JP2001175978A - 点検システム - Google Patents

点検システム

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JP2001175978A
JP2001175978A JP36108799A JP36108799A JP2001175978A JP 2001175978 A JP2001175978 A JP 2001175978A JP 36108799 A JP36108799 A JP 36108799A JP 36108799 A JP36108799 A JP 36108799A JP 2001175978 A JP2001175978 A JP 2001175978A
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test
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Koji Abiko
浩二 安彦
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Hochiki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】共同住宅の各住戸を防護区画として設置された
火災報知設備及びスプリンクラー消火設備の機能を簡単
に試験できるようする。 【解決手段】住戸外に設置された火災報知設備の中継器
2から引き出された火災感知器回線38に、火災感知器
16-1〜16-nと共にスプリンクラー消火設備のスプリンク
ラー制御盤60を接続する。中継器2に遠隔試験器1を
コネクタ接続し、試験信号を送出して火災感知器16-1〜
16-nを試験発報し、またはスプリンクラー消火設備の制
御弁65を擬似的に開閉させる遠隔試験を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅の各住戸
を一つの防護区画として火災発生時にスプリンクラーヘ
ッドから消火用水を放水するスプリンクラー消火設備及
び各住戸の火災を監視する火災報知設備を点検する点検
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスプリンクラー消火設備
としては特開平10−5365号のものがある。
【0003】このスプリンクラー消火設備は、スプリン
クラーヘッドの誤作動の水損の被害を抑えるため、消火
配管に通常時開いている制御弁と流水検知装置を設け、
スプリンクラーヘッドが作動して流水検知装置からの流
水検知信号を受信したときに、火災感知器からの火災信
号を受信していないときは制御弁を閉制御して放水を停
止し、火災感知器から火災信号を受信したら制御弁を開
制御して放水を行うようにしている。
【0004】また、スプリンクラー制御盤は火災受信機
の障害信号を監視しており、障害信号が出力されている
場合にも、制御弁は開状態に維持され放水が継続して行
われる。したがって、火災が発生しているにも関わら
ず、感知器回線の断線により火災信号が出力されない場
合に、不用意に放水が停止されることが防止できる。
【0005】このようなスプリンクラー設備において、
制御弁の開閉制御の機能を点検するには、配管の末端に
設置している末端試験弁を開操作する。すると、流水検
知装置が流水を検知し、このとき火災信号がないため、
スプリンクラー制御盤が制御弁を閉制御する。次に制御
弁を開制御させるために火災報知設備側から火災信号も
しくは障害信号をスプリンクラー制御盤に出力させ、こ
れにより制御弁を開制御させて正常に動作するか機能の
点検を行う。
【0006】また共同住宅には、各住戸の火災を監視す
る火災報知設備が設置されている。この火災報知設備は
各住戸内に火災感知器と住戸用受信機を設置し、住戸外
に中継器及び戸外表示器を設けている。住戸内の火災感
知器が火災検知すると中継器を介して住戸用受信機に火
災信号が送られ、火災警報を行うと共に戸外表示部でも
火災警報を行う。更に、火災信号は管理人室等に設置さ
れた住棟受信盤にも送出され火災警報を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スプリンクラー消火設備を集合住宅の各住戸を一つの防
護区画としてスプリンクラーヘッドを設置した場合、機
能点検の際に、末端試験弁は各住戸の外に設けられてい
るので操作が容易に行なえるが、閉制御された制御弁を
開制御させるために、火災信号や障害信号を自動火災報
知設備から出力させるためには、住戸内に入って火災感
知器や住戸用受信機などを操作しなければならず、プラ
イバシーの問題や住人が留守の場合には点検が行いづら
い。
【0008】また共同住宅用の自動火災報知設備におい
ても火災感知器等の機能が正常かどうか定期的に試験を
行う必要があり、その試験としては特開平11−259
787の試験方法がある。
【0009】この試験方法では、住戸外に設けた中継器
に遠隔試験器を接続し、感知器回線を住戸用受信機から
切り離して遠隔試験器に接続し、遠隔試験器から住戸内
の各火災感知器に試験信号を送出して試験を行うことが
でき、更に住戸用受信機の試験もできる。このため、住
戸の人が留守であったり、プライバシーの問題から試験
が行えないということなく点検が容易に行えるものであ
る。
【0010】更に、共同住宅のスプリンクラー消火設備
は、スプリンクラーヘッドが作動した場合、自動火災報
知設備の火災信号に基づいた制御弁の制御でスプリンク
ラーヘッドに対する消火用水の供給と停止を制御してい
る。しかしながら、このようにスプリンクラー消火設備
と自動火災報知設備は密接な関係でありながら、別々に
試験を行っており、試験が煩雑になる問題があった。
【0011】本発明は、共同住宅の各住戸を防護区画と
して設置された火災報知設備及びスプリンクラー消火設
備の機能を簡単に試験できるようにした点検システムを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。本発明は、集合住宅の各
住戸を一つの防護区画として火災発生時にスプリンクラ
ーヘッドから消火用水を放水するスプリンクラー消火設
備及び各住戸の火災を監視する火災報知設備を点検する
点検システムを対象とする。
【0013】点検対象となるスプリンクラー消火設備
は、防護区画に配置された閉鎖型のスプリンクラーヘッ
ドと、スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止
を制御する制御弁と、スプリンクラーヘッドの作動によ
る消火用水の流水を検知する流水検知装置と、定常監視
状態においては制御弁を開状態としてスプリンクラーヘ
ッドに消火用水を供給し、流水検知装置により流水が検
知された際に、火災報知設備からの火災信号があれば制
御弁の開状態を維持し、火災信号がなければ制御弁を閉
状態として消火用水の供給を停止し、更に、外部からの
試験信号により試験動作を行う遠隔試験機能を備えたス
プリンクラー制御盤とを有する。
【0014】また点検対象となる火災報知設備は、住戸
内に設置された住戸用受信機と、外部からの試験信号に
より試験動作する遠隔試験機能を備えた1又は複数の火
災感知器と、複数の火災感知器を接続した2線式の感知
器回線と、通常時に感知器回線を住戸用受信機に接続
し、火災感知器の試験時に感知器回線を住戸用受信機側
から遠隔試験器側に切り替える中継器とを有する。
【0015】そして火災報知設備の感知器回線にスプリ
ンクラー制御盤を接続し、更に、中継器に接続した状態
で試験信号を送出して火災感知器及びスプリンクラー消
火設備を試験する遠隔試験器を設けたことを特徴とす
る。
【0016】このため本発明の点検システムによれば、
スプリンクラー消火設備の制御盤が火災報知設備の住戸
外の中継器から延びた感知器回線に火災感知器と共に接
続されており、中継器に接続した遠隔試験器から試験信
号を送出して火災感知器及びスプリンクラー消火設備の
機能を自動的に試験することができる。
【0017】このため、火災報知設備とスプリンクラー
消火設備の試験について両方とも住戸内に入る必要がな
く、住戸の人が留守であったり、プライバシーの問題か
ら試験が行えないということがなく、点検が容易に行え
る。また遠隔試験器で試験モードを切替えるだけで、火
災報知設備とスプリンクラー消火設備の試験が同時にで
き、共同住宅で住戸毎に行う試験作業の手間を低減でき
る。
【0018】本発明では点検対象となる複数の火災感知
器の内の特定の1つをマスタ火災感知器とする。マスタ
火災感知器は、EEPROM等の不揮発性メモリを有
し、不揮発性メモリの所定の第1アドレスに感知器接続
数を示す接続数データ及びスプリンクラー消火設備の接
続の有無を示す消火設備識別データを記憶すると共に、
所定の第2アドレスに固有の感知器番号データを記憶
し、感知器番号データの読出しで動作する遠隔試験機能
を備える。
【0019】マスタ火災感知器以外の火災感知器は、E
EPROM等の不揮発性メモリを有し、不揮発性メモリ
のマスタ火災感知器と同じ第2アドレスに固有の感知器
番号データを記憶し、感知器番号データの読出しで動作
する遠隔試験機能を備える。
【0020】更に、感知器回線に接続したスプリンクラ
ー制御盤は、同じくEEPROM等の不揮発性メモリを
有し、不揮発性メモリの所定の第3アドレスに固有の番
号データを記憶し、番号データの読出しで動作する遠隔
試験機能を備える。
【0021】点検システムの遠隔試験器は、感知器試験
の開始時に、第1アドレスの指定でマスタ火災感知器の
不揮発性メモリから接続数データおよび消火設備識別デ
ータを読出転送させ、続いて第2アドレスの指定でマス
タ火災感知器を含む複数の火災感知器からの各々異なる
固有の感知器番号データの並列的な読出により感知器番
号順に遠隔試験を行わせる第1試験制御部と、この第1
試験制御部により複数の火災感知器の試験動作が行われ
ている時の感知器回線の状態と前記マスタ火災感知器か
ら読出転送された接続数データとに基づき、複数の火災
感知器の全ての試験結果が正常と判断した場合、表示部
に試験結果が正常であることを表示させ、複数の火災感
知器の少なくとも1つで試験結果が異常であることを判
定した場合は、表示部に試験結果が異常であることを表
示させる第1試験結果判定部を備える。
【0022】また遠隔試験器は、スプリンクラー消火設
備の試験開始時に、第1アドレスの指定でマスタ火災感
知器の不揮発性メモリから接続数データおよび消火設備
識別データを読出転送させ、続いて第3アドレスの指定
でスプリンクラー制御盤に固有な番号データの読出しに
より遠隔試験を行わせる第2試験制御部と、この第2試
験制御部によりスプリンクラー制御盤による試験動作が
行われている時の感知器回線の状態に基づき、試験結果
を判定して設備が正常か異常かを表示させる第2試験結
果判定部とを備える。
【0023】スプリンクラー制御盤は、試験信号が得ら
れた際に、擬似的な流水検知信号を生成して制御弁を閉
制御し、制御弁の全閉を検出した際に擬似的な火災信号
又は障害信号を生成して制御弁を開制御し、制御弁の全
開を検知した際に試験の正常終了を示す発報信号を感知
器回線に送出する試験回路を備える。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の点検システムが
適用される共同住宅のスプリンクラー消火設備と火災報
知設備の説明図である。
【0025】図1において、本発明の点検対象とする火
災報知設備は、主として集合住宅の住戸を1つの防護区
間として監視を行うもので、住戸内には住戸用受信機1
8と複数の火災感知器16−1,16−2,・・・16
−nが設置され、また住戸外には中継器2と戸外表示器
19が設置されている。
【0026】住戸用受信機18からは中継器2を経由し
て感知器回線38が引き出され、感知器回線38に火災
感知器16−1〜16−nを接続している。中継器2に
対しては遠隔試験器1をコネクタ接続することができ、
遠隔試験器1を中継器2に接続した際に感知器回線38
を住戸用受信機18側から遠隔試験器1側に切り替え
て、火災感知器16−1〜16−nの遠隔試験を可能と
する。火災感知器16−1〜16−nのそれぞれは、遠
隔試験器1からの試験信号により試験動作を行う遠隔試
験機能を備えている。
【0027】次にスプリンクラー消火設備を説明する。
スプリンクラー消火設備は火災報知設備と同様、集合住
宅を1つの防護区画として放水を行うもので、各防護区
画の住戸内にはスプリンクラーヘッド67が設置されて
いる。スプリンクラーヘッド67は閉鎖型であり、火災
による熱を受けた際に内部の金属を溶融させることなど
によって自動的に開口して消火用水を放水する。
【0028】スプリンクラーヘッド67は分岐管62を
介して給水本管61に接続されており、給水本管61及
び分岐管62を介してスプリンクラーヘッド67に消火
用水が供給される。給水本管の一端は建屋の地下室等に
引き込まれ、消火ポンプ70を介して貯水槽73に連結
されている。
【0029】また給水本管61には圧力タンク74が分
岐接続され、圧力タンク74によって給水本管61を加
圧することにより管内圧力を規定値に保持している。圧
力タンク74には圧力スイッチ75が設けられ、スプリ
ンクラーヘッド67が作動して給水本管61の管内圧力
が所定値以下に低下したことが圧力スイッチ75で検出
されると、ポンプ制御盤72によりモータ71を駆動し
て消火ポンプ70を運転し、貯水槽5の消火用水を給水
本管61に継続して供給する。
【0030】消火ポンプ70が運転されている際には、
ポンプ運転信号がポンプ制御盤72から住棟受信盤56
に出力される。また給水本管61の他端は建屋屋上等の
高所に設置した高架水槽76に引き込まれ、高架水槽7
6からの消火用水で給水本管61に消火用水を常時充満
させている。
【0031】給水本管61から分岐される分岐管62に
は、流水検知装置64と制御弁65が設けられる。制御
弁65は分岐管62の開閉を行うことにより、スプリン
クラーヘッド67に対する消火用水の供給と停止を制御
し、スプリンクラー制御盤60の制御によって駆動され
る電動弁で構成されている。
【0032】この制御弁65は定常監視状態においては
常に開放状態に維持されている。このため定常監視状態
においては消火用水は制御弁65を介してスプリンクラ
ーヘッド67に供給されており、湿式スプリンクラー設
備と同じ加圧消火用水の供給状態となっている。
【0033】制御弁65にはバイパス弁65aが並列に
接続されており、制御弁65が制御不能となった場合に
はバイパス弁65aの手動操作による開閉で消火用水の
供給と停止ができる。バイパス弁65aは定常監視状態
では閉じられている。
【0034】制御弁65の二次側には圧力スイッチ66
が設けられ、スプリンクラーヘッド67側の分岐管62
の圧力が規定圧力以上のときにオンとなる圧力信号Ep
をスプリンクラー制御盤60に出力する。
【0035】流水検知装置64は、スプリンクラーヘッ
ド67が火災による熱を受けて作動したときの消火用水
の放水によって発生する水流でオンし、流水検知装置6
4からオンとなった流水検知信号Eaをスプリンクラー
制御盤60に出力する。
【0036】分岐管62の末端側には末端試験弁68、
オリフィス69が設けられている。末端試験弁68を手
動で開くことにより、オリフィス69で決定される量の
消火用水を分岐管62に流し、流水検知装置64を疑似
的に作動させて試験運転を行うことができる。この末端
試験弁68は、火災報知設備の中継器2と同様、住戸外
に設置されている。
【0037】スプリンクラー制御盤60に対しては、火
災報知設備に設けている住戸用受信機18より火災信号
Efと障害信号Etが移報信号として供給されている。
住戸用受信機18は火災感知器16−1〜16−nで火
災検出が行われたときの感知器回線38からの低インピ
ーダンスに短絡することにより流れる発報電流を受信
し、住戸用受信機18で火災警報を行い、戸外表示器1
9に表示すると共に、更に住棟受信盤56に移報して表
示する。またスプリンクラー消火設備に設けているスプ
リンクラー制御盤60に火災信号Efを移報する。
【0038】また住戸用受信機18は感知器回線38の
断線を監視しており、断線を検出するとスプリンクラー
制御盤60に対し障害信号Etを移報する。
【0039】スプリンクラー制御盤60は、このように
流水検知装置64からの流水検知信号Ea、圧力スイッ
チ66からの圧力信号Ep、更に住戸用受信機18から
の火災信号Efと障害信号Etを入力しており、これら
の信号に基づいて制御弁65の制御を行う。
【0040】火災報知設備の中継器2から引き出された
感知器回線38は火災感知器16−1〜16−nに加
え、スプリンクラー消火用水の流水検知装置64に設け
ている流水検知スイッチ(アラーム接点)を接続してい
る。
【0041】更に本発明にあっては、感知器回線38を
スプリンクラー制御盤60に接続している。このスプリ
ンクラー制御盤60に引き込まれた感知器回線38の終
端には、スプリンクラー制御盤60内において終端抵抗
が接続され、終端抵抗を流れる微小な電流により住戸用
受信機18は断線監視を行っている。
【0042】また中継器2に遠隔試験器1をコネクタ接
続した際の遠隔試験を可能とするため、スプリンクラー
制御盤60にも遠隔試験器1からの試験信号により試験
動作する遠隔試験機能が設けられている。
【0043】ここでスプリンクラー制御盤60によるス
プリンクラー制御を、図2のフローチャートを参照して
説明すると次のようになる。図2において、スプリンク
ラー制御処理は、まずステップS1で試験信号の受信の
有無をチェックしており、中継器2に遠隔試験器1を接
続してスプリンクラー試験モードに基づく試験信号を送
出すると、ステップS2の試験処理を行う。この試験処
理の詳細は後の説明で明らかにされる。
【0044】定常監視状態にあっては、試験信号の受信
はないことから、ディフォルト設定に基づく初期制御に
よって制御弁65は開状態に制御され、スプリンクラー
ヘッド67に至るまでの分岐管62内に消火用水が満た
されている。
【0045】次にステップS3で流水検知装置64から
の流水検知信号Eaの有無(オン、オフ)がチェックさ
れる。通常状態では流水検知信号Eaはない(オフ)こ
とから、ステップS4で住戸用受信機18からの火災信
号Efの有無(オン、オフ)チェックするが、火災信号
はない(オフ)ことから、ステップS8で圧力スイッチ
66からの圧力信号Epがある(オン)ことを判別し、
ステップS5で制御弁65の開状態を維持する。
【0046】住戸内で火災が発生した場合には、住戸用
受信機18からの火災信号Efの移報に基づきステップ
S4で火災信号あり(オン)を判別し、ステップS5で
制御弁65の開状態を維持する。
【0047】火災に対し消火が確認されるとスプリンク
ラー制御盤60に設けた緊急停止スイッチが押されるこ
とから、ステップS6で緊急停止スイッチのオンを判別
すると、ステップS7に進み、制御弁65を閉状態に制
御し、スプリンクラーヘッド67からの放水を停止す
る。
【0048】またスプリンクラーヘッド67からの放水
中に住戸用受信機18から移報している火災信号Efが
なくなった場合(オフ)にも、ステップS10に進み、
障害信号EtがないことからステップS7に進み、制御
弁65を閉状態に制御して放水を停止する。
【0049】ここでステップS8において圧力信号Ep
の有無を確認するのは、制御弁65のハンチング動作を
防止するためである。即ちスプリンクラーヘッド67が
破損等により誤動作した場合において、火災信号が出力
されていないことを理由として制御弁65を閉じると、
破損したスプリンクラーヘッド67からの放水を停止す
ることができ、このとき流水検知装置64からの流水検
知信号がオフとなる。
【0050】これは定常監視状態と同じであるため、復
旧条件が整ったものと判断して制御弁65を開制御する
と、破損したスプリンクラーヘッド67から再び放水が
開始される。したがって、制御弁65の開放と閉鎖の繰
り返しにより、破損したスプリンクラーヘッド67から
断続的に放水が行われることになる。
【0051】このように弊害を防止するため、ステップ
S8で圧力信号Epありが判別された場合は、定常監視
状態もしくは放水後にスプリンクラーヘッドが交換され
復旧条件が整ったものと判断して、ステップS5で制御
弁65を開制御する。一方、ステップS8で圧力信号が
なかった場合には、スプリンクラーヘッドの作動後の火
災信号を待機している状態もしくはスプリンクラーヘッ
ドが破損している状態と判断し、ステップS7に進んで
制御弁65を閉制御する。
【0052】次に、火災検出が行われる前にスプリンク
ラーヘッドが作動した場合の制御を説明する。火災発生
により住戸用受信機18から火災信号Efが移報される
前にスプリンクラーヘッド67が作動し、流水検知装置
64からの流水検知信号あり(オン)がステップS3で
判別されると、ステップS9に進み、火災信号を判別す
るが、火災信号がないことからステップS10に進み、
障害信号を判別する。
【0053】ここで障害信号もない場合はステップS7
に進み、制御弁65を閉制御する。これによって、スプ
リンクラーヘッド67が火災によらず破損等により誤作
動した場合の放水を停止する。
【0054】この制御弁65の閉制御により流水検知信
号がなくなり、ステップS3,S4,S8,S7の処理
を繰り返す。この状態で住戸用受信機18から火災信号
Efの移報があると、ステップS4で火災信号ありが判
別され、ステップS5で制御弁65を開き、作動したス
プリンクラーヘッドから消火用水の放水を開始させる。
【0055】一方、住戸用受信機18からの感知器回線
38に断線があり障害信号Etが移報されていた場合に
は、ステップS10で障害信号ありが判別され、この場
合には実際には火災が発生している可能性があると判断
できるため、ステップS5に移行し、制御弁65の開状
態を維持して放水を継続する。このため感知器回線38
が断線している状態で火災によりスプリンクラーヘッド
67が作動しても、不用意に放水が停止されることはな
い。
【0056】図3は、図1の中継器2にコネクタ接続し
て使用する遠隔試験器1の外観説明図である。
【0057】図3において、本発明で使用する遠隔試験
器1は、試験器本体1aの左側面に電源スイッチ2を設
けており、電源スイッチ2をオンすると、正面上部に設
けた電源表示灯3が点灯する。遠隔試験器1の電源は内
蔵した電池を使用している。試験器本体1aの正面ほぼ
中央にはモード切替スイッチ4が設けられ、上部に選択
スイッチ5が設けられ、更に下部に実行スイッチ6が設
けられている。
【0058】モード切替スイッチ4に対応してデータ登
録表示部8と試験モード表示部9が設けられている。デ
ータ登録表示部8には、火災感知器側に感知器番号等の
データを書き込むための設定モードの選択で点灯する設
定モード表示灯8a、データ登録後の確認モードで点灯
する確認モード表示灯8bを設けられる。更にデータ登
録表示部8には光電動作モード表示灯8cが設けられ
る。
【0059】光電動作モード表示灯8cは、データ登録
及び試験対象とする火災感知器が光電式煙感知器の場
合、モード切替スイッチ4と実行スイッチ6を押した状
態での電源スイッチのオンによる特殊操作で光電式煙感
知器の動作モードを設定して点灯する。試験モード表示
部9には、設定されている動作モードを表示するため、
4つのモード表示灯9a,9b,9c,9dが設けられ
ている。
【0060】具体的には、通常試験モードの選択で点灯
する通常試験モード表示灯9a、繰返し試験モードの設
定で点灯する繰返し試験モード表示灯9b、更に火災報
知システムに設けている住戸用受信機であるGP3級受
信機の試験を行うGP3試験モードで点灯するGP3試
験モード表示灯9c、スプリンクラー消火設備の試験モ
ードで点灯するスプリンクラ試験モード表示灯9dを設
けている。
【0061】試験器本体1aの上部の選択スイッチ5の
左側には2桁表示を行う7セグメントLED7が設けら
れている。7セグメントLED7には遠隔試験器1の動
作に伴う数字やアルファベットが表示される。更に本体
1aの下側の実行スイッチ6に対応して試験結果表示灯
11が設けられている。試験結果表示灯11は例えば2
色LEDを使用しており、試験結果が正常であれば緑色
LEDが点灯し、試験結果が異常であれば赤色LEDが
点灯する。
【0062】遠隔試験器1の試験器本体1aの上部に
は、一対の感知器接続端子部10と中継器接続コネクタ
12が設けられている。感知器接続端子部10は遠隔試
験器1の上面1bの両側から上方に突出して配置されて
おり、中継器接続コネクタ12は両側の感知器接続端子
部10の間となる上面1bの中央に設けられている。
【0063】図4は、図3の遠隔試験器1の回路構成を
火災報知設備及びスプリンクラー制御設備と共に示して
いる。
【0064】図4において、本発明の遠隔試験器1は、
コネクタケーブル13によって火災報知設備の中継器1
5に接続される。コネクタケーブル13はL線、C線、
OK線、ST線及びSTC線の5線で構成される。中継
器15に対しては感知器回線38a,38bを介して複
数の火災感知器16−1〜16−n、流水検知装置6
4、更にスプリンクラー制御盤60が接続され、スプリ
ンクラー制御盤60の内部となる終端には終端抵抗を接
続している。
【0065】また中継器15に対してはGP3受信機と
して知られた住戸用受信機18が接続され、更に住戸用
受信機18に対しては戸外表示器19が接続されてい
る。
【0066】遠隔試験器1は、電源として電池20を内
蔵しており、電池20に続いて電源管理回路21を設け
ている。電源管理回路21には電源スイッチ2が設けら
れ、またMPU26よりパワーセーブ信号E1が与えら
れている。電源管理回路21は電源スイッチ2をオンす
ると、電池20からの規定の電源電圧、例えば12ボル
トを出力する。
【0067】MPU26は電源スイッチ2をオンした後
に設定動作や試験動作が行われないイベントなしの状態
が一定時間続くと、パワーセーブ出力信号E1を出力
し、これを受けて電源管理回路21は電源出力を停止す
るパワーセーブ状態に入る。一旦、パワーセーブ状態に
入ると、電源スイッチ2をオフした後に再びオンするこ
とで、再び元の電源供給状態に戻すことができる。
【0068】電源管理回路21からの12ボルトの出力
電圧は、抵抗R1,R2の分圧による電源検出信号E2
としてMPU26に与えられ、MPU26に設けたA/
Dコンバータ36で読み込んで、ローバッテリ等の電源
監視を行っている。電源管理回路21に続いては、パワ
ーセーブ機能付きのDC/DCコンバータ22が設けら
れる。
【0069】DC/DCコンバータ22は、12ボルト
の入力電圧を例えば23.5ボルトに昇圧して出力す
る。DC/DCコンバータ22に対してはMPU26よ
り起動制御信号E3が与えられており、遠隔試験器1の
登録動作や試験動作の開始時に起動制御信号E3を出力
することでパワーセーブを解除し、DC/DCコンバー
タ22を起動させて昇圧電圧を出力させる。また起動制
御信号E3を停止することで、DC/DCコンバータ2
2は動作を停止するパワーセーブモードに切り替えられ
る。
【0070】DC/DCコンバータ22に続いては、電
圧制御回路23と出力バッファ回路24が設けられてい
る。電圧制御回路23は、火災感知器16−1〜16−
n側に設けている不揮発性メモリであるCMOSシリア
ル型のEEPROMへのデータ書込動作または読出動作
を行うための信号を、レベルの異なる電圧パルスの組合
わせとして出力する。
【0071】即ちMPU26は、火災感知器側のEEP
ROMへのデータ書込動作の際には、クロックに同期し
て書込オペコード,書込アドレス、書込データのシリア
ルビット列を出力し、このシリアルビット列のビット0
とビット1がそれぞれ分けられて、ビット0信号E5及
びビット1信号E6として電圧制御回路23に与えられ
る。
【0072】電圧制御回路23は、MPU26からのビ
ット0信号E5またはビット1信号E6の入力がない時
には、出力バッファ回路24を介して中継器15に対す
るL−C間に対し出力信号E7による出力電圧として、
例えば11ボルトを出力している。
【0073】この状態でビット0信号E5が入力する
と、出力信号E7によるL−C間の電圧は例えば23ボ
ルトに変化させる。またビット1信号E6が入力される
と、L−C間の電圧を例えば18ボルトに変化させる。
これによってMPU26からの書込動作のためのシリア
ルビット列がビット0,1に対応した電圧パルスに変換
されて、中継器15を介して火災感知器16−1〜16
−n及びスプリンクラー制御盤60に伝送される。
【0074】一方、MPU26が火災感知器16−1〜
16−n及びスプリンクラー制御盤60側のEEPRO
Mのデータを読み出す読出動作にあっては、クロックに
同期して読出オペコード、読出アドレス、更に読出デー
タのシリアルビット出力に必要なシフトクロックに必要
なビット0のビット列を出力する。
【0075】この場合にも、ビット0信号E5で電圧制
御回路23はL−C間電圧を23ボルトに変化させ、ビ
ット1信号E6でL−C間電圧を18ボルトに変換さ
せ、読出動作のためのシリアルビット列に対応した電圧
パルスを中継器15を介して火災感知器16−1〜16
−nに伝送する。
【0076】出力バッファ回路24を介して、中継器1
5に対するL−C線に対しては電流検出回路25が設け
られている。電流検出回路25は、遠隔試験器1からの
制御による火災感知器16−1〜16−nの試験発報で
流れる発報電流、又はスプリンクラー制御盤60の試験
正常終了で流れる発報電流を、A/Dコンバータ35に
よりデジタルデータに変換して取り込んでいる。
【0077】このように本発明の遠隔試験器1にあって
は、火災感知器16−1〜16−n及びスプリンクラー
制御盤60に対する制御は電圧モードで行われ、これに
対する火災感知器16−1〜16−n及びスプリンクラ
ー制御盤60からの応答は電流モードで行われている。
【0078】ここで遠隔試験器1の出力バッファ回路2
4からL線及びC線を分岐接続した端子10a,10b
が、図1の一対の感知器接続端子部10に設けられてい
る接続端子となる。
【0079】DC/DCコンバータ22の出力側には抵
抗R3,R4を直列接続した分圧回路が設けられ、この
分圧電圧として検出信号E4をMPU26に供給し、A
/Dコンバータ34で取り込んでいる。この検出信号E
4は、遠隔試験器1をコネクタケーブル13で中継器1
5に接続した試験の際に、中継器15から引き出されて
いる感知器回線38a,38bの短絡を検出するために
使用する。
【0080】MPU26側にはレギュレータ27,28
が設けられている。レギュレータ27は電源管理回路2
1から出力された12ボルトの電源供給を受けて、MP
U26で使用しているA/Dコンバータ34,35,3
6の基準電圧となる3ボルトを作り出している。レギュ
レータ28はMPU26および周辺回路の動作電源5ボ
ルトを作り出している。
【0081】またMPU26に対しては発振器29が外
部接続され、発振器29の発振クロックに基づいて各種
のタイミングクロックが作り出されている。このMPU
26には、その下側に示すように、図3に示したモード
切替スイッチ4、選択スイッチ5、実行スイッチ6、7
セグメントLED7、電源表示灯3及び登録モードのモ
ード表示灯8a〜8c、試験モード表示灯9a〜9d、
更に試験結果表示灯11を設けている。試験結果表示灯
11は緑色LED11aと赤色LED11bで構成され
る。更にMPU26に対しては、音響出力を行うための
ブザー30が接続されている。
【0082】更に遠隔試験器1には、遠隔試験を行うた
めに試験中信号出力回路31と正常信号出力回路32が
設けられている。試験中信号出力回路31は、電源スイ
ッチ2をオンした状態で12ボルトの電源供給を受けて
動作し、その後に実行スイッチ6を操作して、実行スイ
ッチ6のオンで試験を開始した時の試験開始信号E9を
受け、中継器15に対し例えば12ボルトの試験中信号
E10をST線により出力する。
【0083】中継器15のST線とSTC線の接続端子
間にはリレー44が接続されており、遠隔試験器1から
の試験中信号E10を受けてリレー44が作動する。リ
レー44には、リレー44をオフした時の電荷を保存す
るためのダイオードD1が並列接続される。リレー44
は切替リレー接点44aとリレー接点44bを備えてい
る。
【0084】切替リレー接点44aは、中継器15に対
する遠隔試験器1からのL線と中継器15から引き出さ
れた火災感知器16−1〜16−n側の感知器回線38
aとの間に設けられ、定常監視時にあっては、住戸用受
信機18からのSL線を接続したa側に切り替わってい
る。これに対し遠隔試験器1の接続状態で試験中信号E
10によりリレー44が作動すると、遠隔試験器1から
のL線を接続したb側に切り替わる。
【0085】これによって、遠隔試験の際に感知器回線
38a,38bを住戸用受信機18から切り離し、遠隔
試験器1側に切替接続することができる。リレー接点4
4bは試験中信号E10によるリレー44の作動でオン
し、住戸用受信機18に遠隔試験に切り替わったことを
知らせ、切替えを誤って感知器回線38a,38bの断
線と判断しないようにしている。
【0086】更に遠隔試験器1には、正常信号出力回路
32が設けられる。正常信号出力回路32は、電源スイ
ッチ2をオンした際の電源管理回路21からの電源電圧
12ボルトの供給を受けて動作し、MPU26より火災
感知器16−1〜16−nの遠隔試験が終了して試験結
果が正常であると判断された際に出力される制御信号E
11を受けて、中継器15に対しOK信号E12を出力
する。
【0087】OK信号E12は、コネクタケーブル13
のOK線により中継器15に与えられる。このOK線か
らのOK信号E12は、確認移報回路45に入力され
る。確認移報回路45は抵抗R5,R6,R7とトラン
ジスタQ1で構成され、遠隔試験器1からのOK信号E
12を受けてトランジスタQ1をオンし、住戸用受信機
18のSL線とSC線間を短絡して疑似的に発報電流を
流し、試験結果が正常であったことを住戸用受信機18
に伝える。
【0088】この確認移報回路45の動作によるOK信
号の移報を受けた住戸用受信機18は、戸外表示器19
に対し音声合成信号による警報音及び警報表示信号を出
力する。この火災報知システムにあっては、中継器15
と戸外表示器19は住戸外に設置されていることから、
OK信号の住戸用受信機18に対する移報に基づいた戸
外表示器19からの警報音の出力及び警報表示灯の点滅
で、住戸内に入ることなく試験結果を住戸用受信機18
の動作も含めて確認できる。尚、OK信号の移報を受け
た住戸用受信機18自体は、リレー接点44bのオンに
よる試験中信号を受けていることで、警報動作は行わな
い。
【0089】遠隔試験器1に設けたMPU26には、試
験制御部40、モード設定部41、書込制御部42及び
試験結果判定部43が設けられている。試験制御部40
は、感知器用の第1試験制御部とスプリンクラー消火設
備用の第2試験制御部で構成され、また試験結果判定部
43は、感知器用の第1試験結果判定部とスプリンクラ
ー消火設備用の第2試験結果判定部で構成される。
【0090】ここで遠隔試験器1による火災感知器16
−1〜16−nの試験に先立ち、火災感知器16単体を
遠隔試験器1に直接接続した状態で、書込制御部42に
よって感知器接続数を示す接続数データと各感知器の感
知器番号データ、及びスプリンクラー消火設備の接続の
有無を示す消火設備識別データと消火設備番号データが
予め登録されている。
【0091】また感知器回線38a,38bの先頭位置
に接続した火災感知器16−1を感知器番号1番のマス
タ火災感知器と定義し、マスタ火災感知器16−1に感
知器回線38a,38bに接続される感知器接続数を示
す接続数データが予め登録されている。
【0092】MPU26の試験制御部40は、感知器試
験モードの際には、試験開始時に、まずマスタ火災感知
器16−1に記憶された接続数データ及び消火設備識別
データを読み出し、接続数データを認識した後に、火災
感知器16−1〜16−nの感知器番号データの並列読
出しを行うことで、火災感知器16−1〜16−nの順
番に試験動作を行わせる。
【0093】またMPU26に設けた試験結果判定部4
3は、火災感知器16−1〜16−nの遠隔試験が行わ
れている時の試験発報による感知器回線の発報電流を、
電流検出回路25からの電流検出信号E8に基づいて検
出し、マスタ火災感知器16−1から読み出した接続数
データに基づき、火災感知器16−1〜16−nの試験
結果が正常か異常を判断している。
【0094】即ち、火災感知器16−1〜16−nの全
ての試験結果が正常であれば、試験結果表示灯11の緑
色LED11aを点灯して試験結果が正常であることを
表示させる。これに対し火災感知器16−1〜16−n
の少なくとも1つの試験結果が異常であれば、試験結果
表示灯11の赤色LED11bを点灯して試験結果が異
常であることを表示させる。
【0095】一方、MPU26の試験制御部40は、ス
プリンクラー消火設備試験モードの際には、試験開始時
に、まずマスタ火災感知器16−1に記憶された接続数
データ及び消火設備識別データを読み出し、消火設備識
別データを認識した後に、スプリンクラー制御盤60の
試験動作を行わせる。
【0096】またMPU26に設けた試験結果判定部4
3は、スプリンクラー消火設備の遠隔試験が行われてい
る時の発報電流を監視し、電流検出回路25からの電流
検出信号E8に基づいて試験結果が正常か異常か判断し
ている。
【0097】即ち、スプリンクラー消火設備の試験結果
が正常であれば、試験結果表示灯11の緑色LED11
aを点灯して試験結果が正常であることを表示させる。
これに対しスプリンクラー消火設備の試験結果が異常で
あれば、試験結果表示灯11の赤色LED11bを点灯
して試験結果が異常であることを表示させる。
【0098】この試験制御部40及び試験結果判定部4
3の制御処理の詳細は、後の説明で更に明らかにされ
る。
【0099】図5は、図4の火災報知設備に設けた火災
感知器16−1〜16−nの実施形態であり、感知器回
線の先頭に位置するマスタ火災感知器16−1を例にと
っている。
【0100】図5において、マスタ火災感知器16−1
は端末回路部46と感知器回路部47で構成される。感
知器回路部47には、センサ回路53、発報回路55、
定電圧回路52及び試験回路54が設けられる。
【0101】センサ回路53は例えば火災による温度を
検出するサーミスタ等の温度検出素子が設けられてお
り、例えば所定温度を超えるとセンサ回路53が火災検
出信号を発報回路55に出力する。
【0102】発報回路55はセンサ回路53からの火災
検出信号を受けると、トランジスタ等のスイッチング素
子をオンし、端子L−C間に接続している中継器15か
らの感知器回線(電源兼用信号線)38a,38b間を
低インピーダンスに短絡して発報電流を流し、通常時、
中継器15を経由して住戸用受信機18に対し発報信号
を出力する。
【0103】定電圧回路52は、センサ回路53に対し
一定電圧を供給する。試験回路54は試験信号E15を
受けた際に動作し、センサ回路53を疑似的に動作させ
て火災検出信号を発報回路55に出力させ、火災感知器
16−1の試験発報を行わせる。
【0104】火災感知器16−1の端末回路部46には
インタフェース回路48とEEPROM49が設けられ
る。EEPROM49としては、例えばセイコー電子工
業株式会社製S29130Aとして知られたCMOSシ
リアルEEPROMを使用することができる。
【0105】EEPROM49は、全ての命令について
チップセレクトCSをHレベルにした後に、シフトクロ
ックSKの立ち上がりに同期してデータ入力DIを取り
込むことで書込みまたは読み出しを行う。
【0106】命令はスタートビット、オペコードで指定
されるインストラクション、アドレス、データの順に入
力される。本発明のマスタ火災感知器16−1にあって
は、EEPROM49の例えばアドレス37(第1アド
レス)に接続数データ50aと消火設備識別データ50
bを書き込んでいる。
【0107】例えばアドレス37の16ビットデータの
内、最初の6ビットを感知器接続数データ50aの格納
用ビットとし、ビットデータD0〜D5はそれぞれ1,
2,4,8,16,32と感知器接続数が割り当てられ
ており、例えば感知器接続台数を16台とするとアドレ
ス37には16ビットデータ「D0 D1 D2 D3 D4 D5 D6・
・・D15 」は「0000101000000000」と
なる。
【0108】またアドレス37の16ビットデータの
内、7ビット目をスプリンクラー消火設備の接続の有無
を示す消火設備識別データ50bの格納用ビットし、接
続されていれば「1」、接続されていなければ「0」と
する。
【0109】マスタ火災感知器16−1以外の火災感知
器16−2〜16−nについては、EEPROM49の
アドレス37には何も書き込まれておらず、アドレス3
8(第2アドレス)に感知器番号データ51のみを書き
込んでいる。またスプリンクラー制御盤60について
は、アドレス37,38は何も書き込まれておらず、ア
ドレス39(第3アドレス)に消火設備番号データを書
き込んでいる。
【0110】アドレス38の感知器番号データ51は、
例えば16ビットデータを例にとると、感知器番号1〜
16に対応した上位ビットから順番に、感知器ごとに1
ビットを割り当て、残りを0としたビットデータであ
る。即ち、感知器番号1番のマスタ火災感知器16−1
にあっては、感知器番号データ51は「1000・・・
00」であり、次の感知器番号2番の火災感知器16−
2は「0100・・・00」であり、以下同様にして、
最後の感知器番号16番の火災感知器16−16は「0
000・・・001」となる。
【0111】またスプリンクラー消火設備60のEEP
ROMのアドレス39には、スプリンクラー消火設備の
消火設備番号データとして、例えば1ビット目を「1」
とした16ビットデータ「1000・・・00」を書き
込んでいる。
【0112】図4の遠隔試験器1による感知器試験モー
ドの試験動作の際には、まずアドレス37に記憶してい
る接続数データ50a及び消火設備識別データ50bの
読出しが行われる。
【0113】即ち、EEPROM49へのデータ入力D
Iからの命令は、スタートビット、読出用オペコード、
アドレスの順に入力し、これにより指定されたアドレス
37の接続数データ50a及び消火設備識別データ50
bの読出動作が開始され、シフトクロックSKに同期し
て、例えば16ビットデータが上位ビットから順番にデ
ータ出力DOとしてシリアル出力される。
【0114】また接続数データ50a及び消火設備識別
データ50bの読出しに続いて行われるアドレス38を
指定した読出動作にあっては、全ての火災感知器16−
1〜16−nにおいて、それぞれのEEPROM49に
対するデータ入力DIからの命令は、スタートビット、
読出オペコード、読出アドレス38の順に入力し、これ
により指定されたアドレス38のリード動作が並列的に
開始され、以後はシフトクロックに同期して16ビット
の感知器番号データ51が上位ビットから順番にデータ
出力DOとしてシリアル出力される。
【0115】この複数の火災感知器16−1〜16−n
における感知器番号データ51の並列読出しにより、シ
リアルビット出力DOがビット1となるタイミングは各
感知器番号のビット1の割当て位置が異なることから、
シフトクロックに同期したシリアル出力の順番にビット
1となり、このビット1が試験制御信号E15として試
験回路54に与えられ、センサ回路53の疑似的な発報
動作による試験動作を順番に行わせることになる。
【0116】図6は、図1のスプリンクラー消火設備に
設けたスプリンクラー制御盤60の回路構成であり、火
災報知設備側と共に示している。
【0117】図6において、住戸用受信機18から中継
器2を介して引き出された感知器回線38には火災感知
器16−1〜16−nが接続され、更に流水検知装置6
4のアラーム接点77を接続し、最後にスプリンクラー
制御盤60に接続し、ここに終端抵抗92を接続してい
る。
【0118】流水検知装置64にはアラーム接点77,
78,79が設けられている。感知器回線38に接続し
ているアラーム接点77は住戸用受信機18に信号を送
るもので、蓄積機能を持っている。即ち蓄積機能を持っ
たアラーム接点77は、流水検知装置64が所定時間継
続して流水を検知していたときに出力する。
【0119】このアラーム接点77の蓄積機能によっ
て、定常監視状態で給水本管61の管内圧力が低下し、
圧力タンク74の圧力スイッチ75によって消火ポンプ
70を一時的に運転して管内圧力を回復させる際の消火
ポンプ70の運転に伴って流水検知装置64が一時的に
オンすることで、流水検知信号が出力される煽り現象に
よる信号出力を防止している。
【0120】一方、アラーム接点78は流水検知信号E
fをスプリンクラー制御盤60に送って制御弁65の開
閉制御に使用するものであり、水損防止のために迅速に
制御弁65を開閉制御できるように、流水検知装置64
が流水を検知するとすぐに閉じる蓄積機能を持たないア
ラーム接点の構成を使用している。
【0121】またアラーム接点79はアラーム接点77
と同様に蓄積機能を持った接点であり、住棟受信機56
に接続されている。アラーム接点79がオンすると流水
検知信号を住棟受信機56へ送出し、住棟受信機56で
流水検知装置64が作動したことを表示する。
【0122】スプリンクラー制御盤60には端末回路部
80、試験回路83、発報回路84、制御回路85、ア
ラーム信号受信回路86、火災/障害受信回路87及び
電導弁制御回路88が設けられる。
【0123】端末回路部80にはインタフェース回路8
1とEEPROM82が設けられている。この端末回路
部80は図5に示した火災感知器と同じであるが、EE
PROM82のアドレス39にスプリンクラー消火設備
の試験に使用する消火設備の番号データ57を格納して
いる点が相違する。
【0124】即ち、EEPROM82の感知器番号デー
タに割り当てられたアドレス38は全て「0」が格納さ
れているが、感知器番号用アドレス38とは別のスプリ
ンクラー用のアドレス39に消火設備番号データ51が
格納されている。このアドレス39の消火設備番号デー
タ51は、16ビットデータの1つでも「1」であれば
よいことから、例えば16ビットデータ「100000
0000000000」を格納している。当然に、図4
に示した火災感知器側のEEPROM82におけるアド
レス39のデータは全て「0」である。
【0125】このため、中継器2に遠隔試験器1をコネ
クタ接続してスプリンクラー消火設備試験モードの設定
により試験を行うときには、まずマスタ火災感知器16
−1に対するアドレス37の読出信号で図5に示した接
続数データ50aと消火設備識別データ50bを読み出
し、消火設備識別データ50bが「1」であることを認
識してスプリンクラー制御盤60のEEPROM82に
アドレス39の読出信号を送出して試験を行う。
【0126】この遠隔試験器1からのアドレス39の読
出信号を受けると、EEPROM82は16ビットデー
タの1ビット目のD0が「1」となるシリアル出力を生
じ、このビット「1」が試験回路83に試験信号として
与えられ、スプリンクラー消火設備の試験動作を行う。
【0127】試験回路83は、まず制御回路85のリレ
ーAを駆動し、そのリレー接点a1,a2を閉じる。リ
レー接点a1はアラーム信号受信回路86の入力側に接
続されており、リレー接点a1が閉じることで、流水検
知装置64に設けているアラーム接点78が閉じたと同
じ流水検知信号Efが疑似的にアラーム信号受信回路8
6で受信され、制御回路85は流水検知信号ありを認識
する。
【0128】このとき住戸用受信機18からは火災信号
及び障害信号のいずれも得られていないことから、制御
回路85は電導弁制御回路88を制御し、制御弁65の
閉制御を行う。制御弁65が閉制御されて全閉になる
と、全閉信号Ecが制御回路85に出力される。
【0129】この全閉信号Ecにより制御回路85は、
内蔵しているリレーBを起動する。このリレーBはリレ
ーAのリレー接点a2が閉じている条件で駆動される。
リレーBが作動すると、そのリレー接点b1が閉じる。
リレー接点b1は火災/信号受信回路87の入力側に接
続されている。
【0130】このためリレー接点b1が閉じると、住戸
用受信機18から火災信号あるいは障害信号が疑似的に
出力されたと同じ状態となり、制御回路85は火災/障
害受信回路87からの受信信号により電動弁制御回路8
8を動作し、このとき全閉状態にある制御弁65を開制
御する。
【0131】制御弁65が完全に開くと全開信号Eoが
制御回路85に出力され、これによって制御回路85は
試験が正常に終了したことを示す信号を出力し、この試
験正常終了信号に基づき、試験回路83は発報回路84
を作動させる。
【0132】試験正常終了で発報回路84が作動する
と、感知器回線38a,38b間が低インピーダンスに
短絡されて発報電流が流れ、この発報電流を中継器2に
コネクタ接続している遠隔試験器1で受信して、スプリ
ンクラー消火設備の試験結果が正常であることを認識し
て表示する。
【0133】ここで遠隔試験器1は、火災感知器16−
1〜16−nの感知器試験にあっては全ての火災感知器
の試験結果が得られるまでの時間は極わずかであるが、
スプリンクラー消火設備の試験にあっては制御弁65の
閉制御と開制御を行って試験結果を判断することから、
ある程度の試験時間が必要であり、このため遠隔試験器
1側で、スプリンクラー消火設備の試験開始でタイマを
起動し、予め得られた一定時間を経過して試験正常終了
を示す発報信号が受信できない場合に、スプリンクラー
消火設備の異常を表示することになる。
【0134】図7は、遠隔試験機能を備えた本発明のス
プリンクラー消火設備のスプリンクラー制御盤60の他
の実施形態であり、この実施形態にあっては図6で流水
検知装置64に設けている蓄積機能付きのアラーム接点
77を取り除き、蓄積機能のないアラーム接点78のみ
で住戸用受信機18に対する信号出力及びスプリンクラ
ー制御盤60による制御弁11の制御を行うようにした
ことを特徴とする。
【0135】図7において、流水検知装置64には蓄積
機能のないアラーム接点78のみが設けられており、こ
のため中継器2を介して得られた住戸用受信機18から
の感知器回線38a,38bは流水検知装置64を単に
通過してスプリンクラー制御盤60に接続されている。
【0136】流水検知装置64の蓄積機能のないアラー
ム接点78は、アラーム信号受信回路86に接続される
と共に遅延タイマ90に接続されている。遅延タイマ9
0には図6のアラーム接点77の蓄積機能に対応する遅
延時間が設定されている。
【0137】このため流水検知装置64のアラーム接点
78が閉じるとタイマ90が起動し、所定の遅延時間の
あいだアラーム接点78が継続して閉じていると、遅延
時間経過時点で遅延タイマ90が出力して発報回路84
を作動して住戸用受信機18にアラーム信号を出力でき
る。
【0138】また遅延タイマ90は移報回路91にも接
続され、遅延タイマ90から信号が出力されると移報回
路91が作動して住棟用受信機56にアラーム信号を出
力する。また遠隔試験器1から試験のためのアドレス3
9の読出信号を受けたときの試験動作は図6の実施形態
と同じになる。
【0139】このように流水検知装置64に蓄積機能の
ないアラーム接点78のみを設けるだけでよいことか
ら、従来、機械的な蓄積機能を持たせていた図6のアラ
ーム接点77が不要となり、機械的な蓄積の構造を持た
ない分、流水検知装置64を簡単にすることができる。
また機械的な遅延機能に比べ、遅延タイマ90による遅
延時間の設定により必要に応じて適宜の遅延時間を自由
に設定できる便利さがある。
【0140】図8は、図4の遠隔試験器1のMPU26
に設けたモード設定部41による電源投入に伴うモード
設定処理のフローチャートである。電源スイッチ2を投
入してMPU26が動作すると、まずステップS1で、
図3に示したモード切替スイッチ4及び実行スイッチ6
がオン状態にあるか否かチェックする。
【0141】この電源スイッチ2の投入時のモード切替
スイッチ4と実行スイッチ6のオン操作は、データ登録
または試験対象とする火災感知器が光電式煙感知器の場
合であり、もしモード切替スイッチ4と実行スイッチ6
を押した状態で電源スイッチ2をオンしていれば、ステ
ップS2に進み、光電式煙感知器の動作モードを設定す
る。
【0142】この光電式煙感知器の動作モードは、図4
のDC/DCコンバータ22に対する起動制御信号E3
を電源投入に伴う立ち上げと同時に出力してパワーセー
ブを解除し、DC/DCコンバータ22より直ちに2
3.5ボルトの昇圧電圧を出力し、これによって電圧制
御回路23から出力バッファ回路24を介して火災報知
システムに対する感知器回線となるL−C間、及び火災
感知器単体を直接接続する感知器接続端子10a,10
bに11ボルトの電圧を印加する。
【0143】このように光電式煙感知器の場合に電源投
入と同時に感知器側に電圧11ボルトを出力する理由
は、光電式煙感知器には通常、大容量のコンデンサが内
蔵されており、電源を投入してから、このコンデンサが
充電して規定の電源電圧に立ち上がるまでに時間がかか
る。
【0144】このため、通常の火災感知器のように実行
スイッチ6のオンによる試験開始でL−C間に電圧11
ボルトを印加したのでは、試験開始時やデータ書込み時
に感知器側の電圧が不足し、誤動作を起こす場合があ
る。
【0145】このような電源立ち上げ時の時間遅れによ
る誤動作を回避するため、光電式煙感知器のように大容
量のコンデンサが内蔵されている火災感知器の場合に
は、電源投入と同時にL−C間に規定電圧例えば11ボ
ルトを出力する動作モード(第2電圧印加モード)を設
定して、データ登録や試験開始前に感知器側の大容量の
コンデンサの充電を完了させておくようにしている。
【0146】もちろん通常の火災感知器の場合には、モ
ード切替スイッチ4と実行スイッチ6を押していないこ
とから、電源スイッチ2のオンによる電源投入に伴っ
て、ステップS2をスキップしてステップS3に進む。
ステップS3にあっては、試験器本体に図4のようにコ
ネクタケーブル13が接続されているか否かチェックす
る。
【0147】このコネクタケーブルの接続検出は図4の
遠隔試験器1に設けたケーブル接続検出回路33で行わ
れている。もしコネクタケーブル13が中継器接続コネ
クタ12に接続されると、コネクタケーブル13のコネ
クタ端子G,C間が渡り線37により予め短絡されてい
ることから、これによってケーブル接続検出回路33は
ケーブル接続検出信号E13をMPU26に出力し、コ
ネクタケーブル13の接続有りが判別される。
【0148】これに対しコネクタケーブル13を接続し
ていないとコネクタ端子G,C間が開放され、ケーブル
接続検出回路33からのケーブル接続検出信号E13は
得られず、MPU26はコネクタケーブル13の接続が
ないことを認識できる。
【0149】ステップS3でコネクタケーブル13の接
続在りが判別されると、ステップS4に進み、通常試験
モードを初期設定する。通常試験モードを初期設定する
と通常試験モード表示灯9aが点灯し、火災報知システ
ムの火災感知器を対象とした遠隔試験ができる。
【0150】次のステップS5にあっては、モード切替
スイッチ4のオンを判別しており、モード切替スイッチ
4が押されるとステップS6に進み、繰返し試験モード
を設定し、繰返し試験モード表示灯9bを点灯する。こ
の状態においてステップS7でモード切替スイッチ4の
オンを判別すると、ステップS8でGP3試験モードが
設定され、GP3試験モード表示灯9cが点灯する。
【0151】この状態においてステップS9のようにモ
ード切替スイッチ4のオンが判別されると、ステップS
10でスプリンクラー設備試験モードが設定され、スプ
リンクラー設備試験モード表示灯9dが点灯する。この
状態においてステップS11でモード切替スイッチ4の
オンを判別すると、再びステップS4の通常試験モード
に戻る。
【0152】一方、ステップS3でコネクタケーブルの
接続が検出されなかった場合には、ステップS12に進
み、データ登録モードを設定し、設定モード表示灯8a
を点灯する。このとき遠隔試験器1に対しては火災感知
器が単体で接続されていることから、感知器番号データ
等のデータの登録を行うことができる。
【0153】この状態でステップS13のようにモード
切替スイッチ4のオンが判別されると、ステップS14
の確認試験モードに切り替わり、確認モード表示灯8b
が点灯する。この確認試験モードにあっては、データ登
録後の火災感知器単体での感知器番号等の登録データの
確認及び試験を行うことができる。確認モードの状態で
ステップS15のようにモード切替スイッチ4のオンが
判別されると、再びステップS12のデータ登録モード
に戻る。
【0154】尚、図8のフローチャートでは、コネクタ
ケーブル13の中継器接続コネクタ12の接続による切
替えの判断は電源投入時のみ行っているが、実際には、
電源投入立ち上げ後にあっても、常時行われる。
【0155】具体的には、ステップS12のデータ登録
モード時やステップS14の確認試験モード時に、コネ
クタケーブル13の接続有りが判別されると、ステップ
S4の通常試験モードが設定され、書込み動作が禁止さ
れる。
【0156】また、ステップS4の通常試験モード時、
ステップS6の繰返し試験モード時、ステップS8のG
P3試験モード時、及びステップS10のスプリンクラ
ー設備試験モード時に、コネクタケーブル13の接続な
しが判別されると、ステップS12のデータ登録モード
が設定される。
【0157】モード切替スイッチ4と実行スイッチ6が
押されていると、ステップS2の光電式煙感知器の動作
モード(第2電圧印加モード)が設定される。この光電
式煙感知器の動作モードにあっては、時刻t1の電源ス
イッチ2のオンと同時に起動制御信号E3が出力されL
レベルとなる。
【0158】その結果、L−C間の出力電圧が電源投入
に伴って11ボルトに立ち上がり、光電式煙感知器に内
蔵している大容量のコンデンサの充電を開始する。この
ため、実行スイッチ6のオンにより遠隔試験を開始する
までには、光電式煙感知器のコンデンサの充電が完了し
ている。また実行スイッチ6のオンにより試験中信号E
10が12ボルトの有効レベルとなる。
【0159】その後に出力されるL−C間出力電圧は1
1ボルトを規定レベルとして、ビット0で23ボルト、
ビット1で18ボルトと正確に出力され、光電式煙感知
器に大容量のコンデンサを内蔵していても、コンデンサ
の充電による時間遅れの影響を受けることなく、光電式
煙感知器のEEPROMのアドレス37に記憶している
接続数データ及び消火設備識別データの読出しが確実に
できる。
【0160】図9は図5のマスタ火災感知器16−1
に、試験動作の開始時に図4の遠隔試験器1から行われ
る接続数データ及び消火設備識別データの読出動作の伝
送タイミングチャートである。
【0161】図9(A)のように、電源スイッチ2を時
刻t1でオンすると遠隔試験器1が動作状態となる。続
いて通常試験モードの選択状態で実行スイッチ6をオン
すると、図9(C)のように、起動制御信号E3が時刻
t2でHレベルからLレベルに立ち下がることで出力さ
れる。
【0162】このためDC/DCコンバータ22は、パ
ワーセーブを解除して動作を開始し、図9(F)のよう
に、電圧制御回路23及び出力バッファ回路24を介し
て中継器15に対するL−C線間の出力電圧を11ボル
トとする。また図9(B)のように、実行スイッチ6の
オンにより試験中信号E10が12ボルトに立ち上が
り、中継器15のリレー44を作動する。
【0163】このため、リレー接点44aがa側からb
側に切り替わり、感知器回線38a,38bを住戸用受
信機18から切り離して遠隔試験器1側に接続する。同
時にリレー接点44bが閉じ、住戸用受信機18に試験
中であることを通知する。
【0164】続いて図9(D)及び(E)のように、M
PU26が図5のマスタ火災感知器16−1のEEPR
OM49のアドレス37に記憶している接続数データ5
0aと消火設備識別データ50bを読み出すため、シリ
アルビット列のビット0に対応したビット0信号E5と
ビット1に対応したビット1信号E6を出力する。ビッ
ト0信号E5はLレベルで有効となり、このとき電圧制
御回路23はL−C間出力電圧を図10(F)のように
23ボルトに変化させる。
【0165】また図9(E)のビット1信号E6もLレ
ベルで有効となり、このとき電圧制御回路23はL−C
間出力電圧を図9(F)のように18ボルトに変化させ
る。このため、L−C間出力電圧は図9(F)のよう
に、18ボルトでビット1、23ボルトでビット0のシ
リアルビット列を表わす。
【0166】この電圧パルスで送られるシリアルビット
列、即ち読出しのためのビット列は、先頭が2ビットの
ダミービット「00」であり、次にスタートビット
「1」を持ち、続いて2ビットの読出オペコードは「1
0」であり、次が図5の接続数データ50a及び消火設
備識別データ50bを記憶したアドレス37を指定する
6ビットアドレス「100101」となる。
【0167】次にEEPROM49から16ビットの接
続数データ50a及び消火設備識別データ50bをシフ
トクロックに同期して読み出すため、データビットD1
5〜D0のタイミングで全てビット0となるデータを送
出する。
【0168】ここで接続数データはデータビットD15
〜D10の6ビットにBCDコードを用いて感知器接続
数が登録されている。即ち、10進で1,2,4,8,
16,32の重みをもつ6ビットBCDコード「b0 b1
b2 b3 b4 b5 」は、リードデータのデータビット「D15
D14 D13 D12 D11 D10 」に対応しており、感知器接続数
として1〜32のいずれかを指定することができる。
【0169】例えば図9の場合には感知器接続数は16
台であることから、BCDコードは 「D15 D14 D13 D12 D11 D10 」=「000010」 となる。
【0170】この結果、データビットD11のシフトク
ロックに同期してデータビットD11のタイミングでビ
ット1が読み出され、試験制御信号E15として試験回
路54に与えられ、センサ回路53の擬似的な発報動作
により図9(G)の1番目の返送電流を遠隔試験器1に
送る。
【0171】このため遠隔試験器1のMPU26にあっ
ては、電流検出回路25の電流検出信号E8をシフトク
ロックのタイミングで取り込んでBCDコード「000
010」を復調し、接続数データが10進で「16」で
あることを認識できる。
【0172】また消火設備識別データはデータビットD
9の1ビットに接続の有無が登録されている。即ち、接
続していればデータビットD9は「1」、接続していな
ければ「0」を記憶する。この結果、接続している場合
にはデータビットD9のシフトクロックに同期してデー
タビットD9のビット「1」が読み出され、試験制御信
号E15として試験回路54に与えられ、センサ回路5
3の擬似的な発報動作により図9(G)の2番目の返送
電流を遠隔試験器1に送る。
【0173】このため遠隔試験器1のMPU26にあっ
ては、電流検出回路25の電流検出信号E8をシフトク
ロックのタイミングで取り込んで識別データ「1」を復
調し、スプリンクラー消火設備が感知器回線に接続され
ていて、遠隔試験可能であることを認識できる。
【0174】図9のようにマスタ火災感知器16−1に
対する読出制御による接続数データ及び消火設備認識デ
ータの取得・認識が済むと、感知器試験モードの場合に
は、図10のアドレス38を指定した感知器番号データ
の読出動作で、火災感知器16−1〜16−nの試験動
作を順次行わせる。
【0175】即ち、図10(A)のパワーセーブ信号E
3は継続してLレベルにあり、図10(B)のビット0
信号E5と図10(C)のビット1信号E6が火災感知
器16−1〜16−nの不揮発性メモリであるEEPR
OM49のアドレス38のリード動作のためのシリアル
ビット列に対応して出力される。
【0176】このため図10(D)のように、ビット0
信号E5及びビット1信号E6に基づく電圧制御回路2
3の出力信号E7の制御で、L−C間出力電圧が11ボ
ルトを規定レベルとしてビット0で23ボルト、ビット
1で18ボルトと変化する。
【0177】この電圧パルスは先頭の2ビットのダミー
ビット「00」、スタートビット「1」に続いて、2ビ
ットの読出オペコード「10」を設け、次が読出アドレ
ス38の6ビットアドレス「100110」となり、そ
の後ろにEEPROM49から16ビットの感知器番号
データのデータビットD15〜D0を出力するためのビ
ット「0」の電圧パルスを16パルス出力している。
【0178】このような遠隔試験器1からのアドレス3
8を指定した読出命令に対し、図5のマスタ火災感知器
16−1を含む火災感知器16−1〜16−n、即ち1
6台の火災感知器16−1〜16−16にあっては、E
EPROM49のアドレス38に感知器番号「1」〜
「16」に対応した感知器番号データ51を記憶してお
り、16ビットのシリアル出力が最上位ビットD15か
ら順番に行われる。
【0179】このため、シリアル最上位ビットD15の
出力で感知器番号1番のマスタ火災感知器16−1のシ
リアルビット出力D0が1となり、火災感知器の試験動
作が行われ、正常であれば図10(E)のように、感知
器番号1番に対応した発報電流が返送される。以下同様
にして、シリアルビットD15〜D0の出力タイミング
で、火災感知器16−2〜16−16に対するシリアル
ビット出力D0がビット1となって試験動作が行われ、
正常に試験発報があれば、図10(E)のように、感知
器番号1番〜16番までの16パルスの発報電流が返送
される。
【0180】16台の火災感知器16−1〜16−16
分の返送電流、即ち試験発報電流が受信できれば、試験
は正常に完了したことから、図10(F)のように、遠
隔試験器1はOK信号E12を例えば2秒間、中継器1
5に出力する。
【0181】このため、図4の中継器15の確認移報回
路45のトランジスタQ1がオンし、住戸用受信機18
に確認信号が移報され、戸外表示器19より音声警報が
出力される。このような一連の試験動作が終了したなら
ば、再度、実行スイッチ6を押すことで試験を終了し、
通常監視状態に戻すことができる。
【0182】またスプリンクラー設備試験モードの場合
には、図11の伝送タイミングチャートに示すアドレス
39を指定した消火設備番号データの読出動作で、スプ
リンクラー消火設備の試験動作を順次行わせる。
【0183】即ち、図11(A)のパワーセーブ信号E
3は継続してLレベルにあり、図11(B)のビット0
信号E5と図11(C)のビット1信号E6が図6のス
プリンクラー制御盤60のEEPROM82のアドレス
39のリード動作のためのシリアルビット列に対応して
出力される。
【0184】このため図11(D)のように、ビット0
信号E5及びビット1信号E6に基づく電圧制御回路2
3の出力信号E7の制御で、L−C間出力電圧が11ボ
ルトを規定レベルとしてビット0で23ボルト、ビット
1で18ボルトと変化する。
【0185】この電圧パルスは先頭の2ビットのダミー
ビット「00」、スタートビット「1」に続いて、2ビ
ットの読出オペコード「10」を設け、次が読出アドレ
ス39の6ビットアドレス「100111」となり、そ
の後ろにEEPROM82から16ビットの消火設備番
号データのデータビットD15〜D0を出力するための
ビット「0」の電圧パルスを16パルス出力している。
【0186】このような遠隔試験器1からのアドレス3
9を指定した読出命令に対し、図6スプリンクラー制御
盤60にあっては、EEPROM82のアドレス39に
消火設備番号データ57を記憶しており、16ビットの
シリアル出力が最上位ビットD15から順番に行われ
る。
【0187】このため、シリアル最上位ビットD15の
出力でEEPROM82のシリアルビット出力D0が
「1」となり、試験回路83の試験動作が行われ、制御
弁65の閉制御と開制御が正常に行われれば、図11
(E)のように、発報電流が返送され、遠隔試験器1に
試験結果が表示される。
【0188】ここでスプリンクラー制御盤60による試
験は、制御弁65の閉制御と開制御があるため、火災感
知器の試験のようにすぐには発報信号を返送できない。
制御弁65が全開から全閉になるのに例えば6秒程度か
かり、同様に全閉から全開までに6秒程度かかるため、
少なくとも12秒はかかる。よって、遠隔試験器1のア
ドレス39の読出信号における後半の16ビットBCD
コード期間内には返送できない。
【0189】そこで遠隔試験器1は試験信号を送出した
ときタイマを駆動して発報信号(試験正常終了信号)を
受信するまでの時間を計測しており、所定時間経過して
も発報信号を受信しない場合は異常であると判断する。
この時間は例えば5〜20秒以内に発報信号を受信すれ
ば正常であると判断する。
【0190】図12は図4の遠隔試験器1でスプリンク
ラー消火設備を遠隔試験する際のフローチャートであ
る。
【0191】図12において、図3のモード切替スイッ
チ4によってスプリンクラー消火設備試験モード表示灯
9dが点灯するモード切替えを行った後に実行スイッチ
6を操作すると、ステップS1で実行スイッチ6のオン
が判別され、ステップS2でアドレス37の読出命令を
転送し、図5のマスタ火災感知器16−1のEEPRO
M49のアドレス37のシリアル読出しで、火災感知器
の接続数データ50a及びスプリンクラー消火設備の接
続の有無を示す消火設備識別データ50bを取得する。
【0192】続いてステップS3でデータの正常取得の
有無をチェックし、正常に取得できたならば、ステップ
S4で例えば読出データの7ビット目「1」となること
でスプリンクラー消火設備ありを判別する。ステップS
3でデータが正常に取得できなかったり、ステップS4
で7ビット目が「0」であった場合には、ステップS1
1の異常表示を行う。
【0193】スプリンクラー消火設備ありを判別した場
合には、ステップS5に進み、アドレス39の読出命令
を転送し、図6のスプリンクラー制御盤60に設けてい
るEEPROM82のアドレス39のシリアル読出しで
試験回路83を作動し、試験を開始する。続いてステッ
プS6で試験の正常終了の有無を判別するためのタイマ
をスタートする。
【0194】スプリンクラー制御盤60において正常に
試験動作が行われると、ステップS7で試験発報ありが
判別され、ステップS9で試験結果の正常を表示する。
試験発報がステップS7で判別されるまでは、ステップ
S8でタイマのタイムアップをチェックし、もしタイマ
がタイムアップする前に試験発報が判別されなかった場
合には、タイムアップでステップS10に進み、試験結
果の異常を表示する。
【0195】図13は図7のスプリンクラー消火設備に
おける遠隔試験のフローチャートである。図6のスプリ
ンクラー制御盤60の試験回路83が遠隔試験器1から
のアドレス39の読出しによるEEPROM82の出力
を受けて試験動作を開始すると、まずステップS1でリ
レーAを作動し、リレー接点a1を閉じることでアラー
ム信号受信回路86より疑似的に流水検知信号を出力さ
せる。
【0196】これによりステップS2でリレー信号の受
信を判別すると、ステップS3に進み、制御弁65の閉
制御を行う。制御弁65を閉制御したならば、ステップ
S4で全閉信号の受信をチェックしており、全閉を受信
すると、ステップS5に進み、制御回路85はリレーB
を作動し、リレーbを閉じることで疑似的に火災/障害
信号を生成する。
【0197】続いてステップS6で火災/障害受信回路
87が疑似的に発生した火災/障害信号を受信すると、
ステップS7で電動弁制御回路88は制御弁65の閉制
御を行う。この閉制御により、ステップS8で制御弁6
5の全開信号を受信すると、ステップS9で試験回路8
3は発報回路84を作動し、正常信号を遠隔試験器1に
送出する。
【0198】そしてステップS10でリレーA,Bを復
旧し、一連の試験動作を終了して定常監視状態に戻る。
またステップS2で疑似的な流水検知信号が受信できな
かった場合、ステップS4で制御弁65の全閉信号が受
信できなかった場合、ステップS6で疑似的な火災/障
害信号が受信できなかった場合、更にステップS8で制
御弁65の全開信号が受信できなかった場合には、ステ
ップS11で異常試験終了とし、この場合にはステップ
S9の正常信号の送出、即ち発報回路84による発報信
号の送出は行わずに、ステップS10でリレーA,Bを
復旧して試験動作を終了する。
【0199】この異常試験終了の際の正常信号としての
発報信号の送出を行わないことで、遠隔試験器1側では
試験開始時に起動したタイマのタイムアップによりスプ
リンクラー消火設備の異常を認識して表示することがで
きる。
【0200】図14は、図3の遠隔試験器1の7セグメ
ントLED7に表示されるエラーコードの説明図であ
る。この実施形態にあっては、6つのエラーコードE
1,E2,E3,E4,E5,E6を設定している。
【0201】まず感知器試験モードではエラーコードE
1〜E4を設定している。エラーコードE1の異常内容
は感知器番号の重複であり、この異常内容の判定は、試
験動作の際に発報電流が例えば2倍以上となることで判
定できる。このエラーコードE1の感知器番号重複に対
する対応策は、感知器番号を正しい番号に再設定する処
理となる。
【0202】エラーコードE2の異常内容は、接続数デ
ータより少ない番号の感知器で異常が発生した場合、ま
たは感知器が接続されていない場合を示す表示である。
このエラーコードE2の内容は、試験発報回数が接続数
データ未満であることで判定できる。エラーコードE2
の対応策としては、試験器に表示された異常であると判
断された感知器番号の感知器を交換するか、または新た
に取り付ける。
【0203】エラーコードE3は接続数データより多い
数の感知器が接続されているか、接続数データの設定誤
りである。このエラーコードE3の内容は、試験発報回
数が接続数データを超えたことで判定できる。この場合
の対応策は、感知器番号1番のマスタ火災感知器の接続
数データを確認して訂正するか又は不要な感知器を取外
す。
【0204】更にエラーコードE4は接続数データの異
常であり、アドレス37の読出しを行っても接続数デー
タが感知器側から読み出されない場合に判定される。対
応策としては、感知器番号1番のマスタ火災感知器の接
続数データを確認して登録、訂正するか、またはマスタ
火災感知器を接続すればよい。
【0205】更に図14のエラーコードE1〜E4につ
いては、複数の火災感知器で同一異常が発生した場合に
はエラーコードの符号「E」が符号「A」の表示に変化
し、多重異常であることを示す。
【0206】スプリンクラー消火設備試験モードには、
エラーコードE5,E6を設定している。エラーコード
E5はスプリンクラー消火設備未接続であり、アドレス
37の消火設備識別データに未接続が設定されている場
合に判定される。対応策としては、感知器番号1番のマ
スタ火災感知器のデータを確認するか、またはスプリン
クラー消火設備の試験を行う必要がない場合である。
【0207】エラーコードE6はスプリンクラー消火設
備の故障であり、スプリンクラー消火設備の試験を開始
してから所定時間内に試験発報信号が受信できなかった
場合に判定される。対応策としてはスプリンクラー消火
設備のメンテナンスを行う。
【0208】図14の試験に伴う異常を示すエラーコー
ド以外に、試験動作時に感知器回線の短絡を検出すると
異常コード「L1」が表示される。また試験中に発報電
流が連続して検出された場合には、真火災の発生を示す
異常コード「FF」が表示される。
【0209】このように本発明の遠隔試験器にあって
は、試験結果の異常が判定された場合にはエラーコード
等が表示され、このエラーコード等によって異常内容を
知って、異常に対する対処を迅速且つ適切に行うことが
できる。
【0210】また通常試験モードの遠隔試験以外に、図
3の遠隔試験器1にあっては、モード切替スイッチ4の
操作で繰返し試験モードまたはGP3試験モードによる
試験を行うこともできる。即ち中継器2に対するコネク
タケーブル13の接続状態で電源スイッチ2をオンする
と、通常試験モード表示灯9aが点灯して通常試験モー
ドに初期設定されているが、この状態でモード切替スイ
ッチ4を操作すると繰返し試験モード、GP3試験モー
ドに切り替わり、それぞれ繰返し試験モード表示灯9
b、GP3試験モード表示灯9cの表示に切り替わり、
スプリンクラー消火設備試験モード表示灯9dの点灯を
経て再び通常試験モードに戻る。
【0211】繰返し試験モードにあっては、実行スイッ
チ6を操作することで全ての火災感知器の試験が繰り返
し行われる。ここまでは通常試験モードの場合と同様で
あるが、繰返し試験モードにあっては、全火災感知器の
1回の試験が終了すると試験結果表示灯11による正常
または異常の試験結果の表示が行われ、結果の表示が済
むと自動的に次の試験動作に入り、これを実行スイッチ
6の操作で試験終了とするまで繰り返す。
【0212】この繰返し試験モードにおける試験結果の
表示は通常試験モードの場合と同じである。即ち、試験
結果が正常であれば試験結果表示灯11が緑色に点灯
し、7セグメントLED7に最終感知器番号が表示され
る。一方、試験結果が異常であれば試験結果表示灯11
が赤色に点灯し、 (1)最終感知器番号 (2)エラーコード (3)異常が検出された感知器番号 の順次表示が行われた後に、(2)のエラーコードと
(3)の異常が検出された感知器番号の交互表示が行わ
れ、再び試験が開始される。
【0213】一方、GP3試験モードにあっては、火災
感知器の遠隔試験は行われず、図8の正常信号出力回路
32よりOK信号E12を中継器15に出力すること
で、確認移報回路45のトランジスタQ1をオンして、
住戸用受信機18に対する感知器回線側を低インピーダ
ンスに短絡して疑似発報し、住戸用受信機18の受信動
作と戸外表示器19の警報動作を確認する。
【0214】また遠隔試験器1に火災感知器16を嵌合
接続して行うデータ登録モードは、火災感知器16の接
続状態で電源スイッチ2をオンすることで自動的にデー
タ登録モードとなる。具体的には、コネクタケーブル1
3の接続状態にあっては、図4の遠隔試験器11に対す
るコネクタケーブル13の接続端子G−C間を信号線3
7で短絡しており、ケーブル接続検出回路33がケーブ
ル検出信号E13をMPU26に入力している。このた
め、MPU26はコネクタケーブル13の接続を認識し
て試験モードに入ることができる。
【0215】これに対し火災感知器16を直接に遠隔試
験器1に接続している場合には、コネクタケーブル13
の接続がないことから、端子G−C間が開放されてお
り、ケーブル接続検出回路33からのケーブル検出信号
E13が断たれている。この状態で電源スイッチ2を投
入すると、MPU26はケーブル検出信号E13が得ら
れないことでデータ登録モードにセットアップして立ち
上がる。
【0216】そのため、電源スイッチ2のオンにより設
定モード表示灯8aが点灯してデータ登録モードとな
る。データ登録モードにあっては、火災感知器16のE
EPROM49に対する接続数データと感知器番号デー
タの書き込み登録を行う。
【0217】まず感知器番号1番となるマスタ火災感知
器16−1を遠隔試験器1に嵌合接続した場合には、電
源スイッチ2のオンにより設定モード表示灯8aが点灯
する。この状態で選択スイッチ5を操作して7セグメン
トLED7に感知器番号1番を設定する。続いて実行ス
イッチ6を押すと7セグメントLED7の設定番号が点
滅し、この点滅状態で選択スイッチ5を操作して接続数
データを設定する。
【0218】そして再度実行スイッチ6を押すと、マス
タ火災感知器16−1のEEPROM49に対するアド
レス37を指定した接続数データ及び消火設備識別デー
タの書込みとアドレス38を指定した感知器番号「BC
Dコード」の書込みが行われる。
【0219】この場合のL−C間出力電圧は、図9の2
ビットオペコードが書込オペコード「01」となり、6
ビットアドレス「100101」に続いてデータビット
D15〜D10に、例えば感知器接続数「16」及びス
プリンクラー設備有りに対応したBCDコード「000
0101」を電圧パルスで送出して書き込むようにな
る。
【0220】またアドレス38に対する感知器番号デー
タの書込みについても、図9(D)のL−C間出力電圧
において、読出オペコードが書込オペコード「01」と
なり、6ビットアドレス「100110」に続いて感知
器番号に対応したビット位置をビット1とした16デー
タビットD15〜D0に対応したパルス電圧を出力す
る。
【0221】更に火災感知器16を遠隔試験器1に直接
嵌合して接続した状態で、火災感知器16に書き込んで
いるデータ確認と試験ができる。この場合には電源スイ
ッチ2の投入で設定モード表示灯8aが点灯しているこ
とから、モード切替スイッチ4を押すことで確認モード
表示灯8bの表示に切り替えて確認モードとする。
【0222】この状態で実行スイッチ6を押すと書込デ
ータの確認と試験が行われる。この場合、感知器番号1
番のマスタ火災感知器16−1にあっては、7セグメン
トLED7に感知器番号と接続数データとスプリンクラ
ー設備有無が順次に表示される。それ以外の火災感知器
は感知器番号のみの表示となる。また試験結果が異常と
なった時には、7セグメントLED7にはエラーコード
「E」が表示される。
【0223】更に遠隔試験器1に火災感知器16を直接
嵌合して接続状態において、光電式煙感知器にデータを
書き込む場合には、モード切替スイッチ4と実行スイッ
チ6を押した状態で電源スイッチ2を投入することで、
光電式煙感知器の動作モードが設定され、光電モード表
示灯8cが点灯する。
【0224】この場合には、電源スイッチ2のオンと同
時に起動制御信号E3はLレベルに固定され、図4のD
C/DCコンバータ22のパワーセーブが解除されてL
−C間に出力電圧11ボルトを最初から出力する。
【0225】この場合、遠隔試験器1に設けている感知
器接続端子10L,10Cに対し直接嵌合して接続して
いる光電式煙感知器に、電源スイッチ2のオンと同時に
11ボルトの電源電圧が供給される。このため、光電式
煙感知器に設けている大容量のコンデンサの充電が、実
行スイッチ6のオンによる試験開始までに充電され、試
験動作の際に感知器に設けているコンデンサの充電不足
による誤動作を引き起こすことなく、確実に試験動作を
可能としている。
【0226】尚、上記の実施形態は、感知器回線に接続
した16台の火災感知器の遠隔試験器を例にとるもので
あったが、火災感知器の台数は感知器に設けているEE
PROMの1アドレスのデータビット長を超える場合に
は、1アドレス分となる16台単位にグループ化し、異
なるアドレスに感知器番号データを書込んでおくこと
で、1アドレスのデータビット数を超える任意の台数の
火災感知器の遠隔試験を、順次行うことができる。
【0227】また、遠隔試験器から火災感知器側に書込
みまたは読出しを行うための命令伝送の電圧パルスは、
11ボルトを規定レベルとし、ビット0で23ボルト、
ビット1で18ボルトに変化させる場合を例にとってい
るが、これらの電圧値も必要に応じて適宜に定めること
ができる。
【0228】更に、本発明の点検対象とするスプリンク
ラー消火設備は、図1に限定されず、制御弁が常時閉じ
ており、火災感知器の火災信号を受けたときに制御弁を
開いて、スプリンクラーヘッドの作動とのアンドで放水
が行われる予作動型と言われるスプリンクラー消火設備
にも適用できる。
【0229】予作動型のスプリンクラー消火設備システ
ムの試験では、最初に疑似的な火災信号/障害信号をス
プリンクラー制御盤に加えて制御弁の開制御を行い、火
災信号/障害信号の復旧もしくは、制御弁の閉信号の出
力により通常監視時の閉制御の状態に制御弁を制御する
試験動作とすれば良い。また、試験信号を受信したとき
は、直接制御弁を開閉制御させる方法でも良い。
【0230】また、遠隔試験器からの試験信号の送出は
上記実施形態に限定されず、例えば各火災感知器及びス
プリンクラー制御盤にCPUとアドレス設定部を設け、
アドレス指定のポーリング伝送により個々に試験動作さ
せる方法でも良い。
【0231】このポーリング伝送では、スプリンクラー
消火設備の試験中にその試験の状況を細かくポーリング
時の返送信号で確認できるので、試験の監視がやりやす
いし、制御盤の開制御、閉制御と動作を一つ一つポーリ
ングにより行うこともできるので試験を細かく行うこと
ができる。
【0232】試験信号の送出方法は特に限定されるもの
ではなく、感知器及びスプリンクラー消火設備を試験駆
動させる方法であれば良い。また、スプリンクラー制御
盤60の端末回路部80は盤内に設ける必要はなく、試
験信号を受信できる一つの端末としても良く、スプリン
クラー制御盤60は試験開始信号D0を受けて試験を行
い、試験結果が正常であれば感知器回線を短絡させる構
成でも良い。火災感知器16も端末回路部46を感知器
のベースに設けて、ベース部とセンサ部とで構成しても
良い。
【0233】また本実施形態においては、火災感知器の
試験とスプリンクラー消火設備の試験を別々に試験制御
しているが、一度に行っても良い。スプリンクラー制御
盤60は感知器回線の末端の端末として設けると決まっ
ていれば、端末の接続数が判れば、最終の端末のみタイ
マカウントにより試験が正常に終わるまでの時間を計測
して判断するなど任意の方法でも良い。
【0234】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
プリンクラー消火設備の制御盤が火災報知設備の住戸外
の中継器から延びた感知器回線に火災感知器と共に接続
されており、中継器に接続した遠隔試験器から試験信号
を送出して火災感知器及びスプリンクラー消火設備の試
験を一つの遠隔試験器で簡単に行うことができる。
【0235】また火災報知設備とスプリンクラー消火設
備の試験について両方とも住戸内に入る必要がなく、住
戸の人が留守であったり、プライバシーの問題から試験
が行えないということはなく、点検が容易に行える。
【0236】更に遠隔試験器で試験モードを切替えるだ
けで、火災報知設備とスプリンクラー消火設備の試験が
同時にでき、共同住宅で住戸毎に行う試験作業の手間を
大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動点検システムが適用される共同住
宅のスプリンクラー消火設備と火災報知設備の説明図
【図2】図1のスプリンクラー消火設備の制御処理のフ
ローチャート
【図3】図1の遠隔試験器の外観説明図
【図4】図3の遠隔試験器の回路構成を火災報知設備及
びスプリンクラー消火設備と共に示した回路ブロック図
【図5】図4の火災感知器の回路ブロック図
【図6】図1のスプリンクラー制御盤の回路ブロック図
【図7】図1のスプリンクラー制御盤の他の実施形態の
回路ブロック図
【図8】図4の遠隔試験器によるモード設定処理のフロ
ーチャート
【図9】図4の遠隔試験器による感知器接続数およびス
プリンクラー消火設備の有無を確認する伝送タイミング
チャート
【図10】図4の遠隔試験器による感知器遠隔試験の伝
送タイミングチャート
【図11】図4の遠隔試験器によるスプリンクラー消火
設備遠隔試験の伝送タイミングチャート
【図12】図4の遠隔試験器でスプリンクラー消火設備
を遠隔試験する際のフローチャート
【図13】図7のスプリンクラー消火設備における遠隔
試験のフローチャート
【図14】図7の遠隔試験器によるエラーコード、異常
内容、判定処理及び対応策の説明図
【符号の説明】
1:遠隔試験器 1a:本体 2:電源スイッチ 3:電源表示灯 4:モード切替スイッチ 5:選択スイッチ 6:実行スイッチ 7:7セグメントLED 8:データ登録表示部 9:試験モード表示部 10:感知器接続端子部 11:試験結果表示灯 11a:緑色LED 11b:赤色LED 12:中継器接続コネクタ 15:中継器 16,16−2〜16−n:火災感知器 16−1:マスタ火災感知器 18:住戸用受信機 19:戸外表示器 21:電源管理回路 22:DC/DCコンバータ 23:電圧制御回路 24:出力バッファ回路 25:電流検出回路 26:MPU 27,28:レギュレータ 29:発振器 30:ブザー 31:試験中信号出力回路 32:正常信号出力回路 33:ケーブル接続検出回路 34〜36:A/D変換器 40:試験制御部 41:モード設定部 42:書込制御部 43:試験結果判断部 44:リレー 44a:切替リレー接点 44b:リレー接点 45:確認移報回路 46:端末回路部 47:感知器回路部 48:インタフェース回路 49:EEPROM(不揮発性メモリ) 50:接続数データ 51:感知器番号データ 52:定電圧回路 53:センサ回路 54:試験回路 55:発報回路 56:住棟受信盤 60:スプリンクラー制御盤 61:給水本管 62:分岐管 64:流水検知装置 65:制御弁(電動弁) 66:圧力スイッチ 67:スプリンクラーヘッド(閉鎖型) 68:末端試験弁 69:オリフィス 70:消火ポンプ 71:モータ 72:ポンプ制御盤 73:水源水槽 74:空気タンク 75:圧力スイッチ 76:高架水槽 77:アラーム接点(遅延型) 78:アラーム接点(瞬時型) 80:端末回路部 81:インタフェース回路 82:EEPROM(不揮発性メモリ) 83:試験回路 84:発報回路 85:制御回路 86:アラーム信号受信回路 87:火災/障害信号受信回路 88:電動弁制御回路 90:タイマ
フロントページの続き Fターム(参考) 2E189 CC02 CE07 GA01 GA05 5C087 AA02 AA03 BB04 BB06 BB74 CC02 CC11 DD04 EE11 FF01 FF03 FF04 GG18 GG23 GG32 GG63 GG79 GG84 5G405 AA03 CA13 CA30 CA31 CA46 DA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集合住宅の各住戸を一つの防護区画として
    火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水
    するスプリンクラー消火設備及び各住戸の火災を監視す
    る火災報知設備を点検する点検システムに於いて、 前記スプリンクラー消火設備は、 防護区画に配置された閉鎖型スプリンクラーヘッドと、 前記スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止を
    制御する制御弁と、 前記火災報知設備からの火災信号があれば前記制御弁を
    制御して放水制御を行い、さらに外部からの試験信号に
    より試験動作を行う遠隔試験機能を備えたスプリンクラ
    ー制御盤とを有し、 前記火災報知設備は、 住戸内に設置された住戸用受信機と、 外部からの試験信号により試験動作を行う遠隔試験機能
    を備えた1又は複数の火災感知器と、前記複数の火災感
    知器を接続する感知器回線と、 通常時に前記感知器回線を住戸用受信機に接続し、火災
    感知器の試験時に前記感知器回線を前記住戸用受信機側
    から遠隔試験器側に切り換える中継器と、を有し、 前記火災報知設備の感知器回線に前記スプリンクラー制
    御盤を接続し、更に中継器に接続した状態で試験信号を
    送出して前記火災感知器及びスプリンクラー消火設備を
    試験する遠隔試験器を設けたことを特徴とする点検シス
    テム。
  2. 【請求項2】集合住宅の各住戸を一つの防護区画として
    火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水
    するスプリンクラー消火設備及び各住戸の火災を監視す
    る火災報知設備を点検する点検システムに於いて、 前記スプリンクラー消火設備は、 防護区画に配置された閉鎖型のスプリンクラーヘッド
    と、 前記スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止を
    制御する制御弁と、 前記スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水
    を検知する流水検知装置と、 定常監視状態においては、前記制御弁を開状態として前
    記スプリンクラーヘッドに消火用水を供給し、前記流水
    検知装置により流水が検知された際に、前記火災報知設
    備からの火災信号があれば前記制御弁の開状態を維持
    し、火災信号がなければ前記制御弁を閉状態として消火
    用水の供給を停止し、更に、外部からの試験信号により
    試験動作を行う遠隔試験機能を備えたスプリンクラー制
    御盤と、を有し、 前記火災報知設備は、 住戸内に設置された住戸用受信機と、 外部からの試験信号により試験動作を行う遠隔試験機能
    を備えた1又は複数の火災感知器と、 前記複数の火災感知器を接続した2線式の感知器回線
    と、 通常時に前記感知器回線を住戸用受信機に接続し、火災
    感知器の試験時に前記感知器回線を前記住戸用受信機側
    から遠隔試験器側に切り替える中継器と、を有し、 前記火災報知設備の感知器回線に前記スプリンクラー制
    御盤を接続し、更に、前記中継器に接続した状態で試験
    信号を送出して前記火災感知器及びスプリンクラー消火
    設備を試験する遠隔試験器を設けたことを特徴とする点
    検システム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の点検システムに於い
    て、 前記複数の火災感知器の内の特定の1つをマスタ火災感
    知器とし、該マスタ火災感知器は、不揮発性メモリを有
    し、該不揮発性メモリの所定の第1アドレスに感知器接
    続数を示す接続数データ及びスプリンクラー消火設備の
    接続の有無を示す消火設備識別データを記憶すると共に
    所定の第2アドレスに固有の感知器番号データを記憶
    し、該感知器番号データの読出しで動作する遠隔試験機
    能を備え、 前記マスタ火災感知器以外の火災感知器は、不揮発性メ
    モリを有し、該不揮発性メモリの前記マスタ火災感知器
    と同じ前記第2アドレスに固有の感知器番号データを記
    憶し、該感知器番号データの読出しで動作する遠隔試験
    機能を備え、 更に、前記感知器回線に接続したスプリンクラー制御盤
    は、不揮発性メモリを有し、該不揮発性メモリの所定の
    第3アドレスに固有の番号データを記憶し、該番号デー
    タの読出しで動作する遠隔試験機能を備えたことを特徴
    とする点検システム。
  4. 【請求項4】請求項3記載の点検システムに於いて、前
    記遠隔試験器は、 感知器試験の開始時に、前記第1アドレスの指定で前記
    マスタ火災感知器の前記不揮発性メモリから接続数デー
    タおよび消火設備識別データを読出転送させ、続いて前
    記第2アドレスの指定で前記マスタ火災感知器を含む複
    数の火災感知器からの各々異なる固有の感知器番号デー
    タの並列的な読出により感知器番号順に遠隔試験を行わ
    せる第1試験制御部と、 前記第1試験制御部により前記複数の火災感知器の試験
    動作が行われている時の前記感知器回線の状態と前記マ
    スタ火災感知器から読出転送された接続数データとに基
    づき、前記複数の火災感知器の全ての試験結果が正常と
    判断した場合、表示部に試験結果が正常であることを表
    示させ、前記複数の火災感知器の少なくとも1つで試験
    結果が異常であることを判定した場合は、前記表示部に
    試験結果が異常であることを表示させる第1試験結果判
    定部と、 スプリンクラー消火設備の試験開始時に、前記第1アド
    レスの指定で前記マスタ火災感知器の前記不揮発性メモ
    リから接続数データおよび消火設備識別データを読出転
    送させ、続いて前記第3アドレスの指定で前記スプリン
    クラー制御盤に固有な番号データの読出しにより遠隔試
    験を行わせる第2試験制御部と、 前記第2試験制御部により前記スプリンクラー制御盤に
    よる試験動作が行われている時の前記感知器回線の状態
    に基づき、試験結果を判定して設備が正常か異常かを表
    示させる第2試験結果判定部と、を備えたことを特徴と
    する点検システム。
  5. 【請求項5】請求項2記載の点検システムに於いて、前
    記スプリンクラー制御盤は、試験信号が得られた際に、
    擬似的な流水検知信号を生成して前記制御弁を閉制御
    し、前記制御弁の全閉を検出した際に擬似的な火災信号
    又は障害信号を生成して前記制御弁を開制御し、前記制
    御弁の全開を検知した際に試験の正常終了を示す発報信
    号を前記感知器回線に送出する試験回路を備えたことを
    特徴とする点検システム。
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