JP2001180500A - 電動車両の操作装置 - Google Patents

電動車両の操作装置

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JP2001180500A
JP2001180500A JP36751799A JP36751799A JP2001180500A JP 2001180500 A JP2001180500 A JP 2001180500A JP 36751799 A JP36751799 A JP 36751799A JP 36751799 A JP36751799 A JP 36751799A JP 2001180500 A JP2001180500 A JP 2001180500A
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spring
swing
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operating device
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JP36751799A
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Takashi Asawa
貴 浅和
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中折れハンドル等の無負荷状態でもモーメン
トを生じるハンドルを採用した場合において、車体の前
後方向にコンパクトな寸法の電動車両の操作装置を提供
する。 【解決手段】 ハンドル6の揺動支点であるピン15か
らの距離が相異なる一対の圧縮ばね17,18により互
いに逆方向にハンドル6を付勢し、そのモーメントの差
をもって、ハンドル6の固有のモーメントと相殺させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車両の操作装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平10−109647号公
報に掲載された電動アシスト台車は、車体後部に立設さ
れたハンドルが、下端部のピンを支点として車体前後方
向に揺動するように構成されている。ハンドルの傾き具
合、すなわち操作力は、支点より少し上方に設けられた
ポテンショメータによって検出される。そして、このポ
テンショメータによる検出に応じて、駆動モータがアシ
スト力を発生する。図11は、上記電動アシスト台車に
おけるハンドルの下端部近傍に設けられた操作装置の構
造を、車体の側面側から見た断面図である。図におい
て、垂直部101aと水平部101bとからなるハンド
ル101は、操作装置のケース102に固定されたピン
103に軸支され、車体前後方向に揺動可能である。ケ
ース102のばね受け部102aに保持された一対のば
ね104は、ハンドル101の垂直部101aを、同一
高さ位置の前後から同一の力で付勢する。垂直部101
aの凹部101cには、図示しないポテンショメータの
回転軸を駆動する部材が係合する。上記一対のばね10
4の付勢により、ハンドル101は無負荷状態(操作力
が付与されない状態)において垂直に起立する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の操
作装置においては、一対のばね104の長さの和によ
り、前後方向へのケース102の寸法が肥大化してい
る。従って、コンパクトな操作装置を求められる場合に
は不利な構造である。また、上記従来の装置におけるハ
ンドル101は垂直型であるが、操作者の足元のスペー
スを確保して操作性を向上させるには、ハンドル101
の上部を後方に傾斜させた、いわゆる中折れ型が好まし
い。ところが、このような中折れ型のハンドルを上記従
来の装置の構造に適用すると、ハンドルの重心がピン1
03を通る鉛直線より後方に位置する。そのため、重心
にかかる荷重によるモーメントが生じて、図12に示す
ように、無負荷状態で垂直部101aが後方に傾斜す
る。この結果、後方側のばね104が圧縮され、ばね受
け部102aと垂直部101aとの隙間が狭くなる。こ
の状態を操作上の中立位置とすると、後方へのハンドル
101の操作ストロークが不十分となる。操作ストロー
クが不十分であれば、ポテンショメータの動作ストロー
クも不十分となり、操作力の検出精度が低下する。従っ
て、そのような事態を避けるべく、後方にも十分な操作
ストロークを確保しようとすれば、ケース102の前後
方向の寸法をさらに大きくする必要があり、操作装置の
コンパクト化の要請に反する。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、中折れハンドル等の無負荷状態でもモーメントを生
じるハンドルを採用した場合において、車体の前後方向
にコンパクトな寸法の電動車両の操作装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電動車両に付
与される操作力を検出する電動車両の操作装置であっ
て、車体に立設され、車体の前後方向に所定範囲で揺動
可能であるとともに、揺動支点からずれた位置に重心を
有することにより当該揺動支点を中心とする一の揺動方
向にモーメントを生じるハンドルと、前記揺動支点から
所定距離の位置に配置され、前記ハンドルを前記一の揺
動方向に付勢する第1のばねと、前記揺動支点から見て
前記第1のばねより遠方に配置され、前記ハンドルを他
の揺動方向に付勢して中立位置に保持する第2のばね
と、前記ハンドルの揺動に応じて駆動されるポテンショ
メータとを備えたものである(請求項1)。上記のよう
に構成された電動車両の操作装置においては、ハンドル
固有のモーメントと第1のばねによるモーメントとによ
って、ハンドルは一の揺動方向に揺動しようとする。こ
れに対して、第2のばねによるモーメントによって、ハ
ンドルは他の揺動方向に付勢され、中立位置に保持され
る。従って、中折れハンドル等の無負荷状態でモーメン
トを生じるハンドルを用いた場合でも、無負荷状態にお
けるハンドルを中立位置に保持することができる。これ
によって、ハンドルの操作ストロークを前後に等しく確
保することができる。また、揺動支点から見て第2のば
ねは第1のばねより遠方にあるので、同一のばねを用い
ても、モーメントの差を構成することができる。従っ
て、ばねを1種類に統一できることができる。
【0006】また、上記操作装置(請求項1)におい
て、第1のばね及び第2のばねは、ハンドルに対する付
勢方向が互いに逆向きに平行であるとともに、当該付勢
方向に平行な座標上の位置に関して、少なくとも一部、
互いに重なり合っているものであってもよい(請求項
2)。この場合、コンパクトな操作装置の中にあって、
ばねの所定の長さを確保することができる。
【0007】また、上記操作装置(請求項1)におい
て、ポテンショメータはロータリ型であり、揺動支点よ
り下方にある作用点に係合して駆動されるものであって
もよい(請求項3)。この場合、ハンドルの操作部から
揺動支点までの距離に対する、揺動支点から作用点まで
の距離の比を、比較的大きな値とすることが容易であ
る。従って、操作部の操作ストロークに対する作用点の
動作ストロークも比較的大きくなり、ポテンショメータ
に十分な回動量を与えることができる。
【0008】また、本発明は、電動車両に付与される操
作力を検出する電動車両の操作装置であって、車体に立
設された垂直部及びその上端から車体後方に傾斜して形
成された傾斜部を有し、前記垂直部上に設けられた揺動
支点を中心として車体の前後方向に所定範囲で揺動可能
であるとともに、前記揺動支点から車体後方にずれた位
置に重心を有することにより当該揺動支点を中心として
車体後方へ揺動するモーメントmを生じるハンドル
と、前記揺動支点より下方において前記垂直部を一方向
に付勢し、前記揺動支点を中心として前記ハンドルを車
体後方へ揺動させるモーメントmを生じさせる第1の
ばねと、前記第1のばねと同一のばねからなり、前記揺
動支点に対して前記第1のばねよりさらに下方において
前記垂直部を他方向に付勢し、前記揺動支点を中心とし
て前記ハンドルを車体前方へ揺動させる、m=m
で表されるモーメントmを生じさせる第2のばね
と、前記ハンドルの揺動に応じて駆動されるポテンショ
メータとを備えたものであってもよい(請求項4)。上
記のように構成された電動車両の操作装置(請求項4)
は、第2のばねによる車体前方へのモーメントmが、
ハンドル固有の車体後方へのモーメントmと第1のば
ねによる車体後方へのモーメントmとの和に等しいの
で、両方向のモーメントが拮抗して、垂直部は無負荷状
態において中立位置すなわち、垂直に保持される。これ
によって、ハンドルの操作ストロークを前後に等しく確
保することができる。また、第1のばねと第2のばねと
を、1種類のばねに統一できることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1、図2及び図3は、それぞ
れ、本発明の一実施形態による操作装置を装備した電動
車両の側面図、背面図及び平面図である。当該電動車両
は、例えば乳酸生菌飲料の運搬車として用いられるもの
である。図2及び図3を参照した図1において、車体1
は、金属製のパイプ、平板等を溶接、締結若しくは嵌合
して構成されており、主として、フレームベース2と、
このフレームベース2の後部の車体左右両側に取付部材
3を介して立設された角パイプからなるバックパイプ4
と、このバックパイプ4とフレームベース2とを接続す
る車体左右のサイドフレーム5と、バックパイプ4に接
続され、車体1に対して所定の長さで立設されたハンド
ル6とを備えている。フレームベース2の前端部の左右
にはキャスタ7が取り付けられ、後方側の左右には駆動
輪8が取り付けられている。駆動輪8を駆動する駆動部
及び、これを制御する制御部は、フレームベース2の下
面に取り付けられた制御部ケース9(図2)内に収納さ
れている。右側のバックパイプ4には、バッテリラック
10が取り付けられている。このバッテリラック10に
は、バッテリ11が脱着可能に取り付けられる。
【0010】上記ハンドル6は、バックパイプ4に接続
される操作レバー61と、左右の操作レバー61を接続
する水平な操作部62とにより構成されている。この操
作部62のグリップ位置から操作レバー61の上端部に
かけて、スポンジ又はゴム状の材料からなるカバー部材
621が被せられている。また、操作部62の左右のグ
リップ位置にはブレーキレバー12が取り付けられてお
り、これを操作することにより、ブレーキワイヤ13
(図2)を介して、駆動輪8の内側(車体幅方向におけ
る内側)に取り付けられたブレーキ装置14(図1)を
作動させることができる。また、駐車ブレーキレバー3
0と2本のブレーキロッド31(図3)とからなる駐車
ブレーキも装備されている。駐車ブレーキレバー30
を、図2における水平右方向に操作することにより、ブ
レーキロッド31の先端が駆動輪8のリム8a(図1)
の間に挿通されて、駐車ブレーキがかかる。
【0011】次に、上記ハンドル6と、バックパイプ4
の内部の構造とについて、図4〜図10を参照してさら
に詳細に説明する。図4は、図1から、ハンドル6とバ
ックパイプ4の一部とを抜き出して拡大した断面図であ
る。図4において、ハンドル6の操作レバー61は、バ
ックパイプ4に内挿される垂直部61aと、この垂直部
61aの上端から後方に曲げられた傾斜部61bとによ
り構成されている。操作レバー61は、バックパイプ4
に固定されたピン15を中心軸として、バックパイプ4
との隙間X(例えば前後それぞれ4mm程度)の範囲内
で車体の前後方向に揺動可能に保持されている。操作部
62に押し操作力が付与されると、操作レバー61の垂
直部61aはピン15を中心として反時計回り方向に揺
動(回動)し、操作部62に引き操作力が付与される
と、操作レバー61の垂直部61aはピン15を中心と
して時計回り方向に揺動(回動)する。バックパイプ4
内の下部の構造については後述する。
【0012】図5は、図4におけるV方向から、ハンド
ル6の操作レバー(左側)61と操作部62との接続部
を見た断面図である。図において、操作部62の端部に
はロッドエンド622が取り付けられている。一方、ね
じ611は、カップワッシャ612を介して、ロッドエ
ンド622の端部を貫通した状態で、2個のナット61
3により操作レバー61の端部に固定されている。従っ
て、操作部62は、ねじ611を中心軸として、操作レ
バー61に対して揺動(回動)自在な状態に保持されて
いる。車体の右側の操作レバー61と操作部62との接
続部も、これと左右対称な同様の構造である。従って、
左右の操作レバー61は、操作部62の左側及び右側に
それぞれ付与された操作力に応じて、互いに独立して揺
動する。
【0013】図6は、図4におけるバックパイプ4内の
下部の構造を示す断面図である。図6において、操作レ
バー61の下端部には、操作レバー61の先端部材とし
て、断面形状が略S字状のばね受け部材16が取り付け
られている。ばね受け部材16の2つの凹部16a及び
16bにはそれぞれ、同一の圧縮ばね17及び18が取
り付けられている。圧縮ばね17は、操作レバー61が
ピン15(図4)を中心として車体後方(時計回り方
向)に揺動するように付勢し、圧縮ばね18は逆に、操
作レバー61がピン15を中心として車体前方(反時計
回り方向)に揺動するように付勢している。圧縮ばね1
7及び18の取付位置は、互いに上下にシフトしてお
り、図4に示すピン15から圧縮ばね17の位置までの
距離Aより、ピン15から圧縮ばね18の位置までの距
離Bの方が長い。ここで、各圧縮ばね17,18が互い
に同じ長さの圧縮状態であるとして、操作レバー61を
付勢する力をfとすると、ハンドル6を車体前方に揺動
させようとするモーメントmは、m=B・fであ
り、車体後方に揺動させようとするモーメントmは、
=A・fであるからm>mとなる。
【0014】一方、傾斜部61bの存在により、ハンド
ル6の重心Gは、図4に示すようにピン15を通る鉛直
線上よりも後方にある。従って、ハンドル6は、無負荷
の状態において、自重により車体後方に揺動しようとす
るモーメントmを生じる。重心Gに作用する荷重を
W、ピン15から重心Gまでの水平距離をCとすると、
このモーメントmは、m=W・Cとなる。そして、
本実施形態においては、上記各モーメントが、 m=m+m ...(1) となるように上記定数A、B、C、f、Wが設計されて
いる。従って、操作部62に手を触れない無負荷の状態
では、ハンドル6を両方向に揺動させようとする力が拮
抗して、操作レバー61の垂直部61aは垂直に支持さ
れ、バックパイプ4との隙間X(図4)は、前後に等し
く確保される。
【0015】次に、図6において、ばね受け部材16の
下端部には、凹部16cが設けられ、この凹部16cに
駆動部材19の球状の頭部19aが係合している。ピン
15(図4)から当該係合位置(操作レバー61の作用
点)までの距離は、ピン15から操作部62までの距離
とほぼ等しくなるように設計されている。言い換えれ
ば、操作レバー61の支点であるピン15は、力点であ
る操作部62と、作用点である係合位置とのほぼ中間点
にある。従って、操作部62の操作ストロークと、操作
レバー61の作用点の動作ストロークは、互いにほぼ等
しい。
【0016】上記駆動部材19は、ロータリ型のポテン
ショメータ20の回転軸20aによって軸支されてい
る。駆動部材19と回転軸20aとは、駆動部材19に
螺着されたねじ21により互いに固定されている。ポテ
ンショメータ20は、図6に示すバックパイプ4の裏側
から、取付板22及び位置決め板23を介して取り付け
られている。この取付板22は縦長の形状であり、上部
がポテンショメータ20を取り付ける部分であり、下方
に伸びた長手部分が、ねじ24により、バックパイプ4
に取り付けられる部分である。なお、ポテンショメータ
20の回り止め20bは、取付板22に設けられた凹部
22bに係合している。従って、ポテンショメータ20
は、取付板22に対して回転規制されている。ねじ24
を挿通させる孔22cは、横に長い形状であり、これに
より、回転軸20aを中心として取付板22を時計回り
方向又は反時計回り方向に所定範囲で自在に回転させて
取り付けることができる。ポテンショメータ20は、図
6に示すバックパイプ4の背面側から、樹脂製のカバー
25により覆われており、このカバー25は、ねじ26
によりバックパイプ4に固定されている。
【0017】図8は、図6に示すバックパイプ4の背面
側からカバー25の内部のポテンショメータ20等を見
た断面図である。また、図9は、図6に示すバックパイ
プ4の右側面側からポテンショメータ20等を見た断面
図である。図8及び図9に示すように、ポテンショメー
タ20に接続されたケーブル27は、ゴムブッシング2
8を介してカバー25の外へ導出され、制御部ケース9
(図2)に接続されている。ポテンショメータ20の抵
抗値の変化に応じて、制御部ケース9内の制御部が、対
応する駆動部(この場合は、左駆動輪用)に電動アシス
ト力を発生させる。
【0018】図10は、図6からばね受け部材16及び
圧縮ばね17,18の部分を抜き出して示す断面図であ
る。図において、圧縮ばね17,18の付勢方向は互い
に逆向きに平行である。また、圧縮ばね17の長さをL
1、圧縮ばね18の長さをL2(図示の状態ではL2=
L1)とすると、ばねの伸縮に関わらず、 L<L1+L2 ...(2) の関係が成り立つ。これは、圧縮ばね17,18を互い
に上下方向にシフトして配置し、かつ、断面が略S字状
のばね受け部材16により、圧縮ばね17,18を互い
に、付勢方向に平行な座標上の位置において重ねている
(オーバラップさせている)ことによる。ここで、各圧
縮ばね17,18が互いに重なり合っている寸法は、
(L1+L2−L)である。
【0019】以上の構成によれば、(1)式の関係を維
持することにより、圧縮ばね17,18を互いに等しい
長さに保ち、操作レバー61の垂直部61aを垂直に保
持することができる。また、この状態で、ポテンショメ
ータ20を中立点に設定することができる。従って、従
来のように無負荷状態における圧縮ばね17,18の不
均一な伸縮に合わせて寸法を余分に確保する必要もな
く、ハンドル6の操作ストロークを前後に等しく確保す
ることができる。これにより、操作装置の前後方向の寸
法、すなわち前後方向へのバックパイプ4の寸法をコン
パクトにすることができる。また、圧縮ばね17,18
を互いに上下にシフトし、かつ、(2)式の関係が維持
されるように装着することにより、コンパクトな寸法の
バックパイプ4の中に、所定の長さの圧縮ばね17,1
8を収めることができる。従って、ハンドル6において
は、所要の操作ストロークを確保することができる。ま
た、圧縮ばね17,18に、所要のばね定数を確保する
ことができる。
【0020】以上の構成において、操作部62に引き操
作力が付与されると、図7に示すように操作レバー61
が揺動して、圧縮ばね17が伸び、圧縮ばね18が圧縮
される。駆動部材19は反時計回り方向に回動して、ポ
テンショメータ20の回転軸20aが所定量回転する。
一方、操作部62に押し操作力が付与されると、図7に
示す状態とは左右対称に操作レバー61が揺動して、圧
縮ばね17が圧縮され、圧縮ばね18が伸びる。駆動部
材19は時計回り方向に回動して、ポテンショメータ2
0の回転軸20aが所定量回転する。いずれの場合も、
操作レバー61の作用点は、操作部62における操作ス
トロークにほぼ等しい動作ストロークを生じるので、ポ
テンショメータ20の回転軸20aには十分な回転量が
与えられる。
【0021】ポテンショメータ20の回転軸20aに十
分な回転量が与えられることにより、ポテンショメータ
20の抵抗値変化を大きくとることができる。従って、
抵抗値変化に基づく電圧変化の幅が大きくなるので、操
作力の検出精度が高くなる。また逆に、ポテンショメー
タ20の回転軸20aに十分な回転量を与えつつも、こ
れに対する操作ストロークは小さい。従って、操作者に
対して、操作部62が揺動しているとほとんど感じさせ
ることなく、ポテンショメータ20の抵抗値変化を引き
出すことができる。これにより、操作の違和感なく、操
作力に正確に対応した電動アシスト力を発生させること
ができる。操作者が操作部62から手を離すと、圧縮ば
ね17又は18により、操作レバー61は元の垂直位置
に戻り、ポテンショメータ20の抵抗値が中立値に復帰
する。
【0022】なお、図4〜図10は、車体の左側の構造
に関してのものであるが、車体の右側の構造は左右対称
の同様の構造である。従って、操作部62の左右のグリ
ップ位置に付与された操作力に応じて、左右の各操作レ
バー61に対応してそれぞれ設けられたポテンショメー
タ20の抵抗値が変化する。制御部ケース9内の制御部
はこれを受けて、左右の駆動部に、操作力に対応した電
動アシスト力を発生させる。
【0023】上記実施形態においては、垂直部61aと
傾斜部61bとを有する中折れのハンドル6を例にとっ
て説明したが、これに限らず無負荷状態で自重によるモ
ーメントを生じる種々のハンドルに、同様な構成を適用
することができる。例えば、側面から見ると全体として
一直線状で且つ後方に傾斜したハンドルも操作性の向上
には適している。このようなハンドルの場合も、揺動支
点の位置によっては、無負荷状態でモーメントを生じ
る。従って、このようなハンドルについても、上記実施
形態と同様に、圧縮ばねの位置を互いにシフトした構成
を適用して、ハンドルを中立位置(垂直ではない)に保
持することができる。また、上記実施形態における傾斜
部61bの形状は一例であり、多段折れや曲線状の形態
も同様に「傾斜部」の語義に含まれる。また、上記実施
形態におけるハンドル6は、操作レバー61の作用点
(ばね受け部16と駆動部材19との係合位置)が、揺
動支点であるピン15より下方にあるタイプであるが、
揺動支点が最下部にあって、それより上方に作用点があ
るハンドル(例えば図12)にも、上記実施形態と同様
に、圧縮ばねの位置を互いにシフトした構成を適用して
同様の効果を得ることができる。
【0024】なお、上記実施形態においては、(1)式
の維持を条件としたが、この式の関係は厳密に維持され
ていなくても、ある程度の効果は得られる。例えば、上
記実施形態におけるモーメントm、m及びmが、
<m<m+mであるか、又は、m<m
<mであるがm−(m+m)<mであれ
ば、無負荷状態のハンドル6を中立位置に支持すること
はできなくても、中立位置からのずれ量を低減できるの
で、バックパイプ4の前後方向への幅寸法の肥大化を抑
制する効果を得ることは可能である。
【0025】また、上記実施形態においては、操作レバ
ー61の支点であるピン15が、操作部62と操作レバ
ー61の作用点とのほぼ中間点にあるように構成した
が、基本的には、中間点から離れた位置であっても、操
作部62と作用点との間にあればよい。操作レバー61
の揺動支点であるピン15が、操作部62(力点)と作
用点との間にある場合、操作レバー61の長さをL、操
作部62からピン15までの距離をd1、ピン15から
作用点までの距離をd2、操作部62に付与される操作
ストロークをS1、作用点に生じる動作ストロークをS
2とすると、 S2=S1・(d2/d1) ...(3) となり、(d1+d2)が、ほぼLに相当する。一方、
同じ長さの操作レバー61について、仮に、ピン15が
操作レバー61の下端部にあり、作用点がピン15より
上方にあるとすれば、操作部62からピン15までの距
離d1が、Lにほぼ等しくなる。従って、 S2=S1・(d2/L) ...(4) となる。(3)式と(4)式を比較すれば、(4)式は
Lの値が大きいため、d2/Lの値を大きくすることは
困難であるが、(3)式ではそのような制約がなく、比
較的大きな値のd2/d1を確保することが容易にな
る。従って、操作部62と、操作レバー61の作用点と
の間に、操作レバー61の支点(ピン15)を配置する
構成によれば、一定の操作ストロークに対して比較的大
きな動作ストロークを確保して、ポテンショメータ20
による操作力の検出に高い精度を得ることができる。ま
た、逆に言えば、一定の動作ストロークに対して操作ス
トロークを比較的小さく抑えることができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1の電動車両の操作装置によれ
ば、中折れハンドル等の無負荷状態でモーメントを生じ
るハンドルを用いた場合でも、無負荷状態におけるハン
ドルを中立位置に保持することができる。これによっ
て、ハンドルの操作ストロークを前後に等しく確保する
ことができるので、前後方向への操作装置の寸法がコン
パクトになる。また、揺動支点から見て第2のばねは第
1のばねより遠方にあるので、同一のばねを用いても、
モーメントの差を構成することができる。従って、ばね
を1種類に統一できることができ、製造上便利である。
【0027】請求項2の電動車両の操作装置によれば、
コンパクトな操作装置の中にあって、ばねの所定の長さ
を確保することができるので、ハンドルにおける所要の
操作ストロークや所要のばね定数を確保することができ
る。
【0028】請求項3の電動車両の操作装置によれば、
操作部の操作ストロークに対する作用点の動作ストロー
クが比較的大きくなり、ポテンショメータに十分な回動
量を与えることができるので、ポテンショメータによ
る、操作力の検出精度が向上する。
【0029】請求項4の電動車両の操作装置によれば、
ハンドルの垂直部が無負荷状態において中立位置すなわ
ち、垂直に保持されるので、ハンドルの操作ストローク
を前後に等しく確保することができる。従って、前後方
向への操作装置の寸法がコンパクトになる。また、第1
のばねと第2のばねとを、1種類のばねに統一できるこ
とができ、製造上便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による操作装置を装備した
電動車両の側面図である。
【図2】上記電動車両の背面図である。
【図3】上記電動車両の平面図である。
【図4】図1から一部を抜き出して拡大した断面図であ
る。
【図5】図4におけるV方向から見た断面図である。
【図6】図4におけるバックパイプの下部の構造を示す
拡大断面図である。
【図7】図6に示す状態から操作レバーが揺動した状態
を示す断面図である。
【図8】図6に示すバックパイプの背面側からカバー内
部のポテンショメータ等を見た断面図である。
【図9】図6に示すバックパイプの右側面側からポテン
ショメータ等を見た断面図である。
【図10】図6から一部を抜き出して拡大した断面図で
ある。
【図11】従来の電動車両の操作装置を示す断面図であ
る。
【図12】従来の他の電動車両の操作装置を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 車体 6 ハンドル 15 ピン 17,18 圧縮ばね 20 ポテンショメータ 61 操作レバー 61a 垂直部 61b 傾斜部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動車両に付与される操作力を検出する電
    動車両の操作装置であって、 車体に立設され、車体の前後方向に所定範囲で揺動可能
    であるとともに、揺動支点からずれた位置に重心を有す
    ることにより当該揺動支点を中心とする一の揺動方向に
    モーメントを生じるハンドルと、 前記揺動支点から所定距離の位置に配置され、前記ハン
    ドルを前記一の揺動方向に付勢する第1のばねと、 前記揺動支点から見て前記第1のばねより遠方に配置さ
    れ、前記ハンドルを他の揺動方向に付勢して中立位置に
    保持する第2のばねと、 前記ハンドルの揺動に応じて駆動されるポテンショメー
    タとを備えたことを特徴とする電動車両の操作装置。
  2. 【請求項2】前記第1のばね及び第2のばねは、前記ハ
    ンドルに対する付勢方向が互いに逆向きに平行であると
    ともに、当該付勢方向に平行な座標上の位置に関して、
    少なくとも一部、互いに重なり合っている請求項1記載
    の電動車両の操作装置。
  3. 【請求項3】前記ポテンショメータはロータリ型であ
    り、前記揺動支点より下方にある作用点に係合して駆動
    される請求項1記載の電動車両の操作装置。
  4. 【請求項4】電動車両に付与される操作力を検出する電
    動車両の操作装置であって、 車体に立設された垂直部及びその上端から車体後方に傾
    斜して形成された傾斜部を有し、前記垂直部上に設けら
    れた揺動支点を中心として車体の前後方向に所定範囲で
    揺動可能であるとともに、前記揺動支点から車体後方に
    ずれた位置に重心を有することにより当該揺動支点を中
    心として車体後方へ揺動するモーメントmを生じるハ
    ンドルと、 前記揺動支点より下方において前記垂直部を一方向に付
    勢し、前記揺動支点を中心として前記ハンドルを車体後
    方へ揺動させるモーメントmを生じさせる第1のばね
    と、 前記第1のばねと同一のばねからなり、前記揺動支点に
    対して前記第1のばねよりさらに下方において前記垂直
    部を他方向に付勢し、前記揺動支点を中心として前記ハ
    ンドルを車体前方へ揺動させる、m=m+mで表
    されるモーメントmを生じさせる第2のばねと、 前記ハンドルの揺動に応じて駆動されるポテンショメー
    タとを備えたことを特徴とする電動車両の操作装置。
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