JP2001174615A - 回折光学素子、該素子の製造方法、該素子を備える照明装置、投影露光装置、露光方法、及び光ホモジナイザー、該光ホモジナイザーの製造方法 - Google Patents

回折光学素子、該素子の製造方法、該素子を備える照明装置、投影露光装置、露光方法、及び光ホモジナイザー、該光ホモジナイザーの製造方法

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JP2001174615A
JP2001174615A JP2000035910A JP2000035910A JP2001174615A JP 2001174615 A JP2001174615 A JP 2001174615A JP 2000035910 A JP2000035910 A JP 2000035910A JP 2000035910 A JP2000035910 A JP 2000035910A JP 2001174615 A JP2001174615 A JP 2001174615A
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明弘 後藤
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70075Homogenization of illumination intensity in the mask plane by using an integrator, e.g. fly's eye lens, facet mirror or glass rod, by using a diffusing optical element or by beam deflection
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B5/1866Transmission gratings characterised by their structure, e.g. step profile, contours of substrate or grooves, pitch variations, materials
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S359/00Optical: systems and elements
    • Y10S359/90Methods

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光束を効率良く所定の断面形状を有する
光束に変換する回折光学素子などを提供すること。 【解決手段】 入射光束を所定の断面形状の光束に変換
する回折光学素子において、前記回折光学素子は複数の
部分光学素子50から構成され、該複数の部分光学素子
は該入射光束を夫々所定の部分光束に変換し、該部分光
束の総和が前記所定の断面形状の光束に一致する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折光学素子とそ
の製造方法、および該回折光学素子を備える照明装置と
投影露光装置、さらに、露光方法に関し、特に半導体集
積回路又は液晶デバイス等のためのマスクパターンを照
明する装置、及び該照明装置に好適な投影露光装置並び
に該照明装置を用いる露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターン形成には、
一般にフォトリソグラフィ技術と呼ばれる工程が必要で
ある。この工程には通常、レチクル(マスク)パターン
を半導体ウエハ等の基板上に転写する方法が採用され
る。基板上には感光性のフォトレジストが塗布されてお
り、照射光像、即ち、レチクルパターンの透明部分のパ
ターン形状に応じて、フォトレジストに回路パターンが
転写される。そして、投影露光装置では、レチクル上に
描画された転写すべき回路パターンの像が、投影光学系
を介して基板(ウエハ)上に投影、露光される。かかる
投影露光装置では、レチクルを照明するための照明光学
系中に、フライアイレンズ等のオプティカルインテグレ
ータが使用されており、レチクル上に照射される照明光
の強度分布を均一化している。フライアイレンズ等のオ
プティカルインテグレータを用いる事で、レチクル上に
照射される照明光の強度分布が均一化される理由を以下
に述べる。
【0003】図27(a)はフライアイレンズを用いた
投影露光装置の光学系の模式図である。光源(KrFエ
キシマレーザ)100を発した光束は、ビームエキスパ
ンダ光学系101、振動ミラー102を介して、フライ
アイレンズ103に導かれる。そして、フライアイレン
ズを射出した光は、開口絞りを透過後、コンデンサレン
ズ104を介してレチクル105を照明する。ここで、
フライアイレンズ103を構成する各々のレンズの入射
面と、レチクル面105はそれぞれ共役である為、結果
として、フライアイレンズに入射した光束は、フライア
イレンズの要素レンズ単位で分割され、レチクル面上で
重ね合わされる。この為、フライアイレンズ入射面にて
例えばガウス分布状の明暗差の大きい分布があったとし
ても、フライアイレンズの要素レンズ単位ではさほど大
きな分布にはならず、さらにそれが重なり合う事で平均
化され、レチクル面105上では極めて均一性の高い照
度分布が得られる。
【0004】さて、波面分割及びその重ねあわせという
過程を2回繰り返すシステムが従来から知られており、
以下このシステムをダブルフライアイレンズシステムと
いう。ダブルフライアイレンズを用いた従来の投影露光
装置の光学系の一例を、図27(b)に示す。エキシマ
レーザなどの光源201からの光束は、エキスパンダー
202を通して光束の断面形状を任意の形状に変換され
た後、ミラー203及び光束の偏光を緩和する為の水晶
プリズム204を介して複数の光学要素からなる第1フ
ライアイレンズ(2次光源手段)205に入射し、その
射出側面に多数の2次光源像を形成する。該多数の2次
光源から発散する光束はリレーレンズ206により集光
され、第2フライアイレンズ207の入射面を重畳的に
均一照明する。その結果、第2フライアイレンズ207
の射出面に、第1フライアイレンズのレンズ要素数と第
2フライアイレンズのレンズ要素数の積に相当する数の
多数の3次光源像を形成することができる。そして、3
次光源からの光束は、絞り208によりその径を制限さ
れ、コンデンサーレンズ群209、211により集光さ
れ、投影露光されるパターンが描画されたレチクル又は
マスクパターン213を重畳的に均一照明する。ここ
で、コンデンサーレンズ群209、211中には照明範
囲を決定するための視野絞り210が配置されている。
そして、均一照明された照明光にもとづき、レチクル又
はマスクパターン213上に形成されたパターンは投影
レンズ214を介して被露光物体である基板215上に
投影される。
【0005】ダブルフライアイレンズと呼ばれるシステ
ムの、通常の一つだけフライアイレンズを用いるシステ
ムに対する特徴は、以下の通りである。なお、以下では
記述を容易にする為、通常の一つだけフライアイレンズ
を用いるシステムをシングルフライアイレンズシステム
と称する。
【0006】(1)レチクルを照明する照明光の照度を
均一にする効果については、フライアイレンズの分割数
が増えれば増えるほどその効果を増すが、フライアイレ
ンズの製造費用はフライアイレンズの分割数におおよそ
比例する。このため、シングルフライアイレンズシステ
ムで多くの波面分割を実現しようとすると、レンズの製
造費用が莫大なものとなってしまう。しかし、ダブルフ
ライアイレンズシステムでは、実効的に第1と第2のフ
ライアイレンズの分割数の積が、その光学系の総合分割
数となる為、製造コストをかけずに高性能な照明系を得
る事が出来るという利点がある。例えば、第1フライア
イレンズが100分割、第2フライアイレンズが100
分割とすると、100分割のレンズ2個分の製造コスト
で10000(=100×100)分割と等価の照明系
が得られる。
【0007】(2)シングルフライアイレンズでは、フ
ライアイレンズ入射面の光分布がそのままフライアイレ
ンズに入射する。従って、光源の振動等で該光分布が変
化すると投影露光装置の空間的コヒーレンシーが変化し
てしまい好ましくない。しかし、ダブルフライアイレン
ズシステムでは第2フライアイレンズの入射面の光分布
は、一度第1フライアイレンズにより均一化を行ったも
のであるため、光源が振動等してもその光分布は殆ど変
化しない。このため、光源部に振動等が生じても結像性
能に影響を与えにくいという利点を有する。
【0008】(3)さらに、ダブルフライアイレンズシ
ステムは、開口絞りを交換した時の照度均一性の崩れ
量、即ち、理想的ケーラー照明状態からの変化量が少な
いという利点も有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】さて、近年、これらの
露光装置に要求される解像力等の性能は、理論的に算出
される限界に極めて近付いている。一般に良く知られて
いるように、レチクルのパターンにより、最適な光学系
の定数(投影レンズの開口数、照明系の開口数等)の設
定値は異なるが、装置能力の理論的限界付近で露光が行
なわれている関係上、当然の事ながら装置側には、マス
クのパターンに合わせて最適な光学系の定数が選択出来
る事が求められる。
【0010】このことを照明系について見ると、少なく
とも照明系の開口数が可変である事が必要となる。本発
明が取り扱う、図27(B)に示した様なダブルフライ
アイレンズシステムにおいて、開口数を可変にする為に
は、開口絞り208の径をカメラの絞りの如く可変絞り
にする、又は絞りを切り替え可能として対応するのが一
般的である。だだし、単に絞り径を切り替えただけで
は、絞り径を小さなものに変更した場合、光束を遮光す
る面積が大きくなり、照度が低下してしまう。
【0011】この種の露光装置において照度が低下する
事は、スループットの低下を意味し、その結果、製造し
た製品の原価を跳ね上げることになる。製品のうち、特
にメモリーについては製品一個当たりの利幅が極端に少
ない為、半導体等の製造業界において製造原価は特に重
要な項目である。この為、露光装置の種々の仕様の中で
も「照度」は重要な項目の一つとなっており、照度低下
は極力避ける必要がある。
【0012】ダブルフライアイレンズシステムでは、照
度低下対策として、第1フライアイレンズを焦点距離が
異なるレンズに、絞りと共に切り替える方式が提案され
ている。例えば、開口絞り径を小さくする場合には、第
1フライアイレンズを焦点距離の長いものに切り替え
る。このようにすれば、第2フライアイレンズ入射面の
中央近傍に光束が集まるので、開口絞り径が小さくて
も、殆ど照度が低下することがない。
【0013】この様に、開口絞り径が変わるだけあれ
ば、第1フライアイレンズの焦点距離を切り替えるだけ
で、照度低下を押さえる事ができる。しかし、近年で
は、開口絞りとして円形以外の絞りを用いる場合があ
る。例えば、図28に示す様な輪帯状の絞りや、図29
に示す様な複数開口の絞りである。
【0014】図28及び図29の開口絞りについて、簡
単に解説する。レチクルのパターンが微細になり、装置
の解像限界付近にて露光がおこなわれるようになると、
照明系の開口絞りから発した光束のうち、解像に寄与す
るのは、開口絞りの周辺部から発した光のみになり、開
口の中央部から発した光は像のコントラストを下げるだ
けの働きしか持たなくなる。換言すると、レチクルの情
報をウエハに伝達する際、情報伝達のエネルギーを与え
るのは開口絞りの周辺部から発した光のみであり、開口
の中央部から発した光はいわばノイズを発生するだけに
なってしまうという事になる。従って、開口絞り中央部
からは光を発しないほうが望ましいといえる。この様な
発想から、図28の様な絞りが考案された。図29に示
す絞りは、更に解像するパターンを縦方向のラインと横
方向のラインのみに限定した場合の絞りである。この場
合は、更に、開口絞りの上下、左右から発する光もノイ
ズにしかならない。その為、開口絞りの上下、左右も更
に遮光する図29に示す様な絞りが考案された。
【0015】この様な円形開口でない開口の場合、フラ
イアイレンズの透過光量の一部分のみを使用し、光軸近
辺の中央部分を含む多くの部分で変形開口絞りにより遮
光されてしまうので光量の損失を招き、レチクル面での
照度が低下するため、スループットが低減してしまうと
いう問題がある。
【0016】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、入射光束を効率良く所定の断面形状を有する光束
に変換する回折光学素子とその製造方法を提供すること
を目的とする。また、この回折光学素子を備え、所定面
において種々の光強度分布を形成できる照明装置、該照
明装置に好適な投影露光装置、並びに該投影露光装置を
用いた露光方法を提供することを他の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、入射光束を所定の断面形状の光束に変換
する回折光学素子において、前記回折光学素子は複数の
部分光学素子から構成され、該複数の部分光学素子は該
入射光束を夫々所定の部分光束に変換し、該部分光束の
総和が前記所定の断面形状の光束に一致することを特徴
とする回折光学素子を提供する。
【0018】また、本発明は、前記部分光学素子を複数
個含み、1つの単位としたものを基本光学素子とし、該
基本光学素子複数個によって構成されることが望まし
い。さらに、前記部分光学素子は、回転対称型レンズ成
分の位相分布と、入射光を所定方向に偏向する回折格子
の位相分布とを合成した位相分布に対応した形状を有す
ることが望ましい。
【0019】また、本発明は、少なくとも1個以上の基
本光学素子と、該各基本光学素子を構成する複数の部分
光学素子とを備え、入射光束を所定の断面形状の光束に
変換する回折光学素子の製造方法において、前記所定の
断面形状を複数の部分領域に分割する工程と、前記複数
の部分領域に対応する前記部分光学素子を稠密に配列す
る工程と、前記稠密に配列された部分光学素子を新たな
基本光学素子として、該新たな基本光学素子を少なくと
も1個以上配置する工程とを備えることを特徴とする回
折光学素子の製造方法を提供する。
【0020】また、本発明は、所定のパターンが形成さ
れたマスクを照明する照明装置において、光束を供給す
る光源部と、請求項1,2又は3記載の回折光学素子を
含む光束変換部と、前記光束変換部により回折された光
束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルイ
ンテグレータと、前記オプティカルインテグレータから
の光束を前記マスクへ導くコンデンサ光学系とを備え、
前記光束変換部は、前記所定面上における光強度分布を
変更可能に構成されることを特徴とする照明装置を提供
する。
【0021】また、本発明は、前記マスクを支持する第
1ステージと、前記マスクを照明する請求項5記載の照
明装置と、被露光基板を保持する第2ステージと、前記
照明装置により照明された前記マスクのパターンの像を
前記被露光基板上に投影露光するための投影光学系とを
備えることを特徴とする投影露光装置を提供する。
【0022】また、本発明は、請求項5記載の照明装置
により前記マスクを照明する工程と、該照明された前記
マスクのパターンの像を感光性材料が塗布された被露光
基板上に形成する工程とを含むことを特徴とする露光方
法を提供する。また、本発明は、基板上にエッチングに
より形成された複数の基本光学素子を有する光ホモジナ
イザーであって、前記基本光学素子は所定面において照
明する領域が少量ずつ異なる複数の素子であることを特
徴とする光ホモジナイザーを提供する。光ホモジナイザ
ーとは、回折素子に限定されず、屈折型素子、回折素子
と屈折型素子との複合型素子などを含む光強度均一化素
子である。ここで、照明する領域をずらす量は、フレネ
ル回折によるノイズパターン又は基本光学素子の製造誤
差に起因するノイズパターンの強度分布の山と谷とが互
いに埋め合う関係を満足するような量であることが好ま
しい。また、基板は通常、ガラス基板であるが、波長が
短かくなると蛍石基板の使用が好ましい。これにより、
光束が基本光学素子を透過後、オプティカルインテグレ
ータの入射面上に発生する干渉ノイズを平均化すること
ができる。この結果、オプティカルインテグレータ入射
面上での照明均一度が向上し、最終的にレチクル面(ウ
エハ面)での照明均一度が向上する。また、本発明は、
基板上にエッチングにより形成された複数の基本光学素
子を有する光ホモジナイザーであって、該複数の基本光
学素子を、オプティカルインテグレータの配置により定
まる干渉ノイズパターンの強調周期からずれるように配
置したことを特徴とする光ホモジナイザーを提供する。
これにより、オプティカルインテグレータの作る干渉ノ
イズを効率良く平均化することができる。この結果、よ
り高い照明均一度を得ることができる。従来技術ではエ
ッチングによる光ホモジナイザーの位置には第一フライ
アイアレイが配置されており、第一フライアイアレイの
要素レンズ(すなわち基本光学素子)の配列精度は要素
レンズの外径公差で決まっていた。このため、ランダム
平均効果を得られていた。これに対して、エッチングに
よる光ホモジナイザーでは基本光学素子の配列の精度は
格段に高い。したがって、ランダム平均より効果の高い
規則的平均を行うことができる。なお、この効果は回折
型素子によらず、エッチングにより製造した屈折型の光
ホモジナイザーにも効果がある。また、本発明は、基本
光学素子のパタ−ンが描画されたレチクルを製作する工
程と、基板上にフォトレジストを塗布する工程と、前記
パターンを縮小投影レンズ系を介して前記基板上に縮小
露光する工程と、前記基板の位置をシフトさせ、前記パ
ターンを縮小露光する工程を繰返すことにより基本光学
素子の潜像をアレイ状に生成する工程と、前記潜像を現
像し、エッチングする工程とからなる光ホモジナイザー
の製造方法において、前記レチクルは、複数の基本光学
素子の複数のパターンを含むことを特徴とする光ホモジ
ナイザーの製造方法を提供する。これにより、プロキシ
ミティーによる方法に比較して、パタ−ンの分解能を向
上することができる。この結果、製造誤差の少ないパタ
ーニングが可能となり、光ホモジナイザーの透過効率
や、照明均一度がより向上する。また、一括露光方式で
ないため請求項9に記載したような基本光学素子をシフ
トした配置が可能となり、干渉ノイズ低減効果の高い光
ホモジナイザーを製造できる。さらに、レチクルにあら
かじめ複数の部分光学素子のパターンを描画しておくの
で、光ホモジナイザー製造に必要な露光回数を低減でき
る。これにより、光ホモジナイザーを製造するスループ
ットが向上し、光ホモジナイザーのコストダウンを行う
ことができる。また、該複数の基本パタン描画時に発生
する描画誤差はそれぞれ異なり、かつ最終的には各素子
は並列に使用されるので、レチクル描画誤差が相殺され
る効果がある。すなわち光ホモジナイザーとしての照明
均一度がより向上する。また、本発明は、基本光学素子
のパタ−ンが描画されたレチクルを製作する工程と、基
板上にフォトレジストを塗布する工程と、前記パターン
を縮小投影レンズ系を介して前記基板上に縮小露光する
工程と、前記基板の位置をシフトさせ、前記パターンを
縮小露光する工程を繰返すことにより基本光学素子の潜
像をアレイ状に生成する工程と、前記潜像を現像し、エ
ッチングする工程とからなる光ホモジナイザーの製造方
法において、前記レチクルに、前記パターンを電子ビー
ムを用いて描画する工程をさらに有することを特徴とす
る光ホモジナイザーの製造方法を提供する。これによ
り、電子ビーム描画によって製造するので、パターニン
グが高精度に行える。この結果、製造誤差の少ないパタ
ーニングが可能となり、光ホモジナイザーの透過効率
や、照明均一度がより向上する。また、本発明は、基本
光学素子のパタ−ンが描画されたレチクルを製作する工
程と、基板上にフォトレジストを塗布する工程と、前記
パターンを縮小投影レンズ系を介して前記基板上に縮小
露光する工程と、前記基板の位置をシフトさせ、前記パ
ターンを縮小露光する工程を繰返し、基本光学素子の潜
像をアレイ状に生成する工程と、前記潜像を現像し、エ
ッチングする工程とからなる光ホモジナイザーの製造方
法において、前記レチクルに、電子ビーム描画によって
製造した原盤を投影露光することによりパターンを描画
することを特徴とする光ホモジナイザーの製造方法を提
供する。これにより、パターニングが高精度に行える。
この結果、製造誤差の少ないパターニングが可能とな
り、光ホジナイザーの透過効率や、照明均一度がより向
上する。また、EB描画された原盤を複数回露光してレ
チクルを製造しておけば、光ホモジナイザー製造に必要
な最終段の露光回数を低減できる。すなわち光ホモジナ
イザー製造のスループットが向上し、光ホモジナイザー
のコストダウンが行える。また、本発明は、マスクを支
持する第1ステージと、請求項8又は9記載の光ホモジ
ナイザー又は請求項10,11,12記載の製造方法に
よって製造された光ホモジナイザーを有し、前記マスク
を照明する照明装置と、被露光基板を保持する第2ステ
ージと、前記照明装置により照明された前記マスクのパ
ターンの像を前記被露光基板上に投影露光するための投
影光学系とを備えることを特徴とする投影露光装置を提
供する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態について説明する。
【0024】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態にかかる投影露光装置の構成を示す図である。エキ
シマレーザ1からの光束は、反射ミラーM1で光路を折
り曲げられ、ビーム整形光学系2により所望の断面形状
を有する光束に変換され、レボルバ3に設けられている
回折光学素子21に入射し、その射出面近傍に所望の2
次光源列を形成する。次に、リレーレンズ4と振動ミラ
ー5とを介して、フライアイ・インテグレータ6の入射
面を所望の光強度分布で重畳的に均一照明する。その結
果、フライアイ・インテグレータ6の各要素レンズの射
出面に3次光源である実質的な面光源を形成する。該面
光源を発した光束は、レボルバ7に設けられている開口
絞り33により通過光束の形状を制限された後、コンデ
ンサーレンズ群8、反射ミラーM2を介して集光され
る。そして、パターンが描画されたレチクル又はマスク
パターン9を重畳的に均一照明する。均一照明された照
明光に基づき、投影レンズ10がレチクル又はマスク9
上に形成されたパターンをウエハ11上に投影露光す
る。なお、1回の露光はレーザの数十パルスの露光の合
成によって行われ、露光時間にわたって振動ミラー5の
角度を変化させ、フライアイ・インテグレータ6等によ
って発生する干渉ノイズを平均化している。
【0025】ここで、リレーレンズ4とフライアイ・イ
ンテグレータ6との合成レンズ系は結像光学系となって
おり、回折光学素子21の射出面近傍の2次光源列のx
y平面内の有効径全体が、フライアイ・インテグレータ
6の各要素レンズの射出面近傍に3次光源列として結像
する構成である。
【0026】また、レボルバ3には、図2(A)に示す
ように回折光学素子21,22,23,24と補助フラ
イアイ・インテグレータ25,26とが設けられてい
る。そして、モータMT1により光軸AXを中心として
レボルバ3を回転する事で、回折光学素子及び補助フラ
イアイ・インテグレータの中から任意の一つを選択的に
切り替え可能な構成である。また、開口絞り31〜36
も同様に、図2(B)に示すように、種々の開口形状を
有する絞りがレボルバ7により選択的に切り換え可能な
構成である。
【0027】レボルバ3を回転することで、補助フライ
アイ・インテグレータ25又は26を選択した時は、上
述したようにフライアイ・インテグレータ6の射出面
に、補助フライアイ・インテグレータのレンズ要素数m
とフライアイ・インテグレータ6のレンズ要素数nの積
m×nに相当する数の多数の3次光源像を形成すること
ができるダブルフライアイレンズシステムとなる。ここ
で、補助フライアイ・インテグレータ25は開口絞り3
2に対応し、同様にフライアイ・インテグレータ26は
絞り34にそれぞれ対応している。従来技術において
も、本実施形態の補助フライアイ・インテグレータに対
応する第1フライアイ・インテグレータを切り換えて、
径の小さい開口絞りに対応させることは行われている。
【0028】これに対して、本実施形態の特徴の一つ
は、この従来技術の第1フライアイ・インテグレータ
(本実施形態では補助フライアイ・インテグレータ)を
切り換える選択肢を増やして、後述する構成を有する第
1から第4の回折格子21,22,23,24をも選択
できるように構成されていることである。
【0029】回折光学素子21〜24は、それぞれ開口
絞り33,35,36,31に対応している。
【0030】これら回折光学素子について、回折光学素
子21を代表例にとって説明する。図3は回折光学素子
21の基本概念を説明する図である。回折光学素子21
は、複数の基本光学素子40から構成され、さらに、各
基本光学素子40は複数の部分光学素子41から構成さ
れている。各基本光学素子40は同じ部分光学素子41
を有し、基本光学素子40を行列状に繰返して配置した
ものが、回折光学素子21の全有効径に対応する。な
お、基本光学素子のx又はy方向の有効径と回折光学素
子21の有効径とが一致するような配置も勿論可能であ
る。
【0031】次に、図4に基づいて基本光学素子40が
入射した光を重畳させる機能、いわゆるインテグレート
機能について説明する。なお、簡単のためリレーレンズ
4は模式的に単レンズで示してある。不均一な強度分布
を有する光43が、基本光学素子40A,40B,40
Cに図4に示すように入射する場合を考える。入射光束
43は、基本光学素子40A〜40Cの3つの各領域に
切断された後、フライアイ・インテグレータ6の所定の
同じ位置にこの3つの領域からの光束が重ね合わされ
る。このため、フライアイ・インテグレータ6の入射面
上では、強度分布の平均効果が得られる。図4の例で
は、各基本光学素子40A〜40Cに入射した光束が、
フライアイ・インテグレータ6の入射面に輪帯形状の強
度分布42を形成している。従って、回折光学素子21
に不均一な強度分布を有する光束43が入射した場合で
も、回折光学素子21の光インテグレート機能により所
定のほぼ均一な強度分布の光を得ることができる。ま
た、輪帯状強度分布を有する光束は、フライアイ・イン
テグレータ6によってさらに分割された後にレチクル面
上で重ね合わされるので、ダブルフライアイレンズシス
テムの効果を得ることができる。
【0032】次に、回折光学素子21を使用することで
光量の損失を低減できる原理について説明する。まず、
1個の基本光学素子40が、フライアイ・インテグレー
タ6の入射面に形成する照明領域の形状を説明する。図
5はフライアイ・インテグレータ6の入射面のx−y断
面を示し、フライアイ・インテグレータ6を構成する要
素レンズ44の1つを斜線部分で示す。ここで、フライ
アイ・インテグレータ6は、10×10=100個の要
素レンズから構成されている。また、フライアイ・イン
テグレータ6の射出面に配置されている輪帯開口絞り3
3を点線で示す。そして、1つの基本光学素子40によ
って、フライアイ・インテグレータ6の入射面上の太線
で示す基本照明領域45が照明される。ここで、各要素
レンズ44の入射面はレチクル面の露光領域と共役であ
るため、輪帯絞り33の開口部分と要素レンズの射出面
に形成された3次光源列の領域とが重なる位置に存在す
る要素レンズは全て照明される必要がある。このため、
開口絞りは輪帯形状でも照明領域は図5に示す基本照明
領域45のような形状となる。
【0033】また、基本照明領域45は、さらに複数の
部分照明領域46に分割することができる。図6に基づ
いて、部分光学素子41と部分照明領域46との関係を
説明する。図6において、部分照明領域46はフライア
イ要素レンズ44と同じ形状である場合を考える。この
場合、基本照明領域45は68個の部分領域に分割され
ることになる。さて、本実施形態では1つの部分光学素
子が1つの部分照明領域46を照明する。そして、後述
するように基本光学素子40に含まれる全ての部分光学
素子41による照明領域を合成した領域と基本照明領域
45とを一致させるように設計することができる。
【0034】そして、基本光学素子40どうしは相互に
隙間がない状態(以下「稠密状態」という。)に配列さ
れ、回折光学素子21を構成している。従って、回折光
学素子21の有効径を照明すると、入射光は各基本光学
素子41によって光量の損失なくフライアイ・インテグ
レータ6の入射面で基本照明領域45の形状に変換さ
れ、且つこれらが当該入射面上で重畳される。換言する
と、回折光学素子21は光源からの入射光量を損失する
ことなく、輪帯照明に必要な基本照明領域45を照明で
き、且つ上述したように光インテグレート効果を有す
る。
【0035】次に、稠密状態に配列された基本光学素子
からなる回折光学素子の設計手順について説明する。こ
こでは、回折光学素子に対応する仮想回折レンズを想定
し、この仮想回折レンズを部分光学素子に分割するとい
う手順をとる。ここでは、図2(B)に示す輪帯開口絞
り33を照明するための回折光学素子21を設計する場
合を例として説明する。
【0036】図7に示すように、仮想回折レンズ47は
回折光学素子21の面に想定する。そして、仮想回折レ
ンズ47の焦点距離をfuni、リレーレンズ4の焦点
距離をfLとそれぞれしたとき、仮想回折レンズ7とリ
レーレンズ4とはfuni+fLの間隔で配置し、両レ
ンズの合成系は結像光学系となっている。なお、簡単の
ため、リレーレンズ4は模式的に単レンズで表してい
る。フライアイ・インテグレータ6の入射面上の基本照
明領域45を、この結像光学系を介して仮想回折レンズ
側の結像面に投影したものを投影基本領域48とする。
即ち、仮想回折レンズ47はフライアイ・インテグレー
タ6上の基本照明領域45を照明するので、基本光学素
子40と同等の働きを有する。また、基本照明領域と同
様に、部分照明領域も投影部分領域49と対応する。こ
こで、仮想回折レンズ47に入射する光束は略平行光で
あるので部分投影領域49に対応する各光束はそのまま
直進して仮想回折レンズ47に入射する。そして、仮想
回折レンズ上において、部分投影領域49の各光束が入
射する領域を部分光学素子50と考える。この結果、図
6に示したフライアイ・インテグレータ6上の部分照明
領域46のパターンが所定の相似比で仮想回折レンズ上
に投影されるので、投影された部分照明領域のパターン
が仮想回折レンズの部分光学素子と対応する。ただし、
輪帯照明に必要な部分光学素子は部分照明領域46と対
応する68個の部分(図6の斜線部分)であり、中央部
や周辺部の部分光学素子は不必要な部分である。
【0037】輪帯照明に不必要な部分光学素子を取り除
いて、必要な部分光学素子のみ選択し、且つ効率よく照
明できるように選択された部分光学素子を稠密状態に配
列し直したもの、即ち、再配列したものを新たな基本光
学素子51とする。
【0038】部分光学素子50を再配列する手順を図8
に基づいて説明する。図8(a)は再配列する前の仮想
回折レンズ上の部分光学素子の構成、図8(b)は再配
列した後の基本光学素子の構成をそれぞれ示す図であ
る。そして、図8(a)に示すように、輪帯照明に必要
な68個の部分光学素子50を、図中においてG1〜G
20の番号を付した20個のグループに分割する。例え
ば、番号1のグループは3個の部分光学素子50で構成
されている。図8(a)に示す構成のままでは、G1〜
G20までのグループは略輪帯状に配置されているが、
これらの各グループを図8(b)に示すように矩形状に
再配列する。そして、輪帯照明に必要な68個の部分光
学素子50のみからなるグループを再配列するので、輪
帯照明に使用しない部分光学素子を取り除くことにな
る。図8(b)に示すような再配列後の長方形形状の素
子が新たな基本光学素子51となる。図8(b)からも
明らかなように、x方向に34個の部分光学素子50を
有する列を、y方向に2列配置した長方形形状となる。
なお、各部分光学素子50は仮想回折レンズ47を分割
したものであるので各部分光学素子の焦点距離はfsu
bで全て等しく、且つfsubは仮想回折レンズの焦点
距離funiと等しい。
【0039】ここで、図8(a)に示すように2〜3個
の部分光学素子50を1つのグループとして、全部で2
0のグループG1〜G20に分類したとき、各グループ
内の部分光学素子50は、もともと隣り合う部分光学素
子どうしで構成されているので、その回折パターンは連
続している。この場合には、各グループ単位を新たな部
分光学素子と捉えて、パターンニング(再配列)するこ
ともできる。さらに、図8(b)の構成において、グル
ープG1とG11,又はG10とG20等も一連のパタ
ーンと考えることもできる。また、再配列する場合に
は、再配列する前の光軸Fについて対称的な位置関係に
あるグループどうしは、再配列した後も所定点を中心に
対称的な位置関係になるような構成としている。即ち、
グループG1〜G5と,G6〜G10と,G11〜G1
5と,G16〜G20との4つの組どうしは、再配列前
に光軸Fに関して対称的であるので、再配列後において
も基本光学素子51の中央の点F’に関して対称となる
ようにこれらのグループを配置している。このような配
置構成とすることで、最終的にフライアイ・インテグレ
ータ6の射出面に生成される光点群(3次光源)を等方
化することができる。また、光源の干渉性が高い場合に
は、最終的な照明領域において隣接し、且つ一部が重複
するようなグループどうし、例えばG11とG20とを
入換えるなどして、引き離して再配列することが望まし
い。この場合には光軸対称性が必ずしも保証されないけ
れども、できる限り光軸に関して対称に配置することが
望ましい。
【0040】そして、長方形形状の新たな基本光学素子
51を、図9に示すように複数繰返して配置することに
より回折光学素子21を構成する。図9の例では、図8
(b)の基本光学素子51をy方向に17個繰り返し配
列し、合計で34個×34個の部分光学素子50から構
成される正方形領域を構成している。
【0041】図10は、再配列の他の構成を示す図であ
る。x方向にグループG1〜G10を長方形形状になら
べたものを1つの組として、この組をy方向に17回繰
返して配列している。そして、グループG11〜G20
を長方形形状にならべたものを他の組として、グループ
G1〜G10の組に続けて、当該他の組をy方向に17
回繰返して配置する。結果として、34個×34個の部
分光学素子を有する回折光学素子となる。さらに好まし
くは、かかる回折光学素子は、y方向については光源で
あるエキシマレーザからの光束の断面形状がガウス強度
分となるようにアライメントし、x方向についてはトッ
プハット型となるようにアライメントすることが望まし
い。また、ガウス強度分布のピーク位置は、グループG
1〜G10の組とグループG11〜G20の組との境界
線BBの位置と略一致させることが望ましい。
【0042】また、以上の説明では、輪帯照明に必要最
小限の領域を基本照明領域としたが、かかる領域につい
てさらに内側マージンと外側マージンとを設けても良
い。図11は、基本照明領域45に点線で示すマージン
を持たせた場合である。このように、必要最小限の領域
に加えて、余裕を持たせた領域を基本照明領域とするこ
とによって、基本照明領域とフライアイ・インテグレー
タ6との相対的なアライメントのずれの許容量を大きく
することができるので、アライメントが容易となる。ま
た、光の強度分分布の均一性があまり良くない周辺部分
を使用しないため、レチクル面の強度分布の均一性を向
上させることができる。マージンを持たせた基本照明領
域の場合でも、上述した手順と同様に、点線で示す基本
照明領域を部分照明領域に分割し、対応する仮想回折レ
ンズを設定して、部分光学素子を定める。次に、この部
分光学素子を稠密状態に再配列することで新たな基本光
学素子を構成する。そして、新たな基本光学素子を複数
配列して回折光学素子を構成する。
【0043】以上説明したように、再配列された稠密状
態の回折光学素子21は、図9に示す構成には限られ
ず、回折光学素子21の射出面において概略均一に2次
光源列を形成するような配置であれば他の構成でも良
い。さらに好ましくは、回折光学素子21内の最終的な
部分光学素子の配列は、2次光源列が回折光学素子の中
心軸に対称で、かつ回折光学素子21の有効径面内でな
るべく均一に分布するように再配列することが望まし
い。かかる再配列のためには、一般に知られている種々
の最適化アルゴリズムを応用することできる。最適化に
おける評価関数(メリット・ファンクション)として
は、フライアイ・インテグレータの要素レンズの入射面
における光強度の均一性と、射出面における光強度の均
一性との2つを用いることができる。なお、以上で述べ
た最適化は本第1実施形態に限らず、以下で述べる第2
〜第6の実施形態や4極照明の場合にも適用することが
可能である。この最適化は本発明による回折光学素子を
用いた任意の照明形態の場合について適用可能である。
【0044】次に、部分光学素子の有効径と焦点距離と
を決める手順を説明する。部分光学素子50の有効径φ
subは次式で与えられる。
【0045】
【数1】(1) φsub=φDOE/k ここで、φDOEは回折光学素子21の全有効径、kは
部分光学素子の数である。
【0046】また、焦点距離fsubを定めるに前に、
リレーレンズの焦点距離fLを決定する必要がある。図
12(a)に示すように、本実施形態では、回折光学素
子21に入射する整形されたビームは、回折光学素子の
有効径φDOEとほぼ等しいビーム径φBを有する。そ
して、回折光学素子21の近傍に2次光源面52(有効
径φ2nd)が形成され、該2次光源がフライアイ要素
レンズの射出面近傍に3次光源面53(有効径φ3r
d)として結像される。
【0047】かかる結像関係から、次式に基づいてリレ
ーレンズの焦点距離fLを求めることができる。
【0048】
【数2】(2) fL=φ2nd/φ3rd・fFE ここで、fFEはフライアイ要素レンズの焦点距離を表
している。フライアイ要素レンズの焦点距離fFEと径
φFEとは、露光領域や光学系の全長の制限からおよそ
の値が定まる。従って、充填率(=φ3rd/φFE)
を所望の値に設定すると、φ3rdが定まる。また、φ
2ndは回折光学素子21の配列と式(1)で求めたφ
subとから定まる。これにより式(2)の右辺が定ま
るのでfLが求められる。
【0049】ここで、φ2ndを決定する手順を説明す
る。例えば、図8、9で説明したように稠密状態に再配
列した回折光学素子21場合についてφ2ndを決定す
る手順を述べる。まず、部分光学素子の有効径φsub
は既に定まっているものとする。基本光学素子51は、
図7の仮想回折レンズの中空部(使用しない部分光学素
子部)を埋めるように稠密状態に再配列されているの
で、仮想回折レンズの焦点も分割・再配列される。この
結果、部分光学素子の再配列に伴って、焦点は複数の光
点群となる。従って、再配列に起因して生じたこれら光
点群を含む領域を2次光源面の有効径φ2ndとする必
要がある。
【0050】図8(a)に示すようにx−y面内におけ
る各部分光学素子の有効径内の重心位置と、焦点位置
(図8(a)中央の点F)とは一致していない。例えば
グループG1の最左端の部分光学素子A1、グループG
5の右端の部分光学素子A2およびグループG15の右
端の部分光学素子A3に入射した光線は図8(a)の矢
印で示す方向へ集光する。
【0051】部分光学素子A1、A2又はA3の重心位
置と点Fとの位置の差を座標偏差(△x、△y)とし
て、以下のように表すことができる。
【0052】グループG1の左端の部分光学素子A1に
ついては、 (△x、△y)=(4.5φsub、−0.5φsu
b); グループG5の左端の部分光学素子A2については、 (△x、△y)=(0.5φsub,−4.5φsu
b); グループG15の左端の部分光学素子A3については、 (△x、△y)=(0.5φsub,4.5φsu
b); とそれぞれ表される。
【0053】ここで図8(b)を参照すると、グループ
G1左端の回折光学素子A1からの光線は上記偏差を有
しているので、回折光学素子A1の重心位置からx方向
に+4.5φsub分、y方向に−0.5φsub分進
んだ位置に集光し、1つの光点を形成する。このため、
長方形形状の基本光学素子51の有効径内に光線が集光
することがわかる。
【0054】これに対して、グループG5の右端の部分
光学素子A2を射出した光線は、A2の重心位置からy
方向に−4.5φsub分進んだ位置に集光するので、
基本光学素子51の有効径から3φsub分越えた位置
に集光し、他の1つの光点を形成する。同様に、グルー
プG15の右端の部分光学素子A3からの光線は、y方
向に関して基本光学素子51の有効径を3φsub分越
えた位置に集光し、さらに他の光点を形成する。
【0055】同様のことを全ての部分回折光学素子から
の光線について考えると、基本光学素子51による2次
光源の有効径は上記光点の集合を全て含む長方形領域と
して、x−y面において24φsub×8φsubの大
きさが必要となる。従って、基本光学素子51を図9の
ように配列すると、回折光学素子21の後段に生成され
る2次光源の有効径はx−y面内において24φsub
×40φsub分必要となる。図12(a)の結像光学
系としてx,y方向に対称な系を考えると、φ2nd=
40φsubとしておく必要があることがわかる。この
ように2次光源の有効径φ2ndは単純にφDOE(=
34φsub)と等しくはならない。
【0056】次に、部分光学素子の焦点距離fsubは
図12(b)に示すように、有効径φsubと部分照明
領域の径ρsubとのビーム拡大比率の関係から次式で
与えられる。
【0057】
【数3】(3) fsub=fL・φsub/ρsub ここで、φsub,fLはそれぞれ上式(1)、(2)
で既に求められている。また、ρsubは部分照明領域
の径を表している。ここでは、ρsubとしてフライア
イ要素レンズの有効径φFEを用いる。
【0058】以上、簡単のため照明領域を光軸に関して
点対称であるとして、1次元方向についての考察を2次
元に拡張したが、スキャン型露光機のように有効径がx
方向とy方向とで非対称になる場合には、以上の関係式
をx、yそれぞれの方向について用いれば良い。
【0059】次に、各部分光学素子の形状と基本光学素
子の形状とについて説明する。各部分光学素子の形状は
仮想回折レンズ47の表面形状が定まれば、それを分割
することによって定めることができる。このため、まず
仮想回折レンズ47の表面形状を定める必要がある。仮
想回折レンズ47の表面形状は、当該レンズの焦点距離
fvirにより定まる。本実施形態ではfvir=fs
ubであり、fsubは上述の方法によって定められる
ので、仮想回折レンズの形状が定まることになる。以
下、形状を定める手順を説明する。
【0060】平行光を理想的球面波に変換する素子とし
て、焦点距離fの回折レンズが一般に知られている。図
13(a)より、回折レンズの位相分布は光軸からの高
さrの光線が図示のように偏向し、その光線と参照球面
との光路差ρ(r)が、
【0061】
【数4】(4) ρ(r)=(f2+r21/2−f となるように設計される。この光路差を得るためには、
回折レンズ射出面での面内の光位相分布φ(r)が、
【0062】
【数5】(5) φ(r)=2π/λ・ρ(r) を満足すれば良い。ここで、λは光の波長を示してい
る。また、回折レンズの特徴として、式(5)において
2πごとの周期成分を同一なものとして扱うことができ
る点が挙げられる。即ち、φ=0と2π・m(mは正整
数)の成分は同一の構造を採ることができる。これは、
式(4)において、ρ=0とλ・mとを同一なものとし
て扱うことに対応する。図13(b)は、この様子を説
明する図である。この位相分布に屈折率の補正を加えた
ものが回折レンズの表面形状となる。従って、回折レン
ズの形状は図13(b)に示すように鋸歯状の形状とな
る。各歯の区切りの点rm(mは正整数)は光路差ρ
(r)が波長の整数倍となる点である。即ち、
【0063】
【数6】(6) (f2+r21/2−f=m・λ を解いて、
【0064】
【数7】(7) rm=[(mλ)2+2mλf]1/2 として得られる。また、m・λを同一視した回折レンズ
の位相分布はrmを用いて次式で与えられる。
【0065】
【数8】 (8) ρ(r)=(f2+r21/2−f−m・λ (rm<r<rm+1) ここで、rはxy座標によって次式で与えられる。
【0066】
【数9】(9) r=(f2+r21/2 即ち、焦点距離f、波長λ、表面形状を求める位置を
(x,y)とそれぞれすると、式(9)よりr、式
(7)よりrが含まれる区間[rm,rm+1]がそれ
ぞれ定まる。その結果、式(8)より位置(x,y)で
の光路差ρ(r)が定まる。さらに、回折レンズの基板
の屈折率をnとすると、点rにおける高さ分布、即ち回
折レンズの形状関数h(r)は次式で求められる(図1
3(c)参照)。
【0067】
【数10】 (10) h(r)=±ρ(r)/(n−1) ここで、マイナス符号は凸レンズ、プラス符号は凹レン
ズの場合をそれぞれ示している。また、空気層の屈折率
は1としている。
【0068】以上の説明では、rm<r<rm+1の各
区間内の位相分布が式(8)で表わされる連続した分布
の場合について述べたが、近年、この分布を階段形状で
近似した、いわゆるバイナリー回折レンズが提案されて
いる。バイナリー回折レンズの各区間内の階段の数は量
子化数と呼ばれている。図14に量子化数=8のバイナ
リー回折レンズの構成例を示す。バイナリー回折レンズ
は、ピッチの異なるバイナリーマスクによる露光とエッ
チングとを繰り返すことによって任意の量子化数で作成
できるので、任意の形状のレンズを比較的容易に作成で
きるという利点を有している。従って、本実施形態のよ
うに稠密状態に再配列した複雑な形状の部分光学素子を
バイナリー回折レンズで構成する場合には特に有効であ
る。
【0069】次に、バイナリー回折レンズの量子化の規
則について説明する。バイナリー回折レンズの量子数を
Lとする。各区間rm<r<rm+1内の位相分布ρ
(r)は以下の手順でL値化される。
【0070】
【数11】 (11) 0<ρ(r)<λ/Lの場合 →ρb(r)=0(一定)に置換; λ/L<ρ(r)<2・λ/Lの場合 →ρb(r)=λ/L(一定)に置換; (L−2)・λ/L<ρ(r)<(L−1)・λ/Lの
場合 →ρb(r)=(L−2)・λ/L(一定)に置換す
る。
【0071】なお、式(11)のρ(r)は式(8)に
対応している。式(11)を任意のr(x,yより定ま
る)と対応するmとに適用することによって回折レンズ
全面の量子化を行うことができる。そして、式(11)
の置換手順で得られたバイナリー回折レンズの位相分布
ρb(r)を式(10)に代入することによって、バイ
ナリー回折レンズの表面形状h(r)を求めることがで
きる。
【0072】次に、最も簡単な例として、量子化数が2
の場合のバイナリー回折レンズについて具体的に説明す
る。量子化数が2のバイナリー回折レンズの各区間rm
<r<rm+1内の位相分布ρb(r)は、式(11)
でL=2と置くことによって次式で与えられる。
【0073】
【数12】(12) 0<ρ(r)<λ/2の場合、 →ρb(r)=0(一定)に置換; λ/2<ρ(r)<λの場合、 →ρb(r)=λ/2(一定)に置換する。
【0074】ここで、ρ(r)は式(8)を意味する。
図15は、仮想回折レンズ47として、量子化数が2の
バイナリー回折レンズを適用した場合の光軸方向から見
た概略構成を示す図である。同図において、ρ(r)=
−λ/2の輪帯形状部分と、ρ(r)=0の輪帯形状と
が交互に配置されている。回折光学素子の基板の屈折率
をnとすると、二つの領域にはλ/[2(n−1)]の
段差があることになる。図15の斜線部分は図8で示し
た部分光学素子への分割グループの1つを示している。
即ち、図15に示す分割グループ単位で、2量子化バイ
ナリー回折レンズが分割され、上述したように稠密状態
に再配列したものが新たな基本光学素子51の形状分布
となる。
【0075】以上説明したように、部分光学素子の焦点
距離fsubが定まれば式(7)〜(10)(バイナリ
ーレンズの場合はさらに式(11)も含める)によって
仮想回折レンズの表面形状が定まり、それを部分光学素
子に分割し、稠密状態に再配列することで基本光学素子
の形状を定めることができる。そして、基本光学素子を
複数繰返して配列することで回折光学素子21全体の表
面形状を定めることができる。回折光学素子21を構成
する部分光学素子の配列は、2次光源列が回折光学素子
21の中心軸に対称で、かつ回折光学素子21の有効径
全面に分布するように再配列することもできる。図16
は、2量子化バイナリー回折レンズを稠密状態に再配列
した構成を示す図である。
【0076】図16は、図15に示したパターンをグル
ープに分割して、稠密状態に再配列して得た新たな基本
光学素子51の構成を示す図である。これをy方向に1
7個繰返して配列したものが回折光学素子21となる。
そして、このパターンに対応するマスクをEB描画によ
って作成し、そのマスクの下にフォトレジストを塗布し
た石英ガラス基板を配置し、パターンを露光して現像
し、エッチングすることによって回折光学素子21を作
成することができる。
【0077】また、量子化数が2の回折レンズは凸レン
ズ効果と凹レンズ効果とを同時に有することに起因し
て、回折レンズの法線に対して対称的に±1次光が発生
する。この±1次光は、図17に示すように有効に利用
することができる。図17では、部分光学素子50の照
明領域とフライアイ・インテグレータ6の要素レンズの
有効径とが1対1に対応した例である。部分光学素子5
0は量子化数2のバイナリー回折レンズで構成されてい
るので、+1次光(実線)と−1次光(点線)とが同時
に発生する、しかし、図からも明らかなように+1次光
と−1次光とは焦点位置が異なるのみであり、フライア
イ・インテグレータの要素レンズの入射面では同じ領域
に重畳する。また、要素レンズ射出面には2つのスポッ
トが形成されるが、スポット間の距離Lは非常に近いの
で、実質的な差異を生じない。なお、凹レンズに対応す
るスポットは、凸レンズに対応するスポットより要素レ
ンズ側になるので、そのスポットが要素レンズ部材中に
形成されないように設定することが望ましい。なお、部
分光学素子50の照明領域とフライアイ・インテグレー
タ6の要素レンズの有効径が1対1対応している例につ
いて説明したが、1対1に対応していない場合において
も原理は同様である。
【0078】量子化数が2の場合の回折レンズの+1次
光と−1次光とが有効利用できる結果、±1次光の各回
折効率は41%であるが、その合計の効率は82%とな
り、高い回折効率を得ることができる。
【0079】以下に具体的な数値例を示す。回折光学素
子21は、図8(b)及び図9に示したように34個×
34個の部分光学素子から構成されている場合を考え
る。また、光学系の全長、露光領域の制限等を考慮し
て、以下の値を用いる。
【0080】
【数13】(13) φDOE=40mm φFE=4mm fFE=20mm また、ρsub=φFE、φ3rd=φFEとする。ま
ず、式(1)にφDOEとk=34を代入し、部分光学
素子50の有効径φsubを得る。
【0081】
【数14】 (14) φsub=φDOE/k=1.176mm φsubが定まったので2次光源の有効径φ2ndが定
まる。図8,9に示した配列の場合は、既に検討したよ
うに、
【0082】
【数15】 (15) φ2nd=40φsub=47.059mm である。次に式(2)の右辺に上記で求めた値を代入し
てfLを得る。
【0083】
【数16】 (16) fL=φ2nd/φ3rd・fFE =235.294mm また、式(3)よりfsubが得られる。
【0084】
【数17】 (17) fsub=fL・φsub/ρsub =69.204mm そして、fsubと波長λ、屈折率nを式(7)〜(1
0)の組に代入することによって、部分光学素子50の
位相分布と表面形状を定めることができる。バイナリー
回折レンズを使用する場合には式(10)の位相分布ρ
として式(11)のρbを用いれば良い。このようにし
て部分光学素子50のすべての表面形状が決定され、部
分光学素子50を図8bのように配列したものが基本光
学素子のパターンとなる。さらに基本光学素子を図9の
ように配列したものが回折光学素子21全体のパターン
となる。そして、このパターンに従って、電子線マスク
をEB描画し、レジストを塗布したガラス基板に転写
し、パターンをエッチングすることによって回折光学素
子21を製造することができる。
【0085】次に、光学系の収差補正について説明す
る。上述の回折光学素子の設計手順では、照明光学系で
発生する収差について特に議論せずに説明した。しか
し、実際の照明系では種々の収差が発生する。このよう
な照明光学系の典型的な光線収差としては、フライアイ
・インテグレータの要素レンズが正弦条件を満足しない
ことによる収差がある。要素レンズは入射面の屈折面が
1面しかないので正弦条件を満足することができない。
正弦条件が満足されないと、要素レンズ入射面の光線密
度とレチクル面の光線密度とに変化が生じるので、レチ
クル面の照明光の強度が不均一となる。また、その他に
もリレーレンズ、コンデンサーレンズなどから発生する
収差によってレチクル面の照明光の均一度は影響を受け
る。
【0086】本実施形態のように部分光学素子50とフ
ライアイ・インテグレータの要素レンズが1対1に対応
する配置ではこの収差や回折の影響を総合的に補正する
ことができる。図18は、回折光学素子からレチクル面
までを模式的に示す図である。ここで、一つの部分光学
素子50を通過した光線は必ず1つのフライアイ・イン
テグレータの要素レンズに対応し、最終的にレチクル面
と共役関係となっている。光路中には要素レンズより小
さい光学素子の単位は存在しないので、この素子と1対
1対応にある部分光学素子50によって全ての有効径内
の収差を補正することができる。この収差を補正する手
順を以下(1)〜(4)に説明する。
【0087】(1)収差補正を行っていない回折光学素
子中の各部分光学素子50の位相分布をφk(x,y)
とする。ここでk=1〜1156,(x,y)は各部分
光学素子50内の位置座標をそれぞれ示している。図1
8のように各部分光学素子50からコンデンサーレンズ
までの合成系を一つのアフォーカル系とみなす。即ち、
合計で1156個のアフォーカル系を考える。
【0088】(2)上記アフォーカル系の波面収差を、
k=1〜1156について算出する。得られた波面収差
を位相単位に変換し、φk’=(x,y)、k=1〜1
156とする。
【0089】(3)上記(2)の波面収差を補正した部
分光学素子50の位相分布φ”k(x,y)をφ”k
(x,y)=φk(x,y)−φ’k(x,y)として
定める。これが部分光学素子50で吸収する収差の成分
である。このとき、φ”k(x,y)が0〜2πを超え
る場合には2πの剰余を再びφ”k(x,y)と再定義
する。さらに、バイナリー回折レンズを利用する易合に
はφ”k(x,y)を量子化に応じた位相分布に変換す
る。
【0090】(4)φ”k(x,y)に応じて各部分光
学素子50の表面形状を定める。
【0091】以上説明した手順で定めた表面形状の部分
光学素子50を、最初に説明した収差補正を行っていな
い回折光学素子の部分光学素子50と置換することによ
って収差が補正された照明光学系を得ることができる。
【0092】次に、インテグレート効果と空間コヒーレ
ンスについて説明する。本実施形態では部分光学素子5
0による照明領域がフライアイ・インテグレータの要素
レンズに対応している。従って、回折光学素子21の中
の部分光学素子50数がビーム断面の分割数となり、こ
れがレチクル面で重畳する。インテグレート効果は部分
光学素子50の合計数34×34=1156である。ま
た、波長246mmのエキシマレーザの空間コヒーレン
スは、x,yそれぞれの方向の可干渉距離Lx,Lyと
して表わされる(ただし、y方向をガウス分布の方向と
する)。40mm×40mmの断面に拡大した場合のL
x,Lyの典型的値はそれぞれ0.5mm,1mmであ
る。本実施形態の部分光学素子50の有効径は1.17
6mm×1.176mmなので、可干渉距離より大きい
ピッチで配列されている。従って、各部分光学素子50
を通過して最終的にレチクル面に重畳される光線の干渉
の度合いを非常に小さくできる。さらに好ましくは、残
存する微小な干渉ノイズを取り除くために図1の振動ミ
ラー5の角度を露光中に変化させ、干渉ノイズを平均化
する事が望ましい。また、振動ミラーの代わりに、回折
光学素子21の前段に微小なくさび角をつけた円盤ガラ
ス板を配置し(不図示)、露光パルスに同期させ、全露
光時間でほぼ1回転さてもよい。さらに、くさびガラス
板の変わりに回転拡散板(いわゆるレモンスキン板)を
配置しても略同じ効果を得ることができる。
【0093】また、上記例では、フライアイ要素レンズ
と同じ大きさの領域を部分照明領域としたが、これに限
られるものではなく、図19に示すように、フライアイ
要素レンズよりも少し小さい領域を部分照明領域とする
こともできる。各部分照明領域の周辺部は回折光学素子
の製造誤差又は回折広がりによってボケを生じるが、か
かるボケはレチクルブラインドにより図20(a)に示
すように遮光することで、中央の均一な部分のみを露光
領域として使用できる(図20(b))。レチクルブラ
インドとは、フライアイ・インテグレータ6とレチクル
との間のレチクル面と共役な位置に設けられた視野絞り
をいい、上述のように周辺の光量不均一部分をカットす
る役割を有する。
【0094】(第2実施形態)第2実施形態では、回折
光学素子22により通常の円形照明を行う。図1におい
て、モータMT1によりレボルバ3を回転し回折光学素
子22を光路中へ挿入し、モータMT2によりレボルバ
7を回転し開口絞り35を選択する。
【0095】次に、本実施形態にかかる回折光学素子2
2の詳細を説明する。回折光学素子22の設計手順は上
述の回折光学素子21と同様であるので重複する部分の
説明は省略する。本実施形態は、フライアイ・インテグ
レータ6上に生成される強度分布が円形照明である点で
第1実施形態と異なる。図21はフライアイ・インテグ
レータ6の入射面のx−y断面を示している。太線で囲
まれた部分が各基本光学素子によってフライアイ・イン
テグレータ6の入射面に生成される基本照明領域60で
ある。なお、第1実施形態と同様に部分照明領域61は
フライアイ・インテグレータの要素レンズ入射面と一致
させる。
【0096】回折光学素子22の設計手順は第1実施形
態の場合と同様である。即ち、基本照明領域60と部分
照明領域61との分割パターンを仮想回折レンズに投影
し、回折光学素子22内の部分光学素子の配列を決定す
る。そして、部分光学素子の有効径と焦点距離を決め、
これらを用いて最終的な部分光学素子の位相分布と表面
形状を決定する。仮想回折レンズは、図22(a)に示
すように、G1〜G20の20個のグループに分割され
る。ここで、各グループは複数の部分光学素子62から
構成されている。そして、各グループを図22(b)の
ように、10列×2行の形に稠密状態に再配列したもの
が新たな基本光学素子63となる。換言すると、新たな
基本光学素子は、40個×2列の部分光学素子62から
構成されている。最後に、基本光学素子63をy方向に
20個繰り返して配列することによって全体で40個×
40個の部分光学素子62から構成される正方形領域の
新たな回折光学素子22が形成される。
【0097】以下に具体的な数値例を示す。本実施形態
は、第1実施形態においてレボルバを回転させた状態な
ので、φDOE、φFE,fFEは第1実施形態と同じ
値である。また、ρsub=φFE、φ3rd=φFE
とする。
【0098】式(1)にφDOEとk=40を代入し、
部分光学素子62の有効径φsubを得る。
【0099】
【数18】(18) φsub=φDOE/k =1.000mm φsubが定まったので2次光源の有効径φ2ndが定
まる。φ2ndは第1実施形態の場合と同様に、部分光
学素子の配列に関して以下の結果を得る。
【0100】
【数19】(19) φ2nd=46φsub =46.000mm 次に、式(2)の右辺に上記値を代入し、fLを得る。
【0101】
【数20】 (20) fL=φ2nd/φ3rd・fFE =230.000mm また、式(3)より、fsubを求める。
【0102】
【数21】 (21) fsub=fL・φsub/ρsub =57.500mm そして、fsubと波長λ、屈折率nを式(7)〜(1
0)の組に代入することによって、部分光学素子62の
位相分布と表面形状を定めることができる。バイナリー
回折レンズを使用する場合には式(10)の位相分布ρ
として式(11)のρbを用いれば良い。この手順によ
り部分光学素子62のすべての表面形状が決定され、そ
れを図22(b)のように配列したものが基本光学素子
63のパターンとなる。そして、さらに基本光学素子6
3をy方向に20個繰り返し配列したものが回折光学素
子22全体のパターンとなる。該パターンに従って、電
子線マスクをEB描画し、フォトレジストを塗布したガ
ラス基板に転写し、パターンをエッチングすることによ
って回折光学素子22を作成することができる。
【0103】ここで、照明方法を変更すると2次光源面
の有効径φ2ndが変化するので、充填率を一定の値に
維持する場合はリレーレンズの焦点距離fLが変化す
る。従って、リレーレンズは焦点距離が可変な構成とす
ることが望ましい。例えば、第2実施形態ではリレーレ
ンズを構成するレンズ素子を光軸方向に移動すること、
又は焦点距離の異なる他のレンズ素子をリレーレンズ内
に挿脱すること(単に挿脱する場合の他、置換する場合
を含む)で第1実施形態と異なる配置にすることによっ
て焦点距離fLを変更している。
【0104】また、同様の理由により、第2実施形態と
第1実施形態とでは部分光学素子の焦点距離fsubが
異なっている。従って、回折光学素子は焦点距離の相違
を加味してレボルバーに設置する事が望ましい。例え
ば、第1実施形態と第2実施形態とでリレーレンズの焦
点面を一定とし、焦点距離のみ変化した場合には、部分
光学素子の焦点距離fsubのずれ量だけ回折光学素子
のz方向の位置をずらして配置する必要がある。具体的
には、第1実施形態における部分光学素子の焦点距離f
subは、第1実施形態における部分光学素子の焦点距
離fsubよりも11.704mm短くなっている。従
って、第2実施形態の回折光学素子22は第1実施形態
の回折光学素子21よりもフライアイ・インテグレータ
側に11.704mmシフトした位置に配置することが
望ましい。
【0105】ここで、リレーレンズの焦点面と焦点距離
とを同時に変更する構成とすることもできる。そして、
第1実施形態と第2実施形態との部分光学素子の焦点距
離fsubのずれ分を吸収するようにリレーレンズの焦
点面位置を設定することができる。この場合には、回折
光学素子22と回折光学素子21のz方向の位置は同じ
にすることができる。なお、充填率を一定としない場合
は、光束がケラれない範囲でリレーレンズの焦点距離f
Lを一定とすることもできる。
【0106】また、照明系の収差補正に関しても、第1
実施形態と同様の手順で行うことができる。なお、充填
率を光束がケラれない範囲に設定し、かつ収差補正をし
ない場合には照明方法を変更しても焦点距離fL、fs
ubを一定とすることができる。この場合、回折光学素
子を配置する位置は固定されていて良い。
【0107】ここで、本実施形態の場合のインテグレー
ト効果は40×40=1600である。また、部分光学
素子63は1mm×1mmの大きさであるので、波長2
46nmのエキシマレーザの典型的な空間的可干渉距離
(Lx=0.5mm,Ly=1mm)以上となってい
る、従って、各部分光学素子63を通過して、最終的に
レチクル面に重畳される光線の干渉の度合いを非常に小
さくできる。さらに好ましくは、残存する微小な干渉ノ
イズを、第1実施形態と同様に振動ミラー等の手段によ
つて露光中に平均化を行ことが望ましい。
【0108】(第3実施形態)第3実施形態は、本発明
をスキャン型露光機に適用したものである。スキャン型
露光機は、図1におけるレチクルとウエハとが1回の露
光中に同期して移動し、広い露光範囲を得ることができ
る。本スキャン露光装置は、スキャン停止時において長
方形の露光エリアを備えており、これをスキャンするこ
とで全露光領域を得ている。従って、本スキャン露光機
のフライアイ・インテグレータの要素レンズの形状は、
上記各実施形態と異なり正方形でなく長方形となる。
【0109】以下、本スキャン露光機において輪帯照明
を行う場合の回折光学素子について説明する。図23
は、フライアイ・インテグレータのx−y平面の構成を
示す図である。図23において、y方向がスキャン方向
に対応する。点線はフライアイ・インテグレータ射出面
の輪帯絞り、太線はこの輪帯照明に対応するためのフラ
イアイ・インテグレータ入射面の照明領域、即ち、基本
照明領域70を示している。細線で区切られた長方形の
部分がフライアイ・インテグレータの要素レンズを示し
ている。要素レンズの有効径は8mm×4mmであり、
x−y平面について7列×14行の形で配列されてい
る。従って、フライアイ・インテグレータの全有効径は
56mm×56mmとなる。
【0110】図24は、基本照明領域70を部分照明領
域71に分割した構成を示す図である。部分照明領域4
1は各フライアイ要素レンズに対応させている。この回
折光学素子も上記各実施形態と同様に作成することがで
きる。まず、基本照明領域70と部分照明領域71の分
割パターンを仮想回折レンズに投影し、回折光学素子内
の部分光学素子の配列を決定する。次に、部分光学素子
の有効径と焦点距離を決め、それらを用いて最終的な部
分光学素子の位相分布と表面形状を決定する。図25
(a)は、第3実施形態における仮想回折レンズの分割
の方法を示す図である。仮想回折レンズはG1〜G26
の26個のグループに分割されている。ここで、各グル
ープは複数の部分光学素子72から構成されている。次
に、図25(b)のように各グループを34列×2行の
形に稠密状態に再配列して新たな基本光学素子73とす
る。そして、図26に示すように、新たな基本光学素子
73をy方向に17個繰返して配列することによって回
折光学素子を構成する。ここで、xy方向における部分
光学素子数は34個×34個となる。なお、各部分光学
素子72の形状はフライアイ要素レンズに対応して長方
形となっているので、全有効径も長方形となる。従っ
て、回折光学素子への入射ビームもほぼ同じ大きさの長
方形に整形しておくことが望ましい。
【0111】以下、具体的な数値例を示す。まず、回折
光学素子は図25,26に示すように配列されており、
34個×34個の部分光学素子から構成されている場合
を考える。また、光学系の全長、露光領域の制限等から
以下の値が定まっているものとする。以下、x方向成
分、y方向成分にはそれぞれx、yの添字を付して表す
ものとする。
【0112】
【数22】(22) φDOE_x=40mm φDOE_y=20mm φFE_x=8mm φFE_y=4mm fFE=20mm また、ρsub_x=φFE_x, ρsub_y=φFE_y, φ3rd_x=φFE_x, φ3rd_y=φFE_y, とそれぞれする。
【0113】まず、式(1)にφDOE_x,φDOE
_yとk=34を代入し、部分光学素子72の有効径φ
sub_x,φsub_yを得る。
【0114】
【数23】 (23) φsub_x=φDOE_x/k_x =40mm/34 =1.176mm φsub_y=φDOE_y/k_y =20mm/34 =0.588mm ここで、φsubが定まったので2次光源の有効径φ2
nd_x,φ2nd_yが定まる。φ2ndは第1実施
形態の場合と同様に、上述の部分光学素子の配列に関し
て検討することができる。
【0115】
【数24】 (24) φ2nd_x=26・φsub_x =30.588mm φ2nd_y=44・φsub_y =25.882mm 以上のように、φ2nd_xはφ2nd_yより大きい
が、フライアイ要素レンズのxy有効径比が2:1であ
ることと、前段に配置するリレーレンズが回転対称レン
ズであることを考えると、3次光源において光束がケラ
れないためには、y方向の値によってfLを定める必要
があることが理解される。従って、式(2)の右辺にφ
2nd_y,φ3rd_y,fFFを代入し、fLを得
る。
【0116】
【数25】 (25) fL=φ2nd_y/φ3rd_y・fFF =129.412mm また、式(3)より、fsubを求める。
【0117】
【数26】 (26) fsub=fL・φsub_y/ρsub_y =19.031mm このように求めたfsubと波長λ、屈折率nを式
(7)〜(10)の組に代入することによって、部分光
学素子72の位相分布と表面形状を定めることができ
る。バイナリー回折レンズを使用する場合には式(1
0)の位相分布ρとして式(11)のρbを用いれば良
い。このようにして部分光学素子72のすべての表面形
状が決定され、図25(b)のように稠密状態に再配列
したものが基本光学素子73のパターンとなる。さら
に、基本光学素子73を図26のように繰返して配列し
たものが回折光学素子全体のパターンとなる。このパタ
ーンに従って、電子線マスクをEB描画し、レジストを
塗布したガラス基板に転写し、パターンをエッチングす
ることによって回折光学素子を作成することができる。
【0118】第3実施形態におけるインテグレート効果
は34×34=1156である。また、各部分光学素子
72の有効径は1.176mm×0.588mmであ
る。さらに、ビーム径を40mm×20mmに拡大した
時の波長246mmのエキシマレーザの典型的な空間的
可干渉距離はLx=0.5mm,Ly=0.5mmであ
る。即ち、x,yいずれの方向に関しても、部分光学素
子72の有効径が可干渉距離よりも大きくなっている。
従って、各部分光学素子72を通過して最終的にレチク
ル面に重畳される光線の干渉の度合いを非常に小さくで
きる。さらに好ましくは、残存する微小な干渉ノイズ
を、第1実施形態と同様に振動ミラー等によって露光時
間中に平均化を行ことが望ましい。
【0119】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態について説明する。本実施形態の基本的な設定は第
1実施形態と同様である。本実施形態で特徴的な点は以
下に述べる設計手順にある。第1実施形態では仮想レン
ズを用いて設計を行ったが、本実施形態では基本照明領
域を部分照明領域に分割し、この部分照明領域をグルー
プ分けすることで設計を行う。本実施形態では部分光学
素子50が回折格子から構成されている。まず、この回
折格子の設計手順について説明する。本実施形態では、
1つの部分光学素子は部分照明領域の1つを照明するよ
うに設計する。このためには、以下の2つの条件
(A),(B)を満足することが望ましい。(A)部分
光学素子に入射した光束を部分照明領域の幅に変換する
こと。(B)任意の部分照明領域を照明するために、上
記(A)の照射関係を所望の方向にシフトできること。
【0120】上記条件を図30を用いて説明する。図3
0は、部分光学素子として通常の光軸に回転対称なレン
ズ成分と同等の位相分布を有する回折格子50を使用し
た場合の光線の光路(実線)を示す図である。部分光学
素子に入射した径φsub(部分光学素子の有効径と等し
い)の光束は、部分光学素子50とリレーレンズ4とで
構成される光学系によって径ρsubの光束に変換され、
光軸上の部分照明領域Aを照明する。
【0121】ここで、部分光学素子50は、その位相分
布として上記回転対称成分に加えて偏向を引き起こす位
相成分を有する場合を考える。この場合には、光線は図
30の点線で示すように偏向され、光軸から偏芯した部
分照明領域Bを照明することができる。このような偏向
を引き起こす位相分布を部分光学素子ごとに適宜選択す
ることによって所望の部分照明領域を照明することがで
きる。これが、本実施形態における部分光学素子の原理
である。なお、部分光学素子の有効径φsub、焦点距離f
sub 、部分照明領域の大きさρsub、リレーレンズ4の
焦点距離fLは、上述した式(3)を満足することが望
ましい。
【0122】次に、このような部分光学素子の表面形状
決定方法について説明する。初めに、部分光学素子50
の位相分布の決定方法について述べる。まず、通常の回
折レンズ(偏向成分を含まない場合)について説明す
る。
【0123】A.回折レンズ(偏向成分を含まない場
合) 上述したように、焦点距離f(=fsub)の回折レンズは
平行光を理想的球面波に変換する素子として設計可能で
あることが一般に知られている。図30における部分照
明領域Aを照明する偏向成分を含まない回折レンズの表
面形状を決定する手順については、図13(a)〜
(c)を用いて説明した回折レンズの場合と同様であ
る。また、この回折レンズをバイナリー回折レンズで構
成する場合についても、図14を用いて説明した場合と
同様の手順でバイナリー化することができる。
【0124】B.回折レンズ(偏向成分を含む場合) 偏向成分(部分照明領域Bを照明する成分)を含む回折
レンズは、上述の偏向成分を含まない通常の回折レンズ
に対して偏向成分を加算することによって設計すること
ができる。そこで、偏向成分の位相分布の決定方法につ
いて説明する。ここで、偏向の位相成分は1次元のグレ
イティング(grating)の位相成分と同一視して設計を
行う。まず、この1次元グレイティングについて説明す
る。
【0125】1次元グレイティングとは、入射光束を一
定の角度だけ偏向した光束に変換するグレイティングで
ある。1次元グレイティングの形状の一例を図31
(a)に示す。図31(a)はフレネルレンズ型の位相
グレイティングであり、入射光のほぼ全てが1次回折光
の方向に射出されるものである。ここで、1次回折光の
射出角θとピッチPの関係は波長をλとして次式で与え
られる。
【0126】
【数27】(27) P=λ/sinθ
【0127】このグレイティングの位相分布ρ_dif
(y)は図31(b)に示すように1ピッチごとにλの
位相変化が発生するものとなる。
【0128】
【数28】(28) ρ_dif(y)=−y・λ/P
【0129】このような1次元グレイティングをリレー
レンズ4の前段に配置すると、図32に示すように光軸
上の光線がフライアイ・インテグレータ6面上の高さr
_FEAの位置に入射する光線に変換される。この原理に
よって図30の点線で示す照明光を得ることができる。
また、リレーレンズ4は、角度θの光線を次式に基づい
てフライアイ・インテグレータ6面上の高さr_FEAの位
置に変換する理想レンズを想定する。
【0130】
【数29】(29) r_FEA=fL・sinθ
【0131】式(27)と(29)よりsinθを消去し
て、Pについて解くと次式を得る。
【0132】
【数30】(30) P=λ・fL/r_FEA
【0133】このPを式(28)に代入して、1次元グ
レイティングの位相分布ρ_dif(y)が定まる。
【0134】
【数31】 (31) ρ_dif(y)=−y・r_FEA/fL
【0135】式(31)から明らかなように、グレイテ
ィング上の座標y、リレーレンズ4の焦点距離fL、フラ
イアイ・インテグレータ6上の照明領域の重心座標r_F
EAを定めると、偏向のための1次元グレイティングの位
相分布ρ_dif(y)が定まることを示している。この位
相分布ρ_dif(y)を式(4)の回転対称レンズの位相
分布ρ(r)に加算したものを部分光学素子とすることに
よって、図30の点線で示すような光路の光線、即ち偏
向成分の光線を得ることができる。なお、以上では1次
元グレイティングをfLの焦点位置に配置した場合につい
て説明したが、焦点位置よりfsub分だけ後側(実際に部
分光学素子を配置する位置)に配置した場合でも、結局
角度θの光線はr_FEAの位置に到達するので、上記原理
はそのまま適用できる。
【0136】以上の説明ではy方向の偏向の場合につい
て述べたが、実際にはフライアイ・インテグレータの入
射面内の任意の2次元座標の位置への偏向が必要であ
る。このため、任意の位置へ偏向する場合の偏向位相分
布を図33に基づいて説明する。
【0137】図33は、リレーレンズの前段に1次元グ
レイティングを配置し、光軸上の光束をフライアイ・イ
ンテグレータ入射面上のA点(座標をx_FEA,y_FEA
とする)に偏向する場合を示している。ここで、リレー
レンズとしては式(29)の関係式を満たすものを想定
する。
【0138】以上の配置において、1次元グレイティン
グ上の座標(x,y)における位相分布ρ_dif(x,y)は,
上述のy方向に関する議論を図33の角度φだけ傾けた
面内について検討することによって算出することができ
る。
【0139】
【数32】(32) ρ_dif(x,y)=-s・λ/P ここで、
【0140】
【数33】 (33) s=y・y_FEA/r_FEA + x・x_FEA/r_FEA
【0141】
【数34】(34) P=λ・fL/r_FEA
【0142】
【数35】 (35) r_FEA=[y_FEA2+x_FEA2]1/2 である。
【0143】なお、上記の説明ではリレーレンズ4は角
度θの光線をfL・sinθの高さに変換する場合を扱った
が、一般にはレンズの配置や収差によって他の場合も起
こりうる。これは実際のリレーレンズを光線追跡するこ
とによって求められる。この場合には光線追跡の結果に
基づいて式(29)に補正を加えた上で式(32)〜(3
5)の関係式を設定することが望ましい
【0144】C.偏向成分を含む回折レンズのまとめ フライアイ・インテグレータ6の入射面の位置(x_F
EA、y_FEA)を重心とする部分照明領域を照明す
るための、回折レンズの位相分布ρtotは式(4)と式
(32)とを加算したものとして得られる。
【0145】
【数36】 (36) ρtot(x,y)=ρ(x,y)+ρ_dif(x,y) ここでρ(x,y)は回転対称レンズ成分の位相であり、
次式で与えられる。
【0146】
【数37】 (37) ρ(x,y)=((fsub2+r21/2−fsub)
【0147】
【数38】(38) r=[y2+x2]1/2
【0148】また、ρ_dif(x,y)は式(32)〜(3
5)である。
【0149】式(32)〜(38)に、位相を算出する
座標点(x,y)、部分光学素子の焦点距離fsub、リレー
レンズの焦点距離fL、部分照明領域の重心(x_FE
A、y_FEA)を代入することによって、所望の部分
照明領域を照明するための部分光学素子の位相ρtot
(x,y)を算出することができる。ここで、最終的な部
分光学素子の表面形状を決定する際の位相分布は上記ρ
tot(x,y)をρtot=0とλ・m(mは正整数)を同一
視した位相分布に変換したものρtot’(x,y)を使用す
る。また、位相分布ρtot’(x,y)をさらに量子化し、
バイナリーオプティクスとして製造することもできる。
【0150】そして、最終的な部分光学素子の表面形状
h(x,y)はρtot’(x,y)によって次式で与えられ
る。
【0151】
【数39】 (39) h(x,y)=−ρtot’(x,y)/(n−1)
【0152】ここで、nは部分光学素子の基盤屈折率で
ある。また、基盤周囲の雰囲気は空気充填とし屈折率を
1とする。以上説明した手順が部分光学素子の設計方法
の詳細である。
【0153】なお、部分光学素子の焦点距離fsubとリレ
ーレンズの焦点距離fLとを決定する手順は、図12
(a),(b)を参照して上記式(2),(3)に基づ
いて説明した手順と同様である。
【0154】次に、部分光学素子の配列について説明す
る。例えば、図6で示した68個の部分照明領域に対応
する部分光学素子の配列方法を検討する。まず、図30
において部分光学素子への入射光と部分照明領域の照射
関係より、部分光学素子と部分照明領域とは相似形であ
ることがわかる。図6に示す場合は、1つの部分光学素
子は正方形である。従って、基本光学素子は68個の正
方形素子を所望の領域に配列したものから構成される。
この一例を図34(a),(b)に基づいて説明する。
図34(a)は簡単のため、フライアイ・インテグレー
タ6上の68個の部分照明領域を20個のグループG1
〜G20にまとめた場合を示している。ここで、上述の
説明からわかるように、部分光学素子もG1〜G20の
グループと相似形にまとめられる。図34(b)は、上
述の手順に従って、部分照明領域のグループG1〜G2
0を照明するための部分光学素子のグループG1〜G2
0を稠密に配列した例である。そして、この全体が基本
光学素子51となる。ここで、図34(a)の各グルー
プ内の部分照明領域の配置と、それに対応する図34
(b)の部分光学素子の各グループ内の配置は180度
回転した配置となっている。
【0155】基本光学素子51において例えばグループ
G1は3つの部分光学素子50からなっている。これは
対応する部分照明領域のグループ1が3つの部分照明領
域によって構成されていることに対応している。同様に
最終的には基本光学素子51はx、yについて34×2
行の部分光学素子50から構成されることになる。この
基本光学素子51と同じ形状のビーム入射した場合には
図34(b)の各部分光学素子50が図34(a)の部
分照明領域を1対1に照明する。すなわち、図34
(a)の太線で示した輪帯部分のみが照明され、他の不
要部分は照明されない。このように本基本光学素子51
は光量ロスなく所望の輪帯照明を行なうことができる。
【0156】また、本実施形態では基本光学素子51を
y方向に複数配置するのが望ましいことは、図9を用い
て説明した場合と同様である。図9では基本光学素子5
1をy方向に17個繰り返し配置している。この全体が
回折光学素子21となる。かかる配置によって入射光を
さらに一層平均化することができる。上述のように基本
光学素子51は34×2個の部分光学素子からなるの
で、回折光学素子21は34個×34個の部分光学素子
によって構成されることになる。
【0157】以上説明した手順に基づいて回折光学素子
21内の部分光学素子の配列方法が決定される。この有
効径がφDOEに対応する。従って部分光学素子の有効
径は部分光学素子の個数kとφDOEから式(1)で求
めることができる。
【0158】なお、ここで、φDOEとkがxとyとで
対称的な場合について説明したが、非対称な場合につい
ては式(1)をそれぞれの方向について計算すればよ
い。
【0159】次に、図9の回折光学素子の場合につい
て、その射出面に生成される2次光源の有効径φ2ndを
求める。この有効径は、図30用いて説明した偏向原理
における焦点位置のシフトΔを加味して算出することが
望ましい。図30に示したように、部分光学素子の後段
に生成される光スポットは偏向によって種々の方向にシ
フトするので、回折光学素子21の射出面に生成される
全ての光スポットを包含する領域が2次光源の有効径φ
2ndとなる。
【0160】各部分光学素子ごとの光スポットのシフト
量は部分照明領域の重心位置に比例して求めることがで
きる。図35は部分光学素子50によって、フライアイ
・インテグレータ面の座標において、重心がy_FEA
である部分照明領域46を照明する場合を示している。
図35における点線で示す光路は、図30で説明した設
計原理によるものである。また、実線で示す光路は偏向
によって生じたスポットシフト量Δだけ引き戻して、光
スポットが光軸上に一致するように部分光学素子50を
シフトさせた場合のものである。部分光学素子をシフト
しても光線の角度は変化しないため、実線で示す配置の
場合でも、破線で示す光路の場合と同じ部分照明領域を
照明することができる。
【0161】ここで、実線の光路の主光線に着目する
と、スポットシフトΔと部分照明領域の重心位置とは次
式の比例拡大関係にあることがわかる。
【0162】
【数40】 (40) Δ=fsub/fL・y_FEA =φsub/ρsub・y_FEA
【0163】上式でφsub/ρsubを一定であると考える
と、スポットシフト量Δは部分照明領域の重心位置y_F
EAによって決定されることがわかる。以上の原理を2次
元のx−y方向について拡張することによって2次元的
なスポットシフト量を見積もることができる。
【0164】図34中の矢印は、この原理によって2次
元的なスポットシフト量を見積もるためのものである。
すなわち図34(a)の各矢印は各部分照明領域の光軸
を基準とした重心を指しているので、この重心座標を式
(40)を2次元的に拡張した式に代入することによっ
て2次元的なスポットシフト量を算出できる。例えば、
図34(b)に示したグループG1の中の部分光学素子
Aの中央からの光線は図示のように射出し、スポットシ
フトを起こした後、図34(a)のフライアイ・インテ
グレータ上の部分照明領域A’の中央に達する。この場
合、部分照明領域A’の重心をρsub単位で表示する
と、 (x_FEA,y_FEA)=(-4.5ρsub,0.5ρsub) である。従って、部分光学素子Aに関するスポットシフ
トは式(40)を2次元に拡張した式より、 (Δx,Δy)=(-4.5φsub,0.5φsub) である。
【0165】同様に、図34(b)のグループG5の左
端と、同図のグループG15の左端の部分光学素子につ
いてスポットシフトを見積もると、それぞれ次式とな
る。 (Δx,Δy)=(-0.5φsub,4.5φsub) (Δx,Δy)=(-0.5φsub,-4.5φsub)
【0166】さらに、全ての部分光学素子のスポットシ
フトについて検討すると、最終的には、図34に示した
部分光学素子のうち8つの部分光学素子からの光線がス
ポットの最外周を決定することがわかる。これより基本
光学素子51の後段に生成される2次光源のx−y有効
径は24φsub×8φsubとなる。このような基本光学素
子51を図9のように配列した場合の光スポットの集合
の最外周より、回折光学素子21の後段に生成される2
次光源のx,y方向の有効径は24φsub×40φsubとな
る。
【0167】ここで、図12(a)、(b)の結像系と
してx−y対称系の場合を考えると、光束が蹴られない
ためには、φ2ndを40φsubとしておく必要があること
がわかる。このように、2次光源の有効径φ2ndは単純
にφDOE(=34φsub)と等しくならない。
【0168】以上説明した手順により、部分光学素子の
配列個数が定まったので、式(1)よりφsubが定ま
る。また、φ2ndが定まったので、式(2)よりfLが
定まる。このようにして求めたfL、ρsubを式(3)
に代入することによってfsubを定めることができる。
【0169】そして、以上のように求めたfL,部分照
明領域の重心座標等を式(32)〜(35)に代入する
ことによって偏向位相成分ρ_dif(x,y)が定まる。ま
た、fsubを式(37)に代入することによって回転対
称レンズの位相成分ρ(x,y)が定まる。さらに、これら
を式(36)に代入することによって各部分光学素子の
位相分布ρtotを決定することができる。
【0170】なお、以上の説明では図12(a),
(b)と式(1)〜(3)は1方向についてのみ説明し
たが、x方向とy方向とで非対称である場合にも適用す
ることができる。この場合にはx,yそれぞれの方向に
ついて上記と同様の関係式に基づいて検討することが好
ましい。
【0171】以下に具体的な数値例を示す。本実施形態
の具体的数値例は基本的に第1実施形態の数値例と同様
である。回折光学素子21は、図34(b)及び図9に
示したように34個×34個の部分光学素子から構成さ
れている場合を考える。また、光学系の全長、露光領域
の制限等を考慮して、上記式(13)と同様の値を用い
る。
【0172】
【数41】 (13) φDOE=40mm φFE=4mm fFE=20mm
【0173】また、ρsub=φFE、φ3rd=φFEとす
る。まず、式(1)にφDOEとk=34を代入し、部分
光学素子50の有効径φsubを得る。
【0174】
【数42】 (14) φsub=φDOE/k=1.176mm φsubが定まったので2次光源の有効径φ2ndが定まる。
図34(b),図9の配列の場合は、既に検討したよう
に、
【0175】
【数43】 (15) φ2nd=40φsub= 47.059mm である。次に式(2)の右辺に上記で求めた値を代入し
fLを得る。
【0176】
【数44】 (16) fL=φ2nd/φ3rd・fFE =235.294mm また、式(3)よりfsubが得られる。
【0177】
【数45】 (17) fsub=fL・φsub/ρsub =69.204mm
【0178】そして、所望の部分照明領域の重心座標
(x_FEA、y_FEA)、波長λ、回折光学素子の
基盤屈折率nを式(32)〜(39)の組に代入するこ
とによって、前記部分照明領域を照明するための部分光
学素子50の表面形状h(x,y)を定めることができる。
【0179】上記手順を必要な部分照明領域の全てに対
して行なうことによって対応する部分光学素子の表面形
状を全て定めることができる。このようにして定めた複
数の部分光学素子50を図34(b)のように配列した
ものが基本光学素子51のパターンとなる。さらに、基
本光学素子51を図9のように配列したものが回折光学
素子21全体のパターンとなる。このパターンに従っ
て、電子線マスクをEB描画し、レジストを塗布したガ
ラス基板に転写し、パターンをエッチングすることによ
って回折光学素子21を製造することができる。
【0180】また、本実施形態における、インテグレー
ト効果、空間コヒーレンス、及び収差補正に関しては、
第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0181】(第5実施形態)本実施形態は、回折光学
素子により通常の円形照明を行うものである。図1にお
いて、モータMT1によりレボルバ3を回転し本実施形
態にかかる回折光学素子を光路中へ挿入し、モータMT
2によりレボルバ7を回転して開口絞り35を選択す
る。基本的な設定は第2実施形態と同様である。本実施
形態で特徴的な点は以下に述べる設計手順にある。第2
実施形態では仮想レンズを用いて設計を行ったが、本実
施形態では基本照明領域を部分照明領域に分割し、この
部分照明領域をグループ分けすることで設計を行う。
【0182】図36(a)は、基本照明領域60を部分
照明領域61に分割し、その部分照明領域をG1〜20
のグループにグループ分けした様子を示す図である。本
実施形態においても部分照明領域61はフライアイ・イ
ンテグレータの要素レンズ入射面と一致させている。ま
た、第2実施形態で説明したように、部分照明領域のグ
ループG1〜G20と部分光学素子のグループG1〜G
20とは相似形となる。
【0183】そして、図36(b)に示すように、部分
照明領域61のグループG1〜G20を照明するための
部分光学素子62のグループG1〜G20を10列×2
行の形に稠密に配列したものが新たな基本光学素子63
となる。ここで、図36(b)の各グループG1〜G2
0内の部分光学素子の配列と、同図(a)の部分照明領
域のグループG1〜G20内の対応する部分照明領域の
配列とは、180°回転した関係になっている。最後
に、この基本光学素子63をy方向に20個繰り返し配
列することによって全体で40個×40個の部分光学素
子の正方領域の新たな回折光学素子が形成される。
【0184】以下に具体的な数値例を示す。本実施形態
の具体的数値例は基本的に第2実施形態の数値例と同様
である。本実施形態は、第2実施形態においてレボルバ
を回転させた状態なので、φDOE、φFE、fFEは
第2実施形態と同じ値である。また、ρsub=φFE、
φ3rd=φFEとする。まず式(1)にφDOEとk=40を
代入し、部分光学素子62の有効径φsubを得る。
【0185】
【数46】 (18) φsub=φDOE/k=1.000mm φsubが定まったので2次光源の有効径φ2ndが定まる。
φ2ndは第1実施形態の場合と同様に、部分光学素子の
配列の場合に関して以下の結果を得る。
【0186】
【数47】 (19) φ2nd=46φsub= 46.000mm 次に式(2)の右辺に上記で求めた値を代入し、fLを
得る。
【0187】
【数48】 (20) fL=φ2nd/φ3rd・fFE = 230.000mm 式(3)より、fsubを求める。
【0188】
【数49】 (21) fsub=fL・φsu b/ρsub =57.500mm
【0189】以上のごとく算出した数値と、所望の部分
照明領域の重心座標(x_FEA、y_FEA)、波長
λ、回折光学素子の基盤屈折率nを式(32)〜(3
9)の組に代入することによって、前記部分照明領域を
照明するための部分光学素子62の表面形状h(x,y)を
定めることができる。
【0190】上述の手順を必要な部分照明領域の全てに
対して行なうことにより対応する部分光学素子の表面形
状を全て定めることができる。このようにして定めた複
数の部分光学素子を図36(b)のように配列したもの
が基本光学素子63のパターンとなる。そして、さらに
基本光学素子63をy方向に20個配列したものが回折
光学素子22の全体のパターンとなる。このパターンに
従って、電子線マスクをEB描画し、レジストを塗布し
たガラス基板に転写し、パターンをエッチングすること
によって回折光学素子22を製造することができる。
【0191】また、第2実施形態と同様に、照明方法を
変更すると2次光源面の有効径φ2ndが変化するの
で、充填率を一定の値に維持する場合はリレーレンズの
焦点距離fLが変化する。従って、リレーレンズは焦点
距離が可変な構成とすることが望ましい。例えば、第5
実施形態ではリレーレンズを構成するレンズ素子を光軸
方向に移動すること、又は焦点距離の異なる他のレンズ
素子をリレーレンズ内に挿脱すること(単に挿脱する場
合の他、置換する場合を含む)で第4実施形態と異なる
配置にすることによって焦点距離fLを変更している。
【0192】また、同様の理由により、第5実施形態と
第4実施形態とでは部分光学素子の焦点距離fsubが
異なっている。従って、回折光学素子は焦点距離の相違
を加味してレボルバーに設置する事が望ましい。例え
ば、第4実施形態と第5実施形態とでリレーレンズの焦
点面を一定とし、焦点距離のみ変化した場合には、部分
光学素子の焦点距離fsubのずれ量だけ回折光学素子
のz方向の位置をずらして配置する必要がある。具体的
には、第5実施形態における部分光学素子の焦点距離f
subは、第4実施形態における部分光学素子の焦点距
離fsubよりも11.704mm短くなっている。従
って、第5実施形態の回折光学素子は第4実施形態の回
折光学素子21よりもフライアイ・インテグレータ側に
11.704mmシフトした位置に配置することが望ま
しい。
【0193】ここで、リレーレンズの焦点面と焦点距離
とを同時に変更する構成とすることもできる。そして、
第4実施形態と第5実施形態との部分光学素子の焦点距
離fsubのずれ分を吸収するようにリレーレンズの焦
点面位置を設定することができる。この場合には、本実
施形態にかかる回折光学素子22と回折光学素子21の
z方向の位置は同じにすることができる。なお、充填率
を一定としない場合は、光束がケラれない範囲でリレー
レンズの焦点距離fLを一定とすることもできる。
【0194】また、照明系の収差補正に関しても、第2
実施形態と同様の手順で行うことができる。なお、充填
率を光束がケラれない範囲に設定し、かつ収差補正をし
ない場合には照明方法を変更しても焦点距離fL、fs
ubを一定とすることができる。この場合、回折光学素
子を配置する位置は固定されていて良い。
【0195】さらに、本実施形態の場合のインテグレー
ト効果、空間的コヒーレンスも第2実施形態の場合と同
様であるので、その説明は省略する。
【0196】(第6実施形態)第6実施形態は、本発明
をスキャン露光機に適用したものである。基本的な設定
は第3実施形態と同様である。本実施形態で特徴的な点
は以下に述べる設計手順にある。第3実施形態では仮想
レンズを用いて設計を行ったが、本実施形態では基本照
明領域を部分照明領域に分割し、この部分照明領域をグ
ループ分けすることで設計を行う。スキャン露光機の構
成及び回折光学素子が輪帯照明を行う点については第3
実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0197】図37(a)は、基本照明領域70を部分
照明領域71に分割し、その部分照明領域をG1〜G2
6のグループにグループ分けした様子を示す図である。
本実施形態においても、部分照明領域71はフライアイ
・インテグレータの要素レンズ入射面と一致させてい
る。また、第1実施形態で説明したように、部分照明領
域71のグループG1〜G26と部分光学素子72のグ
ループG1〜G26とは相似形となっている。
【0198】次に、図37(b)のように、上記手順に
基づいて部分照明領域71のグループG1〜G26を照
明するための部分光学素子72のグループ1〜26を3
4列×2行の形に稠密に配列する。これが新たな基本光
学素子73となる。ここで、図37(b)の各グループ
G1〜G20内の部分光学素子の配列と、図37(a)
の部分照明領域のグループG1〜G26内の対応する部
分照明領域の配列とは、180°回転した関係になって
いる。そして、この新たな基本光学素子73をy方向に
17個繰り返し配列することによって回折光学素子を構
成する。x−y方向における部分光学素子数は34個×
34個となる。
【0199】図23は本第6実施例の回折光学素子の全
体図である。同図では基本光学素子73をy方向に17
個配列することによって回折光学素子を構成している。
x―y方向に関する部分光学素子数は34個×34個と
なっている。なお、部分光学素子72は、フライアイ要
素レンズに対応して長方形となっているので、全有効径
も長方形となる。従って、回折光学素子への入射ビーム
もほぼ同じ大きさの長方形に整形しておくことが望まし
い。
【0200】以下、具体的な数値例を示す。本実施形態
の具体的数値例は基本的に第3実施形態の数値例と同様
である。まず、回折光学素子の配列は図37(b)、図
26に示すように配列されており、34個×34個の部
分光学素子から構成されている場合を考える。また、光
学系の全長、露光領域の制限から以下の値が定まってい
るものとする。
【0201】
【数50】 (22) φDOE_x=40mm φDOE_y=20mm φFE_x=8mm φFE_y=4mm fFE=20mm また、ρsub_x=φFE_x, ρsub_y=φFE_y, φ3rd_x=φFE_x, φ3rd_y=φFE_y, とそれぞれする。
【0202】まず、式(1)にφDOE_x,φDOE
_yとk=34を代入し、部分光学素子72の有効径φ
sub_x,φsub_yを得る。
【0203】
【数51】 (23) φsub_x=φDOE_x/k_x =40mm/34 =1.176mm φsub_y=φDOE_y/k_y =20mm/34 =0.588mm
【0204】ここで、φsubが定まったので2次光源
の有効径φ2nd_x,φ2nd_yが定まる。φ2n
dは第4実施形態の場合と同様に、上述の部分光学素子
の配列に関して検討することができる。
【0205】
【数52】 (24) φ2nd_x=26・φsub_x =30.588mm φ2nd_y=44・φsub_y =25.882mm
【0206】以上のように、φ2nd_xはφ2nd_
yより大きいが、フライアイ要素レンズのxy有効径比
が2:1であることと、前段に配置するリレーレンズが
回転対称レンズであることを考えると、3次光源におい
て光束がケラれないためには、y方向の値によってfL
を定める必要があることが理解される。従って、式
(2)の右辺にφ2nd_y,φ3rd_y,fFFを
代入し、fLを得る。
【0207】
【数53】 (25) fL=φ2nd_y/φ3rd_y・fFF =129.412mm また、式(3)より、fsubを求める。
【0208】
【数54】 (26) fsub=fL・φsub_y/ρsub_y =19.031mm
【0209】そして、上述のように算出した数値と、所
望の部分照明領域の重心座標(x_FEA、y_FE
A)、波長λ、回折光学素子の基盤屈折率nを式(3
2)〜(39)の組に代入することによって、前記部分
照明領域を照明するための部分光学素子72の表面形状
h(x,y)を定めることができる。
【0210】かかる手順を必要な部分照明領域の全てに
対して行なうことによって、対応する部分光学素子の表
面形状を全て定めることができる。このようにして定め
た複数の部分光学素子72を図37(b)のように配列
したものが基本光学素子73のパターンとなる。さら
に、図26に示すように、基本光学素子73をy方向に
17個繰返し配列したものが回折光学素子の全体のパタ
ーンとなる。このパターンに従って、電子線マスクをE
B描画し、レジストを塗布したガラス基板に転写し、パ
ターンをエッチングすることによって回折光学素子を製
造することができる。
【0211】また、本実施形態のインテグレート効果、
空間的コヒ−レンスに関しては、第3実施形態と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0212】また、第3乃至第6実施形態は、例えば、
回折光学素子として基板の片面にレンズ成分と偏向成分
とを有する1次元グレイティングを施したものを説明し
たが、本発明はこれに限られない。その代表的な変形例
として、以下の(A)〜(E)に示す場合を掲げること
ができる。なお、ここで、回折光学素子をDOE,マイ
クロレンズアレーをMLAと呼ぶ。 (A)基板の片面に第3〜第6実施形態の部分光学素子
と同様の作用をするMLAを形成する場合: (B)基板の光源側の面にDOE、他方の面にDOEを
形成する場合: (C)基板の光源側の面にMLA、他方の面にDOEを
形成する場合: (D)基板の光源側の面にDOE、他方の面にMLAを
形成する場合: (E)基板の光源側の面にMLA、他方の面にMLAを
形成する場合 なお、(B)から(E)の例については光源側の面に形
成するDOEまたはMLAをレンズ成分、他方の面に形
成するDOEまたはMLAを偏向成分とすることが望ま
しい。またさらに、他の変形例として、基板の片面に第
1〜第3実施形態の部分光学素子と同様の作用をするM
LAを形成する場合も可能である。
【0213】以上、輪帯照明の場合の回折光学素子につ
いて説明してきたが、輪帯照明以外の場合についても上
記と同様の手順で回折光学素子を構成することができ
る。ただし、照明形態を変化させると、第1又は第2実
施形態のように、リレーレンズの焦点距離fLと部分光
学素子の焦点距離fsubが変化する場合がある。従っ
て、リレーレンズは焦点距離が可変な構成であることが
望ましい。また、各回折光学素子は、リレーレンズの焦
点面位置と部分光学素子の焦点距離とに応じたレボルバ
内のz方向(光軸方向)位置に設置することが望まし
い。
【0214】以下、光ホモジナイザーに関して第7から
第11実施形態について説明する。 (第7実施形態)光ホモジナイザーは図3に示したよう
に、基本光学素子40を行列状に配列することによって
構成することができる。第7実施形態は基本光学素子4
0に工夫を加えることによって各種ノイズパターンによ
って発生する照明不均一を低減するものである。図38
は第7実施形態の原理図である。図38では基本素子A
と基本素子Bからの光束がフライアイ・インテグレータ
を重畳的に照明している。同図では基本素子Aによる強
度分布を実線、基本素子Bによる強度分布を点線で示し
ている。各強度分布は同図のごとく回折等の影響による
ノイズパターンを含んだものとなる。そこで、図38に
示すように、基本素子AとBがフライアイ・インテグレ
ータ6上に作る照明領域の位置が少しずれるように、基
本素子AとBをあらかじめ設計しておく。その際、ずら
し量をノイズパターンの山と谷が互いに埋め合う関係に
しておくことによって基本素子AとBによる合成強度分
布の均一性を向上することができる。ここで、図38は
1次元の場合の説明であるが、ノイズパターンが2次元
的に発生している場合には、例えば図39のように複数
の照明領域A〜Dをxy方向に2次元的にずらして配置
することが望ましい。
【0215】ここで、ずらし量の算出は、図38の構成
において基本素子Aの強度分布を波動光学的シミュレー
ションし、フライアイ・インテグレータ上での強度パタ
ーンを求めることによって行うことができる。また簡略
した見積もりとしては、従来行われているエッジのフレ
ネル回折強度分布を用いることもできる。なお、実際に
試作を行うと製造誤差に起因するノイズパターンが重畳
することもあるので、その強度分布を測定し、所望のノ
イズパターンを打ち消すように基本素子の照明領域の位
置を再設計することが望ましい。例えば基本素子を構成
する部分素子によって生成される部分照明領域の幅の1
/2だけ照明領域がずれるように設計された2種類の基
本素子を含んでいることが望ましい。
【0216】照明領域のずらし量の典型的な値としては
数10μmから数百μm程度以上となるが、本発明のよ
うにガラス基板上に複数の基本素子をエッチングして製
造する光ホモジナイザーの場合には照明領域の位置を十
分な精度でコントロールすることが可能である。また以
上の説明では所謂コンベンショナル照明の場合について
説明したが、輸帯照明、4極照明などの変形照明の場合
についても、複数の照明領域の位置を少量ずつずらし
て、重畳することによって同様に実施することができ
る。例えば基本素子を構成する部分素子によって生成さ
れる部分照明領域の幅の1/2だけ照明領域がずれるよ
うに設計された2種類の基本素子を含んでいることが望
ましい。
【0217】(第8実施形態)光ホモジナイザーは図3
に示したように、基本素子40を行列状に配列すること
によって構成することができる。第8実施形態はこの配
列方法に工夫を加えることによって干渉ノイズによって
発生する照明不均一を低減するものである。図40は光
ホモジナイザーの配列と干渉ノイズ重複に関する関係を
示している。同図のように、干渉ノイズはフライアイ・
インテグレータを干渉性のある光束で照明した場合、そ
の光束が波面分割され、ウエハ共役面において再び合成
される際に発生する。干渉ノイズのピッチP_nは、フ
ライアイ・インテグレータのピッチをP_FE、リレー
レンズ4’の焦点距離をfL2、使用波長をλとして
【0218】
【数55】 (27) P_n=λ・fL2/P_FE で与えられる。図40では基本素子Aからの光束による
干渉ノイズを実線(干渉ノイズA)、基本素子Bによる
干渉ノイズを点線(干渉ノイズB)で示している。干渉
ノイズAとBはフライアイ・インテグレータ上での照明
光傾斜による位相差△が波長の整数倍となるとき、図4
0のように互いに重なり、強調されてしまう。ここで位
相差△は基本素子AとBの光束の傾き角をθとして、
【0219】
【数56】(28) △=P_FE・sinθ で与えられる。干渉ノイズ強調の条件は
【0220】
【数57】(29) △=n・λ(nは整数) である。ここで傾き角θは基本素子AとBの距離L_H
とリレーレンズ4の焦点距離fL1によって決まること
がわかる。以下では一例としてリレーレンズ4がf・s
inθ型のレンズの場合を考える。この場合sinθは
次式で与えられる。
【0221】
【数58】(30) sinθ=L_H/fL1 ここで(28),(30)式より△/λを計算すると次
式となる。
【0222】
【数59】 (31) △/λ=L_H・P_FE/(fL1・λ) =L_H/P_FT
【0223】なお、式(31)ではP_FT=fL1・
λ/P_FEなる関係式を用いて式を整理した。P_F
Tはフライアイ・インテグレータの周期パターンをリレ
ーレンズ4によって光学的フーリエ変換したパターンの
ピッチに対応する。式(29)より、式(31)の右辺
が整数となる場合に干渉ノイズが強調しあうことが理解
される。しかし、L_Hを上手く選ぶことによって干渉
ノイズを低減することが可能である。以下では、基本素
子間の距離L_Hを光ホモジナイザーの最周辺にある素
子(m=1とする)から測定するものとする。この場合
m番目の基本素子と最周辺の基本素子の距離L_Hは次
式で与えられる。
【0224】
【数60】(32) L_H=(m−1)・P_H
(m=1,2,…m_max)ここでP_Hは光ホ
モジナイザーの着目する方向の基本素子ピッチ、m_m
axはその方向に存在する基本素子数である。さらにP
_Hは任意の整数kと任意の実数φによって一般に次式
で与えることができる。
【0225】
【数61】 (33) P_H=k・P_FT+φ 式(32)、(33)を式(31)に代入して次式を得
る。
【0226】
【数62】 (34) △/λ=(m−1)・k+(m−1)・(φ/P_FT) 式(34)で第一項(m−1)・kは必ず整数となるの
で、位相差を考える場合無視してもよい。結局式(3
4)の第二項だけを考えればよい。この項を見ることに
よって干渉ノイズを効率よく低減するには、
【0227】
【数63】 (35) φ/P_FT=1/m_max であればよいことがわかる。これを式(34)に代入
し、第一項を無視して次式を得る。
【0228】
【数64】 (36) △/λ=(m−1)/m_maX 一例として基本素子数m_maxが4の場合を考えると
【0229】
【数65】 (37) △/λ=0,1/4,2/4,3/4 となる。この場合4つの基本素子による干渉ノイズの位
相が徐々にシフトし、丁度基本周期P_nを等間隔で充
填することがわかる。この様子は図41のように示され
る。実際に式(35)よりφを定め、さらに式(33)
よりP_Hを求める数値例を示す。まず、基本パラメー
タとして
【0230】
【数66】 (38) P_FE=2mm, fL1=200mm, λ=0.248μm とする。次にP_FTを求める。
【0231】
【数67】 (39) P_FT=fL1・λ/P_FE =24.8μm 基本素子数m_maxが20個の場合を考える。これと
式(39)を式(35)に代入し、φを求める。
【0232】
【数68】 (40) φ=P_FT/m_max =1.24μm 式(39)、(40)を式(33)に代入して次式を得
る。
【0233】
【数69】 (41) P_H=k・24.8μm+1.24μm kとして適当な数値40を選ぶと、
【0234】
【数70】(42) P_H=993.24μm となる。典型的な値としては上記のようになるが、本発
明のようにガラス基板上に複数の基本素子をエッチング
して製造する光ホモジナイザーの場合には、そのピッチ
P_Hを十分な精度でコントロールすることが可能であ
り、上記方法を実施することができる。このようなピッ
チの光ホモジナイザーを製造することによって干渉ノイ
ズの影響を効率よく低減することができる。従来技術の
ごとく第1フライアイとする場合には位相差は要素レン
ズの外径公差(10μm程度)で決まっており、このよ
うな規則的な位相コントロールは不可能であった。すな
わち干渉ノイズの低減はランダム規則によっており、低
い効率であった。
【0235】なお、光ホモジナイザーに入射する照明光
束の空間的干渉性を考慮した場合、その空間的可干渉距
離より基本素子ピッチP_Hが大きくなるようにkを設
定することが望ましい。また、以上の検討は図40の配
置によらず、フライアイ・インテグレータまたは干渉ノ
イズの任意の方向の周期について実施することができ
る。その場合にはその方向の断面内について上記計算を
行えばよい。従ってフライアイ・インテグレータの内部
の配列として任意の配列の場合に対応できる。また、以
上に説明した内客はフライアイ・インテグレータのかわ
りにマイクロレンズアレイやロッドインテグレータを用
いた場合でも同様に実施可能である。
【0236】(第9実施形態)第9の実施形態はエッチ
ングによる光ホモジナイザーの基本製造方法に関するも
のである。図42に光ホモジナイザーの製造原理を示
す。図42では光ホモジナイザーの基本素子パターン
(1つまたは複数)が描画されたレチクルRを設置し、
照明光学系ILからの所望の照明光により照射し、投影
レンズTLを介してフォトレジストを塗布したガラス基
板G上に基本素子パターンを縮小露光し、この露光動作
をガラス基板Gの位置をシフトしつつ繰り返すことによ
って基本素子の潜像をアレイ状に生成している。そし
て、潜像を現像しエッチングするすることによって高精
度な光ホモジナイザーを製造することができる。ここ
で、縮小投影露光装置としては従来のステッパー方式や
スキャン・ステッパー方式のものを用いることが可能で
ある。露光波長としてはUVやDUV,EUVを用いる
ことが可能である。
【0237】また、レチクルは電子ビーム描画や光描画
方式のものを用いることが可能である。図43は基本素
子のレチクルパターン(同図A)と最終的な光ホモジナ
イザーの2次元配列の対応関係(同図B)を示してい
る。図43ではレチクル上には描画された基本素子(=
基本単位P0)Pがガラス基盤の有効径内に行列状に繰
り返しパターニングされている。
【0238】(第10実施形態)第10実施形態はレチ
クル上の基本単位として複数の基本素子を含む場合に関
するものである。図44(B)はレチクル上の基本単位
P0として基本素子Pを4個含む場合を示している。こ
のレチクルを使用した場合、1回の露光によって4つの
基本パターンを露光することができる。すなわち図43
(B)のパターンを露光するのに、図43(A)のレチ
クルを使用して露光する場合に比べて露光回数を1/4
に低減することができる。このため光ホモジナイザー製
造のスループットが向上し、光ホモジナイザーのコスト
ダウンが行える。図44(B)のようなレチクルの製造
方法としては、電子ビーム描画によって図44(A)に
示すような一つの基本素子パターンを含む元レチクル
R’を描画しておき、これを不図示の光露光装置によっ
て複数露光し、パターニングする方法がある。また、別
の方法として電子ビーム描画によって直接複数の基本素
子パターンを描画してもよい。この場合、各基本パター
ンを描画する際に発生する描画誤差はそれぞれ異なり、
かつ最終的には各素子は並列に使用されるので、レチク
ル描画誤差が相殺される効果もある。
【0239】ここで、第10実施形態は第7実施形態で
述べたパターニングに適用することもできる。図45
(A)は基本単位P0として基本素子A〜Dを含んでい
るレチクルRである。基本素子A〜Dはそれぞれ、図3
9の照明領域A〜Dを発生するようパターニングされて
いる。図45(B)は同図(A)のレチクルをガラス基
板上に複数回転写し、パターニングして製造した光ホモ
ジナイザーである。この光ホモジナイザーを使用するこ
とによって回折や製造誤差等による照明不均一を押さえ
つつ、所望の照明パターンを得ることができる。なお、
光ホモジナイザーの有効径内には基本素子A〜Dがそれ
ぞれ同数だけ含まれていることが望ましい。
【0240】(第11実施形態)第11実施形態は特定
の方向の干渉ノイズを低減するためのものである。図4
6(A)は一例としてy方向に周期的に変化する干渉ノ
イズを低減する場合の例である。第11実施形態では、
光ホモジナイザー内の基本パターンは異なる列(x座標
が等しい基本素子の組を列とする)に関して徐々にy座
標がシフトするようパターニングしてある。この配列に
よって、光ホモジナイザーの有効径内に少なくとも2つ
以上の独立な可干渉領域が存在すれば、その独立な可干
渉領域がウエハ(共役)面上にそれぞれ生成する干渉ノ
イズがy方向にシフトして重畳する。強度分布の位相シ
フト量は各列の座標シフトLHに比例し、次式で与えら
れる。
【0241】
【数71】(43) △/λ=L_H/P_FT ここで、L_Hは基準列である最左列から測定するもの
とする。またP_FT=fL1・λ/P_FEである。
次に各列のシフトピッチをδ、列の指標をm(最左列が
m=1)とするとL_H=(m−1)×δである。これ
を式(43)に代入し、次式を得る。
【0242】
【数72】 (44) △/λ=(m−1)×δ/P_FT (m=1,…,m_max) m_maxは列の数である。式(44)見ると干渉ノイ
ズを効率よく低減するには、
【0243】
【数73】 (45) δ/P_FT=1/m_max であればよいことがわかる。すなわち、
【0244】
【数74】 (46) △/λ=(m−1)/m_maX である。一例として列数m_maxが4の場合を考える
【0245】
【数75】 (47) △/λ=0,1/4,2/4,3/4 となる。この場合m=1から4の各列が発生する干渉ノ
イズの位相が徐々にシフトし、干渉ノイズを等間隔で効
率良く充填することがわかる。式(45)をδについて
解いて次式を得る。
【0246】
【数76】(48) δ=P_FT/m_max P_FTの計算値とm_maxを式(48)に代入する
ことによってδを求めることができる。以下に実際の数
値例を示す。基本パラメータが第8実施形態と同じく式
(38)の場合を考えると、P_FTは式(39)と同
じになる。
【0247】
【数77】(39) P_FT=24.8μm 列m_maxが40個の場合を考え、これと式(39)
を式(48)に代入し、δを求めることができる。
【0248】
【数78】 (40) δ=P_FT/m_max=0.62μm 典型的な値としては上記のようになるが、本発明のよう
にガラス基板上に複数の基本素子をエッチングして製造
する光ホモジナイザーの場合には、各列のずらしピッチ
δを十分な精度でコントロールすることが可能であり、
上記方法を実施することができる。このようなピッチの
光ホモジナイザーを製造することによって干渉ノイズの
影響を効率よく低減することができた。ここで、本第1
1実施形態と第10実施形態を合成した実施形態も可能
である。この場合の光ホモジナイザーのパターンは図4
6(B)のように与えればよい。また、図46(A)や
(B)の光ホモジナイザーをパターニングするためのレ
チクルとしてそれぞれ図47(A)又は(B)のような
所望の列方向シフトをあらかじめ含んでいるレチクルを
用いることが可能である。さらに、第11又は第8実施
形態において、干渉ノイズを非等間隔(即ち、kが一定
ではなく、少しずつ変わる場合)で充填しても良い。そ
の他にも本実施形1〜11を組み合わせた多様な実施形
態が可能である。
【0249】以上説明した各実施形態では、回折光学素
子による二次光源面のy方向有効径がフライアイ要素レ
ンズの有効径を完全に充填する場合、即ち、隙間無く配
列した場合について説明したが、本発明はこれに限られ
ず、周辺散乱を防止するために多少の余裕を持たせて充
填してもよい。
【0250】また、回折光学素子内の基本光学素子は長
方形の基本光学素子をy方向に繰り返し配置している
が、基本光学素子の形状は多角形でもよい。さらに、基
本光学素子が常に一定の形状である必要もない。加え
て、基本光学素子内の部分光学素子の配列についても上
記各実施形態と異なる配置をとることもできる。また、
回折光学素子は複数の基本光学素子によって構成してい
るが、回折光学素子に含まれる基本光学素子は1つであ
っても良い。この場合には基本光学素子が回折光学素子
そのものとなる。
【0251】また、上記各実施形態では、部分光学素子
による部分照明領域が、フライアイ・インテグレータの
要素レンズに一致する楊合について説明したが、部分照
明領域は上記各実施形態の場合よりも、広くすること、
又は狭くすることもできる。さらに、部分光学素子の形
状は多角形としてもよい。また、部分光学素子は一定の
形状である必要がない。基本光学素子と部分光学素子の
形状と配列方法は回折光学素子の有効径の形状、又はフ
ライアイの有効径の形状を加味したうえで多様な形態が
可能である。なお、上述したように、収差補正をしない
場合には、照明方法を変更しても回折光学素子の位置を
一定とすることができる。従って、この場合は回折光学
素子を保持する機構の構造を簡便にできる。
【0252】また、フライアイ・インテグレータの要素
レンズ数が100個程度の場合について説明したが、要
素数が1000個程度の場合についても本発明を適用で
きることは言うまでもない。要素数を増加させれば、絞
り面の照明光の照度の均一性をより向上することができ
る。また、本発明は輪帯照明と通常照明の場合に限定さ
れず、4極照明をはじめとする任意の変形照明または通
常照明に適用可能である。また、以上では、照明形態
(通常照明、輪帯照明、4極照明等)の切り替えは、回
折光学素子と開口絞りとを同期して切り替える場合につ
いて説明したが、本発明は開口絞りが無い場合について
も適用可能である。すなわち本発明では任意の照明分布
を生成することが可能であるので、各照明形態用の回折
光学素子がフライアイ・インテグレータ上に生成する強
度分布そのものが、各照明形態の絞りの役割を兼ねるこ
とが可能である。ただし、開口絞りを完全に無くしてし
まうのではなく、ノイズ光カットのために、投影レンズ
の瞳面形状にほぼ対応した開口絞りを固定配置しておく
ことも可能である。さらに、通常の回折光学素子は製造
誤差等のために回折されない0次光(直進光)を発生し
てしまう場合が多い。この0次光はフライアイ・インテ
グレータの中央要素近傍に集中し、ノイズ光となってし
まう。このため照明形態によらず、フライアイ・インテ
グレータの中央付近(光軸付近)の領域は常に遮光され
ていることが望ましい。この遮光措置はフライアイ・イ
ンテグレータの入射面近傍から射出面近傍までの間の任
意の位置に配置することが可能である。
【0253】以上説明した本発明の実施の形態では、オ
プティカルインテグレータとして、複数の光学素子を集
積してなるフライアイレンズを適用したが、本発明では
フライアイレンズには限定されない。例えば、第2フラ
イアイレンズとして、光軸方向に沿った内面反射面を有
するロッド型インテグレータを配置する。そして、リレ
ー光学系として、第1フライアイレンズの射出端面或い
は射出面側に形成される複数の光源像とロッド型インテ
グレータの入射面とを共役な関係にするものを用いる。
この場合において、第2オプティカルインテグレータが
形成する実質的な面光源は、ロッド型インテグレータの
入射端面の位置近傍に形成される複数の光源像の虚像か
らなる。さらに、オプティカルインテグレータとして、
1つの基板平面内に複数のレンズが形成されているマイ
クロレンズアレイを用いても良い。なお、上記各実施形
態における光源1としては、波長248nmのレーザ光
を供給するKrFエキシマレーザ、波長193nmのレ
ーザ光を供給するArFエキシマレーザ、波長157n
mのレーザ光を供給するF2エキシマレーザ、YAGレ
ーザの高調波、又は水銀ランプのi線(波長365n
m)などを用いることができる。
【0254】また、上記各実施形態の投影露光装置の用
途としては、半導体製造用の露光装置に限定されること
無く、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パ
ターンを露光するための液晶用の露光装置や、薄膜磁気
ヘッドを製造するための露光装置にも広く適用できる。
【0255】また、上記各実施形態の投影光学系として
は、屈折型の投影光学系、反射型の投影光学系、反射屈
折型の投影光学系などを適用することができ、その投影
倍率は縮小倍率には限られず、等倍、拡大倍率であって
も良い。このように、本発明は様々な変形例を取り得る
ことができる。
【0256】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入射光束を効率良く所定の断面形状を有する光束に変換
することができる。また、回折光学素子によって諸収差
を補正し、通常の屈折系だけで構成される照明系に比較
して格段に高い均一度を有する照明光を得ることができ
る。また、回折光学素子を構成する部分光学素子の配列
周期を光源の空間コヒーレンス長以上となるようにして
干渉ノイズを低減し、さらに、露光中を通じて残存ノイ
ズを平均化することによって、高い照明均一度を達成で
きる。また、本発明によれば、高精度、高効率でかつ照
明均一度の格段に高い光ホモジナイザーを製造すること
ができる。また、光ホモジナイザーの製造において高ス
ループット、低コストを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる投影露光装置の概略構成
を示す図である。
【図2】レボルバーの構成を示す図である。
【図3】回折光学素予の概念を説明する図である。
【図4】回折光学素子によるインテグレート(平滑化)
原理を説明する図である。
【図5】フライアイ・インテグレータ上の照明領域を示
す図である。
【図6】部分照明領域を説明する図である。
【図7】回折光学素子の表面形状決定原理を説明する図
である。
【図8】仮想回折レンズの分割と再配列を説明する図で
ある。
【図9】基本光学素子の配列を示す図である。
【図10】基本光学素子の他の配列を示す図である。
【図11】フライアイ・インテグレータ上のマージンを
持たせた場合の照明領域を示す図である。
【図12】(a),(b)は部分光学素子の焦点距離を
決定するための原理を説明する図である。
【図13】(a)〜(c)は、回折レンズの設計原理を
示す図である。
【図14】連続形状レンズとバイナリー回折レンズとの
構成を示す図である。
【図15】バイナリー回折レンズの構成を示す図であ
る。
【図16】再配列した後のバイナリー回折レンズの一部
構成を示す図である。
【図17】バイナリー回折レンズにおける光線図である
【図18】部分光学素子によって照明光学系全体の収差
を補正する原理を説明する図である。
【図19】マージンが有る場合の部分照明領域を説明す
る図である。
【図20】レチクルブラインドによる遮光効果を説明す
る図である。
【図21】第2実施形態におけるフライアイ・インテグ
レータ上の照明領域を示す図である。
【図22】(a),(b)は、仮想回折レンズの分割と
再配列を説明する図である。
【図23】第3実施形態におけるフライアイ・インテグ
レータ上の照明領域を示す図である。
【図24】部分照明領域を示す図である。
【図25】(a),(b)は、第3実施形態の仮想回折
レンズの分割と再配列を示す図である。
【図26】基本光学素子の全体配列を示す図である。
【図27】(a)は従来技術の露光装置の概略構成、
(b)はダブルフライアイレンズシステムを説明する図
である。
【図28】輪帯形状の開口絞りの構成を示す図である。
【図29】4極照明用の開口絞りの構成を示す図であ
る。
【図30】部分光学素子の設計原理を説明する図であ
る。
【図31】(a),(b)はグレイティングを説明する
図である。
【図32】1次元グレイティングの作用を説明する図で
ある。
【図33】1次元グレイティングにより任意の2次元の
位置を照明する原理を説明する図である。
【図34】(a),(b)は、第4実施形態の基本照明
領域の分割と、それに対応する部分素子の稠密配列配置
を示す図である。
【図35】第4実施形態の部分光学素子がフライアイ・
インテグレータを照明する原理を説明する図である。
【図36】(a),(b)は、第5実施形態の基本照明
領域の分割と、それに対応する部分素子の稠密配列配置
を示す図である。
【図37】(a),(b)は、第6実施形態の基本照明
領域の分割と、それに対応する部分素子の稠密配列配置
を示す図である。
【図38】第7実施形態の原理を説明する図である。
【図39】第7実施形態の原理図(xy面内)である。
【図40】第8実施形態の原理を説明する図である。
【図41】第8実施形態における干渉ノイズの低減原理
を示す図である。
【図42】第9実施形態の概念図である。
【図43】第9実施形態におけるレチクルとそれを用い
た光ホモジナイザーのパターニング規則を示す図であ
る。
【図44】第10実施形態におけるレチクルとそれを用
いた光ホモジナイザーのパターニング規則を示す図であ
る。
【図45】第10実施形態におけるレチクルとそれを用
いた光ホモジナイザーのパターニング規則を示す図であ
る。
【図46】第11実施形態における光ホモジナイザーの
パターニング規則を示す図である。
【図47】第11実施形態における光ホモジナイザーの
レチクル原盤の例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 ビーム整形光学系 3,7 レボルバ 21〜24 回折光学素子 31〜36 開口絞り 4 リレーレンズ 5 振動ミラー 6 フライアイ・インテグレータ 9 レチクル 10 投影レンズ 11 ウエハ 50 部分光学素子 51 基本光学素子 H 光ホモジナイザー

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光束を所定の断面形状の光束に変換
    する回折光学素子において、 前記回折光学素子は複数の部分光学素子から構成され、
    該複数の部分光学素子は該入射光束を夫々所定の部分光
    束に変換し、該部分光束の総和が前記所定の断面形状の
    光束に一致することを特徴とする回折光学素子。
  2. 【請求項2】 前記部分光学素子を複数個含み、1つの
    単位としたものを基本光学素子とし、該基本光学素子複
    数個によって構成されることを特徴とする請求項1記載
    の回折光学素子。
  3. 【請求項3】 前記部分光学素子は、回転対称型レンズ
    成分の位相分布と、入射光を所定方向に偏向する回折格
    子の位相分布とを合成した位相分布に対応した形状を有
    することを特徴とする請求項2記載の回折光学素子。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個以上の基本光学素子と、
    該基本光学素子を構成する複数の部分光学素子とを備
    え、入射光束を所定の断面形状の光束に変換する回折光
    学素子の製造方法において、 前記所定の断面形状を複数の部分領域に分割する工程
    と、 前記複数の部分領域に対応する前記部分光学素子を稠密
    に配列する工程と、 前記稠密に配列された部分光学素子を新たな基本光学素
    子として、該新たな基本光学素子を少なくとも1個以上
    配置する工程とを備えることを特徴とする回折光学素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 所定のパターンが形成されたマスクを照
    明する照明装置において、 光束を供給する光源部と、 請求項1,2又は3記載の回折光学素子を含む光束変換
    部と、 前記光束変換部により回折された光束に基づいて実質的
    な面光源を形成するオプティカルインテグレータと、 前記オプティカルインテグレータからの光束を前記マス
    クへ導くコンデンサ光学系とを備え、 前記光束変換部は、前記所定面上における光強度分布を
    変更可能に構成されることを特徴とする照明装置。
  6. 【請求項6】 前記マスクを支持する第1ステージと、 前記マスクを照明する請求項5記載の照明装置と、 被露光基板を保持する第2ステージと、 前記照明装置により照明された前記マスクのパターンの
    像を前記被露光基板上に投影露光するための投影光学系
    とを備えることを特徴とする投影露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の照明装置により前記マス
    クを照明する工程と、 該照明された前記マスクのパターンの像を感光性材料が
    塗布された被露光基板上に形成する工程とを含むことを
    特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 基板上にエッチングにより形成された複
    数の基本光学素子を有する光ホモジナイザーであって、
    前記基本光学素子は所定面において照明する領域が少量
    ずつ異なる複数の素子であることを特徴とする光ホモジ
    ナイザー。
  9. 【請求項9】 基板上にエッチングにより形成された複
    数の基本光学素子を有する光ホモジナイザーであって、
    該複数の基本光学素子を、オプティカルインテグレータ
    の構成により定まる干渉ノイズパターンの強調周期から
    ずれるように配置したことを特徴とする光ホモジナイザ
    ー。
  10. 【請求項10】 基本光学素子のパタ−ンが描画された
    レチクルを製作する工程と、基板上にフォトレジストを
    塗布する工程と、前記パターンを縮小投影レンズ系を介
    して前記基板上に縮小露光する工程と、前記基板の位置
    をシフトさせ、前記パターンを縮小露光する工程を繰返
    すことにより基本光学素子の潜像をアレイ状に生成する
    工程と、前記潜像を現像し、エッチングする工程とから
    なる光ホモジナイザーの製造方法において、 前記レチクルは、複数の基本光学素子の複数のパターン
    を含むことを特徴とする光ホモジナイザーの製造方法。
  11. 【請求項11】 基本光学素子のパタ−ンが描画された
    レチクルを製作する工程と、基板上にフォトレジストを
    塗布する工程と、前記パターンを縮小投影レンズ系を介
    して前記基板上に縮小露光する工程と、前記基板の位置
    をシフトさせ、前記パターンを縮小露光する工程を繰返
    すことにより基本光学素子の潜像をアレイ状に生成する
    工程と、前記潜像を現像し、エッチングする工程とから
    なる光ホモジナイザーの製造方法において、 前記レチクルに、前記パターンを電子ビームを用いて描
    画する工程をさらに有することを特徴とする光ホモジナ
    イザーの製造方法。
  12. 【請求項12】 基本光学素子のパタ−ンが描画された
    レチクルを製作する工程と、基板上にフォトレジストを
    塗布する工程と、前記パターンを縮小投影レンズ系を介
    して前記基板上に縮小露光する工程と、前記基板の位置
    をシフトさせ、前記パターンを縮小露光する工程を繰返
    すことにより基本光学素子の潜像をアレイ状に生成する
    工程と、前記潜像を現像し、エッチングする工程とから
    なる光ホモジナイザーの製造方法において、 前記レチクルに、電子ビーム描画によって製造した原盤
    を投影露光することによりパターンを描画することを特
    徴とする光ホモジナイザーの製造方法。
  13. 【請求項13】 マスクを支持する第1ステージと、 請求項8又は9記載の光ホモジナイザー又は請求項1
    0,11,12記載の製造方法によって製造された光ホ
    モジナイザーを有し、前記マスクを照明する照明装置
    と、 被露光基板を保持する第2ステージと、 前記照明装置により照明された前記マスクのパターンの
    像を前記被露光基板上に投影露光するための投影光学系
    とを備えることを特徴とする投影露光装置。
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