JP2001173045A - ハーブエッセンスの担体およびそれを用いた給湯機器 - Google Patents

ハーブエッセンスの担体およびそれを用いた給湯機器

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JP2001173045A
JP2001173045A JP35858399A JP35858399A JP2001173045A JP 2001173045 A JP2001173045 A JP 2001173045A JP 35858399 A JP35858399 A JP 35858399A JP 35858399 A JP35858399 A JP 35858399A JP 2001173045 A JP2001173045 A JP 2001173045A
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carrier
essence
hot water
herb
herb essence
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Takashi Kawada
隆 川田
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MIZUTOMO KK
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HERB ART KK
MIZUTOMO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香機能を長持ちさせることができるハーブ
エッセンスの担体を提供する。さらに、100%天然の
エッセンシャルオイルを用いることが可能となり、その
場合でも筐体等が劣化することのない給湯機器を提供す
る。 【解決手段】 ハーブエッセンスの担体36は、多孔性
物質からなる担体本体38を含む。担体本体38には、
ハーブエッセンスが含浸される。担体本体38の一部に
は、閉鎖層50が形成される。閉鎖層50は、担体本体
38の一部に露出する開気孔を被覆する。シャワーヘッ
ド10等の給湯機器は、温水の通過する経路に着脱自在
に配置されるハーブエッセンスの担体36を備える。ハ
ーブエッセンスの担体36は、耐油性を有する合成樹脂
材料で形成された収容体12,22内に収納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ハーブエッセン
スの担体およびそれを用いた給湯機器に関し、たとえば
アロマテラピーの医療分野で活用され、特に、湯水混合
水栓およびそれに接続されるシャワーなどに適用され
る、ハーブエッセンスの担体およびそれを用いた給湯機
器に関する。
【0002】
【従来の技術】本願発明の背景となる従来のシャワーに
は、石鹸、シャンプー、リンスなどを溶解させた温水を
放出するものがあった。さらに、最近では、香水、芳香
剤等を用いて、アロマテラピー効果を期待した香りを出
すシャワーなども見受けられる。また、このような従来
の芳香機能付きシャワーには、香料を含浸・保持させる
香料担持体として、たとえばセラミックスを用いたもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のシャワーでは、シャワーヘッド本体の材質がAB
S樹脂材料等で形成されている。ABS樹脂材料は、耐
薬品性に弱い材質のため、石鹸やシャンプーの成分で溶
けてしまい、シャワーヘッド本体の表面が光沢のないザ
ラザラの状態になるなどシャワーヘッド本体自体を劣化
させてしまう。さらに、アロマテラピー効果を期待した
芳香機能を有する従来のシャワーでは、植物のエッセン
シャルオイルを使用した場合、その植物油脂成分により
ABS樹脂材料を劣化させてしまう。そのため、この従
来のシャワーでは、100%天然のエッセンシャルオイ
ルを使用することができず、芳香材料としては人工的に
合成された香料に頼らざるを得なかった。また、従来の
芳香機能付きシャワーに用いられるセラミックスでは、
香料が必要以上に流出する恐れがあり、さらに、使用頻
度が多くなると、セラミックスの気孔部分に吸着物質の
カスが付着して、吸着能力が低下するものであった。し
たがって、従来の芳香機能付きシャワーでは、芳香機能
を長持ちさせることが困難であった。
【0004】それゆえに、本願発明の主たる目的は、芳
香機能を長持ちさせるハーブエッセンスの担体を提供す
ることである。さらに、本願発明の他の目的は、100
%天然のエッセンシャルオイルを用いることが可能とな
り、その場合でも筐体等を劣化させない給湯機器を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる本願発
明は、ハーブエッセンスを吸着担持する多孔性物質から
なる担体本体と、担体本体の一部に配設され、担体本体
の一部に露出する気孔を被覆する閉鎖層とを含む、ハー
ブエッセンスの担体である。請求項2にかかる本願発明
は、上記の担体本体が吸湿性を有するセラミックスで構
成されることを特徴とする、ハーブエッセンスの担体で
ある。請求項3にかかる本願発明は、上記担体本体が上
記ハーブエッセンスを注入する注入部を含み、上記閉鎖
層が上記担体本体の鉛直方向にみて上記注入部よりも下
側に配置される、ハーブエッセンスの担体である。請求
項4にかかる本願発明は、上記閉鎖層がガラス質材料か
らなるガラス質層を含む、ハーブエッセンスの担体であ
る。請求項5にかかる本願発明は、上述したいずれかの
ハーブエッセンスの担体を備えた給湯機器であって、給
湯機器は、温水の通過する経路に着脱自在に配置される
上記ハーブエッセンスの担体と、耐油性を有する合成樹
脂材料で形成され、上記ハーブエッセンスの担体を収納
する収容体とを含む、給湯機器である。請求項6にかか
る本願発明は、上記収容体を形成する合成樹脂材料がポ
リメチルペンテンを含む、給湯機器である。請求項7に
かかる本願発明は、上記給湯機器が上記ハーブエッセン
スの担体を着脱自在に収納するシャワーヘッドを備えた
シャワー装置を含む、給湯機器である。請求項8にかか
る本願発明は、上記給湯機器が上記ハーブエッセンスの
担体を着脱自在に収納する混合栓を含む、給湯機器であ
る。
【0006】
【作用】担体本体は、多孔性物質で形成されていて吸着
性を有する。そのため、ハーブエッセンスは、担体本体
の気孔内に吸着し担持される。閉鎖層は、担体本体の一
部に被覆されている。そのため、閉鎖層で覆われた部
分、つまり、担体本体の一部分に露出した気孔部分が閉
鎖される。したがって、担体本体にハーブエッセンスを
含浸させた場合、閉鎖層で被覆された部分の気孔からの
ハーブエッセンスの流出が防止され、必要以上のハーブ
エッセンスの消耗が防止される。担体本体を吸湿性を有
するセラミックスで形成した場合には、ハーブエッセン
スの吸着性が一層高められる。担体本体に注入部を配設
した場合、注入部にハーブエッセンスが注入されて含浸
される。ハーブエッセンスは、注入部より担体本体に徐
々に含浸される。この場合、閉鎖層が担体本体の鉛直方
向にみて注入部よりも下側に配置されるので、担体本体
の鉛直方向の下端部側からのハーブエッセンスの流出が
防止される。耐油性を有する合成樹脂からなる収容体に
担体本体を収納した場合、ハーブエッセンスの植物油脂
による収納体の溶解等の浸食が防止される。上記したハ
ーブエッセンスの担体をシャワー装置、混合栓等の給湯
機器の温水の通過経路中に着脱自在に配設した場合、温
水が流れるとその温度変化によって担体本体からハーブ
エッセンスがごく少量排出される。担体本体の温度が温
水とほぼ同じになると、担体本体からのハーブエッセン
スの流出がほぼ停止される。したがって、担体本体から
は、適度の濃度を有するハーブエッセンスが供給される
ことになる。さらに、ハーブエッセンスの揮発成分は、
温水と混合されて霧化される。そして、ミスト状のハー
ブエッセンスが放出され、浴室等の空間に拡散される。
この場合、ミスト状のハーブエッセンスは、口または鼻
より蒸気と共に吸入されることにより使用者の体内に入
り、種々の薬用効果を奏する。また、温水の供給を停止
した場合、担体本体の周囲の温度が低下し、担体本体の
温度も低下する。このとき、担体本体が収縮して担体本
体の気孔の体積が収縮するため、担体本体に周囲の水が
吸着される。そのため、ハーブエッセンスの揮発(蒸
発)が防止される。つまり、担体本体からの必要以上の
ハーブエッセンスの消耗が防止される。ハーブエッセン
スの担体を着脱自在に収納可能に配設した場合、適宜、
ハーブエッセンスの担体を取り外すことができるため、
担体へのハーブエッセンスの追加供給が簡単にできる。
さらに、その場合、効用に応じてハーブの種類を適宜変
更し、所望のハーブエッセンスを担体に供給することが
可能となる。
【0007】本願発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は本願発明の一実施例を示す断面図解図
であり、図2はその分解斜視図である。図3はハーブエ
ッセンスの担体の一例を示す斜視図解図であり、図4は
図3の線IV−IVにおける断面図解図である。本実施
例では、本願発明にかかるハーブエッセンスの担体を具
備する給湯機器の一例として、たとえば図5に示すよう
なシャワー装置100に備えられたシャワーヘッド10
について説明する。
【0009】シャワーヘッド10は、ヘッド本体12を
含む。ヘッド本体12は、その一端部および他端部に互
いに連通する開放口部14および16を有する。一方の
開放口部14および他方の開放口部16の端縁外周部に
は、それぞれ、たとえば雄ねじ部14aおよび16aが
形成される。一方の開放口部14には、グリップ部18
が配設される。他方の開放口部16には、シャワー排出
口としてのキャップ部20が配設される。
【0010】グリップ部18は、たとえば円筒状のグリ
ップ本体22を含む。グリップ本体22は、相対する両
側面が対称的に傾斜するように、テーパ状に形成されて
いる。この場合、グリップ本体22は、鉛直方向の下端
側から上端側にいくにしたがって漸次口径が大きくなる
ように形成されている。グリップ本体22の軸方向の一
端部内周面には、ヘッド本体12の雄ねじ部14aに螺
合する雌ねじ部22aが形成される。
【0011】グリップ本体22の軸方向の他端には、グ
リップ本体22の軸線と直角に交差するように、格子状
部24が形成される。さらに、グリップ本体22の軸方
向の他端には、その外周部に雄ねじ部26aを有する円
筒状の接続部26がその軸方向に延びて形成される。接
続部26は、グリップ本体22の軸方向の他端部の口径
よりもさらに小さく形成され、シャワーホースを取り付
けるためのアダプタ等に適宜接続される。
【0012】グリップ本体22の軸方向の一端側内部に
は、支持部材28が配置される。支持部材28は、たと
えば円環状の枠部30を含む。枠部30は、その外周面
にグリップ本体22の雌ねじ部22aに螺合する雄ねじ
部30aを有し、その内側に格子状部32を備える。枠
部30の上面中央には、たとえば逆U字状の係止片34
が格子状部32から垂直に起立して形成される。支持部
材28は、その雄ねじ部30aをグリップ本体22の雌
ねじ部22aに螺合させることにより、グリップ本体2
2の所定の位置に取り付けられる。支持部材28の係止
片34は、後で詳述するハーブエッセンスの担体36を
グリップ本体22内に起立状態で支持するための機能を
有する。
【0013】そこで、ハーブエッセンスの担体36につ
いて、特に、図3および図4等を参照しながら、詳細に
説明する。ハーブエッセンスの担体36は、たとえば円
錐台筒状の担体本体38を含む。担体本体38は、相対
する両側面が対称的に緩やかに傾斜するように、テーパ
状に形成されている。担体本体38は、鉛直方向の下端
側から上端側にいくにしたがって漸次外径が緩やかに大
きくなるように形成されている。担体本体38は、その
口径方向の中央に、たとえば円柱状の凹部からなる注入
部40を具備する。この注入部40には、適宜の量のハ
ーブエッセンスが注入される。
【0014】担体本体38の軸方向の下端側には、二股
状の係合部40が一体的に形成される。つまり、係合部
40は、その2つの係合片42aおよび42b間に、断
面U字状の凹部からなる係合凹部44を有する。担体本
体38および係合部40の係合片42a,42bは、多
孔質体として、たとえば吸湿性を有するセラミックスで
一体的に形成される。本実施例で用いられるセラミック
スとしては、たとえばアルミナやβ−スポジュメン、ジ
ルコン、ケイ素、鉄分、チタン、カルシウム、それ以外
の鉱物質などが適宜用いられる。ハーブエッセンスの担
体36は、係合部40の係合凹部44が支持部材28の
係止片34に嵌合されることによって支持される。な
お、多孔質体としては、セラミックス以外にも、木炭,
竹炭,薪炭等の炭化物を用いてもよい。
【0015】係合部40の表面には、閉鎖層50が形成
される。閉鎖層50は、担体本体38の鉛直方向にみて
注入部40よりも下側に配設される。閉鎖層50は、た
とえばガラス質材料からなるガラス質層で形成される。
本実施例では、係合部40の表面にうわぐすりを塗布す
ることにより、閉鎖層50が形成される。この閉鎖層5
0は、透水性をなくし、電気,化学的抵抗あるいは機械
的強度を増すのに役立つものである。なお、閉鎖層50
は、ガラス質層以外にも、たとえば合成樹脂材料からな
る合成樹脂層で形成されてもよい。
【0016】図1および図2等で示すように、グリップ
本体22の中には、その一端側から、たとえば脱塩素カ
ルシウムセラミックスが収納された単一ないし複数の収
納体52が挿入される。収納体52は、たとえば不織布
で袋状に形成される。グリップ本体22の軸方向の一端
側には、その雌ねじ部22aに支持部材28の雄ねじ部
30aが螺合されて、支持部材28が取り付けられる。
この場合、支持部材28と収納体52との間には、上部
フィルタ54が配置される。この上部フィルタは、合成
繊維製、天然繊維製等のろ材をたとえば円柱形スポンジ
状に形成したものなどが用いられる。
【0017】支持部材28の係止片34には、上述した
ように、ハーブエッセンスの担体36が嵌合・支持され
る。さらに、支持部材28に担体36を支持した状態
で、その上からヘッド本体12が取り付けられる。ヘッ
ド本体12の雄ねじ部14aとグリップ本体22の雌ね
じ部22aとが螺合されることにより、グリップ本体2
2の軸方向の上端部にヘッド本体12が取り付けられ
る。また、グリップ本体22の接続部26には、適宜、
シャワーホース等を取り付けるためのアダプタ(図示せ
ず)が取り付けられる。
【0018】この場合、ヘッド本体12およびグリップ
本体22間の継ぎ目と、接続部26およびアダプタ(図
示せず)間の継ぎ目とには、それぞれ、水漏れを防止す
るためのパッキン輪58および60が配置される。な
お、接続部26の内側には、つまり、収納体52の下流
側には、上部フィルタ54と同様の部材からなる下部フ
ィルタ56が適宜配置される。収納体52に収納された
脱塩素カルシウムセラミックスは、主として、塩素や塩
素化合物を除去する機能を有する。上部フィルタ54
は、鉄分,ゴミ等を除去する機能を有し、下部フィルタ
56は、赤錆,ゴミ等を除去する機能を有する。
【0019】ヘッド本体12の中には、特に、図1およ
び図2等に示すように、カートリッジ型の収納ケース6
2が収納配置される。この収納ケース62は、収納ケー
ス本体64を含み、収納ケース本体64の外面には、断
面略弓形の凸部66が一体的に形成される。凸部66の
近傍には、格子状に配列された複数の貫通孔68aを有
する開口枠部68が配設される。収納ケース本体62
は、ヘッド本体12内に収納隔壁部などにより設けられ
た収納部(図示せず)に嵌め込まれる。
【0020】この収納ケース本体64の中には、たとえ
ば粒状ないし小塊状の多数の遠赤外線放射セラミックス
70、ミネラルセラミックス72および水晶74が収納
される。そして、収納ケース本体62の開放部68aに
は、格子状に配列された複数の貫通孔76aを有する蓋
部76が着脱自在に取り付けられる。蓋部76の円環状
の枠壁78の内側には、円形ネット状のフィルタシート
80が配設される。これらの複数のセラミックスの協働
作用により、クラスターの小さいエネルギーを備えた水
をシャワーヘッド10から散水させることができる。
【0021】ヘッド本体12の開放口部16には、多数
の散水孔20aを有するキャップ部20が取り付けられ
る。キャップ部20の内周面には、雌ねじ部21aが形
成される。ヘッド本体12の雄ねじ部16aと雌ねじ部
21aとが螺合されることによて、キャップ部20がヘ
ッド本体12の開放口部16に取り付けられる。この場
合、ヘッド本体12およびキャップ部20間の継ぎ目に
は、水漏れ防止のためのパッキン輪82が配置される。
【0022】本実施例では、ヘッド本体12、キャップ
部20、グリップ本体22、支持部材28、カートリッ
ジ型の収納ケース本体64および蓋部76などの所謂筐
体部分に相当する各部分が、ポリメチルペンテン等の耐
油性を有する合成樹脂材料で形成される。そのため、担
体36から流出するハーブエッセンスの植物油脂による
シャワーヘッド10の各筐体部分の浸食を防止すること
ができる。
【0023】そこで、本実施例に用いられるポリメチル
ペンテンの各種ハーブエッセンスの植物油脂成分に対す
る耐油性をあらわした耐油性試験結果を以下の〔表1〕
に示す。なお、比較対象となる従来の合成樹脂材料とし
ては、一般的なABS樹脂(表1中、ABS1で示す)
と、耐薬品性を有するABS樹脂(表1中、ABS2で
示す)と、耐薬品性,耐熱性を有するABS樹脂(表1
中、ABS3で示す)と、ポリカーボネイトとを使用し
た。また、〔表1〕中、×は溶解するかあるいはひび割
れが発生したことを示し、○は少し柔らかくなったこと
を示し、◎は変化がないことを示している。
【0024】
【表1】
【0025】本実施例のシャワーヘッド10には、温水
の通過する経路であるグリップ部18内にハーブエッセ
ンスの担体36が配置されている。本実施例では、担体
36がグリップ本体22内の所定の位置に配置された支
持部材28に支持されているが、グリップ本体22自体
も、支持部材28と協働して担体36を収容する収容体
としての機能を有している。
【0026】本実施例のシャワーヘッド10では、温水
がグリップ部18内をそのグリップ本体22の軸方向の
下端側(下流側)から上端側(上流側)へと流れてい
き、キャップ部20の複数の散水孔20aから散水され
る。本実施例では、担体36の注入部40に所望のハー
ブエッセンスが注入され、ハーブエッセンスが注入部4
0より担体本体38に漸次含浸されていく。この場合、
閉鎖層50が担体本体38の鉛直方向でみて注入部40
よりも下側に配置されているので、担体本体38の下側
からのハーブエッセンスの流出が防止される。すなわ
ち、閉鎖層50により担体36の開気孔46が被覆され
閉鎖されるため、その被覆された部分からのハーブエッ
センスの流出を遮断できる。
【0027】グリップ本体22内を温水が流れると、そ
の温度変化によって担体本体38からハーブエッセンス
がごく少量ずつ排出される。すなわち、担体36の温度
が上がると、担体36の熱膨張の力により担体36の開
気孔46(図3参照)から含浸されたハーブエッセンが
外部へ押し出される。そして、担体36の温度が温水と
ほぼ同じになると、担体36からのハーブエッセンスの
流出がほぼ停止される。そのため、担体36からは、安
定した適度の濃度を有するハーブエッセンスが温水中に
供給されることになる。さらに、ハーブエッセンスの揮
発成分は、温水と混合されて霧化される。そして、ミス
ト状のハーブエッセンスがキャップ部20の散水孔20
aから散水され、たとえば図5に示すような浴室等の空
間に拡散される。ミスト状のハーブエッセンスは、口ま
たは鼻より蒸気と共に吸入(蒸気吸入)されることによ
り使用者の体内に入り、所望の薬用効果が発揮される。
このようにミスト状にしたハーブエッセンスを蒸気吸入
することが最も効果的な方法である。
【0028】グリップ本体22内に流れる温水の供給を
停止すると、担体本体38の周囲の温度が低下し、担体
本体38の温度も低下する。このとき、担体36が収縮
して担体36の開気孔46の気相の体積が収縮するた
め、担体36に周囲の水が吸着される。そのため、ハー
ブエッセンスの揮発(蒸発)が防止される。つまり、担
体36からの必要以上のハーブエッセンスの流出が防止
される。しかも、本実施例のシャワーヘッド10では、
温水の供給が停止しているときでも、グリップ本体22
内に水が所定の水位で維持されているため、担体36の
一部が常時水中に浸されている。すなわち、担体36で
あるセラミックスが吸湿状態でグリップ本体22内に支
持されることにより、よりいっそうハーブエッセンスの
揮発(蒸発)が防止され、担体36に含浸されたハーブ
エッセンスが長持ちする。
【0029】また、本実施例のシャワーヘッド10で
は、ハーブエッセンスの担体36を着脱自在に構成した
ので、ハーブエッセンスの担体36を容易にグリップ本
体22から取り出すことができる。したがって、担体3
6へのハーブエッセンスの追加供給が簡単にできる。そ
のため、効用に応じてハーブの種類を適宜変更し、所望
のハーブエッセンスを担体36に供給することが可能と
なる。すなわち、複数個の担体36を準備しておくこと
によって、様々なハーブを楽しむことができる。この場
合、使用者の使用するときの気分、体調、時間帯によっ
てハーブの種類を変えることによって、適宜、使用者の
所望する芳香効果が得られる。例えば、朝は気分を引き
締めるハーブを使用し、夜は一日の疲れを取るハーブを
使用することができる。また、アトピー等の疾病を持つ
人は、殺菌効果を有するハーブを使用し、使用後は気分
をリラックスさせるハーブを使用することができる。
【0030】上述の実施例では、給湯機器の一例として
のシャワー装置100に備えられたシャワーヘッド10
について説明したが、本願発明にかかる担体36は、シ
ャワーヘッド10以外に、図5に示すように、混合栓9
0等、その他の給湯機器にも適用され得るものである。
【0031】なお、上述の各実施例では、担体36がセ
ラミックスで形成されているため、多孔質部に不純物質
を吸着すると担体36の吸着能力が一旦低下するが、ガ
スコンロで焼くなどの方法により担体36に加熱処理を
施せば、その不純物質を燃焼させることができるので、
再度、担体36を利用することが可能となる。そのた
め、担体36をよりいっそう長持ちさせることができ
る。
【0032】
【発明の効果】本願発明によれば、芳香機能を長持ちさ
せるハーブエッセンスの担体が得られる。さらに、本願
発明によれば、100%天然のエッセンシャルオイルを
用いても筐体等を劣化させない給湯機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示す断面図解図である。
【図2】図1に示す実施例の分解斜視図である。
【図3】図1および図2の実施例中のハーブエッセンス
の担体の一例を示す斜視図解図である。
【図4】図3の線IV−IVにおける断面図解図であ
る。
【図5】本願発明の他の実施例を示す斜視図解図であ
る。
【符号の説明】
10 シャワーヘッド 12 ヘッド本体 18 グリップ部 20 キャップ部 36 ハーブエッセンスの担体 38 担体本体 40 注入部 42 係合部 46 開気孔 48 閉気孔 50 閉鎖層 90 混合栓 100 シャワー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D032 FA04 2D060 BB01 CD10 3L036 AC24 AC25 AC30 4C094 AA01 AA02 AA04 AA07 AA08 AA09 BA08 BB16 BC12 DD17 EE24 GG03 GG05 GG13 GG14 4H059 AA11 BC23 DA09 DA26 DA28 EA31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハーブエッセンスを吸着担持する多孔性
    物質からなる担体本体、および前記担体本体の一部に配
    設され、前記担体本体の一部に露出する気孔を被覆する
    閉鎖層を包含する、ハーブエッセンスの担体。
  2. 【請求項2】 前記担体本体は、吸湿性を有するセラミ
    ックスで形成されることを特徴とする、請求項1に記載
    のハーブエッセンスの担体。
  3. 【請求項3】 前記担体本体は、前記ハーブエッセンス
    を注入する注入部を包含し、前記閉鎖層は、前記担体本
    体の鉛直方向にみて前記注入部よりも下側に配設され
    る、請求項1または請求項2に記載のハーブエッセンス
    の担体。
  4. 【請求項4】 前記閉鎖層は、ガラス質材料からなるガ
    ラス質層を包含する、請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載のハーブエッセンスの担体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のハーブエッセンスの担体を備えた給湯機器であっ
    て、前記給湯機器は、温水の通過する経路に着脱自在に
    配置される前記ハーブエッセンスの担体、および耐油性
    を有する合成樹脂材料で形成され、前記ハーブエッセン
    スの担体が収納される収容体を包含する、給湯機器。
  6. 【請求項6】 前記収容体を形成する合成樹脂材料は、
    ポリメチルペンテンを包含する、請求項5に記載の給湯
    機器。
  7. 【請求項7】 前記給湯機器は、前記ハーブエッセンス
    の担体を着脱自在に収納するシャワーヘッドを備えたシ
    ャワー装置を包含する、請求項5または請求項6に記載
    の給湯機器。
  8. 【請求項8】 前記給湯機器は、前記ハーブエッセンス
    の担体を着脱自在に収納する混合栓を包含する、請求項
    5または請求項6に記載の給湯機器。
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