JP4028608B2 - 防火シール組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床や壁貫通穴に布設されたケーブルにおける発泡・熱硬化性防火シール材に係り、特に、防火シール組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビル等の床・壁貫通部には、ケーブルの延焼による火災の拡大を防止するための十分な防災シールを施す必要があり、その工法の基準として、ビル等防火措置に適用される建築基準法施工例第112条第15項および第129条の2第1項第7号に規定されるものと同等以上の防火性能を有する工法を(財)日本建築センターで評定している。
【0003】
この評定を受けている工法の代表的なものとして、耐火仕切板(ケイ酸カルシウム板)、耐火充填材(ロックウール)、防火シールを組み合わせたものが挙げられ、これらについては、JIS A1304に準じた2時間耐火試験に合格する性能が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロックウールに代表される耐火充填材を、ケーブル貫通部開口内に充填するには作業工数がかかり、また、ロックウールは繊維状で飛散し易いため、作業環境を悪化させると共に、人体への影響も懸念される。
【0005】
そこで本発明は、上記課題を解決し、ケーブル貫通部開口内に耐火充填材を充填せずとも優れた耐火特性を有する防火シール材の防火シール組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、床・壁に形成されたケーブル貫通部の開口部を充填するパテ状の防火シール材に用いられる防火シール組成物であって、架橋剤により架橋反応が進行するクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴムの内から選択される1種又はそれらの混合物からなる液状ポリマ100重量部に、難燃材としての金属水酸化物が200重量部以上混和されてなると共に、液状ポリマの架橋反応を起こさせる有機過酸化物と金属酸化物でなる架橋剤がそれぞれ30重量部以上添加されてなり、当該有機過酸化物は、火災時に上記防火シール材を有機過酸化物の分解ガスにより発泡膨張させると共に、前記液状ポリマーを架橋させて熱硬化させるものである。
【0008】
上記数値範囲を限定した理由を以下に述べる。
【0009】
液状ポリマ100重量部に、金属水酸化物を200重量部以上混和すると限定した理由は、金属水酸化物の混和量が200重量部よりも少ないと、シール材自体の温度上昇が速く、ケーブルの温度上昇を抑制する効果が小さいためである。液状ポリマ100重量部に、有機過酸化物と金属酸化物でなる架橋剤がそれぞれ30重量部以上添加すると限定した理由は、架橋剤の添加量が30重量部よりも少ないと、耐火試験時において、シール材の発泡膨脹が不十分であると共に、熱硬化も不十分であり、貫通穴近傍におけるケーブル焼損が大きいためである。
【0010】
以上の構成によれば、架橋剤により架橋反応が進行するクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴムの内から選択される1種又はそれらの混合物からなる液状ポリマ100重量部に、金属水酸化物を200重量部以上混和すると共に、有機過酸化物と金属酸化物でなる架橋剤をそれぞれ30重量部以上添加したため、ケーブル貫通部開口内に耐火充填材を充填せずとも優れた耐火特性を有する防火シール材の防火シール組成物を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
本発明者らは防火工法の簡略化および施工時の安全性向上を目的に鋭意検討を進めた結果、液状ポリマに金属水酸化物と架橋剤を混和・添加することによって、火災時において、架橋剤としての有機過酸化物の分解ガスによりシール材が発泡膨脹すると共に、熱硬化し、シールの亀裂および脱落を抑えることができ、火炎の進入を抑え、貫通穴近傍におけるケーブル焼損を最限に食い止めることができるということを見出した。
【0013】
本発明の防火シール組成物は、床・壁に形成されたケーブル貫通部の開口部を充填するパテ状の防火シール材に用いられる防火シール組成物であって、架橋剤により架橋反応が進行するクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴムの内から選択される1種又はそれらの混合物からなる液状ポリマ100重量部に、難燃材としての金属水酸化物が200重量部以上混和されてなると共に、液状ポリマの架橋反応を起こさせる有機過酸化物と金属酸化物でなる架橋剤がそれぞれ30重量部以上添加されてなり、当該有機過酸化物は、火災時に上記防火シール材を有機過酸化物の分解ガスにより発泡膨張させると共に、前記液状ポリマーを架橋させて熱硬化させるものである。この防火シール組成物から防火シール材を得る。
【0014】
本発明の防火シール組成物からなる防火シール材の床貫通部への適用例を図1に示す。
【0015】
図1に示すように、床2に所定の径の貫通穴(例えば、丸穴)2aを形成し、その貫通穴2aに一端が閉じた筒状(例えば、円筒状)の金属製枠体3を閉端を下にして嵌合する。この金属製枠体3における閉端の中央部に穴3aを形成する。また、金属製枠体3における開端にフランジ部3bを形成する。
【0016】
金属製枠体3の内側に、金属製枠体3の内径と同径で、かつ、中央部に穴4aが形成されたケイ酸カルシウム板4を嵌合し、金属製枠体3の底部に配置する。また、金属製枠体3のフランジ部3bの上に、フランジ部3bの外径と同径で、かつ、中央部に穴5aが形成されたケイ酸カルシウム板5を配置する。金属製枠体3のフランジ部3bおよびケイ酸カルシウム板5の周縁部にボルト穴7を形成し、フランジ部3bとケイ酸カルシウム板5をアンカーボルト8でフランジ接続する。
【0017】
ケイ酸カルシウム板4の穴4aおよびケイ酸カルシウム板5の穴5aに、複数本(図中では3本)からなるケーブル6を挿通する。ケイ酸カルシウム板4,5の穴4a,5aとケーブル6とのそれぞれの間隙および各ケーブル6間の間隙を防火シール材1aで充填する。また、各ケーブル6と防火シール材1aとの境界近傍における各ケーブル6の外周に、防火シール材1bを設けてもよい。
【0018】
また、本発明の防火シール組成物からなる防火シール材の壁貫通部への適用例を図2に示す。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0019】
図2に示すように、壁10に所定の径の貫通穴10aを形成する。この壁10の貫通穴10aを塞ぐように、壁10の両側に、中央部に穴9aが形成されたケイ酸カルシウム板9,9を配置する。ケイ酸カルシウム板9,9の周縁部に、壁10を貫通してボルト穴7を形成し、ケイ酸カルシウム板9,9と壁10をアンカーボルト8で接続する。
【0020】
ケイ酸カルシウム板9,9の穴9a,9aに、複数本からなるケーブル6を挿通する。ケイ酸カルシウム板9,9の穴9a,9aとケーブル6とのそれぞれの間隙および各ケーブル6間の間隙を防火シール材1aで充填する。また、各ケーブル6と防火シール材1aとの境界近傍における各ケーブル6の外周に、防火シール材1bを設けてもよい。
【0021】
本発明の防火シール組成物を構成する液状ポリマとしては、例えば、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴムの内から選択される1種又はそれらの混合物が挙げられるが、特にこれに限定するものではなく、他のポリマ(例えば、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレンなど)と併用してもよい。しかし、液状ポリマ100重量部に対する他のポリマの重量割合は、耐火性の観点から50重量部以下とすることが好ましい。
【0022】
本発明の防火シール組成物を構成する難燃材としての金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、マグネシウムオキソサルフェート、水和炭酸マグネシウム、水和炭酸カルシウムなどの内から選択される1種又はそれらの混合物が挙げられるが、特にこれに限定するものではない。
【0023】
本発明の防火シール組成物を構成する架橋剤としては、金属酸化物と有機過酸化物からなる。これらは、防火シール材が火災時に高温にさらされることで、液状ポリマを架橋させる。この際、有機過酸化物は、火災時の熱で分解し、その分解ガスが防火シール材を熱硬化させると共に発泡膨張させるため好ましい。有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,3ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1ジ−第3ブチルパーオキシ3,3,5トリメチルシクロヘキサン、1,1ジ−第3ブチルパーオキシシクロヘキサンなどが挙げられる。
【0024】
尚、本発明の防火シール組成物に、酸化防止剤、可塑剤、ゴム軟化剤、カーボンブラックやファイバなどの補強剤、充填剤、発泡剤、滑剤、難燃剤、着色剤、防カビ剤などを、適宜添加してもよいことは言うまでもない。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
液状クロロプレンゴム(数平均分子量:2,500、粘度:50,000cps(25℃))からなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として300重量部の水酸化アルミニウム(平均粒径:2μm、ステアリン酸で表面処理)を混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として40重量部のジクミルパーオキサイド(DCP)および金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として300重量部のタルク(平均粒径:1.5μm)、可塑剤として80重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0029】
(実施例2)
80重量部の液状クロロプレンゴムおよび20重量部の液状ポリブデン(数平均分子量:1,400、粘度:28,000cps(40℃))からなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として350重量部の水酸化アルミニウムを混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として50重量部のDCPおよび金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として300重量部のタルク、可塑剤として70重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0030】
(実施例3)
90重量部の液状クロロプレンゴムおよび10重量部の液状ポリブデンからなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として400重量部の水酸化マグネシウム(平均粒径:0.8μm、オレイン酸で表面処理)を混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として65重量部のDCPおよび金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として250重量部のタルク、可塑剤として80重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0031】
(比較例1)
液状ポリブデンからなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として350重量部の水酸化アルミニウムを混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として55重量部のDCPおよび金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として350重量部のタルク、可塑剤として70重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0032】
(比較例2)
液状クロロプレンゴムからなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として320重量部の水酸化アルミニウムを混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として20重量部のDCPおよび金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として320重量部のタルク、可塑剤として70重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0033】
(比較例3)
80重量部の液状クロロプレンゴムおよび20重量部の液状ポリブデンからなる100重量部の液状ポリマに対して、金属酸化物として50重量部の水酸化アルミニウムを混和し、さらに、有機過酸化物の架橋剤として60重量部のDCPおよび金属酸化物としての架橋剤として40重量部の酸化マグネシウム、安定剤として3重量部の三塩基性硫酸鉛、安定剤として3重量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル、難燃助剤として20重量部の三酸化アンチモン、充填剤として500重量部のタルク、可塑剤として70重量部のジオクチルフタレートを添加して防火シール組成物を作製した。
【0034】
実施例1〜3および比較例1〜3の防火シール組成物の組成を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0004028608
【0036】
表1に示した各防火シール組成物を、常温に保持した12インチロールで混練して、パテ状の防火シール材を作製した。この各防火シール材を用いてケーブル貫通部を構成し、耐火試験を行った。
【0037】
耐火試験炉の上部にケーブル貫通部を取り付けた際の縦断面図を図3に示す。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0038】
図3に示すように、厚さtのケイ酸カルシウム板(400mm×500mm)4とケイ酸カルシウム板4より少し大きめのケイ酸カルシウム板5を、距離dだけ離して設ける。ケイ酸カルシウム板4、5に穴4a,5aをそれぞれ3個ずつ形成する。それぞれの穴4a,5aに、導体断面積が325mm2 のケーブル
(CVケーブル)6を貫通して設ける。ここで、tは25mm、dは175mmである。
【0039】
ケイ酸カルシウム板4、5の穴4a,5aとケーブル6のそれぞれの間隙を、実施例1〜3および比較例1〜3の防火シール組成物からなる防火シール材1aで肉盛充填する。ケイ酸カルシウム板4の穴4aの肉盛充填は、ケイ酸カルシウム板5側の面に行い、ケイ酸カルシウム板5の穴5aの肉盛充填は、ケイ酸カルシウム板4の反対側の面に行う。その後、ケイ酸カルシウム板4側のケーブル6の延出部およびケイ酸カルシウム板5側のケーブル6の延出部の一部を、ケーブルラック12で覆うと共に支持して、床貫通構造体11を作製する。ここで、防火シール材1aの肉盛高さは50mmである。
【0040】
ケイ酸カルシウム板4側を下にした床貫通構造体11を、400mm×500mmの開口部を有した炉壁13に取り付ける。炉壁13の下部には、リボンバーナ14が設けられている。
【0041】
上記構成の試験装置において、リボンバーナ14に点火して、JIS A1304の規定に準じて2時間の耐火試験を行い、ケイ酸カルシウム板5とケーブル6の境界部であるA点におけるケーブル6の表面温度およびケイ酸カルシウム板5におけるケイ酸カルシウム板4と反対側の面の表面温度を測定した。この時、(財)日本建築センターの評定基準に準じて、ケーブルシースの表面温度が340℃以下、かつ、上方のケイ酸カルシウム板の表面温度が260℃以下のものを合格、この基準に準じないものを不合格とした。この結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
Figure 0004028608
【0043】
表2に示すように、実施例1〜3の防火シール組成物からなる防火シール材においては、ケーブルシースの表面温度がいずれも250℃以下であり、評定基準の340℃以下という基準を満足するものであった。また、上方のケイ酸カルシウム板の表面温度がいずれも150℃以下であり、評定基準の260℃以下という基準を満足するものであった。すなわち、実施例1〜3の防火シール組成物からなる防火シール材のいずれにおいても、(財)日本建築センターの評定基準を共に満足しており、評価は合格である。
【0044】
これに対して、比較例1の防火シール組成物からなる防火シール材においては、上方のケイ酸カルシウム板の表面温度は203℃であり、評定基準の260℃以下という基準を満足していた。しかし、空気中で架橋しない液状ポリブデンのみで液状ポリマを構成しているため、ケーブルシースの表面温度が380℃と、評定基準の340℃以下という基準を満足していない。すなわち、(財)日本建築センターの評定基準を共に満足しておらず、評価は不合格である。
【0045】
また、比較例2の防火シール組成物からなる防火シール材においては、上方のケイ酸カルシウム板の表面温度は190℃であり、評定基準の260℃以下という基準を満足していた。しかし、有機過酸化物であるジクミルパーオキサイドの添加量が20重量部であり、架橋剤の添加量が規定範囲(架橋剤を構成する各物質を30重量部以上)より少ないため、ケーブルシースの表面温度が345℃と、評定基準の340℃以下という基準を満足していない。すなわち、(財)日本建築センターの評定基準を共に満足しておらず、評価は不合格である。
【0046】
さらに、比較例3の防火シール組成物からなる防火シール材においては、上方のケイ酸カルシウム板の表面温度は215℃であり、評定基準の260℃以下という基準を満足していた。しかし、金属水酸化物である水酸化アルミニウムの混和量が50重量部であり、金属水酸化物の混和量が規定範囲(200重量部以上)より少ないため、ケーブルシースの表面温度が407℃と、評定基準の340℃以下という基準を満足していない。すなわち、(財)日本建築センターの評定基準を共に満足しておらず、評価は不合格である。
【0047】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0048】
(1) ケーブル貫通部開口内に耐火充填材を充填せずとも優れた耐火特性を有する防火シール材の防火シール組成物を得ることができる。
【0049】
(2) ケーブル貫通部開口内に耐火充填材を充填する必要がないため、施工作業性、解体作業性が良好であり、かつ、作業環境が悪化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防火シール組成物からなる防火シール材の床貫通部への適用例である。
【図2】本発明の防火シール組成物からなる防火シール材の壁貫通部への適用例である。
【図3】実施例における耐火試験炉の上部にケーブル貫通部を取り付けた際の縦断面図である。

Claims (1)

  1. 床・壁に形成されたケーブル貫通部の開口部を充填するパテ状の防火シール材に用いられる防火シール組成物であって、架橋剤により架橋反応が進行するクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴムの内から選択される1種又はそれらの混合物からなる液状ポリマ100重量部に、難燃材としての金属水酸化物が200重量部以上混和されてなると共に、液状ポリマの架橋反応を起こさせる有機過酸化物と金属酸化物でなる架橋剤がそれぞれ30重量部以上添加されてなり、当該有機過酸化物は、火災時に上記防火シール材を有機過酸化物の分解ガスにより発泡膨張させると共に、前記液状ポリマーを架橋させて熱硬化させるものであることを特徴とする防火シール組成物。
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