JP2001176490A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2001176490A
JP2001176490A JP35468699A JP35468699A JP2001176490A JP 2001176490 A JP2001176490 A JP 2001176490A JP 35468699 A JP35468699 A JP 35468699A JP 35468699 A JP35468699 A JP 35468699A JP 2001176490 A JP2001176490 A JP 2001176490A
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negative electrode
electrode lead
secondary battery
electrolyte secondary
copper
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Masami Furukawa
正美 古川
Yoshihiro Dotsuko
義博 獨古
Katsuzo Sato
勝三 佐藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高率放電時の容量低下を抑制でき、電池の高
出力化を図ることができる非水電解液二次電池を提供す
る。 【解決手段】 本発明の非水電解液二次電池は、リチウ
ム含有化合物を用いる正極2と、負極1と、非水電解液
とを電池缶5に収納するものである。負極1と電池缶5
を接続する負極リード11は、銅にニッケル膜を被覆す
るものである。負極リード11は、銅の平角線にメッキ
法によりニッケル膜を形成して製造することができる。
また、負極リード11は、銅の丸棒にニッケルを被覆し
たものを圧延して製造することもできる。このとき、負
極リード11の横断面において、銅の面積は0.2〜5
mm2 の範囲にあり、負極リード11の厚さ方向におい
て、ニッケル膜の厚さは1〜10μmの範囲にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯情報機器、A
V機器、および移動体通信機器等の電池に用いて好適な
非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ラップトップコンピュータ、ワー
プロ等の携帯情報機器、カメラ一体型ビデオテープレコ
ーダ、液晶テレビジョン等のAV機器や、携帯電話等の
移動体通信機器等の発展はめざましく、電源として用い
られる電池に対して、小型、軽量、高エネルギー密度の
二次電池が要求される。これまで、鉛電池、ニッケルカ
ドミウム電池、ニッケル水素電池等の水溶液系二次電池
が使用されていたが、軽量化、高エネルギー密度等の要
求に対して、十分でない。
【0003】最近、高エネルギー密度を有しクリーンな
電池として、リチウム二次電池に大きな関心と期待が持
たれている。従来、水溶液系二次電池が使用されていた
電動工具や電動自転車用といった高出力が要求される分
野での期待が高まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のリチウム二次電
池では、構造上、サイズ上の制約から電気エネルギーの
取り出し用負極リードが、負極の端部に1個固定されて
いる。この負極リードはニッケル材が用いられている。
ニッケルリードは、抵抗が高いため電極内の電流分布が
不均一となり、特に高出力放電において、十分容量が取
り出せないという問題があった。また、高率放電時のリ
ード部の発熱により電池の温度上昇を生じ、容量低下を
まねくという問題があった。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、高率放電時の容量低下を抑制でき、電池
の高出力化を図ることができる非水電解液二次電池を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液二次
電池は、正極と、負極と、非水電解液とを電池缶に収納
する非水電解液二次電池において、上記負極と上記電池
缶を接続する負極リードが、銅にニッケル膜を被覆する
負極リードである非水電解液二次電池である。
【0007】また、本発明の非水電解液二次電池は、リ
チウム含有化合物を用いる正極と、炭素材料を用いる負
極と、非水電解液とを電池缶に収納する非水電解液二次
電池において、上記負極と上記電池缶を接続する負極リ
ードが、銅にニッケル膜を被覆する負極リードである非
水電解液二次電池である。
【0008】また、本発明の非水電解液二次電池は、負
極リードの横断面において、銅の面積が0.2〜5mm
2 の範囲にあり、負極リードの厚さ方向において、ニッ
ケル膜の厚さが1〜10μmの範囲にある上述構成の非
水電解液二次電池である。
【0009】また、本発明の非水電解液二次電池は、ニ
ッケル膜が、メッキ法により形成する上述構成の非水電
解液二次電池である。
【0010】また、本発明の非水電解液二次電池は、そ
の幅が0.5〜10mmの範囲にあり、その厚さが0.
02〜0.5mmの範囲にある上述構成の非水電解液二
次電池である。
【0011】また、本発明の非水電解液二次電池は、ビ
ッカース硬度が100〜200Hvの範囲にある上述構
成の非水電解液二次電池である。
【0012】また、本発明の非水電解液二次電池は、負
極リードの横断面において、銅の面積が0.2〜5mm
2 の範囲にあり、負極リードの厚さ方向において、幅方
向の中央のニッケル膜の厚さが1〜10μmの範囲にあ
る上述構成の非水電解液二次電池である。
【0013】また、本発明の非水電解液二次電池は、銅
の丸棒にニッケルを被覆したものを圧延して製造した上
述構成の非水電解液二次電池である。
【0014】また、本発明の非水電解液二次電池は、そ
の幅が0.5〜10mmの範囲にあり、その厚さが0.
02〜0.5mmの範囲にある上述構成の非水電解液二
次電池である。
【0015】また、本発明の非水電解液二次電池は、ビ
ッカース硬度が100〜200Hvの範囲にある上述構
成の非水電解液二次電池である。
【0016】本発明の非水電解液二次電池によれば、負
極と電池缶を接続する負極リードとして、銅にニッケル
膜を被覆するものを用いることにより、負極リードの直
流抵抗を低下させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、非水電解液二次電池に係る
発明の実施の形態について、図1を参照しながら説明す
る。図1は、本発明に係る非水電解液二次電池を示す断
面図である。図1において、非水電解液二次電池の正極
2に使用する活物質としてはリチウム含有化合物が用い
られる。リチウム含有化合物としては、LiCoO2
LiNiO2 、LiMn2 4 等のリチウム遷移金属複
合酸化物が挙げられる。このようなリチウム遷移金属複
合酸化物は、例えば、リチウム、コバルト、ニッケル、
マンガンの炭酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物等を出発
材料とし、これらを組成に応じた量で混合し、600℃
〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得られ
る。
【0018】本発明の非水電解液二次電池の負極1に使
用する活物質としては、炭素材料が用いられる。炭素材
料としては、リチウムをドープ、脱ドープすることが可
能なものであれば良く、2000℃以下の比較的低い温
度で焼成して得られる低結晶性炭素材料や、結晶化しや
すい原料を3000℃近くの高温で処理した人工黒鉛や
天然黒鉛等の高結晶性材料が用いられる。例えば、熱分
解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機
高分子化合物焼成体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成
し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等が使用可能で
ある。
【0019】本発明に用いられる非水電解液は有機溶媒
とそれに溶解した電解質からなっている。有機溶媒とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カー
ボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バ
レロラクトン等の環状エステル、酢酸エチル、プロピオ
ン酸メチル等の鎖状エステル、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン等のエーテル等を挙げること
ができ、1種もしくは2種以上のものを混合して用いる
ことができる。
【0020】電解質としては溶媒に溶解し、イオン伝導
性を示すリチウム塩であれば特に限定されることなく、
例えば、LiPF6 、LiPF4 、LiClO4 、Li
CF 3 SO3 、LiN(CF3 SO2 2 、LiC(C
3 SO2 3 等を挙げることができ、1種もしくは2
種以上のものを混合して用いることができる。
【0021】本発明の非水電解液二次電池は以上のよう
な正極活物質よりなる正極2、負極活物質よりなる負極
1、および非水電解液を、例えば、円筒状の鉄製電池缶
5内に収納し、当該電池缶5とトップカバー7をカシメ
密閉して構成される。上記正極2、負極1は正極リード
12、負極リード11によってそれぞれ安全弁8、電池
缶5に接続され、トップカバー7あるいは電池缶5とリ
ード部材を介して外部から通電される。
【0022】本発明においては、負極1と電池缶5を接
続する負極リード11として、銅にニッケル膜を被覆す
るものを用いることにより、負極リード11の直流抵抗
を低下させることができ、その結果、高率放電時の容量
低下を抑制でき、電池の高出力化を図ることができる。
すなわち、本発明においては、電極内の電池反応性が高
まり、電池の直流抵抗が低下するため、電池の抵抗発熱
の抑制と放電容量を損なうことなく、高率放電時の容量
低下が抑制され、電池の飛躍的な高出力化が可能であ
る。
【0023】なお、このような電池では、過充電等に対
処するために、電池の内圧上昇に応じて電池内で電流遮
断する電流遮断機構を設けても良い。また、電池の形状
は円筒形に限らず、角形、楕円型であっても良いことは
もちろんである。
【0024】また、本発明は上述の実施の形態に限らず
本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採
り得ることはもちろんである。
【0025】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について、図
1、図2、および表1を参照しながら説明する。ただ
し、発明の趣旨を超えない限り、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0026】実施例1 最初に、正極の作製方法について説明する。まず、厚さ
20μmのアルミ箔(正極集電体)に、LiCoO2
末(正極活物質)91重量部と黒鉛粉末(導電助剤)6
重量部およびポリフッ化ビニルデン(結着剤)3重量部
の混合物をN−メチル−2−ピロリドンに分散して塗布
し、乾燥後、ローラープレス機によりプレスして帯状の
正極とした。この正極集電体にアルミニウムからなる正
極リードを超音波溶接で固定した。
【0027】つぎに、負極の作製方法を説明する。負極
は不活性ガス雰囲気中で焼成した後、平均粒径20μm
に粉砕した炭素材料(負極活物質)を90重量部とポリ
フッ化ビニルデン(結着剤)を10重量部混合し、これ
をN−メチル−2−ピロリドンに分散して厚さ15μm
の銅箔(負極集電体)に塗布し、乾燥後、ローラープレ
ス機によりプレスして帯状の負極とした。
【0028】ここで、負極リードはつぎのように作製す
る。すなわち、幅4mmで厚さが約96μmの銅製の平
角線を用意する。なお、銅製の平角線の断面積は約0.
38mm2 になる。つぎに、メッキ法により、この平角
線の表面に厚さが2μmになるようにニッケル膜を形成
する。このメッキにより厚さが合計で約100μm(約
0.1mm)になる。また、このときのビッカース硬度
は約220Hvであった。
【0029】つぎに、このニッケル膜を形成した平角線
を、500℃で1時間熱処理をする。この熱処理により
平角線のビッカース硬度は約150Hvになる。つぎ
に、この平角線を所定の長さに切断する。以上により、
負極リードを得ることができる。
【0030】このように、本発明に係る負極リードは、
銅にニッケル膜を被覆したものである。ここで、負極リ
ードの横断面において、銅の面積は0.2〜5mm2
範囲にあることが好ましい。銅の面積が0.2mm2
り小さいと、負極リードの機械的強度が低下し、衝撃を
受けたときに切断されるおそれがあるからである。また
銅の面積が5mm2 より大きいと、負極、正極、および
セパレータをともに巻回するときに、負極リードを丸く
曲げることが困難になる。その結果、負極リードが負
極、正極、およびセパレータにダメージを与え、ショー
トを発生されるおそれがあるからである。また、負極リ
ードの横断面において、銅の面積は0.3〜1mm2
範囲にあることがさらに好ましい。
【0031】負極リードの厚さ方向において、ニッケル
膜の厚さは1〜10μmの範囲にあることが好ましい。
ニッケル膜の厚さが1μmより薄いと、ニッケル膜の厚
みにむらが生じ溶接が確実に行えなくなるおそれがある
からであり、ニッケル膜の厚さが10μmより厚いと、
メッキが剥がれやすくなったり超音波溶接時にニッケル
膜が割れるおそれがあるからである。また、負極リード
の厚さ方向において、ニッケル膜の厚さは2〜5μmの
範囲にあることがさらに好ましい。
【0032】負極リードの幅は0.5〜10mmの範囲
にあることが好ましい。幅が0.5mmより狭くなると
負極リードの機械的強度が確保できなくなるからであ
り、幅が10mmより広くなると正極、負極、およびセ
パレータを巻回するときに負極リードが存在する部分で
しわが発生し好ましくないからである。また、負極リー
ドの幅は2〜5mmの範囲にあることがさらに好まし
い。
【0033】負極リードの厚さは0.02〜0.5mm
の範囲にあることが好ましい。厚さが0.02mmより
も薄くなると落下等したときに負極リードが変形しショ
ート等を発生するおそれがあるからであり、厚さが0.
5mmより厚くなると負極リードの折り曲げが困難にな
るからである。また、負極リードの厚さは0.1〜0.
2mmの範囲にあることがさらに好ましい。
【0034】負極リードのビッカース硬度は100〜2
00Hvの範囲にあることが好ましい。ビッカース硬度
が100Hvより小さくなると、バネ性が消失しまた折
り曲げ時に切断するおそれがあるからであり、ビッカー
ス硬度が200Hvより大きくなると溶接が確実にでき
ないおそれがあるからである。ビッカース硬度が100
〜200Hvの範囲にある場合は、負極リードのバネ性
が向上し、衝撃を吸収し、素子の損傷を抑えることがで
きる。また、負極リードのビッカース硬度は100〜1
50Hvの範囲にあることがさらに好ましい。
【0035】ニッケルメッキをした銅の平角線の熱処理
条件は、500〜600℃の範囲で1時間程度が好まし
い。500℃より低い温度で熱処理した場合にはビッカ
ース硬度が高いままでバネ性がニッケル膜と銅材に大き
な差を生じて振動で剥離を生じるおそれがあるからであ
り、一方600℃より高い温度で熱処理するとニッケル
膜及び銅材の強度ともに弱くなり、バネ性は全く失われ
バネ性を示さない。従って、振動等の衝撃で変形したま
まとなり、変形部分の疲労破壊を起こし易いからであ
る。
【0036】なお、銅材をあらかじめ熱処理し、その後
にニッケルメッキをすることにより、所望のビッカース
硬度を得ることもできる。この場合は、銅の平角線を2
00〜300℃の範囲内で1時間程度熱処理をすること
が好ましい。200℃より低い温度で熱処理した場合に
はビッカース硬度が高くなりバネ性がニッケル膜と銅材
の間に大きな差が生じて振動等で剥離を生じるおそれが
あるからであり、一方300℃より高い温度で熱処理す
るとニッケル膜および銅材の強度ともに弱くなり、バネ
性は全く失われバネ性を示さない。従って、振動等の衝
撃で変形したままとなり、変形部分の疲労破壊を起こし
易いからである。
【0037】上述のように作製した負極リードは、負極
に接続される。具体的には、負極集電体の一端に負極リ
ードを超音波溶接で固定する。また、溶接方法は、抵抗
溶接も採用することができる。なお、負極リードとして
ニッケル膜を被覆していない銅のみからなるものを使用
した場合、抵抗溶接では電極棒と負極リードが同質金属
となってしまうので高温を発生することができず溶接が
不可能である。これに対して超音波溶接では溶接が可能
である。しかし、後述する負極リードの電池缶への溶接
工程では抵抗溶接を採用するので溶接ができないことに
なる。これに対して、本実施例で使用する負極リードは
超音波溶接および抵抗溶接いずれも採用することができ
る。
【0038】つぎに、上述のように作製した正極および
負極を使って非水電解液二次電池を作製した。図1に示
すように、本発明の非水電解液二次電池は、負極1、正
極2、これらの両電極を離間するセパレータ3、渦巻き
状素子と電池缶を絶縁する絶縁板4、電池缶5、ガスケ
ット6、トップカバー7、安全弁8、負極集電体9、正
極集電体10、負極リード11、正極リード12、PT
C13等からなっている。
【0039】上記で作製した正極と負極は、非水電解液
が含浸されたセパレータ3を介して、渦巻き状に巻回
後、電池缶5(φ18mm、高さ67mm)に挿入し、
正極リード12は安全弁8に、負極リード11は電池缶
5の底に接続固定する。ここで、電池缶5の底への負極
リード11の接続固定は抵抗溶接により行う。
【0040】なお、負極リードとしてニッケル膜を被覆
していない銅のみからなるものを使用した場合、抵抗溶
接では電極棒と負極リードが同質金属となってしまうの
で高温を発生することができず溶接が不可能である。こ
れに対して、本実施例で使用する負極リードは抵抗溶接
を採用することができる。つぎに、プロピレンカーボネ
ートと炭酸ジメチルが体積比1:1の混合溶媒にLiP
6 を1mol/lに調整した電解液を注入後、電池を
封口した。
【0041】つぎに、上述の非水電解液二次電池とは別
に負極集電体からなるサンプルを用意した。図2は、本
発明に係る非水電解液二次電池に用いる負極リードの発
熱特性を測定するためのサンプルを模式的に示した図で
ある。この負極集電体9は、上述の非水電解液二次電池
に用いたものと同じものである。すなわち、長さが約5
0cm、幅が約4cm、厚さが15μmの銅箔である。
また、負極集電体9の一端にはニッケルメッキした銅か
らなる負極リード11を溶接してある。なお、この負極
集電体9には負極活物質を塗布していない。なお、この
サンプルについての評価方法については後に詳述する。
【0042】実施例2 本実施例においも負極リードは、実施例1と同様に銅に
ニッケル膜を被覆するものである。本実施例において
は、負極リードはつぎのように作製する。すなわち、直
径0.7mmの銅の丸棒を用意する。つぎに、メッキ法
により、この銅の丸棒に厚さが200μm(0.2m
m)になるようにニッケル膜を形成する。つぎに、この
ニッケルメッキされた銅の丸棒を圧延する。圧延した結
果、ニッケルメッキされた銅の丸棒の断面形状は両側辺
が丸みを帯びた板状になった。その板状断面の厚さは約
0.1mmであり、その幅は約4mmであった。また、
ニッケル膜の厚さは、リードの厚さ方向において、負極
リードの幅方向の中央で約2.5μmであった。ニッケ
ル層の厚さは、この中央部が最も薄く両側辺に近づくに
従い厚くなる。また、両側辺において厚さ方向に直角で
厚さを2等分する線上において、膜厚は最大になり約6
0μmになる。
【0043】ここで、銅の丸棒の直径およびこの丸棒に
形成するニッケル膜の厚さは上述の値に限定されるわけ
ではない。銅の丸棒の直径は0.7〜1.5mmの範囲
にあることが好ましい。直径が0.7mmより小さいと
圧延した後に必要な断面積を得ることができないおそれ
があるからであり、また直径が1.5mmより大きくな
ると圧延回数が増加しコスト高になるからである。ま
た、ニッケル膜の厚さは0.2〜0.43mmの範囲に
あることが好ましい。ニッケル層の厚さを、銅の丸棒の
直径に比例させたときに、この範囲が最適範囲となるか
らである。
【0044】上述のように圧延して作製したもののビッ
カース硬度は約220Hvであった。つぎに、この圧延
して作製したものを、500℃で1時間熱処理をする。
この熱処理によりビッカース硬度は約150Hvにな
る。つぎに、これを所定の長さに切断する。以上によ
り、負極リードを得ることができる。
【0045】負極リードの厚さ方向において、幅方向の
中央のニッケル膜の厚さは1〜10μmの範囲にあるこ
とが好ましい。ニッケル膜の厚さが1μmより薄いと、
ニッケル膜の厚みにむらが生じ溶接が確実に行えなくな
るおそれがあるからであり、ニッケル膜の厚さが10μ
mより厚いと、メッキが剥がれやすくなったり超音波溶
接時にニッケル膜が割れるおそれがあるからである。
【0046】圧延後のニッケルメッキ銅材の熱処理条件
は、500〜600℃の範囲で1時間程度が好ましい。
その理由は実施例1で述べたと同様である。また、銅の
丸棒をあらかじめ熱処理しこの丸棒にニッケルメッキし
た後に、圧延することにより、所望のビッカース硬度を
得ることもできる。この場合は、200〜300℃の範
囲内で1時間程度熱処理をすることが好ましい。この理
由も実施例1で述べたと同様である。
【0047】本実施例において作製した負極リードすな
わち銅の丸棒にメッキ法によりニッケル膜を形成した後
にこれを圧延することにより作製した負極リードは、実
施例1において作製した負極リードすなわち銅の平角線
にメッキ法によりニッケル膜を形成することにより作製
した負極リードよりも、銅とニッケルの密着力が大きく
ニッケル膜が剥がれにくいという特徴を有している。な
お、本実施例においては、上述した以外の点は実施例1
と同様である。
【0048】比較例 本比較例においては、負極リードとして厚さが0.1m
mで幅が4mmのニッケル板を用いた。このほかの点に
ついては、実施例1と同様である。すなわち、正極の作
製方法、負極の作製方法、負極リードの負極への接続方
法、非水電解液二次電池の作製方法、および負極集電体
からなるサンプルの作製方法は、実施例1と同様であ
る。
【0049】上述の実施例1および2、並びに比較例に
おいて作製した非水電解液二次電池および集電体からな
るサンプルについて、電池としての特性を評価した。す
なわち、非水電解液二次電池については0.7Aにおけ
る放電容量、直流抵抗およびインピーダンスを測定し
た。
【0050】集電体からなるサンプルについては、負極
リードにおける温度上昇を測定した。すなわち図2に示
すように、負極リード11を溶接した負極集電体9につ
いて、負極リード11の端部と負極集電体9の端部の間
に電圧を印加することにより負極リード11および負極
集電体9に所定の電流を所定の時間または所定のパター
ンにより流した。このとき、負極リード11に熱電対1
4を付けることにより、負極リード11の温度上昇を測
定した。これらの評価項目についての測定結果は表1に
示すとおりである。なお、各測定結果は10個の電池ま
たはサンプルについて測定した結果を平均した値であ
る。また、実験を行ったときの室温は25℃であった。
【0051】
【表1】
【0052】表1からわかるように0.7Aにおける放
電容量は実施例1および2、並びに比較例においても、
1714〜1716mAhの範囲にあり大きな違いは見
られない。これは、電流の値が低いのでいずれにおいて
も良好な放電容量を得ることができるためだと考えられ
る。
【0053】直流抵抗についてみると、比較例では81
mΩと高い値を示しているのに対して、実施例1および
実施例2においてはそれぞれ57mΩおよび58mΩと
低い値を示している。このように比較例と実施例の間に
差が生じたのは、実施例1および実施例2においては、
負極リードの大部分が導電性のよい銅により作製されて
いるためと考えられる。また、同様にインピーダンスに
おいても比較例において66mΩであるのに対して実施
例1および実施例2では59mΩと低い値を示してい
る。
【0054】つぎに、負極リード部発熱測定結果を見て
みる。10Aの電流を60秒間連続で流した場合は、比
較例が85℃と高温になったのに対して、実施例1およ
び実施例2では37℃および35℃と温度上昇は小さか
った。また、15Aの電流を60秒間連続で流した場合
は、比較例が198℃と非常に高温になったのに対し
て、実施例1および実施例2では52℃および50℃と
温度上昇は小さかった。さらに、15Aの電流を5秒間
流した後に5秒間休止させるサイクルを60秒間連続し
た場合は、比較例が138℃と非常に高温になったのに
対して、実施例1および実施例2では46℃および44
℃と温度上昇は小さかった。これは、負極リードとし
て、導電性が悪いニッケルを用いた比較例においてはそ
の抵抗が高いので温度上昇が大きいのに対して、導電性
のよい銅が大部分を占める負極リードを用いた実施例1
および実施例2においてはその抵抗が小さいので温度上
昇が小さいものと考えられる。
【0055】表1の結果から、ニッケルからなる負極リ
ード(比較例)に代えて、銅の平角線にニッケルメッキ
をしたもの(実施例1)および銅の丸棒にニッケルメッ
キをし圧延したもの(実施例2)を使用することによ
り、直流抵抗の低下が確認できた。また、銅の平角線に
ニッケルメッキをしたもの(実施例1)および銅の丸棒
にニッケルメッキをし圧延したもの(実施例2)を使用
する場合これらの抵抗は1.56μΩ・cmであり、ニ
ッケルからなる負極リード(比較例)を使用する場合こ
の抵抗は7.04μΩ・cmであり、前者の抵抗は後者
の抵抗の約1/4であるため抵抗発熱抑制が確認され
た。
【0056】以上のことから、本発明の実施例によれ
ば、正極、負極、セパレータを渦巻き状に巻回した二次
電池において、電極内の電池反応性が高まり、電池の直
流抵抗が低下するため、電池の抵抗発熱の抑制と放電容
量を損なうことなく、高率放電時の容量低下が抑制さ
れ、電池の飛躍的な高出力化が可能である。
【0057】なお、上述の実施例においては、負極リー
ドの大部分を構成する材料として銅を採用したが、この
銅に限定されるわけではない。その他の材料として、ニ
ッケルよりも導電性がよいものとして、例えばアルミニ
ウムなどを挙げることができる。また、上述の実施例に
おいては、銅の被膜としてニッケルを用いたがこのニッ
ケルに限定されるわけではなく、このほか亜鉛などの金
属を採用することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。負極と電池缶を接続する負極リードとして、
銅にニッケル膜を被覆するものを用いることにより、高
率放電時の容量低下を抑制でき、電池の高出力化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非水電解液二次電池に係る発明の実施の形態を
示す断面図である。
【図2】本発明に係る非水電解液二次電池に用いる負極
リードの発熱特性を測定するためのサンプルを模式的に
示した図である。
【符号の説明】
1‥‥負極、2‥‥正極、3‥‥セパレータ、4‥‥絶
縁板、5‥‥電池缶、6‥‥ガスケット、7‥‥トップ
カバー、8‥‥安全弁、9‥‥負極集電体、10‥‥正
極集電体、11‥‥負極リード、12‥‥正極リード、
13‥‥PTC、14‥‥熱電対
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勝三 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1−1 株式会社ソニー・エナジー・テック内 Fターム(参考) 5H022 AA09 BB01 BB22 CC08 CC12 CC16 EE01 EE03 5H029 AJ02 AJ03 AK03 AL06 AL07 AM03 AM05 AM06 BJ02 BJ14 CJ03 CJ24 DJ05 EJ01 HJ00 HJ04 HJ07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、負極と、非水電解液とを電池缶
    に収納する非水電解液二次電池において、上記負極と上
    記電池缶を接続する負極リードは、銅にニッケル膜を被
    覆する負極リードであることを特徴とする非水電解液二
    次電池。
  2. 【請求項2】 リチウム含有化合物を用いる正極と、炭
    素材料を用いる負極と、非水電解液とを電池缶に収納す
    る非水電解液二次電池において、上記負極と上記電池缶
    を接続する負極リードは、銅にニッケル膜を被覆する負
    極リードであることを特徴とする非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 負極リードの横断面において、銅の面積
    は0.2〜5mm2 の範囲にあり、負極リードの厚さ方
    向において、ニッケル膜の厚さは1〜10μmの範囲に
    あることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解
    液二次電池。
  4. 【請求項4】 ニッケル膜は、メッキ法により形成する
    ことを特徴とする請求項3記載の非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 その幅が0.5〜10mmの範囲にあ
    り、その厚さが0.02〜0.5mmの範囲にあること
    を特徴とする請求項4記載の非水電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 ビッカース硬度が100〜200Hvの
    範囲にあることを特徴とする請求項4記載の非水電解液
    二次電池。
  7. 【請求項7】 負極リードの横断面において、銅の面積
    は0.2〜5mm2 の範囲にあり、負極リードの厚さ方
    向において、幅方向の中央のニッケル膜の厚さは1〜1
    0μmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2
    記載の非水電解液二次電池。
  8. 【請求項8】 銅の丸棒にニッケルを被覆したものを圧
    延して製造したことを特徴とする請求項7記載の非水電
    解液二次電池。
  9. 【請求項9】 その幅が0.5〜10mmの範囲にあ
    り、その厚さが0.02〜0.5mmの範囲にあること
    を特徴とする請求項8記載の非水電解液二次電池。
  10. 【請求項10】 ビッカース硬度が100〜200Hv
    の範囲にあることを特徴とする請求項8記載の非水電解
    液二次電池。
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