JP2595163B2 - 加熱膨張性断熱シール材 - Google Patents

加熱膨張性断熱シール材

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JP2595163B2
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rubber
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静 阿部
寛治 平栗
雅宏 小野
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株式会社アスク
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膨張性黒鉛を膨張材と
した可撓性のある加熱膨張性断熱シール材で、火災に際
して建造物の空隙、例えば戸と戸枠との隙間、壁の開口
部(ケーブル管通部、換気孔)や内壁と外壁の間で断熱シ
ール層を形成して延焼を防ぐと同時に煙の拡散をも防止
できるシール材に関するものである。
【0002】
【従来の技術・課題】従来、防火の目的に使用される加
熱膨張材には、膨張性黒鉛を主成分にするもの、珪酸ア
ルカリ(水ガラス)を主成分にするもの、難燃化エラスト
マーに有機発泡剤を添加したものが公知であるが、珪酸
アルカリを用いたものは膨張開始温度が150℃と低い
ものの、膨張倍率は5〜6倍と小さい上に、空気中の二
酸化炭素を吸収し、膨張性能が低下する欠点が有った。
また、有機発泡剤を用いた難燃化エラストマーも初期膨
張倍率は発泡剤の添加量で大きくできるものの、やはり
発泡剤の長期安定性に問題があり、また、難燃化性を向
上させるため無機フィラーを多量に添加すると、発泡ガ
スがリークするため期待する発泡が得られない欠点が有
った。更に、膨張性黒鉛を用いた場合、膨張開始温度は
約200℃と高いが、膨張倍率が10〜20倍と高く、
また、膨張性能は長期間経過しても比較的保持される傾
向にある。しかしながら、膨張性黒鉛を多量に使用した
場合、脆弱になり易く、その混合物のみでは可撓性の良
好な成形体は得られ難い。また、膨張した黒鉛が飛散し
易いため、膨張後の形状保持性は珪酸アルカリ系のそれ
よりも悪いのが一般的であった。
【0003】従って、本発明の目的は、良好な可撓性を
有し、膨張倍率が高く、かつ形状保持性の良好な加熱膨
張性断熱シール材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に係る加熱
膨張性断熱シール材は、無機質繊維45〜60重量%、
アラミド繊維5〜10重量%、ゴム10〜20重量%及
び膨張性黒鉛10〜25重量%を含有してなることを特
徴とする。
【0005】
【作用】本発明の加熱膨張性断熱シール材は、火災等の
発生により膨張材に熱が伝わると、初期の200℃付近
で膨張性黒鉛が膨張を開始すると共に、バインダーであ
るゴムが流動し始める。この際、温度上昇が急激である
と、膨張性黒鉛が爆発的に膨張し、飛散してしまうが、
ゴムとの絡みの良いアラミド繊維を添加することにより
それを抑制しながら膨張させることができる。また、ア
ラミド繊維はこの過程で自己燃焼することなく炭化し、
形状保持に寄与する。更に、温度が上昇していくと、バ
インダーであるゴム及び膨張性黒鉛が燃焼する段階で、
無機質繊維が断熱シール層を形成し、延焼を防止するこ
とができる。
【0006】本発明の加熱膨張性断熱シール材は、無機
質繊維45〜70重量%、アラミド繊維5〜10重量
%、ゴム10〜20重量%及び膨張性黒鉛10〜25重
量%を含有してなる。無機質繊維としては、例えばガラ
ス繊維、岩綿、セラミック繊維等の人造繊維あるいはセ
ピオライト、ワラストナイト等の天然鉱物繊維が使用で
きる。無機質繊維の配合量が45重量%未満であると、
ゴム、アラミド繊維、膨張性黒鉛が燃焼消失した後の断
熱層の形状保持が困難となり、また、70重量%を超え
ると、該シール材をシート状またはロープ状に成形した
場合に、可撓性が損なわれるために好ましくない。
【0007】また、アラミド繊維の配合量が5重量%未
満では、シート状またはロープ状に成形した場合に可撓
性が得られず、また、ゴム、膨張性黒鉛及び無機質繊維
への充分な絡み性が得られない。また、10重量%を超
えると、アラミド繊維同志の絡みが多くなり、膨張抑制
が働き過ぎて有効性を失うために好ましくない。
【0008】更に、ゴムとしては、例えばNBR、SB
R、IR、アクリルゴム、シリコンゴム等が使用でき、
また、これらのゴムのラテックスも使用できる。ゴムの
配合量が10重量%未満では充分なバインダー効果が得
られず、また、20重量%を超えるとゴム焼失後の形状
保持が困難となるために好ましくない。
【0009】また、膨張性黒鉛としては、天然に得られ
る結晶性の鱗片状黒鉛を酸処理して熱膨張性能をもたせ
たものが使われ、中でも特に10〜60メッシュの大き
さの粒径をもつものが好ましい。これは一般に粒径の大
きなものほど膨張比率が大きく、従って、加熱膨張性断
熱シール材に用いた際に、膨張効果を得易いからであ
る。膨張性黒鉛の配合量は10重量%未満では充分な膨
張効果が得られず、25重量%を超えると膨張後の形状
保持が困難となるために好ましくない。
【0010】本発明の加熱膨張性断熱シール材には、上
記成分に加えてゴムの老化防止剤やゴムの難燃化剤を添
加することができる。ゴムの老化防止剤としては例えば
アミン・ケトン系老化防止剤(TMDQ)を使用すること
ができ、その配合量は上記成分の合計量当たり外割で
0.5〜3重量%の範囲内である。また、ゴムの難燃化
剤としては塩化パラフィン等を使用することができ、そ
の配合量は老化防止剤を除く上記成分の合計量当たり外
割で3〜7重量%程度である。
【0011】上述のような成分配合を有する加熱膨張性
断熱シール材はシート状またはロープ状の形態に成形し
て使用することができる。シート状またはロープ状のシ
ール材は例えば次のようにして製造することができる。
まず、トルエン、アセトン、MEK等の有機溶剤にてゴ
ムを溶解したゴム糊またはラテックスへ、無機質繊維、
アラミド繊維、膨張性黒鉛等を湿式混合して粘土状混合
物とする。これを押出成形機にてシート状またはロープ
状に押出し、その後乾燥炉にて有機溶剤または蒸発除去
して可撓性のあるシートまたはロープを得ることができ
る。また、上記粘土状混合物をロール成板機にてシート
状に成板し、その後同様に乾燥してシートを得るか、熱
成板ロールにて成板と乾燥を同時に行い、シートを得る
こともできる。
【0012】
【実施例】
実施例 以下の表1に示す繊維原料(無機質繊維、アラミド繊
維)、膨張性黒鉛及びトロールに溶解調成したゴム糊(N
BR)及び老化防止剤をニーダー型撹拌機を用いて混合
撹拌して粘土状混合物を調製し、この粘土状混合物を押
出成形機を用いてシート状(2mm)に押出した後、熱風
乾燥炉で溶剤を飛散乾燥し、供試試料とした。得られた
本発明品、比較品及び従来品の諸特性を表1に併記す
る。なお、従来品は50g/M2のガラス繊維フリース
を担体として表1の従来品配合組成と同等重量のトルエ
ンを溶媒とした混合物を塗布後、乾燥してシート状成形
物としたものである。
【0013】
【表1】
【0014】上述のようにして得られた本発明品2及び
従来品それぞれ4.3mgを用いて示差熱分析を行っ
た。その結果を図1に示す。図1の結果からわかるよう
に、従来品は480℃までに有機系バインダーが焼失し
てしまうのに対し、本発明品2では605℃までアラミ
ド繊維がバインダーの代わりとなり形状を保つ。また、
図2〜5は従来品及び本発明品2の常態品及び1000
℃加熱品の断面状態を示す写真である。図5からも明ら
かなように、本発明品2では、1000℃で加熱処理し
たものでも無機質繊維による膨張層が崩れることなく強
固なシール層を形成していることが確認できる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る加熱膨張性断熱シール材
は、無機質繊維45〜60重量%、アラミド繊維5〜1
0重量%、ゴム10〜20重量%及び膨張性黒鉛10〜
25重量%を含有してなり、膨張性黒鉛を膨張材とした
可撓性のあるシール材で、火災に際して建造物の空隙、
例えば戸と戸枠との隙間、壁の開口部(ケーブル管通
部、換気孔)や内壁と外壁の間で断熱シール層を形成し
て延焼を防ぐと同時に煙の拡散をも防止できるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来品及び本発明品2の示唆熱分析の結果を示
すものであり、破線は従来品、実線は本発明品2であ
る。
【図2】従来品の常態品の断面状態を示す写真である。
【図3】従来品の加熱処理品の断面状態を示す写真であ
る。
【図4】本発明品の常態品の断面状態を示す写真であ
る。
【図5】本発明品の加熱処理品の断面状態を示す写真で
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維45〜60重量%、アラミド
    繊維5〜10重量%、ゴム10〜20重量%及び膨張性
    黒鉛10〜25重量%を含有してなることを特徴とする
    加熱膨張性断熱シール材。
JP12535392A 1992-04-20 1992-04-20 加熱膨張性断熱シール材 Expired - Lifetime JP2595163B2 (ja)

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