JP2001179934A - 光情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

光情報記録媒体の製造方法

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JP2001179934A
JP2001179934A JP36797099A JP36797099A JP2001179934A JP 2001179934 A JP2001179934 A JP 2001179934A JP 36797099 A JP36797099 A JP 36797099A JP 36797099 A JP36797099 A JP 36797099A JP 2001179934 A JP2001179934 A JP 2001179934A
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squeegee
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JP36797099A
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English (en)
Inventor
Michihiro Shibata
路宏 柴田
Masayuki Yoshino
昌幸 吉野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1回の印刷工程で印刷層の成形不良欠陥の発生
を可及的に抑制し、しかも、印刷層の膜厚を厚くして、
光反射層や保護層などの色の遮蔽度を高めて美麗な印刷
を得ることができ、また、製造設備を小型化するととも
に製造コストの低廉化を実現させる。 【解決手段】メッシュ34を有するマスク30上にイン
キを滴下し、スキージ32によって該マスク30を基板
102上に形成された保護層108に押圧しながら該保
護層108上に所望の文字等を印刷して印刷層110を
形成する印刷工程を含み、該マスク30を構成する該メ
ッシュ34の数を150メッシュ以上、250メッシュ
以下とし、かつ、該インキの粘度を100P以上、30
0P以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートモード型の
光情報記録媒体の製造方法に関し、特に、保護層上に文
字等を印刷する印刷工程に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光情報記録媒体の保護層上への
文字等の印刷方法として、スクリーン印刷法が採用され
ている。このスクリーン印刷法は、光情報記録媒体の保
護層上にメッシュ(開口部)を有するマスクを固定し
て、該マスク上にインキを滴下する。その後、スキージ
により前記マスクを前記保護層に押圧しながら、該スキ
ージが該マスク上を摺動することにより前記メッシュか
らインキを押し出して保護層上に文字等を印刷するもの
である。
【0003】スクリーン印刷法で用いられるスクリーン
印刷版のメッシュ数は、通常、300メッシュ以上、3
50メッシュ以下であり、この場合、約10μmの印刷
層の膜厚を得ることができる。
【0004】スクリーン印刷によって下地色(光反射層
及び保護層の色)を完全に遮蔽したい場合には、通常の
膜厚よりも印刷層の膜厚を厚くする必要がある。印刷層
の膜厚を厚くする方法としては、スクリーン印刷版のメ
ッシュ数を少なく(粗く)すればよいことが知られてい
る。また、別の方法としては、印刷工程を2回繰り返し
て行い、2倍の膜厚を得る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、メッシュ数
を少なく(粗く)してスクリーン印刷を行う場合、スク
リーン印刷版にインキを滴下した際に、インキがメッシ
ュを通り抜けて直接保護層に垂れ流れてしまうことがあ
る。そのため、印刷層の成形不良欠陥が発生するという
不具合を生じている。
【0006】また、印刷工程を2回繰り返して行う場
合、1色につき2個のインキ塗布ノズルを使用するた
め、色数が多い印刷では、印刷設備の大型化を招き製造
コストが高騰するという難点がある。
【0007】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、1回の印刷工程で印刷層の成形不良欠陥
の発生を可及的に抑制し、しかも、印刷層の膜厚を厚く
して、光反射層や保護層などの色の遮蔽度を高めて美麗
な印刷を得ることができ、また、製造設備を小型化する
とともに製造コストの低廉化を実現させることができる
光情報記録媒体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、レ
ーザ光の照射により情報を記録することができる色素記
録層と、光反射層と、前記色素記録層を保護するための
保護層と、印刷層とを有するヒートモード型の光情報記
録媒体の製造方法において、メッシュを有するマスク上
にインキを滴下し、スキージにより前記マスクを前記保
護層に押圧しながら該スキージが該マスク上を摺動する
ことにより、該保護層上に文字等を印刷して前記印刷層
を形成する印刷工程を含み、前記マスクのメッシュの数
を150メッシュ以上、250メッシュ以下とし、か
つ、前記インキの粘度を100P以上、300P以下と
することを特徴とする。これにより、1回の印刷工程で
印刷層の成形不良欠陥の発生を可及的に抑制しながら印
刷することができ、製造設備を小型化するとともに製造
コストの低廉化を実現させることができる。
【0009】この光情報記録媒体の製造方法において、
前記スキージの材質はウレタンゴムであってもよい。ま
た、前記スキージの押圧力を0.19MPa(2kg/
cm 2)以上、0.49MPa(5kg/cm2)以下と
することが好ましく、より好ましくは0.24MPa
(2.5kg/cm2)以上、0.34MPa(3.5
kg/cm2)以下ある。さらにまた、前記スキージの
ショア硬度をHs75以上、Hs85以下とすることが
好ましく、さらに好ましくはHs75以上、Hs80以
下である。これにより、マスクの破損の発生を防止する
ことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光情報記録媒
体の製造方法において用いられる印刷システムの実施の
形態例(以下、単に実施の形態に係る印刷システムと記
す)を、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0011】本実施の形態に係る印刷システム10は、
図1及び図2に示すように、被印刷物である基板102
を装着するための略凸型の基台12と、インキを塗布す
るインキ塗布装置14と、所望の文字等を基板102上
に形成された保護層108上に印刷する印刷装置16と
を有して構成されている。前記基台12は、基板102
を固定するための着脱可能な固定具13を備えている。
【0012】インキ塗布装置14は、インキが充填され
た加圧タンク(図示せず)と、該加圧タンクからノズル
18に引き回されたパイプ(図示せず)と、該ノズル1
8から吐出されるインキの量を調整する吐出量調整バル
ブ20とを有し、インキは該ノズル18を通してその所
定量が吐出されるようになっている。
【0013】このインキ塗布装置14は、ノズル18を
下方に向けて支持する支持板22と、該支持板22を水
平方向に旋回させるモータ24とを有するハンドリング
機構26によって、待機位置から基板102の上方の位
置に旋回移動できるように構成されている。
【0014】印刷装置16は、基板102の上方に配置
されており、枠28と、該枠28に固着されているマス
ク30と、該マスク30を該基板102方向に押圧する
ためのウレタンゴム製のスキージ32とを有している。
前記枠28は支持部材(図示せず)に支持されている。
【0015】前記マスク30は、メッシュ34と、該メ
ッシュ34の底面に当接し、印刷したい所望の文字が形
成されている印刷版36とから構成されている。前記メ
ッシュ34は、その粗さ(メッシュの数の多さ)が違う
各種のメッシュに交換可能である。また、前記印刷版3
6も、各種の文字等が形成された印刷版に交換可能であ
る。
【0016】前記スキージ32は保持部38を介して、
該スキージ32を基板102の上方の位置に旋回移動さ
せる駆動機構40に接続されている。さらに、前記駆動
機構40は、前記マスク30を前記基板102上の保護
層108に押圧しながら前記スキージ32が該マスク3
0上を摺動可能となる機構も有している。
【0017】前記マスク30と基板102との間は、所
定間隔離間している。このため、前記スキージ32が前
記マスク30を前記基板102上の保護層108に押圧
しても、該基板102と該マスク30とが固着すること
がない構造となっている。
【0018】本実施の形態に係る印刷システム10は、
基本的には以上のように構成されるものであり、次にそ
の作用及び効果について説明する。
【0019】本実施の形態における光ディスクDは、図
3に示すように、射出成形機によりグルーブ(凹凸)1
00が形成された基板102の上に、情報を記録するこ
とができる色素記録層104と、光反射層106と、該
色素記録層104を保護するための保護層108と、印
刷層110とを有している。
【0020】ここで、基板102の材料としては、例え
ばポリカーボネート、ポリメタルメタクリレート等のア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の
塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオ
レフィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所
望によりそれらを併用してもよい。上記の材料の中で
は、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカー
ボネートが好ましい。また、グルーブ(凹凸)100の
深さは、0.01〜0.3μmの範囲内であることが好
ましく、その半値幅は、0.2〜0.9μmの範囲内で
あることが好ましい。
【0021】また、基板102の一主面上に形成される
色素記録層104の厚みは、一般に20〜500nmの
範囲内であり、好ましくは50〜300nmの範囲内に
設けられる。なお、色素溶液としては色素を適当な溶剤
に溶解した溶液が用いられる。色素溶液中の色素の濃度
は、一般に0.01〜15重量%の範囲内にあり、好ま
しくは0.1〜10重量%の範囲内、特に好ましくは
0.5〜5重量%の範囲内、最も好ましくは0.5〜3
重量%の範囲内にある。
【0022】ここで、色素記録層104に用いられる色
素は特に限定されない。使用可能な色素の例としては、
シアニン系色素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノ
キサリン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色
素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、N
i、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、
アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、イン
ドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、メロシ
アニン系色素、オキソノール系色素、アミニウム系・ジ
インモニウム系色素及びニトロソ化合物を挙げることが
できる。これらの色素のうちでは、シアニン系色素、フ
タロシアニン系色素、アズレニウム系色素、スクワリリ
ウム系色素、オキソノール系色素及びイミダゾキノキサ
リン系色素が好ましい。
【0023】色素記録層104を形成するための塗布剤
の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
トなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロル
メタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの
塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;
シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、
エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなどの
フッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエー
テル類などを挙げることができる。
【0024】前記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮し
て単独または二種以上を適宜併用することができる。好
ましくは、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロ
パノールなどのフッ素系溶剤である。なお、色素溶液中
には、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよい
し、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など
の各種添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
【0025】退色防止剤の代表的な例としては、ニトロ
ソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩
を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平
2−300288号、同3−224793号、及び同4
−146189号等の各公報に記載されている。
【0026】結合剤の例としては、ゼラチン、セルロー
ス誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機
高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・
ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹
脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポ
キシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・
ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物な
どの合成有機高分子を挙げることができる。
【0027】結合剤を使用する場合、結合剤の使用量
は、色素100重量部に対して、一般に20重量部以下
であり、好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5
重量部以下である。
【0028】なお、色素記録層104が設けられる側の
基板102の表面には、平面性の改善、接着力の向上お
よび色素記録層104の変質防止などの目的で、下塗層
を設けるようにしてもよい。
【0029】下塗層の材料としては例えば、ポリメチル
メタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、
スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニ
ルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子
物質、およびシランカップリング剤などの表面改質剤を
挙げることができる。
【0030】下塗層は、前記物質を適当な溶剤に溶解ま
たは分散して色素溶液を調整した後、この色素溶液をス
ピンコート、ディップコート、エクストルージョンコー
トなどの塗布法を利用して基板102の表面に塗布する
ことにより形成することができる。下塗層の層厚は、一
般に0.005〜20μmの範囲内、好ましくは0.0
1〜10μmの範囲内に設けられる。
【0031】色素記録層104上に形成される光反射層
106の材料である光反射性物質はレーザ光に対する反
射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。
【0032】これらのうちで好ましいものは、Cr、N
i、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼で
ある。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは
二種以上を組み合わせて用いてもよく、または合金とし
て用いてもよい。特に好ましくはAgもしくはその合金
である。
【0033】また、光反射層106は、例えば、前記光
反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレー
ティングすることにより色素記録層104上に形成する
ことができる。光反射層106の層厚は、一般には10
〜800nmの範囲内、好ましくは20〜500nmの
範囲内、更に好ましくは50〜300nmの範囲内に設
けられる。
【0034】なお、光反射層106の安定した成膜、光
反射層106の連続成膜、並びに歩留まりの向上を図る
ため、基板102の外形よりも僅かに小さい外形で光反
射層106を形成する。基板102の外形を、例えば、
120mmとしたとき、光反射層106の外形を、例え
ば、119mmとして形成する。これに合わせて、光反
射層106上に形成する保護層108も、基板102の
外形よりも僅かに小さい外形で形成する。なお、保護層
108については、基板102の最外周まで形成するよ
うにしてもよい。
【0035】色素記録層104を物理的及び化学的に保
護するために光反射層106上に設けられる保護層10
8は、該光反射層106上にUV硬化液を塗布して、そ
の後、該UV硬化液に対して紫外線を照射して該UV硬
化液を乾燥することにより形成される。
【0036】ここで、保護層108で使用される材料と
してはUV硬化液以外に、例えば、SiO、SiO2
MgF2 、SnO2 、Si34 等の無機物質、熱可塑
性樹脂、及び熱硬化性樹脂等の有機物質を挙げることが
できる。
【0037】そして、本実施の形態においては、紫外線
照射作業を2回に分けて実施してもよい。これにより、
1回の紫外線照射作業につき発生する熱量を抑制でき、
発生した熱により基板102に反りが発生するなどの不
具合を生じることを防止できる。また、発熱量が抑制さ
れるため、色素記録層104の記録再生特性が劣化する
ことを阻止することができる。また、熱による基板10
2の反りを防止するために、紫外線をパルスで照射する
ことも可能である。なお、保護層108は、基板102
の色素記録層104が設けられていない側にも耐傷性、
耐湿性を高める目的で設けることができる。
【0038】保護層108まで形成された基板102は
印刷システム10に搬送され、その保護層108上に所
望の文字等が印刷されて印刷層110が形成される。こ
の印刷システム10に搬送された基板102は、図1に
示す基台12に装着され、固定具13により水平に保持
される。次に、加圧式タンクから供給されたインキは、
吐出量調整バルブ20によって所定量に調整され、ノズ
ル18を通してマスク30上の一端部に滴下される。
【0039】ここで、本実施の形態に用いられるインキ
の粘度としては、100P以上、300P以下の範囲内
が好ましく、さらに好ましくは、150P以上、250
P以下の範囲内である。
【0040】インキの滴下が終了すると同時に、インキ
塗布装置14を構成するハンドリング機構26によっ
て、ノズル18が基板102の上方の位置から待機位置
まで旋回される。前記ハンドリング機構26が、前記ノ
ズル18を待機位置まで旋回させると同時に、印刷装置
16を構成する駆動機構40が駆動し始める。それによ
り、スキージ32が前記基板102の上方まで旋回され
て、前記マスク30上の一端部に当接される。
【0041】その後、前記駆動機構40の作用により、
前記スキージ32は前記マスク30を前記基板102上
の保護層108に押圧しながら、該マスク30上を摺動
する。これにより、前記マスク30上に滴下されたイン
キは、該マスク30を構成するメッシュ34を介して印
刷版36から前記基板102上に形成された保護層10
8上に塗布される。このとき、前記印刷版36には、印
刷したい所望の文字等が形成されているため、前記基板
上102に形成された保護層108上に所望の文字等が
印刷された印刷層110が形成されて光ディスクDとし
て構成されることになる。
【0042】なお、前記エッジ部分に前記スキージ32
の押圧力がかかると前記マスク30を破損させるおそれ
があるため、前記基板102のエッジ部分を避けて印刷
が行われるようになっている。
【0043】本実施の形態におけるメッシュ34の数
は、150メッシュ以上、250メッシュ以下、好まし
くは180メッシュ以上、230メッシュ以下、さらに
好ましくは200メッシュ以上、210メッシュ以下で
ある。また、スキージ32の押圧力としては、0.19
MPa(2kg/cm2)以上、0.49MPa(5k
g/cm2)以下の範囲内が好ましく、さらに好ましく
は、0.24MPa(2.5kg/cm2)以上、0.
34MPa(3.5kg/cm2)以下の範囲内であ
る。さらにまた、スキージ32のショア硬度としては、
Hs75以上、Hs85以下の範囲内が好ましく、さら
に好ましくは、Hs75以上、Hs80以下の範囲内で
ある。
【0044】ここで、ショア硬度とは、先端に略球面の
ダイヤモンドをもつハンマーを試料に落下させて、該試
料のはね上がりの高さを測定し、その高さに準じて該試
料の硬度を決定したものである。
【0045】
【実施例】次に、6つの実験例について説明する。この
6つの実験例では、サンプル1〜26をそれぞれ100
00枚用意し、光ディスクDを作製する製造システム中
の印刷工程において、図1に示す印刷システム10を用
いて光ディスクDを作製した。
【0046】前記サンプルに使用される基板102は、
射出成形機(住友重機械工業(株)製)により、その表
面にスパイラル状のグルーブ(凹凸)100(トッラク
ピッチ1.6μm、グルーブ幅0.52μm、グルーブ
の深さ175nm)を有するポリカーボネート基板10
2(直径120mm、厚さ1.2mm)である。
【0047】また、前記サンプルに使用される基板10
2上に、色素記録層104、光反射層106を形成し、
保護液として、UV硬化型オーバーコート剤であるダイ
キュアクリアSD−318(大日本インキ化学工業
(株)製)を用いて、スピンコート法により膜厚が9μ
mの保護層108を形成した。
【0048】ここで、第1〜第3の実験例では、インキ
の粘度及びマスク30を構成するメッシュ34のメッシ
ュ数を変化させたときの、印刷層110の膜厚及び該印
刷層110の成形不良欠陥の発生の有無を、各サンプル
毎にみたものである。
【0049】第1の実験例では、粘度42Pのインキを
使用した。第1の実験例の各サンプルにおけるメッシュ
数は、サンプル1は350メッシュ、サンプル2は30
0メッシュ、サンプル3は250メッシュである。
【0050】第2の実験例では、粘度80Pのインキを
使用した。第2の実験例の各サンプルにおけるメッシュ
数は、サンプル4は300メッシュ、サンプル5は25
0メッシュ、サンプル6は225メッシュ、サンプル7
は200メッシュである。
【0051】第3の実験例では、粘度125Pのインキ
を使用した。第3の実験例の各サンプルにおけるメッシ
ュ数は、サンプル8は300メッシュ、サンプル9は2
50メッシュ、サンプル10は225メッシュ、サンプ
ル11は200メッシュ、サンプル12は180メッシ
ュ、サンプル13は160メッシュ、サンプル14は1
35メッシュである。
【0052】第4及び第5の実験例では、インキの粘度
及びスキージ32の押圧力を変化させたときの、印刷層
110の成形不良欠陥の発生枚数及びマスク30を構成
する印刷版36が破損するまでの印刷回数を、各サンプ
ル毎にみたものである。ここで、第4及び第5の実験例
においては、200メッシュのマスク30を使用した。
【0053】第4の実験例では、粘度42Pのインキを
用いた。第4の実験例の各サンプルにおけるスキージ3
2の押圧力は、サンプル15は0.19MPa(2kg
/cm2)、サンプル16は0.49MPa(5kg/
cm2)、サンプル17は0.098MPa(1kg/
cm2)、サンプル18は0.69MPa(7kg/c
2)である。
【0054】第5の実験例では、粘度125Pのインキ
を用いた。第5の実験例の各サンプルにおけるスキージ
32の押圧力は、サンプル19は0.29MPa(3k
g/cm2)、サンプル20は0.49MPa(5kg
/cm2)、サンプル21は0.098MPa(1kg
/cm2)、サンプル22は0.69MPa(7kg/
cm2)である。
【0055】第6の実験例では、メッシュ数を200、
インキの粘度を200P、スキージ32の押圧力を0.
29MPa(3kg/cm2)とし、スキージ32のシ
ョア硬度を変化させたときの、印刷版36が破損するま
での印刷回数を、各サンプル毎にみたものである。
【0056】第6の実験例の各サンプルにおけるスキー
ジ32のショア硬度は、サンプル23はHs60、サン
プル24はHs70、サンプル25はHs80、サンプ
ル26はHs90である。
【0057】この6つの実験結果を図4〜図9に示す。
第1〜第3の実験結果から諒解されるように、インキの
粘度を100P以上とし、かつ、マスク30を構成する
メッシュ34のメッシュ数を250以下にすることによ
り(サンプル8〜サンプル12参照)、印刷層110の
成形不良欠陥の発生を可及的に防止することができる。
しかも、印刷層110の膜厚を厚くできるため、光反射
層106や保護層108などの色の遮蔽度を高めて美麗
な印刷をすることが可能となる。
【0058】また、第4〜第6の実験結果から諒解され
るように、スキージ32の押圧力を0.19MPa(2
kg/cm2)以上、0.49MPa(5kg/cm2
以下とすることにより(サンプル15及びサンプル16
参照)、印刷層110の成形不良欠陥の発生を可及的に
防止できるとともに印刷版36を破損させることなく印
刷することができる。そして、スキージ32のショア硬
度をHs75以上、Hs85以下とすることにより(サ
ンプル23〜サンプル25参照)、印刷版36の破損の
発生をさらに抑制することができる。
【0059】なお、この発明に係る光情報記録媒体の製
造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨
を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもち
ろんである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光情
報記録媒体の製造方法によれば、1回の印刷工程で印刷
層の成形不良欠陥の発生を可及的に抑制し、しかも、印
刷層の膜厚を厚くして、光反射層や保護層などの色の遮
蔽度を高めて美麗な印刷を得ることができ、また、製造
設備を小型化するとともに製造コストの低廉化を実現さ
せるという特有の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る印刷システムを示す構成図
である。
【図2】本実施の形態に係る印刷システムを示す斜視図
である。
【図3】グルーブを形成した基板上に色素記録層、光反
射層、保護層及び印刷層を形成した状態を示す説明図で
ある。
【図4】第1の実験例の結果を示す表図である。
【図5】第2の実験例の結果を示す表図である。
【図6】第3の実験例の結果を示す表図である。
【図7】第4の実験例の結果を示す表図である。
【図8】第5の実験例の結果を示す表図である。
【図9】第6の実験例の結果を示す表図である。
【符号の説明】
10…印刷システム 30…マスク 32…スキージ 34…メッシュ 102…基板 104…色素記録層 106…光反射層 108…保護層 110…印刷層 D…光ディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C035 AA06 FC10 FD04 FD15 FD31 FD32 FD34 FD42 FD43 FD52 FF22 5D121 AA03 AA20 EE20 EE24 GG10 GG28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、レーザ光の照射により情報を記
    録することができる色素記録層と、光反射層と、前記色
    素記録層を保護するための保護層と、印刷層とを有する
    ヒートモード型の光情報記録媒体の製造方法において、 メッシュを有するマスク上にインキを滴下し、スキージ
    により前記マスクを前記保護層に押圧しながら該スキー
    ジが該マスク上を摺動することにより、該保護層上に文
    字等を印刷して前記印刷層を形成する印刷工程を含み、 前記マスクのメッシュの数を150メッシュ以上、25
    0メッシュ以下とし、かつ、前記インキの粘度を100
    P以上、300P以下とすることを特徴とする光情報記
    録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光情報記録媒体の製造方法
    において、 前記スキージの材質は、ウレタンゴムであることを特徴
    とする光情報記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の光情報記録媒体の製
    造方法において、 前記スキージの押圧力を0.19MPa(2kg/cm
    2)以上、0.49MPa(5kg/cm2)以下とする
    ことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情
    報記録媒体の製造方法において、 前記スキージのショア硬度をHs75以上、Hs85以
    下とすることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021070308A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 方小剛 光ディスク生産過程で使用する印刷装置

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