JP2001181512A - 色材分散液およびその製造方法 - Google Patents

色材分散液およびその製造方法

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JP2001181512A
JP2001181512A JP36518699A JP36518699A JP2001181512A JP 2001181512 A JP2001181512 A JP 2001181512A JP 36518699 A JP36518699 A JP 36518699A JP 36518699 A JP36518699 A JP 36518699A JP 2001181512 A JP2001181512 A JP 2001181512A
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vessel
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Nobuyuki Ando
信行 安道
Isato Ikeda
勇人 池田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度な微分散性を有すると共に分散安定性が
高いチタンブラック分散液を、比較的簡単な処理にて提
供する。 【解決手段】 ベッセル内部に複数の粒状メディアを配
してなる撹拌装置内に、チタンブラック微粒子とポリマ
ー溶液を配し、加熱下に分散処理することにより得られ
たことを特徴とするチタンブラック分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタンブラック等の色
材の分散液およびその製造方法に関するものであり、特
に、高度な微分散性を有すると共に分散安定性が高い色
材分散液を、比較的簡単な処理にて得ることのことので
きる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタンブラックは、特に高抵抗性等の性
能を求められる場合における遮光成分、着色成分として
各種組成物に添加されて使用されている。
【0003】しかしながら一般に、チタンブラックのよ
うな固体微粒子、特にその一次粒子径がサブミクロン以
下である微粒子、の多くは、粒子間の凝集力に比べて他
の物質、例えば、水、有機溶剤あるいは有機高分子とい
ったものとの親和力が弱く、二次凝集を生じやすい。従
って、上記したような各種組成物においてより優れた特
性を得ようとする場合、これら固体微粒子をいかに均一
に分散させるかが問題となる。
【0004】この問題を解決するために、固体微粒子の
表面を各種の界面活性剤や樹脂で被覆して、固体状また
は液状の媒体との親和力を高めることにより、固体微粒
子を均一に混合または分散する方法が数多く検討されて
いる。
【0005】例えば、カーボンブラックに関して、重合
性単量体をカーボンブラック共存中で重合させたり、反
応性ポリマーをカーボンブラック表面にグラフト化させ
ることによりカーボンブラックグラフトポリマーを得る
方法が知られており、重合性単量体ないし反応性ポリマ
ーの種類を適当に選択することにより、親水性および/
または親油性を適宜、変えることができるため、近年注
目を浴びているが、チタンブラックに関しては十分な成
果が報告されていない。
【0006】一方、このような二次凝集を起こす固体微
粒子の分散液を得るのに、分散媒液に適当な分散安定剤
を添加し、物理的な攪拌によって分散処理を行なうこと
も公知の技術である。均一な分散には、巨視的混合と同
時に小規模な乱れ運動に基づく微視的混合も考慮する必
要があり、従来、このような分散液を得る装置として
は、被処理流体を収容するベッセルの形状、攪拌子の形
状、数および配置位置あるいはその回転速度、邪魔板な
いし仕切板の配置の有無、さらに、ベッセル内部に導入
されるボールないしビーズといった分散媒体の使用、そ
の形状、材質等において、それぞれ工夫を凝らした各種
の湿式分散処理装置ないし湿式粉砕処理装置が提唱され
ている。
【0007】このなかで、一般に、攪拌子と分散媒体を
併用するタイプのものは、比較的良好な分散状態を形成
できるものとして現在多くの分野で使用されている。こ
のタイプに属する分散処理装置としては、例えば特公昭
59−22577号、特公平2−27018号、特開平
2−68151号、特開平3−101820号、特公平
7−12441号、特公平7−4552号、特開平4−
326934号、特公平6−73620号、特開平5−
38425号、特開平4−281855号、特開平6−
351号、特開平6−212896号、特開平6−21
0148号、特開平式6−134271号等に開示があ
る。
【0008】しかしながら、このような湿式分散処理装
置ないし湿式粉砕処理装置を用いての固体微粒子の分散
液の調製は、該処理装置にて常温下で固体微粒子を分散
媒液と攪拌混合して行なわれるものであり、攪拌混合に
よって生じる物理的な外力によって分散状態を形成して
いるものであるために、得られる分散液の安定性は十分
なものとは言えず、また分散処理に長持間を要するとい
った問題があった。
【0009】また、カーボンブラックは遮光性が他の有
機顔料に比べて高いものの、導電性を有し、遮光性を挙
げるため感光性樹脂中にカーボンブラックをあまり多く
添加すると、形成された被膜自体も導電性を有してしま
う。そのため、これらの材料を用いて各種電子デバイス
等を製造した場合、電極と導通、または該被膜を通じて
電界が動作する等の不具合が生じてしまうため、さらに
厚い絶縁性の膜あるいは電界遮断膜を形成する必要があ
るという欠点が生じていた。
【0010】このような不具合を解決するため、特開平
1−141963号公報には、チタンの酸化物もしくは
酸窒化物を用いた被覆組成物が提案されている。この組
成物は、体積抵抗率が106Ω・cm以上であるとされ
ているものの、チタンの酸化物もしくは酸窒化物を含む
組成物は、オーミックな挙動を示さず、印加電圧が高い
ほどその体積抵抗率が低くなる傾向がある。測定器の印
加電圧は極めて低いものであり、液晶表示装置等のデバ
イスに印加される電圧、すなわち、3〜30Vでの体積
抵抗率は、これより低くなり、最悪の場合絶縁破壊を起
こす虞れがあるという問題点を有している。また該組成
物中におけるチタン酸化物ないし酸窒化物の分散安定性
が不良であり、特にアルカリ現像を可能とするためにア
ルカリバインダーを配合した場合において、強い凝集性
を示すという問題も生じていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、着
色成分ないし遮光成分として各種組成物に添加すること
のできる色材分散液を提供することを目的とするもので
ある。本発明はまた、高度な微分散性を有すると共に分
散安定性が高く、各種組成物に添加した際に極めて良好
な特性、特に電気的高抵抗性、高遮光性等を発揮できる
色材分散液を提供することを目的とする。本発明はさら
に、比較的簡単な処理にて分散特性の改善された色材分
散液を得ることのことのできる方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、(1)ベ
ベッセル内部に複数の粒状メディアを配してなる撹拌装
置内に、絶縁性物質により表面が被覆された色材とポリ
マー溶液を配し、加熱下に分散処理することにより得ら
れたことを特徴とする色材分散液により達成される。
【0013】本発明はまた、(2)前記色材が黒色色材
であることを特徴とする上記(1)に記載の分散液を示
すものである。
【0014】本発明はさらに、(3)前記黒色色材がチ
タンブラックであることを特徴とする上記(2)に記載
の分散液を示すものである。
【0015】本発明はまた、(4)前記絶縁性物質が色
材の2質量%以上35質量%以下であることを特徴とす
る上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の分散液を
示すものである。
【0016】本発明はさらに、(5)前記ポリマー溶液
を構成するポリマーが(メタ)アクリル系ポリマーから
なることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1
つに記載の分散液を示すものである。
【0017】本発明はさらに、(6)前記ポリマーが平
均分子量500〜50000の(メタ)アクリル酸エス
テル系ポリマーである上記(5)に記載の分散液を示す
ものである。
【0018】本発明はまた、(7)着色コーティング組
成物の着色ないし遮光成分として用いられるものである
上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の分散液を示
すものである。
【0019】本発明はさらに、(8)感光性黒色樹脂組
成物の着色ないし遮光成分として用いられるものである
上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の分散液を示
すものである。
【0020】本発明はさらにまた、(9)カラーフィル
ターのブラックマトリックスを形成する感光性黒色樹脂
組成物の着色ないし遮光成分として用いられるものであ
る上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の分散液を
示すものである。
【0021】上記諸目的はまた、(10)ベッセル内部
に複数の粒状メディアを配してなる撹拌装置内に、絶縁
性物質により表面が被覆された色材とポリマー溶液を配
し、加熱下に分散処理することを特徴とする色材分散液
の製造方法によっても達成される。
【0022】本発明はまた、(11)色材100質量部
に対し、ポリマー5〜500質量部を添加するものであ
る上記(10)に記載の製造方法を示すものである。
【0023】本発明はさらに、(12)ポリマー溶液に
おけるポリマー濃度が5〜50質量%である上記(1
0)または(11)に記載の製造方法を示すものであ
る。
【0024】本発明はまた、(13)攪拌混合時におけ
る加熱温度が50〜250℃である上記(10)〜(1
2)のいずれか1つに記載の製造方法を示すものであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施形態に基づき詳
細に説明する。
【0026】本発明において用いられる色材としては任
意の顔料が使用できるが、例えば、遮光性の高い黒色色
材、特にチタンブラックが好適である。本発明で用いる
チタンブラックは、低次酸化チタンや酸窒化チタン等を
意味する。このうち低次酸化チタンとしては、例えば、
特開昭49−5432号公報(特公昭52−12733
号公報)に記載された、二酸化チタンと金属チタン粉末
を真空もしくは還元雰囲気中で、550〜1100℃の
温度で加熱して得られる。TinO2n-1(nの正の整
数)で示される黒色系の化合物や、特開昭64−115
72号公報に記載された、含水二酸化チタンと金属チタ
ン粉末を、珪素、アルミニウム、ニオブ、タングステン
等を含む化合物からなる焼成処理補助剤の存在下、不活
性雰囲気中で加熱して得られる化合物が挙げられる。
又、酸窒化チタンとしては例えば、特開昭60−650
69号公報(特公平3−51645号公報)や特開昭6
0−200827号公報(特公平2−42773号公
報)に記載された、二酸化チタンや水酸化チタンの粉末
をアンモニア存在下、550〜950℃程度の温度で還
元して得られる黒色系の化合物が挙げられる。その他
に、特開昭61−201610号公報(特公平3−29
010号公報)に記載された、バナジウムを二酸化チタ
ン等に付着させ、アンモニア存在下、750〜875℃
で還元して得られる黒色系の化合物も挙げられる。
【0027】本発明に用いられる色材は、絶縁性物質で
表面処理を行なわれる。これは公知の技術を用いて実施
できるが、具体例としてシリカを用いた場合について述
べる。まず第一工程として色材を、水にビーズミルを用
いて1時間半分散し、水性スラリーを得る。次に第二工
程として、色材の水性スラリーにケイ酸ナトリウム溶液
を加える。第三工程として上記溶液をホモジナイザーを
用いて良く攪拌し、色材を粉砕する。第四工程では上記
溶液を加熱する。第五工程ではケイ酸ナトリウム溶液と
硫酸を加えてホモジナイザーを用いて良く攪拌する。こ
れによりシリカ被覆が出来上がる。最終工程で顔料を濾
過して取り出し、乾燥させる。
【0028】本発明に係る色材分散液は、ベッセル内部
に複数の粒状メディアを配してなる撹拌装置内に、絶縁
性物質により表面が被覆された色材とポリマー溶液を配
し、加熱下に分散処理することにより得られるものであ
る。
【0029】このようして得られる本発明に係る色材分
散液は、高度な微分散性を長期間にわたり安定して示す
ものであって、さらにこのような色材分散液を着色剤な
いしは遮光剤等として各種の組成物に添加した場合にあ
っても、色材をそのまま使用した場合ないしは、例えば
ポリマー溶液と単純に撹拌混合して調製した分散液を使
用した場合に比べ、当該組成物における分散安定性低
下、凝集による沈降、粘度上昇、色別れ等の特性の劣化
が少なく、また薄膜上に展開した場合にあっても、基板
に対する密着性、電気的高抵抗性、高遮光性、膜強度等
の特性面に関して著しい改善を示すものである。
【0030】このような作用効果が得られる詳細な理由
は明らかではないが、色材微粒子をポリマー溶液中に添
加し単純に撹拌混合を行って得られる色材分散液を用い
ても、このような優れた作用効果は何ら発揮されないも
のであることからすれば、分散処理を行なった際、色材
は、物理的なトルク力を受け、二次凝集状態より解砕さ
れ一次粒子として分散媒液中に存在することとなるが、
粒状メディアを用いた分散処理であるために、色材に充
分なトルク力が加わること、また分散系が加熱状態とさ
れていることで、非常に良好な解砕微分散化が図られ、
この微分散化された色材に対しポリマーによる均一かつ
良好な表面被覆処理がなされているためと思われ、さら
に解砕された色材表面と被覆ポリマーが活性な状態にあ
るため、化学的ないしはメカノケミカルな、何らかの反
応がこれらの間で生じているとも考えられる。
【0031】一方、このような色材の分散処理において
用いられるポリマー溶液のポリマー成分としては、特に
限定されるわけではないが、(メタ)アクリル酸エステ
ル系ポリマーが好ましい。
【0032】(メタ)アクリル系樹脂の成分であるアク
リル系モノマーとしては、
【0033】
【化1】
【0034】R1はHまたはCH3、R2はアルキル、分
枝アルキルあるいは、フェニル、シクロヘキシル、テト
ラヒドロフルフリルメタクリレート等があるが、本発明
に主に使用される樹脂の具体的な例としては、
【0035】
【化2】
【0036】等が挙げられる。しかしこれらのものに限
定されるものでないことは言うまでもなく、これらの中
から必要により選ばれる数種類のモノマーにより合成さ
れる樹脂である。上記のアクリル系モノマーの他、次に
挙げられるものも適宜選択して用いることが出来る。そ
れらはジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリロニ
トリル、ビニルアセテート、Nービニルピロリドン、テ
トラヒドロフルフリルメタクリレート等である。
【0037】またこのようなポリマーの平均分子量とし
ては特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)
アクリル酸エステル系ポリマーの場合には数平均分子量
が500〜50000程度、より好ましくは1000〜
30000程度が適当である。
【0038】またポリマー溶液の溶媒としては、特に限
定されるものではなく、使用されるポリマーの種類に応
じて、水溶性または非水溶性の各種のものを使用するこ
とができ、例えば、水;メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、
アリルアルコール等のアルコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモ
ノアリルエーテル等のグリコールないしその誘導体類;
グリセロール、グリセロールモノエチルエーテル、グリ
セロールモノアリルエーテル等のグリセロールないしそ
の誘導体類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類;流動パラフィン、デカン、デセン、メチ
ルナフタレン、デカリン、ケロシン、ジフェニルメタ
ン、トルエン、ジメチルベンゼン、エチルベンゼン、ジ
エチルベンゼン、プロピルベンゼン、シクロヘキサン、
部分水添されたトリフェニル等の炭化水素類、ポリジメ
チルシロキサン、部分オクチル置換ポリジメチルシロキ
サン、部分フェニル置換ポリジメチルシロキサン、フル
オロシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、クロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、クロロ
ジフェニル、クロロジフェニルメタン等のハロゲン化炭
化水素類、ダイルロル(ダイキン工業(株)製)、デム
ナム(ダイキン工業(株)製)等のふっ化物類、安息香
酸エチル、安息香酸オクチル、フタル酸ジオクチル、ト
リメリット酸トリオクチル、セバシン酸ジブチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ドデシル等のエステル化合物類など
が、適宜選択されて単独でもしくは複数組み合わせて使
用される。
【0039】本発明に係る色材分散液を調製するにおい
ては、色材100質量部に対し、ポリマー成分5〜50
質量部、より好ましくは10〜30質量部を添加するこ
とが好ましい。すなわち、ポリマーが5質量部未満であ
ると、色材の表面性状を十分に改質することが困難とな
る虞れがあり、一方50質量部を越えると、色材ととも
に分散配合されるポリマーの量が多くなり、遮光性ない
し着色性などといった本来的に要求される色材の特性を
損なう虞れがあるためである。
【0040】また溶媒量としては、ポリマーの種類によ
っても異なるが、ポリマー100質量部に対し、300
〜2000質量部、より好ましくは500〜1000質
量部とすることが好ましい。溶媒量が300質量部未満
であると、ポリマー溶液の粘度が高くなり撹拌による分
散処理が困難となり、一方溶媒量が2000質量部を超
えると充分な撹拌力を与えてもポリマーによる色材の表
面性状の改質が充分なものとならない虞れがあるためで
ある。
【0041】また、攪拌混合時における加熱温度として
も、使用されるポリマーの種類等によっても左右される
ため、一概には規定できないが、40〜150℃、好ま
しくは50〜120℃、より好ましくは60〜100℃
程度が適当である。すなわち、加熱温度が極端に低いも
のであると、詳細な理由は明らかではないが、色材の表
面性状の改質が充分なものとはならず、逆に150℃を
越えると撹拌分散系の制御・維持が困難となるためであ
る。
【0042】さらに分散処理において、色材に加わる剪
断応力としては、特に限定されるものではないが、10
2Pa以上、好ましくは103Pa以上、特に好ましくは
10 4Pa以上とすることが望まれる。
【0043】本発明に係る色材分散液を調製するにおい
て、このような適当な剪断応力を加えながら加熱下にお
いて分散処理するために、本発明においては、被処理流
体を内部に収容するためのベッセル、このベッセル内部
において回転する攪拌子、ベッセル内部に収容された被
処理流体を加熱するための加熱装置、および、ベッセル
内部に収容された複数の粒状メディアを有してなる湿式
分散処理装置を用いる。
【0044】攪拌子とビーズ等の粒状メディアを併用し
て攪拌ないし解砕を行なう湿式分散処理装置ないし湿式
粉砕処理装置は、公知のものとして数多く知られている
が、本発明においては、このような処理装置に、被処理
流体を加熱するための加熱装置を付加するという装置構
成として用いるものである。以下、その構成例を示す。
【0045】図1および図2は、それぞれ、本発明に係
る色材の分散方法に使用される湿式分散処理装置の一実
施態様の構成を模式的に示す断面図である。
【0046】図1に示す実施態様の湿式分散処理装置
は、軸線が略水平方向に位置してなる円筒型閉塞容器体
からなるベッセル1を備えた横型の処理装置である。こ
のベッセル1の外壁面における左右の円盤状端面部のう
ちの一方(図中左側、以下左側端面部と称する。)の中
心部には回転軸挿通孔が設けられており、この挿通孔を
通じて、回転軸2がベッセル外部よりベッセル内部空間
へとベッセルの軸線に沿って液密に挿通されている。そ
して、この回転軸2のベッセル内部空間に位置する部位
には、円盤状の複数の攪拌子3がそれぞれ所定間隔離間
されてこの回転軸2に略垂直な方向に沿って取付けられ
ており、一方ベッセル外部においてこの回転軸2は図示
しない駆動装置に連結されている。またベッセル1の外
壁面における円筒状周面部の前記左側端面部近傍でかつ
上方に位置する部位には、流体導出口14が設けられ、
一方、反対側の端面部(以下、右側端面部と称する。)
の近傍でかつ下方に位置する部位には逆止弁12を備え
た流体導入口13が設けられており、これにより同装置
は連続処理方式のものとされている。そして、ベッセル
1の内部空間内には、粒状メディアとして多数の球状ビ
ーズ4が充填されており、前記流体導出口14の近傍に
は、前記球状ビーズ4は通過できないが、分散液ないし
は固体微粒子は通過することのできる間隙15cを有す
るメディアセパレータ15が配置されている。前記メデ
ィアセパレータ15の間隙15cは、ベッセル1の軸線
にそれぞれ略垂直な方向に配置された、円環状の固定板
部15aと、回転円盤部15bとの間に形成されるもの
であり、この固定板部15aの外周は全周にわたりベッ
セルの内周面(円筒状周面部)に接続され、一方、回転
円盤部15bは、前記攪拌子3の場合と同様に回転軸2
に取付けられている。
【0047】しかして、このベッセル1の壁面外周には
加熱装置としてリボンヒーター11が巻装されており、
ベッセル1内部空間に収容される被分散液を加熱するこ
とができる構成とされている。なお、ベッセル1の右側
端面部には、ベッセル内部に収容される流体の温度を測
定するための熱電対5が取付けられている。
【0048】この装置において、流体導入口13よりベ
ッセル1内部空間に導入された被処理流体、すなわち、
例えば、二次凝集状態にあるチタンブラック、およびポ
リマー溶液からなる配合物は、流体導出口14より導出
されるまでの間に、攪拌子3の回転およびこの回転によ
る充填された球状ビーズ4の個々の回転・旋回、相互の
接触・衝突等を伴なう流動運動によって生じる剪断力を
受けると共に、リボンヒーター11による加熱を受け、
解砕され個々に分離した一次粒子となったチタンブラッ
クが、ポリマー溶液中に均一に分散されていくと同時
に、当該チタンブラックのポリマーでの改質処理が効率
よくなされ、最終的に流体導出口14からは取出される
分散液は、取出し直後の分散状態が良好であるのみなら
ず、その分散状態を長持間安定して維持するものとな
る。
【0049】また、図2に示す実施態様の湿式分散処理
装置は、軸線が略鉛直方向に位置してなる上端が開口さ
れた円筒型容器体本体1aと前記開口を覆う蓋体1bか
らなるベッセル1を備えた縦型のバッチ式の処理装置で
ある。このベッセル1の蓋体1bの中心部には回転軸挿
通孔が設けられており、この挿通孔を通じて、回転軸2
がベッセル外部よりベッセル内部空間へとベッセルの軸
線に沿って挿通されている。そして、この回転軸2のベ
ッセル内部空間に位置する部位には、ピン状の複数の攪
拌子3aが、ベッセルの軸線方向においてそれぞれ所定
間隔離間されて多段に、かつ、ベッセルの軸線に略垂直
な面において回転軸を中心として放射状に広がるように
取付けられている。一方、ベッセル1の内周側面には、
ベッセルの軸線方向において前記攪拌子3aと相互に干
渉しない位置に多段に(つまり、ちょうど2つの櫛のそ
れぞれの櫛歯が噛合うごとく配置する。)、かつベッセ
ルの軸線に略垂直な面において内周側面より回転軸に向
い放射状に収束するようにピン状の複数の固定子3bが
取付けられおり、一種のいわゆる邪魔板として作用す
る。なお、回転軸2はベッセルの外部において図示しな
い駆動装置に連結されている。そして、ベッセル1の内
部空間内には、前記図1に示す実施態様におけると同様
に、粒状メディアとして多数の球状ビーズ4が充填され
ている。
【0050】しかして、このベッセル1の円筒型容器体
本体1a壁面外周には、加熱ジャケット6が形成されて
おり、この加熱ジャケット6は、加熱ヒータ9を備えた
熱媒タンク8と、途中に熱媒循環ポンプ7を配してなる
循環管路により連結されており、循環する熱媒によっ
て、ベッセル1内部空間に収容される被分散液を加熱す
ることができる構成とされている。
【0051】この装置において、ベッセル1内部空間に
装填された被処理流体、すなわち、例えば、二次凝集状
態にある色材、およびポリマー溶液からなる配合物は、
所定時間の攪拌処理により、攪拌子3aの回転およびこ
の回転する攪拌子3aと固定子3bの存在によりもたら
される充填された球状ビーズ4の個々の回転・旋回、相
互の接触・衝突等を伴なう流動運動によって生じる剪断
力を受けると共に、加熱ジャケット6による加熱を受
け、解砕され個々に分離した一次粒子となった色材が、
ポリマー溶液中に均一に分散されていくと同時に、当該
色材のポリマーによる改質処理が効率よくなされ、所定
時間経過後に得られる分散液は、取出し直後の分散状態
が良好であるのみならず、その分散状態を長持間安定し
て維持するものとなる。
【0052】以上は、湿式分散処理装置の構成を図示し
た実施態様に基づき説明したが、この装置において、ベ
ッセル内の被処理流体を加熱するための加熱装置として
は、ベッセル内の被処理流体を有効に加熱できるもので
ある限り、任意の様式のものとすることができ、上記し
たような熱媒循環方式、リボンヒーター以外にも、例え
ば、セラミックスヒーターないし赤外加熱方式、高周波
誘導加熱方式、コイルヒーター等各種のものを採用する
ことが可能であり、またその配置位置としても上記実施
態様におけるようにベッセルの外周に配置するもののみ
ならず、攪拌子の回転に支障を来さない限りベッセルの
内部空間に配置することも可能であり、加熱装置を、例
えば、ベッセル内面、攪拌子ないし回転軸、あるいは固
定子ないし邪魔板に組付けるといったことも可能であ
る。このうち、装置の構造あるいは温度制御の面からベ
ッセルの外周部に加熱装置を配置するのが好ましい。
【0053】また、この装置において、加熱装置以外の
湿式分散処理装置の基本的構成、例えば、連続式ないし
バッチ式、ベッセルの材質、形状、攪拌子の材質、形状
ないし配置位置、粒状メディアの材質、形状および粒径
等についても特に限定されるものではなく、得ようとす
る分散液ないし処理される色材の化学的性質および比
重、粒度等の物理的性質等に応じて、適宜選択可能であ
る。
【0054】ベッセルとしては、アルミナ、ジルコニ
ア、ステアタイト、窒化珪素、炭化珪素、タングステン
カーバイト等の各種セラミックス、各種ガラス、鋼、ク
ロム鋼、ハステロイ等のニッケル系合金などの各種金属
等を一種あるいは2種以上用いて構成される、横置ない
し縦置の、例えば、円筒型、円錐型、半円筒型、例えば
特公平2−27018号に開示されるものあるいはダイ
アモンドファインミル(三菱重工業株式会社製)等にお
けるような断面W字ないしコの字型のもの、さらには例
えば特公平6−73620号に開示されるもののように
内部に粒状メディアを収容してなるベッセル(攪拌子を
備えたないし攪拌子がベッセル壁面の一部を形成する)
をその内外の流体(分散液)流通を可能なものより大き
な容器体内部に配置したものなど、各種の様式のものと
することができる。
【0055】また攪拌子としては、ベッセルと同様、ア
ルミナ、ジルコニア、ステアタイト、窒化珪素、炭化珪
素、タングステンカーバイト等の各種セラミックス、各
種ガラス、鋼、クロム鋼、ハステロイ等のニッケル系合
金などの各種金属等が適宜選択される。なお、この材質
はベッセルの材質と異なっていても何等さしつかえな
い。また、形状としては、例えば、上記した円盤状(デ
スク型)、ピン型以外に、デスクタービン型、ファンタ
ービン型、プロペラ型、螺旋軸翼型、螺旋帯翼型、ゲー
ト型、アンカー型、円筒状、パドル型といった各種の形
状のもの、さらにはこれらに通液性の孔を形成するなど
の改良を付したものなどを、単一であるいは多段に配す
ることが可能である。また、この攪拌子の形状に応じ
て、適当な形状を有する邪魔板ないし固定子を設けるこ
とが可能である。さらにこのような攪拌子を形成する回
転軸は、ベッセルと共軸的に配するもののみならず、ベ
ッセルの中心軸より変位させて、あるいは2軸もしくは
多軸に配置することも可能である。
【0056】さらに、粒状メディアとしては、処理され
る色材ないしポリマー溶液の種類、ベッセルないし攪拌
子の形態等に応じて、適宜変更可能であり、アルミナ、
ジルコニア、ステアタイト、窒化珪素、炭化珪素、タン
グステンカーバイドなどの各種セラミックス、各種ガラ
ス、鋼、クロム鋼、ハステロイ等のニッケル系合金など
の各種金属から構成される球状、円筒状、回転楕円体状
等の形状のものが用いられ得るが、このうち、特にアル
ミナ、ジルコニア、鋼およびクロム鋼などの材質から構
成される球状のビーズで、通常、直径0.05〜20m
m程度、より好ましくは0.1〜5mmのものが望まし
い。また、これらの粒状メディアのベッセルへの充填割
合は、ベッセルないし攪拌子の形態等によっても左右さ
れるものであるため、限定されるものではないが、例え
ばベッセルの有効容積の20〜90%、より好ましくは
30〜80%とされる。なお、充填割合が極端に少ない
と、二次凝集状態にある色材の十分な解砕、および色材
のポリマーによる改質が十分なものとはならず、一方充
填割合が極端に多いと粒状メディアの磨耗によるコンタ
ミネーションの増大を引き起こす虞れがある。
【0057】このようにして得られる本発明の色材分散
液は、高度な微分散性を長期間にわたり安定して示すも
のであり、着色剤ないしは遮光剤等として各種の組成物
に好適に使用され得る。例えば、その用途としては、各
種樹脂組成物、被覆組成物、インキ、感熱転写インク、
感熱転写用インクリボンコート剤、磁気記録媒体用バッ
クコート剤、静電荷現像用トナー、塗料、高抵抗かつ遮
光性を必要とする材料、液晶用カラーフィルターのブラ
ックマトリクス、LSIあるいは超LSI等の集積回路
の封止剤、人工大理石、プラスチックないしゴム成形材
料、遮光性繊維等の着色剤あるいは遮光剤成分としての
配合、ポリオレフィンやポリエステル等のプラスチック
ないしゴムの改質剤ないし充填剤としての配合、その
他、潤滑剤、トラクションドライブ流体、電気粘性流体
や非線形光学材料、電気抵抗調整、例えば帯電防止材
料、複写機内の抵抗材料やPTC特性を利用した面状発
熱体などにおいて用いられることができるが、もちろん
上記に例示したものに何ら限定されるわけではない。
【0058】そしてこのように、各種の組成物に添加し
た場合にあっても、色材をそのまま使用した場合ないし
は、例えばポリマー溶液と単純に撹拌混合して調製した
分散液を使用した場合に比べ、当該組成物における分散
安定性低下、凝集による沈降、粘度上昇、色別れ等の特
性の劣化が少なく、また薄膜上に展開した場合にあって
も、基板に対する密着性、電気的高抵抗性、高遮光性、
膜強度等の特性面に関して著しい改善を示すものであ
る。
【0059】次に、本発明に係る色材分散液を感光性着
色樹脂組成物に配合する場合を例にとり、本発明に係る
色材分散液の応用例を説明する。
【0060】この感光性着色樹脂組成物は、上記したよ
うな分散処理によって得られた色材分散液を、主たる遮
光ないし着色成分として用いることを特徴とするもので
あり、その他の成分としては特に限定されるものではな
く、例えば、アルカリバインダー樹脂、エチレン系不飽
和二重結合を有するモノマー、及び光重合開始剤等を含
有し得る。
【0061】感光性着色樹脂組成物における上記色材分
散液の配合量は、当該色材分散液中に含まれる色材が、
感光性黒色樹脂組成物の固形分総量の30〜70質量
%、より好ましくは40〜60質量%となるように配合
することが好ましい。30質量%未満では十分な遮光性
ないし着色性が発揮できなくなる虞れがあり、一方70
質量%を超えると被膜強の低下、分散安定性及び現像時
のパターニング性の低下などの原因となる虞れが生じる
ためである。
【0062】アルカリバインダー樹脂としては、公知の
高分子化合物が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル
酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチル
エステル、ブチルエステル等)の単独ないし共重合体、
ポリ(メタ)アクリル酸、スチレンと無水マレイン酸等
の不飽和二塩基酸無水物との共重合体等がある。また分
子中にカルボキシル基、水酸基、アミノ基、カルボン酸
アミド基、スルフォン酸アミド基等を含む高分子化合物
があるが、これらに何ら限定されるものではない。
【0063】これらのバインダー樹脂の添加量は、固形
分総量の10〜43質量%が好ましい。10質量%未満
では基板とのパターン強度が低下し、一方43質量%を
超えると樹脂層の粘着性が強固になり、現像性低下の原
因となるためである。また、エチレン性不飽和二重結合
を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、2
−エチル−2−プロパンジオールジアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリス(2−アクリロイ
ルオキシエチル)イソシアナート、1,4−ジイソプロ
ペニルベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼンメタク
リレート、デカメチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、またはジアリルフマレート等が挙げられる。特
に好ましくは、2−ブチルプロバンジオールジアクリレ
ート、ペンタエリスルトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、またはポリオキシエチ
ル化トリメチロールプロパントリアクリレートである。
これらのラジカル重合性モノマーの添加量は、特に限定
されるものではないが固形分総量の1〜10質量%が好
ましい。1質量%未満では十分な感度が得られず、多く
の露光量をかけなければならない。一方10質量%を超
えると経時安定性の低下やパターン形状不良などの問題
が発生する。
【0064】光重合開始剤としては、既知のすべての化
合物を使用することが可能である。例えば、ベンジル、
アセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイン等のアシロイ
ン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロイ
ンエーテル類、チオキサントン、2,4−ジエチルキサ
ントン、チオキサントン−4−スルフォン等のチオキサ
ントン類、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフ
ェノン、p−ジメチルアセトフェノン、α,α’−ジメ
トキシアセトキシアセトフェノン、2,2’−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセト
フェノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン等のアセトフ
ェノン類およびアントラキノン、1,4−ナフトキノン
等のキノン類、トリブロモメチルフェニルスルフォン、
フェナンシルクロライド、トリス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、p−メトキシフェニル−2,4−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−
ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,
4−オキサジアゾール、9,10−ジメチルベンズフェ
ナジン、9−フェニルアクリジン、チオキサントン/ア
ミン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ベンジルジ
メチルケタール、ヘキサアリールビイミダゾール/メル
カプトベンズイミダゾール等が挙げられる。特に好まし
くはトリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、p
−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、α,α’−ジメトキシアセトキ
シアセトフェノンが挙げられる。
【0065】これらの光重合開始剤は、その総量がバイ
ンダー樹脂に対して0.5〜40質量%となるような量
で使用することが好ましい。すなわち、0.5質量%未
満では感度を得られにくく、40質量%を超えると結晶
の析出による硬化不足等の原因となるためである。
【0066】また、感光性黒色樹脂組成物における分散
用溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル等のセルソルブ類及びこれらの酢酸エステ
ル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸n−ブチル等の酢酸エステル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチル
ケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、およびエタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ンなどのアルコール類が挙げられる。
【0067】このような分散用溶剤の使用量としては、
特に限定されるものではないが、前記したチタンブラッ
ク分散液中の溶剤成分と併せて、全固形分に対し50〜
200質量%の量となる範囲で使用することが好まし
い。
【0068】光酸発生剤としてはトリアジン系化合物、
オニウム塩系化合物があるトリアジン系化合物としては
上記記載の通りである。
【0069】オニウム塩系化合物としてはジフェニルヨ
ードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨード
ニウムヘキサフルオロホロネーート、ジフェニルヨード
ニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨード
ニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨ
ードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨード
ニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェ
ニル−フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、
4−メトキシフェニル−フェニルヨードニウムヘキサフ
ルオロホスホネートなどが挙げられる。
【0070】架橋剤としては、N−メチロール構造を有
するものが用いられ、例えばメチロール化尿素、尿素樹
脂、メチロール化メラミン、ブチロール化メラミン、メ
チロール化グアナミン、あるいはこれらの化合物のアル
キルエーテルを用いることができ、熱安定性が高いとい
う点からアルキルエーテル化合物がより好ましい。この
アルキルエーテルのアルキル基としては炭素数1〜5の
アルキル基が好ましい。特に、このアルキルエーテル化
合物としては感度の点からヘキサメチロールメラミンの
アルキルエーテル化合物がより好ましい。上記架橋剤
は、露光後発生した酸素存在化の加熱により、上記樹脂
と架橋反応を起こしパターン形成する。
【0071】本発明に係る色材分散液を配合した感光性
着色樹脂組成物を調製する方法としては、特に限定され
るものではないが、例えば、上記したような材料を、デ
ィゾルバー型撹拌機、ターボ型撹拌機、二軸式撹拌機等
の撹拌機を用いて混和する、あるいは二本ロールミル、
三本ロールミル、サンドミル、ペイントシェーカー等の
分散機を用いて混練することにより行われる。
【0072】次に本発明における各組成の好ましい配合
について説明する。感光性着色組成物の固形分は5〜4
5質量%であり、好ましくは10〜35質量%、更に好
ましくは25〜30質量%である。5質量%以下、また
は40質量%以上であるとスピンコート、ロールコート
等の塗布装置で所望の膜厚を得ることが困難となり、ま
た塗布性も低下する。
【0073】表面処理化した色材の割合は、分散樹脂に
対し50〜250質量%であり、好ましくは100〜2
00質量%である。50質量%以下であると例えば、ブ
ラックマトリクス等の遮光性膜にしたときの遮光性が低
下するので厚い膜厚が要求され、その結果液晶配向膜形
成の際に支障を来し、液晶表示性能が損なわれる恐れが
ある。250質量%以上であると均一に分散することが
困難となり、遮光膜を形成しても密着性など機械的強度
が低下する恐れがある。
【0074】表面処理をする絶縁性物質の被覆量は特に
限定されないが、効果をより顕著に現すためには表面を
被覆される母粒子(色材)の10質量%以上、35質量
%以下であることが望ましい。すなわち10質量%未満
では体積抵抗値に対する明らかな添加効果が見られず、
また35質量%を越えると遮光性の低下が見られたり、
透明基板との接着不良、耐衝撃性等の問題を生じる場合
があり、15質量%以上、25質量%以下がさらに好ま
しい。
【0075】分散剤の割合は色素に対し1質量%以上と
するものが好ましい。1質量%未満では均一な分散をす
ることが困難で、安定性に欠けたものになる。
【0076】光重合性モノマーの添加量は分散樹脂の2
0〜150質量%程度である。
【0077】光重合開始剤の添加量は光重合性モノマー
の5〜150質量%、好ましくは50〜60質量%を1
種または2種以上添加して用いる。
【0078】次に本発明に係る色材分散液を配合した感
光性着色樹脂組成物を用い、カラーフィルターのブラッ
クマトリックスを形成する方法について図面を用いて説
明する。
【0079】図3に示すように、基板21上に感光性着
色樹脂組成物22をバーコート法、ロールコート法、ス
ピンナー法、あるいはカーテンコート法などを用いて、
均一に塗布し黒色樹脂層を形成する。乾燥を必要とする
場合は、70〜100℃程度の温度にて加熱しても良
い。
【0080】次にマスクパターン23を用いてブラック
マトリックスにする箇所のみに紫外線を照射し、露光を
行い、ラジカル重合させて硬化させる。露光に使用する
光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等である。
【0081】次に、アルカリ水溶液を現像液として、未
露光部の黒色樹脂層を除去して、ブラックマトリックス
を形成する。
【0082】上記現像液としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウ
ムなどの無機アルカリ溶液、トリエチルアミンなどのア
ルキルアミン類、トリエタノールアミンなどのアルコー
ルアミン類、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド
などの第四級アンモニウム塩などを用いることができ
る。また、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コールなどのアルコール系極性溶剤なども用いることが
できる。
【0083】また、上記現像液には、必要に応じて、他
の添加剤、例えば、界面活性化剤、湿潤剤、有機溶剤な
どを添加しても良い。
【0084】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。なお、以下合成例、実施例および比較例中の
「部」は、すべて質量による。
【0085】合成例1 撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流冷却管、温度計及び
滴下漏斗を備えたセパラブルフラスコに溶剤としてシク
ロヘキサノン200部を仕込み、N2気流下80℃に昇
温しておいた。
【0086】ブチルメタクリレート50部、ヒドロキシ
エチルメタクリレート20部、メチルメタクリレート1
0部、メタクリル酸20部及び開始剤としてアゾイソブ
チロニトリル10部及びシクロヘキサノン100部を混
合し溶解させたものを滴下漏斗に仕込み3時間にわたり
80℃に保ちながら滴下を行い、さらに2時間重合反応
を進めた後、冷却して取り出し、重合体溶液(1)(不
揮発分25%)を得た。
【0087】実施例1 チタンブラック13R(三菱マテリアル(株)製)1k
gをアモルファスシリカ100gで被覆処理した。
【0088】次に図2に示すような構成を有する装置
(ベッセル内容量1.2リットル)に、直径1mmのジ
ルコニア製ビーズ2kgを充填し、上記で得られた被覆
処理チタンブラック300部、合成例1で得られた重合
体溶液(1)216部、シクロヘキサノン30部を仕込
んだ。ついで予め加熱しておいた熱媒を循環させること
により、ベッセル内部を160℃に昇温し、ディスクの
外周速度10m/sで2時間運転を行った後冷却し、ジ
ルコニア製ビーズを分離して顔料分散液(1)を得た。
【0089】比較例1 実施例1において熱媒を循環させる部分につき冷却水を
循環させることによってベッセル内部を50℃以下にし
た以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、比較用顔
料分散液(C1)を得た。
【0090】実施例2および比較例2 上記顔料分散液(1)及び比較用顔料分散液(C1)を
各1部とり、4部のシクロヘキサノンを加え混合分散さ
せたものをガラス板上にスピンコートした。室温乾燥し
た後、日本電色工業(株)製、濁度計(型式ND−10
01DP)を用いヘイズ値を測定したところ、顔料分散
液(1)はヘイズ値が3.5であったのに対し、比較用
顔料分散液(C1)では8.8であった。これは顔料分
散液(1)における分散が細かいことを示している。
【0091】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のチタンブラ
ック分散液は、本発明に係るチタンブラック分散液は、
高度な微分散性を長期間にわたり安定して示すものであ
って、各種の黒色被膜要素形成剤としてそのまま使用し
た場合に、あるいは着色剤ないしは遮光剤等として各種
の組成物に添加して使用した場合に、チタンブラックの
本来的に有する着色性、遮光性、低抵抗率等をその分散
形態において如何なく発揮させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るチタンブラック分散液の製造方
法において用いられる湿式分散処理装置の一実施態様の
構成を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明に係るチタンブラック分散液の製造方
法において用いられる湿式分散処理装置の別の実施態様
の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明に係るチタンブラック分散液を配合し
た感光性黒色樹脂組成物を用いブラックマトリックスを
形成する場合の形成工程を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1…ベッセル 2…回転軸 3、3a…攪拌子 3b…固定子 4…分散媒体(球状ビーズ) 5…熱電対 6…加熱ジャケット 7…熱媒循環ポンプ 8…熱媒タンク 9…加熱ヒータ 11…リボンヒーター 13…流体導入口 14…流体導出口 21…基板 22…感光性黒色樹脂組成物 23…フォトマスク 24…ホットプレート 25…感光性黒色樹脂形成物 26…露光硬化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/20 C08J 3/20 C 4J002 C09C 1/36 C09C 1/36 4J037 3/06 3/06 Fターム(参考) 4D077 AB04 AC05 CA15 DD08Y DD09Y DD10Y DD14Y DD17Y DD18Y DD19Y DE02Y DE08Y DE09Y DE20Y DE24Y 4F070 AA28 AA32 AA34 AC15 AC22 AD06 AE04 FA04 FB06 FC03 4G035 AB46 AE13 AE15 4G037 CA11 EA03 4G078 AA03 AB20 CA01 CA05 CA12 DC08 EA06 4J002 BF021 BG011 BG041 BG051 BG061 BG071 BG101 BJ001 DE136 DF016 FB026 FD096 GH01 GP03 HA05 4J037 AA21 CA25 CC13 CC16 DD04 DD23 EE03 EE28 EE48 FF05 FF11 FF15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッセル内部に複数の粒状メディアを配
    してなる撹拌装置内に、絶縁性物質により表面が被覆さ
    れた色材とポリマー溶液を配し、加熱下に分散処理する
    ことにより得られたことを特徴とする色材分散液。
  2. 【請求項2】 前記色材が黒色色材であることを特徴と
    する請求項1に記載の分散液。
  3. 【請求項3】 前記黒色色材がチタンブラックであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の分散液。
  4. 【請求項4】 着色コーティング組成物の着色ないし遮
    光成分として用いられるものである請求項1〜請求項3
    のいずれか1つに記載の分散液。
  5. 【請求項5】 感光性黒色樹脂組成物の着色ないし遮光
    成分として用いられるものである請求項1〜請求項3の
    いずれか1つに記載の分散液。
  6. 【請求項6】 ベッセル内部に複数の粒状メディアを配
    してなる撹拌装置内に、絶縁性物質により表面が被覆さ
    れた色材とポリマー溶液を配し、加熱下に分散処理する
    ことを特徴とする色材分散液の製造方法。
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