JP2001173707A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents
減衰力調整式油圧緩衝器Info
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- JP2001173707A JP2001173707A JP35806399A JP35806399A JP2001173707A JP 2001173707 A JP2001173707 A JP 2001173707A JP 35806399 A JP35806399 A JP 35806399A JP 35806399 A JP35806399 A JP 35806399A JP 2001173707 A JP2001173707 A JP 2001173707A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単一の電磁減衰弁により伸側と圧側の減衰力
を調整可能とする油圧緩衝器において、伸側と圧側の減
衰力比を容易に設定替え可能とすること。 【解決手段】 伸側と圧側の両行程の流路を1方向と
し、単一の電磁減衰弁28によりそれら両行程の減衰力
を調整可能とする油圧緩衝器10において、ダンパシリ
ンダ13の伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とする際
に、ピストン側の油室15Bとリザーバ25とをつなぐ
オリフィス51をボトムピース26に形成してなるも
の。
を調整可能とする油圧緩衝器において、伸側と圧側の減
衰力比を容易に設定替え可能とすること。 【解決手段】 伸側と圧側の両行程の流路を1方向と
し、単一の電磁減衰弁28によりそれら両行程の減衰力
を調整可能とする油圧緩衝器10において、ダンパシリ
ンダ13の伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とする際
に、ピストン側の油室15Bとリザーバ25とをつなぐ
オリフィス51をボトムピース26に形成してなるも
の。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は減衰力調整式油圧緩
衝器に関する。
衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、伸側と圧側の両行程の流路を一方
向とし、単一の電磁減衰弁によりそれら両行程の減衰力
を調整可能とする油圧緩衝器として、特開昭64-47693号
公報に記載のものがある。この従来技術は、アウタチュ
ーブ内にダンパシリンダを配置し、アウタチューブとダ
ンパシリンダの間に、循環通路とリザーバを区画するた
めのバイパスチューブを挿入し、アウタチューブに固定
されるボトムピースをバイパスチューブとダンパシリン
ダに嵌合させるとともに、ボトムピースに電磁減衰弁を
内蔵し、循環通路からリザーバへの流路面積を電磁減衰
弁によって増減することにより減衰力を調整可能として
いる。
向とし、単一の電磁減衰弁によりそれら両行程の減衰力
を調整可能とする油圧緩衝器として、特開昭64-47693号
公報に記載のものがある。この従来技術は、アウタチュ
ーブ内にダンパシリンダを配置し、アウタチューブとダ
ンパシリンダの間に、循環通路とリザーバを区画するた
めのバイパスチューブを挿入し、アウタチューブに固定
されるボトムピースをバイパスチューブとダンパシリン
ダに嵌合させるとともに、ボトムピースに電磁減衰弁を
内蔵し、循環通路からリザーバへの流路面積を電磁減衰
弁によって増減することにより減衰力を調整可能として
いる。
【0003】このとき、油圧緩衝器の伸側行程では、ピ
ストンに設けてある第1バルブが閉じており、ダンパシ
リンダの横断面積からピストンロッドの断面積を差し引
いた伸側受圧面積分の油が、ピストンロッド側の油室か
ら循環通路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流
れ、電磁減衰弁は伸側受油面積分の流量に相当する減衰
力を発生させる。他方、油圧緩衝器の圧側行程では、ボ
トムピースに設けてある第2バルブが閉じており、ダン
パシリンダ内に位置するピストンロッドの断面積に等し
い圧側受圧面積分の油が、ピストン側の油室から第1バ
ルブを経てピストンロッド側の油室を通り、更に循環通
路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流れ、電磁減
衰弁は圧側受圧面積分の流量に相当する減衰力を発生さ
せる。
ストンに設けてある第1バルブが閉じており、ダンパシ
リンダの横断面積からピストンロッドの断面積を差し引
いた伸側受圧面積分の油が、ピストンロッド側の油室か
ら循環通路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流
れ、電磁減衰弁は伸側受油面積分の流量に相当する減衰
力を発生させる。他方、油圧緩衝器の圧側行程では、ボ
トムピースに設けてある第2バルブが閉じており、ダン
パシリンダ内に位置するピストンロッドの断面積に等し
い圧側受圧面積分の油が、ピストン側の油室から第1バ
ルブを経てピストンロッド側の油室を通り、更に循環通
路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流れ、電磁減
衰弁は圧側受圧面積分の流量に相当する減衰力を発生さ
せる。
【0004】従来の油圧緩衝器では、ダンパシリンダの
伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とし、結果として、
伸側と圧側で電磁減衰弁が発生させる減衰力を同等とし
ている。
伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とし、結果として、
伸側と圧側で電磁減衰弁が発生させる減衰力を同等とし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、油圧緩衝
器では、車両の乗車フィーリングの向上を図るため、伸
側減衰力と圧側減衰力を相互に適度に異ならせるよう
に、それらの減衰性能のセッティングを行なう必要があ
る。その際、ピストンロッドの断面積を変更することに
より、伸側受圧面積と圧側受圧面積を異ならせ、伸側と
圧側の減衰力比を設定替えできるものの、これを任意に
設定替えするにはその都度ピストンロッドの交換を必要
として容易でない。
器では、車両の乗車フィーリングの向上を図るため、伸
側減衰力と圧側減衰力を相互に適度に異ならせるよう
に、それらの減衰性能のセッティングを行なう必要があ
る。その際、ピストンロッドの断面積を変更することに
より、伸側受圧面積と圧側受圧面積を異ならせ、伸側と
圧側の減衰力比を設定替えできるものの、これを任意に
設定替えするにはその都度ピストンロッドの交換を必要
として容易でない。
【0006】本発明の課題は、単一の電磁減衰弁により
伸側と圧側の減衰力を調整可能とする油圧緩衝器におい
て、伸側と圧側の減衰力比を容易に設定替え可能とする
ことにある。
伸側と圧側の減衰力を調整可能とする油圧緩衝器におい
て、伸側と圧側の減衰力比を容易に設定替え可能とする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、ダンパシリンダにピストンを摺動自在に挿入してピ
ストンの両側に油室を画成し、ピストンに連結したピス
トンロッドをダンパシリンダの一端側のロッドガイドに
摺動自在に支持し、ピストンにピストン側の油室からピ
ストンロッド側の油室への作動油の流れのみを許容する
第1バルブを設け、ダンパシリンダの外側に、ピストン
ロッド側の油室からの作動油を流す循環通路と、ピスト
ンロッドの出入に伴うダンパシリンダ内の油量変化を補
償するリザーバを設け、ダンパシリンダの他端側の底部
を閉塞するボトムピースを設け、このボトムピースは、
電磁減衰弁を備えるとともに、リザーバをピストン側の
油室につなぐ第1連通路と、循環通路を電磁減衰弁を介
してリザーバにつなぐ第2連通路が形成されるととも
に、第1連通路はリザーバからピストン側の油室への作
動油の流れのみを許容する第2バルブを介してピストン
側の油室とつながり、電磁減衰弁により減衰力を調整可
能にしてなる減衰力調整式油圧緩衝器において、ダンパ
シリンダの伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とする際
に、ピストン側の油室とリザーバとをつなぐオリフィス
をボトムピースに形成してなるようにしたものである。
は、ダンパシリンダにピストンを摺動自在に挿入してピ
ストンの両側に油室を画成し、ピストンに連結したピス
トンロッドをダンパシリンダの一端側のロッドガイドに
摺動自在に支持し、ピストンにピストン側の油室からピ
ストンロッド側の油室への作動油の流れのみを許容する
第1バルブを設け、ダンパシリンダの外側に、ピストン
ロッド側の油室からの作動油を流す循環通路と、ピスト
ンロッドの出入に伴うダンパシリンダ内の油量変化を補
償するリザーバを設け、ダンパシリンダの他端側の底部
を閉塞するボトムピースを設け、このボトムピースは、
電磁減衰弁を備えるとともに、リザーバをピストン側の
油室につなぐ第1連通路と、循環通路を電磁減衰弁を介
してリザーバにつなぐ第2連通路が形成されるととも
に、第1連通路はリザーバからピストン側の油室への作
動油の流れのみを許容する第2バルブを介してピストン
側の油室とつながり、電磁減衰弁により減衰力を調整可
能にしてなる減衰力調整式油圧緩衝器において、ダンパ
シリンダの伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一とする際
に、ピストン側の油室とリザーバとをつなぐオリフィス
をボトムピースに形成してなるようにしたものである。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば下記〜の作用があ
る。 油圧緩衝器の伸側行程では、ピストンに設けてある第
1バルブが閉じており、ダンパシリンダの伸側受圧面積
(A)分の油(流量Q)が、ピストンロッド側の油室か
ら循環通路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流
れ、電磁減衰弁は伸側受圧面積分の流量Qに相当する減
衰力Faを発生させる。
る。 油圧緩衝器の伸側行程では、ピストンに設けてある第
1バルブが閉じており、ダンパシリンダの伸側受圧面積
(A)分の油(流量Q)が、ピストンロッド側の油室か
ら循環通路を経て電磁減衰弁を通り、リザーバへと流
れ、電磁減衰弁は伸側受圧面積分の流量Qに相当する減
衰力Faを発生させる。
【0009】油圧緩衝器の圧側行程では、ボトムピー
スに設けてある第2バルブは閉じているものの、オリフ
ィスが開いており、ダンパシリンダの圧側受圧面積(B
=A)分の油(流量Q)からオリフィスを通ってリザー
バへと逃げる油(流量Q2 )を減じた油(流量Q1 =Q
−Q2 )が、ピストン側の油室から第1バルブを経てピ
ストンロッド側の油室を通り、更に循環通路を経て電磁
減衰弁を通り、リザーバへと流れ、電磁減衰弁はその油
の流量Q1 に相当する減衰力Fbを発生させる。
スに設けてある第2バルブは閉じているものの、オリフ
ィスが開いており、ダンパシリンダの圧側受圧面積(B
=A)分の油(流量Q)からオリフィスを通ってリザー
バへと逃げる油(流量Q2 )を減じた油(流量Q1 =Q
−Q2 )が、ピストン側の油室から第1バルブを経てピ
ストンロッド側の油室を通り、更に循環通路を経て電磁
減衰弁を通り、リザーバへと流れ、電磁減衰弁はその油
の流量Q1 に相当する減衰力Fbを発生させる。
【0010】上述、において、Q>Q1 であるか
ら、Fa>Fbとなり、圧側減衰力Fbを伸側減衰力F
aに比して下げることができる。即ち、ボトムピースに
設けるオリフィスを変更することにより、伸側と圧側の
減衰力比を容易に設定替えできる。
ら、Fa>Fbとなり、圧側減衰力Fbを伸側減衰力F
aに比して下げることができる。即ち、ボトムピースに
設けるオリフィスを変更することにより、伸側と圧側の
減衰力比を容易に設定替えできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は油圧緩衝器を示す模式図、
図2は図1の要部断面図、図3は図1の要部拡大図、図
4は図2の要部拡大図、図5はボトムピースにオリフィ
スを備えない場合の油の流れと、減衰性能を示す模式
図、図6はボトムピースにオリフィスを備えた場合の油
の流れと、減衰性能を示す模式図、図7は油圧緩衝器の
変形例を示す断面図、図8は油圧緩衝器の変形例を示す
断面図である。
図2は図1の要部断面図、図3は図1の要部拡大図、図
4は図2の要部拡大図、図5はボトムピースにオリフィ
スを備えない場合の油の流れと、減衰性能を示す模式
図、図6はボトムピースにオリフィスを備えた場合の油
の流れと、減衰性能を示す模式図、図7は油圧緩衝器の
変形例を示す断面図、図8は油圧緩衝器の変形例を示す
断面図である。
【0012】油圧緩衝器10は、図1に示す如く、アウ
タチューブ11の内部に、バイパスチューブ12とダン
パシリンダ13を同軸的に配置した3重管構造からな
る。
タチューブ11の内部に、バイパスチューブ12とダン
パシリンダ13を同軸的に配置した3重管構造からな
る。
【0013】油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ13に
ピストン14を摺動自在に挿入してピストン14の両側
に油室15A、15Bを画成し、ピストン14に連結し
たピストンロッド16をダンパシリンダ13の上端側の
ロッドガイド17に摺動自在に支持してある。18はオ
イルシール、19はエンドプレート、20はキャップで
ある。
ピストン14を摺動自在に挿入してピストン14の両側
に油室15A、15Bを画成し、ピストン14に連結し
たピストンロッド16をダンパシリンダ13の上端側の
ロッドガイド17に摺動自在に支持してある。18はオ
イルシール、19はエンドプレート、20はキャップで
ある。
【0014】ピストン14には油室15Aと油室15B
を連通する流路21が設けられ、ピストン14の側の油
室15Bからピストンロッド16の側の油室15Aへの
作動油の流れのみを許容し、その逆方向の流れを阻止す
る、換言すれば縮時にのみ開く第1バルブ22(チェッ
ク弁)をピストン14における流路21の出口側に設け
てある。
を連通する流路21が設けられ、ピストン14の側の油
室15Bからピストンロッド16の側の油室15Aへの
作動油の流れのみを許容し、その逆方向の流れを阻止す
る、換言すれば縮時にのみ開く第1バルブ22(チェッ
ク弁)をピストン14における流路21の出口側に設け
てある。
【0015】ダンパシリンダ13とバイパスチューブ1
2の間には循環通路23を形成してある。循環通路23
は、ダンパシリンダ13の上端部の周方向複数位置(例
えば4位置)に切欠き形成した連通路24を介してピス
トンロッド16の側の油室15Aにつながる。また、ア
ウタチューブ11とバイパスチューブ12の間にはリザ
ーバ25を形成してある。リザーバ25は、ピストンロ
ッド16の出入に伴うダンパシリンダ13内の油量変化
を補償する。リザーバ25の上部空間は加圧ガス室とさ
れている。
2の間には循環通路23を形成してある。循環通路23
は、ダンパシリンダ13の上端部の周方向複数位置(例
えば4位置)に切欠き形成した連通路24を介してピス
トンロッド16の側の油室15Aにつながる。また、ア
ウタチューブ11とバイパスチューブ12の間にはリザ
ーバ25を形成してある。リザーバ25は、ピストンロ
ッド16の出入に伴うダンパシリンダ13内の油量変化
を補償する。リザーバ25の上部空間は加圧ガス室とさ
れている。
【0016】油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11内
でバイパスチューブ12とダンパシリンダ13の他端側
の底部を閉塞するボトムピース26を有する。ボトムピ
ース26は、有底筒状のダンパチューブ11のテーパ状
縮径部11Aと、ダンパシリンダ13の他端部との間に
挟持される鍛造製等のボトムケース27を備え、ボトム
ケース27の空間部39に電磁減衰弁28を組込んで構
成されている。
でバイパスチューブ12とダンパシリンダ13の他端側
の底部を閉塞するボトムピース26を有する。ボトムピ
ース26は、有底筒状のダンパチューブ11のテーパ状
縮径部11Aと、ダンパシリンダ13の他端部との間に
挟持される鍛造製等のボトムケース27を備え、ボトム
ケース27の空間部39に電磁減衰弁28を組込んで構
成されている。
【0017】このとき、ボトムケース27は有天筒状を
なし、ボトムケース27の下端内径部には電磁減衰弁2
8の雄ねじ部28Aが螺着されるとともに、ボトムケー
ス27の下端面には電磁減衰弁28のフランジ28Bが
衝合される位置決め状態で、電磁減衰弁28が締結され
ている。そして、ボトムケース27の上端側のテーパ部
に設けた小径段部27Aにはダンパシリンダ13が液密
に圧入され、大径段部27Bにはバイパスチューブ12
が液密に圧入され、結果として、ボトムケース27と電
磁減衰弁28からなるボトムピース26にバイパスチュ
ーブ12、ダンパシリンダ13を組付けたサブ組立体が
構成される。ボトムピース26はバイパスチューブ1
2、ダンパシリンダ13を組付けた上述のサブ組立体に
おいては、バイパスチューブ12、ダンパシリンダ13
の上端部にロッドガイド17を圧入できる。即ち、ロッ
ドガイド17の小径段部17Aにはダンパシリンダ13
を液密に圧入し、大径段部17Bにはバイパスチューブ
12を液密に圧入できる。このサブ組立体においては、
ダンパシリンダ13の両端部がロッドガイド17の小径
段部17Aとボトムケース27の小径段部27Aとの間
に軸方向で隙間なく挟持されるとき、バイパスチューブ
12の例えば上端部はロッドガイド17の大径段部17
Bに対し軸方向でギャップg(図3)を形成する。
なし、ボトムケース27の下端内径部には電磁減衰弁2
8の雄ねじ部28Aが螺着されるとともに、ボトムケー
ス27の下端面には電磁減衰弁28のフランジ28Bが
衝合される位置決め状態で、電磁減衰弁28が締結され
ている。そして、ボトムケース27の上端側のテーパ部
に設けた小径段部27Aにはダンパシリンダ13が液密
に圧入され、大径段部27Bにはバイパスチューブ12
が液密に圧入され、結果として、ボトムケース27と電
磁減衰弁28からなるボトムピース26にバイパスチュ
ーブ12、ダンパシリンダ13を組付けたサブ組立体が
構成される。ボトムピース26はバイパスチューブ1
2、ダンパシリンダ13を組付けた上述のサブ組立体に
おいては、バイパスチューブ12、ダンパシリンダ13
の上端部にロッドガイド17を圧入できる。即ち、ロッ
ドガイド17の小径段部17Aにはダンパシリンダ13
を液密に圧入し、大径段部17Bにはバイパスチューブ
12を液密に圧入できる。このサブ組立体においては、
ダンパシリンダ13の両端部がロッドガイド17の小径
段部17Aとボトムケース27の小径段部27Aとの間
に軸方向で隙間なく挟持されるとき、バイパスチューブ
12の例えば上端部はロッドガイド17の大径段部17
Bに対し軸方向でギャップg(図3)を形成する。
【0018】油圧緩衝器10にあっては、アウタチュー
ブ11の上端開口から上述のサブ組立体を挿入し、ボト
ムケース27の外周溝部に装着してあるOリング29を
アウタチューブ11の内周に液密に封着し、ボトムケー
ス27のテーパ状拡径部27Cを前述のアウタチューブ
11のテーパ状縮径部11Aに衝合する。そして、サブ
組立体を構成しているロッドガイド17の上面側にオイ
ルシール18、エンドプレート19を装填し、アウタチ
ューブ11の上端内径部にキャップ20を螺着すること
により、キャップ20とアウタチューブ11の縮径部1
1Aとの間に上述のサブ組立体を挟持固定化する。この
とき、キャップ20が付与する軸力は、上述のバイパス
チューブ12のギャップgの存在により、ロッドガイド
17から、ダンパシリンダ13、ボトムケース27を介
して確実に縮径部11Aに担持される。尚、電磁減衰弁
28のリード線30はアウタチューブ11の底部に設け
た通線口11Bから延出される。
ブ11の上端開口から上述のサブ組立体を挿入し、ボト
ムケース27の外周溝部に装着してあるOリング29を
アウタチューブ11の内周に液密に封着し、ボトムケー
ス27のテーパ状拡径部27Cを前述のアウタチューブ
11のテーパ状縮径部11Aに衝合する。そして、サブ
組立体を構成しているロッドガイド17の上面側にオイ
ルシール18、エンドプレート19を装填し、アウタチ
ューブ11の上端内径部にキャップ20を螺着すること
により、キャップ20とアウタチューブ11の縮径部1
1Aとの間に上述のサブ組立体を挟持固定化する。この
とき、キャップ20が付与する軸力は、上述のバイパス
チューブ12のギャップgの存在により、ロッドガイド
17から、ダンパシリンダ13、ボトムケース27を介
して確実に縮径部11Aに担持される。尚、電磁減衰弁
28のリード線30はアウタチューブ11の底部に設け
た通線口11Bから延出される。
【0019】ボトムピース26は、図2に示す如く、リ
ザーバ25をピストン14の側の油室15Bにつなぐ第
1連通路31と、循環通路23を電磁減衰弁28を介し
てリザーバ25につなぐ第2連通路32をボトムケース
27に形成するとともに、ボトムケース27に上述の如
くに電磁減衰弁28を組込む。第1連通路31はリザー
バ25からピストン14の側の油室15Bへの作動油の
流れのみを許容し、その逆方向の流れを阻止する、換言
すれば伸び時にのみ開く第2バルブ33(チェック弁)
を介して、リザーバ25をピストン14の側の油室15
Bにつなぐ。第2連通路32は、循環通路23を、ボト
ムケース27の空間部39が電磁減衰弁28の弁ケース
40が仕切る上部空間39A、電磁減衰弁28の吸入
口、弁機構部、吐出口41、ボトムケース27の下部空
間39B、連通口39Cを介してリザーバ25につな
ぐ。
ザーバ25をピストン14の側の油室15Bにつなぐ第
1連通路31と、循環通路23を電磁減衰弁28を介し
てリザーバ25につなぐ第2連通路32をボトムケース
27に形成するとともに、ボトムケース27に上述の如
くに電磁減衰弁28を組込む。第1連通路31はリザー
バ25からピストン14の側の油室15Bへの作動油の
流れのみを許容し、その逆方向の流れを阻止する、換言
すれば伸び時にのみ開く第2バルブ33(チェック弁)
を介して、リザーバ25をピストン14の側の油室15
Bにつなぐ。第2連通路32は、循環通路23を、ボト
ムケース27の空間部39が電磁減衰弁28の弁ケース
40が仕切る上部空間39A、電磁減衰弁28の吸入
口、弁機構部、吐出口41、ボトムケース27の下部空
間39B、連通口39Cを介してリザーバ25につな
ぐ。
【0020】ボトムピース26は、ボトムケース27の
上端面に設けた雄ねじ部34にカラー35を介してナッ
ト36を螺着し、ナット36にバックアップされるばね
37により第2バルブ33をボトムケース27の上端面
における第1連通路31のまわりに設けたシート面38
に圧接している。
上端面に設けた雄ねじ部34にカラー35を介してナッ
ト36を螺着し、ナット36にバックアップされるばね
37により第2バルブ33をボトムケース27の上端面
における第1連通路31のまわりに設けたシート面38
に圧接している。
【0021】ボトムピース26は、電磁減衰弁28の第
2連通路32が接続される吸入口にフィルタ42を備え
る。フィルタ42は、樹脂フレームにメッシュを貼った
テーパ籠状をなし、弾性パッキン43を開して弁ケース
40に係着され、ボトムケース27の上部空間39Aの
内部でボトムケース27と弁ケース40の間に隙間なく
装填され、第2連通路32から電磁減衰弁28への油の
流れが必ずフィルタ42を通るようにしている。
2連通路32が接続される吸入口にフィルタ42を備え
る。フィルタ42は、樹脂フレームにメッシュを貼った
テーパ籠状をなし、弾性パッキン43を開して弁ケース
40に係着され、ボトムケース27の上部空間39Aの
内部でボトムケース27と弁ケース40の間に隙間なく
装填され、第2連通路32から電磁減衰弁28への油の
流れが必ずフィルタ42を通るようにしている。
【0022】電磁減衰弁28は、比例的に減衰力を調整
可能とするものであり、励磁電流に応じて減衰弁の開度
を調整可能とするものである。従って、電磁減衰弁28
は、油圧緩衝器10の伸縮両行程で、車両の運転条件に
応じてソレノイドの励磁電流を制御し、ダンパシリンダ
13の油室15Aから循環通路23、第2連通路32を
介して電磁減衰弁28を通り、リザーバ25に至る作動
油経路で、電磁減衰弁28の弁機構を構成する例えばス
プール弁の開弁面積を制御することにより、油圧緩衝器
10の減衰力を調整する。
可能とするものであり、励磁電流に応じて減衰弁の開度
を調整可能とするものである。従って、電磁減衰弁28
は、油圧緩衝器10の伸縮両行程で、車両の運転条件に
応じてソレノイドの励磁電流を制御し、ダンパシリンダ
13の油室15Aから循環通路23、第2連通路32を
介して電磁減衰弁28を通り、リザーバ25に至る作動
油経路で、電磁減衰弁28の弁機構を構成する例えばス
プール弁の開弁面積を制御することにより、油圧緩衝器
10の減衰力を調整する。
【0023】然るに、油圧緩衝器10にあっては、ダン
パシリンダ13の横断面積からピストンロッド16の断
面積を差し引いた伸側受圧面積Aと、ピストンロッド1
6の断面積に等しい圧側受圧面積Bを同一としている。
更に、油圧緩衝器10にあっては、ボトムピース26の
ボトムケース27に、リザーバ25と、ピストン14の
側の油室15Bとをつなぐオリフィス51を設けてあ
る。オリフィス51は、第1連通路31の第2バルブ3
3と並列をなすように設けられ、具体的には、(a)第2
バルブ33のディスクに切欠き51を設け、及び/又は
(b)第2バルブ33のためのシート面38に切欠き51
Bを設ける等により構成される(図4)。
パシリンダ13の横断面積からピストンロッド16の断
面積を差し引いた伸側受圧面積Aと、ピストンロッド1
6の断面積に等しい圧側受圧面積Bを同一としている。
更に、油圧緩衝器10にあっては、ボトムピース26の
ボトムケース27に、リザーバ25と、ピストン14の
側の油室15Bとをつなぐオリフィス51を設けてあ
る。オリフィス51は、第1連通路31の第2バルブ3
3と並列をなすように設けられ、具体的には、(a)第2
バルブ33のディスクに切欠き51を設け、及び/又は
(b)第2バルブ33のためのシート面38に切欠き51
Bを設ける等により構成される(図4)。
【0024】以下、油圧緩衝器10の減衰動作について
説明する。ここで、油圧緩衝器10が(A)オリフィス5
1を備えない場合と、(B)オリフィス51を備える場合
を対比して説明するものとする。 (A)オリフィス51を備えない油圧緩衝器10(図5) 図5(A)はオリフィス51を備えない場合の油圧緩衝
器10の回路図であり、伸側行程も圧側行程も同一方向
の流れとなる。
説明する。ここで、油圧緩衝器10が(A)オリフィス5
1を備えない場合と、(B)オリフィス51を備える場合
を対比して説明するものとする。 (A)オリフィス51を備えない油圧緩衝器10(図5) 図5(A)はオリフィス51を備えない場合の油圧緩衝
器10の回路図であり、伸側行程も圧側行程も同一方向
の流れとなる。
【0025】(A-1)伸側行程 ピストン14に設けてある第1バルブ22が閉じてお
り、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)の油が、
ピストンロッド16の側の油室15Aから循環通路23
を経て第2連通路32から電磁減衰弁28を通り、リザ
ーバ25へと流れ、電磁減衰弁28は伸側受圧面積
(A)分の流量Qaに相当する減衰力Faを発生させ
る。尚、油室15Bにはリザーバ25から第1連通路3
1、第2バルブ33を通り、ピストンロッド16の退出
容積分の油が補償される。
り、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)の油が、
ピストンロッド16の側の油室15Aから循環通路23
を経て第2連通路32から電磁減衰弁28を通り、リザ
ーバ25へと流れ、電磁減衰弁28は伸側受圧面積
(A)分の流量Qaに相当する減衰力Faを発生させ
る。尚、油室15Bにはリザーバ25から第1連通路3
1、第2バルブ33を通り、ピストンロッド16の退出
容積分の油が補償される。
【0026】(A-2)圧側行程 ボトムピース26のボトムケース27に設けてある第2
バルブ33が閉じており、ダンパシリンダ13の圧側受
圧面積(B=A)の油が、ピストン14の側の油室15
Bから第1バルブ22を経てピストンロッド16の側の
油室15Aを通り、更に循環通路23を経て第2連通路
32から電磁減衰弁28を通り、リザーバ25へと流
れ、電磁減衰弁28は圧側受圧面積(B)分の流量Qb
に相当する減衰力Fbを発生させる。
バルブ33が閉じており、ダンパシリンダ13の圧側受
圧面積(B=A)の油が、ピストン14の側の油室15
Bから第1バルブ22を経てピストンロッド16の側の
油室15Aを通り、更に循環通路23を経て第2連通路
32から電磁減衰弁28を通り、リザーバ25へと流
れ、電磁減衰弁28は圧側受圧面積(B)分の流量Qb
に相当する減衰力Fbを発生させる。
【0027】上述(A-1)、(A-2)において、ダンパシリン
ダ13の伸側受圧面積(A)と圧側受圧面積(B)とは
同一とされているから、Qa=Qbであり、結果とし
て、伸側と圧側で電磁減衰弁28が発生する減衰力F
a、Fbは同等になる。従って、オリフィス51を備え
ない油圧緩衝器10では、図5(B)に示す如く、伸側
と圧側で油圧緩衝器10の減衰力可変巾Famax、Fbm
axを互いに同一とする。そして、電磁減衰弁28のソレ
ノイドの通電励磁により制御せしめられる伸側と圧側の
減衰力比Fa/Fbは常に1(制御電流当たりの変化量
ΔFa=ΔFb)となる。
ダ13の伸側受圧面積(A)と圧側受圧面積(B)とは
同一とされているから、Qa=Qbであり、結果とし
て、伸側と圧側で電磁減衰弁28が発生する減衰力F
a、Fbは同等になる。従って、オリフィス51を備え
ない油圧緩衝器10では、図5(B)に示す如く、伸側
と圧側で油圧緩衝器10の減衰力可変巾Famax、Fbm
axを互いに同一とする。そして、電磁減衰弁28のソレ
ノイドの通電励磁により制御せしめられる伸側と圧側の
減衰力比Fa/Fbは常に1(制御電流当たりの変化量
ΔFa=ΔFb)となる。
【0028】(B)オリフィス51を備える油圧緩衝器1
0(図6) 図6(A)はオリフィス51を備える油圧緩衝器10の
伸側行程での流れを示す回路図、図6(B)はオリフィ
ス51を備える油圧緩衝器10の圧側行程での流れを示
す回路図である。
0(図6) 図6(A)はオリフィス51を備える油圧緩衝器10の
伸側行程での流れを示す回路図、図6(B)はオリフィ
ス51を備える油圧緩衝器10の圧側行程での流れを示
す回路図である。
【0029】(B-1)伸側行程 ピストン14に設けてある第1バルブ22が閉じてお
り、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)分の油
(流量Qa)が、ピストンロッド16の側の油室15A
から循環通路23を経て第2連通路32から電磁減衰弁
28を通り、リザーバ25へと流れ、電磁減衰弁28は
伸側受圧面積(A)分の流量Qaに相当する減衰力Fa
を発生させる。尚、油室15Bにはリザーバ25から第
1連通路31、第2バルブ33を通り、ピストンロッド
16の退出容積分の油が補償される。
り、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)分の油
(流量Qa)が、ピストンロッド16の側の油室15A
から循環通路23を経て第2連通路32から電磁減衰弁
28を通り、リザーバ25へと流れ、電磁減衰弁28は
伸側受圧面積(A)分の流量Qaに相当する減衰力Fa
を発生させる。尚、油室15Bにはリザーバ25から第
1連通路31、第2バルブ33を通り、ピストンロッド
16の退出容積分の油が補償される。
【0030】(B-2)圧側行程 ボトムピース26のボトムケース27に設けてある第2
バルブ33は閉じているものの、オリフィス51が開い
ており、ダンパシリンダ13の圧側受圧面積(B=A)
分の油(流量Qb)からオリフィス51を通ってリザー
バ25へ逃げる油(流量Q2)を減じた油(流量Q1=Q
b−Q2)が、ピストン14の側の油室15Bから第1バ
ルブ22を経てピストンロッド16の側の油室15Aを
通り、更に循環通路23を経て第2連通路32から電磁
減衰弁28を通り、リザーバ25へと流れ、電磁減衰弁
28はその油の流量Q1に相当する減衰力Fbを発生さ
せる。
バルブ33は閉じているものの、オリフィス51が開い
ており、ダンパシリンダ13の圧側受圧面積(B=A)
分の油(流量Qb)からオリフィス51を通ってリザー
バ25へ逃げる油(流量Q2)を減じた油(流量Q1=Q
b−Q2)が、ピストン14の側の油室15Bから第1バ
ルブ22を経てピストンロッド16の側の油室15Aを
通り、更に循環通路23を経て第2連通路32から電磁
減衰弁28を通り、リザーバ25へと流れ、電磁減衰弁
28はその油の流量Q1に相当する減衰力Fbを発生さ
せる。
【0031】上述(B-1)、(B-2)において、Qa=Qb、
Qa>Q1であるから、Fa>Fbとなり、圧側減衰力
Fbを伸側減衰力Faに比して下げることができる。従
って、オリフィス51を備える油圧緩衝器10では、図
6(C)に示す如く、伸側と圧側で油圧緩衝器10の減
衰力可変巾Famax、Fbmaxを互いに、Famax>Fbm
axに異ならせることができる。そして、電磁減衰弁28
のソレノイドの通電励磁により制御せしめられる伸側と
圧側の減衰力比Fa/Fbを容易に設定替えできる(制
御電流当たりの変化量ΔFa>ΔFb)。
Qa>Q1であるから、Fa>Fbとなり、圧側減衰力
Fbを伸側減衰力Faに比して下げることができる。従
って、オリフィス51を備える油圧緩衝器10では、図
6(C)に示す如く、伸側と圧側で油圧緩衝器10の減
衰力可変巾Famax、Fbmaxを互いに、Famax>Fbm
axに異ならせることができる。そして、電磁減衰弁28
のソレノイドの通電励磁により制御せしめられる伸側と
圧側の減衰力比Fa/Fbを容易に設定替えできる(制
御電流当たりの変化量ΔFa>ΔFb)。
【0032】図7の油圧緩衝器10が図1〜図6の油圧
緩衝器10と異なる点は、ボトムピース26を構成する
ボトムケース27が、第2バルブ33のためのバルブシ
ート71を焼結金属等により別体化したことにある。バ
ルブシート71は、ボルト722よりカラー73を介し
てボトムケース27の上端面に固定され、ボルト72に
バックアップされるばね74により第2バルブ33をそ
のシート面71Aに圧接される。バルブシート71は、
第1連通路31の出口部分を構成する流路31Aを備え
る。
緩衝器10と異なる点は、ボトムピース26を構成する
ボトムケース27が、第2バルブ33のためのバルブシ
ート71を焼結金属等により別体化したことにある。バ
ルブシート71は、ボルト722よりカラー73を介し
てボトムケース27の上端面に固定され、ボルト72に
バックアップされるばね74により第2バルブ33をそ
のシート面71Aに圧接される。バルブシート71は、
第1連通路31の出口部分を構成する流路31Aを備え
る。
【0033】図7の油圧緩衝器10にあっても、(a)第
2バルブ33のディスクに切欠きを設け、及び/又は
(b)バルブシート71における第2バルブ33のための
シート面71Aに切欠きを設ける等により、ボトムピー
ス26のボトムケース27(バルブシート71)にオリ
フィスを設けることにより、伸び側と圧側の減衰力Fa
/Fbを容易に設定替えできる。
2バルブ33のディスクに切欠きを設け、及び/又は
(b)バルブシート71における第2バルブ33のための
シート面71Aに切欠きを設ける等により、ボトムピー
ス26のボトムケース27(バルブシート71)にオリ
フィスを設けることにより、伸び側と圧側の減衰力Fa
/Fbを容易に設定替えできる。
【0034】図8(図8(B)は図8(A)のB-B線に
沿う断面図)は、図1〜図6の油圧緩衝器10又は図7
の油圧緩衝器10の変形例であり、ピストンロッド16
の側の油室15Aを循環通路23につなぐ連通路24を
ダンパシリンダ13に設けず、ロッドガイド17の周方
向複数位置(例えば4位置)に設けたことにある。ダン
パシリンダ13に連通路24を設けるとダンパシリンダ
13に穴あけ加工を必要とするし、穴あけ加工後にはバ
リ取り作業が必要となって加工工数が多くなるが、ロッ
ドガイド17は焼結材からなるために穴あけ加工するこ
となく連通路24を形成でき、バリ取り等の追加工も必
要ない。
沿う断面図)は、図1〜図6の油圧緩衝器10又は図7
の油圧緩衝器10の変形例であり、ピストンロッド16
の側の油室15Aを循環通路23につなぐ連通路24を
ダンパシリンダ13に設けず、ロッドガイド17の周方
向複数位置(例えば4位置)に設けたことにある。ダン
パシリンダ13に連通路24を設けるとダンパシリンダ
13に穴あけ加工を必要とするし、穴あけ加工後にはバ
リ取り作業が必要となって加工工数が多くなるが、ロッ
ドガイド17は焼結材からなるために穴あけ加工するこ
となく連通路24を形成でき、バリ取り等の追加工も必
要ない。
【0035】尚、ダンパシリンダ13又はロッドガイド
17に設ける上述の連通路24にあっては、ダンパシリ
ンダ13又はロッドガイド17に設けられる全部の連通
路24(例えば全4個の連通路24)の流路面積の合計
を、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)又は圧側
受圧面積(B)の約10%以上の面積となるように設定す
る。伸側受圧面積又は圧側受圧面積の10%以上の面積を
全流路面積とする連通路24は、ピストン14の移動速
度が1m/秒となったときでも、作動油を絞らずにスムー
スに流すことができる。
17に設ける上述の連通路24にあっては、ダンパシリ
ンダ13又はロッドガイド17に設けられる全部の連通
路24(例えば全4個の連通路24)の流路面積の合計
を、ダンパシリンダ13の伸側受圧面積(A)又は圧側
受圧面積(B)の約10%以上の面積となるように設定す
る。伸側受圧面積又は圧側受圧面積の10%以上の面積を
全流路面積とする連通路24は、ピストン14の移動速
度が1m/秒となったときでも、作動油を絞らずにスムー
スに流すことができる。
【0036】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ボ
トムピースを構成するボトムケースは、アウタチューブ
内に設けた固定部に固定されていれば良く、例えばアウ
タチューブ内にストッパリングを配置し、このストッパ
リングの上にボトムピースを配置しても良く、又はアウ
タチューブにかしめ部を設け、このかしめ部の内周にボ
トムピースを配置するようにしても良い。本実施形態は
アウタチューブに縮径部を設けこの縮径部にボトムケー
スを配置して固定したものである。
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ボ
トムピースを構成するボトムケースは、アウタチューブ
内に設けた固定部に固定されていれば良く、例えばアウ
タチューブ内にストッパリングを配置し、このストッパ
リングの上にボトムピースを配置しても良く、又はアウ
タチューブにかしめ部を設け、このかしめ部の内周にボ
トムピースを配置するようにしても良い。本実施形態は
アウタチューブに縮径部を設けこの縮径部にボトムケー
スを配置して固定したものである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、単一の電
磁減衰弁により伸側と圧側の減衰力を調整可能とする油
圧緩衝器において、伸側と圧側の減衰力比を容易に設定
替えできる。
磁減衰弁により伸側と圧側の減衰力を調整可能とする油
圧緩衝器において、伸側と圧側の減衰力比を容易に設定
替えできる。
【図1】図1は油圧緩衝器を示す模式図である。
【図2】図2は図1の要部断面図である。
【図3】図3は図1の要部拡大図である。
【図4】図4は図2の要部拡大図である。
【図5】図5はボトムピースにオリフィスを備えない場
合の油の流れと、減衰性能を示す模式図である。
合の油の流れと、減衰性能を示す模式図である。
【図6】図6はボトムピースにオリフィスを備えた場合
の油の流れと、減衰性能を示す模式図である。
の油の流れと、減衰性能を示す模式図である。
【図7】図7は油圧緩衝器の変形例を示す断面図であ
る。
る。
【図8】図8は油圧緩衝器の変形例を示す断面図であ
る。
る。
10 油圧緩衝器 13 ダンパシリンダ 14 ピストン 15A、15B 油室 16 ピストンロッド 22 第1バルブ 23 循環通路 25 リザーバ 26 ボトムピース 28 電磁減衰弁 31 第1連通路 32 第2連通路 33 第2バルブ 51 オリフィス
Claims (1)
- 【請求項1】 ダンパシリンダにピストンを摺動自在に
挿入してピストンの両側に油室を画成し、ピストンに連
結したピストンロッドをダンパシリンダの一端側のロッ
ドガイドに摺動自在に支持し、ピストンにピストン側の
油室からピストンロッド側の油室への作動油の流れのみ
を許容する第1バルブを設け、 ダンパシリンダの外側に、ピストンロッド側の油室から
の作動油を流す循環通路と、ピストンロッドの出入に伴
うダンパシリンダ内の油量変化を補償するリザーバを設
け、 ダンパシリンダの他端側の底部を閉塞するボトムピース
を設け、このボトムピースは、電磁減衰弁を備えるとと
もに、リザーバをピストン側の油室につなぐ第1連通路
と、循環通路を電磁減衰弁を介してリザーバにつなぐ第
2連通路が形成されるとともに、第1連通路はリザーバ
からピストン側の油室への作動油の流れのみを許容する
第2バルブを介してピストン側の油室とつながり、 電磁減衰弁により減衰力を調整可能にしてなる減衰力調
整式油圧緩衝器において、 ダンパシリンダの伸側受圧面積と圧側受圧面積を同一と
する際に、ピストン側の油室とリザーバとをつなぐオリ
フィスをボトムピースに形成してなることを特徴とする
減衰力調整式油圧緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35806399A JP2001173707A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35806399A JP2001173707A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001173707A true JP2001173707A (ja) | 2001-06-26 |
Family
ID=18457349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35806399A Pending JP2001173707A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001173707A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112004001829B4 (de) * | 2003-09-29 | 2010-09-09 | Tenneco Automotive Operating Company Inc., Lake Forest | Extratragbereich für Ventilteller |
-
1999
- 1999-12-16 JP JP35806399A patent/JP2001173707A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112004001829B4 (de) * | 2003-09-29 | 2010-09-09 | Tenneco Automotive Operating Company Inc., Lake Forest | Extratragbereich für Ventilteller |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060906 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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