JP2001177344A - 圧電発振器の制御周波数特性の調整方法 - Google Patents

圧電発振器の制御周波数特性の調整方法

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JP2001177344A
JP2001177344A JP36267399A JP36267399A JP2001177344A JP 2001177344 A JP2001177344 A JP 2001177344A JP 36267399 A JP36267399 A JP 36267399A JP 36267399 A JP36267399 A JP 36267399A JP 2001177344 A JP2001177344 A JP 2001177344A
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Hiroshi Kinoshita
浩 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力された制御電圧に応じて出力される発振
周波数を規格内に正確に調整することができる圧電発振
器の制御周波数特性の調整方法を提供する。 【解決手段】 圧電振動素子Xを有しており、制御電圧
に応じた発振周波数fを出力する圧電発振器1の制御周
波数特性の調整方法において、前記圧電振動素子1に接
続された負荷容量を調整し、前記制御周波数特性の傾き
を調整する第1調整ステップと、前記圧電振動素子Xの
電極の質量を変えて前記発振周波数fを公称周波数に調
整する第2調整ステップと、前記圧電振動素子fを内蔵
した状態で封止する封止ステップとを有することを特徴
とする圧電発振器1の制御周波数特性の調整方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された制御電
圧に応じて出力制御される発振周波数をある範囲内に調
整するための圧電発振器の制御周波数特性の調整方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の圧電発振器に内蔵され
た回路108を簡略化した構成例を示す回路図である。
【0003】この圧電発振器は、外部から入力された制
御電圧に応じて出力される発振周波数が所定の制御周波
数特性で変化する電圧制御型の水晶発振器(VCXO:
Voltage Controlled Crysta
l Oscillator)である。この圧電発振器
は、回路108を有する。回路108は、制御電圧端子
37、入力抵抗Ri、バリキャップD、負荷容量調整回
路14、制御特性調整回路118、素子9、発振回路3
9及び出力端子33を有する。
【0004】制御電圧端子37は、出力端子33から出
力される発振周波数を制御するために入力する制御電圧
の入力端子である。制御電圧端子37には、入力抵抗R
iが設けられている。入力抵抗Riは、バリキャップ
D、制御特性調整回路118及び発振回路39と接続さ
れている。バリキャップDは、制御特性調整回路118
に対して並列に接続されている。制御特性調整回路11
8については、後述する。また、バリキャップDは、発
振回路39、負荷容量調整回路14及び素子9とも接続
されている。
【0005】発振回路39は、図示しない所定の圧電振
動素子を含んでおり、制御電圧端子37から入力された
制御電圧に応じて所定の発振周波数を出力端子33に出
力する発振回路である。尚、発振回路39は、入力抵抗
Ri、バリキャップD及び素子9を含んでいるような構
成であっても良い。
【0006】負荷容量調整回路14は、一端が接地され
ており、他端が上述のようにバリキャップD、素子9及
び制御特性調整回路118とも接続されている。負荷容
量調整回路14は、主として制御周波数特性のポジショ
ンを制御する。ここで、「制御周波数特性」とは、制御
電圧に応じて発振周波数が変化する特性を意味してい
る。制御周波数特性は、横軸を制御電圧とし縦軸を発振
周波数とすると、特性を示す線が右上がりの概ね直線で
表される。制御周波数特性を表すこの直線は、2つの属
性としての「傾き」及び「ポジション」を有する。「ポ
ジション」とは、ある特定の制御電圧における発振周波
数で表される。
【0007】制御特性調整回路118は、バリキャップ
Dに対して並列となるように、素子9、負荷容量調整回
路14、入力抵抗Ri、バリキャップD及び発振回路3
9と接続されている。制御特性調整回路118は、複数
のコンデンサを有し、これらのコンデンサ一つ一つを有
効にしたり、無効にすることで容量を調整する。制御特
性調整回路118は、主に制御周波数特性の傾きを制御
する。尚、これら制御周波数特性の傾きと制御周波数特
性のポジションは、それぞれ完全に独立して制御できる
ものではなく、一方を制御すると他方へも若干影響す
る。
【0008】素子9は、一端が接地されており、他端が
制御特性調整回路118、バリキャップD及び負荷容量
調整回路14と接続されている。発振回路39は、出力
端子33とも接続されている。出力端子33は、発振回
路39が出力する発振周波数の出力端子である。
【0009】従来の圧電発振器は以上のような構成であ
り、次にこの圧電発振器の制御周波数特性の調整方法に
ついて説明する。
【0010】<制御特性調整回路による調整>圧電発振器
101は、予め発振回路の所定の負荷容量値に発振周波
数を合わせ込む調整が終了した圧電振動子Xを含んでお
り、制御電圧端子37に所定の制御電圧が所定の範囲で
入力され、出力端子33にはそれに応じた所定の発振周
波数が出力される。制御電圧端子37及び出力端子33
には、所定の検査機能を有するマイクロコンピュータが
接続されており、出力端子33に出力された発振周波数
が計測されている。
【0011】マイクロコンピュータは、制御電圧端子3
7に入力した制御電圧に対応して出力される制御周波数
特性の傾きが規格値内であるか否かを判断する。マイク
ロコンピュータは、制御周波数特性の傾きが規格値内で
あると判断すると、制御特性調整回路118の制御特性
の調整を終了する。一方、マイクロコンピュータは、制
御周波数特性の傾きが規格値外であると判断すると、制
御特性調整回路118の制御特性を電気的に調整する。
【0012】また、圧電発振器101の制御周波数特性
の別の調整方法には、圧電発振器101の制御周波数特
性を測定しておき、予め用意しておいた調整量に対する
制御周波数特性の統計的なデータから規格値内に入る調
整量を導き出し、その調整量で固定する方法があった。
【0013】<負荷容量調整回路による調整>制御特性調
整回路118の制御特性の電気的な調整が終了すると、
マイクロコンピュータは、再度圧電発振器101の発振
周波数を計測する。マイクロコンピュータは、所定の電
圧において発振周波数が公称周波数の規格値内であると
判断すると負荷容量調整回路14の調整容量の調整を終
了し、所定の電圧において発振周波数が公称周波数の規
格値外であると判断すると負荷容量調整回路14の調整
容量を電気的に調整する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、制御周波数
特性調整において前者のようにマイクロコンピュータが
2回に渡って圧電発振器101の発振周波数を電気的に
調整すると、第2回目の電気的な調整が第1回目の電気
的な調整に影響を与えてしまい、制御周波数特性が変化
する場合があった。つまり、従来の圧電発振器101の
制御周波数の調整方法では、圧電発振器101の制御周
波数特性を正確に調整することができないという問題点
があった。
【0015】また、制御周波数特性調整において後者の
場合には、周波数可変用として用いる素子を容量別に選
別する等の準備が必要であり、圧電発振器101の調整
に手間がかかっていた。
【0016】更に予め傾きが規格値内に入るように調整
量を考慮した所定の負荷容量値で調整されている圧電振
動素子Xを回路と組み合わせた場合でも、圧電振動素子
Xの特性や周波数可変用素子や各部品容量のバラツキに
より制御周波数特性の傾きがバラツくため制御周波数特
性調整回路118がない場合には制御周波数特性の傾き
が規格に入らないことがあった。
【0017】本発明の目的は、上記課題を解消して、入
力された制御電圧に応じて出力される発振周波数を規格
値内に正確に調整することができる圧電発振器の制御周
波数特性の調整方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧電
振動素子を有しており、制御電圧に応じた発振周波数を
出力する圧電発振器の制御周波数特性の調整方法におい
て、前記圧電振動素子に接続された負荷容量を調整し、
前記制御周波数特性の傾きを調整する第1調整ステップ
と、前記圧電振動素子の電極の質量を変えて前記発振周
波数を公称周波数に調整する第2調整ステップと、前記
圧電振動素子を内蔵した状態で封止する封止ステップと
を有することを特徴とする圧電発振器の制御周波数特性
の調整方法である。
【0019】この請求項1の構成によれば、第1調整ス
テップでは、圧電振動素子に接続された負荷容量を調整
し、制御周波数特性の傾きを調整する。第2調整ステッ
プでは、圧電振動素子の電極の質量を変えて発振周波数
を公称周波数に調整する。封止ステップでは、圧電振動
素子を内蔵した状態で封止する。第2調整ステップでは
電気的に発振周波数を調整していないので、第1調整ス
テップの電気的な調整は、第2調整ステップの調整の影
響を受けにくい。従って、圧電発振器は、制御電圧に応
じて正確に発振周波数が制御されるように調整される。
また、圧電発振器は、封止前に調整が終了するので封止
後に傾きを調整する必要がない。
【0020】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記第2調整ステップでは、前記圧電振動素子の表
面に設けられた電極の質量を増加又は減少させる。
【0021】この請求項2の構成によれば、容易に圧電
振動素子の表面に設けられた電極の質量を変えることが
できる。これにより、圧電発振器は、より正確に発振周
波数を公称周波数に調整することができる。
【0022】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、前記封止ステップ後に、前記圧電振動素子に接続さ
れた負荷容量を調整して前記発振周波数を公称周波数に
調整する第3調整ステップを有する。
【0023】この請求項3の構成によれば、圧電発振器
は、封止した後でも発振周波数の調整をおこなうことが
できるばかりでなく、より正確に発振周波数を公称周波
数に調整することができる。
【0024】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、前記第3調整ステップでは、前記負荷容量の調整量
を格納手段に格納する。
【0025】この請求項4の構成によれば、圧電発振器
が発振動作する際には、格納手段の調整量が参照され、
その調整量に基づいて負荷容量を変更する。これによ
り、圧電発振器は、さらに正確に発振周波数を規格値内
の公称周波数に調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0027】以下の説明において「負荷容量」とは、後
述する圧電振動素子から見た場合の回路負荷の容量をい
い、その値は後述する調整容量Cajを制御することに
よって変化させることができる。
【0028】図1は、本発明の好ましい実施形態として
の圧電発振器1の制御周波数特性の調整方法によって発
振周波数が調整される圧電発振器1の構成例を示す斜視
図である。
【0029】圧電発振器1は、例えば外部から入力され
た制御電圧に応じて出力される発振周波数が所定の制御
周波数特性で変化する電圧制御型の水晶発振器(VCX
O:Voltage Controlled Crys
tal Oscillator)である。圧電発振器1
は、図示しない所定の基板に実装されるものである。圧
電発振器1は、外観上、圧電振動素子X、パッケージ1
1及び回路8を有する。回路8についての詳細は、後述
する。
【0030】圧電振動素子Xは、例えば水晶振動子であ
り、一端が固定され他端が自由端のいわゆる片持ち型の
圧電振動素子である。圧電振動素子X(圧電振動片)
は、例えば回路8の一部である。
【0031】パッケージ11は、例えばセラミックスを
材質とし、積層してなるベース13及びこのベース13
を密封するための蓋体15を有する。パッケージ11の
側面には、制御端子12、制御電圧端子37、接地電極
GND、出力端子33及び電源端子35が設けられてい
る。
【0032】接地電極GND、制御電圧端子37、電源
端子35及び出力端子33は、それぞれ回路8における
後述する発振回路39の電極端子(以下、単に「端子」
という)である。接地電極GND、制御電圧端子37、
電源端子35及び出力端子33は、発振回路39の所定
ヶ所へ電気的に接続される。尚、制御端子12について
は後述する。
【0033】制御電圧端子37は、入力する制御電圧
(印加電圧)を変化することで出力端子33から出力さ
れる発振周波数を制御するための端子である。接地電極
GNDは、圧電発振器1において接地をとるためのもの
であり、例えば0[V]に設定されている。出力端子3
3は、圧電発振器1の発振周波数の出力端子である。電
源端子35は、回路8における後述する発振回路39の
電源電圧としての後述する電源電圧を圧電発振器1に与
えるための端子である。制御端子12については、後述
する。
【0034】図2は、図1の回路8の構成例を示す回路
図である。
【0035】回路8は、制御電圧端子37、入力抵抗R
i、バリキャップD、負荷容量調整回路14、素子9、
発振回路39及び出力端子33を有する。
【0036】回路8において特徴的なことは、従来の圧
電発振器101の回路108に設けられていた制御特性
調整回路118を必要としないことである。従って、圧
電発振器1は、制御周波数特性をある範囲内に正確に調
整するのに特別な調整回路が不要であり、部品点数が少
なくて済む。
【0037】制御電圧端子37には、入力抵抗Riが設
けられており、入力抵抗RiはバリキャップD及び発振
回路39に接続されている。バリキャップDは、発振回
路39、負荷容量調整回路14及び素子9とも接続され
ている。バリキャップDは、圧電発振器1の発振周波数
を調整するために設けられた電気特性の変更可能な素子
である。
【0038】発振回路39は、図1の圧電振動素子Xを
含んでおり、図2の制御電圧端子37から入力された制
御電圧に応じて所定の発振周波数を出力端子33に出力
する発振回路である。尚、発振回路39は、入力抵抗R
i、バリキャップD及び素子9を含んでいるような構成
であっても良い。よって、後述する図3及び図4では、
それぞれこれらの素子を含んだ構成となっている。
【0039】負荷容量調整回路14は、一端が接地され
ており、他端が上述のようにバリキャップD及び素子9
とも接続されている。負荷容量調整回路14は、制御電
圧に応じて出力される発振周波数の特性(以下、「制御
周波数特性」という)における傾きを調整することがで
きる。素子9は、一端が接地されている。発振回路39
は、出力端子33とも接続されている。出力端子33
は、発振回路39が出力する発振周波数の出力端子であ
る。
【0040】図3は、図2の発振回路39の第1の構成
例を示す回路図である。
【0041】発振回路39は、入力抵抗Ri、バイアス
抵抗R3、バリアブルキャパシタダイオードD(バリキ
ャップ)、圧電振動素子X、バイアス抵抗R1,R2,
Re,Rc、発振用コンデンサC1,C2及びトランジ
スタQを有する。
【0042】制御電圧端子37には、入力抵抗Riが設
けられている。入力抵抗Riは、バリキャップD及び圧
電振動素子Xと接続されている。バリキャップDは、バ
イアス抵抗R3とも接続されている。バイアス抵抗R3
は、例えば図2における素子9に相当する。バイアス抵
抗R3には、発振回路39の外部に設けられた負荷容量
調整回路14が並列に接続されている。負荷容量調整回
路14は、前述のように調整容量Cajを有し、この調
整容量Cajを可変することで後述するように発振回路
39の電気的特性を調整することができる。
【0043】圧電振動素子Xは、バイアス抵抗R1、ト
ランジスタQのベース、発振用コンデンサC1及びバイ
アス抵抗R2とも接続されている。発振用コンデンサC
1は、発振用コンデンサC2、バイアス抵抗Re及びト
ランジスタのエミッタとも接続されている。トランジス
タQのコレクタは、出力端子33及びバイアス抵抗Rc
と接続されている。
【0044】電源端子35には、バイアス抵抗R1及び
バイアス抵抗Rcが接続されている。また、バイアス抵
抗R3、R2及びRe並びに発振用コンデンサC2は、
それぞれ接地されている。
【0045】図4は、図2の発振回路39の第2の構成
例を示す回路図である。
【0046】発振回路39は、入力抵抗Ri、発振用コ
ンデンサC3,C4、バイアス抵抗R4、DC(Dir
ect Current)カットコンデンサCc、ドラ
イブレベル抵抗Rd、帰還抵抗Rf、インバータ回路
4、バリアブルキャパシタダイオードD(バリキャッ
プ)及び圧電振動素子Xを有し、負荷容量調整回路14
と接続されている。
【0047】制御電圧端子37には、入力抵抗Riが設
けられている。入力抵抗Riは、DCカットコンデンサ
Cc、バリキャップD及び発振用コンデンサC3と接続
されている。DCカットコンデンサCcは、電流の直流
分を除去するための素子である。バリキャップDは、バ
イアス抵抗R4及び圧電振動素子Xとも接続されてい
る。
【0048】バイアス抵抗R4は、例えば図2における
素子9に相当する。圧電振動素子Xは、発振用コンデン
サC4、インバータ回路4、帰還抵抗Rf及び負荷容量
調整回路14とも接続されている。発振用コンデンサC
4には、負荷容量調整回路14が並列に接続されてい
る。インバータ回路4は、CMOS(Compleme
ntary Metal Oxide Semicon
ductor)インバーターを用いたIC(Integ
rated Circuit)で構成されている。
【0049】インバータ回路4は、所定の電源、例えば
図1の電源端子35から電源が供給される。帰還抵抗R
fは、インバータ回路4に対して並列となるように接続
されている。帰還抵抗Rfは、インバータ回路4の出力
の帰還を行うために設けられた素子である。負荷容量調
整回路14は、上述のように調整容量Cajを有し、こ
の調整容量Cajを可変することで後述するように発振
回路39の電気的特性を調整することができる。出力端
子33には、帰還抵抗Rf、インバータ回路4及びドラ
イブレベル抵抗Rdが接続されている。
【0050】図5は、図3又は図4の発振回路39の負
荷容量調整回路14を調整するための回路8の一部の構
成例を示す回路図である。
【0051】回路8は、上述の制御端子12及び負荷容
量調整回路14(容量アレイ)等を有し、好ましくは制
御回路71、ROM(Read Only Memor
y)67及びレジスタ69を有する。
【0052】負荷容量調整回路14は、コンデンサ8
6、87及び88並びにスイッチング手段83、84及
び85を有する。コンデンサ86及びスイッチング手段
83、コンデンサ87及びスイッチング手段84並びに
コンデンサ88及びスイッチング手段85は、それぞれ
同様の構成であるのでコンデンサ86及びスイッチング
手段83についてのみ説明する。コンデンサ86には、
スイッチング手段83が接続されている。スイッチング
手段83は、他端が接地されている。従って、負荷容量
調整回路14は、スイッチング手段83、84及び85
のいずれかがスイッチングされると、これらにそれぞれ
接続されたコンデンサ86、87及び88が有効にな
る。これにより、負荷容量調整回路14は、その電気特
性が例えば調整容量Cajとなる。
【0053】制御回路71は、制御端子12、ROM6
7(記憶手段)及びレジスタ69と接続されている。制
御端子12には、所定の制御ソフトウェアが搭載された
マイクロコンピュータが所定の信号線を経由して接続さ
れている。マイクロコンピュータは、また制御電圧端子
37及び出力端子33ともそれぞれ所定の信号線によっ
て接続されている。従って、上述の制御ソフトウェア
は、例えば圧電発振器1に対して所定の信号を入力した
り、圧電発振器1の出力として発振周波数を計測するこ
とができる。
【0054】制御回路71は、マイクロコンピュータの
制御によってROM67に調整データ73を書き込む。
また、制御回路71は、圧電発振器1の発振動作時に、
ROM67の調整データ73をレジスタ69に読み込ま
せ調整命令77をレジスタ69に与えることで、容量ア
レイ14に調整指示75を行う。この調整指示75は、
上述の調整量を容量アレイ14に反映させるための指示
である。
【0055】ROM67は、制御回路71及びレジスタ
69と接続されている。ROM67は、例えば電気的に
少なくとも1回書き換え可能なPROM(Progra
mmable Read Only Memory)で
ある。
【0056】レジスタ69は、制御回路71、ROM6
7及び容量アレイ14と接続されている。レジスタ69
は、ROM67から調整データ73を読み出すことによ
り、または、制御回路71からの調整命令77を保持す
ることにより、データ、命令に含まれる調整量に基づい
て容量アレイ14に調整指示75を与える。
【0057】次に図1〜図10を参照しながら圧電発振
器1の制御周波数特性の調整方法について説明する。
【0058】図6は、圧電発振器1において図2の負荷
容量調整回路14の調整容量Cajの変化による電極質
量の違う状態A,Bにおける発振周波数変化の一例を示
す図である。
【0059】圧電発振器1は、電極質量がAの状態では
調整容量CajAのときの負荷容量値で、Bの状態では
調整容量CajBのときの負荷容量値でそれぞれ発振周
波数が公称周波数となる。いま、制御周波数特性を規格
値に入れるために調整容量をCaj1からCaj2の範
囲に設定しなければいけない場合で電極質量がAの状態
にあるとき、調整容量をCajBに設定し、電極質量を
Bの状態に変化させることで(図中に下向き矢印)制御
周波数特性が規格値に入り、発振周波数が公称周波数と
なる。
【0060】圧電発振器1は、調整容量Cajを変化さ
せることで回路の負荷容量値を変更することができる。
また後述するように、負荷容量が変化することで制御周
波数特性がこれに影響され変化することから制御周波数
特性を調整することも可能となる。但し、これは、制御
周波数特性の傾きの調整後、さらに、負荷容量値にて圧
電振動素子Xの発振周波数を公称周波数(基準発振周波
数F0)に調整できる構造の場合に限られる。
【0061】図7は、圧電発振器1の制御周波数特性の
調整方法の一例を示すフローチャートであり、図10
は、図7のフローチャートによって調整される圧電発振
器1の発振周波数fの特性の一例を示す図である。
【0062】<制御周波数特性調整ステップ(第1調整
ステップ)>この調整方法を開始すると(ステップST
1)、先ず調整容量Cajの制御が行われ、負荷容量が
調整される(ステップST2)。具体的には、マイクロ
コンピュータは、制御回路71を制御して所定の調整命
令77を送り、その調整命令77をレジスタ69で保持
させた状態にて容量アレイ14の調整容量Cajの値を
制御する。これにより、調整容量Cajを含む負荷容量
が制御されることになる。この調整容量Cajは、圧電
発振器1の制御電圧に対する発振周波数特性における傾
きに重要な関係を有する。従って、圧電発振器1の制御
周波数特性は、この調整容量Cajを制御することでそ
の傾きが調整される。
【0063】次に、マイクロコンピュータは、制御電圧
端子37から入力する制御電圧を所定範囲で変化させる
(ステップST3)。そして、マイクロコンピュータ
は、この制御電圧に応じて出力端子33から出力される
発振周波数を測定し、制御周波数特性の傾きを確認する
(ステップST4計測値特性79)。ここでいう確認と
は、負荷容量を決定するための確認を言う。
【0064】次に、マイクロコンピュータは、制御周波
数の傾きが規格値内であるか否かを判断する(ステップ
ST5)。マイクロコンピュータは、制御周波数特性の
傾きが規格内でないと判断するとステップST2の処理
に戻る。一方、マイクロコンピュータは、出力された発
振周波数が規格内であると判断すると、調整容量Caj
の値を決定する。以下では、この調整容量Cajのとき
の負荷容量値を「中心負荷容量」という。具体的には、
以下に示すようにして調整容量Cajを調整して中心負
荷容量を決定する。
【0065】図8は、制御電圧の変化による発振周波数
の変化量の一例を示す図である。
【0066】図8では、横軸が制御電圧端子37から入
力される制御電圧を示しており、縦軸が制御電圧VCM
のときの発振周波数を基準として、制御電圧をVCLか
らVCMへ変化させたときの発振周波数の変化量△f/
fを示している。またVCLの−a1とVCMの”0”
とVCHの+a1を結んだ線の傾きを制御周波数特性の
傾きをいう。圧電発振器1は、制御電圧VCの増加に比
例して発振周波数変化量△f/fが増加する制御周波数
特性となる。圧電発振器1は、バリキャップDによって
生ずる制御周波数特性の傾きバラツキを負荷容量調整回
路14で吸収できるように、制御周波数特性の傾きを−
b1〜ーa1及び・・・+b1〜+a1に変更できるよ
うに設計される。そして、調整後計測値特性81の傾き
が制御周波数特性の傾きの規格−b0〜−a0及び+b
0〜+a0内であれば、負荷容量値(上記の中心負荷容
量)が決定される。
【0067】つまり、上述の調整方法では、制御周波数
特性が例えば後述する図9中において最低制御電圧VC
L及び最大制御電圧VCHが設定されており、それぞれ
の制御電圧において縦軸の制御周波数規格(+b0〜+
a0及び−b0〜−a0)で示すような範囲に入るよう
に調整容量Cajを決定することになる。
【0068】圧電発振器1は、このように負荷容量を決
定することによって制御周波数特性が以下のようにな
る。
【0069】図9は、制御電圧VCの中心値VCMにお
ける発振周波数を基準とした制御電圧下限値VCL、制
御電圧上限値VCHにおける周波数変化量の負荷容量値
に対する変化で、図8のVCLの−a1と図9のCaj
2の−a1、図8のVCHの+a1と図9のCaj2の
+a1の周波数変化量が同一で、図8のVCLのーb1
と図9のCL1のーb1、図8のVCHの+b1と図9
のCL1の+b1の周波数変化量が同一の関係にある。
調整容量Cajを変えることによって負荷容量をCL1
〜CL2の範囲で変化させ、制御電圧VC=VCHの場
合には制御周波数特性の変化量△f/fを+b0〜+a
0の範囲で、制御電圧VC=VCLの場合には制御周波
数特性の変化量△f/fをーb0〜ーa0の範囲で変化
させることができることになる。
【0070】これにより、圧電発振器1の制御周波数特
性の傾きは、図10の計測値特性79から81のように
なり本来の規格値特性80の傾きとほぼ平行な状態にな
る。つまり、圧電発振器1は、その制御周波数特性が所
望の傾きを示すように粗調整される。
【0071】<発振周波数の調整ステップ(第2調整ス
テップ)>ここで、図6に再度戻ると、次にマイクロコ
ンピュータは、圧電振動素子Xの質量を変化させるべく
圧電振動素子Xの電極を例えば蒸着又はエッチングし、
圧電振動素子Xの表面に設けられた電極の質量を変化さ
せ(ステップST6)、発振周波数を調整する。
【0072】マイクロコンピュータは、さらに制御電圧
を所定の制御電圧における周波数を測定して(ステップ
ST7)、出力端子33に出力される発振周波数が所定
の制御電圧に対して規格内であるか否かを判断する(ス
テップST8)。マイクロコンピュータは、発振周波数
が規格内でないと判断するとステップST6の処理に戻
る。従って、圧電発振器1の制御周波数特性は、図10
の調整後計測値特性81の状態から本来の規格値特性8
0の状態へと移動する。
【0073】このように、圧電発振器1は、電気的に調
整容量Cajを調整した後さらに機械的に発振周波数を
調整しているので、調整容量Cajの電気的な調整に、
圧電振動素子Xに対する蒸着またはエッチング等の機械
的な加工による調整が影響しない。従って、圧電発振器
は、正確に発振周波数を公称周波数に調整することがで
きる。
【0074】<蓋体封止ステップ(封止ステップ)>圧電
発振器1は、調整が終了すると、図1の蓋体15がベー
ス13に取り付けられ封止される(ステップST1
0)。
【0075】<蓋体封止後の調整ステップ(第3調整ス
テップ)>マイクロコンピュータは、好ましくはさらに
制御電圧に対して出力される発振周波数が公称周波数で
あるか否かを測定し、一致しない場合は負荷容量を制御
して発振周波数を調整する(ステップST11)。この
調整は、仮に圧電振動素子Xを内蔵した状態でベース1
3が蓋体15によって封止された影響を圧電発振器1の
出力が受けるような場合があっても対応できるようにす
るために行われる。ここでの負荷容量の調整量は、調整
データ73としてROM67に書き込まれる。
【0076】<蓋体によって封止後の圧電発振器の発振
動作ステップ>以上のように調整された圧電発振器1
は、接続されていたマイクロコンピュータが外される。
圧電発振器1は、発振動作をすると、図5の制御回路7
1の制御によってROM67に既に格納されている調整
データ73をレジスタ69に読み出す。レジスタ69
は、この調整データ73によって容量アレイ14の調整
容量Cajを調整する。従って、圧電発振器1は、その
発振周波数が公称周波数となるようにさらに正確に調整
され、発振動作を行う。
【0077】本発明の実施形態によれば、電気的な調整
を複数回行わなくてもよいので第1回目の調整が第2回
目の調整に影響を与えることがなくなり、圧電発振器1
は入力された制御電圧に応じて出力される発振周波数を
規格内に正確に調整することができる。従って、ICや
バリキャップDの容量ばらつきによる制御電圧−発振周
波数特性のばらつきを低減することができる。また、従
来の圧電発振器101に必要とされていた制御特性調整
回路118が不要となり、部品点数を減少することがで
きる。
【0078】また、圧電発振器1の制御周波数特性の調
整の際には、バリキャップDの容量規格を選別して発振
周波数を調整しなくてもよくなる。
【0079】
【発明の効果】この発明によれば、入力された制御電圧
に応じて出力される発振周波数を規格内に正確に調整す
ることができる圧電発振器の制御周波数特性の調整方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態としての圧電発振器
の制御周波数特性の調整方法によって発振周波数が調整
される圧電発振器の構成例を示す斜視図。
【図2】図1の回路の構成例を示す回路図。
【図3】図2の発振回路の第1の構成例を示す回路図。
【図4】図2の発振回路の第2の構成例を示す回路図。
【図5】図3又は図4の発振回路の負荷容量調整回路を
調整するための回路の一部の構成例を示す回路図。
【図6】負荷容量の変化による発振周波数変化の一例を
示す図。
【図7】圧電発振器の制御周波数特性の調整方法の一例
を示すフローチャート。
【図8】制御電圧の変化による発振周波数の変化量の一
例を示す図。
【図9】負荷容量値の変化による制御周波数特性の変化
量の変化の一例を示す図。
【図10】図6のフローチャートによって調整される圧
電発振器の発振周波数の特性の一例を示す図。
【図11】従来の圧電発振器に内蔵された回路を簡略化
した構成例を示す回路図。
【符号の説明】
1 圧電発振器 67 ROM(記憶手段) 73 調整データ Caj 調整容量 f 発振周波数 X 圧電振動素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動素子を有しており、制御電圧に
    応じた発振周波数を出力する圧電発振器の制御周波数特
    性の調整方法において、 前記圧電振動素子に接続された負荷容量を調整し、前記
    制御周波数特性の傾きを調整する第1調整ステップと、 前記圧電振動素子の電極の質量を変えて前記発振周波数
    を公称周波数に調整する第2調整ステップと、 前記圧電振動素子を内蔵した状態で封止する封止ステッ
    プとを有することを特徴とする圧電発振器の制御周波数
    特性の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記第2調整ステップでは、前記圧電振
    動素子の表面に設けられた電極の質量を増加又は減少さ
    せる請求項1に記載の圧電発振器の制御周波数特性の調
    整方法。
  3. 【請求項3】 前記封止ステップ後に、前記圧電振動素
    子に接続された負荷容量を調整して前記発振周波数を公
    称周波数に調整する第3調整ステップを有する請求項1
    に記載の圧電発振器の制御周波数特性の調整方法。
  4. 【請求項4】 前記第3調整ステップでは、前記負荷容
    量の調整量を格納手段に格納する請求項3に記載の圧電
    発振器の制御周波数特性の調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006101276A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Epson Toyocom Corp 圧電発振器
JP2007104075A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶発振器

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