JP2023164083A - 照明光学系、露光装置、および物品の製造方法 - Google Patents

照明光学系、露光装置、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被照明面での照度均一性の向上に有利な技術を提案する。【解決手段】光源からの光束を用いて被照明面を照明する照明光学系は、第1方向に周期的に配列された複数の第1光学要素を含み、前記光源からの光束で複数の二次光源を形成するインテグレータと、前記複数の二次光源からの光束を用いて前記被照明面を照明するためのレンズと、第2方向に周期的に配列された複数の第2光学要素を含み、前記複数の第2光学要素の各々によって前記光源からの光束を発散させて前記インテグレータに入射させるように、前記光源と前記インテグレータとの間の光路上に配置された光発散部材と、を備え、前記第1方向と前記第2方向とがなす角度が0度より大きく45度より小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、照明光学系、露光装置、および物品の製造方法に関する。
半導体素子などのデバイスを製造するフォトリソグラフィ工程では、一般的に、原版(マスク又はレチクル)に形成されたパターンを、感光剤を塗布した基板(シリコン基板やガラス基板)に転写する露光装置が用いられている。露光装置では、基板に転写するパターンの微細化が進み、露光条件の僅かな変化であっても、不良率を増加させ、歩留まりを低下させる要因となる。そのため、原版を被照明面として照明する照明光学系においては、被照明面(照明領域)での不均一な照度分布に起因して、基板に形成されるパターンの線幅が不均一になることを低減するために、良好な照度均一性を達成することが望ましい。これを達成するため、露光装置では、ロッドレンズ(あるいはライトパイプ)やフライアイレンズといったオプティカルインテグレータを備えた照明光学系が用いられうる。
特許文献1には、円筒形マイクロレンズのアレイを含む光結合器(オプティカルインテグレータ)を有する照明光学系が開示されている。光結合器に入射した光は、複数の光束に分割され、その射出面に複数の二次光源を形成する。そして、複数の二次光源からの光束は、コンデンサーレンズによって集光され、原版の被照明面を重畳的に照明する。これにより、被照明面での照度均一性を向上させることができる。
また、特許文献1に記載された照明光学系では、光結合器の入射面近傍に、微小要素を配列した光散乱板が配置されている。光結合器に入射する光束の角度を光散乱板によって増大させることにより、被照明面での照度均一性を更に向上させることができる。その一方で、光散乱板を設けると、光結合器と光散乱板との間の相互作用によって被照明面での照度均一性が低下することがある。特許文献1では、そのような照度均一性の低下を避けるため、光結合器におけるマイクロレンズの配列周期を光散乱板の微小要素の配列周期の素数としたり、光結合器と光散乱板との距離を光散乱板のタルボット距離と異ならせたりといった提案がなされている。
特許第4933671号公報
近年、露光装置では、基板上に転写するパターンの更なる微細化などに伴い、照明光学系において、被照明面での照度均一性の更なる向上が求められている。
そこで、本発明は、被照明面での照度均一性の向上に有利な技術を提案することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての照明光学系は、光源からの光束を用いて被照明面を照明する照明光学系であって、第1方向に周期的に配列された複数の第1光学要素を含み、前記光源からの光束で複数の二次光源を形成するインテグレータと、前記複数の二次光源からの光束を用いて前記被照明面を照明するためのレンズと、第2方向に周期的に配列された複数の第2光学要素を含み、前記複数の第2光学要素の各々によって前記光源からの光束を発散させて前記インテグレータに入射させるように、前記光源と前記インテグレータとの間の光路上に配置された光発散部材と、を備え、前記第1方向と前記第2方向とがなす角度が0度より大きく45度より小さい、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、被照明面での照度均一性の向上に有利な技術を提案することができる。
露光装置の構成例を示す概略図 オプティカルインテグレータの構成例を示す概略断面図(XZ平面) オプティカルインテグレータの構成例を示す概略断面図(XY平面) 光発散部材およびオプティカルインテグレータの構成例を示す概略断面図 光発散部材の発散角度分布の一例を示す図 光発散部材に用いられるCGHの一例を示す図 光発散部材とオプティカルインテグレータと間の光伝搬を模式的に示した図 オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と一次元光発散部材における光学要素の配列方向とが平行である例を示す図 オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と一次元光発散部材における光学要素の配列方向とが非平行である例を示す図 オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と二次元光発散部材における光学要素の配列方向とが平行である例を示す図 オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と二次元光発散部材における光学要素の配列方向とが非平行である例を示す図 角度θを変化させたときの被照明面上における積算照度分布のPV値の変化についてのシミュレーション結果を示す図 オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と光発散部材における光学要素の配列方向とが非平行である例を示す図 第2実施形態のオプティカルインテグレータの構成例を示す概略断面図(XZ平面) 第2実施形態のオプティカルインテグレータの構成例を示す概略断面図(XY平面) 第2実施形態において、オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と二次元光発散部材における光学要素の配列方向とが平行である例を示す図 第2実施形態において、オプティカルインテグレータにおける要素レンズの配列方向と二次元光発散部材における光学要素の配列方向とが非平行である例を示す図
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
本明細書及び添付図面では、基板の表面(上面)に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれを、θX、θY及びθZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御及び駆動(移動)は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御又は駆動(移動)を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な軸周りの回転、Y軸に平行な軸周りの回転、Z軸に平行な軸周りの回転に関する制御又は駆動を意味する。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の露光装置EXの構成例を示す概略図である。露光装置EXは、半導体素子などのデバイスの製造工程に用いられ、基板上にパターンを形成するリソグラフィ装置である。露光装置EXは、本実施形態では、原版18と基板21とを走査方向に移動させながら基板21を露光(走査露光)して、原版18のパターンを基板上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(スキャナ)である。但し、露光装置EXは、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式を採用することも可能である。
露光装置EXは、図1に示すように、光源1からの光で原版18(レチクルまたはマスク)を照明する照明光学系ILと、原版18のパターンを基板21(ウエハまたはガラスプレート)に投影する投影光学系20とを有する。また、露光装置EXは、原版18を保持して移動する原版ステージ19と、基板21を保持して移動する基板ステージ22と、制御部CNTとを有する。
光源1は、例えば、波長約193nmのArFエキシマレーザや波長約248nmのKrFエキシマレーザなどを含み、原版18を照明するための光(露光光)を射出する。また、光源1は超高圧水銀ランプやLED(発光ダイオード)であってもよい。
照明光学系ILは、引き回し光学系2と、射出角度保存光学素子4と、回折光学素子5と、コンデンサーレンズ6と、プリズムユニット8と、ズームレンズユニット9とを含む。また、照明光学系ILは、オプティカルインテグレータ100(インテグレータ)と、開口絞り11と、コンデンサーレンズ12と、視野絞り13と、マスキングユニット15と、結像光学系16と、折り曲げミラー17とを含む。
引き回し光学系2は、光源1からの光を、折り曲げミラー3を介して、射出角度保存光学素子4へ導く。射出角度保存光学素子4は、回折光学素子5の光源側に設けられ、フライアイレンズ、マイクロレンズアレイやファイバー束などのオプティカルインテグレータを含む。射出角度保存光学素子4は、光源1からの光を、その発散角度を一定に維持しながら回折光学素子5に導く。射出角度保存光学素子4は、光源1の出力変動が回折光学素子5によって形成される光強度分布(パターン分布)に及ぼす影響を低減する。
回折光学素子5は、照明光学系ILの瞳面とフーリエ変換の関係にある面に配置されている。回折光学素子5は、投影光学系20の瞳面と共役な面である照明光学系ILの瞳面や照明光学系ILの瞳面と共役な面に、光源1からの光の光強度分布を回折作用により変換して所望の光強度分布を形成する。回折光学素子5は、回折パターン面に所望の回折パターンが得られるように計算機で設計された計算機生成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)で構成されていてもよい。本実施形態では、投影光学系20の瞳面に形成される光源形状を有効光源形状と称する。なお、「有効光源」とは、被照明面および被照明面の共役面における光強度分布または光角度分布を意味する。
照明光学系ILには、複数の回折光学素子5が設けられていてもよい。例えば、複数の回折光学素子5のそれぞれはターレット(不図示)の複数のスロットに対応する1つに取り付けられ(搭載され)、任意の回折光学素子5を照明光学系ILの光路に配置する。複数の回折光学素子5は、それぞれ、異なる有効光源形状を形成する。これらの有効光源形状は、小円形形状(比較的小さな円形形状)、大円形形状(比較的大きな円形形状)、輪帯形状、二重極形状、四重極形状、その他の形状を含む。輪帯形状、二重極形状または四重極形状の有効光源形状で被照明面を照明する方法は、変形照明と呼ばれる。
射出角度保存光学素子4からの光は、回折光学素子5で回折され、コンデンサーレンズ6に導かれる。コンデンサーレンズ6は、回折光学素子5で回折された光を集光し、回折面7に回折パターン(光強度分布)を形成する。回折面7は、回折光学素子5と光学的にフーリエ変換の関係にある面である。照明光学系ILの光路に配置される回折光学素子5を交換することで、回折面7に形成される光強度分布の形状を変更することができる。
回折面7に形成された光強度分布は、プリズムユニット8およびズームレンズユニット9を通過し、折り曲げミラー10を介して、オプティカルインテグレータ100に導かれる。プリズムユニット8は、回折面7に形成された光強度分布を、輪帯率などを調整してズームレンズユニット9に導く。ズームレンズユニット9は、回折面7に形成された光強度分布を、ほぼ相似形を維持しながら拡大または縮小してオプティカルインテグレータ100に導く。オプティカルインテグレータ100は、光源1(具体的にはズームレンズユニット9)からの光束を分割して射出し、その射出面に複数(多数)の二次光源を形成する。
また、本実施形態の照明光学系ILでは、光源1(具体的にはズームレンズユニット9)とオプティカルインテグレータ100との間の光路上に光発散部材200が配置される。光発散部材200は、オプティカルインテグレータ100の入射面近傍に配置されており、光源1(具体的にはズームレンズユニット9)からの光束を発散させてオプティカルインテグレータ100に入射させる。オプティカルインテグレータ100および光発散部材200の詳細な構成については後述する。なお、「光束の発散」とは、光束の散乱もしくは拡散として理解されてもよく、この場合、光発散部材200は、光散乱部材もしくは光拡散部材として理解されてもよい。
開口絞り11は、オプティカルインテグレータ100の射出面の近傍、即ち、照明光学系ILの瞳面に配置されている。コンデンサーレンズ12は、オプティカルインテグレータ100により形成された複数の二次光源からの光束を集光して、コンデンサーレンズ12の被照明面である中間照明面14を重畳的に照明する。光束をオプティカルインテグレータ100に入射してコンデンサーレンズ12で集光すると、中間照明面14は、ほぼ矩形形状の光強度分布で照明される。また、結像光学系16は、複数のレンズを含み、中間照明面14に形成された光強度分布を、折り曲げミラー17を介して、照明光学系ILの被照明面である原版18に投影する。つまり、コンデンサーレンズ12および結像光学系16は、オプティカルインテグレータ100により形成された複数の二次光源からの光束を用いて原版18(被照明面)を照明するためのレンズ(レンズ群)を構成する。なお、原版18と中間照明面14とは、光学的に共役な関係となっている。
マスキングユニット15は、中間照明面14に配置されている。マスキングユニット15は、原版ステージ19に保持された原版18の照明範囲を規定するために配置され、原版ステージ19および基板ステージ22に同期して走査される。図1において、マスキングユニット15の走査方向は、Z方向であり、原版18および基板21の走査方向は、X方向である。
視野絞り13は、中間照明面14およびマスキングユニット15から照明光学系ILの光軸方向(X方向)に離れた位置に設けられている。視野絞り13は、コンデンサーレンズ12の被照明面である中間照明面14の走査方向(視野絞り13の位置におけるZ方向)の照明範囲を規定する。視野絞り13は、中間照明面14から照明光学系ILの光軸方向に離れた位置に設けられているため、視野絞り13によって一部を遮光された光は、中間照明面14において、走査方向に略台形形状の光強度分布を有する。これにより、露光装置EXにおいて、光源1がパルス光源である場合に、走査速度またはパルス発振のタイミングがずれた場合に生じる露光むらの影響を低減することができる。
ここで、本実施形態では、視野絞り13は、中間照明面14の近傍に配置されているが、被照明面である原版18の近傍に配置されていてもよい。また、本実施形態では、視野絞り13は、中間照明面14より光源側に配置されているが、これに限定されるものではなく、中間照明面14より原版18側に配置されていてもよい。さらに、視野絞り13は、走査方向の開口幅を、走査方向に直交する方向(非走査方向(Y方向))ごとに変更可能な可変視野絞りであってもよい。視野絞り13の走査方向の開口幅を変更することで、照明領域に形成される光強度分布の走査方向の長さを変更することができる。これにより、走査露光時の非走査方向に関する積算露光量のむらを補正することができる。
投影光学系20は、複数の光学部材(レンズやミラーなどの光学素子)を含み、原版18のパターンを基板21に投影する。原版18のパターンの解像力は、投影光学系20の開口数(NA)および有効光源形状に依存する。原版18は、投影光学系20の物体面に配置され、基板21は、投影光学系20の像面に配置されている。また、制御部CNTは、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理部とメモリ等の記憶部とを有するコンピュータによって構成され、露光装置100の各部を制御することにより、基板21の走査露光を制御する。
上記のように構成された露光装置EXでは、走査露光において、光源1から射出された光は、照明光学系ILによって、原版ステージ19に保持された原版18を照明する。そして、照明光学系ILによって照明された原版18のパターンは、投影光学系20によって、基板ステージ22に保持された基板21に結像される。この際、原版18と基板21とを投影光学系20の結像倍率比に応じた速度比で走査することによって、原版18のパターンを基板21に転写することができる。
[オプティカルインテグレータの構成]
以下、照明光学系ILにおけるオプティカルインテグレータ100の構成例について説明する。図2~図3は、オプティカルインテグレータ100の構成例を示す概略断面図である。図2は、XZ平面におけるオプティカルインテグレータ100の断面を示し、図3は、XY平面におけるオプティカルインテグレータ100の断面を示している。
オプティカルインテグレータ100は、走査方向(Z方向、第3方向)と非走査方向(Y方向、第1方向)とに周期的に配列された複数の光学要素(第1光学要素)を含む。非走査方向は、走査方向(Z方向)に交差する方向でありうるが、本実施形態では、走査方向(Z方向)に直交する方向(Y方向)として規定されうる。また、本実施形態のオプティカルインテグレータ100は、図2~図3に示すように、入射側光学素子である入射側インテグレータ101~102と、射出側光学素子である射出側インテグレータ103~104とで構成されている。
入射側インテグレータ101と射出側インテグレータ103とからなる組は、走査方向(Z方向)に周期的に配列された複数の光学要素(第1光学要素)を含むインテグレータとして構成される。入射側インテグレータ101および射出側インテグレータ103は、走査方向(Z方向)のみに曲率を有する複数のシリンドリカル要素レンズ101eおよび103eが複数の光学要素として走査方向に配列されたシリンドリカルレンズアレイである。入射側インテグレータ101の各シリンドリカル要素レンズ101eと、射出側インテグレータ103の各シリンドリカル要素レンズ103eとは、それぞれ対応関係にある。
一方、入射側インテグレータ102と射出側インテグレータ104とからなる組は、非走査方向(Y方向)に周期的に配列された複数の光学要素(第1光学要素)を含むインテグレータとして構成される。入射側インテグレータ102および射出側インテグレータ104は、非走査方向(Y方向)のみに曲率を有する複数のシリンドリカル要素レンズ102eおよび104eが複数の光学要素として非走査方向に配列されたシリンドリカルレンズアレイである。入射側インテグレータ102の各シリンドリカル要素レンズ102eと、射出側インテグレータ104の各シリンドリカル要素レンズ104eとは、それぞれ対応関係にある。なお、以下では、オプティカルインテグレータ100におけるシリンドリカル要素レンズを、単に「要素レンズ」と表記することがある。
オプティカルインテグレータ100に入射した入射光束は、入射側インテグレータ101~102によって、それぞれ走査方向と非走査方向とに、複数(多数)の光束に分割される。具体的には、当該入射光束は、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズ101e~102eによって、各要素レンズ101e~102eに入射した位置に従った角度をもって集光、射出される。そして、各要素レンズ101e~102eにそれぞれ対応する射出側インテグレータ103~104の各要素レンズ103e~104eに入射する。射出側インテグレータ103~104の作用によって、入射側インテグレータ101~102への入射角度に関わらず、入射側インテグレータの各要素レンズの同じ位置に入射した光は、射出側インテグレータから同一の角度で射出する。このようにして、オプティカルインテグレータ100の射出面(の近傍)には、複数の(多数)の二次光源が形成される。即ち、オプティカルインテグレータ100は、波面分割型オプティカルインテグレータとして機能する。
オプティカルインテグレータ100(射出側インテグレータ104)の射出面の近傍には、開口絞り11が配置されている。開口絞り11の位置は、コンデンサーレンズ12の瞳面に相当する。オプティカルインテグレータ100を射出して開口絞り11を通過した光束は、図1に示すように、コンデンサーレンズ12で集光され、中間照明面14を重畳的に照明し、ケーラー照明を構成する。これによって、中間照明面14には高い照度均一性を有する照明分布が形成される。
ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置においては、投影光学系20の良像領域を小さくして投影光学系20の設計および製造難易度やコストを低減するために、原版18を矩形の照明領域で照明する。原版18の共役面である中間照明面14に形成される照明領域の大きさは、オプティカルインテグレータ100の射出面に形成される二次光源から発散される光の最大角度で決定される。従って、中間照明面14に矩形の照明領域を形成するためには、前述の二次光源からの光束の発散角を走査方向と非走査方向とで異ならせることが必要である。
本実施形態では、オプティカルインテグレータ100の走査方向の焦点距離と非走査方向の焦点距離とを異ならせている。具体的には、オプティカルインテグレータ100の走査方向の焦点距離fsを非走査方向の焦点距離fnよりも長くしている。ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置における矩形の照明領域の走査方向と非走査方向とのアスペクト比は、典型的には1:2から1:10の間であるが、適宜好適なアスペクト比が選択されうる。
ここで、矩形の照明領域を形成するための構成は、各要素レンズの焦点距離を走査方向と非走査方向とで異ならせる構成に限定されるものではない。例えば、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズの幅を走査方向と非走査方向とで異ならせる構成としてもよいし、各要素レンズの幅および焦点距離の両方を走査方向と非走査方向とで異ならせる構成としてもよい。また、図2~図3に示したオプティカルインテグレータ100は、シリンドリカル要素レンズを配列したシリンドリカルレンズアレイで構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、一枚の基板に複数の円筒面が一体的に形成されたシリンドリカルレンズアレイで構成されてもよい。円筒面は、非球面形状であってもよいし、円筒面と同様の屈折力を有する回折面であってもよい。
[光発散部材の構成/機能]
以下、照明光学系ILにおける光発散部材200の構成および機能について、図4を参照しながら説明する。図4は、光発散部材200およびオプティカルインテグレータ100の構成例を示す概略断面図であり、XZ平面における断面を示している。
光発散部材200は、周期的に配列された複数の光学要素(第2光学要素)201を含み、複数の光学要素201の各々によってズームレンズユニット9からの光束の角度分布を拡げて(即ち、発散させて)オプティカルインテグレータ100に入射させる。光発散部材200における複数の光学要素201は、複数の微小要素として、一方向(第2方向)と当該一方向に交差(直交)する方向(第4方向)とに周期的に配列されている。ここで、図4の例では、光発散部材200は、オプティカルインテグレータ100の入射面近傍に配置されているが、これに限定されず、結像系を介してオプティカルインテグレータ100の入射面もしくはその近傍と共役な面に配置されていてもよい。
光発散部材200を設ける第一の目的は、オプティカルインテグレータ100を構成する材料を破壊する可能性がある高い光エネルギー密度が射出側インテグレータ103~104に生じることを回避することである。図2~図3を用いて前述したように、オプティカルインテグレータ100では、入射側インテグレータ101~102によって集光された光束が射出側インテグレータ103~104の近傍または内部に焦点を結ぶ。これによって射出側インテグレータ103~104には高い光エネルギー密度が発生することになる。オプティカルインテグレータ100に入射する光束の角度分布が大きくなれば、それに伴い、射出側インテグレータ103~104での光束が広がるため、射出側インテグレータ103~104での光エネルギー密度を低減することができる。
光発散部材200を設ける第二の目的は、オプティカルインテグレータ100による重畳効果を高め、被照明面でより照度均一性の高い照明分布を形成することである。オプティカルインテグレータ100に入射する光束の角度分布が小さい場合、オプティカルインテグレータ100に入射した光束は、オプティカルインテグレータ100の各要素レンズのほぼ同じ位置を通過して射出されることになる。このとき、各要素レンズの製造誤差等によって、面形状の微細なズレや僅かなキズ等があると、中間照明面14に形成される照度分布は、それらを反映した分布となってしまう。オプティカルインテグレータ100に入射する光束の角度分布が大きくなれば、オプティカルインテグレータ100の各要素レンズにおける様々な位置を通過して光束が射出される。つまり、オプティカルインテグレータ100の各要素レンズにおける光束の通過範囲が広がる。その結果、前述の製造誤差の影響が平均化されて、中間照明面14に形成される照度分布において高い照度均一性を得ることができる。
理想的には、光発散部材200は、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズ101e~102eを射出した光束が、射出側インテグレータ103~104の対応する各要素レンズ103e~104eの全面を照らすように構成されるとよい。つまり、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズから射出された光束が、射出側インテグレータ103~104の対応する各要素レンズの全面に入射するように、光発散部材200の発散角度(散乱角度、開口数)が決定または選択されるとよい。
一方で、オプティカルインテグレータ100に入射する光束の角度が大きくなりすぎると、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズを射出した光が、射出側インテグレータ103~104の対応しない要素レンズに入射してしまう。その結果、被照明面における照度均一性の低下を招いたり、照明効率を低下させたりする可能性がある。
ここで、光発散部材200における光束の発散角度について説明する。入射側インテグレータ101~102の各要素レンズを射出した光束を、射出側インテグレータ103~104の対応する各要素レンズの全面に入射させることができる上限の開口数を入射許容NAと規定する。当該開口数は、オプティカルインテグレータ100に入射する光束の角度を示す指標である。このとき、オプティカルインテグレータ100の各要素レンズの直径(幅)をD、入射側インテグレータ101~102の各要素レンズの焦点距離をfとすると、入射許容NA=D/2×1/fとなる。
オプティカルインテグレータ100に入射する光束の開口数は、入射側インテグレータの各要素レンズを射出した光が射出側インテグレータの対応する各要素レンズのなるべく広い範囲を照らしつつ、入射許容NAを超えないように設定されることが望ましい。従って、光発散部材200に入射する光束の開口数をNAiとしたとき、光発散部材200の発散開口数NAscは、以下の(式1)を満たすように設定されるとよい。発散開口数NAscは、光発散部材200における光束の発散角度を示す指標である。
0.5×D/2×1/f-NAi<NAsc<D/2×1/f-NAi (式1)
前述のとおり、矩形の照明領域を形成するためには、オプティカルインテグレータ100の要素レンズの焦点距離を走査方向と非走査方向とで異ならせるか、要素レンズの径(幅)を走査方向と非走査方向とで異ならせるか、あるいはその両方が必要となる。つまり、(式1)における径Dおよび/または焦点距離fが走査方向と非走査方向とで異なるように、光発散部材200の開口数NAscを走査方向と非走査方向とで異ならせるとよい。
図5は、本実施形態の光発散部材200の発散角度分布(散乱角度分布)を示している。本実施形態の光発散部材200は、図5に示すように、実質的に矩形の発散角度分布を有している。
従来では、光発散部材(光散乱部材)の作製方法として、例えば、研削あるいは荒摺、もしくはエッチング等によってランダムな表面を形成する方式や、内部に散乱材を分散させる方式が用いられている。しかしながら、このような従来の作製方法では、通常、等方的に大きな発散角度分布を生成するため、図5に示すような矩形の発散角度分布を形成することは困難である。
そのため、本実施形態の光発散部材200は、例えば図4に示すように、複数の光学要素201として、微小要素である複数の凹面マイクロレンズの周期的な配列を一枚の基板(プレート)に一体的に形成することによって構成されうる。凹面マイクロレンズの周期は、例えば0.1mmから1mmの間であり、研削やエッチング等の技術を用いて形成されうる。また、図5のような矩形の発散角度分布を形成するには、互いに交差(例えば直交)する2つの方向(第2方向、第4方向)に複数の凹面マイクロレンズが周期的に配列している必要がある。そして、複数の凹面マイクロレンズにおける焦点距離および/または径(幅)が当該2つの方向で異なっている必要がある。
ここで、光発散部材200における複数の光学要素201としては、複数の凹面マイクロレンズに限られるものではなく、例えば、複数の凸面マイクロレンズが用いられてもよい。この場合には、各凸面マイクロレンズの焦点において光強度分布が離散的になってしまうため、各凸面マイクロレンズの焦点より十分離れた位置にオプティカルインテグレータ100を配置することが望ましい。光発散部材200は、入射した光束を回折することで発散させる回折光学素子であってもよい。
また、本実施形態の光発散部材200にCGH(Computer Generated Hologram)が用いられてもよい。CGHは、例えば図6に示すような位相分布を有する単位回折セル202を各光学要素201として規則的に配列したホログラム素子であり、図5に示すような矩形の発散角度分布を生成することができる。CGHの単位回折セルの大きさ(配列周期)は、例えば0.1mmから数mm程度であり、石英等の基板上に既知のモールディング技術やリソグラフィ技術等を用いて位相分布が形成される。位相分布のピクセルサイズは、例えば0.1μmから数μmである。
さらに、光発散部材200の発散角度分布は、図5に示すような矩形の発散角度分布に限定されず、一方向のみに発散角度分布をもつものであってもよい。ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置においては、走査方向の照度分布は走査露光によって平均化されるため、特に非走査方向の照度分布の均一性が重要となる。従って、光発散部材200は、非走査方向のみに光を発散させるものであってもよい。その具体的な構成としては、非走査方向に曲率をもつマイクロシリンドリカルレンズアレイや、非走査方向のみに光を回折させる一次元CGHがあるが、これらに限定されず、適宜好適な発散手段が用いられうる。
ところで、前述したように単位構造が一定周期で配列された光発散部材200を用いる場合、要素レンズが一定周期で配列されたオプティカルインテグレータ100との相互作用によって、被照明面での照度不均一が低下することがある。
図7は、光発散部材200の各光学要素201とオプティカルインテグレータ100の入射側インテグレータ101と間の光伝搬を模式的に示した図である。図7では、光発散部材200の各光学要素201として、凹面マイクロレンズが用いられているが、これに限定されず、前述したように、凸面マイクロレンズが用いられてもよいし、CGHの単位回折セルが用いられてもよい。また、光発散部材200として回折光学素子が用いられてもよい。
光発散部材200における複数の光学要素201は、図7に破線で示すように、互いに異なる発散光束(散乱光束)を生成する。図7では、オプティカルインテグレータ100(入射側インテグレータ102)における要素レンズ(第1光学要素)の配列周期(P1)をPfiで示し、光発散部材200における光学要素201(第2光学要素)の配列周期(P2)をPscで示している。入射側インテグレータ102の入射面には、光発散部材200における光学要素201の配列周期Pscに応じて明部と暗部とが周期的に繰り返される照度分布(以下、周期的な照度分布と表記することがある)が生成される。
オプティカルインテグレータ100の入射面に生成される周期的な照度分布は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列周期で分割されて被照明面上に重ね合わされることになる。そのため、配列周期Pscと配列周期Pfiとの比を表すPsc/Pfi(即ち、P1/P2)が1/2、1/3、2/5のような有理数となる場合には、被照明面上に同じ照度分布が繰り返し重ね合わされる。つまり、被照明面上に周期的な照度分布が形成されやすくなる。ここで、既約分数としたときのPsc/Pfiの分子は、入射側インテグレータ101の入射面上で何個の要素レンズ101eごとに同じ照度分布が繰り返すかを表している。そのため、Psc/Pfiの既約分数形における分子ができるだけ大きくなるように、PscとPfiとが選択されることが望ましい。望ましくはPsc/Pfiの既約分数形における分子は10以上である。
一方、Psc/Pfiが無理数となる場合には、いずれの要素レンズ101eにおいても同じ照度分布が繰り返されない。そのため、より望ましくはPsc/Pfiが無理数であるとよい。但し、Psc/Pfiを無理数としたとしても、PscとPfiとが近い値である場合には、光発散部材200によって形成される照度分布がオプティカルインテグレータ100によって十分に分割されて重畳されずに被照明面に不均一が生じることがある。従って、光発散部材200における光学要素201の配列周期Pscは、オプティカルインテグレータ100の要素レンズの配列周期Pfiよりも小さいことが望ましい。望ましくはPscは、Pfiの5分の1以下であり、より望ましくはPfiの10分の1以下である。
ここまで光発散部材200が入射側インテグレータ101~102の光源側に配置されている場合について説明した。但し、光発散部材200が入射側インテグレータ101~102の被照明面側に配置されている場合においても同様に、被照明面において周期的な照度分布を発生させることになる。これについて説明する。入射側インテグレータ101~102の要素レンズに入射した光は、要素レンズ上の入射位置によって決まった角度で射出される。即ち、要素レンズ上の照度分布が角度分布に変換されて射出される。入射側インテグレータ101~102の要素レンズから射出された光の角度分布は、射出側インテグレータ103~104およびコンデンサーレンズ12によって、再び被照明面上での照度分布に変換される。入射側インテグレータ101~102の被照明面側に光発散部材200が配置されている場合、光発散部材200における光学要素201の配列周期に応じた周期で、入射側インテグレータ101~102から射出された光の角度分布に変調をもたらす。従って、入射側インテグレータ101~102の被照明面側に光発散部材200が配置されている場合においても、同様に、被照明面上において周期的な照度分布を発生させることができる。
光発散部材200とオプティカルインテグレータ100との相互作用によって被照明面に生じる周期的な照度分布を抑制するための一つの方法としては、光発散部材200の光学要素201の配列に不規則性を導入することである。例えば、光発散部材200の光学要素201がマイクロレンズである場合には、その光学要素201の配列周期を不規則としたり、曲率を不規則としたり、することが考えられる。また、光発散部材200の光学要素201がCGHである場合には、互いに異なる構成を有する複数種類の単位回折セルを不規則に配置することが考えられる。しかしながら、光発散部材200にこのような不規則性を導入することは、光発散部材200の製造性を低下させることとなりうる。
そこで、本実施形態の照明光学系ILでは、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを非平行としている。具体的には、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向(第1方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向(第2方向)とのなす角度が、0度より大きく45度より小さいとの条件を満たす。これにより、単一種類の光学要素201の周期的な配列で構成された光発散部材200を用いたとしても、オプティカルインテグレータ100と光発散部材200との相互作用により被照明面に生成される周期的な照度分布を低減することができる。なお、以下の説明において、「2つの方向を平行にする」は、「2つの方向のなす角度を0度にする」という意味として定義される。また、「2つの方向を非平行にする」は、「2つの方向のなす角度を0度より大きく45度より小さい角度にする」という意味として定義される。
[一次元光発散部材を用いる例]
以下、光発散部材200として、一方向(第2方向)のみに光を発散(散乱)させる一次元光発散部材を用いる例を説明する。以下、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを非平行にすることで、被照明面に発生される周期的な照度分布が低減されることについて、図8~図9を参照しながら説明する。
図8は、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(Y方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「平行」である例を示している。一方、図9は、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(Y方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「非平行」である例を示している。図8~図9の(a)は、オプティカルインテグレータ100(入射側インテグレータ101~102)を光発散部材200側(-Z方向側)から見た図を示している。また、図8~図9の(b)は、被照明面上に形成される照度分布300を示しており、図8~図9の(c)は、被照明面上に形成される照度分布の積算照度分布301を示している。
ここでは、前述したように、光発散部材200として、一方向(第2方向)のみに光を発散させる一次元光発散部材が用いられる。このような光発散部材200では、当該一方向に直交する方向に沿って伸張する形状をそれぞれ有する複数の光学要素201が、当該一方向に配列周期Pscで周期的に配列されうる。そして、このような光発散部材200を用いる場合、入射側インテグレータ101の入射面における光束(光束径φ)の光強度分布202には、当該一方向に周期Pscで明部と暗部とが繰り返される周期的な照度不均一性203が形成される。
入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(Y方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを平行にすると、図8(a)に示すように、照度不均一性203の周期方向が要素レンズ102eの配列方向に一致する。このとき、被照明面上に形成される照度分布300は、オプティカルインテグレータ100によって光強度分布202を分割・重畳したものであるから、図8(b)に示すように、光強度分布202における周期的な照度不均一性203を反映した分布となる。
前述したように、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置においては、走査方向の照度分布は走査露光によって平均化されるため、走査方向の照度分布(具体的には、走査方向の積算照度に関する非走査方向の分布(積算照度分布))の均一性が重要となる。図8(c)は、被照明面上の積算照度分布301を示している。入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが平行である場合、積算照度分布301は、光強度分布202における周期的な照度不均一性203を反映した不均一な分布となる。
それに対し、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを非平行にすると、照度不均一性203の周期方向は、要素レンズ102eの配列方向(Y方向)に対して非平行となる。具体的には、入射側インテグレータ102に対して光発散部材200を角度θだけ回転させると、図9(a)に示すように、照度不均一性203の周期方向が、要素レンズ102eの配列方向(Y方向)に対して角度θだけ回転する。この場合、周期的な照度不均一性203が形成される要素レンズ上の位置が、入射側インテグレータ102における複数の要素レンズ102eで互いに異なることとなる。そのため、光強度分布202を分割・重畳したものである被照明面上の照度分布300では、光強度分布202における周期的な照度不均一性203が少しずつずれて重ね合わされることで平均化され、図9(b)に示すように照度がほぼ均一になる。その結果、図9(c)に示すように、非走査方向において積算照度がほぼ均一な積算照度分布301を得ることができる。ここで、角度θは、前述したとおり、0度より大きく45度より小さい角度である。
次に、光強度分布202における周期的な照度不均一性203を非走査方向にわたって十分に平均化し、被照明面上での照度均一性を更に向上させるための追加条件について説明する。追加条件は、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(第1方向、Y方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向(第2方向)とのなす角度θが、arctan(Pfiy/φ)以上であることを含みうる。「Pfiy」は、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列周期(Y方向)を示しており、PfiyをP1で表す場合には、追加条件は、角度θがarctan(P1/φ)以上であることを含みうる。この追加条件は、図9(a)に示すように、光強度分布202(即ち、光束(光束径φ))における端部Aと端部Bとの非走査方向(Y方向)の距離dが、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列周期Pfi以上であることを意味する。端部Aおよび端部Bは、照度不均一性203の周期方向と直交する方向における光強度分布202の両端部として規定される。この追加条件により、被照明面上での照度均一性を更に向上させることができる。
[二次元光発散部材を用いる例]
以下、光発散部材200として、互いに交差(直交)する2つの方向に光を発散させる二次元光発散部材を用いる例を説明する。光発散部材200として二次元発散部材を用いる場合、基本的には、一次元光発散部材を用いる場合と同様の機能・効果が当該2つの方向の各々で得られる。そのため、以下で説明する事項以外は、一次元光発散部材を用いる例での上記説明が引き継がれうる。
図10は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「平行」である例を示している。一方、図11は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「非平行」である例を示している。図10~図11の(a)は、オプティカルインテグレータ100(入射側インテグレータ101~102)を光発散部材200側(-Z方向側)から見た図を示している。また、図10~図11の(b)は、被照明面上に形成される照度分布302を示しており、図10~図11の(c)は、被照明面上に形成される照度分布の積算照度分布303を示している。
ここでは、前述したように、光発散部材200として、互いに交差(直交)する2つの方向に光を発散させる二次元光発散部材が用いられる。このような光発散部材200では、一方向(第2方向)と当該一方向に直交する方向(第4方向)に複数の光学要素201が周期的に配列されうる。当該一方向における光学要素201の配列周期(P2)はPscであり、当該一方向に直交する方向における光学要素201の配列周期(P4)はPscである。この場合、オプティカルインテグレータ100の入射面における光束(光束径φ)の光強度分布には、当該一方向に周期Psc、当該一方向に垂直な方向に周期Pscで、明部が二次元的に配置される周期的な照度不均一性204が形成される。なお、図10~図11では、照度不均一性204を矩形の配列で模式的に示しているが、実際の照度不均一性204は、光発散部材200の具体的な構成や設計値、光発散部材200とオプティカルインテグレータ100との距離等によって異なりうる。
また、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列周期は、非走査方向(第1方向、Y方向)にPfiy、走査方向(第3方向、Z方向)にPfizである。つまり、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列周期(P1)がPfiyであり、入射側インテグレータ101における要素レンズ101eの配列周期(P3)がPfizである。
オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを平行にすると、図10(a)に示すように、照度不均一性204の周期方向が要素レンズ配列方向に一致する。このとき、被照明面上における照度分布302は、オプティカルインテグレータ100の入射面での光強度分布202を分割・重畳したものであるから、図10(b)に示すように、光強度分布202における周期的な照度不均一性204を反映した分布となる。その結果、積算照度分布303も、非走査方向(Y方向)において不均一な分布になりうる。
それに対し、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを非平行にすると、照度不均一性204の周期方向は、要素レンズの配列方向に対して非平行となる。具体的は、オプティカルインテグレータ100に対して光発散部材200を角度θだけ回転させると、図11(a)に示すように、照度不均一性204の周期方向が、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向に対して角度θだけ回転する。この場合、周期的な照度不均一性204が形成される要素レンズ上の位置が、オプティカルインテグレータにおける複数の要素レンズで互いに異なることとなる。そのため、被照明面上の照度分布302では、図11(b)に示すように、光強度分布202における周期的な照度不均一性204が少しずつずれて重ね合わされることにより平均化される。その結果、図11(c)に示すように、非走査方向において積算照度がほぼ均一な積算照度分布303を得ることができる。ここで、角度θは、前述したとおり、0度より大きく45度より小さい角度である。
次に、光強度分布202における周期的な照度不均一性204を非走査方向にわたって十分に平均化し、被照明面上での照度均一性を更に向上させるための追加条件について説明する。追加条件は、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(第1方向、Y方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向(第2方向)とのなす角度θが、arctan(Pfiy/φ)以上であることを含む。Pfiyは、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列周期(Y方向)であり、PfiyをP1で表す場合には、追加条件は、角度θがarctan(P1/φ)以上であることを含みうる。
また、追加条件は、角度θが、arctan(Pfiz/φ)以上であることを含んでもよい。角度θは、射側インテグレータ101における要素レンズ101eの配列方向(第3方向、Z方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向(第4方向)とのなす角度として理解されてもよい。Pfizは、入射側インテグレータ101における要素レンズ101eの配列周期(Z方向)であり、PfizをP3で表す場合には、追加条件は、角度θがarctan(P3/φ)以上であることを含みうる。
さらに、追加条件は、上記の代わりに、角度θがarctan(PL/φ)以上であることを含んでもよい。PLは、入射側インテグレータ101における要素レンズ101eの配列周期、および、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列周期のうち大きい方の配列周期を表している。
[他の追加条件]
次に、被照明面上での照度均一性を更に向上させるための他の追加条件について説明する。図12は、角度θを変化させたときの被照明面上における積算照度分布のPV(Peak to Valley)値の変化についてのシミュレーション結果を示している。図12は、縦軸が常用対数である片対数グラフであり、横軸が角度θ、縦軸が積算照度分布のPV値である。角度θは、二次元光発散部材として構成された光発散部材200における光学要素の2つの配列方向が、入射側インテグレータ102における要素レンズ102eの配列方向(非走査方向)とそれぞれ成す2つの角度のうち小さい方の角度として定義されうる。また、図12のシミュレーション条件は、光束径φを50mm、光発散部材200におけるY方向、Z方向の光学要素201の配列周期をともに0.5mm、入射側インテグレータ101~102における要素レンズの配列周期をともに3.9mmとした。この条件におけるarctan(Pfi/φ)は4.5度であり、図12の例では、角度θが4.5度以上である場合に、被照明面上における積算照度分布のPV値が最小値付近まで低減していることが分かる。
ここで、図12の例では、角度θが7.1度、14.0度および18.4度のときに、角度θがarctan(Pfi/φ)以上であるにも関わらず、積算照度分布のPV値が極大値になっている。このように積算照度分布のPV値が極大値となる角度θでは、tanθが有理数となっており、角度θが7.1度、14.0度および18.4度のとき、tanθはそれぞれ1/8、1/4および1/3となる。tanθが有理数で且つ光発散部材200における光学要素201の2つの配列周期PscおよびPscが等しい場合、光強度分布202の周期的な照度不均一性204をZ方向またはY方向に平行移動させたとしても同じ照度分布が繰り返し現れる。つまり、被照明面上にける積算照度分布の均一性を低下させてしまう。従って、角度θは、tanθが無理数となるように決定されるとよい。一方、tanθが有理数の場合であっても、tanθが小さい場合には、同じ照度分布が現れる繰り返し周期が大きくなるため、被照明面上における積算照度分布の均一性を低下させにくい。例えば、tanθは1/10以下であるとよい。
また、非走査方向に関して、mおよびnの各々をゼロを除く整数としたとき、m×Psc÷cosθ=n×Pfiy±αを満たす場合には、被照明面上における積算照度分布の均一性を低下させてしまう。即ち、オプティカルインテグレータ100の入射面において、入射側インテグレータ102の要素レンズ102eのY方向の配列n個おきに、要素レンズ102eと周期的な照度不均一性204との相対的な関係がY方向に繰り返すことになる。その結果、被照明面上の同じ位置に繰り返し不均一な照度分布が重ね合わされ、被照明面上における積算照度分布の均一性を低下させることとなる。従って、m×Psc÷cosθがn×Pfiy±αの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。PfiyをP1で表し、PscをP2で表す場合には、m×P2÷cosθがn×P1±αの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。ここで、「α」は、「n×Pfiy」の近傍における除外範囲を規定するための値であり、任意の値に事前に設定されうる。例えば、「α」は、0~2の範囲内の所定値(例えば0.5、1、2など)に設定されうる。
同様に、走査方向に関して、m’およびn’の各々をゼロを除く整数としたとき、m’×Psc÷cosθ=n’×Pfiz±βを満たす場合には、被照明面上における積算照度分布の均一性を低下させてしまう。従って、m’×Psc÷cosθがn’×Pfiz±βの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。PfizをP3で表し、PscをP4で表す場合には、m’×P4÷cosθがn’×P3±βの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。ここで、「β」は、「n×Pfiz」の近傍における除外範囲を規定するための値であり、任意の値に事前に設定されうる。例えば、「β」は、0~2の範囲内の所定値(例えば0.5、1、2など)に設定されうる。
ところで、光発散部材200が二次元光発散部材である場合、その発散角度分布は、例えば図5に示すような矩形の発散角度分布であることは前述のとおりである。そして、矩形の発散角度分布を構成する複数の辺のうち少なくとも1つの辺が延びる方向が、光発散部材200の光学要素201の配列方向(第2方向または第4方向)と平行である場合を想定する。この場合、実際にオプティカルインテグレータ100から射出される光束の角度分布は、矩形を角度θだけ回転させた分布となってしまう。そのため、走査方向および非走査方向への発散角度が大きくなってしまうことになり、オプティカルインテグレータ100の入射許容NAに対する余裕が少なくなってしまう、あるいは入射許容NAを超えてしまう可能性がある。その結果、被照明面上における積算照度分布の均一性を低下させたり、照明効率を低下させたりしてしまう。
従って、光発散部材200における矩形の発散角度分布を構成する複数の辺のうち少なくとも1つの辺が延びる方向が、オプティカルインテグレータ100の要素レンズの配列方向(第1方向または第3方向)と平行であるとよい。即ち、光発散部材200における矩形の発散角度分布は、それを構成する複数の辺のうち少なくとも1つの辺が延びる方向と、光発散部材200における光学要素201の配列方向とが角度-θをなすように設計されるとよい。
図13は、光発散部材200における矩形の発散角度分布の少なくとも1つの辺が延びる方向と、光発散部材200における光学要素201の配列方向とが角度-θをなすように設計した例を示している。図13では、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが非平行である場合を示している。なお、図13では、説明を分かり易くするため、矩形の発散角度分布の少なくとも1つの辺が延びる辺が、光学要素201の配列方向に対して角度-θだけ回転している例を模式的に示しているが、実際の照度不均一性204は図13の例と異なることがある。例えば、実際の照度不均一性204は、光発散部材200の具体的な構成や設計値、光発散部材200と入射側インテグレータ101~102との距離等により、図13の例と異なりうる。
図13では、光発散部材200における光学要素201の2つの配列方向のうち、非走査方向(Y方向)となす角が小さい方向が、非走査方向に対して角度θをなす配列方向となっている。つまり、光発散部材200における矩形の発散角度分布の少なくとも1つの辺が延びる方向が走査方向(Z方向)または非走査方向(Y方向)と平行となる。しかしながら、光強度分布202における周期的な照度不均一性204の配列方向は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と非平行である。そのため、光強度分布202を入射側インテグレータ101~102によって分割・重畳した結果である被照明面上の照度分布は、光強度分布202の周期的な照度不均一性204が少しずつずれて重ね合わされる。従って、矩形の発散角度分布の少なくとも1つの辺が延びる方向が走査方向(Z方向)または非走査方向(Y方向)と平行であっても、図11(c)を用いて説明したように、被照明面(原版18)上における積算照度分布の均一性を向上させることができる。
上述したように、本実施形態の照明光学系ILは、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とのなす角度が0度より大きく45度より小さいとの条件を満たすように構成される。これにより、非照明面(例えば原版18)上での照度均一性を向上させることができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、露光装置EXが、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置である場合について説明したが、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置であっても、基本的な考え方は同様である。従って、本実施形態では、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置EX(照明光学系IL)の構成について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は、第1実施形態で説明したとおりである。露光装置EXの装置構成についても第1実施形態で説明したとおりである。
図14~図15は、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置EXに用いられうるオプティカルインテグレータ100の構成例を示す概略断面図である。図14は、XZ平面におけるオプティカルインテグレータ100の断面を示し、図15は、XY平面におけるオプティカルインテグレータ100の断面を示している。本実施形態のオプティカルインテグレータ100は、光軸に垂直な面において矩形の断面を有する複数の角柱要素レンズ100e(複数の第1光学要素)が周期的に配列されたレンズアレイである。複数の角柱要素レンズ100eは、Z方向とY方向とに、それぞれ周期Pfzおよび周期Pfyで周期的に配列される。本実施形態のオプティカルインテグレータ100の作用は、シリンドリカルレンズアレイで構成された第1実施形態のオプティカルインテグレータ100と基本的に同様である。なお、以下では、角柱要素レンズ100eを、単に要素レンズ100eと表記することがある。
本実施形態のオプティカルインテグレータ100では、Z方向の焦点距離とY方向の焦点距離とが同一であるため、各要素レンズ100eの入射面の形状は、被照明面における照明領域の形状と相似となる。ステップ・アンド・リピート方式の露光装置EXにおける露光領域は、典型的には矩形形状であるため、本実施形態では、オプティカルインテグレータ100の各要素レンズ100eにおけるZ方向の幅をY方向の幅よりも長くしている。ここで、本実施形態の露光装置EX(照明光学系IL)では、必ずしも複数の角柱要素レンズで構成されたオプティカルインテグレータが用いられる必要はなく、シリンドリカルレンズアレイで構成されたオプティカルインテグレータが用いられてもよい。
図16は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「平行」である例を示している。一方、図17は、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とが「非平行」である例を示している。図16~図17の(a)は、オプティカルインテグレータ100を光発散部材200側(-Z方向側)から見た図を示している。また、図16~図17の(b)は、被照明面上に形成される照度分布304を示している。
本実施形態では、光発散部材200として、互いに交差(直交)する2つの方向に光を発散させる二次元光発散部材が用いられる。このような光発散部材200では、一方向(第2方向)と当該一方向に直交する方向(第4方向)に複数の光学要素201が周期的に配列されうる。当該一方向における光学要素201の配列周期(P2)はPscであり、当該一方向に直交する方向における光学要素201の配列周期(P4)はPscである。この場合、オプティカルインテグレータ100の入射面における光束(光束径φ)の光強度分布には、当該一方向に周期Psc、当該一方向に垂直な方向に周期Pscで、明部が二次元的に配置される周期的な照度不均一性205が形成される。図16~図17では、周期的な照度不均一性205を矩形の配列で模式的に示している。
オプティカルインテグレータ100における要素レンズ100eの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを平行にすると、図16(a)に示すように、照度不均一性205の周期方向が要素レンズ100eの配列方向に一致する。このとき、被照明面上に形成される照度分布304は、オプティカルインテグレータ100によって光強度分布202を分割・重畳したものであるから、図16(b)に示すように、光強度分布202における周期的な照度不均一性204を反映した分布となる。
それに対し、オプティカルインテグレータ100における要素レンズ100eの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とを非平行にすると、照度不均一性205の周期方向が、要素レンズ100eの配列方向に対して非平行となる。具体的には、オプティカルインテグレータ100に対して光発散部材200を角度θだけ回転させると、図17(a)に示すように、照度不均一性205の周期方向が、要素レンズ100eの配列方向に対して角度θだけ回転する。この場合、周期的な照度不均一性205が形成される要素レンズ上の位置が、複数の要素レンズ100eで互いに異なることとなる。そのため、光強度分布202を分割・重畳したものである被照明面上の照度分布304では、光強度分布202における周期的な照度不均一性205が少しずつずれて重ね合わされることにより平均化され、図17(b)に示すように照度がほぼ均一になる。ここで、角度θは、第1実施形態で説明したとおり、0度より大きく45度より小さい角度である。
次に、光強度分布202における周期的な照度不均一性205を被照明面上で十分に分散・平均化し、被照明面上での照度均一性を更に向上させるための追加条件について説明する。追加条件は、オプティカルインテグレータ100の要素レンズ100eの配列方向(第1方向)と光発散部材200における光学要素201の配列方向(第2方向)とのなす角度θが、arctan(Pfz/φ)以上であることを含みうる。「Pfz」は、被照明面における矩形の照明領域の長手方向に対応するZ方向における要素レンズ100eの配列周期(Z方向)を示しており、PfをP1で表す場合には、追加条件は、角度θがarctan(P1/φ)以上であることを含みうる。この追加条件は、光強度分布202(即ち、光束(光束径φ))における両端部のZ方向の距離が、要素レンズ100eの配列周期Pfz以上であることを意味する。当該両端部は、照度不均一性203の周期Pscの方向における光強度分布202の両端部として規定される。この追加条件により、被照明面上での照度均一性を更に向上させることができる。
また、tanθが有理数で且つ光発散部材200における光学要素201の2つの配列周期PscおよびPscが等しい場合、光強度分布202の周期的な照度不均一性205をZ方向またはY方向に平行移動させたとしても同じ照度分布が繰り返し現れる。つまり、被照明面上における照度分布の均一性を低下させてしまう。従って、角度θは、tanθが無理数となるように決定されるとよい。一方、tanθが有理数の場合であっても、tanθが小さい場合には、同じ照度分布が現れる繰り返しの周期が大きくなるため、被照明面上における照度分布の照度均一性を低下させにくい。例えば、tanθは1/10以下であるとよい。
また、m、n、m’およびn’の各々をゼロを除く整数としたとき、m×Psc÷cosθ=n×Pfy±α、または、m’×Psc÷cosθ=n’×Pfz±βを満たす場合には、被照明面上における照度分布の均一性を低下させてしまう。即ち、オプティカルインテグレータ100の入射面において、要素レンズ100eのY方向もしくはZ方向の配列n個おきに、要素レンズ100eと周期的な照度不均一性205との相対的な関係がY方向もしくはZ方向に繰り返すことになる。その結果、被照明面上の同じ位置に繰り返し不均一な照度分布が重ね合わされ、被照明面上における照度分布の均一性を低下させることとなる。
従って、m×Psc÷cosθがn×Pfy±αの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。PfyをP1で表し、PscをP2で表す場合には、m×P2÷cosθがn×P1±αの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。同様に、m’×Psc÷cosθがn’×Pfz±βの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。PfzをP3で表し、PscをP4で表す場合には、m’×P4÷cosθがn’×P3±βの範囲外であるとの条件を満たすように角度θが決定されるとよい。ここで、「α」は、「n×Pfy」の近傍における除外範囲を規定するための値であり、任意の値に事前に設定されうる。同様に、「β」は、「n×Pfz」の近傍における除外範囲を規定するための値であり、任意の値に事前に設定されうる。例えば、「α」および「β」の各々は、0~2の範囲内の所定値(例えば0.5、1、2など)に設定されうる。
上述したように、本実施形態では、露光装置EXがステップ・アンド・リピート方式として構成された場合について説明した。このような露光装置EXの照明光学系ILにおいても、オプティカルインテグレータ100における要素レンズの配列方向と光発散部材200における光学要素201の配列方向とのなす角度が0度より大きく45度より小さいとの条件を満たすように構成される。これにより、非照明面(例えば原版18)上での照度均一性を向上させることができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、潜像パターンが形成された基板を加工(現像)する工程と、加工された基板から物品を製造する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、以下の照明光学系、露光装置、および物品の製造方法を含む。
(項目1)
光源からの光束を用いて被照明面を照明する照明光学系であって、
第1方向に周期的に配列された複数の第1光学要素を含み、前記光源からの光束で複数の二次光源を形成するインテグレータと、
前記複数の二次光源からの光束を用いて前記被照明面を照明するためのレンズと、
第2方向に周期的に配列された複数の第2光学要素を含み、前記複数の第2光学要素の各々によって前記光源からの光束を発散させて前記インテグレータに入射させるように、前記光源と前記インテグレータとの間の光路上に配置された光発散部材と、
を備え、
前記第1方向と前記第2方向とがなす角度が0度より大きく45度より小さい、ことを特徴とする照明光学系。
(項目2)
前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(P1/φ)以上である、ことを特徴とする項目1に記載の照明光学系。
(項目3)
前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期をP2としたとき、P1/P2が無理数である、ことを特徴とする項目1又は2に記載の照明光学系。
(項目4)
前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとしたとき、tanθが無理数である、ことを特徴とする項目1乃至3のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目5)
前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期をP2、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとし、mおよびnの各々をゼロを除く整数、αを0~2の所定値としたとき、m×P2÷cosθがn×P1±αの範囲外である、ことを特徴とする項目1乃至4のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目6)
前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期は、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期より大きい、ことを特徴とする項目1乃至5のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目7)
前記複数の第1光学要素は、前記第1方向と、前記第1方向に交差する第3方向とに周期的に配列され、
前記複数の第2光学要素は、前記第2方向と、前記第2方向に交差する第4方向とに周期的に配列されている、ことを特徴とする項目1乃至6のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目8)
前記複数の第1光学要素における前記第3方向の配列周期をP3、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(P3/φ)以上である、ことを特徴とする項目7に記載の照明光学系。
(項目9)
前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期および前記第2方向の配列周期のうち大きい方の配列周期をPL、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(PL/φ)以上である、ことを特徴とする項目7又は8に記載の照明光学系。
(項目10)
前記複数の第1光学要素における前記第3方向の配列周期をP3、前記複数の第2光学要素における前記第4方向の配列周期をP2、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとし、m’およびn’の各々をゼロを除く整数、βを0~2の所定値としたとき、m’×P4÷cosθがn’×P3±βの範囲外である、ことを特徴とする項目7乃至9のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目11)
前記光発散部材は、回折光学素子である、ことを特徴とする項目1乃至10のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目12)
前記光発散部材は、矩形の発散角度分布を有する、ことを特徴とする項目1乃至11のいずれか1項目に記載の照明光学系。
(項目13)
前記光発散部材における前記矩形の発散角度分布を構成する複数の辺のうち少なくとも1つの辺が延びる方向は、前記第1方向と平行である、ことを特徴とする項目12に記載の照明光学系。
(項目14)
基板を露光する露光装置であって、
原版を被照明面として照明する項目1乃至13のいずれか1項目に記載の照明光学系と、
前記照明光学系により照明された前記原版のパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系と、
を備えることを特徴とする露光装置。
(項目15)
項目14に記載の露光装置を用いて基板を露光する露光工程と、
前記露光工程で露光された前記基板を加工する加工工程と、
前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造する製造工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
IL:照明光学系、100:オプティカルインテグレータ、101~102:入射側インテグレータ、103~104:射出側インテグレータ、101e~104e:要素レンズ(第1光学要素)、200:光発散部材、201:光学要素(第2光学要素)

Claims (15)

  1. 光源からの光束を用いて被照明面を照明する照明光学系であって、
    第1方向に周期的に配列された複数の第1光学要素を含み、前記光源からの光束で複数の二次光源を形成するインテグレータと、
    前記複数の二次光源からの光束を用いて前記被照明面を照明するためのレンズと、
    第2方向に周期的に配列された複数の第2光学要素を含み、前記複数の第2光学要素の各々によって前記光源からの光束を発散させて前記インテグレータに入射させるように、前記光源と前記インテグレータとの間の光路上に配置された光発散部材と、
    を備え、
    前記第1方向と前記第2方向とがなす角度が0度より大きく45度より小さい、ことを特徴とする照明光学系。
  2. 前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(P1/φ)以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期をP2としたとき、P1/P2が無理数である、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  4. 前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとしたとき、tanθが無理数である、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  5. 前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期をP1、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期をP2、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとし、mおよびnの各々をゼロを除く整数、αを0~2の所定値としたとき、m×P2÷cosθがn×P1±αの範囲外である、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  6. 前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期は、前記複数の第2光学要素における前記第2方向の配列周期より大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  7. 前記複数の第1光学要素は、前記第1方向と、前記第1方向に交差する第3方向とに周期的に配列され、
    前記複数の第2光学要素は、前記第2方向と、前記第2方向に交差する第4方向とに周期的に配列されている、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の照明光学系。
  8. 前記複数の第1光学要素における前記第3方向の配列周期をP3、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(P3/φ)以上である、ことを特徴とする請求項7に記載の照明光学系。
  9. 前記複数の第1光学要素における前記第1方向の配列周期および前記第2方向の配列周期のうち大きい方の配列周期をPL、前記インテグレータに入射する光束の径をφとしたとき、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度がarctan(PL/φ)以上である、ことを特徴とする請求項7に記載の照明光学系。
  10. 前記複数の第1光学要素における前記第3方向の配列周期をP3、前記複数の第2光学要素における前記第4方向の配列周期をP2、前記第1方向と前記第2方向とがなす前記角度をθとし、m’およびn’の各々をゼロを除く整数、βを0~2の所定値としたとき、m’×P4÷cosθがn’×P3±βの範囲外である、ことを特徴とする請求項7に記載の照明光学系。
  11. 前記光発散部材は、回折光学素子である、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  12. 前記光発散部材は、矩形の発散角度分布を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  13. 前記光発散部材における前記矩形の発散角度分布を構成する複数の辺のうち少なくとも1つの辺が延びる方向は、前記第1方向と平行である、ことを特徴とする請求項12に記載の照明光学系。
  14. 基板を露光する露光装置であって、
    原版を被照明面として照明する請求項1に記載の照明光学系と、
    前記照明光学系により照明された前記原版のパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  15. 請求項14に記載の露光装置を用いて基板を露光する露光工程と、
    前記露光工程で露光された前記基板を加工する加工工程と、
    前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造する製造工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
JP2022075410A 2022-04-28 2022-04-28 照明光学系、露光装置、および物品の製造方法 Pending JP2023164083A (ja)

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