JP2000050467A - 防火用膨張性樹脂組成物 - Google Patents

防火用膨張性樹脂組成物

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JP2000050467A
JP2000050467A JP10209977A JP20997798A JP2000050467A JP 2000050467 A JP2000050467 A JP 2000050467A JP 10209977 A JP10209977 A JP 10209977A JP 20997798 A JP20997798 A JP 20997798A JP 2000050467 A JP2000050467 A JP 2000050467A
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fire
inorganic
resin
organic
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JP10209977A
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English (en)
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Kensuke Umeyama
謙介 梅山
Tadashi Naruse
正 成瀬
Masanori Owari
正典 尾張
Takashi Hoshino
隆 星野
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TOWA KOGYO KK
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Techno Material Co Ltd
Original Assignee
TOWA KOGYO KK
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Techno Material Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性、施工性が優れ、シートとしてもパテ
としても使用することができ、長期保存しても軟度低下
を起こさず、火災発生時には大きく膨張して膨張層にな
って延焼防止のバリアとなり、しかもその膨張層は形崩
れを起こさない防火用膨張性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 この防火用膨張性樹脂組成物は、ベース
樹脂に、無機系膨張剤または/および有機系膨張剤と、
フッ素系樹脂が形崩れ防止用樹脂として同時に配合され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防火用膨張性樹脂組
成物に関し、更に詳しくは、シート状でも、またパテ状
でも使用することができ、とくに火災発生時に形崩れを
起こしにくく、防火区画体の貫通部の閉塞材料として有
用な防火用膨張性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】工場やオフィスビルなどの建築では、互
いの居住空間を画分する壁や床などの防火区画体に貫通
孔を穿設し、その貫通孔にポリ塩化ビニルパイプやポリ
エチレンパイプのような可燃性の樹脂パイプが挿通され
る。また、空調設備の配管や各種電線ケーブルなども挿
通される。しかしながら、ある居住空間で火災が発生す
るとその熱や炎で前記樹脂パイプ,空調装置の配管の発
泡断熱材,電線ケーブルの被覆などが燃焼したり溶融し
たりして消失してしまうため、前記貫通孔が炎道になっ
てここから隣室へと延焼が進んでしまう。
【0003】そのため従来は、不燃材である例えばスレ
ートパイプで樹脂パイプなどの外側が被覆されたいわゆ
る耐火二重管を前記貫通孔に挿通し、その耐火二重管と
貫通孔との間隙をモルタルやロックウールなどで閉塞す
る防火工法が施工されている。
【0004】しかしながら、この耐火二重管は相当な重
量物であり、運搬時や施工時における作業性が悪い。ま
た、一旦、火災が発生した場合には、内管である樹脂パ
イプなどが蒸し焼き状態になって有害ガスを発生し、ま
た貫通孔の完全閉塞が期待できないことも相俟って、隣
室へ有害ガスなどが流入することもある。
【0005】このようなことから、最近では、樹脂パイ
プや空調装置の配管などの外側を、加熱されると発泡し
て体積が膨張する耐熱性の膨張性組成物で被覆し、それ
を防火区画体の貫通孔に挿通した構造を採用することも
ある。
【0006】この構造の場合は、ある居住空間で火災が
発生してその炎熱が防火区画体の貫通部に達すると、前
記膨張性組成物は加熱されて膨張し、そのときに発生す
る圧力で、軟化している樹脂パイプや空調装置の配管の
発泡断熱材などを押しつぶして貫通孔全体を閉塞して延
焼を防止する。
【0007】このような働きをする耐熱性の膨張性組成
物としては、従来から、ポリ塩化ビニル,塩素化ポリエ
チレン,エチレンとエチルアクリレート共重合体のよう
なベース樹脂に、熱膨張性の黒鉛,ひる石のような無機
系膨張剤や、アゾジカルボンアミドに代表される酸アミ
ド系化合物のような有機系膨張剤を配合したものが提供
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら提供されている上記の膨張性組成物は、炎熱を受けて
膨張はするけれども、概ね、形成された膨張層は時間経
過が進むにつれて形崩れを起こし、防火区画体の貫通孔
から崩落することがある。このような傾向は、膨張性組
成物がパテ状の場合、より顕著である。
【0009】このような事態の発生は延焼防止にとって
極めて不都合であるため、膨張層の崩落量が補填される
ように、施工時には予め多量の膨張性組成物を使用する
ことが必要になってくる。しかしながら、そのような対
策は、施工時のコスト上昇を招くのみならず、仮にその
ような対策を施しても膨張層の崩落現象は依然として進
行し続けるので、結局は、防火区画体の貫通孔における
閉塞状態を長期に亘って確保することは困難である。
【0010】したがって、膨張性組成物には、炎熱を受
けたときに、大きな膨張倍率で膨張してその膨張層で防
火区画体の貫通孔を完全に閉塞することができるという
性質とともに、炎熱を受け続けても、形成された膨張層
が形崩れを起こさず、長期に亘って形状を保持し続ける
という性質が要求されることになる。
【0011】また、この膨張性組成物の場合は、工場で
製造されてから施工に供するまでの期間が長いときに、
その保存過程で変質して例えば膨張倍率が低下するなど
の事態が起こると、その膨張性組成物は当初想定された
防火性能を発揮しないことになる。また、保存過程で膨
張性組成物が硬化したりすると、実使用時における施工
性は悪くなってしまう。
【0012】したがって、実使用に供する膨張性組成物
としては、長期の保存過程でも変質しないもの、すなわ
ち保存性に優れているものは、在庫もしやすいので好適
である。
【0013】本発明は、形状保持性に優れている防火用
膨張性樹脂組成物を提供することを目的とする。更に
は、膨張性,形状保持性,保存性をバランスよく兼備し
ている新規な防火用膨張性樹脂組成物の提供をも目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、ベース樹脂に、無機系膨張
剤または/および有機系膨張剤と、フッ素系樹脂とが同
時に配合されて成ることを特徴とする防火用膨張性樹脂
組成物が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物におけるベー
ス樹脂としては格別限定されるものではないが、この樹
脂組成物の実使用に際しては、防火区画体の貫通孔とそ
こに挿通されている各種パイプやケーブルなどとの隙間
にパテとして充填されたり、またシート状にして各種パ
イプやケーブルなどの外周を被覆するという使用形態が
採用されることを考慮すると、当該ベース樹脂として
は、柔軟性を備えたものを用いることが好ましい。
【0016】その場合、ベース樹脂としては、固形状ポ
リマーと液状ポリマーのいずれをも使用することがで
き、また両者を混合して使用することができる。また、
ウレタンゴムやフェノール樹脂のように、液状で供給さ
れた原料を反応させることにより固形状に変化させたも
のであっても、それがある程度の柔軟性を備えていれば
使用することができる。
【0017】固形状ポリマーとしては、柔軟性を備えた
ゴムや熱可塑性エラストマーを好適なものとしてあげる
ことができる。
【0018】ゴムや熱可塑性エラストマーをベース樹脂
として用いることにより、施工時の作業性が向上する。
またゴムは加熱されても溶融して液状になることはな
く、これを用いた樹脂組成物は火災発生時にその施工個
所から流失しないので貫通孔の完全閉塞を確実に実現す
ることができる。
【0019】具体的には、天然ゴム,イソプレンゴム,
ブタジエンゴム,1,2−ポリブタジエン,スチレン−
ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ニトリルゴム,ブ
チルゴム,エチレン−プロピレンゴム,クロロスルホン
化ポリエチレンゴム,アクリルゴム,エピクロルヒドリ
ンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴムのような固形ゴ
ム;スチレン系熱可塑性エラストマー,オレフィン系熱
可塑性エラストマー,塩ビ系熱可塑性エラストマーのよ
うな熱可塑性エラストマーをあげることができる。
【0020】これらのうち、耐熱性や耐候性や耐オゾン
性が良好で、長時間の保管後にあっても適正な可撓性を
保持して施工性の低下を起こさず、また施工後であって
も劣化を起こしづらいエチレン−プロピレンゴムやブチ
ルゴムは、樹脂組成物をパテとして用いる場合でも、シ
ートとして用いる場合でも好適なベース樹脂である。
【0021】エチレン−プロピレンゴムとしては、従来
から知られているものであれば何であってもよい。例え
ば、エチレンとプロピレンのみとから合成され、分子内
に二重結合を持たないエチレン−プロピレンコポリマー
(EPM)や、エチレンとプロピレンの共重合体に側鎖
を形成する第3成分として二重結合を有する基を導入し
たエチレン−プロピレンターポリマー(EPDM)や、
これら両者をブレンドしたものをあげることができる。
【0022】また、ブチルゴムとしては格別限定される
ものではなく、従来から公知のものを使用することがで
きる。
【0023】上記した固形状ポリマー単独でも充分にベ
ース樹脂として機能するが、更に、これら固形状ポリマ
ーに液状ポリマーや可塑剤を配合してベース樹脂とする
と、得られた樹脂組成物の成形性は非常に良好になる。
したがって、得られた樹脂組成物をシートとして使用す
る場合には、シート成形時の寸法安定性が向上し、施工
性は非常に良好になる、また、パテとして貫通孔に充填
して使用する場合には、適切な柔軟性を有しているので
施工作業は非常に行いやすくなる。
【0024】その場合、液状ポリマーは、ベース樹脂の
ゴム弾性の強弱を調整して、樹脂組成物でシートを成形
したときに、そのシートの成形厚みがベース樹脂のゴム
弾性で厚くなって寸法安定性が低下することを抑制す
る。
【0025】しかし、この液状ポリマーがアルコール性
のOH基を有していると、有機系膨張剤として後述する
酸アミド系化合物を使用した場合には、後述するよう
に、保存過程で樹脂組成物の硬化が進み、その保存性が
低下するので、液状ポリマーとしてはOH基をもたない
ものを使用することが好ましい。具体的には、ポリブタ
ジエン,クロロプレン,ポリブテン,ポリイソプレンの
いずれか1種または2種以上を好適例としてあげること
ができる。
【0026】このとき、固形状ポリマーに対する液状ポ
リマーの配合量が少なすぎると、本発明の樹脂組成物か
ら成る成形シートの寸法安定性が悪くなるとともに、硬
くなりすぎ、またパテとして使用する場合には充填作業
が行いづらくなり、とくに冬場での施工が困難になる。
また液状ポリマーの配合量が多すぎると、成形シートの
べとつきが激しくなって施工しにくくなるとともに、長
期間の保存時に液体ポリマーが滲みでてきて樹脂パイプ
などへの接着性の低下が引き起こされる。
【0027】固形状ポリマーと液状ポリマーを配合して
ベース樹脂にする場合には、上記したような問題の発生
を考慮にいれて両者の配合比が適切に設定される。
【0028】なお、液状ポリマーは、それ単独でもベー
ス樹脂として使用することができる。例えば、前記した
ポリブタジエン,クロロプレン,ポリブテン,ポリイソ
プレンの1種または2種以上はベース樹脂としての単独
使用が可能である。その場合、例えばクレー,タルク,
炭酸カルシウムのような充填剤の適当量を添加して軟度
の調整を行い、施工後の形状が確保されるような処置を
採ることが留意されるべきである。
【0029】また、前記した固形状ポリマーに可塑剤を
配合することにより、得られる樹脂組成物に柔軟性を付
与し、例えばシート成形時の成形性を高めるようにして
もよい。とくに、固形状ポリマーとして前記した固形ゴ
ムを用いる場合には、可塑剤の配合は必要である。
【0030】その場合、可塑剤の配合量が少なすぎる
と、得られる樹脂組成物の柔軟性が悪くなって、成形性
が低下するとともに、成形時に、例えば液状ポリマーを
多量に配合しても全体が硬すぎて施工性の低下を招く。
また、配合量が多すぎると、長期間の保存時に可塑剤が
滲み出てきて樹脂パイプなどへの接着性が低下するとと
もに、滲み出たその可塑剤が樹脂パイプやケーブル被覆
層側へ移行して樹脂パイプへ悪影響を与える。
【0031】このようなことから、ベース樹脂に可塑剤
を配合する場合には、上記したような問題の発生を考慮
にいれて可塑剤の配合量を調整することに留意すべきで
ある。
【0032】このような働きをする可塑剤としては、例
えば、ジメチルフタレート,ジエチルフタレート,ジブ
チルフタレート,ジイソブチルフタレート,ジヘキシル
フタレート,ブチルオクチルフタレート,ジオクチルフ
タレートのようなフタル酸誘導体;ジオクチルアジペー
ト,ジイソオクチルアジベートのようなアジピン酸誘導
体;ジ−n−ブチルマレート,ジエチルマレート,ジ−
(2−エチルヘキシル)マレートのようなマレイン酸誘
導体;またソシノール酸誘導体をあげることができる。
【0033】次に、ベース樹脂に配合される膨張剤は、
無機系、有機系のいずれであってもよく、また両者を一
緒に混合して用いてもよい。
【0034】一般に、樹脂組成物を膨張させる材料とし
ては、加熱時に熱分解して分解ガスを発生し、その分解
ガスの圧力によって樹脂組成物を膨張させる発泡剤が知
られているが、本発明では、上記した発泡剤も含めて膨
張剤と指称する。
【0035】これらの膨張剤は、加熱されると発泡する
ことにより樹脂組成物を膨張させて樹脂組成物を膨張層
に転化させ、そのときの発生圧力により貫通孔に挿通さ
れている樹脂パイプやケーブルの被覆層、配管の発泡断
熱材などを押しつぶすと同時に、前記膨張層で貫通孔を
閉塞するという働きをする。
【0036】無機系膨張剤としては、ホウ砂,膨張性黒
鉛,ひる石,パーライトなどを好適例としてあげること
ができる。これらは、それぞれ、単独で用いてもよい
し、また2種以上を適宜に混合して用いてもよい。
【0037】上記した無機系膨張剤において、ホウ砂,
膨張性黒鉛,ひる石,パーライトの分解温度は、それぞ
れ、100〜150℃,約300℃,約500℃,約5
00℃である。
【0038】したがって、無機系膨張剤を使用する場合
には、比較的低温で膨張を開始するホウ砂や熱膨張黒鉛
を必須成分として含ませ、これに更に比較的高温で膨張
するひる石やパーライトを組み合わせると、火災発生時
に、比較的早期の低温段階から高温段階に至る全過程で
樹脂組成物は膨張動作を持続して膨張層が形成され続け
るので、貫通孔の閉塞を確保し続けることができて好適
である。
【0039】これらのうち、ひる石としては焼成してい
ない原石を粉砕したものが用いられる。このひる石は、
急激に加熱されると、あたかも楽器のアコーディオンが
開くような態様で膨張する。しかし、その膨張は部分的
に起こるので、樹脂組成物の全体を均一に膨張させると
いう点ではやや不充分な性能を備えている。
【0040】また、ホウ砂はその膨張開始温度が比較的
低温であり、また膨張倍率も大きい。しかしながら、膨
張後にあって、300℃以上の温度に加熱されると溶融
してしまうという性質を備えていて、単独使用では、耐
火性能が充分とはいえない場合もある。
【0041】一方、膨張性黒鉛は、二次元的に広がる六
員環構造の網平面の層と層がc軸方向に積層している六
方晶結晶の前記各層間に、熱分解性の物質を挿入させた
層間化合物であって、例えば、発煙硫酸や硫酸と濃硝
酸,各種の硝酸塩,過塩素酸,各種の過塩素酸塩,クロ
ム酸,各種のクロム酸塩,重クロム酸などを含む酸化性
溶液に黒鉛を浸漬したのち、水洗・乾燥して製造されて
いる。
【0042】膨張性黒鉛は、急激に加熱されると、層間
に挿入されている化合物や結晶粒界に挿入された化合物
が熱分解し、そのときに発生する分解ガスの圧力で各層
の間が押し広げられ、膨張する。
【0043】この膨張性黒鉛の粒径と膨張倍率との間に
は相関関係があって、一般に、粒径の大きいものほど膨
張倍率も大きい。本発明においては、とくに粒径が30
0μm以上のものを好適なものとして使用する。
【0044】この膨張性黒鉛は、巨視的にみると、ぜん
虫状の構造をしているが微視的にはハニカム構造体にな
っていて、膨張時に発生する力は、前記したひる石、ホ
ウ砂に比べて極めて大きく、また、温度が300℃以上
になっても膨張力の低下は生じないという特徴を備えて
いる。
【0045】このようなことから、本発明の樹脂組成物
では、無機系膨張剤としてこの膨張性黒鉛を必須成分と
して含有するものであることが好ましい。
【0046】有機系膨張剤としては、アゾジカルボンア
ミド,アゾジアミノベンゼン,N,N’−ジニトロソ−
N,N’−ジメチルテレフタルアミド,ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド,p,p’−オキシビスベンゼンスルホ
ニルヒドラジドなどを好適例としてあげることができ
る。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、また2
種以上を混合して用いてもよい。
【0047】これら有機系膨張剤は、いずれも、分解温
度が100〜200℃程度であり、また高い発泡倍率を
示し、更に分解速度も大きいので、上記した温度域にお
いて樹脂組成物を短時間で膨張させることができる。そ
のため、樹脂組成物が樹脂パイプやケーブルの被覆層、
配管の発泡断熱材などを短時間で集中的に押しつぶす力
をより高めて、貫通部の閉塞が効率的に行われるように
する。
【0048】本発明の樹脂組成物は、更に、フッ素系樹
脂が配合され、これが均一分散していることを特徴とす
る。
【0049】このフッ素系樹脂は、樹脂組成物がそこに
分散しているフッ素系樹脂のガラス転移温度以上に加熱
されると、フッ素系樹脂は軟化または部分的に融解した
のち、最終的には炭化する。そして、その過程で、樹脂
組成物は膨張層に転化していくが、軟化または部分融解
したフッ素系樹脂は形成された膨張層の骨格部分を被覆
するようにして炭化するので、結果的には膨張層の骨格
部分の強度を補強し、もって膨張層全体の機械的強度を
高めその形崩れを防止するという作用効果を発揮する。
このような機能は、フッ素系樹脂が樹脂組成物中に均一
分散しているほど有効に発揮される。
【0050】このような働きをするフッ素系樹脂として
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),テトラ
フルオロエチレン−パーオキシアルキルビニルエーテル
(PFA),テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(FEP),テトラフルオロエチレ
ン−エチレン共重合体(ETFE),ポリビニリデンフ
ルオライド(PVDF),ポリビニルフルオライド(P
VF)を好適例としてあげることができ。これらは単独
で用いてもよく、また2種以上を適宜に組み合わせて用
いてもよい。
【0051】これらの樹脂は、いずれも、融点が170
〜330℃程度の温度であり、熱分解温度が300℃以
上である。そして、前記した膨張剤のうちひる石とパー
ライトを除くと、他のものの分解開始温度は300℃以
下であり、膨張剤が膨張する際にこれらフッ素系樹脂が
融解して膨張層の骨格部分を被覆し、更に高温になって
もこれらフッ素系樹脂は500℃までは分解せずに硬く
固化して膨張層の形崩れを防止する。
【0052】このフッ素系樹脂としては、数平均分子量
が105〜107程度のものであることが好適である。数
平均分子量が上記範囲内にあるものは、その融点が17
0〜330℃程度であるため、上記した効果を有効に発
揮するとともに、樹脂組成物が膨張層に転化していく過
程で膨張剤の膨張力を阻害することはない。そのため、
得られた膨張層の膨張倍率を大きくすることができるか
らである。
【0053】このフッ素系樹脂は、粉粒状のものを用い
てもよく、またベンゼン,トルエンなどの芳香族系炭化
水素やハロゲン化炭化水素のような溶剤に溶解させた状
態で用いてもよい。
【0054】しかしながら、製造した樹脂組成物の施工
は室内における手作業で行われる場合が多く、また、保
管中に溶剤が揮発することにより施工性が変化すること
もあるということを考えると、樹脂としては、溶剤に分
散させないタイプのものを用いることが好ましく、粉粒
状のものをそのまま用いることが好ましい。
【0055】ベース樹脂への均一分散が行いやすく、ま
た保管中における施工性の変化も起こりづらく、膨張層
の形崩れ防止効果も優れているからである。その場合、
粉粒状の大きさは、平均粒径で5〜1000μm、とり
わけ10〜500μmであることが好ましい。
【0056】本発明の樹脂組成物において、前記したベ
ース樹脂の配合量は樹脂組成物の全体量の10〜50重
量%であることが好ましい。この配合量が10重量%よ
り少なくなると、得られた樹脂組成物をパテ状で使用す
る場合にしても、またシート状で使用する場合にして
も、それらの形状の保持に難点が生じてくる。すなわ
ち、パテ状で使用する場合には、ボソボソであって充填
性が悪くなり、またシート状で使用する場合には、配管
の周囲に巻き付けることが可能である可撓性を得ること
ができなくなるからである。
【0057】そして、配合量が50重量%より多くなる
と、得られる樹脂組成物の弾性が強すぎてシートへの成
形が困難になってくる。
【0058】また、無機系膨張剤および/または有機系
膨張剤の配合量は、合計量で、全体の3〜30重量%に
設定することが好ましい。
【0059】この配合量が、合計量で3重量%より少な
い場合は、樹脂組成物は充分に膨張せず、貫通孔の閉塞
動作に支障をきたす傾向が表れてくる。また30重量%
より多く配合すると、シート成形時にこれら膨張剤が脱
落してシート成形が困難になるからであるとともに、樹
脂組成物の膨張倍率が大きくなりすぎて形崩れを起こす
場合があるので好ましくない。
【0060】更に、フッ素系樹脂の配合量は、樹脂組成
物全体の15〜60重量%に設定されることが好まし
い。
【0061】このときの配合量が15重量%より少ない
場合は、炎熱時に形成される膨張層の形状保持性を充分
に確保できず、形崩れを防止する効果が小さくなり、ま
た60重量%よりも多く配合すると、樹脂組成物の膨張
が阻害されるようになる。
【0062】なお、本発明の樹脂組成物では、上記した
成分の外に、老化防止剤や繊維チップなどを適量配合し
てもよく、また水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウ
ムのような水和金属化合物を配合して難燃性を付与する
こともできる。
【0063】また、クレー,タルク,炭酸カルシウムな
どの充填材を添加して施工性、形状保持性を改善するこ
ともできる。
【0064】
【実施例】実施例1〜12,比較例1〜6 下記の材料を用意した。
【0065】ベース樹脂: EPDM:EP−96(商品名、日本合成ゴム(株)製
のエチレン−プロピレン−ターポリマー) ブチルゴム:065(商品名、日本合成ゴム(株)
製)。 以上2つは固形ゴムである。
【0066】ポリブテン:HV−15(商品名、日本石
油化学工業(株)製)。 水酸基末端ポリブタジエン:B−2000(商品名、日
本石油化学工業(株)製)。 以上2つは液状ポリマーである。
【0067】ヒマシ油:URICY−403(商品名、
伊藤製油(株)製)。 ポリメチレンポリフェニルイソシアネート:ミリオネー
トMR200(商品名、日本ポリウレタン(株)製)。
【0068】可塑剤: ジオクチルフタレート:協和発酵(株)製。
【0069】膨張剤: 1)ホウ砂:ネオブラックスG(商品名、United State
s & Chemicals 社製)。 2)膨張性黒鉛:SG−01(商品名、日本化成工業
(株)製)。 3)ひる石:バーミキュライト1号(商品名、昭和バー
ミキュライト(株)製)。 4)パーライト:パーライト精石A(商品名、三井金属
パーライト(株)製)。
【0070】フッ素系樹脂: 1)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):テフロ
ンTFE(商品名、三井デュポンフロロケミカル(株)
製)。 2)テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル(PFA):テフロンPFA(商品名、三
井デュポンフロロケミカル(株)製)。 3)テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体(FEP):テフロンFEP(商品名、三井
デュポンフロロケミカル(株)製)。 4)ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE):
ダイフロンCTFE(商品名、ダイキン工業(株)
製)。 5)テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ET
FE):ネオフロンETFE(商品名、ダイキン工業
(株)製)。 6)クロロトリフロオロエチレン−エチレン共重合体
(ECTFE):Halar(商品名、Allied Fibers & Pla
stics社製)。 7)ポリビニリデンフルオライド(PVDF):Dyflor
(商品名、Dynamit Nobel社製)。 8)ポリビニルフルオライド(PVF):Tedler(商品
名、Dupont社製)。
【0071】表1〜表9で示した上記した各成分を表示
の割合で容量75リットルのニーダで混練し、各混練物
の成形性、施工性、均一性、膨張倍率、形崩れ性、落下
性、燃焼特性、軟度を下記の仕様で評価した。
【0072】成形性:混練物をロールで厚み約5mmのシ
ートに成形し、得られたシートをステンレス刃で切断。
簡単に切断できたものを○、粘着性が高くステンレス刃
に付着して切断できなかったものを×、切断時に崩れて
きれいに切断できなかったものを△、成形後に厚みが膨
張して寸法が不安定であったものを▽とした。
【0073】パテ施工性:夏場、冬場のいずれでも施工
可能であったものを○、硬くて冬場の施工が困難である
ものを△、軟らかすぎて夏場の施工が困難であるものを
▽とした。(なお、この評価はパテ状のものに対しての
み行った。)
【0074】膨張性:図1に示すように、鉄板1の上に
銅管を立て、銅管2をシリコーンゴム3で固定しその銅
管の中に所定体積の混練物4を入れ、温度300℃で3
0分間加熱して膨張させた。膨張後の体積を膨張前の体
積で除算し膨張倍率(倍)を算出した。
【0075】また、パテを縦30mm、横30mm、厚み5
mmの大きさに切断し、それを温度300℃で30分間加
熱して膨張させ、膨張後の状態を調べた。
【0076】膨張したものが崩れて割れを生じていた場
合を×、外観検査で崩れていない場合を○、手でさわっ
ても硬く崩れない場合を◎とした。
【0077】落下性:まず、次のような簡易耐火炉を組
み立てた。図2と図3で示したように、高さ210mm、
溝幅200mm、長さ300mm、肉厚30mmのコンクリー
ト製トラフ5に、凹み6aを有する厚み25mmの耐火板
6を2枚嵌め込んでトラフ5内に上部が開口する空間を
形成した。
【0078】一方、厚み25mmの耐火板6Aの中心に直
径38mmの貫通孔を穿設し、図4で示したように、前記
貫通孔に外径38mm、長さ50mmの銅管7を挿通し、更
に銅管7の中心に直径24.5mm、長さ150mmのポリ塩
化ビニルパイプ8を挿通し、銅管7よりパイプ8の間に
混練物4を充填した。
【0079】そして、上記耐火板6Aを前記したトラフ
5の上部開口部に配置して混練物4に熱電対9を埋め込
み簡易耐火炉とした。
【0080】ついで、耐火板6の凹み6aにバーナ10
を配置して温度約900〜1000℃の火炎を吹き込
み、混練物4、パイプ8を加熱して混練物4を膨張させ
た。
【0081】膨張後、トラフ内に落下した混練物を集め
てその重量を求めた。落下しなかった場合を◎、落下量
が最初に充填した量の10%以下の場合を○、落下量が
10〜25%の場合を△、落下量が25%以上の場合を
×とした。
【0082】燃焼試験(評価1):垂直壁に貫通孔を穿
設し、ここに、発泡ポリエチレンで被覆されている銅管
を1本挿通した。ついで、隙間に混練物を充填し、その
外側を金具で押さえ、全体を壁に固定した。この状態で
JIS A1304で規定する温度曲線に従って2時間
加熱して混練物を膨張させた。管を通って煙が止まるま
でに要した時間を計測した。
【0083】煙が止まるまでの時間が15分以内であっ
た場合を◎、15〜30分以内であった場合を○、30
分以上であった場合を△、貫通孔が閉塞されなかった場
合を×とした。
【0084】燃焼試験(評価2):上記した燃焼試験
(評価1)の場合と同じ試験装置を用いて燃焼試験を行
い、加熱開始後1時間30分経過した時点で、装置の外
に出ている管の上方2mの高さから質量1kgの鋼球を当
該管の上に落下させ、膨張層の形崩れの状態を観察し
た。膨張層の形崩れが起こらなかった場合を○、形崩れ
を起こした場合を×とした。
【0085】この評価試験は、樹脂組成物(混練物)が
パテとして実使用されている状態(評価1の状態)で、
火災時に配管などに落下物が当っても、そのときの衝撃
で膨張層が脱落して耐火性能の低下を引き起こすか否か
を評価するための試験である。
【0086】燃焼試験(評価3):燃焼試験(評価1)
で採用した垂直壁の貫通孔に管を挿通することなく、当
該貫通孔に混練物のみを充填し、壁面と混練物の面が面
一状態となるようにして貫通孔を閉塞した。ついで、燃
焼試験(評価1)の場合と同じように2時間加熱して混
練物を膨張させ、2時間後の状態を観察した。
【0087】膨張層にクラックも入らずかつ脱落もしな
かった場合を◎、クラックは入ったが脱落はしなかった
場合を○、クラックが入り、かつ脱落した場合を×とし
た。なお、×の場合については、残存パテ量(重量%)
を算出した。
【0088】この燃焼試験(評価3)によれば、口径が
大きな貫通孔に配管された部分に防火処理を施した場合
と類似の状態が現出するので、口径が大きい貫通孔に施
工したときに、用いた混練物(パテ)が形崩れを起こす
か否かを判定できるので、実使用時における形崩れ防止
性(形状保持性)の優劣を評価できる。
【0089】軟度:JIS A5752−1975「金
属製建具用ガラスパテ」の5、4項で規定する方法に準
拠して測定。
【0090】各混練物を長さ50mm、幅50mm厚み5mm
のシート片にし、その4枚を重ねて23±3℃の温度下
で3時間以上放置し、ついで、その中心に、頂角が30
°の測定用円錐針を落下総重量150gで5秒間針入さ
せ、その針入量(mm)を測定し、この値を初期値とした
(表中には、1/10mm単位で表示)。
【0091】また、4枚重ねた試料を60℃の大気中に
7日間放置したのちの針入量も測定した。
【0092】なお、この試験はパテについてだけ行っ
た。
【0093】以上の結果を一括して表1〜表9に示す。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】表示した結果から以下のことが明らかであ
る。
【0104】(1)本発明の樹脂組成物では、実施例8
で明らかなように、ブチルゴム(固形状ポリマー)単独
でもベース樹脂として使用することができ、また実施例
9,10で明らかなように、液状ブタジエン(液状ポリ
マー)単独でもベース樹脂として使用することができ
る。そして、実施例1〜7,11,12で明らかなよう
に、ブチルゴム,EPDM,ブタジエンゴム,スチレン
−ブタジエンゴムなどの固形状ポリマーと、ポリブデ
ン,ポリブタジエン,水酸基未端ポリブタジエンなどの
液状ポリマーとを混練したものもベース樹脂として使用
することができる。
【0105】(2)実施例12で明らかなように、ベー
ス樹脂としてウレタン系ゴムを用いても、得られた樹脂
組成物にパテ施工性はないものの、成形シートとして使
用することができる。
【0106】(3)実施例2と比較例2の対比から明ら
かなように、膨張剤としてアゾジカルボンアミドを用い
た場合、ベース樹脂がOH基を有する液状ポリマーを含
有する場合(比較例2)は経時的に軟度低下が起こり、
保存性の点で問題がある。しかし、実施例2の場合には
軟度低下は起こらず良好な保存性が確保されている。
【0107】(4)膨張剤として有機系膨張剤と無機系
膨張剤を併用した場合(実施例1,2)でも、また無機
系膨張剤の単独使用の場合(他の実施例)でも、樹脂組
成物はいずれも充分に膨張し、しかも得られた膨張層は
形崩れを起こさず落下性にも優れている。
【0108】(5)フッ素系樹脂が含有されている樹脂
組成物は、膨張剤として無機系膨張剤を単独使用した場
合(実施例3〜12)でも、無機系膨張剤と有機系膨張
剤を併用した場合(実施例1,2)でも、膨張倍率は大
きく、形崩れは起こさず、落下性に優れ、燃焼試験の評
価も良好であり、更には軟度低下を起こさず極めて優れ
た保存性を示している。すなわち、膨張性、形状保持
性、保存性のバランスに優れている。しかしながら、膨
張剤として膨張製黒鉛を用い、しかもフッ素系樹脂に代
えてエポキシ樹脂,PVC,PEを用いたもの(比較例
1,5,6)は激しく形崩れを起こしている。
【0109】
【発明の効果】請求項1の樹脂組成物は、炎熱に接触し
て加熱されると無機系膨張剤または/および有機系膨張
剤が発泡して全体が膨張層に転化する。そして、そのと
きの膨張力で、熱を受けて軟化している樹脂パイプや発
泡断熱層などを押しつぶして当該樹脂パイプなどが挿通
されている防火区画体の貫通孔を閉塞する。このとき、
配合されているフッ素系樹脂は加熱過程で融解したのち
熱硬化して膨張層の骨格部分に対する補強効果を発揮す
るので、前記膨張層は形崩れを起こさず、その形状を保
持し続け、貫通孔から落下もせず、貫通孔の閉塞状態は
確実に保持され火災の延焼を有効に防止する。
【0110】請求項2の樹脂組成物は、長期保存性に優
れると同時に、膨張倍率は大きくなって貫通孔の閉塞を
より一層確実に実現することができ、また形成された膨
張層の耐火性能は優れている。すなわち、膨張性、形状
保持性、保存性のバランスに優れている。
【0111】請求項3の樹脂組成物は、膨張剤としてホ
ウ砂,膨張製黒鉛,ひる石,パーライトなどの無機系膨
張剤を用いているので、膨張層が形成されるときの膨張
力は大きく、そのため、貫通孔の閉塞を確実に実現する
ことができる。
【0112】請求項4の樹脂組成物は、比較的低温の段
階から発泡し、かつ膨張倍率が大きい有機系膨張剤を用
いているので、火災発生の初期段階から膨張動作を開始
して例えば樹脂パイプなどが軟化しはじめる時点でそれ
を押しつぶしはじめる。そのため、貫通孔の閉塞は円滑
に進行する。
【0113】請求項5の樹脂組成物は、ベース樹脂とし
てゴムや熱可塑性エラストマーや液状ポリマーを使用し
ているので、必要に応じて、柔軟性のあるシートとして
も、パテとしても用いることができる。
【0114】このように、本発明の防火用膨張性樹脂組
成物は、成形性、施工性が優れ、膨張剤とフッ素系樹脂
との組合せによりシートとしてもパテとしても実使用す
ることができ、また長期間保存しても軟度低下は起こら
ない。そして、炎熱に接触すると、大きな膨張倍率で膨
張し、形成された膨張層は形崩れを起こさず形状保持性
に優れ、防火区画体の貫通孔を確実に閉塞して延焼を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂組成物の膨張倍率を測定する方法を説明す
るための概略図である。
【図2】簡易耐火炉を示す断面図である。
【図3】簡易耐火炉を示す斜視図である。
【図4】耐火板の貫通孔に樹脂パイプを挿通し、更に樹
脂組成物を充填した状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 鉄板 2 銅管 3 シリコーンゴム 4 混練物(樹脂組成物) 5 トラフ 6,6A 耐火板 6a 凹み 7 銅管 8 塩化ビニルパイプ 9 熱電対 10 バーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅山 謙介 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 成瀬 正 神奈川県平塚市東八幡5丁目1番8号 株 式会社古河テクノマテリアル内 (72)発明者 尾張 正典 神奈川県平塚市東八幡5丁目1番8号 株 式会社古河テクノマテリアル内 (72)発明者 星野 隆 埼玉県入間郡三芳町大字上富306番地 東 和工業株式会社埼玉工場内 Fターム(参考) 5G363 AA05 BA01 CA06 CA07 CB11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース樹脂に、無機系膨張剤および/ま
    たは有機系膨張剤と、フッ素系樹脂とが同時に配合され
    て成ることを特徴とする防火用膨張性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記フッ素系樹脂が、ポリテトラフルオ
    ロエチレン,テトラフルオロエチレン−パーオキシフル
    オロアルキルビニルエーテル,テトラフルオロエチレン
    −ヘキサフルオロプロピレン共重合体,テトラフルオロ
    エチレン−エチレン共重合体,ポリビニリデンフルオラ
    イド,またはポリビニルフルオライドのいずれかである
    請求項1の防火用膨張性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記無機系膨張剤が、ホウ砂,膨張性黒
    鉛,ひる石,およびパーライトの群から選ばれる少なく
    とも1種である請求項1の防火用膨張性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記有機系膨張剤が、アゾジカルボンア
    ミド,アゾジアミノベンゼン,N,N’−ジニトロソ−
    N,N’−ジメチルテレフタルアミド,ベンゼンスルホ
    ニルヒドラジド,およびp,p’−オキシビスベンゼン
    スルホニルヒドラジドの群から選ばれる少なくとも1種
    である請求項1の防火用膨張性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記ベース樹脂は、ゴム,熱可塑性エラ
    ストマー,および液状ポリマーの群から選ばれる少なく
    とも1種から成り、前記ベース樹脂の配合量が10〜5
    0重量%、前記無機系膨張剤と前記有機系膨張剤が合量
    で3〜30重量%、前記フッ素系樹脂の配合量が15〜
    60重量%である請求項1の防火用膨張性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003301992A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Mirai Ind Co Ltd 管体接続部用耐火材
US8357747B2 (en) 2006-12-29 2013-01-22 Imerys Filtration Minerals, Inc. Polymer compositions comprising fluoro elastomers and expanded perlite

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JP2003301992A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Mirai Ind Co Ltd 管体接続部用耐火材
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