JP2006187378A - 機能付シャワー装置、機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ、含浸装置及び液剤含浸済多孔質セラミック材料の製造方法 - Google Patents

機能付シャワー装置、機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ、含浸装置及び液剤含浸済多孔質セラミック材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 芳香効果付与機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を長期にわたって安定的に持続することができる機能付シャワー装置の提供
【解決手段】 機能付シャワー装置は、シャワーヘッド200に設けられ、給水源からの水を吐出自在なシャワー吐水部と、シャワーヘッド200においてシャワー吐水部に隣接して設けられ、給水源からの水に機能剤を混合して吐出自在な機能剤吐水部と、機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、機能剤吐水部の単位吐水量が、シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、機能剤吐水部の単位吐水量を制御する定流量弁247とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通常のシャワー機能に加え、芳香発生機能、保湿機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を発揮することができる機能付シャワー装置、その機能付シャワー装置に使用される機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ、その機能剤カートリッジの機能剤放出体の製造に使用される含浸装置、及び、その機能剤カートリッジの機能剤放出体の製造方法に関する。
従来、シャワー機能に加え、効能剤による機能等のシャワー機能以外の機能を発揮するシャワー装置に関する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特開2001−186995号公報
特許文献1には、水道水等の原水を供給しシャワーを行うシャワー用具が開示されている。このシャワー用具の一端には、水又は温水の流出口を有する通水路内に、不純物吸着材及び効能剤が充填されたカートリッジが配されている。或いは、シャワー用具の一端には、水又は温水の流出口を有する通水路内に、不純物吸着材と効能剤とがそれぞれ充填された複数のカートリッジが配されている。前記水不溶性吸着材は、水不溶性のキチン、キトサン若しくはこれらの誘導体であり、水不溶性吸着材の粒径は、2〜500メッシュである。また、前記効能剤は、弱酸性入浴剤、血行促進剤及び/又は無機塩、保湿剤または芳香薬剤からなる。
特許文献1によれば、上記構成のシャワー用具により、水及び温水の何れにおいても水道水等の中の不純物を簡単かつ効率良く除去でき、その後あるいは同時に浴剤等の効能剤の効能を得ることができるとされている。また、このシャワー用具は、温度変化による不純物の脱着がなく、また水及び温水の何れにおいても水道水等の中の不純物を簡単かつ効率良く除去できるとされている。
しかし、特許文献1に記載の技術のように、単に、入浴剤等の効能剤に温水等を通水し、その温水等をシャワーヘッド等の吐水部から吐出するだけでは、効能剤が非常に短時間で消費され、その効能を最低限必要な期間にわたって持続できなかったり、逆に、効能剤の効能成分を温水等に十分に溶解できず、効能剤による効能を十分に発揮できなかったりする可能性がある。ここで、本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、前記効能剤に対応する各種の機能剤の構造を改良し、また、機能剤への温水等の通水を制御することで、芳香効果付与機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を長期にわたって安定的に持続することができる機能付きシャワー装置の発明をなし得た。なお、以下において、これらの通常のシャワー機能以外の機能を、主に人間の体または五感等により感知できる機能という意味で、「体感機能」ということがあるが、本発明により実現される通常のシャワー機能以外の機能は、かかる体感機能以外の機能も含む。
そこで、本発明は、芳香効果付与機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を長期にわたって安定的に持続することができる機能付シャワー装置、機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ、含浸装置及び液剤含浸済多孔質セラミック材料の製造方法の提供を課題とする。
本発明の第1の態様によれば、給水源に接続され、前記給水源からの給水を通水自在な接続部と、前記接続部に接続され、前記接続部からの給水を通水自在なシャワーヘッドとを備える機能付シャワー装置が提供される。前記接続部は、前記給水源からの原水が流入する入水口と、前記入水口から流入した前記給水源からの原水を浄化する濾過層と、前記入水口と前記濾過層との間に配設した切替弁と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させることなくそのまま前記シャワーヘッドに供給する原水位置と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させて浄化した後、その浄水を前記シャワーヘッドに供給する浄水位置との間で前記切替弁を切替自在な切替手段とを有する。前記シャワーヘッドは、前記接続部からの原水または浄水をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部と、前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記原水または浄水に機能剤を溶解して吐出自在な機能剤吐水部と、前記接続部からの原水または浄水を前記シャワー吐水部または機能剤吐水部に対して選択的に切替えて供給する切替手段とを有する。
本発明の第2の態様によれば、シャワーヘッドに設けられ、給水源からの水を吐出自在なシャワー吐水部と、前記シャワーヘッドにおいて前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記給水源からの水に機能剤を混合して吐出自在な機能剤吐水部と、前記機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段とを備える機能付シャワー装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、給水源に接続され、前記給水源からの給水を通水自在な接続部と、前記接続部に接続され、前記接続部からの給水を通水自在なシャワーヘッドとを備える機能付シャワー装置が提供される。前記接続部は、前記給水源からの原水が流入する入水口と、前記入水口から流入した前記給水源からの原水を浄化する濾過層と、前記入水口と前記濾過層との間に配設した切替弁と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させることなくそのまま前記シャワーヘッドに供給する原水位置と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させて浄化した後、その浄水を前記シャワーヘッドに供給する浄水位置との間で前記切替弁を切替自在な切替手段とを有する。前記シャワーヘッドは、前記接続部からの原水または浄水をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部と、前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記原水または浄水に機能剤を溶解して吐出自在な機能剤吐水部と、前記接続部からの原水または浄水を前記シャワー吐水部または機能剤吐水部に対して選択的に切替えて供給する切替手段と、前記機能剤吐水部の入口に配設され、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段とを有する。
本発明の第4の態様によれば、ハニカム筒状をなし、軸心に沿って延びる複数の通水部を一体形成したケースと、前記ケースの通水部にそれぞれ収容配置される複数の機能剤放出体とを備える機能付シャワー装置の機能剤カートリッジが提供される。
本発明の第5の態様によれば、含浸用液剤を貯留する液剤タンクと、前記液剤タンクとの間で前記含浸用液剤を流通自在なよう前記液剤タンクに接続されると共に、前記含浸用液剤の含浸対象物としての多孔質セラミック材料を気密状態で収容自在な気密室と、前記気密室を真空吸引して真空状態とする真空ポンプと、前記気密室を真空状態から常圧へと復帰させる圧力復帰手段とを備え、前記気密室に多孔質セラミック材料を収容して前記気密室を気密状態とし、前記真空ポンプにより前記気密室を真空吸引する共に、前記液剤タンクと前記気密室とを流通状態として、前記気密室内に前記液剤タンクの含浸用液剤を導入し、導入した前記含浸用液剤を前記気密室内の前記多孔質セラミックに真空圧により強制的に含浸させるようにした含浸装置が提供される。
本発明の第6の態様によれば、気密室に多孔質セラミック材料を収容して前記気密室を気密状態とする収容工程と、真空ポンプにより前記気密室を真空吸引する共に、含浸溶液剤を貯留した液剤タンクと前記気密室とを流通状態として、前記気密室内に前記液剤タンクの含浸用液剤を導入し、導入した前記含浸用液剤を前記気密室内の前記多孔質セラミックに真空圧により強制的に含浸させる含浸工程と、前記気密室を大気圧に復帰して、前記気密室内に滞留する前記含浸用液剤を前記液剤タンクに還流する還流工程とを備える機能剤放出体の製造方法が提供される。
本発明によれば、芳香効果付与機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を長期にわたって安定的に持続することができる機能付シャワー装置、その機能付シャワー装置に使用される機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ、その機能剤カートリッジの機能剤放出体の製造に使用される含浸装置、及び、その機能剤カートリッジの機能剤放出体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の外観を示す斜視図である。図2は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の一部を破断して内部構造を示す斜視図である。図3は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。
実施の形態1に係る機能付シャワー装置は、図1〜図3に示すように、グリップ100の先端にシャワーヘッド200を一体的に組み付けてなるヘッドタイプのものである。詳細には、グリップ100は、給水源としての混合水栓等にシャワーホースを介して接続され、接続部からの給水を通水自在な接続部を構成する。なお、給水源からは、通常、原水(水道水、井戸水等)が給水される。グリップ100は、略円筒状のグリップ本体101を有している。また、前記グリップ本体101の内部には、塩素除去カートリッジ110が同心状(同軸状)に収容配置されている。この塩素除去カートリッジ110は、透水性の円筒状をなす活性炭フィルタ111、活性炭フィルタ111の外周面を被覆する透水性のシート状をなす外層フィルタ112及び活性炭フィルタ111の内周面を被覆する透水性のシート状をなす内層フィルタ113の三層構造を有する濾過層を有し、濾過層111,112,113の内層フィルタ113の内周面により、その軸方向に延びる円柱状の導水通路115を内部に形成している。また、塩素除去カートリッジ110の軸方向両端には、それぞれ、カートリッジキャップ116が装着されている。カートリッジキャップ116の中央には円形の通水孔116aが穿設されている。なお、塩素除去カートリッジ110の導水通路115内には、短円柱状等の機能付与剤(例えば、EMXセラミックス)を充填し、導水通路115を機能付与層として機能させてもよい。なお、EMXセラミックスとは、EM(乳酸菌等の有用微生物群)の一種であるEM1号とEM−X(特定植物を酵母や乳酸菌等のEM菌により醗酵処理し抽出した液体)を混合して熟成させた粘土を、800〜1200℃で焼成したものであり、EMと同様、水の活性化等に使用される材料である。
グリップ本体101の一端(図1〜図3中の下端)の円形の開口には、対応する短円筒状をなす押圧体121及び切替リング122がそれぞれ同軸状に装着されると共に、押圧体121及び切替リング122の内部には、切替弁123及び弁支持体124がそれぞれ同軸状に挿着されている。前記弁支持体124の下端部は切替リング122の下端から下方に突出し、その突出部分の外周には雄ねじ124aが形成されている。そして、給水源に接続されるシャワーホースの接続口の雌ねじ(図示略)に前記雌ねじ124aを螺入することにより、グリップ100をシャワーホースに水密に接続するようになっている。なお、弁支持体124の下端開口は、前記給水源からの原水がシャワーホースを介して流入する入水口124bとなっている。即ち、グリップ100においては、入水口124bと濾過層111〜113との間に前記切替弁123が配設される。
一方、前記シャワーヘッド200は、接続部としてのグリップ100に接続され、グリップ100からの給水を通水自在である。シャワーヘッド200は、略アングル筒状をなすヘッド本体201を有し、ヘッド本体201の一端部の外周面に雄ねじ201aを形成している。また、グリップ本体101の上端部の内周面には雌ねじ101aが形成され、その雌ねじに101aにシャワーヘッド200の雄ねじ201aを螺入することにより、シャワーヘッド200をグリップ100に水密に接続するようになっている。また、このとき、グリップ100内の塩素除去カートリッジ110の上端のカートリッジキャップ116が、シャワーヘッド200のヘッド本体201の一端から内部に収容され、カートリッジキャップ116がヘッド本体201の入水口201bに水密に接続されるようになっている。更に、このとき、塩素除去カートリッジ110の外層フィルタ112の外周面全体とグリップ本体101の内周面との間には、原水通路117が形成される。
前記切替リング122は、所定の2つの角度位置(原水位置及び浄水位置)に回動して切替自在となっている。前記切替リング122を原水位置及び浄水位置のいずれかの角度位置に回動して切替えることにより、弁支持体124を介して切替弁123を所定の2つの弁位置(原水位置及び浄水位置)に切替自在となっている。切替リング122を原水位置とすると、弁支持体124の入水口124bが塩素除去カートリッジ110の下端のカートリッジキャップ116の通水孔116aと連通するよう、切替弁123が原水位置に回動される。そして、給水源からシャワーホースを介してグリップ100の入水口124bに流入した原水が、切替弁123を介して、下端のカートリッジキャップ116の通水孔116aから塩素除去カートリッジ110の導水通路115内に直接流入し、上端のカートリッジキャップ116の通水孔116aからシャワーヘッド200のヘッド本体201の内部に流入する。即ち、このとき、シャワーホースからの原水は、外層フィルタ112、活性炭フィルタ111及び内層フィルタ113からなる濾過層を通過して濾過乃至浄化されることなく、そのままの原水として、導水通路115を流れてシャワーヘッド200内に流入する。なお、このとき、導水通路115に前記機能付与剤を充填すれば、原水に機能付与した機能水がシャワーヘッド200内に流入する。
一方、切替リング122を浄水位置とすると、弁支持体124の入水口124bが前記グリップ本体101内の原水通路117と連通するよう、切替弁123が浄水位置に回動される。そして、給水源からシャワーホースを介してグリップ100の入水口124bに流入した原水が、切替弁123を介して、グリップ100の原水通路117に流入し、外層フィルタ112、活性炭フィルタ111及び内層フィルタ113からなる濾過層を通過して、塩素除去カートリッジ110の導水通路115内に流入し、導水通路115を介して、上端のカートリッジキャップ116の通水孔116aからシャワーヘッド200のヘッド本体201の内部に流入する。即ち、このとき、シャワーホースからの原水は、塩素除去カートリッジ110の濾過層111〜113により濾過されて浄水とされた後、その浄水が導水通路115内に流入し、上端のカートリッジキャップ116の通水孔116aからシャワーヘッド200のヘッド本体201の内部に流入する。なお、このとき、導水通路115に前記機能付与剤を充填すれば、浄水に更に機能付与した機能浄水がシャワーヘッド200内に流入する。このように、実施の形態1では、前記切替リング122及び弁支持体124が切替弁123の切替手段を構成する。
シャワーヘッド200は、ヘッド本体201を屈曲筒状とし、ヘッド本体201をグリップ本体101に接続した状態で、グリップ100に対して所定角度で傾斜して接続される。また、ヘッド本体201において前記入水口201bの軸心と傾斜して延びる円筒状部分の内部には、円盤状の弁座211が固着されている。弁座211には第1の通水孔及び第2の通水孔(図示略)がそれぞれ穿設されている。また、弁座211の一側には切替弁215が配設されている。切替弁215は、弁体216及びコイルスプリング217を有している。切替弁215は、コイルスプリング217により弁体216を弁座211に対して押圧付勢している。また、ヘッド本体201には、第1の位置と第2の位置を選択自在な切替ボタン221が外部に突出するよう配設されている。切替ボタン221は、切替弁215に作用的に接続され、切替ボタン221を第1の位置または第2の位置に切替えることにより、切替弁215の弁体216の位置を、弁座211に穿設した第1及び第2の通水孔のいずれかへと切替えて配置し、弁体216により弁座211の第1または第2の通水孔をシール材等を介して水密に遮蔽自在となっている。一方、弁座211の他側には、外壁212及び内壁213が一体形成されている。外壁212は、弁座211の外周縁に沿って延び、かつ、弁座211と同軸状となる円筒状をなし、ヘッド本体201の他端から所定長突出している。また、内壁213は、外壁212よりも小径で、かつ、弁座211と同軸状に延びる短円筒状をなし、ヘッド本体201の他端程度まで突出している。
前記切替ボタン221を第1の位置に切替えると、切替弁215の弁体216が前記外壁212と内壁213との間の部分に対応する弁座211部分に形成した第1の通水孔を開放すると共に、内壁213の内側に対応する弁座211部分に形成した第2の通水孔を水密に遮蔽する。これにより、ヘッド本体201の入水口201bから流入した水が、切替弁215及び弁座211の第1の通水孔を介して、外壁212と内壁213との間の空間であるシャワー吐水用通水路に流入する。一方、切替ボタン221を第2の位置に切替えると、切替弁215の弁体216が弁座211の第1の通水孔を水密に遮蔽すると共に、弁座211の第2の通水孔を開放する。これにより、ヘッド本体201の入水口201bから流入した水が、切替弁215及び弁座211の第2の通水孔を介して、内壁213の内側の空間である機能吐水用通水路に流入する。
ヘッド本体201の入水口201bと反対側の他端部の外周面には雄ねじ201cが形成されている。また、ヘッド本体201には有底円筒状のシャワーキャップ230が接続され、シャワーヘッド200を形成するようになっている。更に、シャワーキャップ230の一端開口側の内周面には、雌ねじ231が形成されている。そして、ヘッド本体201の雄ねじ201cにシャワーキャップ230の雌ねじ231を螺合することにより、ヘッド本体201にシャワーキャップ230を取付けるようになっている。また、シャワーキャップ230は、他端の円盤状部232に通常のシャワー吐水用の多数のシャワー吐水孔232aと、機能剤を溶解した水(機能水)を吐出するための多数の機能吐水孔232bとを穿設している。なお、円盤状部232の機能吐水孔232bは、通常のシャワーのストレート吐水用の吐水孔と同様の構成としたり、ミスト状に吐水自在なようにより小径の吐水孔としたり、任意の構成とすることができる。更に、前記円盤状部232の内側には、シャワー吐水孔232a部分に対応するリング板状をなす散水板233が、前記シャワー吐水孔232aに対向するよう配置されている。また、円盤状部232の内側面において、前記シャワー吐水孔232a部分の内周縁に対応する位置には、短円筒状の支持突起235が同軸状に内方へ突出するよう一体形成されている。更に、円盤状部232の内側面において、前記シャワー吐水孔232a部分の内周縁より若干内側の位置で、かつ、前記機能吐水孔232b部分の外周縁より外側の位置には、前記支持突起235より更に短かい円筒状の当接突起236が同軸状に内方へ突出するよう一体形成されている。
前記シャワーキャップ230の円盤状部232とヘッド本体201内の弁座211との間の空間には、機能剤カートリッジ240が着脱自在に位置固定して装着される。具体的には、機能剤カートリッジ240は、有底円筒状のケース241を有し、ケース241の一端側の端部外周面を支持突起235の内周面に密接させて、その一端部を支持突起235内に水密に嵌め込むと共に、その一端を当接突起236に当接させる一方で、ケース241の他端側の開口部分を、前記内壁213に対して水密に接続している。そして、前記切替弁215の第1の位置では、ヘッド本体201の入水口201bからの水が、切替弁215及び弁座211を介して前記シャワー吐水用通水路に流入し、散水板233を介して円盤状部232のシャワー吐水孔232aから吐出される。また、切替弁215の第2の位置では、ヘッド本体201の入水口201bからの水が、切替弁215及び弁座211を介して前記機能吐水用通水路に流入し、機能剤カートリッジ240の他端側の開口部分から機能剤カートリッジ240内に流入する。機能剤カートリッジ240内に流入した水は、機能剤カートリッジ240により所定の機能を付与されて機能水となり、その機能水が、機能剤カートリッジ240から放出されて、前記機能吐水孔232bから吐出される。
次に、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジについて詳述する。図4は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースを示し、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は断面図、(d)は(c)のA−A線断面図である。図5は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの蓋体及び定流量弁を示す断面図であり、(a)は蓋体から定流量弁を取り外した状態を、(b)は蓋体に定流量弁を挿着した状態を示す。なお、説明の便宜上、図5において、定流量弁は、右半部のみを断面にて示し、左半部は外観図となっている。
図4に示すように、機能剤カートリッジ240のケース241は、シャワーヘッド200のシャワーキャップ230内に同軸状に収容されるハニカム筒状をなす。即ち、ケース241は、7つの小筒状の通水部242を、互いに平行となるようハニカム状に並設して一体形成し、これらがシャワーキャップ230の軸心に沿って延びるよう配置している。各通水部242は、一定の断面形状で軸心方向に延びる断面多角形筒状、詳細には、六角形筒状をなしている。また、ケース241は、通水部242を囲む円筒状の外壁243を一体形成している。具体的には、ケース241は、1つの通水部242を外壁243の中心に配置し、その周囲に、同一寸法の通水部242を6つ等角度間隔で密接配置している。更に、ケース241は、軸方向一端側(シャワーキャップ230の円盤状部232と対向する側)に、各通水部242の一端の略中央を横切る抜止部244を一体形成している。具体的には、抜止部244は、中心の通水部242の中心を通って外壁243の直径方向に延びる直径方向部244aを60度間隔で6つ配置している。6つの直径方向部244aは、中心の通水部242の中央を60度間隔で3方向(放射方向)に横切ると共に、周囲の6つの通水部242の中央を1方向(放射方向)に横切る。また、抜止部244は、外壁243とその中心との中間位置に、同心円状の周方向部244bを一体形成している。周方向部244bは、周囲の6つの通水部242の中央を1方向(周方向)に横切ると共に、前記直径方向部244aと略直角に交差する。
前記ケース241の各通水部242には、機能剤放出体245が収容配置される。機能剤放出体245は、ケース241の通水部242と略同一長さを有し、通水部242に沿ってその全長を延びる円柱状をなす。また、各機能剤放出体245は体感機能を発揮する体感剤乃至機能剤を含有し、通水部242への通水に伴い各機能剤放出体245がその表面から機能剤を放出して前記通水に溶解させる。各機能剤放出体245は、円柱状の多孔質体、具体的には、多孔質セラミック体からなり、各通水部242内に収容されたときに、その外周面全体と通水部242の内周面全体との間に、軸心方向(長さ方向)の全長にわたって延びる通水空間を形成する。なお、各通水部242の上端側から内部に機能剤放出体245を収容したとき、機能剤放出体245の下端面が、通水部下端開口を横切る抜止部244に当接して、通水部242から脱落しないようになっている。
一方、前記機能剤は、多孔質セラミック体に含浸した液状機能剤からなる。ここで、機能剤放出体245の多孔質セラミック体は、ゼオライト、粘土及びフィラ等を含有するものとすることができ、これの材料を混合、焼成して、気孔率約35〜45%で吸水率約25〜35%の開気孔を有する多孔質セラミック体として形成することができる。これにより、機能剤放出対245の多孔質セラミック体が、その中心部まで機能剤を大量かつ均一に含浸して、開気孔内に吸着保持し、多孔質セラミック体の表面への通水により、内部の機能剤を外部に略一定濃度となるよう溶解させて放出自在となる。より具体的には、多孔質セラミック体は、ゼオライト、粘土、フィラからなり、Al23約17%、SiO2約56%、CaO約11%、MgO約5%、Na2O約5%、Fe23約3.5%、K2O約2%、TiO2約0.5%を含有し、気孔率約39.99%、吸水率約28.30%、見掛比重2.35、嵩比重1.41として構成することがより好ましい。或いは、多孔質セラミック体は、Al23約33%、SiO2約60%、K2O約5%、Fe23約1%、TiO2約0.5%、Na2O約0.5%を含有し、気孔率約41.2%、吸水率約29.0%、見掛比重2.56、嵩比重1.40として構成することもより好ましい。
なお、例えば、前記液状機能剤としては、精油(アロマオイル)、香油、保湿剤や、クール剤等がある。精油や香油は、独特の芳香を発生し、含有成分による特有の効果を発揮する。精油としては、例えば、ペパーミント、ラベンダー等を使用することが好ましい。ペパーミントは、ストレス、リフレッシュ、集中力、夏ばて、風・熱、咳・鼻詰まり、花粉症、二日酔い、頭痛、乗り物酔い、肩こり、消化促進、にきび、防虫等において、特有の効果を発揮することが知られている。また、ラベンダーは、ストレス、リラックス、安眠、夏ばて、冷え性、風・熱、咳・鼻詰まり、乗り物酔い、肩こり、生理不順、生理痛、にきび、肌の乾燥、消臭、目の疲れ、防虫等において、特有の効果を発揮することが知られている。なお、クール剤とは、冷却成分、制汗成分、防臭成分等を含有し、皮膚に触れると冷却機能(冷感付与機能)、制汗機能、防臭機能、爽快感付与機能等を発揮するものである。或いは、液状機能剤としては、以下のように、複数の精油等の成分を混合したものとすることができ、その場合、以下のような効能を発揮することができる。
第1の混合液:レモン、スペアミント、ベルガモット、グレープフルーツ、ライムの混合液であり、シトラスフルーツの香りで、元気に明るく過ごしたい場合に使用すると効果(歓喜効果)がある。
第2の混合液:レモン、スペアミント、ベルガモット、グレープフルーツ、ライム、ホホバ油の混合液であり、元気に明るく過ごしたい場合に使用すると効果(歓喜効果)がある。また、ホホバ油は、ホホバの実から採取される液状ワックスであり、化学構造が人の油性分泌物と類似するため、肌によく浸透し、さらっとした使用感にもかかわらず、しっとりとした保湿効果がある。ホホバ油は、乾燥肌等をはじめとする全ての肌質に使用可能である。また、顔、全身の手入れにも良好に使用できる。
第3の混合液:ローズマリー、ペパーミント、ゼラニウム、レモンの混合液であり、すっきりした香りで、朝の目覚めや気分転換したいときに効果(リフレッシュ効果)がある。
第4の混合液:ローズマリー、ペパーミント、ゼラニウム、レモン、ホホバ油の混合液であり、すっきりした香りで、朝の目覚めや気分転換したいときに効果(リフレッシュ効果)がある。また、ホホバ油が保湿効果を発揮する。
第5の混合液:レモン、オレンジ、ラバンディン、クラリセージ、ベルガモット、ローマンカモマイルの混合液で、ストレスを感じて疲れたときや、いらいら気分の日に、ハーブの香りで安らぎを与える効果(リラックス効果)がある。
第6の混合液:レモン、オレンジ、ラバンディン、クラリセージ、ベルガモット、ローマンカモマイル、ホホバ油の混合液で、ストレスを感じて疲れたときや、いらいら気分の日に、ハーブの香りで安らぎを与える効果(リラックス効果)がある。また、ホホバ油が保湿効果を発揮する。
ケース241の各通水部242の内径は、各機能剤放出体245の外径より大きく設定されている。即ち、通水部242の内径を機能剤放出体245の外径より大きくすることで、ケース241に流入した水が機能剤放出体245の外周面全体を接触して通過するようにし、機能剤放出体245からの機能剤の放出効率を高めている。また、通水部242の内周面形状及び機能剤放出体245の外周面形状は、通水部242内に流入した水が、機能剤放出体245の外周面を螺旋状態で接触して通過するよう設定されている。即ち、上記のように、通水部242は六角形筒状とされ、機能剤放出体245は円柱状とされることにより、通水部242内に流入した水が、機能剤放出体245の外周面を螺旋状態で接触して通過する。こうすると、通水部242に流入した水が機能剤放出体245の表面を直線的に通過する場合と比較して、通水部242に流入した水の機能剤放出体245表面に対する接触合計面積または接触時間を増大し、機能剤放出体245からの機能剤の放出効率をより高めることができる。このように、通水部242内に流入した水が機能剤放出体245の外周面を螺旋状態で接触して通過するよう、通水部または機能剤放出体の少なくともいずれか一方の形状を所定形状に設定することが好ましいが、通水部242及び機能剤放出体245の形状は、通水部242内に流入した水が機能剤放出体245の外周面を螺旋状態で接触して通過する限りにおいて、任意の形状とすることができる。例えば、通水部242の内周面や機能剤放出体245の外周面に螺旋溝を形成してもよい。更に、通水部242内で水を螺旋状に流す必要がなければ、通水部242及び機能剤放出体245の形状は、大径の円筒状とそれより小径の円柱状とする等、相似形状とすることができる。
ケース241は、更に、外壁243の上端の円形の開口243aに蓋体246を着脱自在に取付けるようになっている。蓋体246は、ケース241の開口243aの内径と略同一外径の略リング板状(円環板状)をなす。また、蓋体246の中央には、円形段付孔状をなす装着孔246aが穿設され、図5(b)に示すように、装着孔246aには定流量弁247が着脱自在に取付けられている。定流量弁247は、図5(a)に示すように、短円筒状のハウジング247aと、ハウジング247aの上端開口から内部に挿入して装着したレギュレータ247bと、レギュレータ247bとハウジング247a内面との間に介装したOリング247cとからなる。なお、定流量弁247のハウジング247aは、蓋体246の装着孔246aの段付孔形状に対応する外周面形状(段付形状)を有し、装着孔246aの内径と略同一外径を有する略リング板状をなす。そして、前記シャワーキャップ230内の切替弁215及び弁座211から供給された水が、機能剤カートリッジ240の定流量弁247内に流入してレギュレータ247bにより一定単位流量となるよう流量制御された後、その単位流量でケース241の各通水部242内に流入し、通水部242内の機能剤放出体245に接触して機能を付与された機能水となり、ケース241の通水部242から流出するようになっている。
なお、実施の形態1では、前記シャワーキャップ230の内周面と機能剤カートリッジ240の外周面との間に形成される通水路、円盤状部232のシャワー吐水孔232a及び必要な場合に設けられる散水板233により、シャワーヘッド200に設けられて給水源からの水(原水または浄水)をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部が構成される。また、機能剤カートリッジ240及びシャワーキャップ230の円盤状部232の機能吐水孔232bにより、シャワーヘッド200においてシャワー吐水部に隣接して設けられ、給水源からの水(原水または浄水)に機能剤を溶解等させて混合して吐出自在な機能剤吐水部が構成される。更に、機能剤カートリッジ240の定流量弁247により、機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、機能剤吐水部の単位吐水量(単位時間当たり、例えば、毎分あたりの吐水量)が、シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段が構成される。即ち、定流量弁247により、機能剤吐水部の入口である機能剤カートリッジ240の開口233a部分に配設され、機能剤吐水部の単位吐水量が、シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段が構成される。
ここで、吐水量制御手段としての定流量弁247は、グリップ100からの供給水圧の大小及びその水圧変化にかかわらず、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジ240または機能吐水孔232bからの単位吐水量を、シャワー吐水部を構成するシャワー吐水孔232aからの単位吐水量の約1/2以下となるよう制御することが好ましい。また、定流量弁247は、機能剤カートリッジ240または機能吐水孔232bの単位吐水量を、シャワー吐水孔232aからの単位吐水量の約1/8〜約1/15の範囲内となるよう制御することがより好ましい。例えば、前記グリップ100からシャワー吐水部に流入し、シャワー吐水孔232aから吐出される単位吐水量は、通常、約8〜10l/minであるが、場合によって、15l/min程度となる場合もある。よって、定流量弁247は、機能剤カートリッジ240または機能吐水孔232bからの単位吐水量を、これに対応して、毎分約0.5〜2リットルの範囲内となるよう制御することがより好ましい。更に、定流量弁247は、機能剤カートリッジ240または機能吐水孔232bからの単位吐水量を、毎分約1リットルとなるよう制御することがより一層好ましい。かかる定流量弁247としては、米国NEOPERL社製の定流量1リットルタイプのもの(部品番号58.6201.1)を好適に使用することができる。そして、この定流量弁247は、流入圧力1〜10barの範囲の水を、その圧力及び圧力変化に関わらず、一定流量(1l/min)に制御して維持するようになっている。
次に、実施の形態1に係る機能付シャワー装置の作用及び効果について説明する。
まず、給水源からシャワーホースを介してグリップの入水口に原水を導入する場合、使用者は、必要に応じて、切替リング122を原水位置と浄水位置との間で切替えることができる。切替リング122を原水位置とすると、切替弁123が原水位置となり、給水源からシャワーヘッド100のヘッド本体101の入水口124bに流入した原水が、塩素除去カートリッジ110の濾過層111,112,113を通過せずに、直接、下端のカートリッジキャップ116から導水通路115に流入し、そのまま、上端のカートリッジキャップ116からシャワーヘッド200のヘッド本体201の入水口210bに流入する。一方、切替リング122を浄水位置とすると、切替弁123が浄水位置となり、給水源からシャワーヘッド100の入水口124bに流入した原水が、原水通路117に流入し、塩素除去カートリッジ110の濾過層111,112,113により濾過されて序水とされた後、導水通路115に流入し、その浄水が上端のカートリッジキャップ116からシャワーヘッド200のヘッド本体201の入水口210bに流入する。
また、シャワーヘッド200内に流入した水は、必要に応じて、切替ボタン221を第1の位置または第2の位置の間で切替えることにより、シャワー吐水部または機能吐水部に流入する。即ち、切替ボタン221を第1の位置とすると、切替弁215が第1の位置となり、ヘッド本体101の入水口124bに流入した水が、弁座211を介して外壁212と内壁213との間のシャワー吐水用通水路に流入し、散水板233により拡散されて、円盤状部232のシャワー吐水孔232aからシャワー状となって吐出される。一方、切替ボタン221を第2の位置とすると、切替弁215が第2の位置となり、ヘッド本体101の入水口124bに流入した水が、弁座211を介して内壁213の内側の機能吐水用通水路に流入し、機能剤カートリッジ240の定流量弁247に流入する。そして、定流量弁247からの水は、通水路242内を機能剤放出体245の外周面に沿って螺旋状に流れる。このとき、機能剤放出体245内の液状機能剤がその水に溶解する。そして、機能剤を溶解した機能水が、通水路242から放出され、円盤状部232の機能吐水孔232bからストレート状またはミスト状等となって吐出される。
なお、通常、使用者が、シャワー浴を行う際にシャワー吐水または機能吐水を使用するときは、切替リング122を浄水位置として原水の塩素等を除去した後、浄水をシャワー吐水孔232aから吐出したり、または、浄水に機能剤を溶解した機能水を機能吐水孔232bから吐出したりすることができる。一方、使用者がシャワーを使用して浴槽等の洗浄を行うときは、浄水や機能水を使用する必要もないため、塩素除去カートリッジ110や機能剤カートリッジ240の節約のため、切替リング122を原水位置とすると共に、切替ボタン221を第1の位置として、シャワー吐水孔232aから原水を吐出することができる。無論、原水に機能剤を溶解して機能水とし、シャワー吐水孔232aから原水を吐出することも可能である。
このように、実施の形態1に係る機能付シャワー装置によれば、浄水等に機能剤を溶解等して機能水を形成する構成として、機能剤カートリッジ240を使用し、定流量弁247により圧力制御した状態で、複数の機能剤放出体245により機能水を形成するため、機能剤による芳香効果付与機能、冷感付与機能、爽快感付与機能、保湿効果付与機能等、通常のシャワー機能以外の機能を長期にわたって安定的に持続することができる。また、機能剤が短時間で消費されることがなく、その効能を必要な期間にわたって十分に持続することができる。更に、機能剤の効能成分を温水等に十分に溶解して、機能剤による効能を十分に発揮することができる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置について説明する。図6は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の外観を示す斜視図である。図7は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の一部を破断して内部構造を示す斜視図である。図8は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置のケースの交換時期表示板を示す底面図である。図9は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の要部を破断して内部構造を示す正面図である。
実施の形態2に係る機能付シャワー装置は、図6〜図9に示すように、ケース300の先端にシャワーヘッド400を一体的に組み付けてなる壁付タイプのものである。詳細には、接続部としてのケース300は、壁面から突出する給水源としての配管10の接続口11に接続され、配管10からの給水を通水自在となっている。ケース300は、一端を開口する大径の略有底円筒状をなすケース本体301を有している。ケース本体301の一端(図6〜図7の下端)の円形の開口部分の外周面には、雄ねじ301aが形成されている。また、ケース本体301の円形の開口部分には、対応する直径の短かい有底円筒状をなすケースキャップ302がそれぞれ同軸状に装着されている。ケースキャップ302の一端の開口部分の内周面には雌ねじ302aが形成されている。そして、ケースキャップ302の雌ねじ302aをケース本体301の雄ねじ301cに螺合することにより、ケースキャップ302をケース本体301に水密に取付けるようになっている。ケースキャップ302の他端の底部側中央には、円筒状の連結部303が同軸状に取付けられている。また、連結部303には、球状の枢着部304が同軸状に取付けられている。枢着部304には、軸方向に延びる通水孔304aが穿設されている。
前記ケース本体301の内部には、塩素除去カートリッジ310が同心状(同軸状)に収容配置されている。この塩素除去カートリッジ310は、前記塩素除去カートリッジ110の濾過槽111〜113と同様の構造を有する一方、より大径をなす濾過槽311を有する。即ち、濾過層は、透水性の大径の円筒状をなす繊維状活性炭フィルタに、鉛除去効果を有するイオン交換成分を含有したものである。濾過層311の内周面により、その軸方向に延びる円柱状の導水通路315が内部に形成される。また、図7に示すように、塩素除去カートリッジ310の上端面及び下端面は、それぞれ、前記カートリッジキャップ116をより大径とした構造の円盤状をなすカートリッジキャップ316Aにより水密に遮蔽されている。カートリッジキャップ316Aの中央には円形の通水孔316aが穿設されている。更に、塩素除去カートリッジ310は、ケース本体301とケースキャップ302とにより形成される内部空間に収容した状態で、カートリッジキャップ316Aの通水孔316aを連結部303に水密に接続している。これにより、塩素除去カートリッジ310の導水通路315が、枢着部304の通水孔304aと前記連結部303を介して連通する。また、このとき、塩素除去カートリッジ310の外層フィルタ312の外周面全体とケース本体301の内周面との間には原水通路317が形成される。なお、塩素除去カートリッジ310の導水通路315内には、前記EMXセラミックス等の機能付与剤を充填してもよい。
一方、ケース本体301の他端(上端)の中央には、円筒状の接続部305が一体形成されている。また、接続部305の内周面には雌ねじ305aが形成されている。そして、給水源としての配管10の接続口11の雄ねじ11aに前記接続部305の雌ねじ305aを螺合することにより、ケース300を配管10に水密に接続するようになっている。なお、接続部305の開口は、前記給水源からの原水が流入する入水口305bとなっている。更に、ケース本体301の底部側の内面には、前記接続部305と同軸状に大径円筒状の収容部306Aが一体形成されている。そして、収容部306A内に前記塩素除去カートリッジ310の上端側のカートリッジキャップ316Aの通水孔316a部分の円筒状部を密接して嵌め込むことにより、接続部305の入水口305bとカートリッジキャップ316Aの通水孔316a部分の円筒状部が接続部305と水密に接続され、入水口305bと通水孔316aとが連通する。なお、図示はしないが、ケース300には、実施の形態1の切替リング122、切替弁123、弁支持体124等と同様の切替弁及び切替手段が設けられている。そして、切替手段は、配管10から接続部305の入水口305bに流入した原水を前記濾過層311を通過させることなくそのままシャワーヘッド400に供給する原水位置と、配管10からの原水を濾過層311を通過させて浄化した後、その浄水をシャワーヘッド400に供給する浄水位置との間で前記切替弁を切替自在なっている。
或いは、図9に示すように、塩素除去カートリッジ310の上端面は、単なる円盤状の遮蔽板316Bにより水密に遮蔽することもできる。この場合、ケース本体301の底部側の内面には、前記接続部305と同軸状に大径円筒状の当接部306Bが一体形成されている。そして、収容部306Bの先端に前記塩素除去カートリッジ310の上端側の遮蔽板316Bを当接させることにより、接続部305の入水口305bからの原水が、当接部306Bから前記原水通路317に流入し、濾過層311を経て導水通路315内に流入し、浄水となって、下端のカートリッジキャップ316Aの通水孔316aから流出する。なお、この場合、前記切替弁及び切替手段は設ける必要がない。
図8に示すように、ケースキャップ302の底部側には、前記連結部303を取り囲むようにして、積層リング板状の交換時期表示板307が正逆回転可能に取付けられている。交換時期表示板307は、2枚の同一形状のリング板を重ね合わせた構成を有している。交換時期表示板307の下層のリング板は、周方向に一定角度間隔で月表示307aを設けている。また、交換時期表示板307の上層のリング板は、前記下層のリング板の月表示307aに対応する放射方向位置に、月表示307aに対応する外形の略四角形状の表示孔307bを穿設している。そして、交換時期表示板307の上層のリング板を回転することにより、表示孔307bを下層のリング板の所望の月表示307aに対向させて、その月表示307bを表示させるようになっている。これにより、ケース300内に収容した塩素除去カートリッジ310の交換時期を使用者等に報知することができる。なお、図8では、説明の便宜上、交換時期表示板307の下層のリング板のみ全体を図示し、上層のリング板は、表示孔307bのみ図示している。
前記シャワーヘッド400は、接続部としてのケース300に接続され、ケース300からの給水を通水自在である。シャワーヘッド400は、一端を円形開口とした略有底円筒状をなすヘッド本体401を有している。ヘッド本体401の他端の底部側の中央には、円筒状の取付部402が一体形成されている。ヘッド本体401は、取付部402に前記枢着部304を収容して水密に取付けることにより、前記ケース300に対して任意の方向及び角度に傾動自在となる。また、このとき、ケース300とヘッド本体401とが水密に接続され、ヘッド本体401の内部空間が、取付部402を介して枢着部304の枢着孔304aと連通し、ケース300内の塩素除去カートリッジからの浄水が、連結部303及び枢着部304を介してヘッド本体401内に導入自在となる。
前記シャワーヘッド400の構成は、壁付タイプのものとして、実施の形態1のヘッドタイプのものより大径となる点等を除き、基本的に、実施の形態1のシャワーヘッド200の構成と同様である。即ち、ヘッド本体401の一端部には、シャワーキャップ230が螺合して着脱自在に取付けられている。また、シャワー本体401の内部には、前記弁座211、切替弁215等が配設され、切替ボタン221により、シャワー本体401からの給水を、シャワー吐水部及び機能吐水部のいずれかへと切替えて供給自在となっている。なお、実施の形態2の弁座211、切替弁215等は、シャワーヘッド400が大径となる分、実際は、実施の形態1ものより大径となるが、基本構造は同一である。
次に、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジについて詳述する。図10は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースを示し、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は断面図、(d)は(c)のA−A線断面図である。
実施の形態2の機能剤カートリッジ440は、シャワーヘッド400を大型化したため、実施の形態1の機能剤カートリッジ240より大型化されている。具体的には、図10に示すように、機能剤カートリッジ440は、機能剤カートリッジ240と同様、有底円筒状のケース441を有し、シャワーキャップ230内の所定位置に収容は位置されている。そして、前記切替弁215の第1の位置では、ヘッド本体401からの水が、切替弁215及び弁座211を介して前記シャワー吐水用通水路に流入し、円盤状部232のシャワー吐水孔232aから吐出される。また、切替弁215の第2の位置では、ヘッド本体401からの水が、切替弁215及び弁座211を介して前記機能吐水用通水路に流入し、機能剤カートリッジ440の他端側の開口部分から機能剤カートリッジ440内に流入する。機能剤カートリッジ440内に流入した水は、機能剤カートリッジ440により所定の機能を付与されて機能水となり、その機能水が、機能剤カートリッジ440から放出されて、前記機能吐水孔232bから吐出される。
機能剤カートリッジ440のケース441は、シャワーヘッド400のシャワーキャップ230内に同軸状に収容されるハニカム筒状をなす。即ち、ケース441は、9つの小筒状の通水部442を、互いに平行となるようハニカム状に並設して一体形成し、これらがシャワーキャップ230の軸心に沿って延びるよう配置している。各通水部442は、一定の断面形状で軸心方向に延びる断面多角形筒状、詳細には、八角形筒状をなしている。また、ケース441は、通水部442を囲む円筒状の外壁443を一体形成している。具体的には、ケース441は、1つの大径の通水部442aを外壁443の中心に配置し、その周囲に、同一寸法の小径の通水部442bを8つ、等角度間隔で密接配置している。更に、ケース441は、軸方向一端側に、各通水部442の一端の略中央を横切る抜止部444を一体形成している。具体的には、抜止部444は、中心の通水部442の中心を通って十字状に交差する直径方向部444aを有している。また、抜止部444は、外壁443と中央の通水部442aとの中間位置に、同心円状の周方向部444bを一体形成している。周方向部444bは、周囲の8つの通水部442bの中央を1方向(周方向)に横切る。
前記ケース441の各通水部442a,442bには、機能剤放出体445a,445bが収容配置される。大径の通水部442a用の機能剤放出体445aは、小径の通水部442b用の機能剤放出体445bより大径となっている。また、機能剤放出体445a,445bは、ケース441の通水部442a,442bと略同一長さを有し、通水部442a,442bに沿ってその全長を延びる円柱状をなす。また、各機能剤放出体445a,445bは、体感機能を発揮する体感剤乃至機能剤を含有し、通水部442a,442bへの通水に伴い各機能剤放出体445a,445bがその表面から機能剤を放出して前記通水に溶解させる。各機能剤放出体445a,445bは、機能剤放出体245と同様の円柱状の多孔質体、具体的には、多孔質セラミック体からなり、各通水部442a,442b内に収容されたときに、その外周面全体と通水部442a,442bの間に、軸心方向の全長にわたって延びる通水空間を形成する。なお、各通水部442a,442bの上端側から内部に機能剤放出体245を収容したとき、機能剤放出体245の下端面が、通水部442a,442bの下端開口を横切る抜止部444に当接して、通水部442a,442bから脱落しないようになっている。なお、前記機能剤、及び、前記多孔質セラミック体は、実施の形態1と同様の構成とすることができる。
図11は本発明の実施の形態1及び実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースに機能剤放出体を収容した状態を示す平面図であり、(a)は実施の形態2の場合を、(b)は実施の形態1の場合を示す。
図11に示すように、実施の形態1と同様、ケース441の各通水部442a,442bの内径は、各機能剤放出体445a,445bの外径より大きく設定され、ケース441に流入した水が機能剤放出体445a,445bの外周面全体を接触して通過するようにしている。また、通水部442a,442bは八角形筒状とされ、機能剤放出体445a,445bは円柱状とされることにより、通水部442a,442b内に流入した水が、機能剤放出体445a,445bの外周面を螺旋状態で接触して通過する。
ケース441は、更に、外壁443の上端の円形の開口443aに蓋体446を着脱自在に取付けるようになっている。蓋体446は蓋体246と同様の構成である。また、蓋体446の中央の装着孔446aには、前記定流量弁247が着脱自在に取付けられている。そして、前記シャワーキャップ230内の切替弁215及び弁座211から供給された水が、機能剤カートリッジ440の定流量弁247内に流入してレギュレータ247bにより一定単位流量となるよう流量制御された後、その単位流量でケース441の各通水部442a,442b内に流入し、通水部442a,442b内の機能剤放出体445a,445bに接触して機能を付与された機能水となり、ケース441の通水部442a,442bから流出するようになっている。
なお、実施の形態2では、前記シャワーキャップ230の内周面と機能剤カートリッジ440の外周面との間に形成される通水路、円盤状部232のシャワー吐水孔232a及び必要な場合に設けられる散水板233により、シャワーヘッド200に設けられて給水源からの水をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部が構成される。また、機能剤カートリッジ440及びシャワーキャップ230の円盤状部232の機能吐水孔232bにより、シャワーヘッド400においてシャワー吐水部に隣接して設けられ、給水源からの水に機能剤を溶解等させて混合して吐出自在な機能剤吐水部が構成される。更に、機能剤カートリッジ440の定流量弁247により、機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、機能剤吐水部の単位吐水量が、シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、機能剤吐水部の単位吐量を制御する吐水量制御手段が構成される。
ここで、吐水量制御手段としての定流量弁247は、実施の形態1と同様、ケース300からの供給水圧の大小及びその水圧変化にかかわらず、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジ440または機能吐水孔232bからの単位吐水量を、シャワー吐水部を構成するシャワー吐水孔232aからの単位吐水量の所定割合以下となるよう制御する。
次に、機能剤カートリッジ440の組立方法について説明する。図12は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。図13は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。
図12(a)及び図13(a)に示すように、まず、柱状多孔質セラミック体にアロマオイル等の液状機能剤を含浸して機能剤放出体445を形成し、ケース441の全ての通水部442a,442bに機能剤放出体445a,445bをそれぞれ収容配置する。次に、図12(b)及び図13(b)に示すように、定流量弁247を装着した蓋体446を、ケース441の上端の開口433aに装着して、通水部442から機能剤放出体445a,445bが抜け出るのを防止する。これにより、機能剤カートリッジ440が一体化されて完成する。その後、図12(c)及び図13(c)に示すように、一体となった機能剤カートリッジ440の外壁443の下端部を、シャワーキャップ230の円盤状部の支持突起235内に密接して嵌め込むことにより位置決めして保持する。このとき、機能剤カートリッジ440の外壁443の下端と抜止部444とが、円盤状部232の当接突起236に当接して、円盤状部232との間に若干の間隙を形成する。そして、機能剤カートリッジ440を嵌め込んだシャワーキャップ230を、ヘッド本体401に捩じ込みにより接続して、シャワーヘッド400を完成する。このとき、機能剤カートリッジ440の上端は、ヘッド本体401内の外壁212の内側で内壁213に対向し、内壁213の先端が蓋体446に水密に当接して、弁座211の第2の通水孔と定流量弁247のレギュレータ247bとの間に通水空間を形成する。これにより、切替弁215の第2の位置で、ヘッド本体401からの給水が、弁座211の第2の通水孔を介して前記導水空間に流入し、定流量弁247のレギュレータ247bに流入して圧力制御された後、ケース441の通水部442a,442b内に流入する。その後、通水部442a,442b内で機能剤放出体445a,445bにより機能付与された機能水が、通水部442a,442bの下端から流出し、機能吐水孔232bから吐出される。なお、図13に示すヘッドキャップ230では、円盤状部232の外壁285の突出長は、図12の円盤状部232の外壁235の突出長より大きく設定され、これにより、外壁285とケース441の外壁443との接触面積がより大きくなっている。
実施の形態2に係る機能付シャワー装置は、実施の形態2に係る機能付シャワー装置と同様にして使用され、同様の作用及び効果を発揮する。
実施の形態3
本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置について説明する。図14は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。
実施の形態3に係る機能付シャワー装置は、図14に示すように、実施の形態1に係る機能付シャワー装置と同様、グリップ100の先端にシャワーヘッド250を一体的に組み付けてなるヘッドタイプのものである。また、グリップ100内の塩素除去カートリッジ110の導水通路115には、円柱状のEMXセラミックス体118が複数直列に配置されている。一方、実施の形態3に係る機能付シャワー装置は、弁座261、切替弁265及び機能剤カートリッジ290の構成において、実施の形態1に係る機能付シャワー装置と異なる。実施の形態3に係る機能付シャワー装置のその他の構成は、実施の形態1に係る機能付シャワー装置と同様である。詳細には、実施の形態3に係る機能付シャワー装置は、実施の形態1の弁座211及び切替弁215に対応する弁座261及び切替弁265を備えている。弁座261は、実施の形態1の弁座211とほぼ同様の構成であり、第1の通水孔及び第2の通水孔(図示略)を穿設しているが、外壁262及び内壁263の形状を、実施の形態1の外壁212及び内壁213と若干異なる形状としている。また、切替弁265は、実施の形態1の切替弁215とほぼ同様の構成であるが、切替弁215の弁体216に対応する弁体266を球体とし、コイルスプリング267により弁体266を弁座261に対して押圧付勢している。更に、切替弁265は、切替ボタン215と同様、切替ボタン221に作用的に接続され、切替ボタン221を第1の位置または第2の位置に切替えることにより、切替弁265の弁体266の位置を、弁座261に穿設した第1及び第2の通水孔のいずれかへと切替えて配置し、弁体266により弁座261の第1または第2の通水孔をシール材等を介して水密に遮蔽自在となっている。なお、弁座261の他側に一体形成された外壁262は、弁座261の外周縁に沿って延び、かつ、弁座261と同軸状となる略円筒状をなし、ヘッド本体201の他端から所定長突出している。また、弁座261の他側に一体形成された内壁263は、外壁262よりも小径で、かつ、弁座261と同軸状に延びる短かい略円筒状をなし、ヘッド本体201の他端程度まで突出している。
切替ボタン221を第1の位置に切替えると、切替弁265の弁体266が外壁262と内壁263との間の部分に対応する弁座261部分に形成した第1の通水孔を開放すると共に、内壁263の内側に対応する弁座261部分に形成した第2の通水孔を水密に遮蔽する。これにより、ヘッド本体201に流入した水が、切替弁265及び弁座261の第1の通水孔を介して、外壁262と内壁263との間の空間であるシャワー吐水用通水路に流入する。一方、切替ボタン221を第2の位置に切替えると、切替弁265の弁体266が、弁座261の第1の通水孔を水密に遮蔽すると共に、弁座261の第2の通水孔を開放する。これにより、ヘッド本体201から流入した水が、切替弁265及び弁座261の第2の通水孔を介して、内壁263の内側の空間である機能吐水用通水路に流入する。
シャワーキャップ230の円盤状部232とヘッド本体201内の弁座261との間の空間には、機能剤カートリッジ290が着脱自在に位置固定して装着される。具体的には、機能剤カートリッジ290は、実施の形態1の機能剤カートリッジ240と同様のケース241を有し、ケース241内の通水部242に機能剤放出体245を収容したものである。一方、機能剤カートリッジ290は、機能剤カートリッジ240の蓋体246及び定流量弁247に対応して、蓋体296及び定流量弁297を有する。また、機能剤カートリッジ290は、蓋体296及び定流量弁297と通水部242及び機能剤放出体245との間に、拡散板298を同軸状に配置している。拡散板298は、ケース241の外壁243の内径と略同一の外径を有すると共に、外周縁をフランジ状に直交して屈曲した略円盤状をなす。そして、機能剤カートリッジ290は、ケース241の一端側の端部外周面を支持突起285の内周面に密接させて、その一端部を支持突起285内に水密に嵌め込むと共に、その一端を当接突起236に当接させる一方で、ケース241の他端側の開口部分を、前記内壁263に対して水密に接続している。これにより、切替弁265の第2の位置で、ヘッド本体201からの水が、切替弁265及び弁座261を介して前記機能吐水用通水路に流入し、機能剤カートリッジ290の他端側の開口部分から機能剤カートリッジ290内に流入する。機能剤カートリッジ290内に流入した水は、機能剤カートリッジ290により所定の機能を付与されて機能水となり、その機能水が、機能剤カートリッジ290から放出されて、機能吐水孔232bから吐出される。
次に、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジの蓋体、定流量弁及び拡散板について詳述する。図15は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの蓋体及び定流量弁を示す断面図であり、(a)は蓋体から定流量弁を取り外した状態を、(b)は蓋体に定流量弁を挿着した状態を示す。なお、説明の便宜上、図15において、定流量弁は、右半部のみを断面にて示し、左半部は外観図となっている。図16は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの拡散板を示す平面図である。
機能剤カートリッジ290のケース241の外壁243の上端の円形の開口243aには、実施の形態1の蓋体246に対応して、蓋体296が着脱自在に取付けられている。蓋体296は、ケース241の開口243aの内径と略同一外径の略リング板状をなす。また、蓋体296の中央には、大径の円形孔状をなす装着孔296aと、前記装着孔296aと同軸状の通水孔296bとが、蓋体296の軸方向に貫通して形成されている。そして、図15(b)に示すように、蓋体296の装着孔296aには定流量弁297が着脱自在に取付けられている。定流量弁297は、蓋体296の装着孔296aの内径と略同一外径を有する略リング板状をなす。また、定流量弁297の中央には、図15(a)に示すように、曲面凹状の受水孔297aと、前記受水孔297aと同軸状の通水孔297bとが、定流量弁297の軸方向に貫通して形成されている。なお、かかる定流量弁297としては、米国VERNAY社製の定流量1リットルタイプ(正確には、1.14lタイプ)のものを好適に使用することができる。
拡散板298は、図16に示すように、中央部に、複数(例えば、4個)の小円形孔からなる通水孔298aを穿設している。通水孔298aは、一定角度間隔で円形状に配置されている。また、拡散板298は、外周縁側に複数(例えば、12個)の小円形孔からなる通水孔298bを穿設している。通水孔298bは、一定角度間隔で円形状に配置されている。ここで、拡散板298は、ケース241の外壁243内に密接した状態で、通水部242の上端位置に対向して配置される。このとき、拡散板298の中央の通水孔298aが、ケース241内の中央の通水部242及び機能剤放出体245に対向する。また、拡散板298の外周縁側の通水孔298bが、ケース241内の外周側の6つの通水部242及び機能剤放出体245に対向する。
そして、シャワーキャップ230内の切替弁265及び弁座261から供給された水が、機能剤カートリッジ290の定流量弁297内に流入して、定流量弁297の受水孔297a及び通水孔297bを通過することにより、一定単位流量となるよう流量制御されるようになっている。その後、定流量弁297からの水は、その単位流量で、拡散板298の中央の通水孔298aにより、中央の通水部242及び機能剤放出体245に導かれると共に、拡散板298の外周側の通水孔298bにより、外周側の通水部242及び機能剤放出体245に導かれる。即ち、定流量弁297からの水は、拡散板298を介して、前記単位流量で、ケース241の各通水部242内に確実に、かつ、均等に流入する。そして、通水部242内の水は、機能剤放出体245に接触して機能を付与された機能水となり、通水部242から流出する。
実施の形態4
本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置について説明する。図17は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。図18は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。図19は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。
実施の形態4に係る機能付シャワー装置は、図17に示すように、実施の形態2に係る機能付シャワー装置と同様、ケース300の先端にシャワーヘッド450を一体的に組み付けてなる壁付タイプのものである。一方、実施の形態4に係る機能付シャワー装置は、弁座461、切替弁465及び機能剤カートリッジ490の構成において、実施の形態2に係る機能付シャワー装置と異なる。実施の形態4に係る機能付シャワー装置のその他の構成は、実施の形態2に係る機能付シャワー装置と同様である。詳細には、実施の形態4に係る機能付シャワー装置は、実施の形態1の弁座211及び切替弁215に対応する弁座461を備えている。弁座461は、実施の形態3の弁座261とほぼ同様の構成であり、第1の通水孔及び第2の通水孔(図示略)を穿設すると共に、外壁462及び内壁463の形状を、実施の形態3の外壁262及び内壁263の形状と同様としている。また、実施の形態4に係る機能付シャワー装置は、実施の形態3と同様、切替弁265を有している。なお、弁座461及び切替弁265は、シャワーヘッド450の外径が実施の形態3のシャワーヘッド250より大径となることに対応して、実施の形態3の弁座261及び切替弁265より大径及び大きい寸法となっている。そして、切替弁265は、切替ボタン221に作用的に接続され、切替ボタン221を第1の位置または第2の位置に切替えることにより、切替弁265の弁体266の位置を、弁座461に穿設した第1及び第2の通水孔のいずれかへと切替えて配置し、弁体266により弁座461の第1または第2の通水孔をシール材等を介して水密に遮蔽自在となっている。なお、弁座461の他側に一体形成された外壁462は、弁座461の外周縁に沿って延び、かつ、弁座461と同軸状となる略円筒状をなし、ヘッド本体201の他端から所定長突出している。また、弁座461の他側に一体形成された内壁463は、外壁462よりも小径で、かつ、弁座461と同軸状に延びる短かい略円筒状をなし、ヘッド本体201の他端程度まで突出している。
切替ボタン221を第1の位置に切替えると、切替弁265の弁体266が外壁462と内壁463との間の部分に対応する弁座461部分に形成した第1の通水孔を開放すると共に、内壁463の内側に対応する弁座461部分に形成した第2の通水孔を水密に遮蔽する。これにより、ヘッド本体201に流入した水が、切替弁265及び弁座461の第1の通水孔を介して、外壁262と内壁463との間の空間であるシャワー吐水用通水路に流入する。一方、切替ボタン221を第2の位置に切替えると、切替弁265の弁体266が、弁座461の第1の通水孔を水密に遮蔽すると共に、弁座461の第2の通水孔を開放する。これにより、ヘッド本体201から流入した水が、切替弁265及び弁座461の第2の通水孔を介して、内壁463の内側の空間である機能吐水用通水路に流入する。
シャワーキャップ230の円盤状部232とヘッド本体201内の弁座461との間の空間には、機能剤カートリッジ490が着脱自在に位置固定して装着される。具体的には、機能剤カートリッジ490は、実施の形態2の機能剤カートリッジ440と同様のケース441を有し、ケース441内の通水部442a,4442bに機能剤放出体445a,445bを収容したものである。一方、機能剤カートリッジ490は、機能剤カートリッジ440の蓋体446及び定流量弁247に対応して、蓋体496及び定流量弁297を有する。また、機能剤カートリッジ490は、蓋体496及び定流量弁297と通水部442a,442b及び機能剤放出体445a,445bとの間に、拡散板498を同軸状に配置している。拡散板498は、実施の形態3の拡散板298と同様の構成を有する一方、ケース441をケース241より大径としたことに対応して、拡散板298より大径となっている。即ち、拡散板498は、ケース441の外壁443の内径と略同一の外径を有すると共に、外周縁をフランジ状に直交して屈曲した略円盤状をなす。そして、機能剤カートリッジ490は、ケース441の一端側の端部外周面を支持突起285の内周面に密接させて、その一端部を支持突起285内に水密に嵌め込むと共に、その一端を当接突起236に当接させる一方で、ケース441の他端側の開口部分を、前記内壁463に対して水密に接続している。これにより、切替弁265の第2の位置で、ヘッド本体201からの水が、切替弁265及び弁座461を介して前記機能吐水用通水路に流入し、機能剤カートリッジ490の他端側の開口部分から機能剤カートリッジ490内に流入する。機能剤カートリッジ490内に流入した水は、機能剤カートリッジ490により所定の機能を付与されて機能水となり、その機能水が、機能剤カートリッジ490から放出されて、機能吐水孔232bから吐出される。
機能剤カートリッジ490のケース441の外壁443の上端の円形の開口443aには、実施の形態2の蓋体446に対応して、蓋体496が着脱自在に取付けられている。蓋体496は、実施の形態3の蓋体296と同様の構成を有する一方、ケース441をケース241より大径としたことに対応して、蓋体296より大径となっている。即ち、蓋体496は、ケース441の開口443aの内径と略同一外径の略リング板状をなす。また、蓋体496の中央には、大径の円形孔状をなす装着孔496aと、前記装着孔496aと同軸状の通水孔496bとが、蓋体496の軸方向に貫通して形成されている。そして、図15(b)に示すように、蓋体496の装着孔496aには定流量弁297が着脱自在に取付けられている。
拡散板498は、拡散板298の通水孔298a及び通水孔298bに対応して、中央部の複数(例えば、4個)の通水孔498aと、外周縁側の複数(例えば、12個)の通水孔498bとを穿設している。拡散板498は、ケース441の外壁443内に密接した状態で、通水部442a,442bの上端位置に対向して配置される。このとき、拡散板498の中央の通水孔498aが、ケース441内の中央の通水部442a及び機能剤放出体445aに対向する。また、拡散板498の外周縁側の通水孔498bが、ケース441内の外周側の8つの通水部442b及び機能剤放出体445bに対向する。
そして、シャワーキャップ230内の切替弁265及び弁座461から供給された水が、機能剤カートリッジ490の定流量弁297内に流入して、一定単位流量となるよう流量制御され、その後、定流量弁297からの水が、その単位流量で、拡散板498の中央の通水孔498aにより、中央の通水部442a及び機能剤放出体445aに導かれると共に、拡散板498の外周側の通水孔498bにより、外周側の通水部442b及び機能剤放出体445bに導かれる。即ち、定流量弁297からの水は、拡散板498を介して、前記単位流量で、ケース441の各通水部442a,442b内に確実に、かつ、均等に流入する。そして、通水部442a,442b内の水は、機能剤放出体445a,445bに接触して機能を付与された機能水となり、通水部442a,442bから流出する。
なお、前記機能剤カートリッジ490は、図18及び図19に示すように、実施の形態2で述べたと同様にして組み立てられる。
次に、本発明の実施の形態1〜実施の形態4に係る機能付シャワー装置の製造に使用する含浸装置について説明する。図20は本発明の実施の形態1〜実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤放出体に液状機能剤を含浸するために使用する含浸装置を示す正面図である。
図20に示すように、含浸装置500は、含浸対象物としての多孔質セラミックに含浸用液剤を含浸するものであって、含浸用液剤としての前記液状機能剤を貯留する液剤タンク510を備える。また、含浸装置500は、液剤タンク510との間で含浸用液剤を流通自在なよう、配管511及びバルブ512を介して、気密容器520を接続している。詳細には、気密容器520は、上端に開口を有する有底筒状の容器本体521と、容器本体521の上端521を気密に遮蔽自在な蓋体522とを有している。そして、容器本体521と蓋体522とにより形成される内部空間が、液剤タンク510に接続されて、含浸用液剤の含浸対象物としての多孔質セラミック材料を気密状態で収容自在な気密室523となっている。また、気密容器520の容器本体521には圧力計524が接続され、気密室523内の圧力を測定表示自在となっている。更に、気密容器520の蓋体522には、エア導入部525が接続されている。エア導入部525は、その操作ハンドル526を閉状態へと操作することにより、内部のバルブを閉塞して、気密容器520の気密室523との連通を遮断する。バルブ一方、気密容器520の気密室523内には、メッシュかご状の収容容器527が収容配置されている。収容容器527内には、前記機能剤放出体245,445a,445bの多孔質セラミック体を多数収容自在である。気密容器520の容器本体521には、配管531及びバルブ532を介して、真空ポンプ540が接続されている。バルブ532を開状態に操作することにより、真空ポンプ540が、配管531を介して気密容器520の気密室523を真空吸引して所定の真空状態とする。なお、操作ハンドル526を開状態へと操作することにより、エア導入部525のバルブを開放して、真空状態とした気密室523内に外部から空気を導入自在となっている。即ち、エア導入部525及び操作ハンドル526は、気密室を真空状態から常圧へと復帰させる圧力復帰手段を構成する。
上記各実施の形態の機能剤放出体245,445a,445bは、含浸装置500を使用し、多孔質セラミック体に液状機能剤を含浸することにより、以下のようにして製造される。具体的には、まず、収容工程において、収容容器527に多数の多孔質セラミック体を収容し、気密容器520の蓋体522を開いて、容器本体521内に収容容器527を載置する。次に、気密容器520の蓋体522を閉じ、気密室523を気密状態とする。このとき、液剤タンク510に接続するバルブ512は閉じた状態に維持し、液剤タンク510が配管511を介して気密室523と流通しないようにする。また、エア導入部526のバルブも閉じた状態に維持し、気密室523内に外気が侵入しないようにする。次に、含浸工程で、バルブ532を開き、配管531を介して真空ポンプ540により気密室523を真空吸引して所定の真空状態とする。なお、このときの真空ポンプ540の吸引圧は、低真空を含む任意の真空圧とすることができるが、例えば、−750mmHgまたは−760mmHg等の真空圧とすることができる。気密室523を所定の真空圧としたら、バルブ532を閉じ、気密室532内の所定の真空状態を維持する。次に、バルブ512を開き、配管511を介して液剤タンク520と気密室523とを流通状態として、気密室523内の真空圧により、液剤タンク510の液状機能剤を気密室523内に吸引して導入する。すると、導入した液状機能剤が、気密室523内の収容容器527内の多孔質セラミック体の内部の隅々まで、真空圧により強制的に均一に含浸される。その後、還流工程で、操作ハンドル526を操作してエア導入部525のバルブを開き、気密室523内に外気を導入して気密室523内を大気圧に復帰する。すると、気密室523内に滞留する液状機能剤が、配管511を介して液剤タンク510内に落下して還流する。その後、取出工程で、気密容器520の蓋体522を開き、収容容器527を容器本体521から取出し、液状機能剤を十分に含浸した多孔質セラミック体を収容容器527から取出して自然乾燥し、機能剤放出体245,545a,545bとする。
実施の形態5
本発明の実施の形態5に係る機能付シャワー装置について説明する。図21は本発明の実施の形態5に係る機能付シャワー装置のシャワーヘッド部分を示す断面図である。
実施の形態5に係る機能付シャワー装置は、図21に示すように、実施の形態2と同様の壁付タイプのものであり、機能剤カートリッジ640関連の構成を除き、実施の形態2に係る機能付シャワー装置とほぼ同様の構成を有する。具体的には、機能剤吐水部を構成する機能剤カートリッジ640は、両端を円形開口とした円筒状のケース641を有している。ケース641により、シャワーヘッド300内に収容され、シャワーヘッド300の軸心に沿って延びる筒状の通水部が構成されている。また、ケース641の上端の開口は、円盤状の押圧板642により遮蔽されている。押圧板642は複数の小孔状の通水孔642aを穿設している。更に、押圧板642の上面には、リング状のパッキン643が載置され、パッキン643の中央の円形等の通水孔643aを介して、押圧版642の通水孔642aからケース641内部に通水するようになっている。一方、ケース641の下端の開口は、円盤状の拡散板644により遮蔽されている。拡散板644は多数の小孔状の通水孔644aを穿設している。なお、ケース641は、前記内壁213にパッキン643を水密に当接させることにより、内壁213内側の水がパッキン643の通水孔643aから押圧板642の通水孔642aを経てケース641内に流入するようになっている。また、ケース641は、その下端部を前記散水板223に形成した短円筒状の支持突起233a内に密接して水密に嵌め込むことにより、内部の水を拡散板644の通水孔644aから円盤状部232の機能吐水孔232bへと放出するようになっている。
ケース641からなる通水部内には、多数の小球状の機能剤放出体645が互いに密接して充填されている。各機能剤放出体645は、小球状の多孔質セラミック体に前記液状機能剤を含浸してなる。そして、ケース641への通水に伴い、多数の機能剤放出体645間を前記通水が進行して、各機能剤放出体645がその外周面から液状機能剤を放出して前記通水に溶解させるようになっている。なお、機能剤放出体645の直径は、例えば、約3mm、5mm、7mm等とすることができ、収容個数は、ケース641の容積に応じた数、例えば、70〜100個程度とすることができる。ここで、多数の機能剤放出体645は、網状の収容小袋に充填し、その状態でケース641内に収容配置してもよい。また、前記機能剤放出体645の多孔質セラミック体への液状機能剤の含浸は、図14に示す含浸装置500を使用して行うことができる。なお、実施の形態5では、機能剤カートリッジ640には定流量弁は配設されず、流量制御は行われていない。
実施の形態5に係る機能付シャワー装置は、実施の形態1に係る機能付シャワー装置と同様にして使用され、同様の作用及び効果を発揮する。
実施の形態6
本発明の実施の形態6に係る機能付シャワー装置について説明する。図22は本発明の実施の形態6に係る機能付シャワー装置のシャワーヘッド部分を示す断面図である。
実施の形態6に係る機能付シャワー装置は、図22に示すように、実施の形態1と同様のヘッドタイプのものであり、機能剤カートリッジ740等の構成を除き、実施の形態1に係る機能付シャワー装置とほぼ同様の構成を有する。具体的には、機能剤カートリッジ740は、円筒状のケース741を有すると共に、その下端をケースキャップ130の円盤状部232の中央部に、前記機能吐水孔232bの外周を囲むよう一体形成している。更に、ケース741の上端の円形の開口は、円盤状の押圧板642により遮蔽されている。押圧板742は複数の小孔状の通水孔742aを穿設している。なお、押圧板742の上面には、前記パッキン643が載置されている。一方、ケース741の下端には、前記拡散板644が配置されている。また、ケース741は、前記内壁213にパッキン643を水密に当接させることにより、内壁213内側の水がパッキン643の通水孔643aから押圧板742の通水孔742aを経てケース741内に流入するようになっている。
機能剤カートリッジ740の機能剤放出体(図示略)は、主材としての保湿剤、クール剤、香料等の機能剤成分を、練り込みや結合剤による結合等により円柱状等に固形化した固体状をなす。機能剤放出体は、ケース741内に収容され、ケース741への通水に伴い、それ自体が外表面側から前記通水中に溶解するようになっている。なお、実施の形態6では、機能剤カートリッジ740には定流量弁は配設されず、流量制御は行われていない。しかし、機能剤放出体をこのように固形物とした場合、通水との接触表面積が相対的に少なくなるため、通水との接触時間を増大すべく、定流量弁による流量制御を行ってもよい。この場合、定流量弁による一定流量は、例えば、0.5l/分程度と、上記実施の形態の場合より小さい値に設定することが好ましい。
実施の形態6に係る機能付シャワー装置は、実施の形態1に係る機能付シャワー装置と同様にして使用され、同様の作用及び効果を発揮する。
ところで、本発明に係る機能付シャワー装置は、シャワーヘッドの少なくとも前記機能剤吐水部に対応する部分をクリア樹脂により透明に形成してもよい。例えば、シャワーキャップは、アクリル樹脂等のクリア樹脂により形成することが好ましい。この場合、意匠的効果を発揮できるのみならず、前記シャワーヘッド内部の前記機能剤吐水部の機能剤の状態を外部から監視することができる。なお、この場合、例えば、機能剤放出体を実施の形態1〜3のように多孔質セラミック体より構成する場合は、液状機能剤の含有量が所定量以下に減少となると、機能剤放出体の多孔質セラミック体の色を所定の色に変色するよう構成する。こうすると、機能剤放出体内部の液状機能剤の減少程度を目視により確認することができる。なお、機能剤放出体を実施の形態6のように固形物により構成する場合、固形物の体積の減少により、残留放出可能量乃至持続時間を目視で確認することができる。
また、上記各実施の形態では、吐水量制御手段としての定流量弁247,297は、機能剤カートリッジ240,290,440,490の一部品として一体的に設けているが、機能剤カートリッジとは別体として、別個の場所に設けてもよい。或いは、吐水量制御手段は、上記定流量弁247以外の構成とすることも可能である。更に、機能剤カートリッジ240,290,440,490の通水部242,442a,442bは、ケース243,443の軸心に沿って同一方向に平行に延びるよう設けられ、機能剤放出体245,445a,445bもこれに対応して直線棒状乃至円柱状となっているが、水に機能剤を溶解して機能水吐出孔232bから吐出可能な限りにおいて、通水部及び機能剤放出体を湾曲、屈曲、迂回等して延びるよう設けてもよい。この場合、直線状のものと比較して、カートリッジの長さ(軸長)が同一の場合でも、通水部及び機能剤放出体の全長を増大し、機能剤放出体の水の接触面積を増大して、機能剤の放出効率を増加することができる。或いは、通水部は、シャワーヘッドの軸心と略同一方向に延びる直線筒状とする以外に、若干異なる方向、例えば、傾斜方向に延びるよう構成することも可能である。また、通水部は、互いに略平行となるよう延びる以外に、互いに異なる方向に延びるよう構成することも可能である。即ち、通水部は、入口側から出口側へと通水可能であれば任意の構造とすることができる。
機能剤放出体は、実施の形態1〜5のように、柱状または球状の多孔質セラミック体の内部に精油等を含浸し、多孔質セラミック体の表面に水が接触して通過する際に内部の精油等を表面から放出自在なよう構成するほか、実施の形態6のように、表面に水が接触して通過する際にそれ自体が溶解する円柱状等の固形状体とすることもできる。更に、実施の形態1〜5の柱状または球状の機能剤放出体を、固形状体と同様の材料により形成し、表面に水が接触して通過する際にそれ自体が溶解するようにしてもよい。また、多孔質セラミック体を円筒状に形成して接触表面積を増大したり、三角形、四角形、その他の角形柱状または筒状に形成したりしてもよい。更に、前記液状機能剤は、香油、精油等の体感剤とする他、ビタミンCを溶解した水とすることができる。この場合、ビタミンCにより脱塩素・分解効果を発揮することができる。
図1は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の外観を示す斜視図である。 図2は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の一部を破断して内部構造を示す斜視図である。 図3は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。 図4は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースを示し、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は断面図、(d)は(c)のA−A線断面図である。 図5は本発明の実施の形態1に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの蓋体及び定流量弁を示す断面図であり、(a)は蓋体から定流量弁を取り外した状態を、(b)は蓋体に定流量弁を挿着した状態を示す。 図6は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の外観を示す斜視図である。 図7は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の一部を破断して内部構造を示す斜視図である。 図8は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置のケースの交換時期表示板を示す底面図である。 図9は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の要部を破断して内部構造を示す正面図である。 図10は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースを示し、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は断面図、(d)は(c)のA−A線断面図である。 図11は本発明の実施の形態1及び実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジのケースに機能剤放出体を収容した状態を示す平面図であり、(a)は実施の形態2の場合を、(b)は実施の形態1の場合を示す。 図12は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。 図13は本発明の実施の形態2に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。 図14は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。 図15は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの蓋体及び定流量弁を示す断面図であり、(a)は蓋体から定流量弁を取り外した状態を、(b)は蓋体に定流量弁を挿着した状態を示す。 図16は本発明の実施の形態3に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの拡散板を示す平面図である。 図17は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の内部構造を示す断面図である。 図18は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。 図19は本発明の実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤カートリッジの組立方法を示す斜視図であり、(a)は機能剤カートリッジのケースから蓋体を取外し、ケースの通水部内に機能剤放出体を収容する状態を示し、(b)は機能剤カートリッジのケースの通水部内に機能剤放出体を収容し、ケースに蓋体を取付けて機能剤カートリッジの組立を完成した状態を示し、(c)は機能剤カートリッジをシャワーヘッドのシャワーキャップの所定位置に装着した状態を示す。 図20は本発明の実施の形態1〜実施の形態4に係る機能付シャワー装置の機能剤放出体に液状機能剤を含浸するために使用する含浸装置を示す正面図である。 図21は本発明の実施の形態5に係る機能付シャワー装置のシャワーヘッド部分を示す断面図である。 図22は本発明の実施の形態6に係る機能付シャワー装置のシャワーヘッド部分を示す断面図である。
符号の説明
10:配管(給水源)
100:グリップ(接続部)、111〜113:濾過層、122:切替リング(切替手段)
123:切替弁、124b:入水口
200:シャワーヘッド、221:切替ボタン(切替手段)
240:機能剤カートリッジ、241:ケース、242:通水部
245:機能剤放出体、247:定流量弁(吐水量制御手段)
290:機能剤カートリッジ、297:定流量弁(吐水量制御手段)
300:ケース(接続部)、311:濾過層、305b:入水口
400:シャワーヘッド、440:機能剤カートリッジ、441:ケース
442a,442b:通水部、445a,445b:機能剤放出体
490:機能剤カートリッジ
500:含浸装置、510:液剤タンク、523:気密室、540:真空ポンプ
525:エア導入部(圧力復帰手段)、526:操作ハンドル(圧力復帰手段)
640:機能剤カートリッジ、641:ケース、645:機能剤放出体
740:機能剤カートリッジ、741:ケース

Claims (22)

  1. 給水源に接続され、前記給水源からの給水を通水自在な接続部と、
    前記接続部に接続され、前記接続部からの給水を通水自在なシャワーヘッドとを備え、
    前記接続部は、前記給水源からの原水が流入する入水口と、前記入水口から流入した前記給水源からの原水を浄化する濾過層と、前記入水口と前記濾過層との間に配設した切替弁と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させることなくそのまま前記シャワーヘッドに供給する原水位置と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させて浄化した後、その浄水を前記シャワーヘッドに供給する浄水位置との間で前記切替弁を切替自在な切替手段とを有し、
    前記シャワーヘッドは、前記接続部からの原水または浄水をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部と、前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記原水または浄水に機能剤を溶解して吐出自在な機能剤吐水部と、前記接続部からの原水または浄水を前記シャワー吐水部または機能剤吐水部に対して選択的に切替えて供給する切替手段とを有する
    ことを特徴とする機能付シャワー装置。
  2. 更に、前記機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の機能付シャワー装置。
  3. シャワーヘッドに設けられ、給水源からの水を吐出自在なシャワー吐水部と、
    前記シャワーヘッドにおいて前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記給水源からの水に機能剤を混合して吐出自在な機能剤吐水部と、
    前記機能剤吐水部に作用的に接続して設けられ、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段と
    を備えることを特徴とする機能付シャワー装置。
  4. 給水源に接続され、前記給水源からの給水を通水自在な接続部と、
    前記接続部に接続され、前記接続部からの給水を通水自在なシャワーヘッドとを備え、
    前記接続部は、前記給水源からの原水が流入する入水口と、前記入水口から流入した前記給水源からの原水を浄化する濾過層と、前記入水口と前記濾過層との間に配設した切替弁と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させることなくそのまま前記シャワーヘッドに供給する原水位置と、前記給水源からの原水を前記濾過層を通過させて浄化した後、その浄水を前記シャワーヘッドに供給する浄水位置との間で前記切替弁を切替自在な切替手段とを有し、
    前記シャワーヘッドは、前記接続部からの原水または浄水をシャワー状に吐出自在なシャワー吐水部と、前記シャワー吐水部に隣接して設けられ、前記原水または浄水に機能剤を溶解して吐出自在な機能剤吐水部と、前記接続部からの原水または浄水を前記シャワー吐水部または機能剤吐水部に対して選択的に切替えて供給する切替手段と、前記機能剤吐水部の入口に配設され、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する吐水量制御手段とを有する
    ことを特徴とする機能付シャワー装置。
  5. 前記吐水量制御手段は、前記機能剤吐水部の単位吐水量を、前記シャワー吐水部の単位吐水量の約1/2以下となるよう制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  6. 前記吐水量制御手段は、前記機能剤吐水部の単位吐水量を、前記シャワー吐水部の単位吐水量の約1/8〜約1/15の範囲内となるよう制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  7. 前記吐水量制御手段は、前記機能剤吐水部の単位吐水量を、毎分約0.5〜2リットルの範囲内となるよう制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  8. 前記機能剤吐水部は、
    前記シャワーヘッド内に収容され、前記シャワーヘッドの軸心に沿って延びる複数の筒状の通水部を有するケースと、
    前記ケースの通水部にそれぞれ収容配置され、前記通水部に沿って延びる柱状をなす複数の機能剤放出体とを含み、
    前記各機能剤放出体は前記機能剤を含有し、前記通水部への通水に伴い前記各機能剤放出体がその表面から前記機能剤を放出して前記通水に溶解させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  9. 前記ケースは、前記シャワーケースと同軸状に配置されると共に、前記各通水部は一定の断面形状で軸心方向に延びる筒状をなし、
    前記各機能剤放出体は、前記各通水部内に収容されて、その外周面全体と前記通水部の内周面全体との間に、軸心方向の全長にわたって延びる通水空間を形成する柱状の多孔質体からなり、
    前記機能剤は、前記多孔質体に含浸した液状機能剤からなることを特徴とする請求項8記載の機能付シャワー装置。
  10. 前記ケースの各通水部の内径を前記各機能剤放出体の外径より大きくすると共に、前記通水部に流入した水が前記機能剤放出体の外周面を螺旋状態で接触して通過するよう、前記通水部の内周面形状及び前記機能剤放出体の外周面形状を設定したことを特徴とする請求項9記載の機能付シャワー装置。
  11. 前記ケースの各通水部を断面多角形の筒状とすると共に、前記各機能剤放出体を円柱状とすることにより、前記通水部への通水が前記機能剤放出体の外周面を螺旋状態で接触して通過するようにしたことを特徴とする請求項10記載の機能付シャワー装置。
  12. 前記機能剤吐水部は、
    前記シャワーヘッド内に収容され、前記シャワーヘッドの軸心に沿って延びる筒状の通水部を有するケースと、
    前記ケースの通水部内に密に充填される多数の球状の機能剤放出体とを含み、
    前記各機能剤放出体は前記機能剤を含有し、前記通水部への通水に伴い前記多数の機能剤放出体間を前記通水が進行して、前記各機能剤放出体がその外周面から前記機能剤を放出して前記通水に溶解させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  13. 前記機能剤放出体は、ゼオライト、粘土及びフィラを含有する気孔率約35〜45%で吸水率約25〜35%の多孔質セラミック体に、前記機能剤を放出自在に含浸してなることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  14. 前記機能剤放出体は、主材としての機能剤成分を固形化してなり、前記通水部への通水に伴いそれ自体が外表面側から前記通水中に溶解することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項記載の機能付シャワー装置。
  15. 前記接続部は、前記給水源に接続されるシャワーホースの接続口を一端に接続自在で、他端に前記シャワーヘッドを接続自在な筒状をなすグリップであり、
    前記シャワーヘッドは前記グリップに対して所定角度で傾斜して接続されることを特徴とする請求項1または2記載の機能付シャワー装置。
  16. 前記接続部は、前記給水源に接続される壁面側配管の接続口を接続自在で、他端に前記シャワーヘッドを通水自在に枢着して接続自在な筒状をなし、
    前記シャワーヘッドは前記接続部に対して任意の角度に回動自在となるよう枢着して接続されることを特徴とする請求項1または2記載の機能付シャワー装置。
  17. 前記シャワーヘッドの少なくとも前記機能剤吐水部に対応する部分をクリア樹脂により透明に形成し、前記シャワーヘッド内部の前記機能剤吐水部の機能剤の状態を外部から監視自在としたことを特徴とする請求項1または2記載の機能付シャワー装置。
  18. ハニカム筒状をなし、軸心に沿って延びる複数の通水部を一体形成したケースと、
    前記ケースの通水部にそれぞれ収容配置される複数の機能剤放出体と
    を備えることを特徴とする機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ。
  19. 更に、前記ケースの入水側に装着され、前記機能剤吐水部の単位吐水量が、前記シャワー吐水部の単位吐水量より小さくなるよう、前記機能剤吐水部の単位吐水量を制御する定流量弁を備えることを特徴とする請求項18記載の機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ。
  20. 前記機能剤放出体は、柱状の多孔質セラミック体に液状機能剤を含浸したものであることを特徴とする請求項18または19記載の機能付シャワー装置の機能剤カートリッジ。
  21. 含浸用液剤を貯留する液剤タンクと、
    前記液剤タンクとの間で前記含浸用液剤を流通自在なよう前記液剤タンクに接続されると共に、前記含浸用液剤の含浸対象物としての多孔質セラミック材料を気密状態で収容自在な気密室と、
    前記気密室を真空吸引して真空状態とする真空ポンプと、
    前記気密室を真空状態から常圧へと復帰させる圧力復帰手段とを備え、
    前記気密室に多孔質セラミック材料を収容して前記気密室を気密状態とし、前記真空ポンプにより前記気密室を真空吸引する共に、前記液剤タンクと前記気密室とを流通状態として、前記気密室内に前記液剤タンクの含浸用液剤を導入し、導入した前記含浸用液剤を前記気密室内の前記多孔質セラミックに真空圧により強制的に含浸させるようにしたことを特徴とする含浸装置。
  22. 気密室に多孔質セラミック材料を収容して前記気密室を気密状態とする収容工程と、
    真空ポンプにより前記気密室を真空吸引する共に、含浸溶液剤を貯留した液剤タンクと前記気密室とを流通状態として、前記気密室内に前記液剤タンクの含浸用液剤を導入し、導入した前記含浸用液剤を前記気密室内の前記多孔質セラミックに真空圧により強制的に含浸させる含浸工程と、
    前記気密室を大気圧に復帰して、前記気密室内に滞留する前記含浸用液剤を前記液剤タンクに還流する還流工程と
    を備えることを特徴とする機能剤放出体の製造方法。
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