積が520
00cm2/g以上のアルミニウムフレーク顔料(以
下、「微小アルミニウムフレーク顔料」ともいう)を、
さらに含有することによりシルキー感を維持しつつ、隠
蔽性を付与することができる。従って、本発明の光輝性
塗料組成物は、微小マイカと微小アルミニウムフレーク
顔料を併用することが好ましい。
【0011】上記微小アルミニウムフレーク顔料の平均
粒子径は、6μm以下であり、この範囲を超えるとシル
キー感を得難く、好ましくは3〜6μmである。またB
ET法による比表面積は、52000cm2/g以上で
あり、この範囲を下回ると十分な隠蔽性を得難く、好ま
しくは52000〜60000cm2/gである。なお
比表面積は、顔料1g当たりの全表面積(cm2/g)
と定義され、各顔料メーカーから比表面積が報告されい
るが、BET法により窒素ガスの吸着等温線を測定し、
算出することができる。
【0012】上記光輝性塗料組成物における含有比率
は、上記微小マイカ顔料/上記微小アルミニウムフレー
ク顔料の質量比率が、9/1〜1/9であることが好ま
しく、9/1を超える(上記微小マイカ顔料が多すぎ
る)と隠蔽性が低下し、1/9を下回る(上記微小アル
ミニウムフレーク顔料が多すぎる)とシルキー感が濁る
恐れがある。より好ましくは8/2〜5/5である。ま
た上記微小アルミニウムフレーク顔料の光輝性塗料組成
物における含有量(PWC)は、0.1〜30%が好ま
しく、0.1%未満では隠蔽性が得られ難く、30%を
超えると、平滑な塗膜が得られ難く、塗料の貯蔵安定性
にも支障をきたすことがある。
【0013】本発明の光輝性塗料組成物は、上記の光輝
性顔料以外の、その他の光輝性顔料として、従来から塗
料用として常用されているものを含有することができ
る。このようなものとして、例えば、上記微小アルミニ
ウムフレーク顔料以外のアルミニウムフレーク顔料、上
記微小マイカ顔料以外のマイカ顔料、金属酸化物被覆ア
ルミナフレーク顔料、金属チタンフレーク顔料、グラフ
ァイト顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔
料、フタロシアニンフレーク顔料、ホログラム顔料、金
属めっきガラスフレーク顔料または金属酸化物被覆ガラ
スフレーク顔料を挙げることができる。上記その他の光
輝性顔料は、上記微小マイカ顔料や上記微小アルミニウ
ムフレーク顔料の顔料の効果を妨げない範囲の任意の添
加量で、含有することができる。
【0014】本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒ
クルは、上記顔料を分散するものであって、塗膜形成用
樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0015】上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂と
しては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエス
テル樹脂、(c)アルキッド樹脂、(d)フッ素樹脂、
(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)
ポリエーテル樹脂が挙げられ、特に、アクリル樹脂およ
びポリエステル樹脂が、耐候性の点より好ましく用いら
れる。これらは、2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を有
するタイプとラッカータイプとがあるが、通常硬化性を
有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイ
プの場合には、アミノ樹脂や(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン
酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温
で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を
有しないタイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有するタイ
プと併用することも可能である。
【0016】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るア
クリル系モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリ
ル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブ
チル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フ
ェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメ
タクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開
環付加物類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−
メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)
アクリル酸エステルなどがある。これらと共重合可能な
上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢
酸ビニルなどがある。
【0017】上記(b)ポリエステル樹脂としては、飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して
得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和
多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク
酸が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸が挙げられる。多価
アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価ア
ルコールが挙げられ、二価アルコールとしては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコールが挙げ
られ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、
トリメチロールプロパンが挙げられる。
【0018】上記(c)アルキッド樹脂としては、上記
多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸
(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然
樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて得ら
れたアルキッド樹脂を用いることができる。
【0019】上記(d)フッ素樹脂としては、フッ化ビ
ニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたは
これらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含
有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系
化合物からなるモノマーを共重合させて得られる各種フ
ッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
【0020】上記(e)エポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる
樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとして
は、例えば、ビスフェノールA、Fが挙げられる。上記
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピ
コート828、エピコート1001、エピコート100
4、エピコート1007、エピコート1009(いずれ
も、シェルケミカル社製)が挙げられ、またこれらを適
当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることがで
きる。
【0021】上記(f)ポリウレタン樹脂としては、ア
クリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネー
ト等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物
とによって得られるウレタン結合を有する樹脂を挙げる
ことができる。上記ポリイソシアネート化合物として
は、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TD
I)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−T
DI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタ
ン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MD
I)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート
(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、
ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、
3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシ
アネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネー
ト(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)
等を挙げることができる。
【0022】上記(g)ポリエーテル樹脂としては、エ
ーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリ
オキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン
系ポリエーテル、もしくはポリオキシブチレン系ポリエ
ーテル、またはビスフェノールAもしくはビスフェノー
ルFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導される
ポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸
基を有するポリエーテル樹脂を挙げることができる。ま
た上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの
酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカル
ボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができ
る。
【0023】上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤の割合としては、固形分換算で塗膜形
成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量
%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量
%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が
10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超
えると)、塗膜中の架橋が十分でないことがある。一
方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が
50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下
するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪
くなることがある。
【0024】本発明の光輝性塗料組成物は、着色顔料を
含有することができる。このようなものとして、従来か
ら塗料用として常用されているものが挙げることがで
き、有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フ
タロシアニン系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔
料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナク
リドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料
等が挙げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄
鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブ
ラックが挙げられる。着色顔料の添加量は、上記微小マ
イカ顔料や上記微小アルミニウムフレーク顔料の効果を
妨げない限り、色相を発現するのに合わせて任意に設定
できる。また各種体質顔料を併用することができる。な
お、上記その他の光輝性顔料および着色顔料を用いる場
合、顔料全体としての総含有量(PWC)は、30%未満
が好ましく、20%未満がより好ましい。30%を超え
ると塗膜外観が低下する。
【0025】本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の
他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワッ
クスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体
であるポリエチレンワックス、硬化触媒、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコンや有機高分子
等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、
架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加すること
ができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル10
0質量部(固形分基準)に対して15質量部以下の割合
で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善するこ
とができる。
【0026】本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成
分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供され
る。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するもの
であればよく、有機溶剤および/または水を使用し得
る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられ
るものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシ
レンの炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトンのケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブのエステル類、アルコール類を例
示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制され
ている場合には、水を用いることが好ましい。この場
合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0027】塗膜形成方法 本発明の塗膜形成方法は、上記光輝性塗料組成物を基材
上に塗布して、ベースコート層としての光輝性塗膜を形
成した後、この上にトップコート層として少なくとも一
層のクリヤー塗料を塗布して、トップコート層を形成す
るものである。
【0028】上記基材としては、限定されるものでな
く、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属
類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等の
プラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天
然または合成材料等が挙げられる。
【0029】本発明の塗膜形成方法においては、上記基
材に直接または下地塗膜を介して本発明の光輝性塗料組
成物を塗装するが、本発明の塗膜形成方法により塗装さ
れた塗装物が自動車車体および部品の場合は、予め化成
処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等を施
しておくのが好ましい。上記中塗り塗装は、下地の隠
蔽、耐チッピング性の付与および上塗りとの密着性確保
のために塗膜を形成するものである。
【0030】本発明の塗膜形成方法においては、まず上
記基材に上記光輝性塗料組成物をベースコート層として
塗装する。上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地
塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェット
オンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ
(W/D)法により上記光輝性塗料組成物を塗装するこ
とができる。上記W/W法とは下地塗装をした後、風乾
等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗
膜に塗装する方法であり、これに対して、上記W/D法
とは下地塗膜を焼付けて硬化させた下地塗膜に塗装する
方法である。
【0031】光輝性塗料組成物を基材上に塗装する方法
は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法
等が好ましく、また、複数回塗装することも可能であ
る。上記光輝性塗料組成物を塗装したベースコート層の
乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、
10〜30μmがより好ましい。
【0032】このようにして形成されたベースコート層
上にトップコート層として、クリヤー塗膜を少なくとも
1層形成する。上記ベースコート層中に光輝性顔料が多
い場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の
光輝感を向上させることができる。
【0033】本発明の塗膜形成方法で用いられるクリヤ
ー塗料としては、上塗り用として一般に使用されている
ものを用いることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂から
選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤
とを混合したものを用いることができるが、特公平8−
19315号公報に記載されたカルボシキル基含有ポリ
マーとエポキシ基含有ポリマーとを含有するクリヤー塗
料が、耐酸性雨対策およびW/W法でベースコート層と
の溶解性の差を大きくすると塗装した際にベースコート
層における光輝剤の配向を乱さないという観点から好ま
しく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必要
に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、
体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散
剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。
【0034】本発明の塗膜上へのクリヤー塗料の塗装
は、上記ベースコート層、および必要に応じて中塗り塗
料から形成された層を同時に硬化させてから行うことが
できる。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合に
は、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付け
ればよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全
に硬化させなくてもよい。このようにクリヤー塗料を用
いてW/W法により形成したトップコート層は、ベース
コート層、および必要に応じて、下地塗膜とともに12
0〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ること
ができる。なお、トップコート層の乾燥膜厚は1コート
につき10〜80μmが好ましく、20〜50μmがよ
り好ましい。
【0035】塗装物 本発明の塗装物は、基材に、上記光輝性塗料組成物を用
いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用い
てトップコート層を形成するものである。この塗装物
は、シルキー感を呈す意匠を発現し、隠蔽性をも付与す
ることが可能となる。
【0036】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。
【0037】実施例1〜8、比較例1〜3基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ
0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD2
000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した
後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日
本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電
着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた
後、中塗塗料(「オルガS−90シーラーグレー」、日
本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるようにエ
アースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中
塗塗膜を形成し、基材とした。
【0038】光輝性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、
水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラ
ミン樹脂(「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形
分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合し
て得たビヒクルに対し、下記種類の微小マイカ顔料を表
1に示す量で、また必要により下記種類の微小アルミニ
ウムフレーク顔料(平均粒子径4.6μm、比表面積5
5000cm2/g)および着色顔料を表1に示す量で
配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢
酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/
5)とともに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪
拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0039】微小マイカ顔料: (A)「マーリンマグナパール3100」(平均粒子径
5μm、エンゲルハード社製)、 (B)「イリオジン103WII」(平均粒子径18μ
m、メルク社製):比較例用微小アルミニウムフレーク
顔料: (C)(平均粒子径4.6μm、比表面積55000c
2/g)、 (D)(平均粒子径7.5μm、比表面積29000c
2/g):比較例用着色顔料: (E)カーボンブラック、 (F)フタロシアニンブルー
【0040】光輝性塗膜の形成 基材の被塗面に、先に得た光輝性塗料組成物を乾燥膜厚
が15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機
(「Auto REA」、ABBインダストリー社製)
を用い、霧化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中の
ブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。
塗装後3分間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚
が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッテ
ィングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得ら
れた塗膜の意匠性および隠蔽性を下記評価方法で評価し
た。使用したクリヤー塗料は、アクリル/メラミン樹脂
系クリヤー塗料1(「スーパーラックO−130クリヤ
ー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含有
ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを含有するクリヤ
ー塗料2(「マックフローO−520クリヤー」、日本
ペイント社製)の2種類である。評価結果を表1に示し
た。
【0041】評価方法 意匠性:試験板のシルキー感の状態を目視で評価した。 3…シルキー感が十分あり、緻密性のある意匠が発現 2…シルキー感があり、ほぼ緻密性のある意匠が発現 1…シルキー感が認められず、緻密性があるとはいえな
い意匠が発現 隠蔽性:白黒隠蔽紙に膜厚を変えて塗装し焼き付け、目
視で白黒境界が区別できなくなる乾燥膜厚(μm)で評
価した。ただし微小マイカ単独系の実施例1、2,7お
よび比較例1では、隠蔽性評価せず。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果から明らかのように、本実施例
1〜8は、本発明の光輝性塗料組成物を用いた塗膜形成
方法により塗膜を形成したもので、シルキー感を発現
し、微小アルミニウムフレーク顔料を併用した実施例
3、4および8では、隠蔽性をも付与することが可能で
あった。一方、比較例1〜3は、微小マイカ顔料を使用
しなかったため、シルキー感のある意匠を発現しない結
果となった。
【0044】
【発明の効果】本発明光輝性塗料組成物は、微小マイカ
顔料によりシルキー感を発現する緻密性のある意匠を呈
し、さらに好ましくは微小アルミニウムフレーク顔料を
併用することにより、さらなる効果として隠蔽性をも付
与することが可能な光輝性塗膜を得ることができる。
【0045】本発明により得られる塗膜は、上記意匠を
呈し、かつ隠蔽性が付与されているため、自動車、二輪
車等の乗物外板、容器外面、コイルコーティング、家電
業界等の光輝性が要求される分野において好ましく使用
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 163/00 C09D 163/00 201/06 201/06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が6μm以下のマイカ顔料およ
    びビヒクルを含有する光輝性塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記マイカ顔料の含有量(PWC)が、0.
    1〜30%である請求項1記載の光輝性塗料組成物。
  3. 【請求項3】平均粒子径が6μm以下で、かつBET法
    による比表面積が52000cm2/g以上のアルミニ
    ウムフレーク顔料を、さらに含有する請求項1または2
    記載の光輝性塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記マイカ顔料/前記アルミニウムフレー
    ク顔料の質量比率が、9/1〜1/9である請求項3記
    載の光輝性塗料組成物。
  5. 【請求項5】基材に、請求項1ないし4いずれか1項記
    載の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成し
    た後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する
    塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】前記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有
    ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する請求
    項5記載の塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の塗膜形成方法によ
    り塗装された塗装物。
JP36863299A 1999-12-27 1999-12-27 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 Pending JP2001181575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36863299A JP2001181575A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36863299A JP2001181575A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001181575A true JP2001181575A (ja) 2001-07-03

Family

ID=18492331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36863299A Pending JP2001181575A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001181575A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015086368A (ja) * 2013-09-27 2015-05-07 東洋アルミニウム株式会社 塗料組成物および該塗料組成物により形成された塗膜を有する塗布物
EP3196264A4 (en) * 2014-09-19 2018-03-14 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Paint composition and coated object having coating film formed by paint composition
WO2023182626A1 (ko) * 2022-03-25 2023-09-28 주식회사 케이씨씨 도료 조성물

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015086368A (ja) * 2013-09-27 2015-05-07 東洋アルミニウム株式会社 塗料組成物および該塗料組成物により形成された塗膜を有する塗布物
CN106687544A (zh) * 2013-09-27 2017-05-17 东洋铝株式会社 涂料组合物以及具有由该涂料组合物形成的涂膜的涂布物
KR20170057369A (ko) 2013-09-27 2017-05-24 도요 알루미늄 가부시키가이샤 도료 조성물 및 그 도료 조성물에 의해 형성된 도막을 갖는 도포물
CN106687544B (zh) * 2013-09-27 2019-10-25 东洋铝株式会社 涂料组合物以及具有由该涂料组合物形成的涂膜的涂布物
KR102346990B1 (ko) 2013-09-27 2022-01-03 도요 알루미늄 가부시키가이샤 도료 조성물 및 그 도료 조성물에 의해 형성된 도막을 갖는 도포물
EP3196264A4 (en) * 2014-09-19 2018-03-14 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Paint composition and coated object having coating film formed by paint composition
WO2023182626A1 (ko) * 2022-03-25 2023-09-28 주식회사 케이씨씨 도료 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001164191A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2002273332A (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001031911A (ja) 多色性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP4896299B2 (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2002275421A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2003073621A (ja) 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001232283A (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001232285A (ja) 光輝性複層塗膜の形成方法および塗装物
JP2001232284A (ja) 光輝性複層塗膜の形成方法および塗装物
JP2006297225A (ja) 陶磁器調色調塗膜形成方法および陶磁器調色調塗装物
JP2003073620A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2006218340A (ja) 光輝性塗膜形成方法および光輝性塗装物
JP2006297183A (ja) 光輝性塗膜形成方法および光輝性塗装物
JP2001179176A (ja) 漆黒複層塗膜の形成方法および漆黒塗装物
JP2002273329A (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001181575A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2002121493A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP4436597B2 (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001164197A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2001003001A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2002285094A (ja) 光輝性塗料組成物、フリップフロップ性の調整方法および塗装物
JP2001164190A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2001162219A (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2001232282A (ja) 光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP3908008B2 (ja) 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法および塗装物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060529

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02