JP2001179253A - 金属または類金属含有水の処理法 - Google Patents

金属または類金属含有水の処理法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種産業排水などに含まれる金属または類金
属を、簡単な方法で効率よく捕捉し、処理水を浄化する
と共に、金属または類金属を有価成分として濃縮回収す
ることのできる方法を提供すること。 【解決手段】 金属または類金属を含む水性液を処理す
る方法であって、(1)繊維分子中に、金属または類金属
に対してキレート形成能を有する官能基が導入されたキ
レート形成性繊維を、金属または類金属を含む被処理水
と接触させ、金属または類金属をキレート形成性繊維に
キレート捕捉する捕捉工程、(2)上記捕捉工程(1)で金属
または類金属をキレート捕捉したキレート形成性繊維を
被処理水から分離する分離工程、(3)上記分離工程(2)で
得たキレート形成性繊維を、酸あるいはアルカリ水溶液
で処理し、キレート捕捉された金属または類金属をキレ
ート形成性繊維から溶離させる溶離工程、(4)金属また
は類金属が溶離されたキレート形成性繊維を、上記捕捉
工程(1)に戻して循環使用する工程を含む、金属または
類金属含有水の処理法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維分子中にキレ
ート形成性官能基が導入されたキレート形成性繊維を用
いて、例えば産業排水、飲料水、食品加工用水などの被
処理水中に含まれる金属、例えば銅、亜鉛、ニッケル、
コバルト等の重金属、あるいは類金属、例えば硼素、ゲ
ルマニウム、ヒ素、アンチモン、セレン、テルル等の類
金属を効率よく捕捉することのできる処理法に関し、こ
の処理法を採用すれば、水中に微量存在する金属や類金
属を効率よく捕捉することができ、例えばガラス工場、
めっき工場、発電所等から排出される各種産業廃水の浄
化、海水の淡水化、温泉水の浄化、更には資源の回収な
どとして、工業的に幅広く応用することができる。
【0002】
【従来の技術】上記の様な各種産業廃水には様々の有害
金属が含まれていることがあり、環境汚染防止の観点か
らそれらの有害金属は、排水処理によって十分に除去す
ることが必要となる。また河川や地下水中に含まれる重
金属成分も人体に悪影響を及ぼすので、これらを飲料水
などとして使用するに当たっては十分に配慮しなければ
ならない。
【0003】また、類金属類の中にも人体に悪影響を及
ぼすものが多く、近年それらの環境基準が設定されてき
ている。より具体的には、類金属の1種であるホウ素や
ホウ素化合物は、ガラス工業をはじめ、めっき工業、防
錆剤、化粧品などの分野において広く用いられており、
それらの製造工程から流出する排水中には、ホウ素が含
まれる。その他、各種発電所の排水、排煙脱硫排水、更
には海水にもホウ素が含まれている。ホウ素は生殖機能
の低下など、健康障害を起こす可能性が指摘されてお
り、平成11年には環境基準物質として1ppmの基準
値が設定され、また排水基準値も設定されようとしてい
るため、ホウ素を含む排水を流出する分野、更には海水
淡水化の分野においても重要な課題となっている。
【0004】これらホウ素を含む水の処理法としては、
硫酸アルミニウムや消石灰等を用いる凝集沈殿法(特開
平7−323292号公報)、アルコール類を用いる溶
剤抽出法(特開平11−652号公報)、イオン交換樹
脂等を用いる吸着法(特開昭57−197040号公
報)などが知られている。これら従来法のうち、凝集沈
殿法は、ホウ素の除去効率を高めるため多量の凝集沈殿
剤を使用しなければならず、それに伴って大量のスラッ
ジが発生するという問題が指摘される。また溶剤抽出法
は、ホウ素の抽出率が低いため多量の溶剤を使用しなけ
ればならず、排水のCODを高める原因になる。吸着法
は、イオン交換樹脂へのホウ素の吸着速度が遅く且つ吸
着量も少ないため処理効率が悪く、大量処理には大規模
な処理設備が必要となる。
【0005】またセレンやセレン化合物は、工業原料と
してガラスの着色・脱色剤、半導体材料、金属への添加
剤など、様々の工業分野で広く使用されており、これら
の工業分野で排出される廃水中には高濃度のセレンが含
まれることがある。また火カ発電所から排出される廃水
にも相当量のセレンが含まれており、それらセレンやそ
の化合物は一般的に毒性が高く、水質汚濁防止法でも、
セレンとしての排水基準は0.1mg/l以下と定めら
れている。
【0006】そこで、こうした廃水中のセレンを除去す
るため、特開平5−78105号や同6−79286号
公報には、廃水のpHを調整すると共に鉄塩等の沈殿剤
を添加し、廃水中に溶存しているセレンを水酸化鉄等と
共に沈殿させる方法、特開平7−2502号公報には、
セレンを含む廃水に鉄系金属を添加し、鉄系金属の表面
にセレンを析出させる方法、更にはアニオン交換樹脂を
使用し、セレン酸(6価セレン)あるいは亜セレン酸
(4価セレン)として吸着させる方法などが提案されて
いる。
【0007】しかしながら上記従来法のうち、セレンを
水酸化鉄等と共に沈殿させる方法は、6価のセレンイオ
ンに対しては殆ど除去効果を示さず、また鉄系金属の表
面にセレンを析出させる方法では、多量の廃水を低い基
準濃度にまで下げるのに長時間を要し、また生成する多
量の鉄系金属の処理が煩雑で手数を要するため汎用性を
欠く。更にアニオン交換樹脂に吸着させる方法では、他
の共存イオンとの選択吸着性がないため、多種類のイオ
ンが共存する処理液に対しては満足のいく除去効率が得
られない。
【0008】また、ヒ素は、非鉄金属精錬工業をはじめ
として、医薬品、農薬、顔料、石油プラント工業などの
排水、更には地熱発電所からの熱排水中に含まれている
ことが確認されている。ヒ素、特に3価ヒ素の毒性につ
いては古くから知られていたが、近年ヒ素の発ガン性が
確認されるにおよび、その許容量は排水基準で0.5p
pm以下、環境基準で0.05ppm以下の低レベルに
規制されている。
【0009】この様なヒ素を含む排水の処理法として
は、既に幾つかの方法が知られており、その中でも、カ
ルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄、アルミニウム
などの金属水酸化物を用いる凝集沈殿法は、比較的簡単
な操作で残留ヒ素濃度を排水基準以下に低減できること
から、広く採用されている。ところがこの方法では、地
熱発電所からの排水の如く、低濃度のヒ素を含む多量の
排水を処理するには大量の薬剤を使用しなければなら
ず、しかも該処理によって生成する多量のヒ素含有スラ
ッジの処理に大きな負担が強いられる。
【0010】そこでヒ素を除く他の方法として、活性
炭、活性アルミナ、シリカゲル等を用いた吸着法、鉄ま
たはジルコニウム担持型カチオン交換樹脂による配位子
イオン交換法、陰イオン交換樹脂を用いたイオン交換法
などが検討されている。しかし、これら吸着剤やイオン
交換樹脂を用いる方法は、ヒ素、特に有害な3価ヒ素に
対する吸着容量が小さい上に選択吸着性も悪く、更には
吸着剤やイオン交換樹脂の再生が煩雑であるという問題
があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は水中に
含まれる金属または類金属を、簡単な方法で効率よく捕
捉することのできる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決すること
のできた本発明の処理法とは、 (1)繊維分子中に、金属または類金属に対してキレート
形成能を有する官能基が導入されたキレート形成性繊維
を、金属または類金属を含む被処理水と接触させ、金属
または類金属をキレート形成性繊維にキレート捕捉する
捕捉工程、 (2)上記捕捉工程(1)で金属または類金属をキレート捕捉
したキレート形成性繊維を被処理水から分離する分離工
程、 (3)上記分離工程(2)で得たキレート形成性繊維を、酸あ
るいはアルカリ水溶液で処理し、キレート捕捉された金
属または類金属をキレート形成性繊維から溶離させる溶
離工程、 (4)金属または類金属が溶離したキレート形成性繊維
を、上記捕捉工程(1)に戻して循環使用する工程を含む
ところに要旨を有している。
【0013】この方法を実施する際に用いられるキレー
ト形成性繊維としては、不織布状、織・編物状などを使
用することもできるが、循環使用を行なう上で特に好ま
しいのは粉末状(パルプ状)のものである。
【0014】また、この方法を実施する際の処理対象と
なる金属または類金属が鉄、銅、ニッケル、アルミニウ
ム、コバルト、カドミウム、水銀、鉛、亜鉛、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウム、マンガンよりなる群から
選択される少なくとも1種であるときは、前記捕捉工程
(1)をpH1〜11、より好ましくは2〜8の範囲、前
記溶離工程(3)をpH2以下、より好ましくは1以下、
ホウ素および/またはゲルマニウムであるときは、前記
捕捉工程(1)をpH3〜12の範囲、前記溶離工程(3)を
pH0.5〜2.5の範囲、ヒ素および/またはセレン
であるときは、前記捕捉工程(1)をpH0〜8の範囲、
前記溶離工程(3)をpH10〜13の範囲でそれぞれ行
なうことにより、被処理対象物を一層効率よく捕捉でき
るので好ましい。
【0015】また前記分離工程(2)は、シックナー、デ
カンター、遠心分離機、液体サイクロンよりなる群から
選択される少なくとも1種を使用することによって効率
よく実施することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明にかかる金属または類金属
含有水の処理法は、上記の様に、繊維分子中に金属また
は類金属に対してキレート形成性を示す官能基が導入さ
れたキレート形成性繊維、特に好ましくは粉末状(パル
プ状)の繊維を使用し、該繊維の有する特徴を効率よく
活かし、該繊維の使用量を必要最小限に抑えて金属また
は類金属含有水を効率よく処理(処理水からの除去、ま
たは有価資源としての回収)を行なう方法を提供するも
ので、一連の工程を詳細に説明すると次の通りである。
【0017】本発明においては、まず第一の捕捉工程
(1)で、前記キレート形成性繊維を金属または類金属含
有水と接触させ、水中に含まれる金属または類金属を前
記キレート形成性繊維にキレート捕捉させる。この工程
(1)でキレート捕捉を効率よく行なうための好ましいp
H域は、捕捉対象となる金属または類金属の種類によっ
て変わり、例えば、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、
コバルト、カドミウム、水銀、鉛、亜鉛、カルシウム、
マグネシウム、バリウム、マンガンを捕捉対象とする場
合の好ましいpH域は1〜11の範囲であり、金属の種
類によって好適pH域は若干変わってくるが、より好ま
しくはpH2〜8の範囲である。また、ホウ素および/
またはゲルマニウムを捕捉対象とする場合の好ましいp
H域は3〜12の範囲、ヒ素またはセレンの場合の好ま
しいpH域は0〜8の範囲である。
【0018】次に第二の分離工程(2)では、上記捕捉工
程(1)で金属または類金属を捕捉したキレート形成性繊
維を被処理水から分離する。キレート形成性繊維の分離
は、重力あるいは遠心力等を利用した方法を採用するこ
とができ、具体的にはシックナー、デカンター、遠心分
離機、液体サイクロンを使用することが好ましい。この
時点で、キレート形成性繊維を分離した後の被処理水か
らは金属または類金属が可及的に除去されおり、それら
による環境汚染の問題は生じないが、外部に直接放流す
ることを考慮すると、公共用水域でpH5.8〜8.
6、海域でpH5〜9に調整して放流することが望まし
い。
【0019】次に第三の溶離工程(3)では、金属または
類金属を捕捉し被処理水から分離されたキレート形成性
繊維から、金属または類金属の溶離を行なう。この溶離
工程(3)では、前記分離工程(2)で分離したキレート形成
性繊維に必要に応じて水を加えてスラリー状とし、酸あ
るいはアルカリを添加してpH調整を行なうことによ
り、該繊維にキレート捕捉された金属または類金属を繊
維から離脱させる。この溶離工程(3)における好適pH
域も捕捉された金属または類金属の種類によって異な
り、例えば鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、コバル
ト、カドミウム、水銀、鉛、亜鉛、カルシウム、マグネ
シウム、バリウム、マンガンの場合はpH2以下、より
好ましくはpH1以下、ホウ素および/またはゲルマニ
ウムの場合はpH0.5〜2.5、ヒ素またはセレンの
場合はpH10〜13の範囲が好ましい。pH調整に用
いられる酸としては、硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸ある
いは酢酸、蟻酸などの有機酸が好ましく、またアルカリ
としてはアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や
炭酸塩など、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が使用される
が、使用設備に対する影響やコストなどを考慮すると、
酸としては硫酸、アルカリとしては水酸化ナトリウムが
最適である。
【0020】該溶離工程(3)で、キレート形成性繊維に
捕捉された金属または類金属はキレート形成性繊維から
溶離し、酸またはアルカリ水溶液中に溶出するので、ス
ラリーを濾過して繊維成分を分離すると、キレート捕捉
能を回復した繊維を回収できると共に、金属または類金
属を高濃度で含有する水溶液が得られる。
【0021】濾別したキレート形成性繊維には、まだ酸
またはアルカリが付着しているので、再使用の際のpH
を考慮し、必要に応じて洗浄およびpH調整を行なうこ
とが望ましい。その際に生じる洗浄水は、初期は溶離し
た高濃度の金属または類金属が含まれるため、回収して
上記処理水に合流させて処理し、また金属または類金属
濃度の希薄な洗浄水は、前記捕捉工程(1)に返還して再
処理することが好ましい。
【0022】該キレート形成性繊維の濾過および洗浄
は、圧力濾過機、真空濾過機、遠心分離機、ベルトフィ
ルター等を用いて行なえばよい。スラリー状で洗浄およ
びpH調整されたキレート形成性繊維は、前記捕捉工程
(1)に返還してキレート捕捉に使用することにより、キ
レート形成繊維を無駄無く効率よく循環使用することが
できる。
【0023】図1は、本発明の処理法を例示するフロー
図であり、図中、1はキレート捕捉槽、2は分離槽、3
は溶離槽、4は濾過・洗浄機、5は調整槽を示してい
る。被処理水である金属または類金属含有水は、ライン
1からキレート捕捉槽1へ給液される。そして該捕捉
槽には、ラインL2から酸またはアルカリを供給してp
H調整を行ない、ラインL3からは最初は新しいキレー
ト形成性繊維(連続処理を行なう際には再生したキレー
ト形成性繊維)を導入し、攪拌して処理液中の金属また
は類金属含有水とキレート形成性繊維を接触させること
により、金属または類金属をキレート形成性繊維に捕捉
させる。キレート捕捉槽1で処理された水(キレート形
成性繊維を含む)は、ラインL4から分離槽2へ送って
固液分離し、分離された処理水(処理済み水:金属また
は類金属は捕捉除去され、清浄化されている)はライン
5から系外へ排出する。固相として分離されるキレー
ト形成性繊維(スラリー)は、ラインL6から溶離槽3
へ送り、ラインL7から供給される酸あるいはアルカリ
によpH調整することによって、捕捉された金属または
類金属を溶離させる。
【0024】所定のpHに調整され、繊維から金属また
は類金属が溶離したスラリーは、ラインL8から濾過・
洗浄機4へ送って固液分離し、溶離した金属または類金
属を高濃度で含む溶離液は、ラインL9を経て回収す
る。更にラインL10から洗浄水を供給し、固形成分とし
て分離されるキレート形成性繊維を洗浄し、高濃度の金
属または類金属を含む洗浄水は、ラインL11から抜き出
し、前記溶離液と合流させて回収する。その後ラインL
12から更に洗浄水を送り、少量の金属や類金属を含む該
洗浄水は、ラインL13を経てキレート捕捉槽1へ返送
し、被処理水と共に処理される。
【0025】該濾過・洗浄機4で最終洗浄を受けたスラ
リー状またはウェットケーキ状のキレート形成性繊維
は、次いでラインL14から調整槽5へ送り、ラインL15
から供給される水に分散させると共に濃度調整を行な
い、またラインL16から供給される酸またはアルカリに
よってpH調整を行なった後、ラインL3を経てキレー
ト捕捉槽1へ返還し、循環使用される。
【0026】なお図示したフロー図は、本発明を実施す
る際の最も基本的な例を示しただけのものであって、本
発明が該図によって制限を受けるものではなく、処理設
備の具体的な設計に当たっては様々の設計変更もしくは
好ましい構成の付加が可能である。例えば、キレート捕
捉槽1、分離槽2、溶離槽3、濾過・洗浄機4、調整槽
5などの構造や形状は任意に変更することができ、場合
によってはそれらの一部をパイプラインで連続的に行な
える様にすることも可能であり、それらはいずれも本発
明の技術的範囲に包含される。
【0027】かくして本発明の処理法によれば、被処理
水中に含まれる金属または類金属を、キレート形成性繊
維によって効率よく捕捉して浄化すると共に、溶離液か
ら金属または類金属を有価成分として高濃度で回収する
ことができ、しかもキレート形成性繊維は処理ライン内
で循環使用することができ、キレート捕捉材としては極
少量のロス分を補給するだけで済むので極めて経済的な
方法である。
【0028】尚、本発明で使用するキレート形成性繊維
の種類、殊に該繊維中に導入されるキレート形成性官能
基の種類は、捕捉対象となる金属または類金属の種類に
よっても変わってくるので一律に決めることはできない
が、好ましい官能基としては、例えば下記一般式[1]
〜[4]で示される官能基が例示される。
【0029】
【化1】
【0030】(式中、R1、R2、R3は低級アルキレン
基、nは1〜4の整数を表わす。)
【0031】
【化2】
【0032】[式中、Gは糖アルコール残基または多価
アルコール残基、Rは水素原子、(低級)アルキル基ま
たは−G(Gは上記と同じ意味を表わし、上記Gと同一
もしくは異なる残基であってもよい)を表わす]
【0033】
【化3】
【0034】[式中、Xはモノカルボン酸またはジカル
ボン酸から1つのカルボキシル基を除いた残基、Vは水
素またはカルボキシル基、Mは水素または
【0035】
【化4】
【0036】(R4はアルキレン基における炭素鎖から
1つの水素を除いた残基、R5は直接結合もしくはアル
キレン基、Y1、Y2は同一もしくは異なって水素、カル
ボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、ホスホン基ま
たはチオール基、nは1〜4の整数、M'は水素または
【0037】
【化5】
【0038】(R6はアルキレン基における炭素鎖から
1つの水素を除いた残基、R7は直接結合もしくはアル
キレン基、Y3、Y4は同一もしくは異なって水素、カル
ボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基またはチオール
基)、Zは水素または前記Mと同じ意味を表わし、ただ
し前記Mと同一であってもよいし、異なってもよい]
【0039】
【化6】
【0040】[式中、V、X、Z、M'は前記式[3]
と同じ意味を表わす]。
【0041】これらのキレート形成性官能基のうち、一
般式[1]、[3]、[4]で示される官能基は、その
中に存在する窒素、硫黄、カルボン酸が銅、亜鉛、ニッ
ケル、コバルト等の重金属イオンに対して優れたキレー
ト捕捉能を示し、また一般式[2]で示される官能基
は、その中に存在する窒素や水酸基がホウ素、ゲルマニ
ウム、ヒ素、アンチモン、セレン、テルル等の類金属イ
オンに対して優れた選択捕捉能を示す。
【0042】本発明で使用するキレート形成性繊維にお
いては、上記キレート捕捉能を有する官能基が繊維素材
を構成する分子の表面に露出しているので、優れた選択
吸着活性を発揮する。
【0043】次に、繊維分子中への代表的なキレート形
成性官能基の導入法について説明する。
【0044】第1の方法は、繊維素材に下記一般式
[5]で示されるキレート形成性化合物を反応させる方
法であり、この方法によって導入される前記一般式
[1]で示されるアシル基は、その中に存在する窒素や
カルボン酸が銅、亜鉛、ニッケル、コバルト等の重金属
イオンに対して優れたキレート捕捉能を発揮する。
【0045】
【化7】
【0046】(式中、R1、R2、R3およびnは前記一
般式[1]と同じ意味)。
【0047】上記一般式[1]および[5]において、
1〜R3で示される低級アルキレン基としては、C1
6のアルキレン基が挙げられるが、中でも特に好まし
いのはメチレン、エチレン、プロピレンである。また繰
り返し数nとして特に好ましいのは1または2である。
【0048】一般式[5]で示されるポリカルボン酸の
酸無水物の好ましい具体例としては、ニトリロ三酢酸・
無水物(NTA無水物)、エチレンジアミン四酢酸・二
無水物(EDTA・二無水物)、エチレンジアミン四酢
酸・一無水物(EDTA・一無水物)、ジエチレントリ
アミン五酢酸・二無水物(DTPA・二無水物)、ジエ
チレントリアミン五酢酸・一無水物(DTPA・一無水
物)等が例示されるが、中でも特に好ましいのは、NT
A無水物、EDTA・二無水物、DTPA・二無水物で
ある。
【0049】そして、これらの酸無水物をN,N'−ジ
メチルホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶
媒に溶解し、例えば60〜100℃程度で繊維素材と3
0分〜数時間程度反応させると、酸無水物基が繊維素材
を構成する分子中の反応性官能基(例えば水酸基やアミ
ノ基など)と反応して結合し、前記アシル基からなるキ
レート形成性官能基がペンダント状に導入され、キレー
ト形成性繊維が得られる。
【0050】繊維分子中に反応性官能基が存在しない場
合は、繊維素材に酸化、グラフト重合など任意の手段で
先ず反応性官能基を導入してから、前記ポリカルボン酸
の無水物を反応させればよく、また反応性官能基が存在
する場合でも、上記ポリカルボン酸の無水物との反応性
が低い場合は、反応性の高い反応性官能基を導入してか
ら前記ポリカルボン酸無水物と反応させることも有効で
ある。
【0051】上記アシル基の導入反応を、綿あるいは絹
とエチレンジアミン四酢酸・二無水物との反応を例にと
って模式的に示すと、下記の通りである。
【0052】(綿の場合)
【0053】
【化8】
【0054】(絹の場合)
【0055】
【化9】
【0056】尚上記では、繊維分子中の水酸基またはア
ミノ基に前記ポリカルボン酸無水物を反応させる場合を
代表的に示したが、=NH,−SHその他の反応性官能
基を利用して前記アシル基を導入する場合も、同様に考
えればよい。
【0057】かくして、繊維分子中に前記一般式[1]
で示されるアシル基を導入することによって、中性付近
はもとより低pH域においても、また金属イオン濃度の
低い被処理水に適用した場合でも、優れた重金属イオン
捕捉活性を示すキレート形成性繊維を得ることができ
る。
【0058】上記キレート形成性官能基を導入したキレ
ート形成性繊維の捕捉対象となる金属としては、銅、ニ
ッケル、コバルト、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、
鉄など、または希土類元素であるスカンジウム、イット
リウム、およびランタノイド系に属するランタン、セリ
ウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロビ
ウム、ガドリウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エル
ビウム、イッテルビウムなど、更には放射性元素である
テクネチウム、プロメチウム、フランシウム、ラジウ
ム、ウラン、プルトニウム、セシウムなどが例示され
る。
【0059】繊維分子中にキレート形成性官能基を導入
する他の方法は、分子中に水酸基やアミノ基などの反応
性官能基を有する繊維素材を、下記一般式[6]で示さ
れるアミン化合物を含有する処理液に添加して加熱し、
該分子中に前記式[2]で示されるキレート形成性官能
基を導入する方法である。
【0060】
【化10】
【0061】[式中、G、Rは前記一般式[2]と同じ
意味]。
【0062】一般式[2]で示されるキレート形成性官
能基の導入されたキレート形成性繊維は、類金属イオン
に対して優れたキレート捕捉能を有しており、その一例
をN−メチル−D−グルカミン残基が導入されたキレー
ト形成性繊維によるホウ素イオンの捕捉を例にとって示
すと、下記式の様になる。
【0063】
【化11】
【0064】即ちこのキレート形成性繊維は、分子中に
アミノ基と2個以上のヒドロキシル基とを持った基、と
りわけ隣接する炭素に結合した少なくとも2個のヒドロ
キシル基とを持った基が導入されており、ホウ素やゲル
マニウムなどの類金属に対して優れたキレート形成能を
示し、それにより類金属を効果的に捕捉する。
【0065】この様な要件を満たす好ましい基は、前記
式[2]として示した通りであり、該式[2]中、Gは
糖アルコール残基または多価アルコール残基を示し、R
は水素原子、(低級)アルキル基または−G(Gは上記
と同じ意味を表わし、前記−Gと同一もしくは異なるも
のであってもよい)を表わし、Rの中でも実用性の高い
のは水素または(低級)アルキル基である。上記におい
て(低級)アルキル基としてはC1〜C6のアルキル基が
挙げられるが、中でも特に好ましいのはメチル基または
エチル基である。
【0066】前記一般式[2]で示される基の中でも特
に好ましいのは、Gが鎖状の糖アルコール残基または多
価アルコール残基、Rが水素原子または(低級)アルキ
ル基である基であり、具体例としては、D−グルカミ
ン、D−ガラクタミン、D−マンノサミン、D−アラビ
チルアミン、N−メチル−D−グルカミン、N−エチル
−D−グルカミン、N−メチル−D−ガラクタミン、N
−エチル−D−ガラクタミン、N−メチル−D−マンノ
サミン、N−エチル−D−アラビチルアミンなどからア
ミノ基を除いた糖アルコール残基、あるいはジヒドロキ
シアルキル基が例示されるが、繊維分子内への導入の容
易性や原料の入手容易性等を考慮して最も好ましいの
は、D−グルカミンやN−メチル−D−グルカミンのア
ミノ基を除いた残基あるいはジヒドロキシプロピル基で
ある。
【0067】これらのキレート形成性官能基は、繊維分
子中の反応性官能基(例えば、ヒドロキシル基、アミノ
基、イミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基、チオー
ル基など)等に直接結合していてもよく、あるいは後述
する様な架橋結合を介して間接的に結合していても構わ
ない。
【0068】そして上記キレート形成性官能基を繊維分
子内に導入する方法としては、繊維分子が元々有してい
る前述の様な反応性官能基もしくは変性によって導入し
た反応性官能基に、前記一般式[6]で示されるアミン
化合物を直接反応させ、あるいは、該反応性官能基に、
分子中にエポキシ基、反応性二重結合、ハロゲン基、ア
ルデヒド基、カルボキシル基、イソシアネート基の如き
官能基を2個以上有する化合物を反応させた後、前記式
[6]で示されるアミン化合物を反応させる方法が採用
される。
【0069】即ち、繊維素材が分子中に水酸基やカルボ
キシル基等を有している場合は、これらの基に前記一般
式[6]で示されるアミン化合物を直接反応させ、これ
を繊維分子にペンダント状に導入することができ、この
場合の代表的な反応を例示すると下記の通りである。
【0070】
【化12】
【0071】また繊維分子中の反応性官能基とアミン化
合物との反応性が乏しい場合は、繊維素材に先ず架橋剤
を反応させることによって、前記アミン化合物との反応
性の高い官能基をペンダント状に導入し、次いでこの官
能基に前記アミン化合物を反応させることによって、キ
レート形成性官能基を繊維分子中にペンダント状に導入
することができる。特に後者の方法を採用すれば、繊維
分子に対する架橋剤やアミン化合物の使用量を調整する
ことによって、使用目的に応じたキレート形成能(即
ち、キレート形成性官能基の導入量)を任意に制御する
ことができるので好ましい。
【0072】ここで用いられる好ましい架橋剤として
は、エポキシ基、反応性二重結合、ハロゲン基、アルデ
ヒド基、カルボキシル基、イソシアネート基などを2個
以上、好ましくは2個有する化合物が挙げられ、好まし
い架橋剤の具体例としては、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテ
ル、グリシジルソルベート、エピクロルヒドリン、エピ
ブロモヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
グリセリンジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、マレイン酸、こはく酸、
アジピン酸、グリオキザール、グリオキシル酸、トリレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
などが例示され、中でも特に好ましいのはグリシジルメ
タクリレート、エピクロルヒドリン、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル等である。
【0073】上記の様な架橋剤を用いてアミン化合物を
導入する際の具体的な反応を例示すると、次の通りであ
る。
【0074】
【化13】
【0075】これらの架橋剤を用いて、繊維分子中にキ
レート形成性官能基を導入する際の反応は特に制限され
ないが、好ましい方法を挙げると、繊維素材に、前記架
橋剤を水あるいはN,N’−ジメチルホルムアミドやジ
メチルスルホキシド等の極性溶媒に溶解し、必要により
反応触媒、乳化剤等を併用し、60〜100℃程度で3
0分〜数十時間程度接触させて反応させる方法であり、
この反応により、架橋剤が、繊維分子中の反応性官能基
(例えば、ヒドロキシル基やアミノ基など)と反応して
繊維と結合し、前記式[6]で示した様なアミン化合物
と容易に反応する官能基を繊維分子中に導入することが
できる。次いで、該官能基を導入した繊維素材と前記ア
ミン化合物を、水やN,N’−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等の極性溶媒に溶かした溶液を、
必要により反応触媒の併用の基で60〜100℃×30
分〜数十時間程度接触させて反応させると、上記アミン
化合物のアミノ基が架橋剤の反応性官能基(例えばエポ
キシ基やハロゲン基など)と反応し、前記式[2]で示
されるキレート形成性官能基が繊維分子中にペンダント
状に導入されたキレート形成性繊維が得られる。
【0076】この反応は、上記の様に通常は逐次的に行
なわれるが、反応系によっては架橋剤とアミン化合物を
同時に繊維素材と接触させ、該繊維分子に対して同時並
行的に反応させることも可能である。
【0077】これらのキレート形成性官能基を導入した
キレート形成性繊維は、特に類金属に対して優れた選択
捕捉性を示し、類金属としては、ホウ素、ゲルマニウ
ム、砒素、アンチモン、セレン、テルル、珪素等が例示
される。
【0078】キレート形成性繊維を得るための更に他の
方法は、繊維分子中に酸無水物との反応性官能基を有す
る繊維素材を使用し、該繊維分子に、架橋剤として反応
性2重結合を有する酸無水物を反応させた後、キレート
形成性化合物を反応させる方法である。
【0079】この方法によれば、前述の如く反応性2重
結合を有する酸無水物を、繊維分子内の反応性官能基と
反応させることによって、繊維分子中に反応性2重結合
を導入し、該反応性2重結合に金属キレート形成性化合
物を反応させることによって、繊維分子に優れたキレー
ト捕捉性能が与えられる。
【0080】ここで用いられる反応性2重結合を有する
酸無水物としては、分子中に酸無水物基と反応性2重結
合を共に有する化合物であればその種類の如何は問わな
いが、好ましい具体例としては、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水アコニット酸、無水シトラコン酸、マ
レイン化メチルシクロヘキセン四塩基酸無水物、無水エ
ンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド
酸、無水クロトン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル
酸などが挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは
二塩基酸の分子内無水物であり、上記分子内へ導入する
際の反応効率やコスト等を考慮して特に好ましいのは無
水マレイン酸と無水イタコン酸である。
【0081】これらの反応性2重結合を有する酸無水物
と繊維素材とを、例えばN,N'−ジメチルホルムアミ
ドやジメチルスルホキシド等の極性溶媒中で、必要によ
り反応触媒を用いて例えば60〜100℃程度で30分
〜数時間接触させると、繊維分子中の反応性官能基が酸
無水物基と反応して結合し、反応性2重結合を有する基
が繊維分子中に導入される。
【0082】そして、該反応性2重結合の導入された繊
維にキレート形成性化合物を反応させると、該キレート
形成性化合物が繊維分子中にペンダント状に導入され、
キレート形成性繊維を得ることができる。
【0083】キレート形成性化合物としては、分子中に
反応性2重結合との反応性を有する官能基を有する化合
物が用いられる。反応性2重結合との反応性を有する官
能基として特に好ましいのは、アミノ基、イミノ基、チ
オール基であり、これらの基は、上記反応性2重結合と
容易に反応すると共に、それら基の中のNやSが、共存
するカルボキシル基と共に金属キレート形成能を発揮す
る。
【0084】なお上記2重結合を有する酸無水物が繊維
分子中に導入される際に、開環により1つのカルボキシ
ル基が生成し、これがNやSと共にキレート形成能を発
揮するので、上記キレート形成性化合物自身にカルボキ
シル基の存在を必須とするものではないが、キレート形
成能は同一分子内に共存するNやSとカルボキシル基と
の相互作用によってより効果的に発揮されるので、好ま
しくは、分子中にアミノ基、イミノ基、チオール基の1
種以上とカルボキシル基を共に有する化合物を、キレー
ト形成性化合物として使用することが望ましい。
【0085】ここで用いられる分子中にアミノ基、イミ
ノ基、チオール基の1種以上とカルボキシル基を有する
キレート形成性化合物の具体例としては、グリシン、ア
ラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノ
酸、イミノ二酢酸、イミノニこはく酸、エチレンジアミ
ンニ酢酸、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン
ニこはく酸、チオグリコール酸、チオりんご酸、チオサ
リチル酸、メルカプトプロピオン酸などが例示される
が、これらの中でも特に好ましいのはイミノニ酢酸、チ
オりんご酸である。
【0086】上記キレート形成性化合物を、2重結合を
有する酸無水物が導入された前記繊維素材に反応させる
方法は特に制限されないが、通常は、繊維素材と、金属
キレート形成性化合物を水あるいはN,N'−ジメチル
ホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶媒に溶
解し、必要により反応触媒を加えた処理液とを例えば1
0〜100℃程度で30分〜数十時間接触させて反応さ
せる方法であり、この反応により、繊維分子中に導入さ
れた反応性2重結合に上記アミノ基、イミノ基またはチ
オール基が反応し、前記一般式[3],[4]に示した
キレート形成性官能基が繊維分子内にペンダント状に導
入される。
【0087】こうした反応の代表例を、繊維として綿、
酸無水物として無水マレイン酸、キレート形成性化合物
としてイミノ二酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレ
ンジアミン二こはく酸、イミノニこはく酸、チオグリコ
ール酸またはチオりんご酸を用いた場合について具体的
に示すと、下記式に示す通りである。
【0088】
【化14】
【0089】なお上記式では、繊維分子中のヒドロキシ
ル基に酸無水物を反応させる場合を代表的に示したが、
アミノ基、イミノ基、グリシジル基、イソシアネート
基、アリジニル基、チオール基などの他の反応性官能基
を利用する場合も同様に考えればよい。
【0090】即ち、上記方法によって繊維分子内に導入
される前記一般式[3],[4]で示されるアシル基の
種類は、該アシル基の導入に使用される前記酸無水物と
金属キレート形成性化合物との組合わせによって様々に
変えることができる。従って該アシル基には、前記式に
示したもの以外にも、次に示す様な種々のアシル基が挙
げられる。
【0091】
【化15】
【0092】
【化16】
【0093】上記の様にして酸無水物基を介してキレー
ト形成性官能基が導入されたキレート形成性繊維は、特
に銅、ニッケル、コバルト、亜鉛、カルシウム、マグネ
シウム、鉄など、または希土類元素であるスカンジウ
ム、イットリウム、およびランタノイド系に属するラン
タン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウ
ム、ユウロビウム、ガドリウム、ジスプロシウム、ホル
ミウム、エルビウム、イッテルビウムなど、更には放射
性元素であるテクネチウム、プロメチウム、フランシウ
ム、ラジウム、ウラン、プルトニウム、セシウムなどに
対して優れたキレート捕捉能を発揮する。
【0094】本発明において繊維分子中に導入される前
記キレート形成性官能基の導入量は、ベースとなる繊維
分子中の反応性官能基の量やキレート形成性化合物の使
用量、或いは架橋剤の使用量、更にはそれらの導入反応
条件などによって任意に調整できるが、繊維分子に十分
なキレート捕捉能を与えるには、下記式によって計算さ
れる導入量が5質量%程度以上、より好ましくは10質
量%程度以上となる様に調整することが望ましい。 導入量(質量%)=[(キレート形成性官能基導入後の
繊維質量−キレート形成性官能基導入前の繊維質量)/
キレート形成性官能基導入前の繊維質量]×100 (ただし導入量とは、キレート形成性官能基の導入量を
表わす)。
【0095】キレート捕捉能を高めるうえでは、上記導
入量は高い程好ましく、従って導入量の上限は特に規定
されないが、導入量が高くなり過ぎるキレート形成性官
能基導入繊維の結晶性が高くなってキレート形成性繊維
が脆弱になり、循環使用する際の寿命短縮を招く恐れが
あるので、キレート捕捉材としての実用性や経済性など
を総合的に考慮すると、導入量は130質量%程度以
下、より好ましくは80質量%程度以下に抑えることが
望ましい。ただし、要求される清浄度の程度等によって
は、150〜200質量%といった高レベルの導入量と
することにより、キレート捕捉能を高めることも可能で
ある。
【0096】尚、キレート形成性官能基が導入される繊
維素材の種類は特に制限されず、例えば綿、麻などを始
めとする種々の植物繊維;絹、羊毛などを始めとする種
々の動物性繊維;ビスコースレーヨンなどを始めとする
種々の再生繊維;ポリアミド、アクリル、ポリエステル
などを始めとする様々の合成繊維を使用することがで
き、これらの繊維は必要に応じて各種の変性を加えたも
のであっても構わないが、キレート形成性官能基の導入
のし易さ、被処理水に対する濡れ性、強度、安定性を考
慮して最も好ましいのはセルロース系繊維である。
【0097】上記ベース繊維の性状にも格別の制限はな
く、短繊維状の粉末、長繊維のモノフィラメント、マル
チフィラメント、短繊維の紡績糸あるいはこれらを織物
状もしくは編物状に製織もしくは製編した布帛、更には
不織布であってもよいが、キレート形成性繊維を循環使
用する本発明のプロセスにおいては、短繊維状の粉末が
最も好ましい。
【0098】ここで用いられる短繊維状粉末の好ましい
形状は、長さ0.01〜5mm、より好ましくは0.0
3〜3mmで、単繊維径が1〜50μm程度、より好ま
しくは5〜30μmであり、アスペクト比としては1〜
600程度、より好ましくは1〜100程度のものであ
る。
【0099】この様な短繊維状の粉末素材を使用すれ
ば、例えば金属や類金属を含む水中に該短繊維粉末状の
キレート形成性繊維を添加して攪拌し、通常の沈降分離
や遠心分離等を行うという非常に簡単な方法で、且つ短
時間の処理で被処理水中に含まれる金属や類金属を効率
よく捕捉して清浄化することができるので、本発明の処
理法に適用する繊維素材としては最適である。
【0100】上記の様にして得られるキレート形成性繊
維は、細径の繊維分子表面にペンダント状に導入された
前記キレート形成性官能基の実質的に全てが、金属や類
金属に対して捕捉性能を有効に発揮するので、例えばビ
ーズ状や粒状などの市販キレート形成性樹脂に比べると
非常に優れた捕捉性能を発揮する。
【0101】従ってこのキレート形成繊維を類金属を含
む水溶液と接触させ、具体的には例えば短繊維粉末状の
該キレート形成性繊維を被処理水に添加して攪拌し、通
常の沈降分離、遠心分離を行うという非常に簡単な方法
で、且つ短時間の処理で被処理水中に含まれる金属や類
金属を効率よく捕捉して清浄化することができる。
【0102】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はもと
より下記実施例によって制限を受けるものではなく、前
・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実
施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技
術的範囲に含まれる。
【0103】実施例1 2リットルの攪拌機付きビーカーに、銅素濃度10pp
mの水(pH5.0)2リットルを入れる。次に、短繊
維粉末状セルロースにイミノ二酢酸を固定化させたキレ
ート形成性繊維20gを添加し、1時間攪拌してから2
0分間静置し、キレート形成性繊維を沈降させた。上澄
み液を静かに他のビーカーに移し、1.85リットルの
処理済みの排水を得た。処理済み排水中の銅濃度は20
ppbであった。一方、沈降させたキレート形成性繊維
のスラリー約150gを捕集して200mlのビーカー
に移し、攪拌しながら10%硫酸水溶液を加えてpHを
0.5に調整した。3分間攪拌後、ブッフナー漏斗を用
いて吸引濾過し、蒸留水200mlで洗浄した。洗浄し
たキレート形成性繊維のウェットケーキを取り出し、蒸
留水200mlを加えてスラリーとし、10%水酸化ナ
トリウム水溶液を加えてpHを5.0に調整した。次
に、上記工程で再生したキレート形成性繊維のスラリー
を銅濃度10ppmの水2リットルに添加し、上記と同
様に攪拌、静置、沈降分離を行なったところ、得られた
排水の銅濃度は22ppbであった。
【0104】各工程のpHによるキレート形成性繊維の
銅捕捉率および溶離率を表1および表2に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】実施例2 2リットルの攪拌機付きビーカーにホウ素濃度26pp
mの水(pH8.3)2リットルを入れる。次に、短繊
維粉末状セルロースにN−メチル−D−グルカミンを固
定化させたキレート形成性繊維10gを添加し、10分
間攪拌してから20分間静置し、キレート形成性繊維を
沈降させた。上澄み液を静かに他のビーカーに移し、
1.9リットルの処理済みの排水を得た。処理済み排水
中のホウ素濃度は3ppmであった。一方、沈降させた
キレート形成性繊維のスラリー約100gを捕集して1
00mlのビーカーに移し、攪拌しながら10%硫酸水
溶液を加えてpHを1.0に調整した。3分間攪拌後、
ブッフナー漏斗を用いて吸引濾過し、蒸留水200ml
で洗浄した。洗浄したキレート形成性繊維のウェットケ
ーキを取り出し、蒸留水50mlを加えてスラリーと
し、20%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8.
0に調整した。次に、上記工程で再生したキレート形成
性繊維のスラリーをホウ素濃度26ppmの水2リット
ルに添加し、上記と同様に攪拌、静置、沈降分離を行な
ったところ、得られた排水のホウ素濃度は3ppmであ
った。
【0108】各工程のpHによるキレート形成性繊維の
ホウ素捕捉率および溶離率を表3および表4に示す。
【0109】
【表3】
【0110】
【表4】
【0111】比較例 上記実施例2において、キレート形成性繊維を市販のス
チレン−グルカミン型のビーズ状キレート樹脂(三菱化
学社製「ダイヤイオンCRB02」)10gに代えた以
外は同様にしてホウ素処理を行った。
【0112】処理して得られた排水のホウ素濃度は18
ppmであった。また該キレート樹脂を再生使用して得
られた処理排水のホウ素濃度は21ppmであった。
【0113】
【発明の効果】本発明は上記の様に構成されており、本
発明の処理法を採用すれば、金属または類金属を高い捕
捉率で除去できるばかりでなく、捕捉速度も格段に優れ
ており、従来のイオン交換樹脂やキレート樹脂に較べて
用排水中の金属または類金属を極めて効率よく捕捉・除
去することができ、それらを極めて効率よく清浄化する
ことができる。しかも、該成分を捕捉したキレート形成
性繊維を酸あるいはアルカリ水溶液で処理すると、捕捉
された金属または類金属は簡単に溶離するので、該繊維
を循環使用することによって消費量を大幅に低減するこ
とができ、更には捕捉された金属または類金属を有価成
分として効率よく濃縮採取することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる処理法を実施する際の代表例を
示すフロー図である。
【符号の説明】
1 キレート捕捉槽 2 分離槽 3 溶離槽 4 濾過・分離槽 5 調整槽 L1〜L17 ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 昌利 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 (72)発明者 伊藤 治 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 (72)発明者 土井 貴雄 三重県四日市市日永東3丁目3−3 中部 キレスト株式会社四日市工場内 Fターム(参考) 4D024 AA09 AB15 AB16 AB17 BA18 BB01 DA03 DA04 DB07 4D025 AA09 AB19 AB20 AB21 AB22 AB24 AB25 BA17 BA22 CA03 CA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属または類金属を含む水性液を処理す
    る方法であって、 (1)繊維分子中に、金属または類金属に対してキレート
    形成能を有する官能基が導入されたキレート形成性繊維
    を、金属または類金属を含む被処理水と接触させ、金属
    または類金属をキレート形成性繊維にキレート捕捉する
    捕捉工程、 (2)上記捕捉工程(1)で金属または類金属をキレート捕捉
    したキレート形成性繊維を被処理水から分離する分離工
    程、 (3)上記分離工程(2)で得たキレート形成性繊維を、酸あ
    るいはアルカリ水溶液で処理し、キレート捕捉された金
    属または類金属をキレート形成性繊維から溶離させる溶
    離工程、 (4)金属または類金属が溶離したキレート形成性繊維
    を、上記捕捉工程(1)に戻して循環使用する工程を含む
    ことを特徴とする、金属または類金属含有水の処理法。
  2. 【請求項2】 キレート形成性繊維が粉末状である請求
    項1に記載の処理法。
  3. 【請求項3】 金属または類金属が鉄、銅、ニッケル、
    アルミニウム、コバルト、カドミウム、水銀、鉛、亜
    鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、マンガンよ
    りなる群から選択される少なくとも1種であり、前記捕
    捉工程(1)をpH1〜11の範囲で行ない、前記溶離工
    程(3)をpH2以下で行なう請求項1または2に記載の
    処理法。
  4. 【請求項4】 金属または類金属がホウ素および/また
    はゲルマニウムであり、前記捕捉工程(1)をpH3〜1
    2の範囲で行ない、前記溶離工程(3)をpH0.5〜
    2.5の範囲で行なう請求項1または2に記載の処理
    法。
  5. 【請求項5】 金属または類金属がヒ素および/または
    セレンであり、前記捕捉工程(1)をpH0〜8の範囲で
    行ない、前記溶離工程(3)をpH10〜13の範囲で行
    なう請求項1または2に記載の処理法。
  6. 【請求項6】 前記分離工程(2)は、シックナー、デカ
    ンター、遠心分離機、液体サイクロンよりなる群から選
    択される少なくとも1種を用いて行なう請求項1〜6の
    いずれかに記載の処理法。
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