JP2001172147A - 口腔用剤 - Google Patents

口腔用剤

Info

Publication number
JP2001172147A
JP2001172147A JP36237599A JP36237599A JP2001172147A JP 2001172147 A JP2001172147 A JP 2001172147A JP 36237599 A JP36237599 A JP 36237599A JP 36237599 A JP36237599 A JP 36237599A JP 2001172147 A JP2001172147 A JP 2001172147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
oral cavity
phosphate
water
calcium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP36237599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3990522B2 (ja
Inventor
Atsushi Yamagishi
敦 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP36237599A priority Critical patent/JP3990522B2/ja
Publication of JP2001172147A publication Critical patent/JP2001172147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3990522B2 publication Critical patent/JP3990522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)水溶性有機酸カルシウム塩又は水溶
性有機リン酸エステルカルシウム塩と(B)水溶性リン酸
塩とを含有し、口腔内でカルシウムイオンとリン酸イオ
ンを放出する口腔用剤であって、口腔中で両イオンのう
ち一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成によ
り低下することを特徴とする口腔用剤。 【効果】 歯牙表面にリン酸カルシウムの被膜を形成さ
せ、虫歯の発生を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯牙表面にリン酸
カルシウムの被膜を形成させ、虫歯の発生を抑制するこ
とができる口腔用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】虫歯は、酸により歯牙が溶解(脱灰)す
ることによって起こる。初期の虫歯は、唾液からのミネ
ラル補給(リンとカルシウム)による再石灰化により修
復されるが、このミネラル補給が十分でなかったり、酸
の発生が多くて再石灰化より脱灰が優先すると、虫歯は
進行する。従来、ミネラル補給又は再石灰化促進により
虫歯の発生を抑制するため、フッ素の応用や、カルシウ
ム塩、リン酸塩、リン酸カルシウム塩等を口腔用組成物
に配合している。しかし、これらはイオン状態又は固体
状態で歯牙表面に適用されるので、目的部位である歯牙
表面への吸着量は僅かであり、また、水や唾液で簡単に
洗い流されてしまい、十分な効果は得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、歯牙
へのミネラル補給又は再石灰化促進効果が高く、虫歯の
発生を抑制することができる口腔用剤を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水溶性有
機カルシウム塩又は水溶性有機リン酸エステルカルシウ
ム塩と水溶性リン酸塩とを、口腔内でカルシウムイオン
とリン酸イオンとが放出され、口腔中において両イオン
のうち一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成
により低下するようにした口腔用剤を用いれば、歯牙表
面に超微細なリン酸カルシウム(不溶性塩)が被膜状に
析出し、容易には洗い流されず、ミネラル補給又は再石
灰化促進効果が高く、虫歯の発生を抑制できることを見
出した。
【0005】本発明は、(A)水溶性有機酸カルシウム塩
又は水溶性有機リン酸エステルカルシウム塩と、(B)水
溶性リン酸塩とを含有し、口腔内でカルシウムイオンと
リン酸イオンを放出する口腔用剤であって、口腔内にお
いて両イオンのうち一方のイオン濃度が上昇し次いで不
溶性塩の形成により低下することを特徴とする口腔用剤
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる成分(A)の水溶性
有機酸カルシウム塩又は水溶性有機リン酸エステルカル
シウム塩としては、例えば乳酸カルシウム、グルコン酸
カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、グルコース−
1−リン酸カルシウム等が挙げられる。これらのうち、
特に乳酸カルシウムとグリセロリン酸カルシウムが好ま
しい。
【0007】成分(A)は1種以上を用いることができ、
全組成中に0.01〜40重量%、特に0.1〜20重
量%、更に0.2〜10重量%配合するのが、リン酸カ
ルシウム被膜の形成及び口腔用剤の香味の点から好まし
い。
【0008】本発明で用いる成分(B)の水溶性リン酸塩
としては、例えばリン酸1水素ナトリウム、リン酸2水
素ナトリウム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素カ
リウム等のリン酸アルカリ金属塩、リン酸1水素アンモ
ニウム、リン酸2水素アンモニウム等のリン酸アンモニ
ウム塩等が挙げられる。これらのうち特にリン酸1水素
ナトリウム、リン酸1水素カリウムが好ましい。
【0009】成分(B)は1種以上を用いることができ、
全組成中に0.01〜40重量%、特に0.1〜20重
量%、更に0.2〜10重量%配合するのが、リン酸カ
ルシウム被膜の形成及び口腔用剤の香味の点から好まし
い。また、成分(A)と成分(B)の配合割合は、分子量によ
って異なるが、(A):(B)=1:50〜50:1(モル)
が好ましい。
【0010】本発明の口腔用剤は前記成分(A)及び(B)を
含有し、口腔内でカルシウムイオンとリン酸イオンと
が、成分(A)と成分(B)とからそれぞれ放出される形態で
ある。このように口腔内ではじめてカルシウムイオンと
リン酸イオンが放出されるためには、成分(A)と(B)とが
口腔内に適用される以前には反応しないように含まれて
いるのが望ましい。かかる形態としては、成分(A)と(B)
とが反応しないような形態で一の製剤中に配合されてい
てもよく、成分(A)と(B)とを別個の製剤(例えば、別々
の容器に配合する)としてもよい。
【0011】また、口腔中でカルシウムイオンとリン酸
イオンのうち一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩
(リン酸カルシウム)の形成により低下するように配合
されていることが必要である。かくすることにより、歯
牙表面に超微細なリン酸カルシウムの被膜が形成され
る。カルシウムイオンとリン酸イオンのうち一方のイオ
ン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成により低下しない
と、口腔内全体でリン酸カルシウムが析出してしまい、
歯牙表面にリン酸カルシウムの被膜を形成することがで
きない。
【0012】このように口腔中で一方のイオン濃度が上
昇し次いで不溶性塩の形成により低下するようにするに
は、例えば成分(A)と(B)を、一方のイオンが放出されは
じめてから他方のイオンが放出されはじめるように配合
する方法、成分(A)と(B)の溶解速度が異なるように配合
する方法等が挙げられる。かくすることにより、例えば
リン酸イオンが先に放出される液状口腔用剤の場合に
は、最初、口腔中のリン酸イオン濃度は上昇し、カルシ
ウムイオンが放出されはじめると両イオンは瞬時に反応
してリン酸カルシウムとなって歯牙表面に析出するの
で、析出している間はリン酸イオン濃度は低下すること
になる(図1参照)。また、リン酸イオンが先に放出さ
れる固体状口腔用剤(例えば錠剤や粉ハミガキ)の場合
には、最初口腔中のリン酸イオン濃度は上昇し、カルシ
ウムイオンが放出されはじめると両イオンは瞬時に反応
して、リン酸カルシウムとなって歯牙表面に析出する一
方、リン酸イオンの放出速度との関係でリン酸イオン濃
度はゆるやかに上昇するか低下し、放出速度に比べてリ
ン酸カルシウムの析出速度が高くなった時点でリン酸イ
オン濃度は低下することになる(図1参照)。このう
ち、成分(B)の溶解速度を成分(A)のそれよりも高くなる
方法、又は成分(A)と(B)をリン酸イオンが放出されはじ
めてからカルシウムイオンが放出されるように配合する
のがより好ましい。このように配合するには、例えば次
の(1)〜(5)の手法が挙げられる。
【0013】(1)成分(A)又は(B)のいずれか一方のみを
コーティング顆粒中に配合する。すなわち、成分(A)又
は(B)のいずれか一方を直接配合し、他方をコーティン
グ顆粒中に配合する。かくすることによりコーティング
顆粒中に配合された成分からのイオンの放出が、直接配
合された成分からのイオンの放出よりも遅れる。
【0014】(2)成分(A)及び(B)を溶解度又は溶解順序
の異なるコーティング顆粒中にそれぞれ配合する。すな
わち、成分(A)及び(B)の一方を溶解度の高い又は早く溶
解するコーティング顆粒中に配合し、他方を溶解度の低
い又は遅く溶解するコーティング顆粒中に配合する。上
記(1)及び(2)の方法において、顆粒のコーティングに
は、例えば油剤、水溶性高分子、非水溶性高分子等が用
いられる。
【0015】(3)多層錠剤中の溶解度又は溶解順序の異
なる層に成分(A)と(B)をそれぞれ配合する。すなわち、
多層錠剤、例えば三層錠や内外層を有する錠剤のそれぞ
れの層に成分(A)及び(B)をそれぞれ配合する。これらの
多層における溶解度や溶解順序の調節は、各種油剤、水
溶性高分子、非水溶性高分子等を配合することにより行
うこともできる。
【0016】(4)成分(A)及び(B)を粘度の異なる溶液又
はペーストにそれぞれ配合する。例えば成分(A)を含有
する溶液と成分(B)を含有する溶液を使用時に混合して
用いる口腔用剤の場合、成分(A)を含有する溶液に、水
溶性高分子等の増粘剤を配合して粘度を高くする。これ
により、口腔内に適用したときに、最初にリン酸イオン
が放出されはじめ、次いでカルシウムイオンが放出され
はじめる。また、同様にして成分(B)を含有する溶液の
粘度を高くすれば、口腔内に適用したときに、最初にカ
ルシウムイオンが放出されはじめ、次いでリン酸イオン
が放出されはじめる。
【0017】(5)水への溶解性が異なるように配合され
た同一非水媒体中又は粉体中に成分(A)及び(B)を分散す
るように配合する。すなわち、非水媒体中では溶解して
いなかった成分(A)及び(B)が、本発明口腔用剤を口腔内
に適用した時に溶解しはじめる。この時、水への成分
(A)と(B)の溶解速度を変える(粒径や造粒手段等)こと
により、溶解速度の高い成分が先に放出されて、本発明
の効果が得られる。
【0018】本発明口腔用剤において、口腔中で(A)、
(B)両イオンのうち一方のイオン濃度が上昇し次いで不
溶性塩の形成により低下するか否かは、例えば以下の如
くして証明することができる。本発明品(顆粒は粉砕す
る)1gを100mLのイオン交換水(洗口液の場合は等
量ずつ、錠剤の場合はその重量の100倍量の水)を入
れたビーカーに投入し、マグネティックスターラーにて
300r/min で攪拌し溶解させる。投入後1〜30秒間
隔で10分まで0.2mLずつのサンプリングを行う。半
日後、サンプリングされた液を約0.5μmのPTFE
膜フィルターで濾過する。その液を市販のリン及びカル
シウムの比色定量試薬(テストワコー等)を用い定量す
る。その内のどちらかの濃度の最大値を記録する。更
に、完全に均一になった時点で同様に定量を行う。その
時点で先に最大値を記録した元素の濃度は最大値よりも
低くならなければならない。ただし、防水コーティング
を施した顆粒で、崩壊強度の異なるものを配合した場合
に関しては、製剤1gを用い口腔内で10秒、20秒、
30秒と10秒ずつブラッシング時間を増やしていき、
3分まで歯磨を行わせる。歯磨終了後、10mLの水で5
回嗽がせ、このすすぎ液を100mLにメスアップしたも
のを上記と同様に定量し、イオン濃度の上昇、低下を示
すことを確認する。
【0019】本発明の口腔用剤には、更に、通常の口腔
用剤に用いられる成分、例えば界面活性剤、研磨剤、薬
効剤、発熱体、液体ビヒクル、増粘剤、甘味料、香料、
保存剤、美白剤、湿潤剤、粘結剤等を、適宜配合でき
る。これらの成分は、成分(A)と(B)が異なる層や液等に
配合されている場合には、いずれか一方、又は両方の層
や液等に配合できる(例えば、新化粧品学(1993年
発行、499ページ〜510ページ)に記載の各種成
分)。
【0020】本発明の口腔用剤は、練歯磨、洗口剤、ト
ローチ剤、粉ハミガキ等の形態にすることができる。本
発明の口腔用剤を使用するには、口腔内でリン酸イオン
とカルシウムイオンのいずれか一方のイオン濃度が上昇
し次いで不溶性塩の形成により低下するようにすれば良
く、例えば前記(1)〜(3)の場合には、通常の練歯磨、洗
口剤、トローチ剤等に適用され、通常の方法により口腔
内に適用することができる。また、前記(4)〜(5)の場合
には、成分(A)と(B)を別個に含有する溶液を作成し、使
用時に混合して使用するのが好ましい。
【0021】
【発明の効果】本発明の口腔用剤は、歯牙表面にリン酸
カルシウムの被膜を形成させ、虫歯の発生を抑制するこ
とができる。
【0022】
【実施例】実施例1 表1に示す組成の1液と2液からなり、使用時に混合し
て用いる口腔用剤を製造した。これらは、1液の粘度が
2液より高く、まずリン酸イオンが放出されはじめ、次
いでカルシウムイオンが放出されはじめるように配合さ
れている。これらの口腔用剤について、前記の方法で一
方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成により低
下するか否か試験したところ、本発明品では、リン酸イ
オンが図1のようなイオン濃度の挙動を示すことが確認
された。得られた口腔用剤について、歯牙表面へのリン
酸カルシウムの凝集を観察した。
【0023】
【表1】
【0024】(評価方法)5mm×5mmの牛歯牙のエナメ
ルブロックを作成し、表面を鏡面研磨した。これを試験
管に入れ、1液及び2液を同時に各2mL加え、その後3
0秒間攪拌した。ブロックを取り出し、流水で1分間洗
浄した後、24時間真空乾燥した。これを常法によりPt
コートし、走査型電子顕微鏡で表面を観察した(×3000
0)。
【0025】その結果、本発明品1〜4では、歯牙表面
に不定形(100nm程度の大きさ)の緻密なリン酸カルシ
ウムの沈着物が均一に付着しているのが観察された。一
方、塩化カルシウムと水溶性リン酸塩の組み合せである
比較品1では、リン酸カルシウムの沈澱は歯牙表面には
ほとんど付着していなかった。
【0026】実施例2 表2に示す組成の1液と2液からなり、使用時に混合し
て用いる口腔用剤を製造した。これらは1液の粘度が2
液より高く、まずリン酸イオンが放出されはじめ、次い
でカルシウムイオンが放出されはじめるように配合され
ている。これらの口腔用剤について、前記の方法で一方
のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成により低下
するか否か試験したところ、本発明品では、リン酸イオ
ンが図1のようなイオン濃度の挙動を示すことが確認さ
れた。得られた口腔用剤について、歯牙に適用したとき
の脱灰抑制効果を評価した。結果を表2に併せて示す。
【0027】(評価方法)5mm×5mmの牛歯牙のエナメ
ルブロックを作成し、表面を鏡面研磨した後、3mm×3
mmのウインドウ部分を残してネイルエナメルでコートし
た。このブロックについて、(1)試験管に入れ、(2)口腔
用剤の1液及び2液を同時に2mLずつ加えて30秒間攪
拌する、(3)流水で1分間洗浄する、(4)0.1M乳酸緩
衝液に12時間浸す、(5)流水で1分間洗浄する、の操
作を1日2回、5日間行った。その後、約100μm切
片を作成し、X線マイクロラジオグラムによりミネラル
の定量を行い、比較品5を基準にしたときの脱灰抑制率
を求めた。各口腔用剤について5個の試料を用いて試験
を行い、その平均値を示した。
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように本発明品5〜8で
は、歯牙の脱灰が顕著に抑制され、虫歯予防作用が優れ
ていることがわかる。一方、塩化カルシウムとリン酸2
水素ナトリウムの組み合せである比較品2及び3では、
十分な脱灰抑制作用は得られなかった。
【0030】実施例3 表3に示す粉体を用い、遠心転動型造粒装置にて顆粒を
作成した。顆粒は、流動層造粒装置にて、顆粒と同量の
融点約70℃のパラフィンにてコーティングを行いコー
ティング顆粒を得た。その顆粒を用い表4に示す歯磨剤
を製造した。これらの歯磨剤について、前記の方法で一
方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成により低
下するか否か試験したところ、本発明品ではいずれか一
方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形成により低
下することが確認された。これらの歯磨剤を用いて、牛
歯牙を処理した後、表面のリン酸カルシウム被膜の形成
を実施例1と同様にして観察した。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】実施例4 表5に示す組成の3層錠(重量1g、直径15mm、重量
比:上層/中層/下層=1/1/1)及び比較として単
層錠(重量1g、直径15mm)をマシーナ(株)製油圧
式多層打錠機を用いて調製した。これらの3層錠につい
て、前記の方法で一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶
性塩の形成により低下するか否か試験したところ、本発
明品ではいずれか一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶
性塩の形成により低下することが確認された。イオン交
換水中にてこの錠剤を溶解させながら牛の歯牙を処理
し、表面のリン酸カルシウム被膜の形成を実施例1と同
様に観察した。
【0034】
【表5】
【0035】実施例5 表6に示す処方で洗口液を調製した。これらの洗口液に
ついて、前記の方法で一方のイオン濃度が上昇し次いで
不溶性塩の形成により低下するか否か試験したところ、
本発明品ではいずれか一方のイオン濃度が上昇し次いで
不溶性塩の形成により低下することが確認された。2液
を混ぜ合わせた後、牛の歯を処理し表面のリン酸カルシ
ウム被膜の形成を実施例1と同様にして観察した。
【0036】
【表6】
【0037】実施例6 表7に示す処方で粉ハミガキを調製した。これらの粉ハ
ミガキについて、前記の方法で一方のイオン濃度が上昇
し次いで不溶性塩の形成により低下するか否か試験した
ところ、本発明品ではいずれか一方のイオン濃度が上昇
し次いで不溶性塩の形成により低下することが確認され
た。水に粉ハミガキを溶解させながら、牛の歯を処理
し、表面のリン酸カルシウム被膜の形成を実施例1と同
様にして観察した。
【0038】
【表7】
【0039】表4〜7から明らかなように、本発明品9
〜17では歯牙表面へのリン酸カルシウムの被膜形成が
観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】液状口用腔剤の場合の口腔中でのリン酸イオン
濃度の変化を示す概念図である。
【図2】固体状口腔用剤の場合の口腔中でのリン酸イオ
ン濃度の変化を示す概念図である
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB032 AB172 AB281 AB292 AB312 AB332 AB472 AC122 AC132 AC231 AC302 AC432 AC482 AC782 AC862 AC901 AD222 AD242 AD262 AD272 AD532 CC41 DD16 DD22 DD23 EE32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水溶性有機酸カルシウム塩又は水溶
    性有機リン酸エステルカルシウム塩と(B)水溶性リン酸
    塩とを含有し、口腔内でカルシウムイオンとリン酸イオ
    ンを放出する口腔用剤であって、口腔中において両イオ
    ンのうち一方のイオン濃度が上昇し次いで不溶性塩の形
    成により低下することを特徴とする口腔用剤。
  2. 【請求項2】 口腔中において両イオンのうち一方のイ
    オン濃度を上昇させ次いで不溶性塩の形成により低下さ
    せる手段が、成分(A)と(B)を、一方のイオンが放出され
    はじめてから他方のイオンが放出されるように配合する
    手段、又は成分(A)と(B)の溶解速度が異なるように配合
    する手段である請求項1記載の口腔用剤。
  3. 【請求項3】 口腔中において両イオンのうち一方のイ
    オン濃度を上昇させ次いで不溶性塩の形成により低下さ
    せるための手段が、(1)成分(A)もしくは(B)のいずれか
    一方のみをコーティング顆粒中に配合する;(2)成分(A)
    及び(B)を溶解度もしくは溶解順序の異なるコーティン
    グ顆粒中にそれぞれ配合する;(3)多層錠剤中の溶解度
    もしくは溶解順序の異なる層に成分(A)と(B)をそれぞれ
    配合する;(4)成分(A)及び(B)を粘度の異なる溶液もし
    くはペーストにそれぞれ配合する;又は(5)水への溶解
    性が異なるように配合された同一非水媒体中もしくは粉
    体中に成分(A)及び(B)を分散するように配合されてなる
    ものである請求項1記載の口腔用剤。
JP36237599A 1999-12-21 1999-12-21 口腔用剤 Expired - Fee Related JP3990522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36237599A JP3990522B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 口腔用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36237599A JP3990522B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 口腔用剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007165758A Division JP4755145B2 (ja) 2007-06-25 2007-06-25 口腔用剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001172147A true JP2001172147A (ja) 2001-06-26
JP3990522B2 JP3990522B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=18476691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36237599A Expired - Fee Related JP3990522B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 口腔用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3990522B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004026816A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Sunstar Inc 口腔用組成物
JP2005330269A (ja) * 2004-04-21 2005-12-02 Oji Paper Co Ltd 再石灰化作用を有する液体口腔用組成物
EP1927334A1 (de) 2006-11-21 2008-06-04 Heraeus Kulzer GmbH Kits, deren Herstellung und Verfahren zur aufhellenden Beschichtung von Zähnen
WO2011109919A1 (en) * 2010-03-09 2011-09-15 Unilever Plc Stable oral care compositions
JP2013535272A (ja) * 2010-07-30 2013-09-12 マイコーン デンタル サプライ カンパニー インコーポレイテッド 歯の再石灰化のための反応性組成物付属歯ブラシ
JP2018104302A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 花王株式会社 歯磨剤用顆粒の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004026816A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Sunstar Inc 口腔用組成物
JP2005330269A (ja) * 2004-04-21 2005-12-02 Oji Paper Co Ltd 再石灰化作用を有する液体口腔用組成物
JP4683988B2 (ja) * 2004-04-21 2011-05-18 王子コーンスターチ株式会社 再石灰化作用を有する液体口腔用組成物
EP1927334A1 (de) 2006-11-21 2008-06-04 Heraeus Kulzer GmbH Kits, deren Herstellung und Verfahren zur aufhellenden Beschichtung von Zähnen
US8828362B2 (en) 2006-11-21 2014-09-09 Heraeus Kulzer Gmbh Kits, their production and method for brightening coating of teeth
WO2011109919A1 (en) * 2010-03-09 2011-09-15 Unilever Plc Stable oral care compositions
US9180318B2 (en) 2010-03-09 2015-11-10 Conopco, Inc. Stable oral care compositions
JP2013535272A (ja) * 2010-07-30 2013-09-12 マイコーン デンタル サプライ カンパニー インコーポレイテッド 歯の再石灰化のための反応性組成物付属歯ブラシ
JP2018104302A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 花王株式会社 歯磨剤用顆粒の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3990522B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5506782B2 (ja) 歯面修復材
EP3773925B1 (en) Oral care composition based on calcium phosphate polyionic clusters
JP2011522049A (ja) 塩化第一スズ組成物
JPS6333321A (ja) 口腔組成物
WO2019007695A1 (en) COMPOSITION FOR ORAL CARE
JPH02218607A (ja) 口内用組成物
JPH09295924A (ja) 歯垢の酸中和剤及び口腔用組成物
JP3990522B2 (ja) 口腔用剤
JP4755145B2 (ja) 口腔用剤
EP0095871A2 (en) Improvements in or relating to tooth treatment compositions
JP3022039B2 (ja) 歯牙着色防止用口腔用組成物
EP3547989B1 (en) Oral care composition
JPH05117135A (ja) 歯磨剤
JP2004238321A (ja) 口腔用組成物
JP4542843B2 (ja) 口腔用組成物
JPH11130643A (ja) 口腔用組成物
EP3668478B1 (en) Oral care composition
RU2239413C1 (ru) Средство для ухода за зубами
JP3611353B2 (ja) 凝集晶リン酸水素カルシウム・2水和物およびその製造方法
JPH0655662B2 (ja) 口腔用組成物
JP3889146B2 (ja) 液体口腔用組成物
EP3614994B1 (en) Oral care composition
EP3033151B1 (en) Oral care composition
JPH11228369A (ja) 口腔用組成物
JPH02311413A (ja) 歯磨用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050803

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070717

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees