JP2001181452A - 通気口遮断用防火シート形成用組成物、通気口遮断用防火シート、および該シートの製造方法 - Google Patents
通気口遮断用防火シート形成用組成物、通気口遮断用防火シート、および該シートの製造方法Info
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Abstract
の温度で溶融する低融点有機繊維とからなる有機繊維基
材と、(ii)無機繊維基材と、(iii)充填材と、(iv)ゴム
材と、(v)ゴム薬品と、(vi)膨張性黒鉛と、(vii)溶剤と
を含有する組成物であって、上記耐熱性有機繊維が1〜
4重量%、低融点有機繊維が5〜20重量%、無機繊維
基材が5〜25重量%の量で、および膨張性黒鉛が10
〜25重量%(但し、各成分量は、組成物から該組成物
中の溶剤を除いたものに対する配合量である。)の量で
含まれている通気口遮断用防火シート形成用組成物。 【効果】火災時の膨張倍率が高く、形状保持性などに優
れた通気口遮断用防火シートを低コストで製造し得る通
気口遮断用防火シート形成用組成物、該組成物から得ら
れた通気口遮断用防火シートが提供される。
Description
形成用組成物、通気口遮断用防火シートおよび該シート
の製造方法に関し、さらに詳しくは、火災時の膨張倍率
が高く、形状保持性などに優れた通気口遮断用防火シー
トを低コストで製造し得る通気口遮断用防火シート形成
用組成物、該組成物から得られた通気口遮断用防火シー
ト並びに、該シートの製造方法に関する。
して建造物内の換気通路を遮断して延焼を防止すると共
に、煙の拡散を防止する役目をもつ、通気口遮断用防火
シート(防火通気見切り縁)が知られている。このよう
な通気口遮断用防火シートには、火災などにより、該シ
ートに熱が伝わると、該シートに含まれている膨張性物
質が180℃付近で速やかに膨張を開始し、しかも火勢
が増して1000℃に加熱されても、膨張したシート形
状が崩壊せず、その形状を保持していることが求められ
る。
は、従来より、種々提案されており、例えば、特許第2
595163号公報には、無機質繊維45〜60重量
%、アラミド繊維5〜10重量%、ゴム10〜20重量
%及び膨張性黒鉛10〜25重量%を含有してなる加熱
膨張性断熱シール材が開示され、該シール材は、火災に
際して、建造物の空隙や、内壁と外壁との間で断熱シー
ル層を形成して延焼を防ぎ、煙の拡散をも防止できる旨
記載されている。また該公報には、このようなシール材
は、有機溶剤にてゴムを溶解したゴム糊またはラテック
スへ、無機質繊維、アラミド繊維、膨張性黒鉛等を湿式
混合して粘土状混合物を得て、これを押出成形機にてシ
ート状またはロープ状に押出し、乾燥して可撓性のある
シートあるいはロープを得るか、あるいは、該粘土状混
合物をロール成板機にてシート状に成板し乾燥してシー
トを得ることができる旨記載されている。
示されているように、上記配合組成の粘土状混合物を押
出成形機を用いてシート状に押出し、乾燥してシートを
製造すると、原料として高価なアラミド繊維が多量に含
まれ、また、製法工程数が多いため、コスト高になり、
しかも加熱時にシートが面に垂直な方向だけでなく、面
に水平な方向などにも膨張してしまうという問題点があ
る。
は、ガラスまた合成樹脂のフリースまたは編組物から成
る基礎層を担体とし、膨張性黒鉛100重量部当たり、
ポリクロルブタジエン10〜30重量部、アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド樹脂1〜40重量部および安定
剤1〜3重量部を含有する組成物を前記担体上に被覆施
層して形成した熱膨張性填隙材が開示され、該熱膨張性
填隙材は、火災に際して壁または扉を密封できる旨記載
されている。
保持性に劣り、取り扱い上不便なため、通常、該熱膨張
性填隙材シートにガラスクロスを貼付して用いられてい
る。しかしながら、このようにガラスクロスを貼付した
シートは、現場で簡単に切断することができず、また、
両面テープを用いて所定位置に貼付しにくいという問題
点がある。
配管用継手類等の配管継手部やバルブ、ポンプ等の内部
を流れる内部流体を封止するために使用されるシート状
ガスケットに関して、アラミド繊維、フェノール樹脂繊
維、芳香族ポリエステル繊維、芳香族ポリイミド繊維な
どの有機繊維および/またはロック・スラグ繊維、アル
ミナ−シリケート繊維、アルミナ繊維、石英ガラス繊
維、カーボン繊維、金属繊維などの無機繊維からなる基
材繊維の5〜20wt%と、カオリン、クレー、タル
ク、シリカ、マイカ、ひる石、アルカリ土類金属から選
ばれた無機質粉体からなる無機質充填材の40〜70w
t%と、酸処理された未膨張黒鉛の5〜20wt%と、
ゴムおよびゴム薬品からなる結合材とを配合してなる流
体封止用のシート状ガスケットが開示されている。
ラミド繊維8重量%とロック・スラグ繊維10重量%と
を含み、充填材としてカオリン鉱物54重量%を含み、
結合材としてNBR15重量%とゴム薬品3重量%とを
含み、膨張材として硫酸処理黒鉛(膨張性黒鉛)10重
量%あるいは硝酸処理黒鉛10重量%を含む原料を用い
て、ガスケットを抄造法にて製造した例が具体的に記載
されている。
多量に含むガスケットは、製造コストが高くなる。
問題点を解決しようとするものであって、火災時の膨張
倍率が高く、形状保持性などに優れた通気口遮断用防火
シートを低コストで製造し得る通気口遮断用防火シート
形成用組成物、該組成物から得られた通気口遮断用防火
シート並びにその積層体を提供することを目的としてい
る。
防火シートを低コストで効率よく製造し得るような該シ
ートの製造方法を提供することを目的としている。
成用組成物は、(i)耐熱性有機繊維と、120〜180
℃の温度で溶融する低融点有機繊維とからなる有機繊維
基材と、(ii)無機繊維基材と、(iii)充填材と、(iv)ゴ
ム材と、(v)ゴム薬品と、(vi)膨張性黒鉛と、(vii)溶剤
とを含有する組成物であって、上記耐熱性有機繊維が1
〜4重量%の量で、低融点有機繊維が5〜20重量%の
量で、無機繊維基材が5〜25重量%の量で、および膨
張性黒鉛が10〜25重量%の量(但し、上記の各成分
量は、該組成物中から溶剤を除いたものを100重量%
とする。)で含まれていることを特徴としている。
が、アラミド繊維、フェノール樹脂繊維またはポリイミ
ド繊維であることが望ましい。また、上記低融点有機繊
維が、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維またはポ
リ塩化ビニル繊維であることが望ましい。本発明に係る
通気口遮断用防火シートは、(i)耐熱性有機繊維と、1
20〜180℃の温度で溶融する低融点有機繊維とから
なる有機繊維基材と、(ii)無機繊維基材と、(iii)充填
材と、(iv)ゴム材と、(v)ゴム薬品と、(vi)膨張性黒鉛
とを含有するシートであって、上記耐熱性有機繊維が1
〜4重量%の量で、低融点有機繊維が5〜20重量%の
量で、無機繊維基材が5〜25重量%の量で、および膨
張性黒鉛(vi)が10〜25重量%の量で含まれているこ
とを特徴としている。
も一部は、加硫されていることが望ましい。本発明にお
いては、上記耐熱性有機繊維が、アラミド繊維、フェノ
ール樹脂繊維またはポリイミド繊維であることが望まし
い。また、上記低融点有機繊維が、ポリエチレン繊維、
ポリプロピレン繊維またはポリ塩化ビニル繊維であるこ
とが望ましい。
上記の何れかに記載の通気口遮断用防火シート形成用組
成物を、熱ロールと冷却ロールとを有するシーター装置
にて成形してなることが望ましい。本発明に係る通気口
遮断用防火シートの製造方法は、上記の何れかに記載の
通気口遮断用防火シート形成用組成物を、熱ロールと冷
却ロールとから成るロール間で加熱圧延して通気口遮断
用防火シートを製造することを特徴としている。
く、形状保持性などに優れた通気口遮断用防火シートを
低コストで製造し得る通気口遮断用防火シート形成用組
成物が提供され、また該組成物から得られた通気口遮断
用防火シートが提供される。また本発明によれば、上記
のような通気口遮断用防火シートを低コストで効率よく
製造し得るような該シートの製造方法が提供される。
防火シート形成用組成物(組成物とも言う。)、通気口
遮断用防火シート(シートとも言う。)および該シート
の製造方法に具体的に説明する。<通気口遮断用防火シート形成用組成物> 本発明に係る
通気口遮断用防火シート形成用組成物には、基材繊維と
しての(i)有機繊維基材および(ii)無機繊維基材、(iii)
充填材、(iv)ゴム材、(v)ゴム薬品、(vi)膨張性黒鉛、
(vii)溶剤が含有されている。 <有機繊維基材(i)>上記有機繊維基材(i)としては、耐
熱性有機繊維と、低融点有機繊維とが含まれ、耐熱性有
機繊維としては、熱可塑性でも、熱硬化性でもよく、シ
ートが1000℃の高温下にある程度の時間にわたって
晒されてもその形状を保持できるような働きを有する耐
熱性有機繊維(高温形状保持性有機繊維)が挙げられ、
熱硬化性のものでは、上記1000℃の高温においても
ある程度の時間にわたってシート形状を保持できるよう
な働きを有する高温熱分解性の熱硬化性有機繊維が挙げ
られる。
可塑性有機繊維としては、例えば、アラミド繊維(芳香
族ポリアミド繊維)、フェノール樹脂繊維、ポリイミド
繊維、ポリスルホン繊維、ポリフェニレンオキシド繊
維、フッ素化ポリマー系繊維などが挙げられ、これらの
うちでは、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、フ
ェノール樹脂繊維あるいはポリイミド繊維が好ましい。
これらの耐熱性有機繊維は1種または2種以上組み合わ
せて用いてもよい。本発明に係る通気口遮断用防火シー
ト形成用組成物には、有機繊維基材として、好ましくは
上記アラミド繊維、フェノール樹脂繊維あるいはポリイ
ミド繊維等の耐熱性有機繊維が含有されており、得られ
るシートは火災時の屋内温度である1000℃の高温下
にある程度の時間晒されても、シートの剛性等の形状保
持性は確保される。
名「ケブラー」(芳香族ポリアミド繊維、デュポン社
製)、商品名「ケブラーパルプ」(フィブリル化した芳
香族ポリアミド繊維、デュポン社製)などが上市されて
いる。低融点有機繊維としては、120〜180℃の温
度で溶融しうるものが好ましく、例えば、ポリエチレン
繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維;
ポリ塩化ビニル系繊維;等が挙げられる。これらの低融
点有機繊維は、1種または2種以上組み合わせて用いて
もよい。
ト製造加工時には、繊維状でその強度を維持しつつ、建
造物が煙を発生し始めるような温度である180℃では
融けてシートの膨張を妨げることがないように、その融
点が120〜180℃のものが用いられる。なお、本発
明においては、上記低融点有機繊維よりも高融点の有機
繊維をその目的に反しない範囲で少量用いてもよい。
張時には上記低融点(120〜180℃)で融ける低融
点有機繊維としては、例えば、三井化学(株)製のポリ
エチレン繊維「ケミベスト FD990」、大和紡績
(株)製のポリプロピレン繊維「ダイワボウポリプ
ロ」、帝人(株)製のポリ塩化ビニル繊維「テビロン」
等が好ましく用いられる。 <無機繊維基材(ii)>無機繊維基材(ii)は、1000℃
でのシートの形状保持性に寄与し、このような無機繊維
基材(ii)としては、人体や環境への安全性の観点から非
石綿系のものが好ましく用いられ、具体的には、例え
ば、ロックウール繊維(岩綿)、ガラス繊維、セラミッ
ク繊維、カーボン繊維(炭素繊維)、金属繊維、セピオ
ライト繊維、ワラストナイト、鉱さい綿、溶融石英繊
維、化学処理高シリカ繊維、溶融珪酸アルミナ繊維、ア
ルミナ連続繊維、安定化ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊
維、チタン酸カリウム繊維、ウイスカー、ボロン繊維な
どが挙げられ、これらのうちでは、ロックウール繊維、
ガラス繊維、セラミック繊維、カーボン繊維、金属繊
維、セピオライト繊維、ワラストナイトが好ましい。な
お、本発明においては無機繊維基材として、石綿繊維を
少量含有させることができる。
以上組み合わせて用いられる。なお、本発明では、この
無機繊維(ii)と、下記の充填材(iii)のうちの無機充填
材とは、そのアスペクト比により区別され、無機繊維(i
i)とは、そのアスペクト比(平均)が10以上のものを
言い、無機充填材とは、そのアスペクト比が10未満の
ものを言う。 <充填材(iii)>充填材(iii)としては、無機繊維や膨張
性黒鉛を除き、カオリン、クレー、タルク、シリカ、マ
イカ、炭酸カルシウム、硫酸鉛、酸化マグネシウム、ト
リポリ石、アルカリ土類金属塩(例:硫酸バリウム)、
含水ケイ酸類、水酸化物類などが挙げられ、これらのう
ちでは、カオリン、クレー、タルク、シリカ、マイカ、
炭酸カルシウム、アルカリ土類金属塩、含水ケイ酸類、
水酸化物類が好ましく、さらには、難燃剤としても機能
する含水ケイ酸類、水酸化物類が望ましい。この含水ケ
イ酸類等の充填材は、火災等により、シートが膨張し、
熱に晒される面積が増加し、シートの熱劣化が促進され
るような状況下において、自らが保持する結晶水を放出
し、熱吸収し、シートの熱劣化を抑制する働きを有して
いる。 <ゴム材(iv)>ゴム材(未加硫ゴム)(iv)は、上記の有
機繊維、無機繊維基材などの基材繊維類を結合する役割
等を果たしており、このようなゴム材としては、天然ゴ
ム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、アクリルゴム(ANM、AC
M)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(II
R)、エチレン―プロピレンゴム(EPM、EPD
M)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(VM
Q、PMQ、FVMQ)、クロロスルフォン化ポリエチ
レン(CSM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、塩化ポ
リエチレン(CPE)、塩化ブチルゴム(CIR)、エ
ピクロルヒドリンゴム(CD、ECO)、ニトリルイソ
プレンゴム(NIR)などが挙げれる。
BR、NBR、HNBR、BR、IR、IIR、CR、
EPDM、ACM(ANM)、シリコンゴム、フッ素ゴ
ムが好ましく、さらには、加工性の点よりNBRが最も
好ましく用いられる。特に高ニトリルゴムは、熱ロール
と冷却ロールとからなる一対のロールを供えたシーター
装置を用いて通気口遮断用防火シート形成用組成物から
通気口遮断用防火シートを製造する際に、冷却ロール側
に原料の上記組成物が密着し被着してしまう現象である
「取られ現象」が少なく、加工性に優れた組成物が得ら
れる。
SBRにナフテン系のプロセス油が配合された油展ゴム
を用いることもできる。さらにまた、このような油展ゴ
ムと上記のような種々のゴム材とを組合せて用いること
もできる。 <ゴム薬品(v)>ゴム薬品(v)としては、加硫剤(架橋
剤)、加硫促進剤、加硫助剤(架橋助剤)、分散剤、老
化防止剤、スコーチ防止剤、可塑剤、顔料など、耐熱
性、耐油性、耐酸性、耐光性、色調など目的に応じて選
択使用される。 <膨張性黒鉛(vi)>膨張性黒鉛(vi)は、黒鉛あるいは再
生黒鉛を硫酸、硝酸等で酸処理して得られる未膨張の層
間化合物であり、必要によりこの未膨張の層間化合物を
さらに水洗・乾燥してもよい。この未膨張の層間化合物
としての膨張性黒鉛では、熱によりこの黒鉛結晶層間を
膨張させることができ、黒鉛を例えば、硫酸処理して得
られるこの未膨張の層間化合物は、約250℃から膨張
開始し、また硝酸処理してなる層間化合物は、約150
℃から膨張開始し、何れも800〜1000℃では黒鉛
層間が層面と垂直な方向に大きく膨張する性質を有して
いる。このような膨張性黒鉛は、例えば、日本黒鉛商事
(株)より、「EXP−48NF」、「EXP−48
M」、「EXP−60M」、「EXP−80M」等の商
品名で上市され、住金ケミカル(株)より「50LTE
−S」、「50LTE」等の商品名で上市されている。
これらのうちでは、日本黒鉛商事(株)製の「EXP−
60M」、住金ケミカル(株)製の「50LTE−
S」、「50LTE」が好ましい。
上組み合わせて用いられる。なお、加熱膨張性物質ある
いは加熱発泡性物質には、上記膨張性黒鉛以外に、パー
ライト、バーミュキュライト、黒曜石、真珠岩等がある
が、これらは膨張性黒鉛に比べて何れも膨張(発泡)開
始温度が高いという欠点がある。また、有機系発泡剤を
用いた場合、通気口遮断用防火シートには、多量の充填
材が含まれているため発泡ガスがリークし、期待したよ
うな発泡が得られないと言う問題点がある。これに対し
て、上記膨張性黒鉛が配合された本発明の通気口遮断用
防火シート形成用組成物より得られるシートは、火災な
どで該シートに熱が伝わり120〜180℃になると膨
張性黒鉛が速やかに膨張を開始し、約350℃では20
倍程度にも膨張し、1000℃である程度の時間加熱さ
れても膨張したシートが崩壊せずその形状を保持でき、
煙や空気(酸素)を遮断し延焼の防止を図ることがで
き、防火見切り縁として好適である。
用組成物には、上記有機繊維基材(i)としては、耐熱性
有機繊維と低融点有機繊維とが含まれるが、このうちの
上記アラミド繊維、フェノール樹脂繊維、ポリイミド繊
維等の耐熱性有機繊維は、合計で1〜4重量%、好まし
くは1〜3重量%の量で、低融点有機繊維は5〜20重
量%、好ましくは9〜15重量%の量で含まれているこ
とが望ましい。
繊維とからなる上記有機繊維基材(i)としては、2〜2
0重量%、好ましくは7〜15重量%の量で含まれてい
ることが望ましい。また、無機繊維基材(ii)は5〜25
重量%、好ましくは10〜20重量%の量で、および膨
張性黒鉛(vi)は10〜25重量%、好ましくは14〜2
2重量%の量で含まれていることが望ましい。
いが、通常1〜5重量%、好ましくは2〜4重量%の量
で含まれていることが望ましい。但し、これら各成分量
は、該組成物中の溶剤を除いたものを100重量%とし
たときの値である。また、本発明に係る通気口遮断用防
火シート形成用組成物には、上記耐熱性有機繊維と、1
20〜180℃の温度で溶融する低融点有機繊維とから
なる有機繊維基材(i)と、無機繊維基材(ii)と、充填材
(iii)と、ゴム材(iv)と、ゴム薬品(v)と、膨張性黒鉛(v
i)との合計を100重量部とするとき、上記耐熱性有機
繊維が1〜4重量部、好ましくは1〜3重量部の量で、
低融点有機繊維が5〜20重量部、好ましくは9〜15
重量部の量で含まれることが望ましい。
繊維との合計である上記有機繊維基材(i)としては、2
〜20重量部、好ましくは7〜15重量部の量であるこ
とが望ましい。また、無機繊維基材(ii)が5〜25重量
部、好ましくは10〜20重量部の量で、膨張性黒鉛が
(vi)10〜25重量部、好ましくは14〜22重量部の
量で含まれていることが望ましい。
いが、上記成分(i)〜(vi)の合計100重量部中に、通
常1〜5重量部、好ましくは2〜4重量部の量で含まれ
ていることが望ましい。また、有機繊維基材(i)は、耐
熱性有機繊維と、低融点有機繊維とからなるが、耐熱性
有機繊維は、耐熱性有機繊維と低融点有機繊維との合計
100重量部中に、通常、5〜22重量部、好ましくは
8〜15重量部の量で含まれていることが望ましい。
るシーター製法(カレンダー製法)では、該組成物をロ
ール上で熱ロールに圧縮すり込みを行い熱ロール側に積
層すると共に、ゴムの加硫、溶剤の乾燥工程を同時に行
う。よって、製法上シート用組成物の引張強度等の強度
がある程度必要であり、強度が低いとシート加工を行う
上で「モマレ現象」すなわち、シーター製法にてシート
成形時に、熱ロールに積層されたシート状物が熱ロール
から剥がれシート状物にシワが入る現象を発生する恐れ
があり、また加工性の便のみを重視し強度が高くなって
しまうと、得られたシートを通気口遮断用防火シートと
して用いる際にその膨張が妨げられるが、上記範囲で各
成分が含まれていると、シート加工性と火災時の膨張の
両者がバランス良く確保される。
火シート形成用組成物には、有機繊維基材(i)として、
120〜180℃では溶融せず、1000℃になっても
ある程度の時間にわたって膨張したシート形状の保持に
寄与できるアラミド繊維、フェノール樹脂繊維あるいは
ポリイミド繊維等の耐熱性有機繊維と、120〜180
℃で溶融する低融点有機繊維とがそれぞれ上記のような
量で含まれているため、該組成物を加工し、通気口遮断
用防火シートを製造する際には、上記高融点あるいは高
温分解性の耐熱性有機繊維などと共に、低融点有機繊維
が、繊維状態でその強度を維持して、シーター製法など
による良好な加工性に寄与し、また火災などにより、シ
ートが加熱されて120〜180℃、特に180℃にな
った場合には、この低融点有機繊維が速やかに溶融し、
シートの形状を保持しつつシートの膨張(すなわち膨張
性黒鉛の膨張)を容易にすることができ、また、該シー
トが火に包まれ1000℃になっても、上記の耐熱性有
機繊維が上記量で存在しているため、ある程度の時間に
わたって崩壊することなくそのシート形状を保持して、
防火用通気口などを遮断できる。
組成物を得るには、上記各成分(i)〜(vi)を任意の順序
で添加し、混合・攪拌等すればよい。なお、本発明に係
る通気口遮断用防火シート形成用組成物には、上記成分
以外に、通常、通気口遮断用防火シート形成用組成物に
配合されるような成分、例えば、有機溶剤、カップリン
グ剤、有機帯電防止剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂、あるいは各種熱可塑性樹脂等が含ま
れていてもよい。
ム揮(ゴム含量が100mg/100ml以上のガソリ
ン)、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの有
機溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いること
ができる。このような有機溶剤の使用量には、特に制限
はないが、例えば、上記成分(i)〜(vi)の合計100重
量%に対して、例えば、10〜100重量%、好ましく
は20〜80重量%の量で用いてもよい。また、通気口
遮断用防火シート形成用組成物中に含まれる固形分を1
00重量%とするとき、例えば、10〜100重量%、
好ましくは20〜80重量%の量で用いてもよい。
チルアンモニウムクロリドなどのカチオン性帯電防止
剤;アルキル硫酸エステルなどのアニオン性帯電防止
剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオ
ン性帯電防止剤;ベタインなどの両性帯電防止剤;水溶
性ポリマー帯電防止剤;あるいはケイ素化合物系帯電防
止剤;などが挙げられる。
防火シート形成用組成物中に、0.1〜10重量%の量
で添加することによって冷却ロールへの通気口遮断用防
火シート形成用組成物の付着防止効果を高めることがで
きる。 [通気口遮断用防火シートの製造]次に本発明に係る通
気口遮断用防火シートの好ましい製造方法であるシータ
ー製法(カレンダーロール製法)について説明する。
ム揮などのゴム材用溶剤に、ゴム材(iv)を溶解させる。
また本発明では、ゴム材が各種分散媒に分散されたゴム
ラテックスを用いてもよい。このゴム材溶液またはゴム
ラテックスに、ゴム薬品(v)、ロックウール等の無機繊
維基材(ii)、充填材(iii)、有機繊維基材(i)としてのア
ラミド繊維等の耐熱性有機繊維およびポリエチレン繊維
等の低融点有機繊維、膨張性黒鉛(vi)を混入する。さら
に必要により、帯電防止剤などを配合して均一になるよ
うに混練して粘土状の通気口遮断用防火シート形成用組
成物を準備する。
とからなる一対のロール間に挿入して加熱圧延する。こ
の際、熱ロールは一般的には120〜160℃の温度に
するが、用いられる低融点有機繊維の融点以下の温度に
設定する。また冷却ロールは50℃以下の温度に保たれ
ていることが好ましい。上記組成物を、このような温度
条件に設定されたシーター装置に挿通させた場合には、
該組成物中の耐熱性有機繊維は勿論、低融点有機繊維も
その繊維形状を実質上保った状態で該組成物は加熱圧延
され、シート状に成形される。また、この加熱圧延操作
により、ゴム材は加硫されても加硫されなくともよい
が、好ましい態様においては、ゴム材の少なくとも一部
は、ゴム薬品特に加硫剤と反応して加硫(架橋)され
る。その加硫の程度は、ロール回転速度、各ロールの設
定温度、ロール間隙あるいはロール圧、シート厚などに
もよるが、熱ロールと冷却ロールがそれぞれ上記温度に
設定されていることにより熱ロール側と冷却ロール側で
異なっており、シート状物の熱ロール側表面から冷却ロ
ール側表面にかけて次第に低下・減少している。換言す
れば、得られるシート中の結合材に着目すると、該シー
トには、通常、未加硫のゴム材およびゴム薬品と共に、
加硫されたゴム材が通常含まれている。
置は、シーター装置として公知である。上記のように通
気口遮断用防火シート形成用組成物を一対のロール間に
挿入すると、該組成物は加熱圧延されて熱ロール側にシ
ート状に積層(巻回)される。次いで、このシート状の
加硫物を熱ロールから剥離させると、通気口遮断用防火
シートが得られる。
の溶剤が揮散し該シート状物は乾燥すると共に、含まれ
るゴムの加硫が行われる。このため、このシーター装置
を用いたシーター製法によれば、押出し製法に比して、
より少ない工程数で、低コストにて所望の通気口遮断用
防火シートを製造できる。このようにして得られた通気
口遮断用防火シートでは、膨張性黒鉛(未膨張の黒鉛層
間化合物)の層面が、実質上シート面に平行な方向にの
み配向しており、火災などでシートが加熱されると、黒
鉛層間化合物の層面と垂直な方向、すなわち、シート面
に垂直な方向にのみ膨張性黒鉛は著しく大きく膨張し、
結局シートは厚み方向(シート面に垂直な方向)にのみ
膨張するため、火災時の熱を受けると著しく高倍率で膨
張するようになる。
口の防火メカニズムについて一例をもってさらに説明す
ると、図1(A)において、換気用空気通路6に配設さ
れた本発明の通気口遮断用防火シート9は、火災が発生
し、換気用空気通路6に熱風が浸入し始めると、シート
面に垂直な方向に膨張を開始し、図1(B)中付番9A
で示すように、実質上シートの面に垂直な方向にのみ著
しく膨張し、シート面に水平な方向には膨張せず、短時
間に換気用空気通路6を完全に閉塞(閉鎖)させるた
め、熱風がそれ以上小屋裏や換気用空気通路6内深くま
で浸入するのを防止できる。
用防火シート形成用組成物の混練工程、加熱圧延工程で
ほとんど完全に蒸散してしまう。また、有機繊維基材
(i)のうちで、低融点有機繊維の一部は、この熱ロール
で120〜160℃の温度で加熱されて溶融し、繊維形
状を失うことがあるが、本発明では、このようにその繊
維形状を一部失った低融点有機繊維も低融点有機繊維に
含める。
物を一対のロール間に挿入してシート状に圧延する際
に、冷却ロールに該組成物の一部が付着することがあ
る。このような冷却ロールへの通気口遮断用防火シート
形成組成物の付着防止効果は、該組成物中に上記有機帯
電防止剤を例えば、0.1〜10重量%の量で添加する
ことによって高めることができる。
記製法に限定されず、従来公知の抄紙法にて製造するこ
ともできる。 <通気口遮断用防火シート>このように本発明に係る通
気口遮断用防火シートは、上記通気口遮断用防火シート
形成用組成物(組成物)をシート状に成形、好ましくは
架橋(加硫)・成形してなっており、該シートには、
(i)有機繊維基材、(ii)無機繊維基材、(iii)充填材、(i
v)ゴム材、(v)ゴム薬品、および(vi)膨張性黒鉛が含有
されている。
ター製法により製造されている場合、ゴム材は加硫され
ていてもよく加硫されていなくともよいが、好ましくは
ゴム材の少なくとも一部は加硫され、特に熱ロール側
(一方面)は、冷却ロール側(他方面)よりも加硫され
ている度合いが高い。この通気口遮断用防火シートに
は、その他、必要により、前記通気口遮断用防火シート
形成用組成物中に配合されたような各種固形分等が含ま
れていてもよい。
シートの厚さは、特に制限されないが、通常、0.4〜
5.0mm厚、好ましくは0.5〜3.2mm厚程度
(例:2mm厚)である。このような通気口遮断用防火
シートの常温(15〜25℃)で測定した引張強度(試
験方法:JIS R 3453)は、横方向すなわち幅方
向で、通常3〜15MPa、好ましくは5〜10MPa
であり、密度(嵩密度、試験方法:ASTM F 39)
は、通常800〜2000kg/m3、好ましくは10
00〜1500kg/m3であり、180℃で5分間加
熱した場合の膨張倍率が通常1.2倍以上、好ましくは
1.4倍以上であり、350℃で5分間加熱した場合の
膨張倍率が通常、18倍以上、好ましくは20〜25倍
であり、1000℃で5分間保持しても、シートが崩壊
せず、その形状が実質上保持されることが望ましい。
とシートの膨張倍率は大きくなるが、通気口遮断用防火
シートとしての形状保持性が損なわれることがあり、ま
た2000kg/m3を超えると火災時に膨張が妨げら
れる恐れがある。またシート強度が、3MPaより小さ
いと膨張倍率は大きくなる傾向があるが、形状保持性が
損なわれる恐れがあり、また15MPaより大きくなる
と膨張が妨げられる恐れがある。
く、形状保持性などに優れ、火災時には120〜180
℃程度の温度で熱膨張開始し、例えば、350℃では、
高倍率にシートの厚み方向に膨張して通気口を閉鎖し煙
を遮断し酸素供給をストップさせることができ、火災時
の屋内温度である1000℃の温度である程度の時間晒
されても形状保持できる通気口遮断用防火シートを低コ
ストで製造し得る通気口遮断用防火シート形成用組成
物、該組成物から得られた通気口遮断用防火シートが提
供される。
遮断用防火シートを低コストで効率よく製造し得るよう
な該シートの製造方法が提供される。
説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定され
るものではない。試験方法等は以下の通り。 <試験方法と用語の意義> 「試料」試料は、厚さ±0.1mmの通気口遮断用防火
シートの端から150mm幅に切り取って調製する。
準状態の試料」とは、100℃±2℃に保ったギヤ式老
化試験機又はこれに準じた高温槽に試料を入れ、60分
間保持した後取り出し、デシケーター中で室温まで放冷
したものをいう。引張強さ、密度試験は、全て標準状態
の試料を用いて行う。なお、試験場所の標準状態につい
ては、試験温度25±5℃とする。
対して直角な方向(シート幅方向)から3個とり、ダン
ベル1号形に打ち抜く。但し、試験時の引張速さは、3
00±25mm/minとする。引張強度は、試験片3
個について測定した平均値を以て表す。
ち抜く。密度は、試験片3個について測定した平均値を
以て表す。
し、50mm角で打ち抜く。熱膨張開始温度は、試験片
3個について測定した平均値を以て表す。熱膨張開始温
度は、150±2℃に保ったギヤ式老化試験機又はこれ
に準じた高温槽に試料を入れ、5分間保持した後取り出
し、ノギスにて試料の最大厚さを測定することにより求
める。上記温度での加熱しても試料の厚みに変化のない
場合は10℃づつ試験温度を上昇させる。
角で打ち抜く。180℃膨張倍率は、試験片3個につい
て測定した平均値を以て表す。180℃膨張倍率は、1
80℃±2℃に保ったギヤ式老化試験機又はこれに準じ
た高温槽に試料を入れ、5分間保持した後取り出し、ノ
ギスにて試料の最大厚さを測定して、下記式により求め
る。
角で打ち抜く。350℃膨張倍率は、試験片3個につい
て測定した平均値を以て表す。350℃膨張倍率は、3
50℃±2℃に保ったギヤ式老化試験機又はこれに準じ
た高温槽に試料を入れ、5分間保持した後取り出し、ノ
ギスにて試料の最大厚さを測定して、下記式により求め
る。
m角で打ち抜く。1000℃形状保持性は、試験片3個
について測定した平均値を以て表す。1000℃形状保
持性は、1000℃±2℃に保ったギヤ式老化試験機又
はこれに準じた高温槽に試料を入れ、5分間保持した後
取り出し、その取り出し時に試料が崩れないことを確認
することで測定する。
れナキこと
調製>以下の組成を有する通気口遮断用防火シート形成
用組成物を調製した(表1参照)。 (i)アラミド繊維[ケブラーパルプ,デュポン社製] ・・・ 2重量% ポリエチレン繊維 ・・・・・12重量% (ii)無機質繊維[ロックウール繊維、アスペクト比65〜85] ・・・・・・16重量% (iii)充填剤(種類:重質炭酸カルシウム) ・・・・・・36重量% (iv)合成ゴム ・・・・・・12重量% (v)ゴム薬品 ・・・・・・ 3重量% (vi)膨張性黒鉛 ・・・・・19重量% (以上(i)〜(vi)の合計100重量%) (vii)溶剤(トルエン等)・・・・・・ [上記(i)〜(vi)の合計100重量%に対して74重量%] 得られた組成物を120℃に保たれた加熱ロールと30
℃以下に保たれた冷却ロールとの間に挿入して加熱圧延
した。この際、冷却ロール表面にトルエンを散布したと
ころ、冷却ロール表面への該組成物の付着は防止され、
熱ロール側にシート状に積層(巻回)された。
レードにより剥離して、厚さ2.0mmでタテ381c
m×ヨコ127cmの通気口遮断用防火シートを得た。
次に得られた通気口遮断用防火シートの各種特性を上記
のような方法で測定した。得られた通気口遮断用防火シ
ートの熱膨張開始温度は、180℃であり、膨張倍率は
1.5倍(180℃/5分)であり、最終膨張倍率は2
0倍(350℃)であり、形状保持性は「崩れ無し」
(1000℃/5分)であり、密度(ASTM F 39
に準拠)は1200kg/m3であり、引張強度は、ヨ
コ方向で5.4MPaであった。
ト形成用組成物の配合組成を表1に変え、また特許第2
595163号公報の実施例に記載の押出製法すなわ
ち、押出機を用いて該組成物をシート状に一旦押出した
後、次いで乾燥・加硫・プレスを行うことによりシート
を製造した以外は、実施例1と同様にして、通気口遮断
用防火シートを作製し、試験した。
1の場合の1.6倍のコストを要し、その熱膨張開始温
度は、180℃であり、膨張倍率は1.5倍(180℃
/5分)であり、最終膨張倍率は20倍(350℃)で
あり、形状保持性は崩れ無し(1000℃/5分)であ
り、密度は1300kg/m3であり、引張強度は、ヨ
コ方向で2.1MPaであった。
1と同様にした以外は、比較例1と同様にして、通気口
遮断用防火シートを作製し、試験した。得られた通気口
遮断用防火シートは実施例1の約2倍のコストを要し、
その熱膨張開始温度は、190℃であり、180℃/5
分では、「膨張無し」となり、190℃/5分での膨張
倍率は1.25倍(190℃/5分)であり、最終膨張
倍率は16倍(350℃)であり、形状保持性は崩れ無
し(1000℃/5分)であり、密度は1460kg/
m3であり、引張強度は、ヨコ方向で15.0MPaで
あった。
の方法に準じて、下記組成の通気口遮断用防火シート形
成用組成物を用いて実施例1と同様なカレンダー製法に
て通気口遮断用防火シートを作製した。得られた通気口
遮断用防火シートを用いて、上記実施例1と同様に各種
物性の試験を行った。
1の場合の約1.6倍のコストを要し、その熱膨張開始
温度は、210℃であり、180℃で5分間加熱したと
ころ「膨張なし」となり、210℃で5分間加熱したこ
ところ膨張倍率は1.5倍であり、最終膨張倍率は、4
倍(350℃)であり、形状保持性は「崩れ無し」(1
000℃/5分)であり、密度は1800kg/m3であ
り、引張強度は、ヨコ方向で7.3MPaであった。
組成物を用い、カレンダー製法により通気口遮断用防火
シートを作製した。
1.5mm。
発明の通気口遮断用防火シートを示し、図1(B)は、
火災が発生し、シート面に垂直な方向に該通気口遮断用
防火シートが膨張し、換気用空気通路を完全に閉塞した
状態の通気口遮断用防火シートを示す。
Claims (9)
- 【請求項1】(i)耐熱性有機繊維と、120〜180℃
の温度で溶融する低融点有機繊維とからなる有機繊維基
材と、(ii)無機繊維基材と、(iii)充填材と、(iv)ゴム
材と、(v)ゴム薬品と、(vi)膨張性黒鉛と、(vii)溶剤と
を含有する組成物であって、 上記耐熱性有機繊維が1〜4重量%の量で、 低融点有機繊維が5〜20重量%の量で、 無機繊維基材が5〜25重量%の量で、および膨張性黒
鉛が10〜25重量%の量(但し上記の各成分量は該組
成物中から溶剤を除いたものを100重量%とする。)
で含まれていることを特徴とする通気口遮断用防火シー
ト形成用組成物。 - 【請求項2】上記耐熱性有機繊維が、アラミド繊維、フ
ェノール樹脂繊維またはポリイミド繊維である請求項1
に記載の通気口遮断用防火シート形成用組成物。 - 【請求項3】上記低融点有機繊維が、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維またはポリ塩化ビニル繊維であ
る請求項1〜2の何れかに記載の通気口遮断用防火シー
ト形成用組成物。 - 【請求項4】(i)耐熱性有機繊維と、120〜180℃
の温度で溶融する低融点有機繊維とからなる有機繊維基
材と、(ii)無機繊維基材と、(iii)充填材と、(iv)ゴム
材と、(v)ゴム薬品と、(vi)膨張性黒鉛とを含有するシ
ートであって、 上記耐熱性有機繊維が1〜4重量%の量で、 低融点有機繊維が5〜20重量%の量で、 無機繊維基材が5〜25重量%の量で、および膨張性黒
鉛が10〜25重量%の量で含まれていることを特徴と
する通気口遮断用防火シート。 - 【請求項5】上記ゴム材の少なくとも一部は、加硫され
ている請求項4に記載の通気口遮断用防火シート。 - 【請求項6】上記耐熱性有機繊維が、アラミド繊維、フ
ェノール樹脂繊維またはポリイミド繊維である請求項4
〜5の何れかに記載の通気口遮断用防火シート。 - 【請求項7】上記低融点有機繊維が、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維またはポリ塩化ビニル繊維であ
る請求項4〜6の何れかに記載の通気口遮断用防火シー
ト。 - 【請求項8】上記請求項1〜3の何れかに記載の通気口
遮断用防火シート形成用組成物を、熱ロールと冷却ロー
ルとを有するシーター装置にて成形してなる請求項4〜
7の何れかに記載の通気口遮断用防火シート。 - 【請求項9】請求項1〜3の何れかに記載の通気口遮断
用防火シート形成用組成物を、熱ロールと冷却ロールと
から成るロール間で加熱圧延して通気口遮断用防火シー
トを製造することを特徴とする通気口遮断用防火シート
の製造方法。
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